JP2008068389A5 - - Google Patents

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研磨方法及び研磨装置
本発明は、研磨方法及び研磨装置に関するものであり、特に、化学機械的研磨加工(CMP:Chemical Mechanical Polishing)における研磨方法及び研磨装置に関するものである。
半導体装置や電子部品等のウェーハは、製造の過程において切削、研磨等の各種工程を経ていく。近年、半導体技術の発展により、半導体集積回路のデザインルールの微細化、多層配線化が進み、またコスト低減を図る上においてウェーハの大口径化も進行してきている。このため、従来のように、パターンを形成した層の上にそのまま次の層のパターンを形成した場合、前の層の凹凸により次の層では良好なパターンを形成することが難しくなり、欠陥等が生じ易かった。
そこで、パターンを形成した層の表面を平坦化し、その後で次の層のパターンを形成する平坦化プロセスが実施されている。この平坦化プロセスにおいてCMPが多用されている。CMPによるウェーハの研磨は、研磨ヘッドによってウェーハを保持し、該ウェーハを回転する研磨パッドに所定の圧力で押し付け、研磨パッドとウェーハとの間に研磨剤と化学薬品との混合物であるスラリーを供給することにより行われる。
このCMPによる研磨において、研磨パッド上に供給されるスラリーは、ウェーハの研磨形状を左右する大きな要因であり、ウェーハを均一に研磨するためには、スラリーを研磨パッド上に均一に供給する必要がある。
また、研磨パッド表面にスラリーを過剰に供給してしまうと量産運用において研磨コストが増大するため、スラリーを少量で効率よく研磨パッド上へ均一に供給する必要もある。
さらに、研磨パッドの表面には一般的に溝が形成されている。この溝は一般的には、研磨パッドの全面にスラリーを分配するためのものであり、従来、この研磨パッド表面へのスラリーの分配を効率的に行うために、例えば、複数の溝を放射状に形成するとともに各溝の深さを研磨パッドの外周部分で浅くしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、スラリーは溝内ではなく、研磨パッドの表面部分に搬送されて初めてウェーハの研磨に寄与する。そのため、スラリーを研磨パッド全面の表面部分に如何に効率よく供給するかが重要となる。
これに対し、例えば、スラリーをスラリー移送管で研磨パッド上へ導入するようにしたスラリー供給装置、可動式のアームによりスラリー供給位置を変更できるようにしたウェーハ研磨装置、又はスラリーを霧状に噴霧するとともに研磨面へスラリーを広げるスクイージが設けられた研磨装置等が知られている(例えば、特許文献2、3又は4参照)。
特開2005−177934号公報(第4頁、図1)。 特開2004−63888号公報(第4頁、図3)。 特開平11−70464号公報(第4頁、図2)。 特開平10−296618号公報(第4頁、図9)。
特許文献1に記載の従来技術においては、研磨パッド全体に速くスラリーを行き渡らせる一方で、研磨パッド上の溝内にスラリーを多量に保持しておくということの二つを両立させるための溝構成となっている。しかし、研磨パッド上に放射状の溝を設けた場合、該研磨パッドが回転すると、研磨パッド上のスラリーが外部に排出されやすい。このため、新たに多量のスラリーの供給が必要になり、結果的に多量のスラリーを供給しなければならないという事態になる。この結果、スラリーのコストが高くなってしまうという問題が依然として生じる。
特許文献2〜4に記載の従来技術においては、いずれの場合もスラリーはウェーハと研磨パッドとの間、又は研磨パッドとスクイージの間で押し広げられて研磨パッドの全面に分配供給される。このような供給方法では、スラリーは研磨パッドに形成された溝を介して供給されることになり、研磨パッドの回転数や研磨パッドとウェーハ間の圧力、溝の配列等によりスラリーの広がり方が変化する。このため、確実に研磨パッドの全面へスラリーを均一に供給することが困難である。
また、研磨パッド上の溝では、研磨パッド全面にスラリーが広がる際に、研磨パッドの表面に上がり研磨に寄与するスラリーもあるが、一部のスラリーは研磨に寄与することなくそのまま研磨パッドから外部へ排出されてしまいスラリーを無駄に消費する場合もある。
さらに、研磨によって生成された研磨屑、パッド屑を含む研磨副生成物を研磨パッド上の溝から外部へ排出する際に、新しいスラリー内に研磨副生成物を混入させてしまうため、混入した研磨副生成物によりウェーハにスクラッチを発生させてしまう。このような問題は、スラリーを大量に供給することにより低減されるが、スラリー使用量が非常に多くなり多大なコストが発生してしまう。
加えて、CMPによるウェーハの研磨では、研磨パッドの目詰まりによる研磨レートの低下を防ぐため、定期的に研磨パッドのドレッシングが必要不可欠な工程とされている。研磨パッドのドレッシングは、研磨パッドの表面を荒らすとともに、表面を削りながら研磨を行う。この研磨パッドを削る量は、一度の研磨で0.2〜0.5μm程度であるが、1000枚程度研磨していくうちには、200〜500μm程度研磨パッド表面が削られることになる。このとき、溝の部分は削られていない。溝の深さはせいぜい700μm程度であるため、研磨パッド使用初期には深い溝が、研磨パッド使用終期においては、溝の断面積が半減することなどが起こる。これにより、使用初期と長期使用後ではスラリーの広がり方に差が生じ、ウェーハの研磨品質に影響を与えることになる。
前述したように、CMPによるウェーハの研磨では、一定の研磨終了後に研磨に寄与した後のスラリーや研磨副生成物が必ず発生する。その研磨副生成物は、研磨に寄与した後、研磨パッドの溝に落ちる。研磨パッドの溝に落ちた研磨副生成物は溝を介してしか、研磨パッド外へ排出されない。
研磨副生成物が研磨パッドの表面に滞在し続ける場合においては、スクラッチ発生等の原因になるため、研磨副生成物は、研磨パッドの溝へ落して、溝に落ちた研磨副生成物は、研磨パッドの表面に再度上がってくることなく排除される方がよい。
しかし、溝を介して新しいスラリーが供給される前記各特許文献等に記載の従来技術では、溝に落ちた研磨副生成物が、新しく供給されたスラリーと混ざってしまう。新しく供給されたスラリーは溝を介して分配され、研磨パッド内にスラリーが保持される構成によって、溝からあふれ出し、研磨パッド表面へ供給される。
この場合、新しく供給されたスラリーだけではなく、研磨パッドの溝に落ちた研磨副生成物までも、研磨パッドの表面へ再度供給されることになる。研磨副生成物にはウェーハの表面にダメージを与える凝集物などが含まれるが、これが再度ウェーハ表面に作用することになり、結果的にウェーハ表面にスクラッチを与えてしまう。
このように既に研磨に寄与した研磨副生成物までも研磨パッド表面へ再度供給されてしまう機構が原理的に生じてしまい、本質的にスクラッチを発生させる要素がいつまでも研磨パッド表面に残されていることになる。また、研磨レートも一部古い研磨副生成物を含んだスラリーが混ざった状態で絶えず供給されるため、そのスラリーがもつ化学特性を必ずしも最大限に引き出せないこともある。
このように、研磨副生成物の排除性を良好にすると、研磨パッド上へのスラリーの保持能力が低下するため、新しいスラリーを次々に供給しなければならなくなり、スラリーの消費量が多くなり、コスト高になってしまう。
一方、その反対に、研磨パッド上にスラリーを保持するような溝構成にした場合は、溝に落ち込んだ研磨副生成物を、再度新しいスラリーとともに研磨パッド表面へ戻すことになる。このため、ウェーハの表面にスクラッチを形成してしまうことにつながり、安定したスクラッチフリーの研磨ができなくなってしまう。したがって、研磨パッドの溝で、スラリーの分配性を確保する一方で、研磨副生成物を排除するといった二つの機能を確保することは、原理的に難しい状況があった。
そこで、均一な研磨形状を確保するとともに研磨副生成物を含む研磨に寄与したスラリーをパッド外に効率よく除去して該研磨副生成物に起因するスクラッチを低減し、さらにはスラリーの消費を最小限に抑えて量産稼働時に対する低コスト化を実現するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、研磨面にスラリーが供給されてウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨方法において、毛細管構造を有する部材をパッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材に沿わせて前記スラリーを供給し、前記パッド表面に前記スラリーを塗る機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、スラリーをパッド表面に塗りながらスラリーを供給し、研磨に寄与したスラリーを前記パッドの溝に落とし込んで排出する研磨方法を提供する。
この構成によれば、毛細管構造部材の先端がパッド表面に接触又は近接するように配置され、前記部材内において、毛細管現象により、部材の隙間から隙間へ縫う様にスラリーが移動して均一に広がり、パッド表面に該スラリーを自動的に分配供給することが可能になる。
供給されたスラリーは、該部材との間に働く界面張力により少量であっても、部材内を毛細管現象によって均一に広がり、その状態により研磨面上に均一に広げられるため、該部材とパッドとの相対的移動により、該パッドの研磨面へ均一に薄く供給される。このようにして、パッドの研磨面へは、部材を介して絶えず新鮮なスラリーが供給される。
ウェーハは、絶えず新鮮なスラリーが均一に薄く供給される研磨面上で、該ウェーハとパッドとの相対的な運動により研磨される。そして、該研磨に寄与したスラリーは、ウェーハと研磨面との相対的な運動により複数の溝内に落とし込まれる。該複数の溝は、それぞれパッドの表面部中央からエッジ部まで連通していることで、該溝内に落ちた研磨に寄与したスラリーは、エッジ部側からパッド外に排出される。
このようにすることで、研磨に使用された古い研磨屑を含んだスラリーと新しいスラリーが混ざり合うことはない。その結果、古い研磨屑を含んだスラリーが、研磨面に作用することも無い。そのため、従来のように、パッドの溝から這い上がった古いスラリーが研磨面に入り込みスクラッチを及ぼすという重大なトラブルを起こすことも無い。よって、従来と比して明らかにスラリーの分配排出が効率的になり、顕著な作用効果を有する。
また、毛細管構造部材が溝の位置に来た場合、該部材と溝の底部は十分な距離を保つため、該部材は、スラリーを溝部分に供給する、すなわち塗ることなくそのまま、スラリーは、部在間との毛細管効果を引き出す界面張力によって保持される。よって、研磨に寄与しないパッドの溝部分に、スラリーが供給される(塗られる)ことはない。
請求項2記載の発明は、上記パッド表面上に垂らす部材が、複数の線状ないしはブラシ状、毛状の部材からなる研磨方法を提供する。
この構成によれば、スラリーが連続した複数の線状ないしはブラシ状、毛状の部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により、スラリーは部材内で均一に広がり、該パッド表面に均一に薄く塗り広げられる。
請求項3記載の発明は、上記複数の溝は、直線状体もしくは円弧状体からなる放射状、又は格子状のいずれかに形成されている研磨方法を提供する。
この構成によれば、複数の溝を放射状又は格子状に形成することで、パッドの表面部中央からエッジ部まで連通する各溝が得られる。そして、ウェーハとパッドにおける研磨面との相対的な運動により、研磨に寄与したスラリー及び研磨の際に生じた研磨副生成物が各溝内に効率よく落とし込まれる。
請求項4記載の発明は、研磨面にスラリーが供給されてウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨方法において、部材をパッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材に沿わせて前記スラリーを供給し、前記パッド表面に前記スラリーを塗る機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給して、前記エッジ部側からパッド外に研磨副生成物を除去する工程を有する研磨方法を提供する。
この構成によれば、部材の先端がパッド表面に接触又は近接するように配置され、パッドによける研磨面へのスラリーの供給が、毛細管現象により、前記部材内を均一に広がることによって、分配供給される。供給されたスラリーは、該部材間との間に働く界面張力により少量であっても均一に分配され、該部材とパッドとの相対的移動により、該パッドの研磨面へ均一に薄く供給され、該パッドの溝部には供給されない。
請求項5記載の発明は、上記研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給する機構を有するとともにパッドを回転させながら、パッド中央部からパッド外周部へ研磨副生成物を除去する工程を有する研磨方法を提供する。
この構成によれば、研磨処理間にパッドを回転させながら各溝に沿って純水を供給することにより、遠心力も作用して各溝内に溜った研磨副生成物がエッジ部側からパッド外に効率よく除去される。
請求項6記載の発明は、上記複数の溝内には、それぞれ撥水処理が施されている研磨方法を提供する。
この構成によれば、各溝内面の撥水作用により、研磨処理間に各溝に沿って純水の供給が行われたとき、該溝内に溜った研磨副生成物の除去性が一層高められる。
請求項7記載の発明は、上記パッドを回転させながら、上記各溝に沿って、純水を供給して、上記エッジ部側からパッド外に研磨副生成物を除去する工程、及び研磨面にスラリーが供給されてウェーハと相対的に運動して研磨を行う機構において、部材をパッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材内でスラリーが均一に広げて、前記、パッド表面に前記スラリーを塗る機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給して前記エッジ部側からパッド外に研磨副生成物を除去する工程における前記研磨副生成物を除去する工程では、高圧水を供給するノズルを有し、そのノズルがアームに取り付けられており、アームが旋回することで、ノズルから出た高圧水がパッド中央部からパッド外周部まで作用する機構を有する研磨方法を提供する。
この構成によれば、研磨処理間に、アームに取り付けられたノズルから、パッド表面の中央部から外周部まで作用するように高圧水が放水され、且つ前記アームが旋回することで、溝内に溜った研磨副生成物がエッジ部側からパッド外に極めて効率よく除去される。
請求項8記載の発明は、パッド表面に上記スラリーを塗る機構が、パッド中央部からエッジ部まで半径方向に延伸され、パッドが回転することで、パッド中央部からエッジ部まで同時にスラリーを塗る機構を有する研磨方法を提供する。
この構成によれば、パッド表面にスラリーを塗る部材が、パッドの中央部からエッジ部まで半径方向に伸びるように構成されるとともにパッドが回転することで、前記部材内で均一に広げられたスラリーは、パッド表面の中央部からエッジ部まで該パッド表面の全面に均一に薄く塗り広げられる。
請求項9記載の発明は、研磨面にスラリーを供給してウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨装置において、ブラシ又は毛状の部材で構成され、それに沿わせてスラリーを流下させて、スラリーをパッド表面に塗るスラリー供給機構を有するとともに、研磨処理の間に、パッド表面を洗浄するためのパッドリンス機構を有する研磨装置を提供する。
この構成によれば、スラリーが、ブラシ又は毛状の部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により、部材内で均一に広げられ、パッド表面に均一に供給される。供給されたスラリーは、部材との間に働く界面張力により少量であっても研磨面上に均一に広がり、該部材とパッドとの相対的移動により、該パッドの溝部には供給されず、研磨面のみに均一に薄く供給される。
請求項10記載の発明は、研磨処理の間に、パッド表面を洗浄する機構が、高圧水を供給するノズルを有し、そのノズルがアームに取り付けられており、アームが旋回することで、ノズルから出た高圧水がパッド中央部からパッド外周部まで作用する機構を有する研磨装置を提供する。
この構成によれば、研磨処理の間に、アームに取り付けられたノズルから、パッド表面の中央部から外周部まで作用するように高圧水が放水され、且つ前記アームが旋回することで、溝内に落ちている研磨に寄与したスラリー及び研磨副生成物が、エッジ部側からパッド外に効率よく除去される。
請求項11記載の発明は、上記スラリーを供給する部材は、複数の線状部材、溝が形成された板状部材、又は糸状部材を束ねたブラシ状部材のいずれかで形成されている研磨装置を提供する。
この項によれば、スラリーは、複数の線状部材、(溝が形成された板状部材)←削除、又はブラシ状部材との間に働く界面張力によって、生じる毛細管現象により、部材内でスラリーは均一に広がり、パッドの研磨面に均一に供給される(塗られる)。パッドの溝部には、部材とスラリー間の界面張力によって供給されず(塗られず)、該パッドの研磨面上に均一に薄く塗り広げられる。
請求項12記載の発明は、上記スラリーを供給する部材は、上記パッドの中央部から周辺部に向けて前記パッドの半径方向に配置されている研磨装置を提供する。
この構成によれば、スラリーを供給する部材を、パッドにおける研磨面の全面に広く近接又は接触させることが可能となる。これにより、スラリーをパッドにおける研磨面の全面に均一に薄く供給することが可能となる。
請求項13記載の発明は、上記スラリーを供給する部材は、その先端部が上記各溝の底部には接触しないように構成されている研磨装置を提供する。
この構成によれば、研磨に寄与したスラリー及び研磨副生成物をパッド外に排出する役割を担う各溝に、新鮮なスラリーを供給することが防止される。また、溝内に溜った研磨に寄与したスラリー及び研磨副生成物をパッドの研磨面に這い上がらせることが抑えられる。
請求項1記載の発明は、部材をパッド表面上に垂らして、該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材内でスラリーを広げて、前記パッド表面に前記スラリーを塗る機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、スラリーをパッドの溝には塗らず、パッド表面だけに塗りながらスラリーを供給し、研磨に寄与したスラリーを前記パッドに溝に落とし込んで排出するようにしたので、パッドにおける研磨面へのスラリーの供給を、部材内で均一に広げることにより行うことで、スラリーが少量であってもスラリーと部材との間に働く界面張力により研磨面上に均一に薄く塗り広げることができる。したがって、ウェーハを絶えず新鮮なスラリーが均一に薄く塗り広げることができる。
請求項2記載の発明は、上記パッド表面上に垂らす毛細管構造部材が、連続した複数の線状ないしはブラシ状、毛状の部材からなっているので、スラリーが毛細管現象により部材内で均一に広がり、該スラリーをパッド表面に均一に薄く塗り広げることができるという利点がある。
請求項3記載の発明は、上記複数の溝は、直線状体もしくは円弧状体からなる放射状、又は格子状のいずれかに形成されているので、それぞれパッドの表面部中央からエッジ部まで連通する複数の溝を形成することができるとともに、研磨に寄与したスラリー及び研磨の際に生じた研磨副生成物を、ウェーハとパッドにおける研磨面との相対的な運動により各溝内に効率よく落とし込むことができるという利点がある。
請求項4記載の発明は、部材をパッド表面上に垂らして、該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材に沿わせて前記スラリーを供給し前記パッド表面に前記スラリーを塗る機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給して、前記エッジ部側からパッドの外に研磨副生成物を除去する工程を備えているので、パッドにおける研磨面へのスラリーの供給を、部材内で均一に広げることにより行うことで、スラリーが少量であっても、部材との間に働く界面張力により、パッドの溝部にはスラリーは供給されず、パッドの研磨面上に均一に薄く塗り広げることができる。
ここで、パッド外に研磨副生成物を効率的に排出する方法としては、従来からいくつかの方法が提案されているようである。しかし、ここでは排出だけではなく、供給することを含めて考慮しなければならない。
パッド溝には新しいスラリーを供給せず、パッド表面だけにスラリーを供給して、スラリーを保持しつつ、必要なパッドの研磨面のみに寄与させ、その上で排出性を良好にするという二つの要素を兼ね備えてこそ、研磨の品質を向上させ、スクラッチの発生を抑える本来の意味がある。
請求項5記載の発明は、上記研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給する機構を有するとともにパッドを回転させながら、パッド中央部からパッド外周部へ研磨副生成物を除去する工程を備えているので、研磨処理間にパッドを回転させながら各溝に沿って純水を供給することで、遠心力も作用して各溝内に溜った研磨副生成物をエッジ部側からパッド外に効率よく除去することができるという利点がある。
請求項6記載の発明は、上記複数の溝内には、それぞれ撥水処理が施されているので、各溝内面の撥水作用により、研磨処理間に各溝に沿って純水の供給が行われたとき、該溝内に溜った研磨副生成物の除去性を一層高めることができるという利点がある。
請求項7記載の発明は、上記パッドを回転させながら、上記各溝に沿って純水を供給して、上記エッジ部側から、パッド外に研磨副生成物を除去する工程、及び研磨面にスラリーが供給されてウェーハと相対的に運動して研磨を行う機構において、部材をパッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材内で毛細管現象により均一にスラリーを広げて、前記パッド表面に前記スラリーを均一に塗る機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給して前記エッジ部側からパッド外に研磨副生成物を除去する工程における前記研磨副生成物を除去する工程では、高圧水を供給するノズルを有し、そのノズルがアームに取り付けられており、アームが旋回することで、ノズルから出た高圧水がパッド中央部から外周部まで作用する機構を備えているので、研磨処理間に、パッド表面の中央部から外周部まで作用するようにノズルから高圧水を放水し、さらには該ノズルを取り付けているアームを旋回させることで、溝内に溜った研磨副生成物をエッジ部
側からパッド外に極めて効率よく除去することができるという利点がある。
請求項8記載の発明は、パッド表面に上記スラリーを塗る機構が、パッド中央部からエッジ部まで半径方向に延伸され、パッドが回転することで、パッド中央部からエッジ部まで同時にスラリーを塗る機構を備えているので、パッド表面にスラリーを塗る部材を、パッドの中央部からエッジ部まで半径方向に伸びるように構成し、またパッドを回転させることで、スラリーをパッド表面の中央部からエッジ部まで該パッド表面の全面に均一に薄く塗り広げることができるという利点がある。
請求項9記載の発明は、研磨面にスラリーを供給してウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨装置において、ブラシ又は毛状の部材で構成され、その部材内で毛細管現象によりスラリーを均一に広げて、スラリーをパッド表面に塗るスラリー供給機構を有する。またこれとともに、研磨処理の間に、パッド表面を洗浄するためのパッドリンス機構を具備しているので、パッドにおける研磨面へのスラリーの供給を、部材内に毛細管現象によりスラリーを均一に広げる中で、パッドに溝に落ちたスラリー屑を効率よく洗浄することが可能となる。
請求項10記載の発明は、研磨処理の間に、パッド表面を洗浄する機構が、高圧水を供給するノズルを有し、そのノズルがアームに取り付けられており、アームが旋回することで、ノズルから出た高圧水がパッド中央部からパッド外周部まで作用する機構を具備しているので、研磨処理の間に、パッド表面の中央部から外周部まで作用するようにノズルから高圧水を放水し、さらには該ノズルを取り付けているアームを旋回させることで、溝内に落ちた研磨に寄与したスラリー及び研磨副生成物をエッジ部側からパッド外に極めて効率よく除去することができるという利点がある。
請求項11記載の発明は、上記スラリーを供給する部材は、複数の線状部材、(溝が形成された板状部材)、又は糸状部材を束ねたブラシ状部材のいずれかで形成されているので、スラリーが供給する部材内で毛細管現象により均一に広げられ、該スラリーを研磨面上に均一に薄く塗り広げることができるという利点がある。
請求項12記載の発明は、上記スラリーを供給する部材は、上記パッドの中央部から周辺部に向けて前記パッドの半径方向に配置されているので、スラリーを供給する部材を、パッドにおける研磨面の全面に広く近接又は接触させることができる。この結果、スラリーをパッドにおける研磨面の全面に均一に薄く供給することができるという利点がある。
請求項13記載の発明は、上記スラリーを供給する部材は、その先端部が上記各溝の底部には接触しないように構成されているので、研磨に寄与したスラリー及び研磨副生成物をパッド外に排出する役割を担う各溝内に、新鮮なスラリーの供給を防止することができるとともに、溝内に溜った研磨に寄与したスラリー及び研磨副生成物の研磨面上への這い上がりを抑えることができるという利点がある。
均一な研磨形状を確保するとともに研磨副生成物を含む研磨に寄与したスラリーをパッド外に効率よく除去して該研磨副生成物に起因するスクラッチを低減し、さらにはスラリーの消費を最小限に抑えて量産稼働時に対する低コスト化を実現するという目的を達成するために、研磨面にスラリーが供給されてウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨方法において、毛細管構造部材を、パッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、該部材内で毛細管現象によりスラリーを均一に広げて前記パッド表面に前記スラリーを供給する機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、スラリーをパッド表面に塗りながらスラリーを供給し、研磨に寄与したスラリーを前記パッドの溝に落とし込んで排出することを特徴とする研磨方法
を提供することにより実現した。
以下、本発明の好適な実施例を図面に従って詳述する。図1は研磨装置の全体構成図、図2は研磨手段の構成を示す斜視図、図3はパッド溝の平面図であり、(a)は直線状溝体からなる放射状のパッド溝、(b)は円弧状溝体からなる放射状のパッド溝、(c)は格子状のパッド溝、図4はパッド溝を洗浄する溝洗浄ノズルの斜視図、図5は溝洗浄高圧水ノズルの斜視図である。
まず、本実施例に係る研磨方法及び研磨装置を化学機械研磨装置の構成から説明する。図1において化学機械研磨装置1は、主としてウェーハ収納部2、搬送手段3、研磨部である複数の研磨手段4,4,4、洗浄・乾燥手段5、膜厚測定手段18、及び図示しない装置制御部で構成されている。
前記ウェーハ収納部2は、製品用ウェーハ収納部2A、ダミーウェーハ収納部2B、第1モニタウェーハ収納部2C、及び第2モニタウェーハ収納部2Dからなり、各収納部にはカセット6に格納されたウェーハWが収納されている。製品用ウェーハ収納部2Aは2個並んで設けられている。また第1モニタウェーハ収納部2Cはカセット6の下段が使用され、同じカセット6の上段は第2モニタウェーハ収納部2Dになっている。
前記搬送手段3は、インデックス用ロボット7とトランスファーロボット8及び搬送ユニット9A,9Bとで構成されている。インデックス用ロボット7は、旋回自在且つ屈曲自在なア−ムを2本備えており、図1のY矢印方向に沿って移動自在に設けられている。
該インデックス用ロボット7は、前記各ウェーハ収納部に載置されたカセット6から研磨対象のウェーハWを取り出してウェーハ待機位置10,11に搬送するとともに、洗浄が終了したウェーハWを前記洗浄・乾燥手段5から受け取ってカセット6に格納する。
前記トランスファーロボット8は、屈曲自在且つ旋回自在なロード用アーム8Aとアンロード用アーム8Bとを備えており、図1のX矢印方向に沿って移動自在に設けられている。前記ロード用アーム8Aは、研磨前のウェーハWの搬送に使用され、その先端部に備えられた図示しないパッドで研磨前のウェーハWをウェーハ待機位置10,11から受け取り、前記搬送ユニット9A,9Bに搬送する。
一方、前記アンロード用アーム8Bは、研磨後のウェーハWの搬送に用いられ、その先端部に備えられた図示しないパッドで研磨後のウェーハWを前記搬送ユニット9A,9Bから受け取り、前記洗浄・乾燥手段5へと搬送する。
該洗浄・乾燥手段5は、研磨が終了したウェーハWを洗浄する。この洗浄・乾燥手段5は、洗浄装置5Aと乾燥装置5Bとを備えている。洗浄装置5Aは3個の洗浄槽を有し、
アルカリ洗浄、酸洗浄及びリンスに用いられる。研磨手段4,4,4で研磨されたウェーハWは、トランスファーロボット8によって洗浄・乾燥手段5へと搬送され、この洗浄・乾燥手段5の洗浄装置5Aで酸洗浄、アルカリ洗浄及びリンスされた後、乾燥装置5Bで乾燥される。乾燥されたウェーハWは、搬送手段3のインデックス用ロボット7によって乾燥装置5Bから取り出され、ウェーハ収納部2にセットされたカセット6の所定の位置に格納される。
前記搬送ユニット9A,9Bは、いずれも図1のY矢印方向に沿って移動自在に設けられ、それぞれ受取り位置SA,SBと受渡し位置TA,TBの間を移動する。受取り位置SA,SBで前記トランスファーロボット8のロード用アーム8Aから研磨対象のウェーハWを受け取り、受渡し位置TA、TBに移動してウェーハ保持ヘッド12A,12Bに受け渡す。また研磨後のウェーハWを受渡し位置TA,TBで受け取り、受取り位置SA,SBに移動して前記トランスファーロボット8のアンロード用アーム8Bに受け渡す。
該搬送ユニット9A,9Bは、それぞれが別々の2個の受台を持っており、この2個の受台は研磨前のウェーハW用と研磨後のウェーハW用とに使い分けられる。前記洗浄・乾燥手段5の隣にはアンロードカセット13が設けられ、研磨後のウェーハWを一時格納する場合に使用される。例えば、前記洗浄・乾燥手段5の運転中止中に研磨後のウェーハWが前記トランスファーロボット8に搬送されて一時格納される。
前記研磨手段4,4,4は、ウェーハWの研磨を行い、プラテン14A,14B,14C、研磨ヘッド12A,12B、スラリー供給機構としてのスラリー供給手段15A,15B,15C、及びキャリア洗浄ユニット16A,16Bを備えている。該キャリア洗浄ユニット16A,16Bは、それぞれ搬送ユニット9A,9Bの所定の受渡し位置TA、TBに配置され、研磨終了後の研磨ヘッド12A,12Bにおける図示しないキャリアを洗浄する。
プラテン14A,14B,14Cは、円盤状に形成されており、3台が並列して配置されている。各プラテン14A,14B,14Cの上面には、後述するように、それぞれ研磨パッドが貼着されており、該研磨パッド上にスラリー供給手段15A,15B,15Cからスラリーが供給される。
前記3台のプラテン14A,14B,14Cのうち、左右のプラテン14A,14Bは第1の研磨対象膜(例えばCu膜)の研磨に用いられ、中央のプラテン14Cは第2の研磨対象膜(例えばTa膜)の研磨に用いられる。両者の研磨においては、供給するスラリーの種類、研磨ヘッド12A,12Bの回転数やプラテン14A,14B,14Cの回転数、また研磨ヘッド12A,12Bの押付力や研磨パッドの材質等が変更されている。
該3台のプラテン14A,14B,14Cの近傍には、それぞれドレッシング装置17A,17B,17Cが設けられている。該ドレッシング装置17A,17B,17Cは、旋回自在なアームを備えており、このアームの先端部に設けられたドレッサによってプラテン14A,14B,14C上の研磨パッドをドレッシングする。
前記研磨ヘッド12A,12Bは、2台設置されており、それぞれ図1のX矢印方向に沿って移動自在に設けられている。
図2に示すように、研磨手段4は、プラテン14Aの上面に研磨パッド19が貼着されている。プラテン14Aの下部には、モータMの図示しない出力軸に回転軸20が連結され、モータMを駆動することにより、プラテン14AはA矢印方向へ回転する。
研磨ヘッド12Aは、下部にガイドリング21、リテーナリング22等を備え、内部には、ウェーハWを吸着固定するための図示しないキャリアが設けられている。該研磨ヘッド12Aは、図示しない移動機構によりB矢印方向に移動し、吸着固定されたウェーハWを研磨パッド19へ押圧する。
図3の(a)、(b)、(c)は、該研磨パッド19の表面部に形成されて、研磨の際に生じる研磨屑、パッド屑等を含む研磨副生成物を研磨に寄与したスラリーと共に落とし込んで除去するためのパッド溝を示している。該パッド溝は、複数の直線状溝体23aからなる放射状のパッド溝23A(図3(a))、複数の円弧状溝体23bからなる放射状のパッド溝23B(同図(b))、又は複数の直線状溝体23cからなる格子状のパッド溝23C(同図(c))のいずれかで構成されている。
パッド溝23Aにおける各直線状溝体23aは、研磨パッド19Aの中心部からエッジ部19aまで連通し、パッド溝23Bにおける各円弧状溝体23bは、研磨パッド19Bの中心部からエッジ部19bまで連通し、またパッド溝23Cにおける各直線状溝体23cは、研磨パッド19Cの表面部からエッジ部19cまで連通している。
前記直線状溝体23a,23c及び円弧状溝体23bの各内面には、テフロン(登録商標)等の撥水部材によりそれぞれ撥水処理が施されている。
パッド溝23A,23Bは、それぞれ放射状に形成され、パッド溝23Cは、格子状に形成されていることで、研磨の際に生じる研磨副生成物及び該研磨副生成物を含む研磨に寄与したスラリーがウェーハWと研磨パッド19A,19B,19Cとの相対的な運動により、各直線状溝体23a,23c内及び各円弧状溝体23b内に効率よく落とし込まれる。
また、複数の直線状溝体23a、複数の円弧状溝体23b及び複数の直線状溝体23cは、それぞれ研磨パッド19A,19B,19Cの中心部又は表面部からエッジ部19a,19b,19cまで連通し、また各溝体内面には撥水処理が施されていることで、研磨処理の間に、研磨パッド19A,19B,19Cを回転させつつ当該各溝体23a,23b,23cに沿って純水の供給等が行われたとき、該溝体23a,23b,23c内に溜った研磨副生成物及び該研磨副生成物を含む研磨に寄与したスラリーが、前記エッジ部19a,19b,19c側から研磨パッド19A,19B,19C外に効率よく除去される。
図4に示すように、該研磨パッド19A(又は19B,19C)の適宜上方には、研磨処理の間に、各溝体23a(又は23b,23c)から研磨副生成物を研磨に寄与したスラリーと共に除去する際に、各溝体23aに沿って純水を供給するための溝洗浄ノズル24が設置されている。該溝洗浄ノズル24から純水が高圧で噴射されて、研磨副生成物が研磨に寄与したスラリーと共に、エッジ部19a側から研磨パッド19A外に除去される。
図5は、研磨副生成物を研磨に寄与したスラリーと共に各溝体23aから研磨パッド19A外に一層効率よく除去するための溝洗浄高圧水ノズル25を示している。該溝洗浄高圧水ノズル25は、高圧水を供給するノズル本体25aがアーム25bに取り付けられており、このアーム25bが旋回することで、ノズル本体25aから出た高圧水が研磨パッド19Aの中央部からエッジ部19bまで作用するように構成されている。
前記スラリー供給手段15Aは、図6に示すように、スラリー供給管26の側面に水平に形成されたスリット26aヘ接するようにスラリー供給部材15aが設けられている。
そして、図2に示すように、該スラリー供給部材15aが研磨パッド19の半径方向に、中心部から周辺部に向かって、連続的に設置されている。
特に、図2および図8に示すように、スラリー供給手段は、パッドの半径方向に延びる形で、複数の毛状部材を連続して束ねた形態で構成している。
その毛状部材同士の間には、構造上自明ではあるが、小さな隙間が形成されている。その束ねられた毛状部材内の隙間は縦方向のみならず、横方向にも連通している。
そのため、毛状部材の上部に供給されたスラリーは、そのスラリーの供給に多少の分布があっても、その束ねられた毛状部材の間を縫うように毛細管現象により均一に広がっていく。その広がる方向は、縦方向のみならず、隙間が連通している横方向にも広がっていく。
結果として、スラリー供給手段内で、パッドの半径方向に均一にスラリーが分布し、その均一に分布したスラリーを、パッド表面上に直接供給することになる。
また、パッドの溝部分については、スラリー供給部材15aが接触しない場合、毛細管現象によって、スラリーはスラリー供給部材15aの中に閉じ込められた状態になるため、溝には供給されずに済む。
このようにすることで、従来の例えば、引用文献4に示すようなスクイージによって、パッド表面上でスラリーを押し広げる方法ではなく、パッドの溝を介することなく、パッドの研磨面に直接新しいスラリーを供給することができる。
パッドの溝を介した従来のスラリー供給(引用文献2,3,4、)では、パッドの溝に堆積した研磨屑も一緒に研磨面に供給されることになるが、本願の場合は、パッドの溝に堆積した研磨屑を、パッドの研磨面に持ち上げることはないため、研磨屑を研磨面に持ち込むことによる研磨スクラッチの発生はない。
スラリー供給手段15Aは、図示しない移動機構によりC矢印方向又はD矢印方向に移動(延伸)可能であり、スラリー供給管26の水平度を計測する傾斜センサ27が、スラリー供給管26の一端部に設置されている。
該スラリー供給管26は、管状の部材で形成され、研磨パッド19と平行となるように側面にスリット26aが形成されており、一端が封止され、開放された他端より図示しないスラリータンクから研磨に使用されるスラリーSが図示しないポンプにより供給される。
スラリー供給管26へ供給されたスラリーSは、図6に示すように、スラリー供給管26の内部に貯留され、一定量を越えた時点でスリット26aより流出し、スラリー供給部材15a内で毛細管現象により均一に広げられて、研磨パッド19の研磨面へ供給される。
該スラリー供給部材15aは、複数の線状部材、表面に溝が形成された板状部材、糸状の部材を束ねて板状にしたブラシ状部材、又は毛状の部材のいずれかで形成されている。
該スラリー供給部材15aは、研磨パッド19の研磨面に対してその先端にスラリーSの液滴が形成されない距離まで近接されるか、又は研磨パッド19の研磨面に対して接触されるが、その先端部は、前記各溝体23a,23b,23cの底部には接触しないように設置されている。これは、研磨副生成物を研磨に寄与したスラリーと共に研磨パッド19外に排出する役割を担う各溝体23a,23b,23c内に、新鮮なスラリーSの供給を防止するためである。
該スラリー供給部材15aが、研磨パッド19に対して先端にスラリーSの液滴が形成されない距離まで近接する際の具体的な距離は以下のような方法で計算可能である。いま、例として、外径5mmの円管より落下する水滴を想定する。温度が20度では、水の表面張力は72.8mN/mである。外径が5mmであるとすると、外周長は約15.7mmとなる。72.8mN/mの表面張力が15.7mmの長さに作用するため、1つの水滴を重力に対して支える応力は1.14mNとなる。ここで、重力加速度は9.8m/s2であるので、支えられる水滴の重さは、0.117gとなる。これは、117mm3の体積に相当することから、半径を算出すると約3mmとなる。よって、外径5mmの円管から滴下する水滴の外径は6mmということになる。
これにより、外径5mmの円管の下面から液滴の下面までは、水滴の半径が3mmから4mm程度となる。水の場合において、本実施例における近接の距離とは、研磨パッド19より3mmから4mm程度の位置以内にあることを意味する。他のスラリーの場合も同様に、表面張力を求めることにより、液滴を支持する半径から、近接させる距離を求めることが可能である。
スラリー供給部材15aは、研磨パッド19に対して、図2に示されるようにパッドの半径方向に延びて、上記のように設置されており、該スラリー供給部材15aの上部に位置するスラリー供給管26より均一に供給されたスラリーSが、複数の線状部材、板状部材(←これは削除)又はブラシ状部材と流体間に働く界面張力によって働く毛細管現象の効果により、スラリー供給部材15a内で均一に広がる。広げられたスラリーSは研磨パッド19の研磨面とスラリー供給部材15aとの間に働く界面張力により少量であっても研磨パッド19上へ均一に広がる。
また、スラリー供給部材15aの先端と研磨パッド19上に形成された前記各溝体23a,23b,23cの底部とは、スラリーSが表面張力により液滴となった際の該液滴の大きさよりも広い間隔となるため、各溝体23a,23b,23cの底部に対しては直接スラリーSは供給されず、該スラリーSは研磨パッド19の研磨面にのみ効率的に供給される。
スラリー供給部材15aに使用される板状部材又はブラシ状部材は、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリエステル等の高分子樹脂素材によって形成され、可撓性を有している。これにより、研磨パッド19に接触されたスラリー供給部材15aは、研磨パッド19に接触される力に応じて撓み、研磨パッド19の表面を押圧する。
スラリー供給手段15Aの近傍には、図7に示すように研磨終了後にスラリー供給部材15a上のスラリーSを洗浄するための洗浄装置28が設けられている。該洗浄装置28は、G矢印方向に移動しながらスラリー供給部材15aへノズル28aより純水を高圧で噴射する。これにより、研磨後にスラリー供給部材15a上に残留したスラリーSは、洗浄されてスラリー供給部材15a上から除去されるため、スラリー供給部材15a上で乾燥して固着することがない。
研磨手段4は、以上のように構成され、研磨ヘッド12Aで保持したウェーハWをプラテン14A上の研磨パッド19に押し付けて、プラテン14Aと研磨ヘッド12Aとをそれぞれ回転させながら、研磨パッド19上にスラリー供給手段15AによってスラリーSを供給することにより、ウェーハWが化学機械的研磨される。他方側の研磨ヘッド12B、プラテン14B,14C及びスラリー供給手段15B,15Cも同様に構成されている。
なお、スラリー供給手段は、図8に示すスラリー供給手段15Dのように、スラリー供給管26、スラリー供給部材15dをそれぞれ並列に複数配置してもよい。複数配置されたスラリー供給部材15d,15dは、それぞれ個別にC矢印、D矢印方向、又はE矢印、F矢印方向に移動しながらスラリーSの供給を行うため、スラリーSが供給される領域が増え、より確実に研磨パッド19の研磨面全体へ均一にスラリーSを供給することが可能となる。
また、スラリー供給部材は、複数の線状部材、溝が形成された板状部材、又は糸状の部材によるブラシ状部材のみに限らず、微細な管状部材を束ねたもの又は薄い板状部材を折り畳んだ蛇腹状の部材であっても好適に利用可能である。
次に、上述のように構成された化学機械研磨装置によるウェーハの研磨方法を説明する。図9、図10は、研磨が行われている際のスラリー供給部材15aの先端部を示した断面図である。
研磨が開始されると、図2に示す研磨ヘッド12Aに吸着固定されたウェーハWは、研磨ヘッド12AがB矢印方向へ移動し、A矢印方向へ回転する研磨パッド19に押圧される。
スラリー供給手段15Aは、D矢印方向へ移動して,スラリー供給部材15aの先端部を研磨パッド19へ近接、又は接触させるとともに、傾斜センサー27により、研磨パッド19と平行に保たれたスラリー供給管26へスラリーSを送り、スリット26aによりスラリー供給部材15aの上部へ均一にスラリーSを供給する。該スラリー供給部材15aの上部へ均一に供給されたスラリーSは、スラリー供給部材15a内で毛細管現象により広がっていく。
このとき、図9に示すように、スラリー供給部材15aの先端部が、研磨パッド19に対し、スラリーSが該スラリーSの表面張力により液液とならない距離dだけ離れて近接していた場合、スラリー供給部材15aで広げられたスラリーSは、スラリー供給部材15aとの間に働く界面張力により研磨パッド19の研磨面に薄く塗り広げられる。
また、図10に示すように、スラリー供給部材15aの先端部が研磨パッド19に接触している場合も、スラリー供給部材15aで広げられたスラリーSは、スラリー供給部材15aとの間に働く界面張力により研磨パッド19の研磨面に均一に薄く塗り広げられる。
この状態でスラリー供給手段15Aが図2に示すC矢印方向へ移動することにより、研磨パッド19の回転に伴って、スラリーSは研磨パッド19の研磨面全面へ均一に薄く供給される。よって少量のスラリーSであっても、研磨パッド19の研磨面にスラリーSが均一に薄く塗り広げられる。
このようにして、研磨パッド19の研磨面へは、スラリー供給部材15aを介して絶えず新鮮なスラリーSが供給される。ウェーハWは、絶えず新鮮なスラリーSが均一に薄く供給される研磨パッド19の研磨面上で、該ウェーハWと研磨パッド19とがそれぞれ回転する両者の相対的な運動により化学機械的に研磨される。そして、該研磨の際に生じた研磨屑、パッド屑等を含む研磨副生成物は研磨に寄与したスラリーと共に、ウェーハWと研磨パッド19の研磨面との相対的な運動により複数の前記各溝体23a,23b,23c内に落ちる。
これに加えて、スラリー供給部材15aは可撓性を有するため、接触させる力を調整することにより、研磨パッド19の研磨面をブラッシングして、研磨パッド19の表面に滯留するパッド屑、粗大な砥粒、又は研磨屑などの研磨残留物の除去を行う。
この結果、ウェーハWの被研磨面には、スクラッチなどの問題を発生させることなく、低コストで高精度なウェーハWの研磨が可能となる。他方側の研磨ヘッド12B、プラテン14B,14C及びスラリー供給手段15B,15Cも同様に作用する。
また、図11に示すように、スラリー供給管26Aのスラリー供給口26Bよりスラリー供給部材15aの上面にのみスラリーSを広げて、該スラリーSを流下させて研磨パッド19上へスラリーSを供給するとともに、スラリー供給部材15aの下面側で研磨残留物COの除去を行うと、スラリー供給部材15aにより清掃された研磨パッド19の表面へ新しいスラリーSが均一に供給される。
さらに、図12に示すようにスラリー供給部材15aの先端部へ研磨パッド19のドレッシングを行うパッドドレッサー29を設けることにより、研磨パッド19がドレッシングされるとともに、スラリー供給管26Aのスラリー供給口26Bよりスラリー供給部材15aの上面にのみ新たなスラリーSが供給され、スラリー供給部材15aによりドレッシングされた研磨パッド19の新たな面へ新しいスラリーSが均一に供給される。
これらにより、スラリーSの供給と研磨パッド19の清掃、及びドレッシングが同時に行われ、供給されるスラリーSに研磨残留物が混入することなく、常にドレッシングされた研磨パッド19の新たな面で研磨が行われるため、スループットが向上されるとともに、ウェーハWの被研磨面にスクラッチなどを発生させない高精度な研磨が可能になる。なお、パッドドレッサー29がスラリー供給部材15aの先端部に設けられる場合は、図1に示したドレッシング装置17A,17B,17Cは不要となる。
そして、研磨処理の間に、研磨パッド19を回転させつつ前記各溝体23a,23b,23cに沿って前記溝洗浄ノズル24又は溝洗浄高圧水ノズル25から純水が高圧で噴射されると、前記各溝体23a,23b,23cは、研磨パッド19の中心部又は表面部からエッジ部まで連通し、また各溝体23a,23b,23cの内面には撥水処理が施されていることで、該溝体23a,23b,23c内に溜った研磨副生成物が研磨に寄与したスラリーと共に、前記エッジ部側から研磨パッド19外に効率よく除去される。
次に、図13の(a)、(b)を用いて、本発明に係るウェーハ研磨方法によるウェーハWの研磨結果(同図(a))と、比較例としての従来のウェーハ研磨方法によるウェーハWの研磨結果(同図(b))を述べる。
研磨装置には株式会社東京精密製量産CMP装置(商品名:ChaMP322)を使用した。
研磨条件は以下の通り。

ウェーハ圧力
3psi

リテーナ圧力
1psi

研磨パッド回転数
80rpm

キャリア回転数
80rpm

スラリー供給レート
100ml/min

研磨パッド
IC1400−Pad D30.3(ニッタハース社製)

研磨時間
60sec

エアフロート流量
49L/min

スラリー
ヒュームドシリカスラリー
SS25(1:1水希釈)(キャボット社製)

ウェーハ
酸化膜付き12inchウェーハ(PETOS on Si)

ドレッシング方法
In−situドレッシング

ドレッシング力
4kgf(4インチドレッサ:三菱マテリアル社製)

ドレス揺動周期
1times/10sec

ドレッサ回転数
88rpm
従来構成のスラリー供給手段としては、PFAチューブを研磨パッド上部に配置する。該PFAチューブは直径6mmとし、研磨パッドの中心より50mmの場所にスラリーを滴下する。
本発明によるスラリー供給手段では、研磨パッドの中心より90mmの部分から330mmの部分までスラリー供給部材を研磨パッドに接触させる。該スラリー供給部材は、直径0.1mmから0.2mmのナイロン繊維からなり、約1000本から2000本をスラリー供給管の長手方向(研磨パッドの半径方向)に並べて形成している。
研磨パッドは、プラテンへ貼り付けた後、純水を供給して30分間ドレッシングした後に、従来構成により上記条件でスラリーの供給レートを300ml/minとし、スラリー滴下位置を研磨パッド中心から90mmの位置として25枚のウェーハを研磨する。研磨後、ウェーハの研磨レートが所定の研磨レートである2800A/min以上となっているかを確認し、研磨パッドの状態を調整する。
この状態で従来構成、本発明の方法によりウェーハの研磨を行う。それぞれの研磨は、スラリー供給手段交換後に連続的に行ったため、研磨パッドの状態やウェーハの押圧条件などは同等であり、スラリー供給手段のみ異なる。
研磨結果を図13(b)に示す従来構成の場合、研磨パッド中心から50mm離れた一点でのみスラリーの供給を行っていたため、100ml/minの少量のスラリーでは、スラリーが完全にウェーハ全面へ回り込まない。これは、スラリーがパッド表面に形成された溝を介して供給されるのであるが、パッドの溝に十分にスラリーが溢れるほど存在しないため、溝に押し広げられたスラリーが研磨パッド表面まで持ち上げられないことが原因と言える。そのため、全体的にスラリー不足が生じてしまい、結果的に研磨レートは1794A/minと低くなる。また、研磨形状もウェーハ中心部のレートが遅いセンタースロー状態となり、研磨の面内均一性も7.6%と悪い。
これは、スラリーがスラリー供給部材内で広がって均一になり、研磨パッド上に形成された溝ではなく、研磨パッドの表面部分にだけ選択的に供給され、供給されたスラリーのほとんどが研磨に寄与したためである。
以上から、本発明では極少量のスラリーであっても、研磨パッド表面へ均一に供給する能力を有し、研磨レートを高く保つことができる。また、研磨の面内均一性を達成するのにも有効である。このことから、スラリーの消費を最小限に抑え、量産稼働時に対する低コスト化を実現することができる。
上述したように、本実施例に係る研磨方法及び研磨装置においては、研磨の際に生じた研磨副生成物を研磨に寄与したスラリーと共に、ウェーハWと研磨パッド19とがそれぞれ回転する両者の相対的な運動により各溝体23a,23b,23c内に効率よく落とし込むことができる。
研磨副生成物を研磨に寄与したスラリーと共に、研磨パッド19外に排出する役割を担う複数の溝体23a,23b,23cが、それぞれ研磨パッド19の表面部からエッジ部まで連通し、また溝体内面には撥水処理が施されていることで、研磨処理の間に研磨パッド19を回転させつつ当該各溝体23a,23b,23cに沿って溝洗浄ノズル24又は溝洗浄高圧水ノズル25から純水を高圧で噴射することにより該溝体23a,23b,23c内に溜った研磨副生成物を研磨に寄与したスラリーと共に、エッジ部側から研磨パッド19外に効率よく除去することができる。
研磨パッド19における研磨面へのスラリーの供給を、スラリー供給部材15a内で均一に広げてパッド上に供給することで、スラリーが少量であっても、スラリー供給部材15aとの間に働く界面張力により研磨面上に均一に薄く塗り広げることができる。
ウェーハWを、絶えず新鮮なスラリーが均一に薄く供給される研磨面上で化学機械的に研磨することができる。この結果、ウェーハWに対し均一な研磨形状を確保することができるとともに研磨副生成物に起因するスクラッチを低減することができ、さらにはスラリーの消費を最小限に抑えて量産稼働時に対する低コスト化を実現することができる。
スラリー供給部材15aの先端部を各溝体22a,22b,22cの底部に対し被接触としたことで、各溝体内に新鮮なスラリーの供給を防止することができるとともに、溝体内に溜った研磨副生成物の研磨面上への這い上りを防止することができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
図は本発明の実施例に係る研磨方法及び研磨装置を示すものである。
本実施例が適用される研磨装置の全体構成図。 研磨手段の構成を示す斜視図。 パッド溝の平面図であり、(a)は直線状溝体からなる放射状のパッド溝、(b)は円弧状溝体からなる放射状のパッド溝、(c)は格子状のパッド溝。 パッド溝を洗浄する溝洗浄ノズルを示す斜視図。 旋回機構を備えた溝洗浄高圧水ノズルを示す斜視図。 スラリー供給部材とスラリー供給管の側面断面図。 スラリー供給部材を洗浄する洗浄装置の側面図。 複数のスラリー供給部材を備えた研磨手段の構成を示す斜視図。 研磨パッドに近接されたスラリー供給部材の研磨時の断面図。 研磨パッドに接触されたスラリー供給部材の研磨時の断面図。 研磨パッドの清掃を行うスラリー供給部材の側面図。 研磨パッドのドレッシングを行うスラリー供給部材の側面図。 研磨結果を示す図表であり、(a)は本実施例の研磨結果、(b)は比較例の研磨結果。
符号の説明
1 化学機械研磨装置
2 ウェーハ収納部
3 搬送手段
4 研磨手段
5 洗浄・乾燥手段
6 カセット
7 インデックス用ロボット
8 トランスファーロボット
9A,9B 搬送ユニット
10 ウェーハ待機位置
11 ウェーハ待機位置
12A,12B 研磨ヘッド
13 アンロードカセット
14A,14B,14C プラテン
15A,15B,15C スラリー供給手段(スラリー供給機構)
15a,15d スラリー供給部材
16A,16B キャリア洗浄ユニット
17A,17B,17C ドレッシング装置
18 膜厚測定手段
19,19A,19B,19C 研磨パッド
19a,19b,19c エッジ部
20 回転軸
21 ガイドリング
22 リテーナリング
23A 放射状のパッド溝
23B 放射状のパッド溝
23C 格子状のパッド溝
23a 直線状溝体
23b 円弧状溝体
23c 直線状溝体
24 溝洗浄ノズル
25 溝洗浄高圧水ノズル
25a ノズル本体
25b アーム
26 スラリー供給管
27 傾斜センサ
28 洗浄装置
29 パッドドレッサー

Claims (13)

  1. 研磨面にスラリーが供給されてウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨方法において、毛細管構造部材を、パッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、該部材内で毛細管現象によりスラリーを均一に広げて前記パッド表面に前記スラリーを供給する機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、スラリーをパッド表面に塗りながらスラリーを供給し、研磨に寄与したスラリーを前記パッドの溝に落とし込んで排出することを特徴とする研磨方法。
  2. 上記パッド表面上に垂らす毛細管構造部材が、連続した複数の線状ないしは、ブラシ状、毛状の部材からなることを特徴とする請求項1記載の研磨方法。
  3. 上記複数の溝は、直線状体もしくは円弧状体からなる放射状、又は格子状のいずれかに形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の研磨方法。
  4. 研磨面にスラリーが供給されてウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨方法において、部材をパッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材内において毛細管現象により前記スラリーを均一に広げ、前記パッド表面に前記スラリーを塗る機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、研磨処理間に前記各溝に沿って、純水を供給して、前記エッジ部側からパッド外に研磨副生成物を除去する工程を有することを特徴とする研磨方法。
  5. 上記研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給する機構を有するとともにパッドを回転させながら、パッド中央部からパッド外周部へ研磨副生成物を除去する工程を有することを特徴とする請求項4記載の研磨方法。
  6. 上記複数の溝内には、それぞれ撥水処理が施されていることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の研磨方法。
  7. 上記パッドを回転させながら、上記各溝に沿って純水を供給して、上記エッジ部側からパッド外に研磨副生成物を除去する工程、及び研磨面にスラリーが供給されて、ウェーハと相対的に運動して研磨を行う機構において、部材をパッド表面上に垂らして該パッド表面に接触させるか近接させ、その部材内において毛細管現象により前記スラリーを均一に広げ、前記パッド表面に前記スラリーを供給する機構を有し、研磨する前記パッドの表面は、表面部の中央からエッジまで連通した複数の溝を有し、研磨処理間に前記各溝に沿って純水を供給して前記エッジ部側からパッドの外に研磨副生成物を除去する工程における前記研磨副生成物を除去する工程では、高圧水を供給するノズルを有し、そのノズルがアームに取り付けられており、アームが旋回することで、ノズルから出た高圧水がパッド中央部からパッド外周部まで作用する機構を有することを特徴とする請求項4,5又は6記載の研磨方法。
  8. パッド表面に上記スラリーを塗る機構が、パッド中央部からエッジ部まで半径方向に延伸され、パッドが回転することで、パッド中央部からエッジ部まで同時にスラリーを塗る機構を有することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の研磨方法。
  9. 研磨面にスラリーを供給してウェーハと相対的に運動して研磨を行う研磨装置において、ブラシ又は毛状の部材で構成され、それに沿わせてスラリーを流下させて、スラリーをパッド表面に塗るスラリー供給機構を有するとともに、研磨処理の間に、パッド表面を洗浄するためのパッドリンス機構を有することを特徴とする研磨装置。
  10. 研磨処理の間に、パッド表面を洗浄する機構が、高圧水を供給するノズルを有し、そのノズルがアームに取り付けられており、アームが旋回することで、ノズルから出た高圧水がパッド中央部からパッド外周部まで作用する機構を有することを特徴とする請求項9記載の研磨装置。
  11. 上記スラリーを供給する部材は、複数の線状部材、溝が形成された板状部材、又は糸状部材を束ねたブラシ状部材のいずれかで形成されていることを特徴とする請求項9又は10記載の研磨装置。
  12. 上記スラリーを供給する部材は、上記パッドの中央部から周辺部に向けて前記パッドの半径方向に配置されていることを特徴とする請求項9,10又は11記載の研磨装置。
  13. 上記スラリーを供給する部材は、その先端部が上記各溝の底部には接触しないように構成されていることを特徴とする請求項9,10,11又は12記載の研磨装置。
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