JP2008068482A - 膜材 - Google Patents

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諭司 長瀬
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裕之 森
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Abstract

【課題】金属を含む光遮蔽層を設けることなく、膜材が本来有する意匠性を保ちながら、膜剤内部の温度を著しく低下させることができる膜材を提供する。
【解決手段】繊維基材の少なくとも一方の表面に樹脂からなる遮蔽層を有する膜材とし、該樹脂中に粒径が0.5〜3.0μmの酸化チタンが含有させた膜材とする。
【選択図】なし

Description

本発明は繊維基材に樹脂を固着させてなる膜材に関するものであり、さらに詳しくは、膜材の内部温度の上昇が防止でき、テント建築物用膜材、テント倉庫用膜材、自動車幌用膜材、バックリット用膜材、フレキシブルコンテナー用膜材等として好適に使用できる膜材に関するものである。
現在、繊維基布に種々の樹脂をカレンダー法やコーティング法、Tダイ押出し法などの方法により固着させた膜材が、イベントでの建築物、倉庫、自動車用の幌、バックリット、フレキシブルコンテナー等に利用されている。このような膜材は、高周波ウェルダーを用いて簡単に縫製でき、組み立ても容易で、さらに見た目もカラフルであることからさまざまな所で使用されている。
しかしながら、このような膜材を使用した場合、例えば建築物や倉庫においては、夏場の気温が上がる季節には、内部の温度が著しく上昇するため、中に人が長時間いることができないという問題があった。また、自動車用の幌やフレキシブルコンテナーにおいては、夏場の気温が上がる季節には、その内部に入れた食料の腐食や、資材が損傷され易いという問題もあった。そして、膜材内部の温度を下げるためには、冷房設備を設置することが考えられるが、一旦上昇した温度を下げるためには膨大なエネルギーが必要となり、昨今のような地球環境への影響が問題視される状況にあっては好ましい方法とは言えない。
このような問題を解決するため、例えば、特許文献1〜5には、アルミニウムなどの金属を含む層を膜材表面に設け、光を遮断することにより、膜材内部の温度を下げる方法が提案されている。
しかしながら、上記方法においては膜材の色が限定されてしまうので、イベントで使用するテント膜材のように、見た目のカラフルさなどの意匠性を求められる用途では使用できない上、このような金属を含む層は長時間使用すると剥離や破損が起こり、長期耐久性に乏しいという問題点がある。
特公平4−60428号公報 特公平8−9218号公報 特開平8−49171号公報 特開平10−76609号公報 特開平10−212841号公報
本発明には、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、金属を含む光遮蔽層を設けることなく、膜材が本来有する意匠性を保ちながら、膜剤内部の温度を著しく低下させることができる膜材を提供することにある。
本発明者らは、検討を重ねた結果、特定の酸化チタンを樹脂に含有させ基材に塗布し、これにより太陽光を遮蔽したところ、太陽光と反対側では清涼感が得られることがわかった。かくして本発明によれば、繊維基材の少なくとも一方の表面に樹脂からなる遮蔽層を有する膜材であって、該樹脂中に粒径が0.5〜3.0μmの酸化チタンが含有されていることを特徴とする膜材が提供される。
本発明によれば、金属を含む光遮蔽層が付着していないため耐久性に優れており、しかも意匠性に富み、膜材内部の温度を著しく低くすることができる、従来にない優れた膜材を提供することができる。
本発明において使用する繊維基材としては、繊維から成る織編物の基布、あるいはそれら基布に樹脂を被覆加工した膜材のいずれかを用いることもできるが、経済的な面から膜材を繊維基材とした方がよく、普通は膜材表面に遮蔽層をさらに固着させるのが最も効果的である。本発明における膜材の好ましい例は、繊維基材に熱可塑性樹脂を被覆加工したシートである。
この際、繊維基材として好ましく用いられるのは、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン等の合成繊維や木綿、麻等の天然繊維を単独で、あるいは混合して製編織した織編物であり、これら繊維は長繊維であっても短繊維であってもよい。
一方、被覆加工に好ましく用いられる熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は一般的に可塑剤等の各種添加剤を配合してもよい。
本発明においては、次に上記遮蔽層について説明する。本発明では、遮蔽層に用いる樹脂に、平均粒径が0,5〜3.0μm、好ましくは0.5〜2.0μm、より好ましくは0.8〜1.5μm、さらに好ましくは0.8〜1.2μmの赤外線遮蔽酸化チタン(例えば、テイカ(株)製 JR−1000)を含有させることで、所望の膜材が得られる。なお、通常酸化チタンは、光触媒等に使用されているアナタース型と顔料等に使用されているルチル型に結晶形によって大きく分けられる。本発明で使用した赤外線遮蔽酸化チタンは、ルチル型の酸化チタンであるが、その平均粒子経が1μmほどに調製されており、通常顔料等に使用されているルチル型酸化チタンより遥かに大きい。この粒子経の違いによって、赤外線遮蔽酸化チタンは、顔料等に使用されている酸化チタンより、赤外波長領域での光反射に優れている。
上記赤外線遮蔽酸化チタンの含有量は、遮蔽層における樹脂全質量に対して25〜250重量%有されていることが望ましい。含有量が25重量%未満の場合は、遮蔽層の赤外線遮蔽性が十分得られないことがあり、太陽光等が透過しやすくなるため膜材の温度上昇が起こり、樹脂の劣化の原因となる。一方、含有量が250重量%を超えると、遮蔽層に含まれる赤外線遮蔽酸化チタンが表面に一部むき出しになるため平滑度が低下する上、水分、光、熱等に対する耐性も著しく損なわれることがある。
上記遮蔽層の厚みは、500μm以下とすることが好ましい。厚みが500μmを超える場合は、塗布時に垂れが生じやすく、むらもあって外観が悪くなるばかりでなく、コストも高くなる。好ましくは、50〜500μm、より好ましくは100〜400μmである。
遮蔽層において使用する樹脂は、相溶性の点から、基材となる膜材の被覆加工に用いられる熱可塑性樹脂と同じものを用いることが望ましい。例えば、テントに使用される膜材にはポリエステル繊維基布に塩化ビニルを被覆した膜材がよく使用されるが、その場合、遮蔽層で用いる樹脂も塩化ビニルであることが望ましい。しかし、本発明においては、該樹脂層を薄く形成するために水や有機溶媒に分散したアクリルシリコン樹脂等を用いることが好ましい。
遮蔽層の塗布は、一般的な方法で加工され、接着剤を用いてフィルム状の樹脂をラミネートしたり、樹脂を直接コーティングしたりする。また、繊維基材の種類にもよるが、水や有機溶媒に分散した樹脂を用いることもできる。この際、粘度が低く、赤外線遮蔽酸化チタンの分散が悪い場合は、スメクタイト等を用いて粘度を高くすると効果的である。
本発明において、遮蔽層は最終的に出来上がった膜材の中でどの層に位置してもよいが、光の反射効果を引き出すためにはできるだけ表層に配置されることが好ましい。また、本発明において、基材に遮蔽層が固着された後、通常テント用膜材等でなされているのと同じように、アクリル系樹脂やフッ素系樹脂を塗布することは、膜材に防汚性を付与することができ、効果がある。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の物性は下記の方法により測定した。
(1)表面温度およびテント内温度
図1に模式図を示すように、上面を12cmの正方形に切り取った15cm四方の発泡スチロールの上面を膜材で覆い、上方2mから10万ルクスのUVランプを照射した。照射開始より70分後のテント表面温度とテント内部温度を測定した。
(2)温度差と遮熱効果
黒色テント布のテント内温度を基準とし、白色テント布および各サンプルのテント内温度との差を算出し、白色テント布の温度差以上テント内温度を低下できたものを遮熱効果があるとした。
[実施例1〜3、比較例1]
水分散体のアクリルシリコン樹脂(信越化学(株)製 シャリーヌFE−230)に、平均粒径1μmのルチル型酸化チタン(テイカ(株)製 JR−1000)、親水性スメクタイト(コープケミカル(株)製 ルーセンタイトSWN)を表1に示す比率で添加した。得られた樹脂をテーブルコーターにて基材に塗布して固着させた。なお、ここで用いた基材は、280dtex/48フィラメントのポリエステルマルチフィラメントを用いた、密度が経31本/インチ、緯32本/インチの織物に塩化ビニル樹脂をコーティングした、厚み0.4mm、目付け460g/mのテント用膜材である。得られた膜材の物性を表1に示す。また、実施例1〜3及び比較例1の膜材を使用したテントの物性を併せて表1に示す。
Figure 2008068482
本発明によれば、低コストで耐久性に優れ、かつ意匠性に富んだ従来にない赤外線遮蔽膜材を提供することができ、例えば、テント倉庫内部での作業を極めて快適に行うことができるようになる。
表面温度とテント内温度の測定方法を説明するための模式図。

Claims (4)

  1. 繊維基材の少なくとも一方の表面に樹脂からなる遮蔽層を有する膜材であって、該樹脂中に粒径が0.5〜3.0μmの酸化チタンが含有されていることを特徴とする膜材。
  2. 酸化チタンの含有量が樹脂重量に基準として25〜250重量%である請求項1に記載の赤外線遮蔽膜材。
  3. 遮蔽層の厚さが500μm以下であり、樹脂がアクリルシリコン樹脂である請求項1または2に記載の膜材。
  4. 樹脂中にスメクタイトが該樹脂重量を基準として0.5〜5.0重量%含有されている請求項1〜3のいずれかに記載の膜材。
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