JP2001041969A - 圧電センサの製造方法及び圧電センサ - Google Patents

圧電センサの製造方法及び圧電センサ

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JP2001041969A
JP2001041969A JP21775099A JP21775099A JP2001041969A JP 2001041969 A JP2001041969 A JP 2001041969A JP 21775099 A JP21775099 A JP 21775099A JP 21775099 A JP21775099 A JP 21775099A JP 2001041969 A JP2001041969 A JP 2001041969A
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Shogo Asano
勝吾 浅野
Yasuyuki Nakano
泰之 中野
Hiroyuki Baba
啓之 馬場
Toru Fukuda
徹 福田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出素子の製造を容易化するとともに、構造
が簡素で、検出方向以外の加速度の影響を受け難い高感
度の圧電センサを提供する。 【解決手段】 板厚直交方向に分極処理された板状の圧
電体11と、圧電体11の一面側に形成された第1の検出電
極12と、圧電体12の側面に位置する側面接続部13a,13
b及び圧電体11の両面に位置する電極面部13c,13d,
13eを有し圧電体11の一面側で第1の検出電極12との間
に圧電体11を露出させる第2の検出電極13と、を有する
ユニモルフ構造の検出素子10を備えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子により機
械的歪み等を検出する圧電センサの製造方法と、その方
法により製造した圧電センサ、特に内燃機関や電気モー
タにより走行する車両等において加速度を測定又は検出
するのに好適な圧電センサとに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両等に使用される加速度センサ
では、圧電材料の電気・機械変換特性を利用して高検出
感度を得るようにした圧電センサが多用されている。ま
た、高い周波数領域の加速度を測定する場合、例えば自
動車のエアバッグシステムに衝撃感知用センサとして使
用されるような場合に対応すべく、バイモルフ構造を採
用して出力増大を図ると共に検出素子の共振周波数を高
くしたものが多用されている。なお、エアバッグシステ
ムにおいては、その急激な普及に伴い、加速度センサ及
びエアバッグコントローラ自体の小型化、低コスト化、
高性能化が要求されており、その加速度センサは衝突加
速度を高精度に検出する必要がある。
【0003】この種の圧電センサとしては、例えば図1
9〜図25に示すようなものがある。
【0004】図19〜図21において、101はベースユ
ニットであり、ベースユニット101の中央部には位置決
めピン102aを有する突起部102が電気的絶縁状態で設け
られている。103はベースユニット101の突起部102に位
置決めされ溶接固定された圧電板であり、この圧電板10
3は、図22〜図25に示すように、振動板104と、その
表裏両面に装着された圧電セラミック素子105,106とで
構成されている。圧電セラミック素子105,106は、それ
ぞれ板厚方向に分極処理したもので、その両面にセンサ
出力用の正負の環状電極105a,105b,106a,106bと自己
診断用の正負の環状電極105c,105d,106c,106dとを焼
付け等により形成している。また、圧電セラミック素子
105の負の電極105b,105dと圧電セラミック素子106の正
の電極106a,106cとを互いに対向させてこれら対向する
同一面積の電極間をそれぞれ導通接続することにより、
検出素子としての静電容量を倍にするとともに、両圧電
素子105,106の焦電効果(熱エネルギーを吸収して自発
分極の変化を起こし、その変化量に比例して表面に電荷
が誘起される現象を生じる)を相殺するようになってい
る。
【0005】110はベースユニットを収納するハーメチ
ックシール構造のシールドケースで、基台111とキャッ
プ112からなる。基台111には、グランド(GND)用の
リードピン111aが導電接続されるとともに、出力用リー
ドピン111bと、電源供給用リードピン111cと、素子駆動
用リードピン111dとが、それぞれ電気的に絶縁されて固
定されている。これらリードピン111a〜111dは、それぞ
れ一端側で回路基板115に接続され、他端側で外部基板
に挿入される支持部材を兼ねた信号線となっている。ま
た、キャップ112は、基台111に着脱可能な金属製のもの
で、圧電セラミック素子105、106と回路基板115とをシ
ールドする。
【0006】回路基板115は、センサ出力用の環状電極1
05a,106b間の電圧信号を増幅し、濾波、インピーダン
ス変換および温度補償等を行う検出信号処理回路108
と、自己診断用の駆動回路109と、を含んで構成されて
いる。圧電板103の発生電荷は、環状電極105a,106b間
の電圧信号として回路基板115に取り込まれ、ここでイ
ンピーダンス変換回路において電圧に変換され、濾波回
路で必要な帯域に、増幅回路で最適なレベルにされて、
センサ出力が得られることになる。
【0007】この加速度センサでは、圧電板103に図2
4中の上下方向の加速度が加わるとき、振動板104が一
面側で凸、他面側で凹となる変形(撓み)を生じ、この
とき、圧電セラミック素子105,106のうち一方が引き伸
ばされ、他方が圧縮されることで、各圧電セラミック素
子105,106の発生電圧の2倍の電圧を、電極105a,106b
からボンディングワイヤ107a,107b等を介して信号処理
回路108に出力する。また、自己診断用の正負の環状電
極105c,106dの間に駆動回路109からボンディングワイ
ヤ107C,107dを介して電圧(例えば交番電圧)を印加す
ることで、圧電セラミック素子105,106により振動板10
4を撓ませ(振動させ)、その時の両電極105c,106dか
らの出力電圧を故障チェック等の自己診断や較正用の出
力として利用することができるようになっている。
【0008】なお、圧電板103を位置決め用の突起部102
に固定する際には、例えば電極121、122を図23に示す
ように突き合わせて抵抗溶接を行っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧電センサ及びその製造方法にあっては、圧電セラ
ミック素子105,106を振動板104の両面に貼り付けた圧
電板103を、位置決め用の突起部102を介してベースユニ
ット101に支持させていたため、突起部102のベースユニ
ット101への一体成形、振動板104の突起部102への溶
接、圧電セラミック素子105,106の振動板104への貼り
付け、ワイヤボンディングによる電気接続等といった多
数の面倒な工程が必要になり、製造コストが高くなって
いた。
【0010】また、ベースユニット101の突起部102に圧
電板103を支持させ、その板厚方向の加速度を検出する
ため、検出方向と直交する方向にかさばる構造となるば
かりか、車体等からの検出したい加速度以外の不要な振
動をも感知し易く、これがノイズ成分となって本来の加
速度の検出感度を低下させていた。また、回路基板115
等が加速度検出方向に対して平行に設置される場合に
は、その支持剛性が不足して加速度センサの特性に悪影
響を及ばすため、支持部材131等を追加しなければなら
なかった。
【0011】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであり、検出素子の製造を容易化する製造
方法を実現するとともに、構造が簡素で、検出方向以外
の加速度の影響を受け難い高感度の圧電センサを提供す
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明に係る圧電センサは、板厚方向
と直交する板厚直交方向に分極処理された板状の圧電体
と、前記圧電体の一面側に形成された第1の検出電極
と、前記圧電体の側面に位置する側面接続部及び前記圧
電体の両面に位置する電極面部を有し前記圧電体の一面
側で前記第1の検出電極との間に前記圧電体を露出させ
る第2の検出電極と、を有するユニモルフ(単板)構造
の検出素子を備えたことを特徴とする。
【0013】この発明では、圧電体の板厚直交方向の加
速度等がそれに応じた圧電体のせん断歪みから検出され
るので、振動板やベースユニット等を設ける必要がなく
構造が簡素となる。しかも、圧電体の一面側で第1及び
第2の検出電極を実装基板上に接続でき、検出素子の高
さが大幅に縮小されるから、不要な振動等を拾い難く、
構造の簡素化のみならず、検出性能を向上できる。
【0014】請求項2記載の発明に係る圧電センサは、
少なくとも一部が前記圧電体の他面側に形成された第3
の検出電極を備え、前記第3の検出電極と前記第1の検
出電極とが前記圧電体を挟んで前記第2の検出電極の電
極面部に対向することを特徴とする。この発明では、2
枚貼り合わせのバイモルフ素子にすることなくユニモル
フ(単板)素子で複数列の直列接続された電極形成が実
現できるため、構造が簡素で小型、高性能の圧電センサ
を提供することができる。また、簡素な構成でセンサの
用途に応じた感度を任意にかつ容易に得ることができ
る。しかも、圧電体の分極に対して直交する板厚方向に
検出電極が対向するから、温度変化に伴って圧電体に焦
電効果が生じても、電極面に生じる焦電電荷は非常に小
さく、検出精度が低下し難い。また、対向電極面の面積
を広くして静電容量を十分確保することができるから、
高感度の圧電センサが実現できる。
【0015】また、請求項3記載の発明は、前記第1の
検出電極、前記第2の検出電極及び前記第3の検出電極
が、それぞれ少なくとも一部で前記圧電体の前記一面側
に形成され、前記圧電体の前記他面側に同一極性の電極
のみが形成されたことを特徴とする。この発明では、同
一極性の電極のみが形成された圧電体の片面に錘体等を
容易に接合できる。
【0016】上記課題を解決するため、請求項4記載の
発明に係る圧電センサの製造方法は、圧電体にせん断歪
みを生じさせて前記圧電体の表面の検出電極から検出信
号を取り出す圧電センサを製造する方法であって、板状
の圧電材に板厚方向と直交する板厚直交方向の分極を施
す分極処理工程と、前記圧電材の表面に電極材料を固着
させる電極形成工程と、前記電極材料を固着させた前記
圧電材を複数の圧電体領域に区画し、前記圧電材を切断
して電極付きの複数の圧電体に分割する切断工程と、を
含むことを特徴とする。
【0017】この発明では、電極材料を固着させた圧電
材を、複数の、例えば個片状の圧電体領域に区画して切
断し、電極付きの複数の圧電体とするので、分極処理や
電極形成の工程を多数の素子についてまとめて行うこと
ができ、板厚方向の両側に検出電極を配置し、せん断歪
みにより生じる表面電荷を検出電極から取り出すユニモ
ルフ構造の小型、簡素な圧電センサが安価に製造でき
る。
【0018】また、請求項5記載の発明に係る圧電セン
サの製造方法は、前記分極処理工程において、所定の圧
電素材ブロックに分極を施すとともに、前記圧電素材ブ
ロックを前記分極の方向と直交する方向に隣接する複数
の圧電材領域に区画し、前記圧電素材ブロックを複数の
前記圧電材に分割するよう切断することを特徴とする。
この発明では、圧電素材ブロックへの1回の分極処理に
よって、例えば短冊状に切断される多数の圧電材に板厚
直交方向への分極を一括して施すことができ、工程数が
削減される。
【0019】請求項6記載の発明に係る圧電センサの製
造方法は、前記分極処理工程で前記分極を施し前記電極
形成工程で前記電極材料を固着させた前記圧電材の片面
に、所定質量の板状の錘材を固着させる錘材固着工程を
含み、前記切断工程において、前記錘材を複数の前記圧
電体領域に対向する複数の錘体領域に区画し、前記圧電
材を切断して電極付きの複数の圧電体に分割するとき
に、前記錘材をそれぞれ前記圧電体と一体化された複数
の錘体に分割することを特徴とする。この発明では、板
状の錘体を素子に固着させる工程をまとめて行うことが
でき、圧電体の切り出し加工と錘体の切り出しが同時に
可能である。したがって、工数が削減される。
【0020】請求項7は、前記電極形成工程において、
前記圧電材の表面の一部に電極材料を固着させて前記複
数の圧電体領域の両面にわたって直列に接続された複数
列の電極を形成する。したがって、電極の直列接続数の
加減によってセンサの用途に応じた感度の変更を任意
に、しかも容易にできる。
【0021】請求項8は、前記電極形成工程において、
前記圧電材の表面の全面に電極材料を固着させた後、該
電極材料を部分的に除去して、前記複数の圧電体領域の
両面にわたって直列に接続された複数列の電極を形成す
ることを特徴とする。したがって、側面接続部等を容易
に形成できるとともに、電極の直列接続数の加減によっ
てセンサの用途に応じた感度の変更を任意に、しかも容
易にできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0023】なお、以下に説明する実施形態の圧電セン
サは、圧電セラミックを回路基板上に直接実装する構造
の加速度検出用の検出素子ユニットを構成したものであ
り、圧電体のせん断(剪断)歪みを利用するシェア方式
とした例を示すものである。また、検出素子ユニットの
実装性と感度アップを図るため、圧電セラミックの電極
を蒸着等によって形成した後、スリッタ等で圧電セラミ
ックの表と裏の電極が直列接続となるように、まわし電
極(側面接続部)を含めて電極を形成するか、若しくは
全周に形成した蒸着電極を部分的に剥離させる等して除
去することにより、二枚貼り合わせのバイモルフ素子構
造にすることなく、ユニモルフ(単板)素子の状態で、
(+)及び(−)の検出用電極を実装面側でまとめて接
続可能にした素子とし、これを後述する製造法により製
造したものである。ただし、本発明に係る圧電センサの
製造方法は加速度センサのみならず、シェア方式の圧電
センサ全般に適用することができる。
【0024】(第1の実施形態)図1〜図3は、本発明
の第1の実施形態に係る圧電センサの検出素子ユニット
を示すその斜視図であり、シェア方式の加速度センサを
例示している。
【0025】図1及び図2において、10はユニモルフ
(単板)構造の検出素子であり、この検出素子10は、例
えば圧電セラミック素子からなる板状の圧電体11と、圧
電体11の図中下面側に形成され所定の回路基板20上に接
続される第1の検出電極12と、圧電体11の図中上下両面
にわたる一列の直列接続の電極として形成された第2の
検出電極13と、を有している。圧電体11はその板厚方向
と直交する板厚直交方向(図1の矢印P方向)に分極処
理されており、圧電体11の表面に形成された第1の検出
電極12及び第2の検出電極13は、共に例えば蒸着又はメ
ッキにより形成されている。
【0026】圧電体11は、分極方向の電界では伸縮を生
じるが、板厚方向の電界では上下面を逆方向にずらすよ
うなせん断歪みを生じる性質を有し、前記板厚直交方向
に向かう外力によってそれに対応するせん断歪み(例え
ば、図1中に双方向の破線矢印及び仮想線で示すような
撓み)が生じたときには、両面側の検出電極12,13の間
に前記せん断歪みに応じた電圧を発生するようになって
いる。なお、圧電体11は、前記圧電セラミック素子のみ
ならず、これと同様な機能を発揮できる水晶や圧電性単
結晶から構成されたものでもよい。
【0027】また、図3に示すように、第2の検出電極
13は、圧電体11の側面側に位置する側面接続部13a,13
bと、圧電体11の下面側に位置する両端電極面部13c,
13dと、圧電体11の上面側に位置する中間電極面部13e
と、を有しており、その両端電極面部13c,13dと第1
の検出電極12との間において、圧電体11の一部が2本の
平行な溝11a,11bの形状をなして図中下面側に向かっ
て露出している。また、第1の検出電極12は回路基板20
のプラス側電極21に、両端電極面部13c,13dは回路基
板20のマイナス側電極22,23に直接に導電接続されてい
る。
【0028】このユニモルフ(単板)構造の検出素子10
は更に圧電体11の図中上面側に所定質量の付加マスであ
る錘体14を有しており、錘体14は第2の検出電極13に導
電接続されている。
【0029】そして、例えば図1の矢印Aの向きの加速
度が錘体14に加わると、錘体14から検出素子10に前記加
速度に応じた力が加わり、圧電体11にせん断歪みが生じ
て検出電極12,13の間に前記加速度に応じた電圧が生じ
る。
【0030】本実施形態においては、圧電体11の板厚直
交方向の加速度がそれに応じた圧電体11のせん断歪みか
ら検出されるので、従来のように振動板やベースユニッ
ト等を設ける必要がなく、構造が簡素となる。しかも、
圧電体11の一面側で第1及び第2の検出電極12,13を回
路基板20上に直接に接続することができ、検出素子10の
実装時高さが大幅に縮小されるから、不要な振動等を拾
い難く、構造の簡素化のみならず、検出性能を向上させ
ることができる。
【0031】次に、この加速度センサを製造する際にお
ける、本発明に係る圧電センサの製造方法の一実施形態
を説明する。この方法は、圧電体11にせん断歪みを生じ
させて圧電体11の表面の検出電極12、13から検出信号を
取り出す圧電センサを製造する方法であって、次に説明
する分極処理工程、電極形成工程、錘材固着工程、切断
工程の順に実施される。
【0032】まず、最初の分極処理工程においては、圧
電セラミック又は圧電性単結晶から所定形状、例えば図
4に示すような板状又はシート状に形成された圧電素材
ブロック200を準備し、その圧電素材ブロック200の表裏
両面に図示しない分極用の電極を設けて、その分極用電
極により圧電素材ブロック200に図4に示す矢印P1方向
の分極を施す。その後、分極用の電極はラップ加工など
によって除去する。
【0033】次いで、この圧電素材ブロック200を、分
極の方向と直交する方向に隣接する複数の圧電材領域20
1,202,203,204等に区画し、圧電素材ブロック200を
ワイヤーソー等により複数の所定厚さの短冊シート状
(板状)の圧電材210に分割する切断を行う。このよう
にして、板状の圧電材210に板厚方向と直交する板厚直
交方向の分極を効率よく施すことができる。
【0034】次の電極形成工程においては、まず、圧電
材210の表面、例えば表裏両面及び両側面にわたってメ
ッキ又は蒸着等によって電極材料を固着させ、電極材料
膜230を形成する。次いで、圧電材210の一面側におい
て、電極材料膜230にスリッタ等によって部分的な剥
離、除去加工可能を施し、電極材料膜230を2つの分割電
極部231,232に分割するスリット235,236を形成する。
ここで、一方の分割電極部231は、第1の検出電極12と
同一幅(同一横断面形状)を有しており、他方の分割電
極部232は、その両側部が回り込んだ第2の検出電極13
と同一横断面形状を有している。このように、電極形成
工程においては、最初に処理の容易なメッキ等によって
圧電材210の表面の全面に電極材料を固着させた後、そ
の電極材料を部分的に除去し、図5に二点鎖線で区画し
て示す複数の圧電体領域211,212,213,214において、
その両面にわたってそれぞれ直列に接続された複数列の
電極を容易に形成することができる。
【0035】圧電材210の表面の一部に最初から所定形
状に電極材料を固着させて、複数の圧電体領域211,21
2,213,214に、その両面にわたって直列に接続された
複数列の電極を形成することもできる。また、電極材料
膜230の固着形状を適宜設定し、あるいはその剥離加工
や除去加工の方法及び残部形状を適宜設定して、所要形
状の電極、例えば図6に示すよう電極を形成することが
できる。この場合、例えば1個の短冊シート状の圧電材
310から、2列の直列接続ユニットとなる圧電体領域31
1,312,313,314が4個確保できる。なお、この場合の
検出素子については後述する。
【0036】圧電材210の両端面に固着された電極材料2
33は剥離加工等により除去される。
【0037】次いで、前記分極処理工程で分極を施し前
記電極形成工程で電極材料を固着させた圧電材210を、
その片面側で、図7に示すように所定質量のマスシート
240(板状の錘材)に固着させる(錘材固着工程)。こ
の固着には、例えば導電性接着剤を用いる。
【0038】次の切断工程においては、電極材料を固着
させた圧電材210を複数の圧電体領域211,212,213等に
区画し、圧電材210を切断して錘体14を一体化した複数
の圧電体11に分割する。本実施形態においては、まず、
マスシート240を複数の圧電材210の貼り合せ領域に対向
する複数の帯状の錘材領域に区画し、更に、各錘材領域
を、複数の圧電体領域211〜214に対向する複数の錘体領
域251に区画し、圧電材210を切断して電極付きの複数の
圧電体11に分割するのと同時に、錘材250をそれぞれ圧
電体11と一体化された複数の錘体14に分割する切断加工
を行う。なお、図8では図5の場合とは異なり、圧電体
領域が4つ以上の場合を例示している。
【0039】本実施形態に係る圧電センサの製造方法で
は、分極処理や電極形成の工程及び錘体14の成形を多数
の検出素子10について一括して行い、錘体14付きの検出
素子10として切り出し加工するので、工程数を大幅に削
減することができる。したがって、板厚方向の両側に検
出電極12,13を配置し、せん断歪みにより生じる表面電
荷を両検出電極12,13から取り出すユニモルフ構造の小
型、簡素な圧電センサが安価に製造できる。
【0040】さらに、板状の錘体14を素子に固着させる
工程を、マスシート240の形で一括して行うことがで
き、圧電体11の切り出し加工と同時に錘体14の切り出し
加工を行うことができる。したがって、切断の工数が削
減される。
【0041】また、本実施形態においては、電極材料を
圧電材210に固着させる際の形状を適宜設定すること
で、電極12,13の直列接続数や電極形状等を加減するこ
とができ、センサの用途に応じた感度の変更を任意に、
しかも容易に達成することができる。
【0042】(第2の実施形態)図9及び図10は、本
発明の第2の実施形態に係る圧電センサの検出素子ユニ
ットを示すその側面図及び斜視図であり、シェア方式の
加速度センサに使用されるものである。
【0043】このセンサは、図6に示した短冊状の圧電
材310を用いて作製したものであるので、その製造方法
を先に説明すると、まず、上述例と同様な分極処理を圧
電材310に施した後、その圧電材310の表面の全域に電極
材料を固着させ、次いで、その電極材料を剥離加工等に
より部分的に除去して同図に示すような電極膜形状とす
る。あるいは、剥離加工等を行わず、最初から同図に示
すような電極パターン形状となるよう選択的な電極膜形
成を行う。
【0044】この状態においては、図6に示すように、
圧電材310が前記分極の方向と直交する方向に隣接する
複数の圧電体領域311〜314に区画することができ、その
両面にわたって直列に接続された2列の電極が4組一体
に形成された状態となっている。
【0045】次に、電極材料が固着した圧電材310を複
数の圧電体領域311〜314に区画に従って切断し、電極付
きの圧電体261を有する複数の検出素子260に分割する。
【0046】この検出素子260は、ユニモルフ構造の検
出素子で、板厚方向と直交する板厚直交方向(図9
(a)中の矢印P2方向)に分極処理された板状の圧電
体261と、圧電体261の下面側に形成された第1の検出電
極262と、圧電体261の下面側で第1の検出電極262との
間に圧電体261を露出させる第2の検出電極263とを有し
ている。第2の検出電極263は、圧電体261の側面に位置
する側面接続部263aと、圧電体261の両面に位置する電
極面部263c、263dとを有する略コの字形に形成されて
いる。また、電極面部263c、263dは圧電体261の分極
方向と直交する方向にずれて配置されている。
【0047】264は、少なくとも一部が圧電体261の他面
側に形成された第3の検出電極であり、この第3の検出
電極264は、圧電体261の側面に位置する側面接続部264
aと、圧電体261の両面に位置する電極面部264c、264
dとを有している。第2の検出電極263は、その一方の
電極面部263cで圧電体261を挟んで第1の検出電極262
に対向し、他方の電極面部263dで圧電体261を挟んで第
3の検出電極264の電極面部264cに対向している。264
dは回路基板20のマイナス側電極22に接続された第3の
検出電極264の下側電極面部である。
【0048】この発明では、2枚貼り合わせのバイモル
フ素子にすることなく、ユニモルフ(単板)素子で複数
列の直列接続の電極を構成することができるので、構造
が簡素で小型の加速度センサとなる。また、電極の分割
形状に応じて、簡素な構成でセンサの用途に応じた感度
を任意にかつ容易に得ることができる。しかも、圧電体
261の分極に対して直交する板厚方向に検出電極が対向
するから、温度変化に伴って圧電体261に焦電効果が生
じても、その電極面に生じる焦電電荷は非常に小さく、
検出精度が低下し難い。また、対向電極面の面積を広く
して静電容量を十分確保することができるから、高感度
の圧電センサが実現できる。
【0049】また、第1の検出電極262、第2の検出電
極263及び第3の検出電極264が、それぞれ少なくとも一
部で圧電体261の下面側に形成され、圧電体261の上面側
に同一極性の電極のみが形成されているので、図10に
示すように、検出素子260を回路基板20に直接に導通接
続することができ、一方、同一極性の電極のみが形成さ
れた圧電体261の上面には錘体14を容易に配置し接合す
ることができる。
【0050】なお、本実施形態においては、圧電体261
の両面にわたる第2の検出電極263を1つ設けて2列の
直列接続した電極を構成しているが、同様な電極を増設
して列数を任意に増加させることができる。
【0051】(第3の実施形態)例えば図11に示す第
3実施形態のように、検出素子270の圧電体271にP3方
向の分極を施し、この圧電体271に、第1の検出電極272
と、これに対向する上側電極面部273cを有する第2の
検出電極273と、第2の検出電極273の下側電極面部273
dに対向する上側電極面部274cを有する第3の検出電
極274と、第3の検出電極274の下側電極面部274dに対
向する上側電極面部275cを有する第4の検出電極275
と、を設けている。
【0052】この場合にも、上述例と同様に、構造がシ
ンプルで小型の加速度センサを製造することができる。
【0053】なお、本発明に係る圧電センサの製造方法
においては、上述のような側面接続部(まわし電極)を
持つ電極を備えたものに限らず、以下に説明するような
センサの製造にも適用できる。
【0054】(第4の実施形態)図12〜図16は本発
明に係る圧電センサの製造方法の第4実施形態を実施し
て製作したセンサを示す図である。なお、以下の実施形
態においては、センサ構造が上述と同様の部分について
は上述例と同一の符号を付して説明する。
【0055】図12(a)、図12(b)及び図12
(c)において、10は実装基板としての回路基板20に実
装されるユニモルフ構造の検出素子であり、この検出素
子10は、板状の圧電体11と、圧電体11の表面に平坦な膜
状に設けられた下面側検出電極12及び上面側検出電極13
と、を有している。圧電体11は、予め板厚方向と直交す
る板厚直交方向(図12(a)中の矢印P方向)に分極
処理を施したもので、例えば圧電セラミック素子で構成
されている。
【0056】下面側検出電極12及び上面側検出電極13
は、圧電体11の表面部に蒸着又はメッキ等により形成さ
れ、圧電体11の両面に対向配置されている。また、下面
側検出電極12は上面側検出電極13に対し逆極性となって
おり、この下面側検出電極12が回路基板20のプラス側電
極21に導通する状態で回路基板20上に検出素子10が直接
に載置され、例えば導電性接着剤16により回路基板20に
固定されている。
【0057】また、検出素子10はその上面側に錘体14を
固定し一体化した素子ユニットとして構成されており、
錘体14は、導電性接着剤17により検出素子10に固定され
た固定面14aと、固定面14aと所定の交差角(略直角)
をなす側面14bとを有している。この錘体14は、圧電体
11の板厚直交方向(図13中で左右方向)に向かって加
速されるとき、その加速度と錘体14の質量とに応じた略
せん断(剪断)方向の力を検出素子10に加え、検出素子
10の圧電体11にせん断歪みを生じさせることができる。
【0058】また、図12(c)に示すように、検出素
子10には検出素子10の下面側検出電極12に対面する底面
板部23が設けられてもよい。この底面板部23は回路基板
20のプラス側電極21に接続されており、センサ感度を高
めるよう、錘体14は底面板部23と同一の材料若しくはこ
れに近い熱膨張係数の材料からなる。勿論、専用の底面
板部23をなくして、検出素子10の電極配置を回路基板20
に直付けすることもできる。また、導電性接着剤16,17
が半田等であってもよいことはいうまでもない。
【0059】一方、錘体14の側面14bには、蒸着又はメ
ッキ等により膜状に形成された電荷取り出し電極15が設
けられている。この電荷取り出し電極15は、導電性接着
剤17等により上面側検出電極13に電気的に接続されると
ともに、回路基板20のマイナス側電極22に導電性接着剤
又は半田18によって接着固定されている。19は、検出素
子10の側端面から露出する下面側検出電極12の端面を覆
うよう、検出素子10の側端面と回路基板20との間に塗布
され固化した絶縁性の接着剤である。
【0060】図14及び図15に示すように、前記検出
素子10及び回路基板20は、センサ基台31a及び封止キャ
ップ31bからなるハーメチックシール構造のシールドケ
ース31内に収納され、信号処理基板25とセンサ出力用、
グランド用、電源用及び容量チェック用のリードピン3
2,33,34,35とを有するセンサユニット30として構成
されており、検出素子10が回路基板20に実装された状態
で錘体14に圧電体11の板面(上面、下面)方向に向かう
加速度を受けるように取り付け方向が規定されている。
なお、信号処理基板25は、詳細な回路構成を図示しない
が、インピーダンス変換回路、出力増幅回路、濾波回
路、温度補償回路等を含んで構成されている。
【0061】検出素子10の実装時には、まず、下面側検
出電極12を導電性の接着剤や半田等でプラス側電極21に
接続するとともに回路基板20に固定し、次いで、検出素
子10の側端面から露出する下面側検出電極12の端面を覆
うように、検出素子10の側端面と回路基板20との間に絶
縁性の接着剤19を塗布する。次いで、錘体14の固定面14
aを導電性接着剤17により検出素子10の上面側検出電極
13に接着固定するとともに、錘体14の側面14bの電荷取
り出し電極15を上面側検出電極13に導通するよう接続す
る。次いで、電荷取り出し電極15を回路基板20のマイナ
ス側電極22に導電性接着剤又は半田18によって接着固定
する。
【0062】以上のように構成された加速度センサにお
いては、加速度検出時に、錘体14が例えば図16に実線
で示す位置から仮想線で示す位置に移動するよう矢印A
方向に加速度を受け、その質量と加速度に応じた力を検
出素子10に加えることになる。このとき、検出素子10に
はせん断歪みが生じるから、ユニモルフ構造の検出素子
10の検出電極12,13間に前記加速度に応じた電圧が生
じ、その電圧信号が信号処理基板25により信号処理(イ
ンピーダンス変換、フィルタリング、増幅等)されて、
センサ出力が得られる。
【0063】本実施形態においては、第1の実施形態と
同様な工程で検出素子10を容易に作製できる。すなわ
ち、従来のようにワイヤボンディング等の面倒な接続作
業を行う必要が無いばかりでなく、検出素子10を形成す
る際に圧電体11の複数個分のサイズを有する圧電素材ブ
ロックに蒸着やメッキにより複数組の電極を形成した
り、蒸着膜やメッキ膜の部分的な剥離処理を行ったりし
て、検出素子10を多数個採りすることができ、所定列数
分ずつ検出素子10を切り出し加工する等して製造工程の
大幅な簡易化を図ることができる。したがって、小型で
高精度の加速度センサを低コストで提供することができ
る。
【0064】また、製造した加速度センサは、圧電体11
の表面に検出電極12,13を形成するだけの簡素な検出素
子10を構成して、圧電体11の板厚直交方向の加速度を検
出するので、従来のバイモルフ構造のように検出素子を
振動板の両面に貼り付けたりベースユニットを設けたり
する必要がなく、構造の簡素化のみならず、小型で高精
度の加速度センサとなる。また、両電極12,13の少なく
とも一方を回路基板20側の検出電極に接続するように圧
電体11を回路基板20に直付けする実装形態が採用できる
から、実装基板上における検出素子の高さの縮小(低背
化)を図ることが可能になり、不要な振動等を生じ難く
して感度向上を図ることができる。
【0065】また、圧電体11の板厚直交方向の分極に対
して、圧電体11の板厚方向に検出電極12,13が対向して
いるので、温度変化によって圧電体11に焦電効果が生じ
たとしても、そのとき検出素子10の電極面に生じる不要
な焦電電荷は非常に小さく、検出精度が低下し難い。し
かも、対向電極12,13の面積を十分に確保して静電容量
を十分確保することができる。したがって、高感度の加
速度センサが実現できる。
【0066】さらに、本実施形態においては、錘体14を
利用することで、広範な使用条件において圧電体11に所
要の力を加え、せん断歪みを生じさせることができるの
で、検出方向と直交する方向の高さ寸法を小さくことが
できるとともに、高感度の加速度センサを実現できる。
また、錘体14の側面14bを利用して十分な面積の接続容
易な電荷取り出し電極15を形成することができ、実装作
業の容易化を図ることができる。また、圧電セラミック
や圧電性単結晶からなる圧電体11を用いているので、蒸
着やメッキ等により表面の電極12,13を容易に形成する
ことができ、かつ成形加工や分極処理等によって安定し
た性能が得られる。
【0067】(第5の実施形態)図17は本発明に係る
圧電センサの製造方法の第5実施形態を実施して製造し
た加速度センサを示す図である。なお、以下に説明する
実施形態は、パッケージングの態様が図12〜図16に
図示した例とは異なるものの、内部の検出素子周辺の構
成は上述の実施形態とほぼ同様であるので、その同様な
構成については上述と同一の符号を用いて説明する。
【0068】図17に示すように、この圧電センサは、
圧電体11に錘体14を一体化した検出素子10を回路基板20
に実装し、これと信号処理基板25をセラミックパッケー
ジ40に収納して、セラミック製のリッド41により機密的
にシールしたものである。
【0069】ここで、セラミックパッケージ40は、詳細
を図示しないが、内部接続用の複数の電極と、上述の4
本のリードピン31〜34に対応する4つの外部電極とを有
しており、検出素子10を実装した回路基板20と信号処理
基板25を外部の回路基板に直接実装できる形態となって
いる。
【0070】このようにしても、上述例と同様な効果を
得ることができる。
【0071】(第6の実施形態)図18は、本発明に係
る圧電センサの製造方法の第6実施形態を実施して製造
した加速度センサを示す図である。
【0072】同図に示すように、この圧電センサは、圧
電体11に錘体14を一体化した検出素子10を、上述の信号
処理基板25と同様に機能する信号処理回路を搭載した回
路基板50に実装し、その回路基板50に信号線と固定用の
支柱部材であるリードピン51,52,53,54を装着したも
のである。なお、各リードピン52,53,54には基板実装
時のピン先端の挿入深さを規定する拡径部52a,53a,
54aが設けられており、リードピン51にも図示しない同
様な拡径部が設けられている。
【0073】このようにしても、上述例と同様な効果を
得ることができ、パッケージやシールが不要な場合によ
り簡素で低コストの加速度センサとすることができる。
また、検出電極とは別に圧電体の両面に駆動電極を設け
てせん断歪みを生じさせ、自己診断機能を持たせること
も考えられる。
【0074】
【発明の効果】本発明に係る圧電センサによれば、振動
板やベースユニット等を設ける必要がなく構造が簡素と
なり、しかも、圧電体の一面側で第1及び第2の検出電
極を実装基板に直接接続でき、検出素子の高さが大幅に
縮小されるから、不要な振動等を拾い難くすることがで
きる。その結果、圧電センサの構造の簡素化のみならず
検出性能をも向上させることができる。
【0075】また、2枚貼り合わせのバイモルフ素子に
することなくユニモルフ(単板)素子で実現できるた
め、構造が簡素で小型の圧電センサを提供することがで
き、簡素な構成でセンサの用途に応じた感度を任意にか
つ容易に得ることができる。さらに、同一極性の電極の
みが形成された圧電体の片面に錘や支持体を容易に接合
できる。
【0076】本発明に係る圧電センサの製造方法は、電
極材料を固着させた圧電材を複数の圧電体領域に区画し
て切断し、電極付きの複数の圧電体とするので、分極処
理や電極形成の工程を多数の素子についてまとめて行う
ことができ、板厚方向の両側に検出電極を配置し、せん
断歪みにより生じる表面電荷を検出電極から取り出すユ
ニモルフ構造の小型、簡素な圧電センサが安価に製造で
きる。
【0077】また、圧電素材ブロックへの1回の分極処
理によって、それから切り出される多数の圧電材に板厚
直交方向への分極を一括して施すようにすれば、工程数
が削減でき、板状の錘体を素子に固着させる工程をまと
めて行うようにしたり、圧電体の切り出し加工と錘体の
切り出しを同時に行ったりすれば、更に工数が削減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧電センサの斜視
図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る圧電センサの正面
断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る圧電センサの検出
素子部分を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はそ
の検出電極の概略断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る圧電センサの製造
方法における分極処理工程の説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る圧電センサの製造
方法における電極形成工程の説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る圧電センサの製造
方法における電極形成工程の説明図である。
【図7】本発明の第1、第2実施形態に係る圧電センサ
の製造方法における錘材固着工程の説明図である。
【図8】本発明の第1、第2実施形態に係る圧電センサ
の製造方法における錘材からの検出素子の切り出し加工
を説明するその錘材の斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る圧電センサの概略
構成を示す図で、(a)はその検出素子の断面図、
(b)はその電極配置を示す斜視図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る圧電センサの実
装状態を示すその斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る圧電センサの概
略構成を示す図で、(a)はその検出素子の断面図、
(b)はその電極配置を示す斜視図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る製造方法を実施
した圧電センサを示す図であり、(a)はそのセンサの
要部正面図、(b)は(a)のB1−B1矢視断面図、
(c)は底面板を設けた場合の(b)と同様な断面図で
ある。
【図13】図12に示す圧電センサの要部斜視図であ
る。
【図14】図12に示す圧電センサのシールドケース内
部を示すその斜視図である。
【図15】図14に示す圧電センサの回路基板を示すそ
の斜視図で、(a)は検出素子の実装基板を、(b)は
その信号処理基板を示している。
【図16】図12及び14に示す圧電センサの作用説明
図である。
【図17】本発明の第5実施形態に係る製造方法を実施
した圧電センサを示すその斜視図ある。
【図18】本発明の第6実施形態に係る製造方法を実施
した圧電センサを示すその斜視図ある。
【図19】従来例の圧電センサの一部断面平面図であ
る。
【図20】従来例の圧電センサの正面断面図である。
【図21】従来例の圧電センサの背面図である。
【図22】従来例の圧電センサの検出素子周辺の平面図
である。
【図23】(a)は従来例の圧電センサの検出素子周辺
の構成を示すその断面図、(b)は従来例の検出素子の
ワイヤボンディングによる接続部を示すその断面図であ
る。
【図24】従来例の圧電センサの圧電板、検出部及び自
己診断部を示すその構成図である。
【図25】従来例の圧電センサの圧電板の貼り合わせ構
造を説明するその分解斜視図である。
【符号の説明】
10 検出素子 11 圧電体 12 第1の検出電極 13 第2の検出電極 13a,13b 側面接続部(まわし電極) 13c,13d 両端電極面部 13e 中間電極面部 14 錘体 20,50 回路基板(実装基板) 21,22,23 電極 25 信号処理基板 40 セラミックパッケージ 200 圧電素材ブロック 201 圧電材領域 210,310 圧電材 211,212,213,214,311,312,313,314 圧電体領
域 230 電極材料膜 231,232 分割電極部 235,236 スリット 240 マスシート(錘材) 250 錘材 251 錘体領域 260,270 検出素子 261,271 圧電体 262,272 第1の検出電極 263,273 第2の検出電極 263a,264a,273a,274a 側面接続部 263c,263d,264c,264d,273c,273d,274c,2
74d,275a 電極面部 264,274 第3の検出電極 275 第4の検出電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 啓之 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 福田 徹 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板厚方向と直交する板厚直交方向に分極処
    理された板状の圧電体と、前記圧電体の一面側に形成さ
    れた第1の検出電極と、前記圧電体の側面に位置する側
    面接続部及び前記圧電体の両面に位置する電極面部を有
    し前記圧電体の一面側で前記第1の検出電極との間に前
    記圧電体を露出させる第2の検出電極と、を有するユニ
    モルフ構造の検出素子を備えたことを特徴とする圧電セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】少なくとも一部が前記圧電体の他面側に形
    成された第3の検出電極を備え、前記第3の検出電極と
    前記第1の検出電極とが前記圧電体を挟んで前記第2の
    検出電極の電極面部に対向することを特徴とする請求項
    1に記載の圧電センサ。
  3. 【請求項3】前記第1の検出電極、前記第2の検出電極
    及び前記第3の検出電極が、それぞれ少なくとも一部で
    前記圧電体の前記一面側に形成され、前記圧電体の前記
    他面側に同一極性の電極のみが形成されたことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の圧電センサ。
  4. 【請求項4】圧電体にせん断歪みを生じさせて前記圧電
    体の表面の検出電極から検出信号を取り出す圧電センサ
    を製造する方法であって、 板状の圧電材に板厚方向と直交する板厚直交方向の分極
    を施す分極処理工程と、 前記圧電材の表面に電極材料を固着させる電極形成工程
    と、 前記電極材料を固着させた前記圧電材を複数の圧電体領
    域に区画し、前記圧電材を切断して電極付きの複数の圧
    電体に分割する切断工程と、を含むことを特徴とする圧
    電センサの製造方法。
  5. 【請求項5】前記分極処理工程において、所定の圧電素
    材ブロックに分極を施すとともに、前記圧電素材ブロッ
    クを前記分極の方向と直交する方向に隣接する複数の圧
    電材領域に区画し、前記圧電素材ブロックを複数の前記
    圧電材に分割するよう切断することを特徴とする請求項
    4に記載の圧電センサの製造方法。
  6. 【請求項6】前記分極処理工程で前記分極を施し前記電
    極形成工程で前記電極材料を固着させた前記圧電材の片
    面に、所定質量の板状の錘材を固着させる錘材固着工程
    を含み、 前記切断工程において、前記錘材を複数の前記圧電体領
    域に対向する複数の錘体領域に区画し、前記圧電材を切
    断して電極付きの複数の圧電体に分割するときに、前記
    錘材をそれぞれ前記圧電体と一体化された複数の錘体に
    分割することを特徴とする請求項4又は5に記載の圧電
    センサの製造方法。
  7. 【請求項7】前記電極形成工程において、前記圧電材の
    表面の一部に電極材料を固着させて前記複数の圧電体領
    域の両面にわたって直列に接続された複数列の電極を形
    成することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載
    の圧電センサの製造方法。
  8. 【請求項8】前記電極形成工程において、前記圧電材の
    表面の全面に電極材料を固着させた後、該電極材料を部
    分的に除去して、前記複数の圧電体領域の両面にわたっ
    て直列に接続された複数列の電極を形成することを特徴
    とする請求項4〜6のいずれかに記載の圧電センサの製
    造方法。
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