JP2833365B2 - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JP2833365B2
JP2833365B2 JP4215211A JP21521192A JP2833365B2 JP 2833365 B2 JP2833365 B2 JP 2833365B2 JP 4215211 A JP4215211 A JP 4215211A JP 21521192 A JP21521192 A JP 21521192A JP 2833365 B2 JP2833365 B2 JP 2833365B2
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宗治 山下
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として車載用エアバ
ック装置に組み込まれる圧電式の加速度センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から加速度センサとして、図8で示
すものがある。この加速度センサは、絶縁基板50と、
加速度検出素子である一対の圧電体素子51,52と、
ウェイト53と、絶縁基板50の上側を覆って閉塞空間
を構成するケース54とを備えている。
【0003】絶縁基板50内には加速度信号の処理等を
行う回路(図示していない)が組み込まれて一体化され
ており、この絶縁基板50の一面(図1では、上面)上
には内部の回路と接続された信号導出用電極パターン5
6,57が形成されている。また、絶縁基板50には外
部接続用のピン端子58が配設されており、これらのピ
ン端子58は絶縁基板50の他面から外部に向かって突
出させられている。
【0004】圧電体素子51,52は、絶縁基板50上
に形成された信号導出用電極パターン56,57のそれ
ぞれ上に載置して接合されることによって互いに平行す
る並列状に配置されており、絶縁基板50の面に沿った
方向で分極(軸)方向A1,A2が互いに向かい合う逆方
向となるように分極処理されている。
【0005】ウェイト53は、導電性を有する素材とし
て形成されており、両圧電体素子51,52上に架橋状
として載置されたうえで固定されており、両圧電体素子
51,52の上面どうしは、ウェイト53の有する導電
性によって互いに電気的に短絡されている。
【0006】この加速度センサは、外部から圧電体素子
51,52に加速度が作用すると、ウェイト53と絶縁
基板50との間に配設された両圧電体素子51,52に
歪みが生じて圧電体素子51,52の両主表面には正負
逆の電荷が発生する。このとき、圧電体素子51,52
の分極方向が互いに逆向きとされ、かつ、その変位側主
表面である上面どうしがウェイト53を介して短絡され
ているから、両圧電体素子51,52の変位側主表面に
発生する正負逆の電荷はウェイト53による短絡で相殺
される一方、圧電体素子51,52それぞれの固定側主
表面に発生する電荷がそれぞれ電極パターン56,57
を通じて取り出されることになり、これによって加速度
センサに作用した加速度の方向及び大きさが検出される
ようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車載用エア
バック装置に組み込んで用いられる加速度センサは非常
に高い信頼性が求められるものであり、その故障は速や
かに発見される必要がある。ところが、従来、加速度セ
ンサそのものには故障診断機能が付加されておらず、別
途設けられた外部故障診断装置の動作によって加速度セ
ンサの故障診断を行うのが一般的となっていた。
【0008】本発明は、このような現状に鑑みて創案さ
れたものであって、故障診断機能が付加された加速度セ
ンサを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる加速度セ
ンサは、加速度信号導出用の電極パターンおよび加振信
号導入用の電極パターンが配設された絶縁基板と、この
絶縁基板に設けられるとともに加速度信号の処理手段お
よび加振信号の出力手段を含んだ回路とを備え、前記加
速度信号導出用の電極パターン上それぞれには一対の加
速度検出用圧電体素子が接続固定されているとともに、
これら加速度検出用圧電体素子は分極方向が互いに逆と
なるように分極処理されており、前記加振信号導入用の
電極パターン上それぞれには少なくとも一対の加振用圧
電体素子が接続固定されているとともに、これら加振用
圧電体素子も、分極方向が互いに逆となるように分極処
理されており、加速度検出用圧電体素子と加振用圧電体
素子との上部にはこれら圧電体素子を架橋して連結する
ウェイトが載置固定されており、このウェイトは、加速
度検出用圧電体素子どうし、および加振用圧電体素子ど
うしをそれぞれ個別に接続する導電部を有していること
を特徴としている。
【0010】
【作用】上記構成によれば、回路に組み込まれた加振信
号出力手段から加振信号導入用の電極パターンを介して
加振信号が供給されると加振用圧電体素子は振動するこ
とになる。この振動は絶縁基板やウェイトを介して加速
度検出用圧電体素子に伝わってここに歪みを生じさせる
結果、加速度検出用圧電体素子には疑似加速度信号とし
ての電荷が発生することになる。
【0011】このとき、加振用圧電体素子は分極方向が
互いに逆になるように分極処理されているので、発生す
る電荷は、通常の加速度発生時と同様、加速度検出用圧
電体素子それぞれの主表面に正負逆向きに形成されるこ
とになる。そのため、この電荷、すなわち疑似加速度信
号を通常の加速度信号と同様に処理することにより、加
速度センサの故障の有無を診断することが可能になる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】第1実施例 図1、図2は第1実施例に係り、図1(a)は加速度セ
ンサの全体構成を示す一部破断斜視図、図1(b)はそ
の要部を拡大して示す正面図であり、図1(c)はその
要部の裏面図、図2はこの加速度センサの原理ブロック
図である。
【0014】この加速度センサは、絶縁基板1と、一対
の加速度検出用圧電体素子2,3と、4個の加振用圧電
体素子4A,4B,5A,5Bと、ウェイト6と、絶縁
基板1の上側を覆って閉塞空間を構成するケース7とを
備えている。
【0015】そして、所定厚みを有する絶縁基板1内に
は加速度信号の処理や加振信号の出力等を行う回路が組
み込まれて一体化されており、この絶縁基板1の一面
(図1では、上面)上には内部の回路に接続された加速
度信号導出用の電極パターン10、…と、同じく回路に
接続された加振信号導入用の電極パターン12、…とが
形成されている。また、絶縁基板1には外部接続用のピ
ン端子14が配設されており、これらのピン端子14は
絶縁基板1の他面から外部に向かって突出させられてい
る。
【0016】加速度検出用圧電体素子2,3は、絶縁基
板1上に形成された加速度信号導出用の電極パターン1
0のそれぞれ上に載置して接合されることによって互い
に縦列状に配置されており、絶縁基板の面に沿った方
向で分極(軸)方向A1,A2が互いに遠ざかる逆方向と
なるように分極処理されている。
【0017】加振用圧電体素子4A,4B,5A,5B
は加速度検出用圧電体素子2,3それぞれを挟む形で、
4個配設されており、絶縁基板1上に形成された加振信
号導入用の電極パターン12、…のそれぞれ上に載置し
て接合されている。これら加振用圧電体素子4A,4B
(5A,5B)は、間に配置された加速度検出用圧電体
素子2(3)に対しては分極方向B1,B2(B3,B4
が同一となるものの、もう一方の加速度検出用圧電体素
子3(2)に対しては分極方向B3,B4(B1,B2)が
逆方向になるように分極処理されている。
【0018】また、加速度検出用圧電体素子2,3、お
よび加振用圧電体素子4A,4B,5A,5Bの分極方
向A1,A2、B1、B2、B3、B4は各圧電体素子の長手
方向に沿って設けられている。
【0019】ウェイト6は、絶縁体であるセラミックブ
ロックから構成されており、各圧電体素子上に架橋状に
載置されたうえで固定されている。このウェイト6の底
面には導電部15,16が形成されている。これら導電
部15,16はウェイト6底面に形成された配線パター
ンから構成されている。導電部15は加速度検出用圧電
体素子2,3どうしを短絡するものであり、ウェイト6
の裏面の中央部に形成されている。導電部16は分極方
向が逆となった加振用圧電体素子4A,5A(4B,5
B)どうしを接続するものであって、ウェイト6裏面の
両端に形成されている。
【0020】ケース7は金属薄板等からなる有底状の角
筒形として形成されたうえで絶縁基板1の四周に外嵌さ
れており、圧電体素子2,3,4A,4B,5A,5B
及びウェイト6が配設された絶縁基板1上の閉塞空間を
取り囲んでいる。
【0021】この加速度センサは、従来例と同様、加速
度検出用圧電体素子2,3に加速度が作用すると、両加
速度検出用圧電体素子2,3に生じた正負逆の電荷がウ
ェイト6の短絡用導電部15による短絡で相殺されると
ともに、加速度検出用圧電体素子2,3それぞれの固定
側主表面に発生する電荷、すなわち加速度信号がそれぞ
れ加速度信号導出用電極パターン10を通じて導出され
ることになり、この加速度信号を回路中の加速度信号処
理手段によって処理することにより、加速度センサに作
用した加速度の方向及び大きさが検出されるようになっ
ている。
【0022】つぎに、加速度センサにおける故障診断動
作を説明する。
【0023】本実施例にかかる加速度センサを機能的に
分割して表現すると図2のようになる。すなわち、この
加速度センサは加速度検出用圧電体素子2,3と、出力
された加速度信号のインピーダンス変換手段20と、不
必要な信号を除去するフィルタ手段21と、必要な信号
を増幅する増幅手段22と、加振用圧電体素子4A,4
B,5A,5Bと、外部から入力されるタイミング信号
の周期に同期した交流信号を加振用圧電体素子4A,4
B,5A,5Bに出力する交流信号出力手段23とを備
えている。そして、この加速度センサから出力された電
圧信号は、マイクロ・コンピュータからなる測定・演算
手段24及び制御手段25に取り込まれるようになって
いる。なお、インピーダンス変換手段20、フィルタ手
段21、増幅手段22及び交流信号出力手段23のそれ
ぞれは回路内に組み込まれている。
【0024】この加速度センサの故障診断は車載用エア
バック装置が搭載された自動車の運行直前時などに行わ
れるものであり、例えば、自動車のエンジンが始動した
際には、制御手段25から加速度センサに対する故障診
断動作の指示が出される。
【0025】故障診断動作が指示されると、まず、フィ
ルタ手段21の通過帯域内にある周波数f1とされたタ
イミング信号が、交流信号出力手段23に接続された入
力端子26に向かって出力される。そして、この入力端
子26を通じてタイミング信号が入力した交流信号出力
手段23からはタイミング信号の周期に同期した交流信
号が加振用圧電体素子4A,4B,5A,5Bに出力さ
れ、加振信号を受けた加振用圧電体素子4A,4B,5
A,5Bが振動することになる。
【0026】この振動は絶縁基板1やウェイト6を介し
て加速度検出用圧電体素子2,3に伝わる。このとき、
加振用圧電体素子4A,4B(5A,5B)は加速度検
出用圧電体素子3(2)に対して分極方向が逆となって
いるので、この振動は加速度検出用圧電体素子2,3に
正常の加速度印加時と同様の歪みを生じさせることにな
る結果、加速度検出用圧電体素子2,3には疑似加速度
信号としての電荷が発生することになる。そのため、こ
の電荷(疑似加速度信号)に、通常の加速度信号と同様
の処理を施すことにより、故障診断が行われる。
【0027】すなわち、加速度検出用圧電体素子2
(3)は加速度検出用圧電体素子(3)2に対して分極
方向が互いに逆になるように分極処理され、かつ、その
変位側主表面である上面どうしがウェイト6の短絡用導
電部15を介して短絡されている。そのため、一方の圧
電体素子2(3)の変位側主表面に正の電荷が発生した
とすると、他方の圧電体素子3(2)の変位側主表面に
は負の電荷が発生し、これらの正負の電荷は短絡用導電
部15による短絡で相殺されることになる。そして、こ
れらの両圧電体素子2,3は導出用電極パターン10と
直列に接続されているのであるから、圧電体素子2,3
それぞれの固定側主表面に発生する電荷がそれぞれ導出
用電極パターン10を通じて取り出されることになる。
【0028】そして、取り出された疑似加速度信号はイ
ンピーダンス変換手段20でインピーダンス変換され、
さらにフィルタ手段21を通過し、増幅手段22によっ
て増幅されたうえ、出力端子27から電圧信号V3とし
て出力される。なお、このとき、交流信号出力手段23
は、周波数f1のタイミング信号が入力されることによ
って出力端子27から一定値の電圧信号V3が出力され
ることになるよう予め調整されている。さらに、この出
力端子27から出力された電圧信号V3は、マイクロ・
コンピュータに組み込まれた測定・演算手段24に取り
込まれる。
【0029】出力端子27から電圧信号V3が出力され
ると、引き続き、フィルタ手段21の通過帯域外にある
周波数f2のタイミング信号が入力端子26を通じて交
流信号出力手段23に入力されて上記と同様の動作が繰
り返して行われたのち、出力端子27からはフィルタ手
段21で減衰され、かつ、増幅手段22によって増幅さ
れた電圧信号V4が出力される。そして、この電圧信号
4も、測定・演算手段24に取り込まれる。
【0030】さらに、この測定・演算手段24において
は、周波数f1のタイミング信号に対する電圧信号V3
び周波数f2のタイミング信号に対する電圧信号V4それ
ぞれの変動を測定して演算することが行われることによ
り、加速度センサの故障診断が行われる。そして、この
加速度センサにおいては、その構成要素である加速度検
出用圧電体素子2,3や加振信号出力手段や加速度信号
処理手段等がシリーズに接続されているから、いずれの
構成要素に異常が生じた場合であっても、電圧信号
3,V4のうちのいずれかが変動することになり、即座
に故障が発見されることになる。
【0031】ところで、上記実施例においては、加速度
検出用圧電体素子2,3それぞれの分極方向A1,A2
互いに遠ざかる方向としていたが、これに限るわけでは
なく、逆に互いに向かい合う向きに設定してもよいのは
いうまでもない。
【0032】第2実施例 図3(a)は、本発明の第2実施例に係る加速度センサ
の全体構成を示す正面図であり、図3(b)はその要部
の裏面図である。この実施例に係る加速度センサは、基
本的な構造は第1実施例のものと同様であり、同一ない
し同様の部分には同一符号を付している。
【0033】この加速度センサは加速度検出用圧電体素
子および加振用圧電体素子の分極方向が第1実施例の加
速度センサと異なっている。すなわち、加速度検出用圧
電体素子30,31は一対設けられており、これら加速
度検出用圧電体素子30,31は絶縁基板1上に形成さ
れた加速度信号導出用の電極パターン10、…のそれぞ
れ上に載置して接合されることによって互いに横列状に
配置されており、絶縁基板1の面に沿った方向で分極
(軸)方向A1,A2が互いに遠ざかる逆方向となるよう
に分極処理されている。
【0034】加振用圧電体素子32,33は2個配設さ
れており、加速度検出用圧電体素子30,31の一方の
側面に隣接して絶縁基板1上に配置されている。すなわ
ち、加振用圧電体素子32,33は、絶縁基板1上に加
速度信号導出用配線パターン10、…に隣接して形成さ
れた加振信号導入用の電極パターン12、…のそれぞれ
上に載置して接合されることによって、互いに横列状に
配置されており、絶縁基板1の面に沿った方向で分極
(軸)方向B1,B2が互いに向かい合う逆方向となるよ
うに分極処理されている。このように配置された加振用
圧電体素子32(33)は加速度検出用圧電体素子30
(31)に対して分極方向が逆になっている。
【0035】また、加振用圧電体素子32,33および
加速度検出用圧電体素子30,31の分極方向は、各圧
電体素子30,31,32,33の長手方向と直交する
方向に沿って設けられている。そして、加速度検出用圧
電体素子30,31どうし、および加振用圧電体素子3
2,33どうしはそれぞれウェイト6に形成された導電
部15,16により個別に短絡ないし接続されている。
【0036】なお、この加速度センサによる故障診断動
作は、第1実施例と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0037】第3実施例 図4(a)は、本発明の第3実施例に係る加速度センサ
の全体構成を示す正面図であり、図4(b)はその要部
の裏面図である。この実施例に係る加速度センサは、基
本的な構造は第1実施例のものと同様であり、同一ない
し同様の部分には同一符号を付している。
【0038】この加速度センサも、加速度検出用圧電体
素子および加振用圧電体素子の分極方向が第1実施例の
加速度センサと異なっている。すなわち、この加速度セ
ンサの加速度検出用圧電体素子34,35は、絶縁基板
1上に互いに横列状に配置されているとともに、その分
極(軸)方向A1,A2が絶縁基板1の面と平行、かつ遠
ざかる逆方向となるように分極処理されている。
【0039】加振用圧電体素子36A,36B,37
A,37Bは加速度検出用圧電体素子34,35の両側
にそれぞれ一対づつ配設されている。そして、これら加
振用圧電体素子36A,36B,37A,37Bの分極
方向B1,B2,B3,B4は絶縁基板1の面と平行になっ
ており、さらには、隣接する加振用圧電体素子36A,
36B(37A,37B)どうしは、その分極方向
1,B2(B3,B4)が互いに向かう合う逆方向となる
ように分極処理されている。このように配置された加振
用圧電体素子36A,37A(36B,37B)は加速
度検出用圧電体素子35(34)に対して分極方向が逆
になっている。また、各圧電体素子34,3,36
A,36B,37A,37Bの分極方向は、各圧電体素
子の長手方向と直交する方向に沿って設けられている。
【0040】そして、これら加速度検出用圧電体素子3
4,35および加振用圧電体素子36A,36B,37
A,37Bは絶縁基板8に形成された電極パターン1
0、…,12、…に接続されており、さらに、加速度検
出用圧電体素子34,35どうし、および加振用圧電体
素子36A,36B(37A,37B)どうしはそれぞ
れウェイト6に形成された導電部15,16により個別
に短絡ないし接続されている。
【0041】なお、この加速度センサによる故障診断動
作も、第1実施例と同様であるのでその説明は省略す
る。
【0042】第4実施例 図5(a)は、本発明の第4実施例に係る加速度センサ
の全体構成を示す正面図であり、図4(b)はその要部
の裏面図である。この実施例に係る加速度センサも、基
本的な構造は第1実施例のものと同様であり、同一ない
し同様の部分には同一符号を付している。
【0043】この加速度センサも、加速度検出用圧電体
素子および加振用圧電体素子の分極方向が第1実施例の
加速度センサと異なっている。すなわち、この加速度セ
ンサの加速度検出用圧電体素子38,39は、絶縁基板
1上に互いに横列状に配置されている。そして、加速度
検出用圧電体素子38,39は、その分極(軸)方向A
1,A2が絶縁基板1の面と平行、かつ互いに遠ざかる逆
方向となるように分極処理されている。
【0044】加振用圧電体素子40,41は加速度検出
用圧電体素子38,39の両側にそれぞれ一つずつ配設
されている。これら加振用圧電体素子40,41の分極
方向B1,B2は絶縁基板1の面と平行、かつ互いに遠ざ
かる逆方向となるように分極処理されている。このよう
に配置された加振用圧電体素子40(41)は加速度検
出用圧電体素子39(38)に対して分極方向が逆にな
っている。また、加振用圧電体素子40,41および加
速度検出用圧電体素子38,39の分極方向は、各圧電
体素子の長手方向と直交する方向に沿って設けられてい
る。
【0045】そして、これら加速度検出用圧電体素子3
8,39および加振用圧電体素子40,41は絶縁基板
1に形成された電極パターン10,12に接続されてお
り、さらに、加速度検出用圧電体素子38,39どう
し、および加振用圧電体素子40,41どうしはそれぞ
れウェイト6に形成された導電部15、16により個別
に短絡ないし接続されている。
【0046】なお、この加速度センサによる故障診断動
作も、第1実施例と同様であるのでその説明は省略す
る。
【0047】第5実施例 図6(a)は本発明の第5実施例に係る加速度センサの
全体構成を示す正面図であり、図6(b)はその要部の
裏面図である。この実施例に係る加速度センサも、基本
的な構造は第1実施例のものと同様であり、同一ないし
同様の部分には同一符号を付している。
【0048】この加速度センサも加速度検出用圧電体素
子および加振用圧電体素子の分極方向が第1実施例の加
速度センサと異なっている。すなわち、加速度検出用圧
電体素子42,43は一対設けられており、これら加速
度検出用圧電体素子42,43は絶縁基板1上に互いに
横列状に配置されており、さらに、絶縁基板1の面に沿
った方向で分極(軸)方向A1,A2が互いに逆方向とな
るように分極処理されている。
【0049】加振用圧電体素子44,45は計2個配設
されており、加速度検出用圧電体素子42,43の一方
の側面に隣接して絶縁基板1上に配置されている。すな
わち、加振用圧電体素子44,45は、絶縁基板1上に
横列状に配置されており、絶縁基板1の面に沿った方向
で分極(軸)方向B1,B2が互いに逆方向となるように
分極処理されている。このように配置された加振用圧電
体素子44(45)は加速度検出用圧電体素子43(4
2)に対して分極方向が逆になっている。また、加振用
圧電体素子44,45、および加速度検出用圧電体素子
42,43の分極方向は各圧電体素子の長手方向と平行
になっている。
【0050】そして、これら加速度検出用圧電体素子4
2,43および加振用圧電体素子44,45は絶縁基板
1に形成された電極パターン10,12に接続されてお
り、さらに、加速度検出用圧電体素子42,43どう
し、および加振用圧電体素子44,45どうしはそれぞ
れウェイト6に形成された導電部15,16により個別
に短絡ないし接続されている。
【0051】なお、この加速度センサによる故障診断動
作も、第1実施例と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0052】第6実施例 図7(a)は本発明の第6実施例に係る加速度センサの
全体構成を示す正面図であり、図7(b)はその要部の
裏面図である。この加速度センサも加速度検出用圧電体
素子および加振用圧電体素子の分極方向が第1実施例の
加速度センサと異なっている。すなわち、加速度検出用
圧電体素子46,47は一対設けられており、これら加
速度検出用圧電体素子46,47は絶縁基板1上に互い
に横列状に配置されており、さらに、絶縁基板1の厚み
方向に沿った方向で分極(軸)方向A1,A2が互いに逆
方向となるように分極処理されている。
【0053】加振用圧電体素子48,49は2個配設さ
れており、加速度検出用圧電体素子46,47の一方の
側面に隣接して絶縁基板1上に配置されている。すなわ
ち、加振用圧電体素子48,49は、絶縁基板1上に互
いに横列状に配置されており、絶縁基板の面の厚み方
向に沿った方向で分極(軸)方向A1,A2が互いに逆方
向となるように分極処理されている。このように配置さ
れた加振用圧電体素子48(49)は加速度検出用圧電
体素子46(47)に対して分極方向が逆になってい
る。
【0054】そして、これら加速度検出用圧電体素子4
6,47および加振用圧電体素子48,49は絶縁基板
1に形成された電極パターン10,12に接続されてお
り、さらに、加速度検出用圧電体素子46,47どう
し、および加振用圧電体素子48,49どうしはそれぞ
れウェイト6に形成された導電部15,16により個別
に短絡ないし接続されている。
【0055】なお、この加速度センサによる故障診断動
作も、第1実施例と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る加速
度センサによれば、加速度検出用圧電体素子に疑似加速
度信号を生じさせる加振用圧電体素子を設けたので、こ
の加振用圧電体素子による振動で生じた疑似加速度信号
を、回路中の加速度信号処理手段を介して処理すること
により、加速度センサの故障診断を行うことができるよ
うになった。そのため、従来例のような外部故障診断装
置を設ける必要がなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る加速度センサの全体
構成とその要部を示す一部破断斜視図、平面図、および
裏面図である。
【図2】第1実施例に係る加速度センサの原理ブロック
図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る加速度センサの要部
を示す平面図、および裏面図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る加速度センサの要部
を示す平面図、および裏面図である。
【図5】本発明の第4実施例に係る加速度センサの要部
を示す平面図、および裏面図である。
【図6】本発明の第5実施例に係る加速度センサの要部
を示す平面図、および裏面図である。
【図7】本発明の第6実施例に係る加速度センサの要部
を示す平面図、および裏面図である。
【図8】従来例の加速度センサの構成を示す一部破断斜
視図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2,3 加速度検出用圧電体素子 4A,4B,5A,5B 加振用圧電体素子 6 ウェイ 回路素子 10 導出用の電極パターン 12 導入用の電極パターン 15 短絡用の導電部 16 接続用の導電部 30,31 加速度検出用圧電体素子 32,33 加振用圧電体素子 34,35 加速度検出用圧電体素子 36A,36B,37A.37B 加振用圧電体素子 38,39 加速度検出用圧電体素子 40,41 加振用圧電体素子 42,43 加速度検出用圧電体素子 44,45 加振用圧電体素子 46,47 加速度検出用圧電体素子 48,49 加振用圧電体素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01P 15/09 B60R 21/32 G01P 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度信号導出用の電極パターン(1
    0)および加振信号導入用の電極パターン(12)が配
    設された絶縁基板(1)と、この絶縁基板(1)に設け
    られるとともに加速度信号の処理手段および加振信号の
    出力手段を含んだ回路とを備え、 前記加速度信号導出用の電極パターン(10)上それぞ
    れには一対の加速度検出用圧電体素子(2,3)が接続
    固定されているとともに、これら加速度検出用圧電体素
    子(2,3)は分極方向が互いに逆となるように分極処
    理されており、 前記加振信号導入用の電極パターン(12)上それぞれ
    には少なくとも一対の加振用圧電体素子(4A,4B,
    5A,5B)が接続固定されているとともに、これら加
    振用圧電体素子(4A,4B,5A,5B)も、分極方
    向が互いに逆となるように分極処理されており、 加速度検出用圧電体素子(2,3)と加振用圧電体素子
    (4A,4B,5A,5B)との上部にはこれら圧電体
    素子を架橋して連結するウェイト(6)が載置固定され
    ており、このウェイト(6)は、加速度検出用圧電体素
    子(2,3)どうし、および加振用圧電体素子(4A,
    4B),(5A,5B)どうしをそれぞれ個別に接続す
    る導電部(15,16)を有していることを特徴とする
    加速度センサ。
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