JP2008072073A - コイル部品 - Google Patents

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耕佑 晴山
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Abstract

【課題】 コイル導体を被覆する磁性粉含有樹脂の見かけ透磁率μ’を向上させ、コイル部品の低背化を図る。
【解決手段】 コイル導体12a,12bの外周を絶縁性樹脂13a,13bで被覆するとともに絶縁性樹脂13a,13bの表面を磁性粉含有樹脂14で被覆したコイル部品10であって、磁性粉含有樹脂14中の磁性粉が化学的に表面処理が施された扁平形状の金属系軟質磁性粉である。そして、扁平形状の金属系軟質磁性粉はその扁平面がコイル導体の外周を被覆する絶縁性樹脂の表面に沿って配列される。このため、前記コイル導体に電流が流れた際に該コイル導体の外周に沿った磁束の通りが良好となり、該磁性粉含有樹脂の見かけ透磁率が増大するので、磁性粉含有樹脂の層厚みを薄くしてコイル部品を低背化することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、コイル導体の外周を絶縁性樹脂で被覆するとともに該絶縁性樹脂の表面を磁性粉含有樹脂で被覆したコイル部品に関し、より具体的には低背化が可能なコイル部品に関する。
各種電子機器に用いられるコイル部品は、例えばドラム型コアを用いたインダクタを例にとると、電子機器の小型化・薄型化等の要望に応えるために、巻回されたコイル導体の外周を磁性体で被覆したものが一般的である。特許文献1には、図8に示されるように、巻芯8cの両端に一対の鍔8a,8bが設けられたドラム型コア8と、該ドラム型コア8の巻芯8cに巻回されるとともに両端が前記ドラム型コア8の鍔8a,8bに設けられた電極1a,1bにそれぞれ接続された絶縁被覆を有するコイル導体2と、シランカップリング処理が施された略球状のフェライト等の磁性粉とエポキシ樹脂等とを混合して前記コイル導体2の外周を被覆する磁性粉含有樹脂4とを有するコイル部品9が提案されている。
特開平11−67519号公報
近年、各種電子機器の小型化、薄型化の傾向が強まっており、これらの電子機器に用いるより低背化の可能なコイル部品が要望されている。しかしながら、フェライト等の磁性粉とエポキシ樹脂等とを混合した磁性粉含有樹脂4においては該磁性粉含有樹脂4の見かけの透磁率μ’が10前後しか得られないため、前記ドラム型コア8の巻芯8cに巻回されるコイル導体2の巻回数を多くしないと高いインダクタンス値が得られず、このためコイル部品9の低背化が困難であるという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決して、コイル導体の外周を被覆する絶縁性樹脂の表面を高い見掛け透磁率μ’の磁性粉含有樹脂で被覆することにより低背化を可能にしたコイル部品を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明のコイル部品は、
(1)コイル導体の外周を絶縁性樹脂で被覆するとともに該絶縁性樹脂の表面を磁性粉含有樹脂で被覆したコイル部品において、前記磁性粉含有樹脂中の磁性粉は化学的に表面処理された扁平形状の金属系軟質磁性粉であることを特徴とする。(・・・以下第1の課題解決手段と称する。)
また、上記コイル部品の主要な形態の一つは、
(2)前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はシランカップリング剤により表面処理されたものであることを特徴とする。(・・・以下第2の課題解決手段と称する。)
また、上記コイル部品の他の主要な形態の一つは、
(3)前記磁性粉含有樹脂は前記コイル導体を被覆する絶縁性樹脂の表面を覆うように塗布された後、硬化されたものであることを特徴とする。(・・・以下第3の課題解決手段と称する。)
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記磁性粉含有樹脂中の磁性粉は化学的に表面処理された扁平形状の金属系軟質磁性粉であるので樹脂との親和性が高まり、前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はその扁平面がより安定な向き、すなわち前記コイル導体の外周を被覆する絶縁性樹脂の表面に沿って配列される。このため、前記コイル導体に電流が流れた際に該コイル導体の外周に沿った磁束の通りが良好となり、該磁性粉含有樹脂の見かけ透磁率が増大する。
上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はシランカップリング剤により表面処理されたものであるため、樹脂との親和性がより高くなり、前記扁平形状の個々の金属系軟質磁性粉の表面が前記樹脂により被覆された状態になっているので、コイル導体との絶縁性が良好となっている。
上記第3の課題解決手段による作用は次の通りである。
すなわち、前記磁性粉含有樹脂は前記コイル導体を被覆する絶縁性樹脂の表面を覆うように塗布された後、硬化されたものであるので、前記磁性粉含有樹脂が硬化する過程で前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はその扁平面がより安定な向き、すなわち前記コイル導体の外周を被覆する絶縁性樹脂の表面に沿ってより配列されやすくなる。このため、前記コイル導体に電流が流れた際に該コイル導体の外周に沿った磁束の通りがより良好となり、該磁性粉含有樹脂の見かけ透磁率μ’がより増大する。
本発明のコイル部品によれば、従来よりも磁性粉含有樹脂層の厚みを薄くすることができ、低背のコイル部品を提供することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成特徴、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなろう。
以下、本発明のコイル部品の第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は第1の実施形態のコイル部品10の外観を示す斜視図であり、図2は前記実施形態のコイル部品10の内部構造を示す上記図1におけるA−A線の断面図であり、図3は上記実施形態のコイル部品10の主要部分の内部構造を説明するための分解斜視図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態のコイル部品10は、コイル導体12a,12bの外周を絶縁性樹脂13a,13bで被覆するとともに該絶縁性樹脂13a,13bの表面を磁性粉含有樹脂14で被覆したコイル部品10であって、前記磁性粉含有樹脂14中の磁性粉が化学的に表面処理された扁平形状の金属系軟質磁性粉であるコモンモードチョークコイルである。
具体的には、一対のコイル導体12a,12bが非磁性の絶縁性樹脂13(13a,13b)の内部に交互に配設されるとともに、化学的に表面処理が施された扁平形状の金属系軟質磁性粉からなる磁性粉含有樹脂14により前記絶縁性樹脂13の外周が被覆されて絶縁体層15が構成され、さらに該絶縁体層15の前記磁性粉含有樹脂14の外側にフェライト焼結体からなる一対の磁性体板18a,18bが貼着されている。
また、本実施形態のコイル部品10においては、前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はシランカップリング剤による表面処理が施されたものである。
また、本実施形態のコイル部品10においては、前記磁性粉含有樹脂14は前記コイル導体12a,12bを被覆する絶縁性樹脂13の表面を覆うように塗布された後、硬化されたものである。
より具体的には、本実施形態のコイル部品10のコモンモードチョークコイルの一対のコイル導体12a,12bは、それぞれ渦巻き状の2つのコイル導体12a1及び12a2、12b1及び12b2で構成されている。そして、一方のコイル導体12aは前記渦巻き状のコイル導体12a1の内周側と前記渦巻き状のコイル導体12a2の内周側とが図示省略したスルーホール導体により接続されている。同様に、他方のコイル導体12bは、前記渦巻き状のコイル導体12b1の内周側と前記渦巻き状のコイル導体12b2の内周側とが図示省略したスルーホール導体により接続されている。前記一方のコイル導体12aの渦巻き状のコイル導体12a1,12a2と前記他方のコイル導体12bの渦巻き状のコイル導体12b1,12b2とが前記絶縁性樹脂13の内部で交互に対向するように配設されている。
そして、上記一方のコイル導体12aの一方の渦巻き状のコイル導体12a1の外周側の引き出し導体12c1は前記コイル部品10の外周に設けられた電極11aに接続されており、上記一方のコイル導体12aの他方の渦巻き状のコイル導体12a2の外周側の引き出し導体12c3は前記コイル部品10の外周に設けられた電極11cに接続されている。同様に、上記他方のコイル導体12bの一方の渦巻き状のコイル導体12b1の外周側の引き出し導体12c2は前記コイル部品10の外周に設けられた電極11bに接続されており、上記他方のコイル導体12bの他方の渦巻き状のコイル導体12b2の外周側の引き出し導体12c4は前記コイル部品10の外周に設けられた電極11dに接続されている。
次に、上記コイル導体の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記コイル導体12の材質は、導電性に優れた金属、例えばAg,Pd,Cu,Alもしくはこれらの合金などを用いることができる。
また、上記コイル導体12の形態は層状が好ましいが、これに限定するものではなく、線状等であってもよい。また、上記コイル導体12は、外周が絶縁性樹脂13により被覆されていることが好ましい。
次に、化学的な表面処理が施された扁平形状の金属系軟質磁性粉の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記金属系軟質磁性材料は、純鉄(Fe),カーボニル鉄(Fe−C),けい素鋼(Fe−Si),パーマロイ(Fe−Ni),パーメンジュール(Fe−Co),スーパーマロイ(Fe−Ni−Mo),パーメンバー(Fe−Ni−Co),Fe−Al合金,Fe−Al−Si(好ましくはセンダスト(通称))などが挙げられる。
また、上記金属系軟質磁性粉の形状は、扁平面と直交する厚み寸法に対する扁平面の長軸寸法の比をアスペクト比としたとき、該アスペクト比が2以上であることを意味する。また、該アスペクト比は、2〜60が望ましく、さらに望ましくは10〜30である。シミュレーションの結果、このようなアスペクト比の金属系軟質磁性粉を用いることにより、高い見掛け透磁率μ’の磁性粉含有樹脂が得られた。また、前記磁性粉のアスペクト比が2より小さいと、該磁性粉の反磁界が大きくなり、扁平面内の透磁率μ’が低下する。
また、上記金属系軟質磁性粉の扁平面の長軸寸法は、数百nm〜30μmが好ましい。
また、上記金属系軟質磁性粉の化学的な表面処理は、チタネート系、シラン系、アルミニウム系等のカップリング剤のうちの少なくとも1種の中から適宜選択して用いることができるが、シラン系カップリング剤がより好ましい。
次に、上記磁性粉含有樹脂14に用いられる樹脂の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記樹脂は熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のどちらであってもよい。熱硬化性樹脂の例は、ベンゾシクロブテン(BCB)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイミド樹脂(PI)、ポリフェニレンエーテルオキサイド樹脂(PPO)、ビスマレイミドトリアジンシアネートエステル樹脂、フマレート樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリビニルベンジルエーテル樹脂などが挙げられる。また熱可塑性樹脂の例は、超低密度ポリエチレン樹脂(VLDPE)、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、線状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリブテン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アイソタクチックポリスチレン樹脂、液晶ポリマーなどが挙げられる。特に、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂(PI)、ベンゾシクロブテン(BCB)は、低誘電率で且つ低誘電正接であること、及び、耐薬品性に優れており且つ低吸水率であるため高信頼性を確保することができる点で好ましい。
上記コイル導体12の外周を被覆する絶縁性樹脂13の表面には上記磁性粉含有樹脂14をラミネート法や静水圧プレス法等、スプレー法、ローラー転写法、その他の手段により形成することができる。また、上記磁性粉含有樹脂を前記スプレー法やローラー転写法等により前記絶縁性樹脂13の表面に塗布した後、硬化させるのが好ましい。これによれば、前記コイル導体の外周を被覆する絶縁性樹脂の表面に沿って扁平形状の金属系軟質磁性粉の扁平面が揃いやすくなる。また、前記スプレー法やローラー転写法等により、前記絶縁性樹脂13の表面に塗膜を徐々に重ねていくのがより好ましい。
次に、上記磁性体板18(18a,18b)の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記磁性体板18は、Ni−Zn系フエライト等の高抵抗の焼結磁性体からなる磁性体板18が好ましい。
次に、本実施形態のコイル部品10の一例のコモンモードチョークコイルの製造方法について図4及び図5を参照して説明する。図3及び図4は本実施形態のコイル部品10の製造プロセスの一例を示す断面図である。
本実施形態のコイル部品10の一例のコモンモードチョークコイルの製造方法は、多数個のコモンモードチョークコイルを一括して製造する方法である。
まず、非磁性の絶縁性樹脂13aに対応する基台101にビア形成用の貫通孔102を開ける(図4(A))。この基台101は、厚さがあらかじめ規定されたフィルム、銅張り積層板(RCC)やフレキシブル・プリント配線板の基材と同じものが用いられ、これらで一般的に 用いられるベンゾシクロブテン(BCB),ポリイミド、エポキシ、ポリエステルなどの絶縁性樹脂を材料とする。
次に、この基台101の両面に、鍍金、エッチング、印刷、インクジェット法などの導体パターン形成方法によりコイル導体パターン103を形成する(図4(B)。なお、ここで前記貫通孔102にも導体が充填される。
次に、第2の非磁性の絶縁性樹脂13bに対応する絶縁層104を両面に形成する(図4(C)。この絶縁層104は、RCCやドライフィルム状の絶縁層を熱真空ラミネート、静水圧プレス法などで積層し、これが液状の場合はスピンコート法で積層することで形成する。特に熱真空ラミネートを用いると膜厚バラツキを押さえるので好適である。絶縁層104の材料は各種有機樹脂が用いられるが、樹脂は熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のどちらであってもよい。
次に、上述と同様の手順により、ビア形成用の貫通孔を形成し、コイル導体パターン105を形成し、絶縁層106を形成する(図4(D))。次に、エッチングなどの化学的手法により磁性粉含有樹脂14形成用の材料を充填させるための貫通孔107を形成する(図4(E))。
次に、貫通孔107に磁性粉含有樹脂14形成用の材料108を充填させ、さらに両面に磁性体板109,109を貼り合わせることにより積層板を得る(図5(F))。この磁性粉含有樹脂14形成用の材料は、ベンゾシクロブテン(BCB),ポリイミド、エポキシ、ポリエステルなどの樹脂に化学的な表面処理が施された扁平形状の金属系軟質磁性粉をフィラーとして混入させたものからなる。
次に、この積層板を単位部品毎にカットすることで積層体が得られる(図5(G))。最後に、積層体の側面に蒸着、スパッタリング、無電解メッキ、ディップ法、バレルメッキ、印刷法などで端子電極を形成することでコイル部品10の一例のコモンモードチョークコイルが得られる。
次に、本発明のコイル部品の第2の実施形態について、図6を参照して説明する。図6は本実施形態のコイル部品20のコモンモードチョークコイルの内部構造を説明するための断面図である。
図6に示すように、本実施形態のコイル部品20は、コイル導体22a,22bの外周を絶縁性樹脂23(23a,23b)で被覆するとともに該絶縁性樹脂23a,23bの表面を磁性粉含有樹脂24で被覆したコイル部品20であって、前記磁性粉含有樹脂24中の磁性粉が化学的に表面処理された扁平形状の金属系軟質磁性粉であるコモンモードチョークコイルである。
具体的には、一対のコイル導体22a,22bが非磁性の絶縁性樹脂23の内部に互いに対向するように配設されるとともに、化学的に表面処理が施された扁平形状の金属系軟質磁性粉からなる磁性粉含有樹脂24により前記絶縁性樹脂23の外周が被覆されて絶縁体層25が構成され、さらに該絶縁体層25の前記磁性粉含有樹脂24の外側にフェライト焼結体からなる一対の磁性体板28a,28bが貼着されている。
また、本実施形態のコイル部品20においては、前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はシランカップリング剤による表面処理が施されたものである。
また、本実施形態のコイル部品20においては、前記磁性粉含有樹脂25は前記コイル導体22a,22bを被覆する絶縁性樹脂23の表面を覆うように塗布された後、硬化されたものである。
より具体的には、本実施形態のコイル部品20のコモンモードチョークコイルの一対のコイル導体22a,22bは、それぞれ渦巻き状の2つのコイル導体22a1及び22a2、22b1及び22b2で構成されている。そして、一方のコイル導体22aは前記渦巻き状のコイル導体22a1の内周側と前記渦巻き状のコイル導体22a2の内周側とが図示省略したスルーホール導体により接続されている。同様に、他方のコイル導体22bは、前記渦巻き状のコイル導体22b1の内周側と前記渦巻き状のコイル導体22b2の内周側とが図示省略したスルーホール導体により接続されている。前記一方のコイル導体22aの一方の渦巻き状のコイル導体22a2と前記他方のコイル導体22bの一方の渦巻き状のコイル導体22b2とが前記絶縁性樹脂23の内部で前記絶縁性樹脂23aを挟んで対向するように配設されている。
本実施形態のコイル部品20が先の第1の実施形態のコイル部品10と異なる点は、次の通りである。すなわち、先の実施形態のコイル部品10においては前記一方のコイル導体12aの渦巻き状のコイル導体12a1,12a2と前記他方のコイル導体12bの渦巻き状のコイル導体12b1,12b2とが前記絶縁性樹脂13の内部で交互に対向するように配設されていたのに対し、本実施形態のコイル部品20においては前記一方のコイル導体22aの一方の渦巻き状のコイル導体22a2と前記他方のコイル導体22bの一方の渦巻き状のコイル導体22b2とが前記絶縁性樹脂23の内部で前記絶縁性樹脂23aを挟んで対向するように配設されている点にあり、その他の構成及びその作用効果は先の第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
次に、本発明のコイル部品の第3の実施形態について、図7を参照して説明する。図7は本実施形態のコイル部品30のパワーチョークコイルの内部構造を説明するための断面図である。
図7に示すように、本実施形態のコイル部品30は、コイル導体32の外周を絶縁性樹脂33で被覆するとともに該絶縁性樹脂33の表面を磁性粉含有樹脂34で被覆したコイル部品30であって、前記磁性粉含有樹脂34中の磁性粉が化学的に表面処理された扁平形状の金属系軟質磁性粉であるパワーチョークコイルである。
具体的には、2層のコイル導体32a1,32a2が非磁性の絶縁性樹脂33(33a,33b)の内部で接続されて配設されるとともに、化学的に表面処理が施された扁平形状の金属系軟質磁性粉からなる磁性粉含有樹脂34により前記絶縁性樹脂33の外周が被覆されている。
また、本実施形態のコイル部品30においては、前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はシランカップリング剤による表面処理が施されたものである。
また、本実施形態のコイル部品30においては、前記磁性粉含有樹脂34は前記コイル導体32a1,32a2を被覆する絶縁性樹脂33の表面を覆うように塗布された後、硬化されたものである。
次に、本発明の実施例について説明する。前記磁性粉含有樹脂に用いる磁性粉が(A)シランカップリング剤で表面処理を施したアスペクト比10、平均粒径20μmの扁平形状の金属系軟質磁性粉(センダスト)、(B)表面処理を施さないアスペクト比10、平均粒径20μmの扁平形状の金属系軟質磁性粉(センダスト)、(C)平均粒径20μmの球状の金属系軟質磁性粉(センダスト)であること以外は同様にして、前記実施形態3のパワーチョークコイルを作成し、周波数1MHzにおいてインダクタンス値を測定した結果、それぞれ(A)4.2μH,(B)1.8μH,(C)2.2μHの結果が得られた。(A)〜(C)で得られたインダクタンスの比率はそれぞれのパワーチョークコイルに用いた金属系軟質磁性材料の同周波数における見掛け透磁率μ’の比率によく一致した。
上記第1〜第3の実施形態のコイル部品においては、いずれもコイル導体が層状のものを用いたが、これに限定するものではなく、背景技術に示したように、ドラム型コアの巻芯に絶縁被覆した線状のコイル導体を巻回したものであってもよい。
本発明によれば、コイル部品の低背化に好適である。
本発明のコイル部品の第1の実施形態の外観を示す斜視図である。 本発明のコイル部品の第1の実施形態の内部構造を示す上記図1におけるA−A線の断面図である。 前記第1の実施形態の主要部分の内部構造を説明するための分解斜視図である。 前記第1の実施形態のコイル部品の製造方法の一例を示す部分拡大端面図である。 前記第1の実施形態のコイル部品の製造方法の一例を示す部分拡大端面図である。 本発明のコイル部品の第2の実施形態の内部構造を示す断面図である。 本発明のコイル部品の第3の実施形態の内部構造を示す断面図である。 背景技術の一例を示す断面図である。
符号の説明
10:コイル部品
11、11a,11b,11c,11d:電極
12、12a,12a1,12a2,12b,12b1,12b2:コイル導体
12c1,12c2,12c3,12c4:引き出し導体
13、13a,13b:絶縁性樹脂
14:磁性粉含有樹脂
15:絶縁体層
17:樹脂
18:磁性体板
20:コイル部品
21、21a,21b,21c,21d:電極
22、22a,22b:コイル導体
23、23a,23b:絶縁性樹脂
24:磁性粉含有樹脂
25:絶縁体層
27:樹脂
28:磁性体板
30:コイル部品
31、31a,31b,31c,31d:電極
32、32a1,32a2:コイル導体
33、33a,33b:絶縁性樹脂
34:磁性粉含有樹脂
37:樹脂

Claims (3)

  1. コイル導体の外周を絶縁性樹脂で被覆するとともに該絶縁性樹脂の表面を磁性粉含有樹脂で被覆したコイル部品において、
    前記磁性粉含有樹脂中の磁性粉は化学的な表面処理が施された扁平形状の金属系軟質磁性粉であることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記扁平形状の金属系軟質磁性粉はシランカップリング剤による表面処理が施されたものであることを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
  3. 前記磁性粉含有樹脂は前記コイル導体を被覆する絶縁性樹脂の表面を覆うように塗布された後、硬化されたものであることを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
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