JPH06341914A - 圧電型圧力センサ - Google Patents
圧電型圧力センサInfo
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- JPH06341914A JPH06341914A JP13081393A JP13081393A JPH06341914A JP H06341914 A JPH06341914 A JP H06341914A JP 13081393 A JP13081393 A JP 13081393A JP 13081393 A JP13081393 A JP 13081393A JP H06341914 A JPH06341914 A JP H06341914A
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- piezoelectric element
- electrode
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Abstract
(57)【要約】
【目的】焦電効果によって発生する電荷をキャンセル
し、かつ安定した出力を得る。 【構成】圧電素子21は厚み方向に分極を施されてお
り、上下面の中心部分に内側電極22、23、内側電極
の周囲に外側電極24、25が設けられている。この圧
電素子21の内側電極部分にのみ圧縮応力を加えた時
に、内側電極及び外側電極に発生する電荷を検出し、内
側電極から外側電極の電荷を差し引くことによって焦電
の影響をキャンセルし、かつ正確な圧力を検出する。
し、かつ安定した出力を得る。 【構成】圧電素子21は厚み方向に分極を施されてお
り、上下面の中心部分に内側電極22、23、内側電極
の周囲に外側電極24、25が設けられている。この圧
電素子21の内側電極部分にのみ圧縮応力を加えた時
に、内側電極及び外側電極に発生する電荷を検出し、内
側電極から外側電極の電荷を差し引くことによって焦電
の影響をキャンセルし、かつ正確な圧力を検出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のシリンダ内燃
焼圧力等の圧力検出に適した圧電型圧力センサに関する
ものである。
焼圧力等の圧力検出に適した圧電型圧力センサに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】応力を加えて電荷を発生する圧電効果を
利用した圧電型圧力センサは、従来よりよく用いられて
いる。特に最近では内燃機関のシリンダ内燃焼圧力等の
検出に適した圧力センサの開発が盛んである。図5に従
来より用いられている圧電型圧力センサの基本構成を示
す。同図はセンサの縦断面図であり、センサ筺体51内
部に設置された圧電素子54は上部固定部材55によっ
て圧力伝達部材53を介してダイアフラム状に加工され
た受圧面52の裏面に押しつけられて固定され、予備応
力が与えられている。この予備応力は特に内燃機関のシ
リンダ内燃焼圧力を計測する場合には負圧を計測するた
めにも必要である。
利用した圧電型圧力センサは、従来よりよく用いられて
いる。特に最近では内燃機関のシリンダ内燃焼圧力等の
検出に適した圧力センサの開発が盛んである。図5に従
来より用いられている圧電型圧力センサの基本構成を示
す。同図はセンサの縦断面図であり、センサ筺体51内
部に設置された圧電素子54は上部固定部材55によっ
て圧力伝達部材53を介してダイアフラム状に加工され
た受圧面52の裏面に押しつけられて固定され、予備応
力が与えられている。この予備応力は特に内燃機関のシ
リンダ内燃焼圧力を計測する場合には負圧を計測するた
めにも必要である。
【0003】次に、その動作を説明する。センサ筺体5
1の外部から受圧面52に印加された圧力は、圧力伝達
部材53を介して圧電素子54に伝達される。ここで圧
電素子54は上部固定部材55により下方へ加圧されて
いるため、圧電素子54に圧縮応力が加えられる。この
応力に応じて発生する電荷を圧電素子の上下面に構成し
た電極56によって電気信号として検出する構成となっ
ている。
1の外部から受圧面52に印加された圧力は、圧力伝達
部材53を介して圧電素子54に伝達される。ここで圧
電素子54は上部固定部材55により下方へ加圧されて
いるため、圧電素子54に圧縮応力が加えられる。この
応力に応じて発生する電荷を圧電素子の上下面に構成し
た電極56によって電気信号として検出する構成となっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ような圧電素子の圧縮効果を応用したセンサを温度変化
の激しいエンジンの燃焼圧測定に使用した場合、圧電素
子の焦電効果による電荷が発生する。この焦電効果によ
る電荷は圧電素子の分極軸の方向に発生するため、圧縮
応力によって発生する電荷に加えられて出力され、セン
サ出力のベースラインがドリフトするという課題が生じ
ている。
ような圧電素子の圧縮効果を応用したセンサを温度変化
の激しいエンジンの燃焼圧測定に使用した場合、圧電素
子の焦電効果による電荷が発生する。この焦電効果によ
る電荷は圧電素子の分極軸の方向に発生するため、圧縮
応力によって発生する電荷に加えられて出力され、セン
サ出力のベースラインがドリフトするという課題が生じ
ている。
【0005】本発明は、焦電の影響をキャンセルし、か
つ容易で高精度な圧力検出を可能にする圧電型圧力セン
サを提供することを目的とする。
つ容易で高精度な圧力検出を可能にする圧電型圧力セン
サを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、受
圧面を有する筺体と、筺体の内部に設けられ一端が受圧
面の裏側の面に接する圧力伝達部材と、筺体の内部に設
けられかつ圧力伝達部材の他端に接し、厚み方向に分極
を施され、分極方向と直交する両面の中央部分に内側電
極を構成し、内側電極の周囲に外側電極を構成した板状
の圧電素子と、圧電素子、圧力伝達部材に予備圧力を与
えつつ固定する上部固定部材とから構成され、圧力伝達
部材および上部固定部材は圧電素子の内側電極部分に接
触し、受圧面に加えられた圧力を内側電極部分に印加
し、内側電極に発生する電荷から外側電極に発生する電
荷を電気回路によって差分する圧電型圧力センサであ
る。
圧面を有する筺体と、筺体の内部に設けられ一端が受圧
面の裏側の面に接する圧力伝達部材と、筺体の内部に設
けられかつ圧力伝達部材の他端に接し、厚み方向に分極
を施され、分極方向と直交する両面の中央部分に内側電
極を構成し、内側電極の周囲に外側電極を構成した板状
の圧電素子と、圧電素子、圧力伝達部材に予備圧力を与
えつつ固定する上部固定部材とから構成され、圧力伝達
部材および上部固定部材は圧電素子の内側電極部分に接
触し、受圧面に加えられた圧力を内側電極部分に印加
し、内側電極に発生する電荷から外側電極に発生する電
荷を電気回路によって差分する圧電型圧力センサであ
る。
【0007】また、請求項2の本発明は、内側電極の周
囲に電極面積が等しくなるように外側電極を構成し、圧
電素子の圧力伝達部材側内側電極と上部固定部材側外側
電極を電気的に導通し、かつ圧電素子の圧力伝達部材側
外側電極と上部固定部材側内側電極を電気的に導通する
圧電型圧力センサである。
囲に電極面積が等しくなるように外側電極を構成し、圧
電素子の圧力伝達部材側内側電極と上部固定部材側外側
電極を電気的に導通し、かつ圧電素子の圧力伝達部材側
外側電極と上部固定部材側内側電極を電気的に導通する
圧電型圧力センサである。
【0008】また、請求項3の本発明は、受圧面を有す
る筺体と、筺体の内部に設けられ一端が受圧面の裏側の
面に接する圧力伝達部材と、筺体の内部に設けられかつ
圧力伝達部材の他端に接し、中央部分を厚み方向に分極
し、分極部分の周囲で分極部分の分極面の面積と等しい
面積を、分極方向が分極部分と180度逆転する様に分
極し、上下面に電極を構成した板状の圧電素子と、圧電
素子、圧力伝達部材に予備圧力を与えつつ固定する上部
固定部材とから構成され、圧力伝達部材および上部固定
部材は圧電素子の中央部分の分極部分に接触して受圧面
に加えられた圧力を印加することによって発生する電荷
を検出する圧電型圧力センサである。
る筺体と、筺体の内部に設けられ一端が受圧面の裏側の
面に接する圧力伝達部材と、筺体の内部に設けられかつ
圧力伝達部材の他端に接し、中央部分を厚み方向に分極
し、分極部分の周囲で分極部分の分極面の面積と等しい
面積を、分極方向が分極部分と180度逆転する様に分
極し、上下面に電極を構成した板状の圧電素子と、圧電
素子、圧力伝達部材に予備圧力を与えつつ固定する上部
固定部材とから構成され、圧力伝達部材および上部固定
部材は圧電素子の中央部分の分極部分に接触して受圧面
に加えられた圧力を印加することによって発生する電荷
を検出する圧電型圧力センサである。
【0009】
【作用】請求項1の本発明では、圧電素子の焦電によっ
て発生する電荷を確実にキャンセルし、かつ圧縮応力に
応じて安定した電荷を検出できる。
て発生する電荷を確実にキャンセルし、かつ圧縮応力に
応じて安定した電荷を検出できる。
【0010】また、請求項2の本発明では、圧電素子か
ら外部への高インピーダンスな信号線の引出しを減少で
きるため、構造が簡単になり、かつ耐ノイズ性を向上で
きる。
ら外部への高インピーダンスな信号線の引出しを減少で
きるため、構造が簡単になり、かつ耐ノイズ性を向上で
きる。
【0011】また、請求項3の本発明では、圧電素子内
部で分極方向を逆にすることによって、電極を分割する
必要がなくなり、容易にかつ確実な電荷の検出が可能と
なる。
部で分極方向を逆にすることによって、電極を分割する
必要がなくなり、容易にかつ確実な電荷の検出が可能と
なる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0013】図1は、請求項1の本発明の一実施例にお
ける圧電型圧力センサの断面図である。11は金属から
なるセンサ筺体であり、このセンサ筺体11の一端にダ
イアフラム状に加工された受圧面17を設けている。こ
の受圧面17は被測定領域、例えば内燃機関のシリンダ
内に設置されている。また、センサ筺体11の内部に
は、板状に加工された圧電素子13が設けられている。
この圧電素子13としては、例えばチタン酸鉛を主成分
としてMnやLa等を加えたものが用いられており、軸方
向に分極され、図2に示すように上下面の中心部分に内
側電極22及び23が構成されている。さらに、内側電
極22及び23の周囲には外側電極24及び25が構成
されている(図中矢印は分極方向を示す)。センサ筺体
11の内部には圧力伝達部材16が一端が受圧面17の
裏面に接するように設けられ、他端に圧電素子13の内
側電極22が接している。この圧力伝達部材16として
は高絶縁抵抗、低熱伝導係数を有する構造用セラミック
スが使用されている。また、圧電素子13の圧力伝達部
材16と反対側の内側電極23には絶縁部材15を介し
て上部固定部材12が接している。この上部固定部材1
2は圧電素子13及び圧力伝達部材16及び絶縁部材1
5を受圧面17に押し付けて固定し、圧電素子13に予
備応力を加える役割を果たしている。この予備応力は内
燃機関の燃焼圧力を計測する場合、負圧を計測するため
にも重要な役割を果たしている。また、圧電素子13の
内側電極22及び23、外側電極24及び25より出力
される電荷はリード線181、182、183、184
によってセンサ外部に設けられた信号処理回路19に導
かれている。
ける圧電型圧力センサの断面図である。11は金属から
なるセンサ筺体であり、このセンサ筺体11の一端にダ
イアフラム状に加工された受圧面17を設けている。こ
の受圧面17は被測定領域、例えば内燃機関のシリンダ
内に設置されている。また、センサ筺体11の内部に
は、板状に加工された圧電素子13が設けられている。
この圧電素子13としては、例えばチタン酸鉛を主成分
としてMnやLa等を加えたものが用いられており、軸方
向に分極され、図2に示すように上下面の中心部分に内
側電極22及び23が構成されている。さらに、内側電
極22及び23の周囲には外側電極24及び25が構成
されている(図中矢印は分極方向を示す)。センサ筺体
11の内部には圧力伝達部材16が一端が受圧面17の
裏面に接するように設けられ、他端に圧電素子13の内
側電極22が接している。この圧力伝達部材16として
は高絶縁抵抗、低熱伝導係数を有する構造用セラミック
スが使用されている。また、圧電素子13の圧力伝達部
材16と反対側の内側電極23には絶縁部材15を介し
て上部固定部材12が接している。この上部固定部材1
2は圧電素子13及び圧力伝達部材16及び絶縁部材1
5を受圧面17に押し付けて固定し、圧電素子13に予
備応力を加える役割を果たしている。この予備応力は内
燃機関の燃焼圧力を計測する場合、負圧を計測するため
にも重要な役割を果たしている。また、圧電素子13の
内側電極22及び23、外側電極24及び25より出力
される電荷はリード線181、182、183、184
によってセンサ外部に設けられた信号処理回路19に導
かれている。
【0014】次に、本実施例の圧電型圧力センサの動作
について説明する。被測定領域の圧力が受圧面17に加
わると、その力は圧力伝達部材16を通して、圧電素子
13に圧縮応力を加える。この時、圧電素子13の内側
電極22、23には圧縮応力に比例した電荷が発生する
が、外側電極24、25部分には応力が伝達されないた
め発生する電荷は非常に小さい。また、圧電素子13に
温度変化が生じた場合、内側電極22、23及び外側電
極24、25にはその電極面積に比例して焦電効果によ
る電荷が発生する。すなわち、圧電素子13の内側電極
22、23に発生した電荷から外側電極24、25に発
生した電荷を信号処理回路19で差し引くことによっ
て、焦電効果をキャンセルし、かつ圧縮によって発生し
た電荷を正確に検出できるセンサを構成できる。
について説明する。被測定領域の圧力が受圧面17に加
わると、その力は圧力伝達部材16を通して、圧電素子
13に圧縮応力を加える。この時、圧電素子13の内側
電極22、23には圧縮応力に比例した電荷が発生する
が、外側電極24、25部分には応力が伝達されないた
め発生する電荷は非常に小さい。また、圧電素子13に
温度変化が生じた場合、内側電極22、23及び外側電
極24、25にはその電極面積に比例して焦電効果によ
る電荷が発生する。すなわち、圧電素子13の内側電極
22、23に発生した電荷から外側電極24、25に発
生した電荷を信号処理回路19で差し引くことによっ
て、焦電効果をキャンセルし、かつ圧縮によって発生し
た電荷を正確に検出できるセンサを構成できる。
【0015】なお、本実施例では圧電素子13からリー
ド線で直接電荷の検出を行なう方法を示したが、電極と
絶縁部材の間に電極取出部材を挿入しても電荷の検出は
可能である。また、本実施例では円板型の圧電素子を示
しているが、この他にもドーナツ状円板や平板の使用も
可能である。さらに、圧電素子の上下面電極のいずれか
一方をセンサ筺体と電気的に導通し、グランドとするこ
とも可能である。
ド線で直接電荷の検出を行なう方法を示したが、電極と
絶縁部材の間に電極取出部材を挿入しても電荷の検出は
可能である。また、本実施例では円板型の圧電素子を示
しているが、この他にもドーナツ状円板や平板の使用も
可能である。さらに、圧電素子の上下面電極のいずれか
一方をセンサ筺体と電気的に導通し、グランドとするこ
とも可能である。
【0016】次に、請求項2の本発明について説明す
る。図3は第二の本発明の一実施例における圧電型圧力
センサの断面図を示したものである。圧電素子31は軸
方向に分極され、上下面に内側電極32、33及び外側
電極34、35が電極面積が等しくなるように構成され
ている。ここで、圧電素子31の下面の内側電極32と
上面の外側電極35及び、上面の内側電極33と下面の
外側電極34がリード線によってそれぞれ電気的に導通
されている。また、それぞれの電極に発生する電荷は2
本のリード線381、382によって外部の信号処理回
路(図示せず)に導かれている。これによって、焦電に
よって発生した電荷をキャンセルし、かつ信号検出の為
のリード線を減らすことが可能となり、構造を簡略化で
きる。
る。図3は第二の本発明の一実施例における圧電型圧力
センサの断面図を示したものである。圧電素子31は軸
方向に分極され、上下面に内側電極32、33及び外側
電極34、35が電極面積が等しくなるように構成され
ている。ここで、圧電素子31の下面の内側電極32と
上面の外側電極35及び、上面の内側電極33と下面の
外側電極34がリード線によってそれぞれ電気的に導通
されている。また、それぞれの電極に発生する電荷は2
本のリード線381、382によって外部の信号処理回
路(図示せず)に導かれている。これによって、焦電に
よって発生した電荷をキャンセルし、かつ信号検出の為
のリード線を減らすことが可能となり、構造を簡略化で
きる。
【0017】次に、請求項3の本発明について説明す
る。図4は第三の本発明の一実施例における圧電型圧力
センサに用いる圧電素子の断面図である。同図中41は
圧電素子である。圧電素子41の内側部分は厚み方向に
上向きの分極を施されている内側分極部分42が構成さ
れている。また、内側分極部分42の周囲には厚み方向
下向きに分極された下向き分極部分43が構成されてい
る(図中矢印は分極方向を示す)。なお、この上向き分
極部分42と下向き分極部分43は分極面積が等しくな
る様に構成されている。さらに、圧電素子41の上面と
下面には電極44及び45が構成されている。この圧電
素子41の上向き分極部分42の部分に圧縮応力を印加
することによって、発生する電荷を検出する構成となっ
ている。ここで、圧電素子に温度変化が生じた場合、焦
電効果によって上向き分極部分42と下向き分極部分4
3には分極面積に比例して逆極性の電荷が発生する。す
なわち、上向き分極部分42と下向き分極部分43は電
極44によって電気的に導通しているために焦電効果に
よる電荷をキャンセルできる。なお、本実施例では中心
部分を上向きに外側部分を下向きに分極しているが、こ
れをそれぞれ逆方向に分極しても全く同様の効果が得ら
れるものである。
る。図4は第三の本発明の一実施例における圧電型圧力
センサに用いる圧電素子の断面図である。同図中41は
圧電素子である。圧電素子41の内側部分は厚み方向に
上向きの分極を施されている内側分極部分42が構成さ
れている。また、内側分極部分42の周囲には厚み方向
下向きに分極された下向き分極部分43が構成されてい
る(図中矢印は分極方向を示す)。なお、この上向き分
極部分42と下向き分極部分43は分極面積が等しくな
る様に構成されている。さらに、圧電素子41の上面と
下面には電極44及び45が構成されている。この圧電
素子41の上向き分極部分42の部分に圧縮応力を印加
することによって、発生する電荷を検出する構成となっ
ている。ここで、圧電素子に温度変化が生じた場合、焦
電効果によって上向き分極部分42と下向き分極部分4
3には分極面積に比例して逆極性の電荷が発生する。す
なわち、上向き分極部分42と下向き分極部分43は電
極44によって電気的に導通しているために焦電効果に
よる電荷をキャンセルできる。なお、本実施例では中心
部分を上向きに外側部分を下向きに分極しているが、こ
れをそれぞれ逆方向に分極しても全く同様の効果が得ら
れるものである。
【0018】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
請求項1の本発明では、圧電素子の電極を内側部分と外
側部分に分割し、内側電極部分にのみ圧縮応力を印加
し、内側電極に発生する電荷と外側電極に発生する電荷
を信号処理回路において引算することによって、焦電の
影響をキャンセルし、かつ容易で高精度な圧力検出を可
能とする。
請求項1の本発明では、圧電素子の電極を内側部分と外
側部分に分割し、内側電極部分にのみ圧縮応力を印加
し、内側電極に発生する電荷と外側電極に発生する電荷
を信号処理回路において引算することによって、焦電の
影響をキャンセルし、かつ容易で高精度な圧力検出を可
能とする。
【0019】また、請求項2の本発明では、内側電極と
外側電極の面積を等しくし、極性の異なる面どうしを電
気的に導通することによって、信号取出のための高イン
ピーダンスな信号線の本数を削減し、構造の簡略化が可
能となり、かつ耐ノイズ性の向上が可能となる。
外側電極の面積を等しくし、極性の異なる面どうしを電
気的に導通することによって、信号取出のための高イン
ピーダンスな信号線の本数を削減し、構造の簡略化が可
能となり、かつ耐ノイズ性の向上が可能となる。
【0020】また、請求項3の本発明では、内側部分と
外側部分で分極の方向を180度逆転した圧電素子に電
極を構成し、内側部分にのみ圧縮応力を印加することに
よって、簡単な構造で焦電をキャンセルし、かつ高精度
な圧力検出が可能となる。
外側部分で分極の方向を180度逆転した圧電素子に電
極を構成し、内側部分にのみ圧縮応力を印加することに
よって、簡単な構造で焦電をキャンセルし、かつ高精度
な圧力検出が可能となる。
【図1】請求項1の本発明の一実施例における圧電型圧
力センサの断面図である。
力センサの断面図である。
【図2】上記実施例における圧電型圧力センサに用いる
圧電素子の構造図である。
圧電素子の構造図である。
【図3】請求項2の本発明の一実施例における圧電型圧
力センサの断面図である。
力センサの断面図である。
【図4】請求項3の本発明の一実施例における圧電型圧
力センサに用いる圧電素子の断面図である。
力センサに用いる圧電素子の断面図である。
【図5】従来例における圧電型圧力センサの断面図であ
る。
る。
11 センサ筺体 12 上部固定部材 13 圧電素子 15 絶縁部材 16 圧力伝達部材 17 受圧面 181 リード線 182 リード線 183 リード線 184 リード線 19 信号処理回路 21 圧電素子 22 内側電極 23 内側電極 24 外側電極 25 外側電極 31 圧電素子 32 内側電極 33 内側電極 34 外側電極 35 外側電極 381 リード線 382 リード線 41 圧電素子 42 上向き電極部分 43 下向き電極部分 44 電極 45 電極
Claims (5)
- 【請求項1】受圧面を有する筺体と、前記筺体の内部に
設けられ一端が前記受圧面の裏側の面に接する圧力伝達
部材と、前記筺体の内部に設けられかつ前記圧力伝達部
材の他端に接し、厚み方向に分極を施され、前記分極方
向と直交する両面の中央部分に内側電極を構成し、前記
内側電極の周囲に外側電極を構成した板状の圧電素子
と、前記圧電素子、前記圧力伝達部材に予備圧力を与え
つつ固定する上部固定部材とを備え、前記圧力伝達部材
および前記上部固定部材は前記圧電素子の前記内側電極
部分に接触し、前記受圧面に加えられた圧力を前記内側
電極部分に印加し、前記内側電極に発生する電荷から前
記外側電極に発生する電荷を差し引くことによって、圧
力を検出することを特徴とする圧電型圧力センサ。 - 【請求項2】受圧面を有する筺体と、前記筺体の内部に
設けられ一端が前記受圧面の裏側の面に接する圧力伝達
部材と、前記筺体の内部に設けられかつ前記圧力伝達部
材の他端に接し、厚み方向に分極を施され、前記分極方
向と直交する両面の中央部分に内側電極を構成し、前記
内側電極の周囲に外側電極を構成した板状の圧電素子
と、前記圧電素子、前記圧力伝達部材に予備圧力を与え
つつ固定する上部固定部材とを備え、前記圧力伝達部材
および前記上部固定部材は前記圧電素子の前記内側電極
部分に接触し、前記受圧面に加えられた圧力を前記内側
電極部分に印加し、前記圧電素子の前記圧力伝達部材側
内側電極と前記上部固定部材側外側電極を電気的に導通
し、かつ前記圧電素子の前記圧力伝達部材側外側電極と
前記上部固定部材側内側電極を電気的に導通しているこ
とを特徴とする圧電型圧力センサ。 - 【請求項3】受圧面を有する筺体と、前記筺体の内部に
設けられ一端が前記受圧面の裏側の面に接する圧力伝達
部材と、前記筺体の内部に設けられかつ前記圧力伝達部
材の他端に接し、中央部分を厚み方向に分極し、前記分
極部分の周囲で前記分極部分の分極面の面積と実質上等
しい面積部分を、分極方向が前記分極部分と180度逆
転する様に分極し、上下面に電極を構成した板状の圧電
素子と、前記圧電素子、前記圧力伝達部材に予備圧力を
与えつつ固定する上部固定部材とを備え、前記圧力伝達
部材および前記上部固定部材は前記圧電素子の中央部分
の分極部分に接触して前記受圧面に加えられた圧力を印
加することによって発生する電荷を検出することによっ
て圧力を検出することを特徴とする圧電型圧力センサ。 - 【請求項4】圧電素子と前記上部固定部材の間に電気的
に絶縁するための絶縁部材が挿入されていることを特徴
とする請求項1、請求項2、又は請求項3記載の圧電型
圧力センサ。 - 【請求項5】絶縁部材と前記圧電素子の上部電極との間
及び前記圧力伝達部材と前記圧電素子の下部電極の間に
電極に発生した電荷を、前記筺体外部に取り出すための
電荷検出部材が挿入されていることを特徴とする請求項
1、請求項2、又は請求項3記載の圧電型圧力センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13081393A JPH06341914A (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 圧電型圧力センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13081393A JPH06341914A (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 圧電型圧力センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06341914A true JPH06341914A (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=15043315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13081393A Pending JPH06341914A (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 圧電型圧力センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06341914A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008516202A (ja) * | 2004-10-07 | 2008-05-15 | ピエツォクリスト・アドヴァンスト・ゼンゾリクス・ゲー・エム・ベー・ハー | 圧電特性とパイロ電気特性とを有する少なくとも1つの測定素子を有するセンサ素子 |
JP2011185681A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology | 圧電センサ |
-
1993
- 1993-06-01 JP JP13081393A patent/JPH06341914A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008516202A (ja) * | 2004-10-07 | 2008-05-15 | ピエツォクリスト・アドヴァンスト・ゼンゾリクス・ゲー・エム・ベー・ハー | 圧電特性とパイロ電気特性とを有する少なくとも1つの測定素子を有するセンサ素子 |
JP2011185681A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology | 圧電センサ |
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