JPH11277411A - 基板の研磨装置 - Google Patents

基板の研磨装置

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JPH11277411A
JPH11277411A JP9688398A JP9688398A JPH11277411A JP H11277411 A JPH11277411 A JP H11277411A JP 9688398 A JP9688398 A JP 9688398A JP 9688398 A JP9688398 A JP 9688398A JP H11277411 A JPH11277411 A JP H11277411A
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polishing
substrate
nozzle
grindstone
liquid
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JP9688398A
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Inventor
Kazuto Hirokawa
一人 廣川
Hirokuni Hiyama
浩國 桧山
Taketaka Wada
雄高 和田
Naonori Matsuo
尚典 松尾
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石の研磨面上に、水又は溶液が水滴状とな
らずに、連続的に微量供給させることができる基板の研
磨装置を提供する。 【解決手段】 砥石15と基板4とを摺動させることで
基板4の被研磨面を平坦且つ鏡面状に研磨する基板の研
磨装置において、砥石15の研磨面又は基板の被研磨面
上に水又は溶液を供給するノズル10を備え、該ノズル
10の先端位置を該ノズル10の先端と砥石15の研磨
面又は基板4の被研磨面との間に液滴が形成されない程
度に近く配置するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板等の基
板表面を平坦且つ鏡面状に研磨する砥石を用いた研磨装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積化が進む
につれて回路の配線が微細化し、配線間距離もより狭く
なりつつある。特に線幅が0.5μm以下の光リソグラ
フィの場合、許容される焦点深度が浅くなるためステッ
パーの結像面の平坦度を必要とする。そこで、半導体基
板の表面を平坦化することが必要となるが、この平坦化
法の1手段として研磨装置により研磨することが行われ
ている。
【0003】従来、この種の研磨装置は、研磨布を貼っ
たターンテーブルとトップリングとを有し、トップリン
グが一定の圧力をターンテーブルに与え、ターンテーブ
ルとトップリングとの間に研磨対象物を介在させて、研
磨布に砥液を供給しつつ該研磨対象物の表面を化学・機
械的に研磨する方法(CMP)が用いられている。
【0004】図8は、従来の化学・機械的研磨方法によ
る研磨装置の一例の主要部を示す図である。研磨装置
は、上面にウレタン等の研磨布6を貼った回転するター
ンテーブル5と、回転および押圧可能に研磨対象物であ
る半導体基板4を保持するトップリング1と、研磨布6
に砥液Qを供給する砥液供給ノズル9を備えている。ト
ップリング1はトップリングシャフト8に連結されてお
り、またトップリング1はその下面にポリウレタン等の
弾性マット2を備えており、弾性マット2に接触させて
半導体基板4を保持する。さらにトップリング1は、研
磨中に半導体基板4がトップリング1の下面から外れな
いようにするため、円筒状のガイドリング3を外周縁部
に備えている。ここで、ガイドリング3はトップリング
1に対して固定されており、研磨対象物である半導体基
板4が保持面内に保持され、研磨中に研磨布6との摩擦
力によってトップリング外へ飛び出さないようになって
いる。また、トップリング1はシャフト8に対して、球
軸受7により傾動可能に支持されている。
【0005】半導体基板4をトップリング1の下面の弾
性マット2の下部に保持し、ターンテーブル5上の研磨
布6に半導体基板4をトップリング1によって押圧する
とともに、ターンテーブル5およびトップリング1をそ
れぞれ独立に回転させて研磨布6と半導体基板4を相対
運動させて摺動することにより研磨する。このとき、砥
液供給ノズル9から研磨布6上に砥液Qを供給する。砥
液は、例えばアルカリ溶液にシリカ等の微粒子からなる
砥粒を懸濁したものを用い、アルカリによる化学的研磨
作用と、砥粒による機械的研磨作用との複合作用である
化学・機械的研磨によって半導体基板を研磨する。
【0006】しかしながら、係る従来の研磨布に砥粒を
多量に含むスラリ状の砥液を供給しつつ化学・機械的研
磨を行う方法には、以下に述べる2つの問題点がある。
【0007】第1の問題点は、研磨初期は凸部が優先的
に研磨されるが、次第に凹部も削られるようになる。こ
のため、凹凸の段差がなかなか解消されない。これは、
研磨が比較的柔らかい研磨布を用いて、且つ遊離砥粒を
多量に含むスラリ状の砥液により研磨を行うため、化学
・機械的研磨が半導体基板表面上の凸部のみならず凹部
にも作用するためと考えられる。即ち、図9は、従来の
化学・機械的研磨による研磨特性を示し、横軸は相対時
間であり、縦軸は凸部及び凹部の膜厚の段差部の高さを
示している。図10(a)は段差部の研磨初期の段階を
示し、(b)は研磨中期の段階を示し、(c)は研磨終
期の段階を示す。図示するように凸部と共に凹部も研磨
されるため、段差の完全な解消が困難であり、又は時間
がかかるという問題がある。
【0008】又、第2の問題点としてコスト及び環境の
問題がある。これは、砥液としては例えば微粉末シリカ
の懸濁液等の研磨スラリが用いられているが、平坦度の
面内均一性の高い研磨を行うためには、研磨布上に充分
に潤沢に砥液が供給されねばならない。しかしながら、
供給された砥液の大半は実際の加工に寄与することな
く、廃液として排出されてしまうことになる。一般に高
精密度の半導体の加工に用いられる砥液のコストは高い
ので、研磨工程のコストの問題を生じることになる。
又、上述の砥液は例えばシリカ等の砥粒を多量に含むス
ラリ状であるため、その廃液による作業環境の維持が大
変である。即ち、装置の砥液の供給系及び廃液の排出系
等に対する汚染が極めて著しく、更に廃液自体の処理も
極めて難度の高いものが要求されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで研磨布にスラリ
状の砥液を供給する従来のポリッシング方法に変えて、
砥石を用いて研磨する方法が知られている。これは例え
ばシリカ、セリア等の砥粒を樹脂材等のバインダを用い
て結合させて平板状に加工した砥石を用いて、これをタ
ーンテーブル上に貼設し、トップリングに保持された半
導体基板を押圧、摺動することにより研磨を行うもので
ある。
【0010】係る研磨方法によれば、砥石は研磨布と比
較して硬質であるため、半導体基板上の凹凸の凸部のみ
が研磨される。これにより、従来の化学・機械的研磨方
法による凸部のみならず凹部も研磨され、平坦化するこ
とが困難であり、又時間がかかるという問題点が解消さ
れる。又、砥粒を多量に含むスラリ状の砥液を用いない
ため、その処理コストが低減し、又、廃液処理の負荷も
低減するという利点がある。
【0011】しかしながら、係る砥石を用いたポリッシ
ング方法においては、砥石の研磨面上に水又はアルカリ
等の溶液の水滴を滴下しながら行っている。このため多
量の液体供給の場合、液体が砥石の研磨面と基板の被研
磨面との間の摺動面に作用し、ハイドロプレーン現象に
より、砥石研磨面と基板の被研磨面が離れ、摺動せず、
研磨能力が悪化するという問題がある。又、砥石から自
生した遊離砥粒が供給された液体と共に摺動面から流出
して研磨能力が悪化するという問題がある。このように
ノズルから滴下される水滴状の液体が摺動面に作用する
ことにより、研磨のムラ或いはばらつき、研磨能力悪化
が生じるという問題があった。
【0012】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、砥石の研磨面上に、水又は溶液が水滴状とならず
に、連続的に微量供給させることができる基板の研磨装
置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、砥石と基板とを摺動させることで前記基板の被研磨
面を平坦且つ鏡面状に研磨する基板の研磨装置におい
て、前記砥石の研磨面又は基板の被研磨面上に水又は溶
液を供給するノズルを備え、該ノズルの先端位置を該ノ
ズルの先端と前記砥石の研磨面又は基板の被研磨面との
間に液滴が形成されない程度に近く配置するようにした
ことを特徴とする基板の研磨装置である。
【0014】上記発明によれば、ノズルの先端位置を砥
石の研磨面にできるだけ近く配置したことから、ノズル
先端より流出する液体は、水滴状の固まりとならず水柱
状となり、ノズル先端は研磨面と非接触であるにもかか
わらず、基板の研磨面に接触することになる。これによ
り液体の微量供給時にも、脈動のない連続した水又は溶
液の供給を砥石の研磨面又は基板の被研磨面上に行うこ
とができる。これにより水滴が摺動面に介在することに
よる研磨のムラ等を避けることができ、砥石を用いた安
定した基板の研磨を行うことができる。
【0015】請求項2に記載の発明は、前記ノズルは、
その先端を尖鋭な形状に加工したことを特徴とする請求
項1に記載の基板の研磨装置である。これにより、ノズ
ルの先端の液体との接触面が減少し、生成可能な水滴径
が小さくなり、水滴状の液体の固まりが生じ難くなる。
従って、微量の水又は溶液等の液体を安定に砥石の研磨
面又は基板の被研磨面上に供給できる。
【0016】請求項3に記載の発明は、前記ノズルの材
質は、水又は溶液に対する濡れ性が良い材質を使用した
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板の研磨装
置である。これにより、ノズルの先端部分で液体がノズ
ルに濡れ易くなり、水滴状になることを防止することが
でき、微量の液体を砥石の研磨面又は基板の被研磨面上
に安定に供給できる。
【0017】請求項4に記載の発明は、前記ノズルの先
端面は、前記砥石の研磨面又は基板の被研磨面と平行な
面を有するものであることを特徴とする請求項1乃至3
のいずれかに記載の基板の研磨装置である。これによ
り、ノズル先端の開口面は、その面積が最小となり、液
体との接触面が減少して、形成された水柱状の体積が減
り、微量の液体を砥石の研磨面又は基板の被研磨面に安
定に供給できる。
【0018】請求項5に記載の発明は、前記ノズルは、
該ノズルより流出する水又は溶液を前記研磨面又は基板
上に案内する液体案内手段を備えたことを特徴とする請
求項1乃至4のいずれかに記載の基板の研磨装置であ
る。これによりノズル先端から流出する液体は、ブラシ
等の液体案内手段を伝わり、ブラシの先端が接触する砥
石の研磨面又は基板の被研磨面上に流出する。従って、
この間にノズルの先端から流出する液体が水滴状になら
ないので、砥石の研磨面又は基板の被研磨面上に微量の
液体を安定に供給することができる。
【0019】請求項6に記載の発明は、砥石と基板とを
摺動させることで前記基板の被研磨面を平坦且つ鏡面状
に研磨する基板の研磨装置において、前記砥石の研磨面
上に水又は溶液を供給する噴霧装置を備えたことを特徴
とする基板の研磨装置である。これにより、水又は溶液
が噴霧装置又は霧発生装置により霧状、又はガス状とな
り砥石の研磨面又は基板の被研磨面上に供給されるの
で、砥石の摺動面に均一に微量の液体を供給することが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図1乃至図7を参照して説明する。
【0021】図1は、本発明の第1の実施の形態の研磨
装置を示す図である。この研磨装置は、表面に砥石15
を貼設したターンテーブル5と、研磨中に水又は溶液を
供給する液供給ノズル10とを備えている。その他の研
磨対象物4を保持するトップリング1等の構成は、図8
に示す従来の研磨装置と全く同様である。ここでノズル
10は、砥石15の研磨面に対して垂直に配置され、且
つノズルの先端は砥石の研磨面に対して極めて近接して
おり、例えば0.5mm程度である。このノズルを介し
て水又はアルカリ等の溶液を砥石の研磨面又は基板の被
研磨面上に供給する。これは、砥石の研磨面と基板の被
研磨面との間で両者が摺動することにより研磨が進行す
るのであるが、この摺動面の潤滑と、摺動によって生じ
る熱を除去する冷却のためである。又、水又はアルカリ
溶液等の液体が摺動面に介在することによって、研磨が
促進されると考えられ、適量な水分又は溶液分は砥石を
用いた研磨には不可欠である。
【0022】砥石15は、研磨により被研磨面の凸部の
みが優先的に研磨され、段差が平坦化された後は研磨速
度が著しく低下する性質を有しており、砥粒として酸化
セリウム(CeO2)等の微粉末が用いられ、バインダ
としてポリイミド等の樹脂が用いられている。研磨対象
物である半導体基板4は、トップリング1により弾性マ
ット2を介して砥石15上に押圧されつつ、駆動軸8に
より回転駆動される。一方で、砥石15を貼設したター
ンテーブル5も独立に回転駆動され、ここで半導体基板
4の被研磨面が砥石15の表面と接触し、摺動すること
により研磨が進行する。
【0023】次に、砥石の研磨面に極めて近接して配置
されたノズルの動作について、図2を参照して説明す
る。図2(a)は従来のノズル先端が砥石の研磨面から
離隔して配置されている場合を示し、(b)は本発明の
ノズル先端が砥石の研磨面に近接して配置されている場
合を示す。
【0024】液体を研磨面上に微量供給する際に、
(a)に示すようにノズル10の先端が砥石15の研磨
面から離隔していると、ノズル先端にはまず、液体が表
面張力により曲面状に成長し、そして水滴状となり、そ
の後重力に負けてある程度の大きさで液滴として落下す
る。このため、液体を砥石面上に微量に供給したい場合
には、その重力に負ける液滴の大きさに成長するまで
は、ノズル先端に止まっていることになり、ある大きさ
に成長した段階で落下する、いわゆるポタポタ落ちると
いう間欠的な液体の供給動作になる。このため、液体の
砥石面上への供給は、脈流的になり、一定量の微量を連
続的に供給することができない。このように液体の供給
が、水滴状になると、基板の被研磨面との摺動面におい
て研磨ムラ等が生じ、研磨能力が著しく低下することは
上述したとおりである。
【0025】これに対して本発明では(b)に示すよう
にノズル10の先端を著しく砥石15の研磨面に近接さ
せて配置している。即ち、ノズルの先端に液体の表面張
力により形成される水滴又は液滴の鉛直方向の径(図2
(a)中のr)よりも、ノズル先端と研磨面の距離を近
づける。これによりノズルに供給される液体は、ノズル
先端部で水滴となる前に砥石の研磨面に接触することに
なる。これにより連続的に砥石の研磨面に液体が供給さ
れることになり、砥石の研磨面上では液体が均一に分布
して存在することになる。この均一に分布した適度の液
体の存在により、安定に研磨が行える。尚、ノズル先端
と研磨面との距離は、ノズルの内径(図2(a)中の
d)よりも近づけると、より確実に連続的に液体を研磨
面へ供給することができる。
【0026】又、砥石の研磨面に供給される液体が水滴
状の固まりとなることを防止するためには、ノズル径を
細くすることも有効である。一例として、0.5mmφ
程度に細くすることにより、仮に水滴状になるとしても
その径を小さくすることができ、これにより液体の脈流
を減少することができる。
【0027】図3(a)は、ノズル先端の肉厚を厚くし
た場合であり、(b)は本発明の肉厚を極端に薄くした
場合、即ちノズル先端を尖鋭状にした場合を示す。
(a)に示すようにノズル10の先端の肉厚を太くした
場合には、その肉厚直下で液体との接触面積が大きくな
り、ノズル内を流下する液体が溜まりやすくなる。この
時、ノズルと研磨面が接近しても、砥石と基板の相対速
度が速い場合、柱状に形成された液体がくずされ断続的
に供給されることになり、これにより脈流を生じやすく
なる。これに対して、(b)に示すノズル10の先端を
尖鋭状にした場合には、ノズル先端の肉厚部で液体との
接触面積が小さいため、ここに液体が溜まりにくくな
り、微量の液体を脈流を減少することができ、砥石の研
磨面上に供給することができる。
【0028】図4(a)はノズルの材質が疎水性である
場合を示し、(b)は本発明のノズルの材質が親水性の
場合を示す。疎水性の場合には、ノズル10の先端に表
面張力が作用し易く、液体が水滴状に固まりやすい。こ
れにより脈流を生じやすいことは上述したのと同様であ
る。これに対してノズル10の材質を親水性(例えば光
触媒超親水性コーティングガラス)とすることにより、
このような表面張力が作用せず、ノズルの先端において
水滴状の固まりが形成されない。これにより脈流を生じ
ることなく、安定に液体を砥石の研磨面に供給できる。
【0029】図5(a)はノズル先端が研磨面に対して
平行でない場合を示し、(b)は本発明のノズル先端が
研磨面に対して平行な面を有する場合を示す。(a)に
示すようにノズル10の先端が砥石15の研磨面に対し
て平行でない場合には、ノズルの開口部は真円から楕円
状となり、等価的に面積が増大する。又、ノズル先端の
肉厚部も同様に等価的に面積が増大する。これによりノ
ズルの先端部で液体との接触面積が大きくなり、水滴状
の固まりが形成されやすく、これにより脈流が生じやす
くなる。これに対して、(b)に示すようにノズル先端
が研磨面に対して平行な面を有する場合には、ノズルの
開口面も真円となり、肉厚も最小となる。従って、液体
との接触面積が小さくなり、脈流が生じにくくなる。
【0030】図6は、ノズルの先端に液体案内手段とし
てブラシを取り付けた場合を示す。ブラシは、例えば光
触媒超親水性コーティングブラシからなる。このブラシ
12は、ノズル10の先端の開口に隣接して設けられ、
その先端は砥石15の研磨面に接触するように配置され
ている。従ってノズル10内を流下する液体はブラシ1
2に接触し、これにより案内されて砥石面上に供給され
る。従って、ノズル10の内部からブラシ12を伝わり
液体が砥石15の研磨面に連続的に供給される。従っ
て、この場合にはノズル先端が砥石の研磨面から離隔し
ていても、ノズル先端に水滴状の固まりが形成されず、
脈流を生じることなく液体を砥石の研磨面に供給するこ
とができる。
【0031】図7は、本発明の第2の実施の形態の研磨
装置を示す。この研磨装置は、隔壁20で隔てられた研
磨室内に収納され、基本的な構造は図1に示す研磨装置
と同様である。即ち表面に砥石を貼設したターンテーブ
ル21と、被研磨物である半導体基板を保持するトップ
リング22とを備えている。そしてターンテーブル21
及びトップリング22はそれぞれ独立に図示しないモー
タ等の回転駆動機構により回転し、トップリング22が
被研磨物である半導体基板をターンテーブル21の砥石
面に押圧する。これにより半導体基板の被研磨面が砥石
の研磨面と摺動することにより研磨が進行する。この研
磨装置においては、ターンテーブル及びトップリングの
部分がチャンバカバー23により覆われており、研磨が
チャンバ24内で行われる。そしてこのチャンバ24に
は霧発生装置25が接続されており、この霧発生装置2
5により水又はアルカリ溶液等が霧状となりチャンバ2
4内に導入される。この霧発生装置25は、スプレーノ
ズル又は超音波振動を利用して噴霧する。チャンバ24
は配管26に連通し、排気口27から砥石の研磨面に付
着しなかった残りの霧状の液体及び研磨により生じたパ
ーティクル等が排出される。受け渡し口28は、研磨対
象物である半導体基板をトップリング22に受け渡すた
めの開口である。
【0032】この研磨装置によれば、研磨時に霧発生装
置25により水又はアルカリ溶液が霧状として供給さ
れ、チャンバ24内の砥石の研磨面に付着する。これに
より砥石の研磨面には適度の微量の水分が供給され、回
転するターンテーブルと、同様に回転するトップリング
との間に介在する、砥石の研磨面と半導体基板の被研磨
面との摺動面に供給される。この研磨の進行に際して、
適量の水分が供給されているので、この水分が摺動面の
潤滑と、冷却と、化学的作用による研磨の促進とを行
い、これにより安定に研磨が進行する。特にこの実施の
形態においては、水分の砥石の研磨面上への供給は霧状
として行われるので、これにより均等に砥石の研磨面上
に水分を分散させることができる。従って、水分の供給
の脈流による研磨のムラの発生を防止することができ
る。
【0033】尚、図1又は図7に示す研磨装置は、従来
の研磨布を貼設したターンテーブルに、スラリ状の砥液
を供給することに代えて砥石を用いるようにしたもので
ある。しかしながら、砥石を用いて被加工物の表面を平
坦且つ鏡面状に研磨する研磨装置としては、上述のター
ンテーブル型の他に、スクロール型、又はトップリング
と基板の上下関係を逆に構成したカップ型等の方式があ
るが、これらの装置を用いてもよいことは勿論である。
カップ型の場合は、被研磨面を上に向けた基板上に液体
を供給し、その上にカップ型砥石を当接させ研磨を行
う。
【0034】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、砥石の
研磨面上に微量の水分を、脈流を生じることなく、連続
的に安定に供給できる。これにより、安定した砥石を用
いた研磨が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の研磨装置の要部を
示す説明図である。
【図2】ノズルの先端を砥石の研磨面から(a)離隔し
た場合と、(b)近接させた場合の説明図である。
【図3】ノズル先端の肉厚を(a)太くした場合と、
(b)細くした場合の説明図である。
【図4】ノズル材質が(a)疎水性の場合と、(b)親
水性の場合の説明図である。
【図5】ノズル先端が研磨面に対して(a)平行でない
場合と、(b)平行な場合との説明図である。
【図6】ブラシを取り付けた場合のノズルの説明図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施の形態の研磨装置の要部を
示す図である。
【図8】従来の化学・機械的研磨による研磨装置の要部
を示す説明図である。
【図9】図8の研磨装置による研磨特性を示す図であ
る。
【図10】図9の研磨特性による被研磨面の段差の状態
を示す図である。
【符号の説明】
1 トップリング 4 研磨対象物(半導体基板) 5 ターンテーブル 6 研磨布 9 砥液供給ノズル 10 水供給ノズル 15 砥石 21 砥石を貼設したターンテーブル 22 トップリング 24 チャンバ 25 霧発生装置 Q 研磨スラリ W 水又は溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 尚典 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石と基板とを摺動させることで前記基
    板の被研磨面を平坦且つ鏡面状に研磨する基板の研磨装
    置において、 前記砥石の研磨面又は基板の被研磨面上に水又は溶液を
    供給するノズルを備え、該ノズルの先端位置を該ノズル
    の先端と前記砥石の研磨面又は基板の被研磨面との間に
    液滴が形成されない程度に近く配置するようにしたこと
    を特徴とする基板の研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルは、その先端を尖鋭な形状に
    加工したことを特徴とする請求項1に記載の基板の研磨
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルの材質は、水又は溶液に対す
    る濡れ性が良い材質を使用したことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の基板の研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルの先端面は、前記砥石の研磨
    面又は基板の被研磨面と平行な面を有するものであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板
    の研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルは、該ノズルより流出する水
    又は溶液を前記研磨面又は基板上に案内する液体案内手
    段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の基板の研磨装置。
  6. 【請求項6】 砥石と基板とを摺動させることで前記基
    板の被研磨面を平坦且つ鏡面状に研磨する基板の研磨装
    置において、 前記砥石の研磨面上に水又は溶液を供給する噴霧装置を
    備えたことを特徴とする基板の研磨装置。
JP9688398A 1998-03-25 1998-03-25 基板の研磨装置 Pending JPH11277411A (ja)

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