JP2001066318A - 圧電センサの製造方法 - Google Patents

圧電センサの製造方法

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JP2001066318A
JP2001066318A JP24348899A JP24348899A JP2001066318A JP 2001066318 A JP2001066318 A JP 2001066318A JP 24348899 A JP24348899 A JP 24348899A JP 24348899 A JP24348899 A JP 24348899A JP 2001066318 A JP2001066318 A JP 2001066318A
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long
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JP24348899A
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Shogo Asano
勝吾 浅野
Toru Fukuda
徹 福田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単であり、性能が高い圧電センサ
を、低コストで製造できる圧電センサの製造方法を提供
する。 【解決手段】 板厚方向と直交する方向に分極処理され
た板状の圧電体シート41の表面に電極材料を固着さ
せ、この圧電体シート41と、一面側に互いに平行に配
置された複数の長溝32を有し表層部が電気伝導性を有
する材質から形成される板状の長溝板材42と、を接着
剤により接着し、切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電センサの製造
方法に関し、より詳しくは、圧電効果を利用する検出素
子を備え、内燃機関や電気モータにより走行する車両等
において加速度を測定又は検出するのに好適な圧電セン
サの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両等に使用される加速度センサ
では、電磁型、圧電型、半導体型等様々な圧電センサが
用いられている。なかでも、圧電材料の電気・機械変換
特性を利用して高検出感度を得るようにした圧電センサ
が多用されている。圧電センサは、高い周波数領域の加
速度を測定する場合、例えば自動車のエアバッグシステ
ムに衝撃感知用センサとして使用されるような場合に対
応すべく、バイモルフ構造を採用して出力増大を図ると
共に検出素子の共振周波数を高くしたものが用いられて
いる。なお、エアバッグシステムにおいては、その急激
な普及に伴い、圧電センサ及びエアバッグコントローラ
自体の小型化、低コスト化、高性能化が要求されてお
り、その圧電センサは衝突加速度を高精度に検出する必
要がある。
【0003】この種の圧電センサとしては、例えば図1
6及び図17に示すようなものがあった。
【0004】まず、圧電センサの構成について説明す
る。
【0005】支持プレート1及びケース2は抵抗溶接に
より互いに固定され電気的に接続しており、図示してい
ない電気回路のアースと接続してシールドを構成する。
両面に環状の圧電素子4a及び4bが接着され支持プレ
ート1の支持部1aに支持された金属振動体3及び圧電
素子4a、4bはバイモルフ型素子を構成している。
【0006】圧電素子4aは表面に配線用電極5a及び
5bを有し、圧電素子4bは表面に配線用電極5c及び
5dを有する。配線用電極5a、5b、5c及び5d
は、それぞれワイヤボンディング6a、6b、6c及び
6dの一端と接続している。また、ワイヤボンディング
6a、6b、6c及び6dの他端はプリント基板7に接
続されている。
【0007】また、プリント基板8は、入力された電圧
信号を増幅し、濾波、インピーダンス変換及び温度補償
等を行う検出信号処理回路、自己診断用の駆動回路等の
電子部品9を含んで構成されている。10はプリント基
板7及び8を互いに接続するとともに、外部への出力端
子としても機能する接続ピンである。
【0008】なお、図16において、白抜き矢印Gは圧
電素子4a及び4bの分極方向を示している。
【0009】次に、圧電センサの作用について説明す
る。
【0010】圧電センサに外部振動が加わると金属振動
体3が振動し、この振動により圧電素子4a及び4bに
電圧が発生する。圧電素子4a及び4bに発生した電圧
は配線用電極5b及び5dからワイヤボンディング6b
及び6dを介してプリント基板7に出力され、電子部品
9によって処理された後、センサ出力として接続ピン1
0を介して出力される。
【0011】また、配線用電極5a及び5cに電圧を印
加すると金属振動体3は振動するようになっており、こ
の振動により圧電素子4a及び4bに電圧が発生する。
圧電素子4a及び4bに発生した電圧は配線用電極5b
及び5dからワイヤボンディング6b及び6dを介して
プリント基板7に出力され、故障チェック等の自己診断
や較正に利用される。
【0012】また、圧電素子4a及び4bは並列接続さ
れているので、圧電素子特有の温度変化による焦電効果
の影響は相殺される。なお、圧電素子特有の温度変化に
よる焦電効果の影響を相殺するために、2つの圧電素子
を並列接続する方法の他に2つの圧電素子を直列接続す
る方法も知られている。
【0013】なお、図18は図16及び図17に示す圧
電センサの振動に対する周波数特性図であり、共振点f
付近は高い出力を有するが中・低域は平坦な特性を示
す。一般的には、圧電センサの使用目的により、中・低
域又はf付近の振動出力を使用する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧電センサにあっては、構造が複雑である上に、圧
電素子4a及び4bを金属振動体3に接着する必要があ
るので、製造コストが高くなるという問題があった。ま
た、圧電素子4a及び4bと金属振動体3を一体品とす
ることで、感度・特性がばらつく上に、温度特性の劣化
を生じやすいという問題があった。更に、圧電素子特有
の温度変化による焦電効果の影響を相殺するために、圧
電素子4a及び4bを並列接続し、圧電素子4a及び4
bの分極方向が逆になるようにしているが、焦電効果の
影響は完全には相殺されず、極低い周波数で使用する場
合、電気回路の動作点などに悪影響を与えてしまうとい
う問題点もあった。
【0015】そこで、本発明は、構造が簡単であり、性
能が高い圧電センサを、低コストで製造できる圧電セン
サの製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の圧電センサの製造方法は、圧電体
にせん断歪みを生じさせて前記圧電体の表面の検出電極
から検出信号を取り出す圧電センサを製造する方法であ
って、一面側に互いに平行に配置された複数の長溝を有
し少なくとも表層部が電気伝導性を有する材質から形成
される板状の長溝板材と、板厚方向と直交する方向に分
極処理された板状の圧電体シートと、を準備する準備工
程と、前記圧電体シートの表面に電極材料を固着させる
電極形成工程と、前記電極形成行程で表面に電極材料を
固着した圧電体シートの一面側と前記長溝板材の前記一
面側とを、接着剤により接着する接着工程と、前記接着
工程で接着させられた圧電体シートと長溝板材とを、前
記長溝板材の長溝方向に対して直交する方向と前記長溝
板材の長溝の中心線上で切断する切断工程と、を含むこ
とを特徴とする。
【0017】また、請求項2に記載の圧電センサの製造
方法は、前記接着工程において、圧電体シートの分極方
向が長溝板材の厚み方向に直角になるように接着するこ
とを特徴とする。
【0018】請求項1及び2に記載の発明によれば、圧
電体の分極に対して直交する板厚方向に検出電極が対向
するから、温度変化に伴って圧電体に焦電効果が生じて
も、電極面に生じる焦電電荷は非常に小さく、検出精度
を良好に維持することができる。また、電極材料を固着
させた圧電体シート及び長溝板材を接着後、複数に切断
するので、複数の圧電体センサについて分極処理や電極
形成の工程をまとめて行うことができ、板厚方向の両側
に検出電極を配置し、せん断歪みにより生じる表面電荷
を検出電極から取り出す小型で簡素なユニモルフ構造の
圧電センサが安価に製造できる。
【0019】また、請求項3に記載の圧電センサの製造
方法は、前記準備工程以前に、板厚方向に分極処理され
た複数の板状の圧電ブロックを互いに分極方向が一致す
るよう板厚方向に接着固定して圧電ブロック積層体を作
成し、圧電ブロック積層体を板厚方向に平行な方向で切
断して前記圧電体シートを得る複数ブロック加工工程を
含むことを特徴とする。これにより、板厚方向に分極処
理された複数の板状の圧電ブロックから、板厚方向と直
交する方向に分極処理された板状の圧電体シートを容易
に得ることができる。
【0020】また、請求項4に記載の圧電センサの製造
方法は、前記準備工程以前に、板厚方向に分極処理され
た単一の板状の圧電ブロックを板厚方向に平行な方向で
切断して前記圧電体シートを得る単一ブロック加工工程
を含むことを特徴とする。これにより、少ない工程で板
厚方向と直交する方向に分極処理された板状の圧電体シ
ートを容易に得ることができる。
【0021】また、請求項5に記載の圧電センサの製造
方法は、前記準備工程以前に、板状の絶縁体の一面側に
互いに平行に配置された複数の長溝を形成し、前記絶縁
体の表面に電極材料を固着させて前記長溝板材を得る絶
縁体加工工程を含むことを特徴とする。これにより、板
状の絶縁体から、一面側に互いに平行に配置された複数
の長溝を有し少なくとも表層部が電気伝導性を有する材
質から形成される板状の長溝板材を容易に得ることがで
きる。
【0022】また、請求項6に記載の圧電センサの製造
方法は、前記準備工程以前に、板状の導体の一面側に互
いに平行に配置された複数の長溝を形成させて前記長溝
板材を得る導体加工工程を含むことを特徴とする。これ
により、少ない工程で一面側に互いに平行に配置された
複数の長溝を有し少なくとも表層部が電気伝導性を有す
る材質から形成される板状の長溝板材を容易に得ること
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0024】(第1実施形態)
【0025】まず、図1〜図8を用いて本発明に係る圧
電センサの製造方法について説明する。
【0026】圧電センサの検出素子は複数ブロック加工
工程及び絶縁体加工工程、準備工程、電極形成工程、接
着工程、接断工程の順に製造される。以下、各工程順に
説明する。
【0027】まず、複数ブロック加工工程について説明
する。
【0028】まず、図1(a)に示すように、圧電セラ
ミックス素子から構成され白抜き矢印Gの方向に分極さ
れた圧電ブロック21を作成する。なお、本明細書にお
いて用いる図の中の白抜き矢印Gは、全て圧電体の分極
の方向を意味している。次に、分極のために形成された
圧電ブロック21の表裏面の電極21a及び21bを除
去する。次に、図1(b)に示すように、電極21a及
び21bを除去した複数の圧電ブロック21を互いに分
極方向が一致するよう板厚方向に接着固定して圧電ブロ
ック積層体22を作成する。最後に、図2に示すよう
に、作成した圧電ブロック積層体22をワイヤソー等に
より板厚方向に平行な方向で切断して圧電体シート41
を得る。
【0029】次に、絶縁体加工工程において、図3
(a)に示すように、板状の絶縁体31の一面側に互い
に平行に配置された複数の長溝32を形成した後、図3
(b)に示すように、絶縁体31の表面にメッキ又は蒸
着等により電極材料を固着させ長溝板材42を得る。
【0030】次に、準備工程において、複数ブロック工
程及び絶縁体加工工程において得た圧電体シート41及
び長溝板材42を準備する。
【0031】次に、電極形成工程において、準備工程で
準備した圧電体シート41の表面にメッキ又は蒸着等に
より電極材料を固着させる。
【0032】次に、接着工程において、図4に示すよう
に、電極形成行程で表面に電極材料を固着した圧電体シ
ート41の一面側と長溝板材42の一面側とを、電気伝
導性を有する接着剤により圧電体シート41の分極方向
と長溝板材42の厚さ方向とが直角になるように接着す
る。なお、電気伝導性を有する接着剤は半田等であって
もよく、電気的な導通が確保できるならば、絶縁性接着
剤でもよい。
【0033】最後に、切断工程について説明する。
【0034】まず、図5に示すように、接着工程で接着
された圧電体シート41と長溝板材42とを、長溝板材
42の長溝方向に対して直交する方向にスリッタ加工等
により切断して短冊素子ユニット43を得る。次に、図
6に示すように、短冊素子ユニット43を長溝板材42
の長溝32の中心線上でスリッタ加工等により切断し
て、検出素子40を得る。
【0035】なお、圧電体シート41は、複数ブロック
加工工程の代りに、図7(a)に示すように分極された
圧電ブロック23を作成し、図7(b)に示すように、
単一の圧電ブロック23をワイヤソー等により板厚方向
に平行な方向で切断して圧電体シート41を得る単一ブ
ロック加工工程にて得てもよい。更に、圧電体シート4
1は、板厚方向と直交する方向に分極処理されていれ
ば、単一ブロック加工工程及び複数ブロック加工工程以
外で製造されたものでもよい。
【0036】なお、長溝板材42は、絶縁体加工工程の
代りに、板状の金属等の導体の一面側に互いに平行に配
置された複数の長溝32を形成させて長溝板材42を得
る導体加工工程で製造されたものでもよい。更に、長溝
板材42は、一面側に互いに平行に配置された複数の長
溝32を有し少なくとも表層部が電気伝導性を有する材
質から形成されていれば、導体加工工程及び絶縁体加工
工程以外で製造されたものでもよい。
【0037】なお、切断工程において、最終的に検出素
子40を得ることができればよいので、様々な切断方法
を用いることができる。例えば、接着工程で接着された
圧電体シート41と長溝板材42とを、長溝板材42の
長溝32の中心線上で切断した後、長溝板材42の長溝
方向に対して直交する方向に切断して検出素子40を得
てもよい。
【0038】また、圧電ブロック21は圧電セラミック
ス素子のみならず、これと同様な機能を発揮できる水晶
等の圧電性単結晶から構成されたものでもよい。
【0039】以上のようにして得られた検出素子40を
用いて、図8に示すような圧電センサ70を製造する。
【0040】次に、図8〜図13を用いて、本実施形態
に係る製造方法により製造された圧電センサ70の構成
及び作用について説明する。
【0041】まず、圧電センサ70の構成について説明
する。
【0042】図8〜図13において、ユニモルフ構造の
検出素子40は、切断された圧電体シート41である板
状の圧電体51と、切断された長溝板材42である錘体
54と、から構成されている。また、圧電体51の表面
には、上述した電極形成工程において形成された上面側
検出電極52及び下面側検出電極53が平坦な膜状に設
けられている。また、錘体54は、固定面54aと、固
定面54aと所定の交差角(略直角)をなす側面54b
と、を有しているが、側面54bは長溝板材42におけ
る長溝32部分であり、電気伝導性を有する材質から形
成されているので、側面54bは電極55となる。ま
た、電極55は、上述した接着工程において電気伝導性
を有する接着剤によって上面側検出電極52に接続され
ているので、電極55は上面側検出電極52に電気的に
接続されている。
【0043】また、圧電体51は、板厚方向と直交する
板厚直交方向(図11中の白抜き矢印Gの方向)に分極
されている。この圧電体51は、分極方向の電界では伸
縮を生じるが、板厚方向の電界では上下面を逆方向にず
らすようなせん断歪みを生じる性質を有し、前記板厚直
交方向(図10中の左右方向)に向かう外力によってそ
れに対応するせん断応力が生じたときには、両面側の検
出電極52、53の間に前記せん断応力に応じた電圧を
発生するようになっている。
【0044】また、上面側検出電極52及び下面側検出
電極53は、圧電体51の両面に対向配置されている。
下面側検出電極53は上面側検出電極52に対し逆極性
となっており、この下面側検出電極53が回路基板60
のプラス側電極61(図12参照)に導通する状態で回
路基板60上に検出素子40が直接に載置され、導電性
接着剤又は半田56により回路基板60に固定されてい
る。
【0045】また、錘体54は、圧電体51の板厚直交
方向(図10中で左右方向)に向かって加速されると
き、その加速度と錘体54の質量とに応じた略せん断
(剪断)方向の力を検出素子40に加え、検出素子40
の圧電体51にせん断歪みを生じさせることができる。
【0046】また、底面板部63は電気伝導性を有し、
下面側検出電極53に対面して設けられており、この底
面板部63は回路基板60のプラス側電極61に接続さ
れている。また、センサ感度を高めるよう、底面板部6
3は錘体54と同一の材料若しくはこれに近い熱膨張係
数の材料からなる。本発明においては、もちろん、底面
板部63をなくして、検出素子40を回路基板60に直
付けすることもできる。
【0047】また、電極55は、回路基板60のマイナ
ス側電極62に導電性接着剤又は半田58によって接着
固定されている。また、絶縁性の接着剤59が検出素子
40の側端面から露出する下面側検出電極53の端面を
覆うよう、検出素子40の側端面と回路基板60との間
に塗布され固化している。
【0048】また、検出素子40及び回路基板60は、
図8及び図9に示すように、センサ基台71a及び封止
キャップ71bからなるハーメチックシール構造のシー
ルドケース71内に収納され、信号処理基板65とセン
サ出力用、グランド用、電源用及び容量チェック用のリ
ードピン72、73、74、75とを有する圧電センサ
70として構成されており、検出素子40が回路基板6
0に実装された状態で錘体54に圧電体51の板面(上
面、下面)方向に向かう加速度を受けるように取り付け
方向が規定されている。なお、信号処理基板65は、詳
細な回路構成を図示しないが、インピーダンス変換回
路、出力増幅回路、濾波回路、温度補償回路等を含んで
構成されている。
【0049】次に、圧電センサ70の作用について説明
する。
【0050】以上のように構成された圧電センサ70に
おいては、加速度検出時に、錘体54が例えば図13に
実線で示す位置から仮想線で示す位置に移動するよう矢
印A方向に加速度を受け、その質量と加速度に応じた力
を検出素子40に加えることになる。このとき、検出素
子40にはせん断歪みが生じるから、ユニモルフ構造の
検出素子40の検出電極52、53間に前記加速度に応
じた電圧が生じ、その電圧信号が信号処理基板65(図
8参照)により信号処理(インピーダンス変換、フィル
タリング、増幅等)されて、センサ出力が得られる。
【0051】(第2実施形態)
【0052】図14は本発明に係る圧電センサの製造方
法を実施して製造した他の圧電センサ80の斜視図であ
る。なお、以下に説明する実施形態は、パッケージング
の態様が第1実施形態とは異なるものの、内部の検出素
子40周辺の構成は第1実施形態とほぼ同様である。
【0053】図14に示すように、圧電センサ80は、
圧電体51に錘体54を一体化した検出素子40を回路
基板60に実装し、この検出素子40及び回路基板60
と信号処理基板65とをセラミックパッケージ81に収
納して、セラミック製のリッド82により機密的にシー
ルしたものである。
【0054】ここで、セラミックパッケージ81は、詳
細を図示しないが、内部接続用の複数の電極と、第1実
施形態における4本のリードピン72、73、74、7
5(図8参照)に対応する4つの外部電極とを有してお
り、検出素子40を実装した回路基板60と信号処理基
板65を外部の回路基板に直接実装できる形態となって
いる。
【0055】このようにしても、第1実施形態と同様な
効果を得ることができる。
【0056】(第3実施形態)
【0057】図15は、本発明に係る圧電センサの製造
方法を実施して製造した他の圧電センサ90を示す図で
ある。
【0058】図15に示すように、圧電センサ90は、
圧電体51に錘体54を一体化した検出素子40を、第
1実施形態及び第2実施形態の信号処理基板65(図8
及び図14参照)と同様に機能する信号処理回路を搭載
した回路基板91に実装し、その回路基板91に信号線
と固定用の支柱部材であるリードピン92、93、9
4、95を装着したものである。なお、各リードピン9
3、94、95には基板実装時のピン先端の挿入深さを
規定する拡径部93a、94a、95aが設けられてお
り、リードピン92にも図示しない同様な拡径部が設け
られている。
【0059】このようにしても、第1実施形態及び第2
実施形態と同様な効果を得ることができる。したがっ
て、パッケージやシールが不要な場合に、より簡素で低
コストの圧電センサ90とすることができる。また、検
出電極とは別に圧電体の両面に駆動電極を設けてせん断
歪みを生じさせ、自己診断機能を持たせることも考えら
れる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、電極材料を固着させた
圧電体シート及び長溝板材を接着後、複数に切断するの
で、複数の圧電体センサについて分極処理や電極形成の
工程をまとめて行うことができ、板厚方向の両側に検出
電極を配置し、せん断歪みにより生じる表面電荷を検出
電極から取り出す小型で簡素なユニモルフ構造の圧電セ
ンサを安価に製造することができ、しかも、量産するこ
とができる。また、製造された圧電センサは圧電体の分
極に対して直交する板厚方向に検出電極が対向するか
ら、温度変化に伴って圧電体に焦電効果が生じても、電
極面に生じる焦電電荷は非常に小さく、検出精度を良好
に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る圧電ブロックの斜視図であ
り、(a)は圧電ブロック積層体作成前の状態を示し、
(b)は圧電ブロック積層体作成後の状態を示す。
【図2】第1実施形態に係る圧電ブロック積層体及び圧
電体シートの斜視図である。
【図3】第1実施形態に長溝板材の斜視図であり、
(a)は電極材料を固着する前の状態状態を示し、
(b)は電極材料を固着した後の状態状態を示す。
【図4】第1実施形態に係る圧電体シート及び長溝板材
の斜視図であり、切断前の状態を示す。
【図5】第1実施形態に係る圧電体シート及び長溝板材
の斜視図であり、切断後の状態を示す。
【図6】第1実施形態に係る短冊素子ユニットの斜視図
であり、切断後の状態を示す。
【図7】第1実施形態に係る他の圧電ブロックの斜視図
であり、(a)は切断前の状態を示し、(b)は切断後
の状態を示す。
【図8】本発明の第1実施形態に係る製造方法を実施し
た圧電センサのケース内部の斜視図である。
【図9】図8に示す圧電センサの回路基板の斜視図で、
(a)は検出素子の実装基板を、(b)はその信号処理
基板を示している。
【図10】図8に示す圧電センサの要部正面図である。
【図11】図10のB1−B1矢視断面図である。
【図12】図8に示す圧電センサの要部斜視図である。
【図13】図8に示す圧電センサの作用説明図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る製造方法を実施
した圧電センサの斜視図ある。
【図15】本発明の第3実施形態に係る製造方法を実施
した圧電センサの斜視図ある。
【図16】従来の圧電センサの一部断面図である。
【図17】従来の圧電センサの断面図である。
【図18】従来の圧電センサの周波数特性図である。
【符号の説明】
21 圧電ブロック 22 圧電ブロック積層体 23 圧電ブロック 31 絶縁体 32 長溝 41 圧電体シート 42 長溝板材 51 圧電体(圧電体シート) 52 上面側検出電極 53 下面側検出電極 54 錘体(長溝板材) 55 電極 70 圧電センサ 80 圧電センサ 90 圧電センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体にせん断歪みを生じさせて前記圧電
    体の表面の検出電極から検出信号を取り出す圧電センサ
    を製造する方法であって、 一面側に互いに平行に配置された複数の長溝を有し少な
    くとも表層部が電気伝導性を有する材質から形成される
    板状の長溝板材と、板厚方向と直交する方向に分極処理
    された板状の圧電体シートと、を準備する準備工程と、 前記圧電体シートの表面に電極材料を固着させる電極形
    成工程と、 前記電極形成行程で表面に電極材料を固着した圧電体シ
    ートの一面側と前記長溝板材の前記一面側とを、接着剤
    により接着する接着工程と、 前記接着工程で接着させられた圧電体シートと長溝板材
    とを、前記長溝板材の長溝方向に対して直交する方向と
    前記長溝板材の長溝の中心線上で切断する切断工程と、 を含むことを特徴とする圧電センサの製造方法。
  2. 【請求項2】前記接着工程において、圧電体シートの分
    極方向が長溝板材の厚み方向に直角になるように接着す
    ることを特徴とする請求項1に記載の圧電センサの製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記準備工程以前に、板厚方向に分極処理
    された複数の板状の圧電ブロックを互いに分極方向が一
    致するよう板厚方向に接着固定して圧電ブロック積層体
    を作成し、圧電ブロック積層体を板厚方向に平行な方向
    で切断して前記圧電体シートを得る複数ブロック加工工
    程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電
    センサの製造方法。
  4. 【請求項4】前記準備工程以前に、板厚方向に分極処理
    された単一の板状の圧電ブロックを板厚方向に平行な方
    向で切断して前記圧電体シートを得る単一ブロック加工
    工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧
    電センサの製造方法。
  5. 【請求項5】前記準備工程以前に、板状の絶縁体の一面
    側に互いに平行に配置された複数の長溝を形成し、前記
    絶縁体の表面に電極材料を固着させて前記長溝板材を得
    る絶縁体加工工程を含むことを特徴とする請求項1〜4
    の何れかに記載の圧電センサの製造方法。
  6. 【請求項6】前記準備工程以前に、板状の導体の一面側
    に互いに平行に配置された複数の長溝を形成させて前記
    長溝板材を得る導体加工工程を含むことを特徴とする請
    求項1〜4の何れかに記載の圧電センサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2013175848A1 (ja) * 2012-05-24 2016-01-12 株式会社村田製作所 センサーデバイスおよび電子機器

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JPWO2013175848A1 (ja) * 2012-05-24 2016-01-12 株式会社村田製作所 センサーデバイスおよび電子機器

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