JP2008066583A - 光センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】外部雑音の影響を受けず、超小型で、高感度、高いS/N比の長波長の赤外線を実現できる光センサを提供すること。
【解決手段】基板10の、光が入射する面とは反対側の表面に、少なくとも第1の導電型の半導体層20と第2の導電型の半導体層40とが順次積層された光吸収部2を複数個有し、センサ部3を構成する複数の光吸収部2の上方であって、光が入射する面とは反対側の面に、所定の膜厚又は誘電率を有する絶縁層70を介して、導電性の遮蔽部材80を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、S/N比が改善され、外乱ノイズの影響を受けにくい、特に長波長赤外線のセンシングに適した光センサに関する。
近年、光通信技術の発展、省エネルギーや安全性の確保といった観点から、様々な波長に対応した、高感度の光センサの開発が望まれている。とりわけ、中・遠赤外線を検知する光センサは、人体や自動車といった熱源が発する赤外線を高速で検出できるため、省エネルギーの人感センサや衝突防止器具用のセンサとして、その開発に期待が寄せられている。
光センサは、多くの場合、微弱な光を電気信号に変換する。そのため、高感度化によって信号強度を高めることはもとより、発生する微弱な信号を確実に増幅して使用するために、センサ内部や、外部からの電磁波等に起因する雑音を減じ、S/N比を高めることが望まれる。
特に、中・遠赤外線の場合には、この波長帯の光は低エネルギーをもつため、光電変換によって得られる電気信号が小さく、センサ内部・外部雑音がセンサのS/N比に悪影響を与える。
半導体材料を用いた光電変換素子の例としては半導体材料を用いたPNもしくは、PIN接合構造の光センサが挙げられる。これらの光センサは被検出光の束密度に応じて電子とホールが生成され、電流または電圧信号となる。
一般には、PN若しくはPIN構造を利用した光センサでは、S/Nを向上するには抵抗と面積との積を大きくする必要がある。とりわけ、中・遠赤外線の光センサの場合には、光の束密度によって発生した電気信号は小さく、高感度を得るには冷却などの方法によって暗電流を抑制し、接合抵抗を大きくしなければならない。このような冷却機構を利用した光センサの場合、冷却する機構の動作に必要な消費電力は大きく、また、システム全体は小型化しにくいといった問題がある。
このような問題を解決するために、例えば特許文献2には、小さな光吸収部を多く直列に接合し、光センサのS/N比を改善する方法が開示されている。しかしながら、このように小さな素子を直列に接合する方法では、センサの高抵抗化に伴い、センサが外部ノイズ、の影響を受けやすくなる場合があった。特に、高抵抗の光センサを交流電源の50Hzもしくは60Hzの配線付近に動作させた場合、センサがその配線の電磁ノイズを受けてしまい、より高いS/N比は得られなくなるときがある。
このような外乱の電磁ノイズを遮蔽することを目的として、特許文献1には、透明基板上にセンサとICを形成し、基板ごと全体を金属で覆った後採光部や受光部上の金属を取り除き、残った金属を設置する方法が開示されている。しかし、この方法では、センサ部上に金属皮膜が無く、センサ部は基板を挟んだ対面のみに金属皮膜が設置されているので、センサ部に対する電磁ノイズの遮蔽効果が小さく、センサ部の抵抗が大きくなった場合、十分なノイズ遮蔽効果が得られないという問題を有している。
特開昭64−82774号公報 特願2005−268724号公報 そこで、本発明の目的は、高感度で、外部ノイズの遮蔽性に優れ、高いS/N比を有する、特に長波長赤外線のセンシングに適した光センサを提供することにある。
本発明は、基板に入射する光の強度に応じた信号を出力する光センサであって、記基板の前記光が入射する面とは反対側の表面に、少なくとも第1の導電型の半導体層と第2の導電型の半導体層とが順次積層された光吸収部を複数個有し、かつ、該複数個の光吸収部が電極配線によって直列に接続されたセンサ部と、前記センサ部を構成する前記複数の光吸収部の上方に形成された絶縁層と、前記複数の光吸収部の直上であって前記絶縁層の上方に形成された、導電性の遮蔽部材とを具えることによって、光センサを構成する。
前記センサ部を構成する前記複数の光吸収部は、PN型若しくはPIN型のフォトダイオードにより構成してもよい。
前記基板は、絶縁性基板としてもよい。
前記導電性の遮蔽部材は、金属層により構成してもよい。
本発明によれば、センサ部を構成する複数の光吸収部の上方であって、光が入射する面とは反対側の面に、絶縁層を介して導電性の遮蔽部材を設けたので、高感度で、外部ノイズの遮蔽性に優れ、高いS/N比を有した光センサを構成することができる。
また、本発明によれば、光センサを長波長赤外線のセンシングに用いた場合、冷却機構を用いなくても実用的なS/N比を有し、低消費電力、高S/N比な超小型の光センサを構成することができる。
さらに、本発明によれば、入射する光の動作周波数に応じて、電極配線と導電性の遮蔽部材との間に発生する寄生容量が所定の値に設定されるように、絶縁層の膜厚又は誘電率を所定の値に設定したので、光センサで発生する電気信号と共に、導電性の遮蔽部材を設けたことに基づいて発生する寄生容量を意図的に操作して有効に活用することにより、センサ回路の設計の自由度をさらに高めることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の例]
本発明の第1の実施の形態を、図1に基づいて説明する。
<センサ構造>
図1は、光センサ1の構成例を示す。
基板10の光が入射する裏面10bとは反対側の表面10aには、少なくとも第1の導電型の半導体層20と第2の導電型の半導体層40とが順次積層された光吸収部2が形成されている。基板10は、絶縁性の基板などからなる。
この光吸収部2は、PIN型のフォトダイオードからなっている。PIN型のフォトダイオードとして構成する場合には、下部の半導体層20と上部の半導体層40との間に、I(Intrinsic)層30が形成されている。なお、光吸収部2は、PN型のフォトダイオードにより構成してもよい。
光吸収部2は、メサ構造をなし、基板10の表面10a上に多数個配設され、これによりセンサ部3を構成している。各隣接する光吸収部2間は、半導体層20,40からそれぞれ引き出された電極配線60(第1,第2導電体の半導体層の電極と金属配線を含む)によって直列に接続されている。光吸収部2のメサ構造の斜面は、保護層50により被覆されている。
このように各光吸収部2の上部に設けられた保護層50と電極配線60の上面には、基板全面に渡って所定の膜厚からなる絶縁層70が積層されている。
さらに、この絶縁層70の上面には、導電性の遮蔽部材としての導電体層80が積層されている。この導電体層80としては、金属層などからなる。
この場合、絶縁層70は、入射する光の動作周波数に応じて、膜厚又は誘電率が所定の値に設定することによって、光吸収部2の上部に位置する電極配線60と導電体層80との間に発生する寄生容量を所定の値に調整することが可能となる。
以下、光センサ1を構成する特徴的な構成部分について、さらに詳細に説明する。
(電極配線)
基板10上にPIN接合を有するフォトダイオードが、電極配線60によって直列に接続されている。この直列の接続数に関しては2つ以上であれば特に限定されるものではない。
しかし、導電体層80による外部ノイズ吸収効果は抵抗が大きいほど顕著になるばかりか、光センサ1の用途に応じこの直列の接続数を増加することによって、S/Nを向上できるので、その数は100以上が好ましく、より好ましくは、500以上である。接続数の上限に関しては、特に制約は無く、適宜目的に応じて選択すればよいが、生産性や応答速度の観点から、好ましくは10000以下、更に好ましくは、5000以下である。
(導電体層)
導電体層80は、光吸収部2としてのPINフォトダイオード上を覆うように配設されている。このように、直列に2つ以上接続されたPINフォトダイオードが、導電体層80によって覆われていることにより、外部ノイズの遮蔽効果が発現する。
本発明において、導電体層80の材料としては、直列に接続されたフォトダイオードの抵抗より低い抵抗を有していれば、特に限定されるものではない。具体的には、金属、カーボンなどの導電性の良い材料を用いることができる。これらの中で、金属の材料は、一般に薄膜で高い電気伝導度を有し好ましい。さらに、金属の材料であれば、例えば、Alをフォトダイオード上にすると、Al層の表面が酸化され、非常に安定な酸化膜が自然に形成され、フォトダイオードの保護層としての機能を持ち、動作環境によって、金属層を配設することにより、外部ノイズの遮蔽効果と保護層との両方の役割を兼ねられるので好ましい。
このような、導電性の良い材料は、スパッタリング、CVD(Chemical Vapor Deposition)、熱蒸着、塗布などの方法によって形成することができるが、製造の容易さの観点からも、導電体層80が金属であることが好ましい。
更に、導電体層が接地されている場合、外部ノイズの遮蔽効果がより顕著になり好ましい。即ち、電磁波等の吸収によって、目的とせず発生する電気信号(ノイズ)が、接地されていることによってより容易に外部へと放出されるためである。接地端子の形成方法は特に限定されず、光センサと共に基板上に設置される電極パッドなどに接続し、その電極パッドを接地端子とすればよい。
(絶縁層)
図1では、導電体層80と電極配線60との電気的絶縁をとるために、絶縁層70を形成している。この絶縁層70は、直列接続を安定して実現し、かつ、良好な外部ノイズ遮蔽効果を得るために設けることが必要である。この絶縁層70の具体的な例としては、酸化珪素もしくは窒化珪素が挙げられる。
絶縁層70の厚みは問わないが、5nm以下にすると、電極配線60と導電体層80との漏れ電流が発生する可能性はあり、逆に10000nmより大きくすると、フォトダイオードの形状の影響で、絶縁層70の形成の際に、罅が発生したりするので、厚みを5nm〜10000nmの範囲にするとよい。さらに適切な厚みとしては100nm〜500nmの間にすると、フォトダイオードの保護は十分にでき、かつ、罅が発生せずに、信頼性の高い絶縁層が形成できるので、好ましい。
また、図1には、絶縁層70とは別に保護層50を設けている。この保護層50は、光センサ1の構造により適宜設けられる。
すなわち、保護層50は、フォトダイオード2を構成する半導体層が劣化するのを保護すると共に、隣接するフォトダイオード2の第1導電型の半導体層20と第2導電型の半導体層40とを電極配線60で接続する際、第1導電型の半導体層20と第2導電型の半導体層40とが短絡するのを防止する機能を有し、多くのフォトダイオードを直列に接続する場合においては、短絡防止を容易に実現できるので好ましく用いられる。本発明の光センサ1では、第2導電型の半導体層40に接続した電極配線60が同じフォトダイオードのI層若しくは第1導電型の半導体層20から電気的に絶縁する必要があるため、この場合、保護層50を形成するとよい。
この保護層50の材質と絶縁層70の材質は同じであってもよいが、異なってもよい。
また、複数のフォトダイオードを接続する電極配線60と導電体層80との間に絶縁層70が形成されることから、寄生容量が発生するので好ましい。
すなわち、光センサ1では、導電体層80を設けることによって、電極配線60と導電体層80との間に生じる寄生容量が導電体層80が無い場合よりも大きくなり、熱雑音等によるノイズの影響が減じ、S/N比が改善される。さらに、とりわけ高周波数の外部ノイズの影響を遮蔽できる。例えば、多数のフォトダイオードをチップ(ウエハー)面積1mm内に形成し、1000段のフォトダイオードを直列接続した場合、例えば直流〜数Hzの低周波数の光信号に対して、寄生容量は影響を与えないが、数MHzもしくは数GHzの周波数帯では寄生容量は影響を与える。
また、この寄生容量を用いて、光センサ1の最大の動作周波数(カットオフ周波数)を決定するような応用もできる。このような場合は、寄生容量とセンサの抵抗とで決まる時定数を目的に応じて設定するとよい。
すなわち、周波数の高い光信号を検出する場合、この絶縁層70の厚みを高く、若しくは、誘電率の低い材質を利用するとよい。逆に、光センサ1の動作周波数帯を制限したい場合、この寄生容量を電気信号と並列に有効利用するとよい。
このような調整を行うことによって、光センサ1のカットオフ周波数より高い周波数の光信号(被検出光)によって発生した電気信号の減衰ができる。この寄生容量を意図的に利用することによって、絶縁層70の誘電率を考慮して、その厚みを設計することができ、これによりセンサ回路の設計の自由度を高めることができる。
(基板)
光センサ1は、同一の基板10上に形成された多数のフォトダイオードが直列に接続されているから、共通となる基板の導電率が低い方がよく、それぞれフォトダイオード間の電流の漏れが少なくなり、センサの出力信号が減衰されずに高感度が実現できる。
特に、小型化された光センサ1では、面積の小面積化が要求されるから、基板1としては、フォトダイオードとフォトダイオードとの間の漏れ電流が発生しないように、低い導電率をもつ絶縁性基板を利用することが好ましい。また、絶縁性基板の導電率が十分低くなく、フォトダイオードとフォトダイオードとの間の漏れ電流が発生する場合は、基板上に絶縁性の層を設けた後、利用することが好ましい。
更に、基板の導電率が、導電体層80の導電率より低い場合、基板面での外部ノイズ吸収効果が小さく、導電体層80の遮蔽効果が顕著になる。そのため、基板の導電率は、導電体層の導電率より低いことが好ましい。前述のように導電体層80としては、金属材料が好ましく用いられるため、導電体層の導電率は高く、このような効果は、基板の導電率が、10S/cm以下の時顕著になり、更に1S/cm以下の時更に顕著になる。
本発明での絶縁性基板とは、伝導率の低い基板もしくは、半絶縁性基板を示す。具体的には、ガラス基板、サファイア基板、GaAs基板が例示できる。更に、表面に絶縁層を設置するなどされたSi基板も、前述のように、漏れ電流抑制効果並びに外部ノイズ吸収効果が共に良好となり、本発明の好ましい絶縁性基板として例示することができる。
本発明において、基板10は、入射される光に対して高い透過率を持つことが好ましい。すなわち、本発明において、フォトダイオードは直列に接続されていることが必要であるが、電極配線60はその導電性の観点から、金属の材料が用いられることが多い。金属の材料は、一般に光透過性が低いため、光センサ1では、基板10側から光を入射することが好ましいためである。
本発明の光センサ1が、赤外線の光センサの場合には、基板10の具体的な例としては、半絶縁性基板であるGaAs基板若しくはSi基板が用いられる。
また、図1では、順メサ構造に形成したフォトダイオードが示されている。このような順メサ構造は、フォトダイオードを直列に接続する場合に、接続配線の信頼性が高くなりやすく好ましい。
<センサ動作>
以上のように構成された光センサ1は、基板1の裏面10bから入射される光を吸収し、電気信号に変換する、いわゆる光電変換を行うために、多層の半導体層20,40からなる光吸収部2としてのPN若しくはPIN接合からなるフォトダイオードを利用し、光強度に応じた信号を出力する。
ここで用いられる半導体材料としては、特に限定されるものではなく、光センサ1の目的とする感度波長によって適宜選択される。本発明の光センサ1が微弱の光に対しても出力信号を得るために、基板10上に形成したフォトダイオードが直列に接続されている。すなわち、出力信号がフォトダイオードの数に比例することになり、微弱の光信号に対しても、高出力を得ることができる。
各フォトダイオードの抵抗は接合面積に比例するが、微弱の光信号に対して高出力を得たい場合、多数のフォトダイオードを直列することになる。光センサ1の抵抗は直列に接続されたフォトダイオードの数に比例する。そのため、高いS/N比を有する光センサが得られる。
また、本発明の光センサ1では、フォトダイオードの上に(基板10と反対側)に導電体層80を配設したことから、光センサ1を外部雑音から遮蔽することができる。
従って、光センサ1は、光を吸収する部分の温度の影響を受けずに、微小の長波長赤外線エネルギーの絶対値を正確に検出する超小型の赤外線センサや、その温度補正方法に適用することができる。
光センサ1は、外部ノイズの影響を受けにくく、パソコンや携帯電子機器といったノイズの影響を受けやすい環境においても好適に用いることができる。
さらに、光センサ1を、赤外線センサに利用した場合、超小型・低消費電力、かつ、高感度、高いS/N比を持ち、人感センサに代表する分野で広範囲に渡って用いることができる。
[第2の例]
次に、本発明の第2の実施の形態を、図2〜図3に基づいて説明する。なお、前述した第1の例と同一部分については、その説明を省略し、同一符号を付す。
<製造方法>
図2は、光センサ1の製造方法を示す。
(センサ部)
ステップS1では、センサ部3を形成する。
まず、基板10を用意し、その表面に、少なくとも第1導電型の半導体層と第2導電型の半導体層を含むPNまたはPIN構造を有する積層膜を形成する。この場合、製膜は、Molecular Beam Epitaxy(MBE)法やChemical Vapor Deposition(CVD)法などの公知の方法が用いられる。次に、フォトリソグラフィに代表されるパターニングを行って、化学的あるいは物理的エッチング法を用いて基板上に、複数のフォトダイオード2の形状が形成される。
次いで、所望に応じ、保護層50を形成し、同様にパターニング、エッチングを行い、金属配線60が半導体層と接合するためのスペースを形成する。保護層50は、CVD法やスパッタリング法などの方法を用いて形成する。
次に、フォトリソグラフィに代表される方法を用いて金属配線の形状にパターニングを行い、電極配線60を蒸着、スパッタリングやメッキなどの方法で形成する。これにより、フォトダイオードの直列接続が達成される。
(絶縁層)
次に、ステップS2では、絶縁層70を、CVD法やスパッタリング法などの方法で形成する。
この場合、前述した第1の例で述べたように、センサ部3を構成する複数の光吸収部2の上方に、所定の膜厚又は誘電率を有する絶縁層70を形成する場合において、入射する光の動作周波数に応じて、電極配線60と導電体層80との間に発生する寄生容量が所定の値に設定されるように、膜厚又は誘電率を所定の値に設定する。
(導電体層)
ステップS3では、複数の光吸収部2の直上であって絶縁層70の上方に、導電体層80を形成する。
なお、光センサ1の出力信号を外部に取り出すために、しばしば、基板上10に金属パッド(図示せず)を設け、電極配線60と接合する。金属パッド表面に絶縁層70に代表される絶縁体が存在すると接触抵抗が高くなるため、金属パッド上の絶縁体を取り除く必要がある。
この工程は、物理的、化学的エッチング法を用いて行われるが、導電体層80を形成する前に行っても、導電体層80を形成した後に行ってもよい。導電体層80を形成する前に行う場合は、導電体層80の厚みなどの均一性が高く好ましく、導電体層80を形成する後に行う場合は、絶縁層70の厚みや均一性にも因るが、複数のフォトダイオード間の短絡による歩留りも低下を抑制できる場合があり好ましい。
<比較例>
次に、本発明に係る導電層80を有する光センサ1の電気的特性を、従来のセンサと比較した例について説明する。
図2は、光センサ1の電気的特性を測定した比較結果を示す。
ここで使用した光センサ1は、GaAs基板上に形成した数10μmの面積をもつ1500段のInSb系のフォトダイオードを用いた赤外線センサである。
この光センサ1の抵抗は実測で約2MΩとなるが、電磁雑音の多い暗室で動作させた場合、図2(a)に示すような約25μVp−pの雑音信号がセンサの出力に現れる。図2の波形は、センサの出力を1000x増幅し、オシロスコープで測定した例である。
図2(a)は、導電体層80の持たない従来の光センサの波形を示す。図2(b)は、導電体層80を有する光センサ1を同一環境下で測定した場合の出力波形を示す。
この測定結果により、導電体層80を有する光センサ1の出力雑音の方が、約5μVp−pと約1/5低くなることがわかる。
このような光センサ1の対象となる入射光の波長は数μmであり、電気信号に変換すると、数μVとしかならない場合がある。このような光センサ1を電磁雑音の多い環境で動作させる場合は、導電体層80による遮断効果はさらに顕著に現われることになる。
以上、光センサ1として赤外線センサを用いて本発明の作用効果を比較説明したが、赤外線センサは、絶縁層70の配設による電気的特性をも考慮した導電体層80の配設によって、外部ノイズの遮蔽効果が従来に比べて格段に大きくなることがわかる。
この赤外線センサとして構成する場合は、本発明のフォトダイオードは、InAsxSb1−x(0≦x≦1)を積層したPN構造体またはPIN構造体を用いて構成することができる。
本発明の第1の実施の形態である、光センサの基本的な構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態である、光センサの製造方法を示す工程図である。 本発明の導電体層を有する光センサと従来のセンサとの間における電気的特性の比較例を示す説明図である。
符号の説明
1 光センサ
2 光吸収部(PN型若しくはPIN型のフォトダイオード)
3 センサ部
10 基板
10a 基板の表面
10b 基板の裏面
20 第1の導電型の半導体層
30 I層
40 第2の導電型の半導体層
50 保護層
60 電極配線(第1,第2導電体の半導体層の電極と金属配線)
70 絶縁層
80 導電体層

Claims (4)

  1. 基板に入射する光の強度に応じた信号を出力する光センサであって、
    前記基板の前記光が入射する面とは反対側の表面に、少なくとも第1の導電型の半導体層と第2の導電型の半導体層とが順次積層された光吸収部を複数個有し、かつ、該複数個の光吸収部が電極配線によって直列に接続されたセンサ部と、
    前記センサ部を構成する前記複数の光吸収部の上方に形成された絶縁層と、
    前記複数の光吸収部の直上であって前記絶縁層の上方に形成された、導電性の遮蔽部材と
    を具えたことを特徴とする光センサ。
  2. 前記センサ部を構成する前記複数の光吸収部は、
    PN型若しくはPIN型のフォトダイオードからなることを特徴とする請求項1記載の光センサ。
  3. 前記基板は、絶縁性基板であることを特徴とする請求項1又は2記載の光センサ。
  4. 前記導電性の遮蔽部材は、金属層であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光センサ。
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