JPH11307835A - 積層構造の剪断型圧電素子の製造方法 - Google Patents

積層構造の剪断型圧電素子の製造方法

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JPH11307835A
JPH11307835A JP12676898A JP12676898A JPH11307835A JP H11307835 A JPH11307835 A JP H11307835A JP 12676898 A JP12676898 A JP 12676898A JP 12676898 A JP12676898 A JP 12676898A JP H11307835 A JPH11307835 A JP H11307835A
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JP
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polarization
piezoelectric
piezoelectric element
parallel conductor
shear
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JP12676898A
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Hisashi Nakano
寿 中野
Junichi Inoue
淳一 井上
Kazuaki Endo
一明 遠藤
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚み滑り振動モードを利用した積層構造の剪
断型圧電素子を容易に且つ効率よく製造できる方法を提
供する。 【解決手段】 圧電板20の表面に分極用の平行導体パ
ターン22を形成し、それらの間に直流電界を印加して
分極処理を施した後、前記圧電板の少なくとも平行導体
パターン間の分極領域の両面に電極24を形成し、電極
形成後の複数の圧電板を、それらの分極方向が上下層で
互いに逆向きとなるように、間に導電性フィルム26を
挾んで積層して接着し、その積層体の分極領域から所望
の素子形状の剪断型圧電素子28を切り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剪断型圧電素子の
製造方法に関し、更に詳しく述べると、厚み滑り振動モ
ードを利用した積層構造の剪断型圧電素子を効率よく製
造する方法に関するものである。本発明により得られる
積層構造の剪断型圧電素子は、特に限定されるものでは
ないが、例えば微動機構のアクチュエータや錘を組み合
わせた高感度の衝撃検知用センサなどに有用である。
【0002】
【従来の技術】圧電セラミックスを用いた素子には様々
な構造のものがあるが、代表的な例は電界誘起歪みの縦
効果及び横効果を利用する圧電素子であり、前者には単
板構造あるいは積層構造があり、後者には管状構造があ
る。この種の圧電素子では、分極処理に用いた電極を、
そのまま駆動用電極あるいは検知用電極として使用する
ことができる。
【0003】圧電素子としては、その他、面に沿って滑
り振動する剪断型圧電素子がある。これは、素子の分極
方向と両方の駆動用電極又は検知用電極を結ぶ方向(電
界を印加する方向又は電界を検出する方向)が直交する
特殊な構造である。単板構造の素子を模式的に図5に示
す。圧電板10は矢印方向に分極処理されており、両表
面に駆動用電極12,13を設ける。駆動用電極12,
13間に電圧を印加すると、圧電板10は点線で示すよ
うに剪断歪みを生じる。このような単板構造の剪断型圧
電素子は、近年、衝撃検出用のセンサなどに利用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】剪断型圧電素子は、図
6に示すように、複数枚の圧電板14,15を、分極方
向(矢印で示す方向)が上下の層で逆になるように重ね
た積層構造とすることによって、上下の層を同方向に滑
り変位させて歪み量の増大を図ることができる。しか
し、各圧電板について分極用の電極を形成して分極処理
を行い、それとは別に駆動用電極又は検知用電極を形成
しなければならないために積層化が困難とされており、
効率よく積層化する方法の開発が望まれていた。
【0005】本発明の目的は、厚み滑り振動モードを利
用した積層構造の剪断型圧電素子を容易に且つ効率よく
製造できる方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電板の表面
に分極用の平行導体パターンを形成し、それらの間に直
流電界を印加して分極処理を施した後、前記圧電板の少
なくとも平行導体パターン間の分極領域の両面に電極を
形成し、電極形成後の複数の圧電板を、それらの分極方
向が上下層で互いに逆向きとなるように、間に導電性フ
ィルムを挾んで積層して接着し、その積層体の分極領域
から所望の素子形状に切り出すようにした積層構造の剪
断型圧電素子の製造方法である。
【0007】厚み滑り振動モードを利用した剪断型圧電
素子は、図5に示したように、その分極方向と電界方向
が直交した形となり、変位は面に沿った滑り振動とな
る。そして、上記のように積層構造とする際に、上下各
層の分極方向を逆向きに設定することによって、図6に
示すように、上下の層を同方向に滑り振動させて高変位
化することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、焼結したセラミック
ス圧電板を用い、その表面に間隔をおいて2対の分極用
の平行導体パターンを形成するのがよい。それら各平行
導体パターンの間に直流電界を印加して圧電板面内の同
一方向に分極処理を施す。そして、両平行導体パターン
のうちの外側の導体パターンの部分を切除し、少なくと
も前記圧電板の残されている導体パターンよりも外側の
分極領域の両面に電極を形成する。電極形成後の複数の
圧電板を、それらの分極方向が上下層で互いに逆向きと
なるように組み合わせて、間に導電性フィルムを挾んで
該導電性フィルムの一部が圧電板の前記切除した面から
はみ出すように積層して接着し、その積層体の分極領域
から所望の素子形状に切り出す。この方法は、両側の分
極領域から多数の製品を切り出すことができるため、効
率よく生産できる利点がある。
【0009】なお、駆動用あるいは検知用の電極を形成
する際には、消極されずに分極状態が維持されるように
スパッタ法又は蒸着法などの手法を用いるのがよい。圧
電体と導電性フィルムとは導電性接着剤で固着するのが
好ましい。圧電体は、間にそれぞれ導電性フィルムを介
在させて、3層以上積層してもよい。
【0010】
【実施例】図1は本発明に係る積層構造の剪断型圧電素
子の製造方法の一実施例を示す工程説明図である。図1
のAに示すように、焼結した圧電セラミックスからなる
矩形状の圧電板20(例えば縦横約25mm、厚さ約0.
2〜0.5mm)を用意し、その表面に分極用の2対の平
行導体パターン22(外側を22a、内側を22bとす
る)を形成する。両方の平行導体パターン22は、圧電
板20の表裏両面で同一形状とし、矩形状の圧電板20
の対向する2辺の近傍に設ける。各パターンは幅約2mm
であり、4mm程度の間隔をおいて設けることで平行導体
パターンとする。これは、例えば銀ペーストをスクリー
ン印刷法により塗布し、焼き付ける方法で形成する。そ
して2対の平行導体パターン22を利用して、圧電板2
0の面内方向に同じ向きに分極処理を施す。分極方向を
矢印で示す。例えば、120℃の絶縁油中にて1.5k
V/mm以上の直流電界を30分以上印加する。
【0011】次に、分極に用いた平行導体パターンのう
ち、それぞれ外側の1本のパターン22aの部分を切除
する。ここでは切断位置を指示線a−aで示す(図1の
A参照)。そして、図1のBに示すように、圧電板20
の表裏両面に全面にわたって電極24を形成する。この
電極形成は、消極されないように(即ち、分極状態が維
持されるように)、導体ペーストの焼き付けではなく、
スパッタ法あるいは蒸着法などで金などの金属膜を付着
させることで行う。
【0012】図1のCに示すように、このように両面全
面に電極を形成した2枚の圧電板20を、それらの分極
方向が互いに逆向きとなり分極領域が重なるように上下
に配置し、それらの間に導電性フィルム26を挾んで積
層する。導電性フィルム26としては、例えば厚さ30
μm程度の合成樹脂フィルムの両面全面に銅箔を貼り付
け、銀メッキを施したものが好適である。このよう導電
性フィルム26を、その一部が圧電板20の前記切断箇
所からはみ出るようにし、エポキシ系などの導電性接着
剤で接着する。
【0013】このようにして得られる積層体について、
その分極領域を複数の所定形状に切断する。ここでは指
示線b−bで切断して外側の分極領域を切り出し、更に
指示線c−cで切断して個々の素子に分離する。このよ
うにして図1のDに示すような積層構造の剪断型圧電素
子28が得られる。ここで上下の両電極を結線すること
で一方の駆動用電極となり、中間の導電性フィルム26
が他方の駆動用電極となる。
【0014】上記の実施例は圧電板を2枚重ねる構造で
あったが、同様の手法によって図2に示すように、3枚
の圧電板を重ねた構造の剪断型圧電素子30を製造する
ことも可能であるし、図示するのを省略するが、4枚以
上の圧電板を積層する構造も勿論可能である。いずれに
しても、上下の電極及び中間の導電性フィルムを交互に
結線して外部と電気的に接続する。積層枚数を増やすこ
とで、より一層の高変位化を図ることができる。
【0015】このようにして製作した積層構造の剪断型
圧電素子は、図3に示すように圧電素子28に駆動片3
2を取り付けることで矢印方向に変位する微動機構のア
クチュエータに利用できる。また図4に示すように、圧
電素子28に錘34を取り付けることで、高感度の衝撃
検出用センサとして利用できる。
【0016】
【発明の効果】本発明によって、従来積層構造が困難で
あるとされてきた剪断型の積層圧電素子を効率よく多数
個取り方式で製造することが可能となる。その結果、従
来の単層品よりも圧電素子としての変位量の拡大、ある
いは加速度センサとしての感度向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法の一実施例を示す工程説
明図。
【図2】本発明により得られる積層構造の剪断型圧電素
子の一例を示す説明図。
【図3】積層構造の剪断型圧電素子の応用例を示す説明
図。
【図4】積層構造の剪断型圧電素子の他の応用例を示す
説明図。
【図5】単層構造の剪断型圧電素子の説明図。
【図6】2層構造の剪断型圧電素子の説明図。
【符号の説明】
20 圧電板 22 平行導体パターン 24 電極 26 導電性フィルム 28 圧電素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電板の表面に分極用の平行導体パター
    ンを形成し、それらの間に直流電界を印加して分極処理
    を施した後、前記圧電板の少なくとも平行導体パターン
    間の分極領域の両面に電極を形成し、電極形成後の複数
    の圧電板を、それらの分極方向が上下層で互いに逆向き
    となるように、間に導電性フィルムを挾んで積層して接
    着し、その積層体の分極領域から所望の素子形状に切り
    出すことを特徴とする積層構造の剪断型圧電素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 焼結したセラミックス圧電板の表面に間
    隔をおいて2対の分極用の平行導体パターンを形成し、
    それら各平行導体パターンの間に直流電界を印加して分
    極処理を施した後、両平行導体パターンのうちの外側の
    導体パターンの部分を切除し、少なくとも前記圧電板の
    残されている導体パターンよりも外側の分極領域の両面
    に電極を形成し、電極形成後の複数の圧電板を、それら
    の分極方向が上下層で互いに逆向きとなるように組み合
    わせて、間に導電性フィルムを挾んで該導電性フィルム
    の一部が圧電板の前記切除した面からはみ出すように積
    層して接着し、その積層体の分極領域から所望の素子形
    状に切り出すことを特徴とする積層構造の剪断型圧電素
    子の製造方法。
  3. 【請求項3】 消極されずに分極状態が維持されるよう
    にスパッタ法又は蒸着法により両面全面に電極を形成
    し、各圧電体と導電性フィルムを導電性接着剤で固着す
    る請求項1又は2記載の積層構造の剪断型圧電素子の製
    造方法。
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