JP2008069306A - (メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 活性エネルギー線、ラジカル等による硬化性や熱硬化性に富む(メタ)アクリロイル基と、基材との密着性に寄与する2級ヒドロキシル基と、カチオン硬化が可能なエポキシ基とを有する、安定な化合物を1段の反応で得られる製造方法を提供すること。
【解決手段】 エポキシ樹脂(I)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)とをポリスタノキサン系触媒(III)の存在下で、生成するアルコール量を追跡しながらエステル交換反応を行い、エポキシ樹脂(I)中の2級ヒドロキシル基の一部に(メタ)アクリロイル基を導入する(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、活性エネルギー線、ラジカル等による硬化性や熱硬化性に富む(メタ)アクリロイル基と、基材との密着性等に寄与する2級ヒドロキシル基と、末端にエポキシ基とを有する(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の簡便な製造方法に関する。
(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、活性エネルギー線やラジカルでの硬化性樹脂組成物、又は熱硬化性樹脂組成物の材料や、高分子化合物の原料として汎用に用いられる化合物である。特に、エポキシ(メタ)アクリレートは、得られる硬化物の耐熱性、耐薬品性、耐水性、機械特性などが、他の(メタ)アクリレートを用いて得られる硬化物と比較して優れているため、塗料用樹脂、印刷インキ、UV硬化性樹脂、成形用樹脂、フィルム、構造材料、配線基盤のソルダーレジスト用等として広く使用されている。
従来、エポキシ(メタ)アクリレートは、ビスフェノール型エポキシ樹脂を原料とした2官能性のものと、ノボラック型エポキシ樹脂を原料とした多官能性のものがあり、用途や目的とする硬化物の性能レベル等により使い分けがなされている。2官能性のエポキシ(メタ)アクリレートは、室温でも流動性を有し、取り扱いが良好であるものの、(メタ)アクリロイル基は原料として用いるエポキシ樹脂の両末端にのみ存在するものであり、硬化性や硬化感度においては、多官能性のエポキシ(メタ)アクリレートよりも劣り、更に硬化物の架橋密度を上げるためには多官能性のアクリル系モノマーを併用するなどの、煩雑な組成物の調製が必要である。又、分子末端にのみ(メタ)アクリロイル基を有することから、硬化時の収縮が大きくなる傾向を有する。エポキシ(メタ)アクリレート中には、原料として用いたエポキシ樹脂中の2級ヒドロキシル基がそのまま存在しており、該2級ヒドロキシル基は主に基材との密着性に関与するものであるため、基材との剥離は生じにくいものの、硬化物そのものに微小な亀裂が入りやすいという問題につながる。一方、多官能性のエポキシ(メタ)アクリレートは固形であり、硬化性組成物を調製する際に取り扱いにくい。また、ノボラック型エポキシ樹脂を原料としていることから、1個の芳香環あたりに1個の(メタ)アクリロイル基を有し、得られる硬化物の架橋密度が高く、耐食性等には優れるものの、硬すぎて靭性に欠け、脆くなる傾向がある。
即ち、従来のエポキシ(メタ)アクリレートは、架橋密度を調整するためには他のモノマー類等を併用する手法しかなく、取り扱い性と硬化性とをバランスよく兼備させる(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂は存在していなかった。
また、エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ基を変性して(メタ)アクリロイル基とするものであり、分子中の反応性を有する官能基は(メタ)アクリロイル基と、エポキシ樹脂のエピハロヒドリン由来構造中の2級ヒドロキシル基である。該2級ヒドロキシル基は、前記の様に一般に基材との密着性に寄与する基と考えられており、特に金属との密着性に優れることから、エポキシ樹脂が防食塗料として使用される要因ともなっている。
エポキシ(メタ)アクリレートにその他の性能を付与する等のために、(メタ)アクリロイル基以外の官能基を導入することも提案されており、例えば、該2級ヒドロキシル基に酸無水物などを反応させてカルボキシル基を導入した酸ペンダント型エポキシ(メタ)アクリレート(例えば、特許文献1、2参照。)が開示されている。
しかしながら、酸ペンダント型エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを反応させた後、更に多塩基酸無水物等を反応させて得られるものであり、エポキシ(メタ)アクリレートにその他の官能基を導入するには最低でも2段階の反応が必要である。また、多塩基酸無水物と反応させることによって、前述の密着性に重要な働きを有する2級ヒドロキシル基は失われることになり、(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基とその他の性質を有する官能基とを1分子中に存在させることは不可能であった。
エポキシ樹脂中のエポキシ基に対して不飽和一塩基酸を不足量使用することにより得られる、1分子中に(メタ)アクリロイル基とその他の官能基(エポキシ基)とを有する化合物、いわゆるハーフエステルタイプのエポキシ(メタ)アクリレートも存在するが、このタイプのエポキシ(メタ)アクリレートは保存安定性が非常に悪く、高分子量化(ゲル化)しやすいことが広く知られている。これは、エポキシ基と不飽和一塩基酸との反応で生じるヒドロキシル基の活性が高いため、室温でも残存しているエポキシ基との反応が進行するためであると考えられている。
即ち、従来、活性エネルギー線、ラジカル等による硬化性や熱硬化性に富む(メタ)アクリロイル基と、基材との密着性に寄与する2級ヒドロキシル基と、カチオン硬化が可能なエポキシ基とを有する、安定な化合物を1段の反応で得られる製造方法はなかった。
特開平9−87346号公報 特開平11−181050号公報
上記実状に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、硬化性が良好で、さらには、得られる硬化物の架橋密度の調整が容易である、活性エネルギー線、ラジカル等による硬化性や熱硬化性に富む(メタ)アクリロイル基と、基材との密着性に寄与する2級ヒドロキシル基と、カチオン硬化が可能なエポキシ基とを有する化合物を1段の反応で得ることが出来る簡便な製造方法を提供することにある。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用い、ポリスタノキサン系触媒の存在下で部分エステル交換反応を行うことにより、(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基とエポキシ基とを有する化合物を簡便な方法により製造できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、エポキシ樹脂(I)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)とをポリスタノキサン系触媒(III)の存在下で、生成するアルコール量を追跡しながらエステル交換反応を行い、エポキシ樹脂(I)中の2級ヒドロキシル基の一部に(メタ)アクリロイル基を導入することを特徴とする、1分子中に(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基とエポキシ基とを有する(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法を提供するものである。
本発明で得られる(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂は、(メタ)アクリロイル基を多数含有することで、高い硬化性、高い感度を有する。又、その構造上、原料として用いるエポキシ樹脂を選択することによって、(メタ)アクリロイル基1個あたりの分子量〔即ち、(メタ)アクリロイル基の濃度〕を容易に調製することができ、他のアクリルモノマー等を併用しなくても硬化物の架橋密度を調整することが出来る。
又、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂等の星型のエポキシ樹脂を原料とした場合には、(メタ)アクリロイル基1個あたりの分子量が大きいことから、硬くなりすぎず、適度な靭性をも有する硬化物を得ることが出来る。また、中心部の芳香環に由来する、分子間のπ−πスタッキング能力によって、硬化物の耐熱性・耐食性や機械的強度等を向上させうる。
以上より、本発明で得られる(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂は、耐熱性、耐食性、機械特性等に優れ、更には2級ヒドロキシル基に起因する基材との密着性も良好である硬化物を与えることが出来る。該2級ヒドロキシル基は、従来のエポキシ樹脂中に存在する2級ヒドロキシル基と同じであるため、保存中にエポキシ基との反応が起こることもなく、多種の官能基を有しながらも、保存安定性にも優れるものである。又、1分子中に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とが存在することにより、種々の硬化系の樹脂組成物、特には反応性が良好なカチオン硬化系樹脂組成物の材料としても用いる事ができる。従って、塗料用樹脂、印刷インキ、UV硬化性樹脂、カチオン硬化性樹脂、成形樹脂、接着剤、配線基盤のソルダーレジスト用などの広い用途で用いる事ができる。
又、本発明の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法は、導入した(メタ)アクリロイル基のマイケル付加反応などの副反応による高分子量化(ゲル化)反応を起こすことがなく、温和な条件下で反応を進行させることが出来、1段階の反応でエポキシ基と(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基とを有する化合物が得られ、工業的製法として有用性が高いものである。
本発明において、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基とメタクリロイル基とを総称するものであり、(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂としては、1分子中に両方の基が含まれていても良い。
本発明の製造方法は、エポキシ樹脂(I)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)とをポリスタノキサン系触媒(III)の存在下で、生成するアルコール量を追跡しながらエステル交換反応を行うことを特徴とする。
従来、ヒドロキシル基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸アルキエステルとは、エステル交換反応によって、ヒドロキシル基に(メタ)アクリロイル基を導入することが出来ることは広く知られている。しかしながら、本発明で導入しようとするヒドロキシル基はその存在箇所が特異である。即ち、該ヒドロキシル基は、エポキシ樹脂中の2級ヒドロキシル基であり、該ヒドロキシル基が結合している炭素原子はメチレン基を介してフリーの電子対を有する酸素原子2個に結合していることから、該ヒドロキシル基の周辺は電子密度が高くなっていることが容易に推測される。このことは、該ヒドロキシル基中の水素原子が+の電荷を持って脱離しにくいことを示す。従来、エポキシ樹脂中の2級ヒドロキシル基は非常に反応性が乏しいことが知られている。即ち、直鎖状のエポキシ樹脂には、多数の2級ヒドロキシル基が存在しているが、末端のエポキシ基と該ヒドロキシル基が反応することによる保存中のエポキシ当量の上昇は通常観測されておらず、又、例えば、一般的にはヒドロキシル基とイソシアネート基とは室温でも反応が進行するが、エポキシ樹脂とイソシアネート化合物の組み合わせでは、加熱硬化が必要である点などから、その反応性の低さを窺うことが出来る。
更に、用いるエポキシ樹脂が、芳香族系のエポキシ樹脂である場合には、エピハロヒドリン由来構造で連結された芳香環が形成する電子雲の間の深い谷の部分にヒドロキシル基が結合している炭素原子が存在するため、外からの攻撃を受けにくく、ヒドロキシル基の反応性は更に低くなる。故に、一般的なヒドロキシル基含有化合物中のヒドロキシル基で達成される反応を、エポキシ樹脂中のヒドロキシル基に応用することは非常に困難であるというのが、一般的な考えである。特に反応性に富む(メタ)アクリロイル基を、副反応をほとんど起こさずにエポキシ樹脂中のヒドロキシル基に導入しようとする試み、更には、エポキシ樹脂中の非常に反応性が高いエポキシ基を残存させたまま、反応性の低いヒドロキシル基に(メタ)アクリロイル基を導入しようとする試みは、全く行なわれていなかった。
本発明では、前記のように反応性の低いヒドロキシル基に対しても、ポリスタノキサン系触媒(III)の存在下では定量的に(メタ)アクリロイル基が導入されることを見出したことに基づくものである。
即ち、本発明の製造方法によれば、エステル交換反応によって生成するアルコールの流出量を追跡することで(メタ)アクリロイル基の導入割合が求められ、更に、(メタ)アクリロイル基同士の重合反応や、二重結合へのマイケル付加などの副反応を起こすことがなく、高分子量化(ゲル化)の心配がないため、工業的に実施可能な方法で安定的に目的化合物を得ることが出来る。
本発明で用いるエポキシ樹脂(I)としては、2級のヒドロキシル基を平均して2個以上有するものであればよく、特に限定されるものではない。市販品であっても、市販品を更にジヒドロキシ化合物等で伸長反応を行ったものであってもよく、また、これらのエポキシ樹脂をヒドロキシ化合物を用いてエポキシ基の一部を開環させた変性エポキシ樹脂であっても良い。
市販品として用いることができるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールACP型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等で1分子中に2級ヒドロキシル基を平均して2個以上有するものが挙げられる。
また、ジヒドロキシ化合物等で後述する伸長反応を行って、1分子中に2個以上の2級ヒドロキシル基を含有させる方法を用いる場合には、例えば、前述のエポキシ樹脂に加え、更に、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のアルキレン鎖を有するジグリシジルエーテル、2,7−ジグリシジルオキシキサンテン、3,6−ジグリシジルオキシキサンテンなどの無置換キサンテン型ジグリシジルエーテル、3,6−ジグリシジルオキシ−9,9−ジメチルキサンテン、2,7−ジグリシジルオキシ−1,3,4,5,6,8−ヘキサメチル−9−フェニルキサンテンなどの置換キサンテン型ジグリシジルエーテル、2,11−ジグリシジルオキシ−13−ビフェニルジベンゾキサンテンなどのジベンゾキサンテン型ジグリシジルエーテル等のキサンテン骨格を有するエポキシ樹脂等が挙げられ、単独でも、2種以上を併用して用いても良い。
これらの中でも、工業的入手が容易である点、得られる硬化物の機械的物性等に優れる点からはビスフェノール型エポキシ樹脂を用いることが好ましく、耐熱性に加え難燃性にも優れる硬化物が得られる点からはキサンテン骨格を有するエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
前記伸長反応を行う際に用いうるジヒドロキシ化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、置換基を有していても良いレゾルシン、ハイドロキノン、カテコール等の2価フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、テトラブロモビスフェノールA等のビスフェノール類、ビフェノール、テトラメチルビフェノール等のビフェノール類、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の2価アルコール類、2,7−ジヒドロキシキサンテン、3,6−ジヒドロキシキサンテンなどの無置換キサンテン型ジヒドロキシ化合物、3,6−ジヒドロキシ−9,9−ジメチルキサンテン、2,7−ジヒドロキシ−1,3,4,5,6,8−ヘキサメチル−9−フェニルキサンテンなどの置換キサンテン型ジヒドロキシ化合物、2,11−ジヒドロキシ−13−ビフェニルジベンゾキサンテンなどのジベンゾキサンテン型ジヒドロキシ化合物、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシアントラセン等を挙げることができ、単独でも、2種以上を併用しても良い。
前記市販のエポキシ樹脂や、伸長反応を行って得られるエポキシ樹脂は、末端にエポキシ基を有するものであるが、このエポキシ基の一部を更にヒドロキシ化合物を用いて開環した変性エポキシ樹脂としてから、エステル交換反応の原料としても良い。
このとき用いることができるヒドロキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、クミルフェノール等の1価フェノール類、エチルアルコール、シクロヘキシルアルコール等の1価アルコール類、ヒドロキシナフタレン類、ヒドロキシアントラセン類等が挙げられ、単独でも2種以上を併用しても良い。これらの中でも、得られる硬化物の耐熱性や耐食性に優れる点から、芳香環を有する化合物を用いることが好ましい。
また、例えば、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂や、テトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂等を原料として用い、末端のエポキシ基に対して、前述のヒドロキシ化合物を反応させ、該エポキシ基の一部を開環し、2級のヒドロキシル基を2個以上有する化合物とした後、エステル交換反応を行う方法でも、目的とする樹脂を得ることが出来る。尚、市販されているテトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂は2分子以上が連結されているものも含まれているが、使用に際しては、カラム等でモノマーを取り出してから本発明の原料としてもよいが、目的とする性能等に応じて、市販品をそのまま使用することも可能である。
末端のエポキシ基に対する、前述のヒドロキシ化合物の反応比率を調整することによって、得られる(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂中のエポキシ基と(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基の数を調整することも可能であり、1分子中に反応性の異なる3種の官能基を任意の割合で導入することができる点においても、本発明の製造方法は工業的に有用性が高いものである。
市販のエポキシ樹脂に対して、ジヒドロキシ化合物を用いて伸長反応を行う方法、又はヒドロキシ化合物を用いてエポキシ基の一部を開環させる方法としては、特に限定されるものではなく、様々な方法を用いることができる。例えば、触媒存在下で、120〜220℃で加熱攪拌する方法が挙げられる。前記触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、オニウム塩、ホスフィン類、アルカリ金属水酸化物等が挙げられる。エポキシ樹脂とジヒドロキシ化合物又はヒドロキシ化合物の使用割合としては、目的とするエポキシ樹脂のエポキシ当量や変性エポキシ当量の分子量、又、導入する(メタ)アクリロイル基の数等によって適宜選択することが好ましい。
エステル交換反応に用いる(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)としては、特に限定されるものではないが、反応性が良好である点から炭素数1〜6のアルキル基を有するエステルであることが好ましく、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート等が挙げられる。得られる(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の硬化性が良好である点からは、アクリル酸アルキルエステルを用いることが好ましいが、硬化物の耐熱性等を重視する用途用では、メタクリル酸アルキルエステルであることが好ましく、得られる化合物の使用方法や用途等によって、適宜選択することが好ましい。本発明の製造工程においては、これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)を用いても、エステル交換反応時において該(メタ)アクリロイル基同士の重合が殆ど生じることがなく、高分子量化(ゲル化)が起こらないという特徴を有する。
本発明で用いるエステル交換触媒であるポリスタノキサン系触媒(III)としては、下記一般式(1)
Figure 2008069306
〔式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立にメチル基又はエチル基であり、X及びXはそれぞれ独立に錫原子と結合する原子上に孤立電子対を有する電子吸引性基であり、rは1〜8の整数である。〕
で表される触媒であることが、優れた触媒活性を発現し、エステル交換反応における収率が高い点から好ましいものである。
前記一般式(1)中の、錫原子と結合する原子上に孤立電子対を有す電子吸引性基としては、塩素原子、臭素原子又はフッ素原子等のハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアシルオキシ基、ヒドロキシル基、チオール基、チオシアン酸基等が挙げられる。
前記一般式(1)で示されるポリスタノキサン系触媒の中でも、特に前記一般式(1)中のrが1又は2のものが、エステル交換反応後の精製時に行う抽出操作時に水への溶解性が良好となる点から好ましく、また、同様に水への溶解性に優れる点からR〜Rがメチル基であることが好ましい。
更に、前記一般式(1)中、触媒活性に優れる点から、X及びXは、ハロゲン原子、アシルオキシ基、又はチオシアン酸基であることが好ましい。
従って、本発明で用いるポリスタノキサン系触媒としては、前記一般式(1)中のR〜Rがメチル基であり、かつ、X及びXがハロゲン原子、アシルオキシ基、又はチオシアン酸基であるジスタノキサン化合物(r=1)、又はトリスタノキサン化合物(r=2)が好ましい。
ジスタノキサン化合物としては、例えば、Cl(CHSnOSn(CHCl、Cl(CHSnOSn(CHOCOCH、Cl(CHSnOSn(CHOCH、CHOCO(CHSnOSn、(CHOCOCH、Cl(CHSnOSn(CHOCOCHCHCl(CHSnOSn(CHSCN、NCS(CHSnOSn(CHSCNなどが挙げられ、トリスタノキサン化合物としては、Cl(Sn(CHO)Sn(CHCl、Cl(Sn(CHO)Sn(CHOCOCH、Cl(Sn(CHO)Sn(CHOCH、CHOCO(Sn(CHO)Sn(CHOCOCH、Cl(Sn(CHO)Sn(CHOCOCHCHCl(Sn(CHO)Sn(CHSCN、NCS(Sn(CHO)Sn(CHSCNなどが挙げられる。
また、トリスタノキサン化合物は、水中での安定性が良好であり水中で加水分解され難くなる他、生成物中の残存有機錫化合物量を低減できる点から好ましい。
本発明の製造方法において、上記トリスタノキサン系触媒(III)を使用する割合としては、通常原料として用いるエポキシ樹脂(I)の質量に対して0.01〜10質量%の範囲であり、0.1〜2.0質量%の範囲が更に好ましい。
本発明の製造方法であるエステル交換反応は、溶媒の存在下或いは非存在下で行うことができるが、エステル交換反応の進行度合いを追跡するために、生成したアルコールを系外に除去し、計量することが必要である。本発明の方法によれば、化学量論的にエステル交換が進行する、即ち副反応を起こさないため、生成したアルコール量によって、ヒドロキシル基への(メタ)アクリロイル基の導入率を容易に算出することができる。
本発明の製造方法であるエステル交換反応においては、前記した通り高分子量化(ゲル化)が生じ難いという特徴を有するものであるが、尚一層(メタ)アクリロイル基の重合を抑制するために重合禁止剤を併用することが好ましい。
前記重合禁止剤としては、例えば、ベンゾキノン、ハイドロキノン、カテコール、ジフェニルベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ナフトキノン、t−ブチルカテコール、t−ブチルフェノール、ジメチル−t−ブチルフェノール、t−ブチルクレゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
重合禁止剤の使用量としては、反応生成物や、原料成分の量に依存するが、反応生成物である(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂に対して、通常、質量基準で5〜10000ppm、特に20〜7000ppmの範囲であることが好ましい。
上記エステル交換反応は、大気圧で行うことができる。また、反応温度条件は用いる原料や反応溶媒によって適宜選択できるが、エステル交換反応における適度な反応速度と副反応の抑制の面から、80〜110℃であることが好ましい。
また、エステル交換反応を、酸素含有気体雰囲気下で、或いは反応液面又は反応液中に酸素含有気体を連続的に導入しながら行う方法は、(メタ)アクリロイル基の重合を更に良好に抑制できる点から好ましい。ここで、酸素含有気体は、空気であっても構わないが、容積基準で酸素含有率が高くなると引火爆発が生じる可能性が高くなる他、生成物の着色を招きやすくなるため、酸素含有率が5〜13体積%の気体であることが好ましい。このような酸素含有率5〜13体積%の気体は、例えば、空気又は酸素と、不活性ガスとを当該条件を満たすような割合で混合することにより調整できる。ここで、不活性ガスとしては窒素、アルゴン等が挙げられる。
反応液面又は反応液中に酸素含有気体を連続的に導入する際の流量としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)1モルに対して0.1〜30mL/分であることが好ましい。
また、反応液中に酸素含有気体を連続的に導入する場合は、反応液中になるべく微細な気泡となるように吹き込むと重合防止効果の効率が高くなる点で好ましい。
また、エステル交換反応において、エポキシ樹脂(I)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)との使用割合は、特に制限されるものではなく、目的とする変性エポキシ樹脂中の(メタ)アクリロイル基の導入割合に応じて、適宜設定可能であり、過剰な(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)は容易に系外に除去可能である。
本発明におけるエステル交換反応は、具体的には以下の方法により行うことができる。即ち、先ず所定量のエポキシ樹脂(I)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)とを温度計、攪拌機、分留管及び乾燥空気の導入管を備えた反応器に仕込み、次に、適切な量のポリスタノキサン系触媒(III)、重合禁止剤等を反応混合物中に添加し、反応混合物を攪拌しながら、適切な温度範囲で、反応中にエステル交換反応により生じるアルコールを過剰の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)又は反応溶媒との共沸物として、分留管により除去しながら反応を進めることが望ましく、且つ、生成したアルコールの質量を追跡するために、分留管を更に蒸留装置等につなげておくことが好ましい。又は、生成した混合液の質量を測定しながら、ガスクロマトグラフィー等を用いてアルコール分を算出することによって、反応を追跡する方法でも良い。
また、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)を系内に加えながら反応を行うことが重合防止の点から好ましい。
反応終了後、該反応液を粗反応生成物として次の工程である水抽出に供してもよいし、また、過剰の原料(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)又は反応溶媒を反応器内から留去後、その残渣を粗反応生成物としてもよい。或いは、過剰の原料(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)又は反応溶媒を反応器内から留去した後、少量の不活性な溶剤、例えばトルエンやヘプタンを加えて粗反応生成物としてもよい。
上記で得られた粗反応生成物を水で抽出し、有機層を取り出し、該有機層から生成物である(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂を単離することにより、目的とする樹脂を得ることができる。単離する方法としては、有機溶媒を留去する方法が好ましい。このとき、生成物の重合反応を抑制するため、通常減圧下、重合防止剤を添加して実施することが好ましく、この際、前述した酸素含有率5〜13体積%の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
ここで用いる重合防止剤は、前記したものが何れも使用できるが、変性着色が無い点においてメトキノンが特に好ましく用いられる。その添加量は、得られた(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の種類にもよるが、通常有機層を構成する溶液に対して質量基準で5〜5000ppm、好ましくは50〜2500ppmである。
以上のとおり、本願発明の製造方法によれば、2級ヒドロキシル基を有するエポキシ樹脂の該ヒドロキシル基に効率よく、容易に(メタ)アクリロイル基を導入することが可能であり、エポキシ基と(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基とを有する化合物を1段の反応によって得ることができるものであり、工業的有用性が高い。
本発明によって得られる(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂は、下記一般式(2)
Figure 2008069306
〔式(2)中、Aはヘテロ原子を含んでいてもよい2価の炭化水素基である。〕
で表される構造単位が、下記一般式(3)又は(4)
Figure 2008069306
〔式(4)中、Rは水素原子又はメチル基である。〕
で連結された構造を有し〔但し前記一般式(2)中のAが同一のものが連結されていても、異なるものが連結されていても良い。〕、
分子末端がエポキシ基、又は下記一般式(5)
Figure 2008069306
〔式(5)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Bは1価の炭化水素基である。〕
で表される化合物であって、
前記一般式(3)又は前記一般式(4)で表される構造単位がそれぞれ1分子中に平均して1個以上含まれている。
前記一般式で表される(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂中の(メタ)アクリロイル基は、1分子中の最も長い結合長を有する分子鎖に対して側鎖の部分に存在し、硬化性や感度が良好である点から1分子中に平均して3個以上含有することが好ましく、原料として用いるエポキシ樹脂(I)中の2級ヒドロキシル基に対して、40〜90モル%導入されていることが、硬化性と基材との密着性のバランスに優れる点から好ましいものである。
このような構造を有する(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂は、直鎖部分を構成する構造単位を選択することによって、1分子中の(メタ)アクリロイル基濃度、即ち1個の(メタ)アクリロイル基あたりの分子量を容易に調整することが可能である。例えば、前記一般式(2)中のAとして、後述するようなビスフェノール類から2個のヒドロキシル基を除いた残基とする場合には、従来の2官能性のエポキシ(メタ)アクリレートとほぼ同じ濃度にすることが出来、多官能性でありながら、架橋密度を適正な範囲にすることで、靭性と強度とを兼備する硬化物が得られる。又、分子中に(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基とが分散して存在していることにより、硬化時の収縮が穏やかであるため、基材との密着性も良好であり、硬化物中に亀裂等が発生することもない。これは従来のエポキシ(メタ)アクリレートにはない大きな特徴であり、硬化物の性能バランスの調整や亀裂等の発生を防止するために、併用するその他のアクリルモノマーを選択し配合するというような煩雑な検討を行わなくても使用することができ、工業的な応用範囲が広い。更に、前記一般式(3)中のヒドロキシル基はその活性が低く、一般的なエポキシ樹脂中の2級ヒドロキシル基と同様、末端のエポキシ基とは室温で反応することがないため、(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の保存安定性も良好である。
又、本発明で得られる直鎖状の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の数平均分子量は、得られる硬化物の耐熱性や耐食性と、原料であるエポキシ樹脂の工業的入手の容易性、更にもう一方の原料である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの相溶性の維持の観点から、500〜10,000であることが好ましい。尚、数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を使用し、試料0.1gをTHF(テトラヒドロフラン)10mlに溶解し、この試料液50μlをカラムに注入して測定した、分子量既知のポリスチレンを標準物質とした換算値である。
前記一般式(2)中のAは、窒素原子、酸素原子、りん原子等のヘテロ原子を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、得られる硬化物の耐食性や耐熱性に優れる点から、芳香環を有するものであることが好ましく、又、硬化物の着色が問題になる用途等においては、脂肪族環状構造を有するものが好ましい。更に又、硬化物の柔軟性を重視する場合には、アルキレン鎖やオキシアルキレン鎖を選択することも出来る。本発明で得られ(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂としては、前記一般式(2)中のAが同一のものが複数連結されているものであっても、異なる構造を有するものが連結されているものであっても良く、目的とする用途や得られる硬化物の性能のレベル等により、適宜選択できる。
前記一般式(2)中のAとしては、種々の物を用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、下記構造式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2008069306
(式中、m及びnは1〜6の整数である。但し、環上には炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよい。)
これらの中でも、原料であるエポキシ樹脂の工業的入手が容易である点、又、得られる硬化物の機械的物性が良好である点から、ビスフェノール類やビフェノール類から2個のヒドロキシル基を除いた残基であることが好ましく、特に硬化物の耐熱性や難燃性に優れる点からは、キサンテン骨格を有する基であることが好ましい。
又、前記一般式(4)及び(5)中のRとしては、活性エネルギー線での硬化性が良好である点からは水素原子であることが好ましい。但し、硬化物の耐熱性を重視する場合においては、前記一般式(4)及び(5)中のRがメチル基であることが好ましく、この時は熱硬化系を用いた方が好ましいため、目的とする用途や用いる硬化系のタイプに応じて選択することが好ましい。
本発明で得られる直鎖状の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の分子末端は、エポキシ基又は、前記一般式(5)で表される基であり、分子の両末端がエポキシ基であっても、片方のみエポキシ基であっても良い。尚、分子末端であるエポキシ基や前記一般式(5)で表される基は前記一般式(3)又は(4)と直接結合することはなく、前記一般式(2)に対して結合していることを示す。分子末端がエポキシ基であるため、1分子中に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基という性質の異なる反応性を有する官能基を有し、活性エネルギー線硬化系、ラジカル重合系、熱硬化系に加え、カチオン硬化系や、アミノ基等のエポキシ基と反応することが出来る官能基を有する化合物との硬化反応を用いる硬化系等を応用することが出来、目的とする用途や硬化物の性能レベル、硬化装置、硬化物の形状などに応じて種々選択できる。
又、分子末端を示す前記一般式(5)中のBとしては、1価の炭化水素基であれば特に限定されるものではなく、例えば、下記構造式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2008069306
(式中、m及びnは1〜6の整数である。但し、環上には炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよい。)
これらの中でも、得られる硬化物の耐熱性や耐食性に優れる点から、芳香環を有する構造であることが好ましい。
また、本発明では、原料として星型の多官能性エポキシ樹脂を用いることにより、下記一般式(6)
Figure 2008069306
〔式(6)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Bは1価の炭化水素基であり、Yはエポキシ基を平均してp個(但し、pは3以上である。)有する多官能エポキシ樹脂からエポキシ基を除いた残基であり、q及びsは1以上の整数{但し、p≧(q+s)である}である。〕
で表される(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂を得ることが出来る。
前記星型の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂1分子中に含まれる(メタ)アクリロイル基は、硬化性が良好である点から平均して2個以上であることが好ましい。
前記一般式(6)で表される構造を有する変性エポキシ樹脂は、(メタ)アクリロイル基1個あたりの分子量を、前記一般式(6)中のY及びBの構造を選択することによって調製可能であり、ノボラック型エポキシ樹脂から得られる多官能性のエポキシ(メタ)アクリレート単独ではなしえなかった、硬化物の硬度と靭性とを兼備させることが出来る。従って、前述の直鎖状の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂と同様に、硬化物の性能バランスを調製するために、併用するその他のアクリルモノマーを選択し配合するというような煩雑な検討を行なわなくても使用することができ、工業的な応用範囲が広い。
前記の星型の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の数平均分子量としては、得られる硬化物の耐熱性・耐食性及び機械的強度と、原料であるエポキシ樹脂の工業的入手容易性と、もう一方の原料である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの相溶性の維持の観点から、800〜10,000であることが好ましい。特に好ましい数平均分子量としては、1,500〜5,000である。尚、数平均分子量は、前述の直鎖状の(メタ)アクリロイル基含有化合物と同様にして求めたものである。
前記一般式(5)中のYとしては、例えば、下記構造式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2008069306
(但し、環上には炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよい。)
このような、星型構造の中心部分に芳香環を有する場合には、分子間にπ−πスタッキング能力を付与することもでき、硬化物の耐熱性・耐食性や機械的強度等を更に向上させることができる。
又、前記一般式(6)中のRとしては、活性エネルギー線での硬化性が良好である点からは水素原子であることが好ましい。但し、硬化物の耐熱性を重視する場合においては、前記一般式(6)中のRがメチル基であることが好ましく、この時は熱硬化系を用いた方が好ましいため、目的とする用途や用いる硬化系のタイプに応じて選択することが好ましい。
又、前記一般式(6)中のBとしては、1価の炭化水素基であれば特に限定されるものではなく、例えば、下記構造式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2008069306
(式中、m及びnは1〜6の整数である。但し、環上には炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよい。)
これらの中でも、得られる硬化物の耐熱性や耐食性に優れる点から、芳香環を有する構造であることが好ましい。
以上記載のように、本発明の製造方法では、1分子中に反応性の異なる3つの官能基、即ち、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、2級ヒドロキシル基を有する、保存安定性にも優れた(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂を容易に得ることが出来、各種用途に応じた分子設計が可能であり、応用分野も広く、有用性が高いものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。なお、特に断わりがない限り、「%」は「質量%」を表わす。
合成例1(触媒のトリスタノキサン化合物の合成)
攪拌機、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、二塩化ジメチル錫16.48g(75mmol)、水120ml、エタノール45mlを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。次いで、トリエチルアミン10.1g(100mmol)を攪拌下で、滴下漏斗から滴下した。この時、反応容器を氷浴し、内容物が20℃前後になる様に保った。滴下終了後、さらに3時間同温度で攪拌して反応を行った。反応終了後、白い沈殿物をろ過し、100mlの水、次いで200mlのエタノールで洗浄した後、105℃にて減圧乾燥することにより、12.6gの白色粉末を得た。元素分析(エレメンタール社製バリオELを使用)の結果、錫は64.9%、塩素は13.0%であり、下記構造式で表されるヘキサメチル−1.5−ジクロロトリスタノキサンの理論値(錫64.8%、塩素12.9%)と測定誤差範囲(0.3%)以内で一致した。
Figure 2008069306
実施例1 アクリロイル基の一部導入
(エポキシ樹脂のエステル交換反応)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 EPICLON AM−040−P(大日本インキ化学工業株式会社製) 18.6g(20m当量)、アクリル酸エチルを200.0g、触媒として前記合成例1で得られたトリスタノキサン化合物を1.0g、重合禁止剤としてp−メトキシフェノールを2.0g仕込み、空気を導入しながら反応を開始した。95〜98℃の反応温度で、分留カラムを用いて生成したエタノールをアクリル酸エチルとの混合溶液で還流し、脱エタノールの量を確認しながら反応を行った。約6時間反応の時、脱エタノールの量は1.52gであり、反応を終了した。
反応終了後、過剰なアクリル酸エチルを減圧蒸留により除去し、残査に少量のトルエンを加えた後、さらに減圧蒸留を行い過剰なアクリル酸エチルを除去した。
上記の減圧蒸留を行った反応混合物を600mlのメタノール溶液に加え、生成した白い固形物を分離した。その白い固形物を少量のクロロホルムを用いて溶解した後、再び600mlのメタノール溶液に加えて再沈した白い固形物を分離した。次いで40℃にて減圧乾燥することにより、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の一部のヒドロキシル基にアクリロイル基が導入されている、下記構造式
Figure 2008069306
(但し、前記構造式中のアクリロイル基を有する構造単位と、ヒドロキシル基を有する構造単位とは、ランダムに結合していることを示す。)
で表される直鎖状のアクリロイル変性エポキシ樹脂(Ep−1)22.2gを得た。
得られたアクリロイル変性エポキシ樹脂について、H−NMR測定(日本電子株式会社製、AL300、300MHz)を行った結果、エステル交換反応前後のエポキシ樹脂原料と生成物での、6.80〜7.18ppmの芳香族水素、5.83〜6.44ppmのアクリロイル基水素及び2.74、2.90、3.33ppmのエポキシ基水素の積分比の比較により、エポキシ樹脂の2級ヒドロキシル基へのアクリロイル基の導入率は54モル%であり、末端エポキシ基の残存率は約95モル%であることを確認した。尚、得られた化合物の数平均分子量は2150であり、1分子あたりのアクリロイル基の数は3.1である。
実施例2:エポキシ基の部分開環、及びアクリロイル基の一部導入
(2−1)ビフェニレン変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の合成
EPICLON AM−040−P 28.1g(30m当量)、4−フェニルフェノール1.92g(11.3mmol)、65%酢酸エチルトリフェニルホスホニウムエタノール溶液0.39ml(0.18mol%)及びN,N−ジメチルアセトアミド75mlを、窒素雰囲気下、120℃で6時間反応させた。放冷後、水250ml中に滴下し、得られた沈殿物をメタノールで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥して、ビフェニレン変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。H−NMR測定を実施例1と同様に行い、反応前後のエポキシ樹脂原料と生成物でのビスフェノールAの芳香族水素及びメチル水素とエポキシ基水素の積分比の比較より、末端エポキシ基の残存率は約53%であった。得られた生成物の収量は29.9g、収率は100%であった。
得られたビスフェノールA型−ビフェニレン変性エポキシ樹脂(Ep−1)のH−NMRの測定結果を以下に示す。
H−NMR(CDCl)測定結果:
δ(ppm):7.55〜6.75(m),4.40〜3.90(m),3.33(m),2.89(m),2.73(m),1.62(s)
(2−2)エポキシ樹脂のエステル交換反応
攪拌機、空気導入管、温度計、分留カラムを備えた反応フラスコに、上記で合成したビフェニレン変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を18.0g、アクリル酸エチルを150.0g、触媒として前記合成例1で得られたトリスタノキサン化合物を0.75g、重合禁止剤としてp−メトキシフェノールを1.5g仕込み、空気を導入しながら反応を開始した。95〜98℃の反応温度で、分留カラムを用いて生成したエタノールをアクリル酸エチルとの混合溶液で還流し、脱エタノールの量を確認しながら反応を行った。約6時間反応の時、脱エタノールの量は1.52gであり、反応を終了した。
反応終了後、過剰なアクリル酸エチルを減圧蒸留により除去し、残査に少量のトルエンを加えた後、さらに減圧蒸留を行い過剰なアクリル酸エチルを除去した。
上記の減圧蒸留を行った反応混合物を450mlのメタノール溶液に加え、生成した白い固形物を分離した。その白い固形物を少量のクロロホルムを用いて溶解した後、再び450mlのメタノール溶液に加えて再沈した白い固形物を分離した。次いで40℃にて減圧乾燥することにより、ビフェニレン変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の一部のヒドロキシル基にアクリロイル基が導入されている、下記構造式
Figure 2008069306
(但し、前記構造式中のアクリロイル基を有する構造単位と、ヒドロキシル基を有する構造単位とは、ランダムに結合していることを示す。)
で表される直鎖状のアクリロイル変性エポキシ樹脂(Ep−2)20.6gを得た。
実施例1と同様に、H−NMR測定を行った結果、エステル交換反応前後のエポキシ樹脂原料と生成物での、6.80〜7.18ppmの芳香族水素、5.83〜6.44ppmのアクリロイル基水素及び2.74、2.90、3.33ppmのエポキシ基水素の積分比の比較により、エポキシ樹脂の2級ヒドロキシル基へのアクリロイル基の導入率は56モル%であり、末端エポキシ基の残存率は51モル%であることを確認した。尚、得られた化合物の数平均分子量は2300であり、1分子あたりのアクリロイル基の数は3.1である。
試験例1〜2、及び比較試験例1
ラジカル重合硬化性の比較
実施例1及び2で合成したビスフェノールA型変性エポキシ樹脂(Ep−1)及び(Ep−2)のラジカル重合硬化性を、従来品であるビスフェノールA型プロピレンオキシド変性エポキシ樹脂のジアクリレートBP4PA(共栄社化学社製)と比較した。
Figure 2008069306
表1の脚注
I−651:ラジカル重合触媒、チバガイギー社製
試験方法
ガラス坂にバーコーター#5を用いて上記の組成物を製膜した。コルドミラー下、高圧水銀ランプ(120ワット)を用いて50mJ/回の照射強度で重合反応を行い、塗膜表面のタークフリーまでの照射回数より硬化の判断を行った。
Figure 2008069306
試験例3〜4、及び比較試験例2
カチオン重合硬化性の比較
試験例1〜2及び比較試験例1と同様にして、カチオン重合硬化性の比較を行った。
Figure 2008069306
表2の脚注
UVI−6990:カチオン重合触媒、チバガイギー社製
試験方法
ガラス坂にバーコーター#5を用いて上記の組成物を製膜した。コルドミラー下、メタルハライドランプ(80ワット)を用いて50mJ/回の照射強度で重合反応を行い、塗膜表面のタークフリーまでの照射回数より硬化の判断を行った。
Figure 2008069306
以上の結果より実施例1〜2で得られたビスフェノールA型変性エポキシ樹脂のアクリレートは優れたラジカル硬化性及びカチオン硬化性を示すことが確認された。

Claims (6)

  1. エポキシ樹脂(I)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)とをポリスタノキサン系触媒(III)の存在下で、生成するアルコール量を追跡しながらエステル交換反応を行い、エポキシ樹脂(I)中の2級ヒドロキシル基の一部に(メタ)アクリロイル基を導入することを特徴とする、1分子中に(メタ)アクリロイル基と2級ヒドロキシル基とエポキシ基とを有する(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法。
  2. ポリスタノキサン系触媒(III)が下記一般式(1)
    Figure 2008069306
    〔式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立にメチル基又はエチル基であり、X及びXはそれぞれ独立に錫原子と結合する原子上に孤立電子対を有する電子吸引性基であり、rは1〜8の整数である。〕
    で表される触媒である請求項1記載の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法。
  3. エポキシ樹脂(I)がビスフェノール型エポキシ樹脂、テトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂、キサンテン骨格を有するエポキシ樹脂、又はこれらのエポキシ樹脂を、ジヒドロキシ化合物で伸長反応させて得られるエポキシ樹脂である請求項1記載の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法。
  4. エポキシ樹脂(I)が、ビスフェノール型エポキシ樹脂、テトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂、キサンテン骨格を有するエポキシ樹脂、又はこれらのエポキシ樹脂をジヒドロキシ化合物で伸長反応させて得られるエポキシ樹脂を、更にヒドロキシ化合物でエポキシ基の一部を開環させた変性エポキシ樹脂である請求項1記載の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法。
  5. (メタ)アクリル酸アルキルエステル(II)中のアルキル基が炭素数1〜6のアルキル基であり、(メタ)アクリロイル基がアクリロイル基である請求項1記載の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法。
  6. (メタ)アクリロイル基の導入割合が、エポキシ樹脂(I)中の2級ヒドロキシル基に対して40〜90モル%である請求項1〜5の何れか1項記載の(メタ)アクリレート変性エポキシ樹脂の製造方法。
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