JP2008064528A - 容量変化検出装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出回路の回路ノイズを低減することにより,小型化あるいは高精度化を図った容量検出装置その方法を提供すること。
【解決手段】センサ素子1の振動体2の電気信号は,センサ素子1への変調信号の変化タイミング以外の期間に限り,全差動型アンプAmp1を中心とするチャージアンプへ伝達される。チャージアンプの出力Out1を,スイッチS9〜S12で同期検波して,励振変位信号である出力Out2を得る。また,出力Out1から,スイッチS3〜S8,全差動型アンプAmp2により,励振変位信号による大きな変化部分を除去した出力Out3を得る。そして出力Out3を,スイッチS13〜S16,S21〜S24により角速度成分と加速度成分に分離する。それぞれ,スイッチS17〜S20,S25〜S28で同期検波して角速度変位信号である出力Out4,加速度変位信号である出力Out5を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は,加速度センサや角速度センサのコンデンサの容量変化を検出する装置および方法に関する。さらに詳細には,検出信号に含まれる微小な変位の情報を,高精度に復調できるようにした容量変化検出装置およびその方法に関するものである。
従来から,例えば特許文献1に見るように,コンデンサの容量変化を利用した加速度センサや角速度センサが使用されている。これらのセンサでは,振動体に加速度または角速度が掛かったときの変位によるコンデンサの容量変化を検出する。この種のセンサは,振動体を構成するセンサ素子と,センサ素子の電位によりコンデンサ容量の変化を検出する容量変化検出回路とから構成されている。
この種のセンサでは,例えば図35のようなブロック構成にて,センサ素子10の電位をチャージアンプ11に通し,その出力信号から復調器12で加速度変位等の必要な信号を取り出すようにしている。すなわち復調器12では,チャージアンプ11の出力信号を適宜のタイミングでサンプルホールドする。そして,そのホールド信号の加減算により加速度変位,角速度変位,励振変位への復調を行うのである。このブロック構成ではさらに,励振駆動回路14,サーボ駆動回路15,離調調整回路16が備えられている。
復調器12の回路構成例としては図36に示すものが挙げられる。この場合に図35中のAM変調タイミング生成器13から供給されるセンサ素子11の各コンデンサ(図37参照)への変調信号Sig11〜13 ,および,図36のサンプルホールドアンプ部中の各スイッチ(SWA〜SWD)への操作信号SigA〜D を,図38に示す。これにより,チャージアンプ11の出力信号を,各サンプルホールドアンプ(アンプA〜D)にて各タイミングでホールドする。そしてそのホールド信号を加減算アンプ部にて適宜加減算することにより,各変位信号に復調するのである。
上記の例における励振変位,角速度変位,加速度変位の各変位に伴う,チャージアンプ出力,各サンプルホールドアンプの出力,加減算アンプ部から出力される各変位信号を,図39に示す。ここで,図35中におけるサーボ駆動信号は,復調器12からの角速度変位信号を利用してサーボ駆動回路15で作成される。そのサーボ駆動回路15の例としては,図40に示すものが挙げられる。すなわち,角速度変位信号を,駆動同期信号と変位同期信号とでそれぞれ同期検波して,それぞれの検出サーボアンプに入力する。そして,両検出サーボアンプの出力をそれぞれの同期信号で変調し,それらの和を取ることでサーボ駆動信号としている。
特開2000−131072号公報
しかしながら,前記した従来のセンサには,以下に説明する問題点があった。すなわち,センサ検出に与える検出回路のノイズが大きいのである。従来のセンサ検出回路の,センサ検出に影響するノイズ特性を図41のグラフに示す。このグラフ中の記号の意味は以下の通りである。
fd:センサ素子の駆動周波数,数kHz程度
fm:サンプルホールド回路部のサンプリング周波数,1MHz程度ですべて同じ
fs:センサの検出帯域幅
このグラフに見るように従来のセンサ検出回路では,サンプルホールドアンプおよび加減算アンプは,センサ素子の駆動周波数帯域で,センサ検出に影響するノイズパワーが大きい。また,それよりも高周波帯域にてチャージアンプも,センサ検出に影響する一定のノイズパワーがある。この,チャージアンプのノイズ帯域のノイズパワーは,種々の周波数のノイズの重畳である。すなわち,サンプリング周波数fmの各高調波ごとにノイズが発生する。そして,ノイズパワーのピークは,fmの各高調波周波数そのもの(fm×n)ではなく,それに駆動周波数fdを加算または減算した周波数(fm×n±fd)のところにある。
このノイズ特性には次の2つの問題点がある。1つは,サンプリングにより生じるノイズの周波数帯域が,チャージアンプの出力周波数帯まで繰り返し存在することである。むろんこれは,サンプリングノイズに高調波が含まれていることによる。もう1つは,センサ素子の駆動周波数fdのノイズが,サンプリング周波数帯域での熱ノイズ(ホワイトノイズ)より大きいことである。これは,駆動周波数帯域での回路のノイズにおいてはf分の1のフリッカノイズが支配的であることによる。
このように小さからぬノイズパワーがある中でセンサ検出のS/Nを上げるためには,大サイズのセンサ素子を使用したり,真空中で動作させたりすることにより素子感度を上げる必要がある。これはセンサ装置を全体として大型化,複雑化させてしまう。また,図41中のチャージアンプのノイズ帯域における,チャージアンプ以外のノイズがセンサの検出信号に重畳してしまうという問題もある。その原因は,励振駆動信号とサーボ駆動信号とが,図37中のCd1,Cd2,Csa1,Csa2に示されるコンデンサに印加されることにある。つまりセンサ素子では,励振駆動信号を受けるコンデンサとサーボ駆動信号を受けるコンデンサとが,電極を共通して持っているのである。振動子電極がその共通電極である。そしてこの振動子電極はセンサ信号の取り出し部位でもあるからである。
本発明は,前記した従来の容量検出装置その方法が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,検出回路の回路ノイズを低減することにより,小型化あるいは高精度化を図った容量検出装置その方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の容量変化検出装置は,振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する装置であって,加速度または角速度センサ素子に印加するAM変調信号を出力する変調信号出力部と,振動体からAM変調された出力信号を取り出すアンプと,アンプの出力信号をそのまま出力する状態と反転して出力する状態とを切り替える復調スイッチ群とを有し,変調信号出力部のAM変調信号で復調スイッチ群を反復操作することにより,アンプの出力信号から検出信号を復調するものである。
この容量変化検出装置では,加速度または角速度センサ素子の電気信号がアンプにより取り出される。アンプの出力信号は当然,変調信号出力部からのAM変調信号による変調を受けている。そこで,復調スイッチ群にそのAM変調信号を入力することでアンプの出力信号から検出信号を復調することとしている。つまり,サンプルホールディングではなく同期検波により,加速度または角速度センサ素子の容量変化を検出するのである。これにより,サンプリングの整数倍周波数のノイズが検出信号に含まれないようにしている。このため,ノイズの少ない高精度な容量変化検出装置となっている。
この容量変化検出装置においては,復調スイッチ群よりも前段側に,復調スイッチ群への信号を伝達する状態と伝達しない状態とを切り替える除去スイッチ群を有することが望ましい。そして,変調信号出力部は,大きな変位に対応する第1のAM変調信号と,小さな変位に対応する第2のAM変調信号と,第1のAM変調信号が変化するタイミングから所定期間にわたって除去スイッチ群を伝達しない状態にし,残りの期間には伝達する状態にする除去制御信号とを出力するのである。復調スイッチ群は,第2のAM変調信号を受けて,小さな変位信号に対応する検出信号を復調し,除去スイッチ群は,除去制御信号を受けて,復調スイッチ群への信号から,大きな変位信号に対応する変化部分を除去するのである。
これにより,小さな変位信号同士の分離を行う前に,大きな変位信号に対応する変化部分を除去することができる。そのため,f分の1ノイズの影響や,信号タイミングの揺らぎの影響が少なくなっており,検出精度が向上している。
この場合に,第1のAM変調信号が励振変位に対応し,第2のAM変調信号が加速度または角速度の変位に対応することが望ましい。一般的に,励振変位は,加速度変位や角速度変位に比して大きい。このため,励振変位に対応する変化部分を先に除去しておくことが好ましい。
この容量変化検出装置においてはまた,変調信号出力部が出力するAM変調信号に,励振変位のAM変調信号が含まれ,その周波数が振動体の励振振動周波数の奇数倍であることが望ましい。この周波数比が非整数であると,ビートが発生してよくない。整数であっても,検波後の信号には,励振変位信号からの漏れ信号が重畳してしまう。周波数比が偶数であると,この漏れ信号が,後段の処理にて除去できない周波数成分となってしまう。周波数比が奇数であることにより,かかる弊害を除去できるのである。
この容量変化検出装置においてはまた,振動体と前記アンプとの間に,信号を伝達する状態と伝達しない状態とを切り替える遮断スイッチを有することが望ましい。この場合に変調信号出力部は,AM変調信号が変化する瞬間を含む期間に遮断スイッチを伝達しない状態にし,残りの期間には伝達する状態にする遮断制御信号を出力するのである。すると遮断スイッチは,遮断制御信号を受けて,AM変調信号が変化する瞬間を含む期間における振動体からアンプへの信号伝達を遮断する。これにより,AM変調信号の変化時の検出誤差が除去される。
この容量変化検出装置においてはまた,変調信号出力部が出力するAM変調信号に,角速度変位のAM変調信号が含まれ,その位相が前記振動体の励振振動周波数の整数倍の周期にて反転することが望ましい。この反転をしないと,角速度の検出信号に,励振駆動信号の漏れによる誤差が発生する。角速度変位のAM変調信号の思想の反転をすることにより,かかる弊害を除去できるのである。
本発明の別の態様の容量変化検出装置は,振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する装置であって,振動体からAM変調された出力信号を取り出すアンプと,アンプの出力信号を復調する復調部と,加速度または角速度センサ素子に印加する駆動信号を出力する駆動信号出力部と,駆動信号出力部と加速度または角速度センサ素子との間に設けられた一対のサンプルホールドコンデンサと,一対のサンプルホールドコンデンサの前後に設けられたサンプルホールドスイッチ群とを有し,サンプルホールドスイッチ群の反復切替動作により,駆動信号出力部からの駆動信号を一対のサンプルホールドコンデンサで交互にサンプルホールドして加速度または角速度センサ素子に印加するものである。
この容量変化検出装置では,駆動信号出力部からの駆動信号は,一対のサンプルホールドコンデンサにより交互にサンプルホールドされた上でセンサ素子へ伝達される。このため,サンプルホールドスイッチ群の駆動周波数より高周波の信号は駆動信号出力部からセンサ素子へ伝達されない。よって,駆動信号出力部で高周波ノイズが発生したとしても,そのノイズがセンサ素子へ伝達されることがない。これにより,駆動信号出力部で発生するノイズの検出精度への影響が排除されている。
本発明の容量変化検出方法は,振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する方法であって,振動体からAM変調された出力信号を取り出すアンプの出力側に,その出力信号をそのまま出力する状態と反転して出力する状態とを切り替える復調スイッチ群を設け,加速度または角速度センサ素子にAM変調信号を印加しつつ,そのAM変調信号で復調スイッチ群を反復操作することにより,アンプの出力信号から検出信号を復調する方法である。
本発明の別の態様の容量変化検出方法は,振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する方法であって,加速度または角速度センサ素子に印加する駆動信号の出力部と加速度または角速度センサ素子との間に,一対のサンプルホールドコンデンサと,それらの前後のサンプルホールドスイッチ群とを設け,サンプルホールドスイッチ群の反復切替動作により,駆動信号を一対のサンプルホールドコンデンサで交互にサンプルホールドして加速度または角速度センサ素子に印加し,振動体からAM変調された出力信号をアンプで取り出し,そのアンプの出力信号を復調する方法である。
本発明によれば,検出回路の回路ノイズを低減することにより,小型化あるいは高精度化を図った容量検出装置その方法が提供されている。
以下,本発明を具体化した最良の実施形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
[第1の形態]
本形態に係る容量検出装置は,図1に示すように構成されている。図1における検出対象であるセンサ素子1は,少なくとも,駆動変位モニタコンデンサCm1,Cm2,第1錘変位モニタコンデンサCs1,Cs2,第2錘変位モニタコンデンサCs3,Cs4を有している。これらの変位モニタコンデンサの共通電極が振動体2である。駆動変位モニタコンデンサCm1,Cm2は,センサ素子1の振動体2の励起振動の変位をモニタするコンデンサである。第1錘変位モニタコンデンサCs1,Cs2,および,第2錘変位モニタコンデンサCs3,Cs4は,相補的振動(音叉振動)をする2つの錘に設けられた,角速度変位および加速度変位をモニタするコンデンサである。2つの錘は,加速度の場合には同相に変位し,角速度の場合には励起振動に対応して逆相に変位する。
各変位モニタコンデンサの固定電極は,端子Sig1〜Sig3のいずれかに接続されている。すなわち,
第1錘変位モニタコンデンサCs1の固定電極は,端子Sig1に接続されている。
第1錘変位モニタコンデンサCs2の固定電極は,インバータを介して端子Sig1に接続されている。
第2錘変位モニタコンデンサCs3の固定電極は,端子Sig2に接続されている。
第1錘変位モニタコンデンサCs4の固定電極は,インバータを介して端子Sig2に接続されている。
駆動変位モニタコンデンサCm1の固定電極は,端子Sig3に接続されている。
駆動変位モニタコンデンサCm2の固定電極は,インバータを介して端子Sig3に接続されている。
センサ素子1の具体例としては,特許第3512004号公報の図1に記載されているものが挙げられる。そのうちの
「52a1,52a2」および「52b1,52b2」が駆動変位モニタコンデンサCm1に相当する。
「52a3,52a4」および「52b3,52b4」が駆動変位モニタコンデンサCm2に相当する。
「53a1」および「53b1」が第1錘変位モニタコンデンサCs1に相当する。
「53a2」および「53b2」が第1錘変位モニタコンデンサCs2に相当する。
「53a3」および「53b3」が第2錘変位モニタコンデンサCs3に相当する。
「53a4」および「53b4」が第2錘変位モニタコンデンサCs4に相当する。
図1に戻って,この容量検出装置には,センサ素子1の他に,全差動型アンプAmp1,Amp2を有している。全差動型アンプAmp1,Amp2は,2つの出力電圧の中点電圧が一定値となるように制御を行っているものである。ここでのその一定値は,図1中の随所に下向きの三角形で示される基準電圧である。よって,2つの出力電圧は,基準電圧を中心とした反転電圧となる。全差動型アンプAmp1,Amp2はまた,2つの入力が等電圧となる制御も行っているものである。
全差動型アンプAmp1の各端子は,以下のように接続されている。負入力端子は,スイッチS1を介してセンサ素子1の振動体2に接続されている。正入力端子は,スイッチS2を介して基準電圧源に接続されている。負入力端子と正出力端子との間には,抵抗R1とコンデンサC1とが並列に配置されている。正出力端子と負入力端子との間には,コンデンサC2が配置されている。コンデンサC1,C2は,チャージ検出コンデンサであり,それらの容量は等しい。以下,全差動型アンプAmp1の出力を出力Out1という。
出力Out1は,スイッチS9〜S12を介して,出力Out2として引き出されている。スイッチS9〜S12の操作により,2通りの状態を切り替えられるようになっている。1つの状態は,出力Out1がそのまま出力Out2として現れる状態である。もう1つの状態は,出力Out1の正負が入れ替わって出力Out2として現れる状態である。
出力Out1はまた,コンデンサC3,C4およびスイッチS5,S6を介して全差動型アンプAmp2の入力側に接続されている。すなわち,全差動型アンプAmp1の正出力端子と全差動型アンプAmp2の負入力端子との間には,コンデンサC3とスイッチS5とが直列に配置されている。全差動型アンプAmp1の負出力端子と全差動型アンプAmp2の正入力端子との間には,コンデンサC4とスイッチS6とが直列に配置されている。コンデンサC3,C4が全差動型アンプAmp1側であり,スイッチS5,S6が全差動型アンプAmp2側である。コンデンサC3,C4は,入力コンデンサであり,それらの容量は等しい。さらに,コンデンサC3とスイッチS5との間のノードは,スイッチS3を介して基準電圧源に接続されている。同様に,コンデンサC4とスイッチS6との間のノードは,スイッチS4を介して基準電圧源に接続されている。
全差動型アンプAmp2の負入力端子と正出力端子との間には,スイッチS7とコンデンサC5とが並列に配置されている。全差動型アンプAmp2の正入力端子と負出力端子との間には,スイッチS8とコンデンサC6とが並列に配置されている。コンデンサC5,C6は,帰還コンデンサであり,それらの容量は等しい。また,帰還コンデンサC5,C6の容量は,入力コンデンサC3,C4の容量より小さい。以下,全差動型アンプAmp2の出力を出力Out3という。
出力Out3は,スイッチS13〜S20を介して,出力Out4として引き出されている。スイッチS13〜S16は,出力Out3と出力Out4とを接続する状態と,出力Out4を出力Out3から切り離して基準電圧源に接続する状態とを切り替えるスイッチである。スイッチS17〜S20は,出力Out3がそのまま出力Out4として現れる状態と,出力Out3の正負が入れ替わって出力Out4として現れる状態とを切り替えるスイッチである。
出力Out3はまた,スイッチS21〜S28を介して,出力Out5として引き出されている。スイッチS21〜S24は,出力Out3と出力Out5とを接続する状態と,出力Out5を出力Out3から切り離して基準電圧源に接続する状態とを切り替えるスイッチである。スイッチS25〜S28は,出力Out3がそのまま出力Out5として現れる状態と,出力Out3の正負が入れ替わって出力Out5として現れる状態とを切り替えるスイッチである。
そして図1の容量検出装置には,制御部3が設けられている。制御部3は,容量検出装置の各部分に各種制御信号を出力するブロックである。制御部3が出力する制御信号φ1〜φ7には,センサ素子1の各変位モニタコンデンサCm1,Cm2,Cs1,Cs2,Cs3,Cs4に入力される変調信号φ1〜φ3や,スイッチS1〜S28を操作する操作信号が含まれている。各制御信号と対象箇所との関係を次に示す。
端子Sig1 ← φ1
端子Sig2 ← φ2
端子Sig3 ← φ3
スイッチS1,S2 ← φ7
スイッチS3,S4,S7,S8 ← φ4
スイッチS5,S6 ← φ4-1
スイッチS9,S10 ← φ3-1
スイッチS11,S12 ← φ3
スイッチS13,S14,S23,S24 ← φ5
スイッチS15,S16,S21,S22 ← φ5-1
スイッチS17,S18,S25,S26 ← φ1
スイッチS19,S20,S27,S28 ← φ1-1
スイッチS1〜S28は,受ける制御信号がハイであるときにオンし,ローであるときにオフするものである。これにより,各スイッチは,以下のような機能を奏する。
(スイッチS1,S2)
制御信号φ7により,全差動型アンプAmp1の入力側の接続状況を切り替えるスイッチである。すなわち,制御信号φ7がハイであるときには,負入力端子とセンサ素子1の振動体2とがつながる。また,正入力端子と基準電圧源とがつながる。一方,制御信号φ7がローであるときには,両入力端子が接続先から切り離される。
(スイッチS3〜S8)
制御信号φ4により,全差動型アンプAmp2の動作状況を切り替えるスイッチである。すなわち,制御信号φ4がハイであるときには,スイッチS3,S4,S7,S8がオンし,スイッチS5,S6がオフする。これにより図2に示すように,コンデンサC3,C4と全差動型アンプAmp2とが切り離される。コンデンサC3,C4における全差動型アンプAmp2側の電極はこのとき,基準電圧源と接続される。また,全差動型アンプAmp2においては,負入力端子と正出力端子とが短絡される。正入力端子と負出力端子とも短絡される。
一方,制御信号φ4がローであるときには,スイッチがスイッチS5,S6オンし,S3,S4,S7,S8がオフする。これにより図3に示すように,コンデンサC3,C4と全差動型アンプAmp2とが接続される。
(スイッチS9〜S12)
変調信号φ3により,全差動型アンプAmp1の出力Out1と,出力Out2との関係を切り替えるスイッチである。すなわち,変調信号φ3がハイであるときには,スイッチS11,S12がオンし,スイッチS9,S10がオフする。これにより図4に示すように,出力Out1の正負が入れ替わって出力Out2として現れる。一方,変調信号φ3がローであるときには,スイッチS9,S10がオンし,スイッチS11,S12がオフする。これにより図5に示すように,出力Out1がそのまま出力Out2として現れる。
(スイッチS13〜S16,S21〜S24)
制御信号φ5により,全差動型アンプAmp2の出力Out3を,出力Out4と出力Out5とのいずれへ引き出すかを切り替えるスイッチである。すなわち,制御信号φ5がハイであるときには,スイッチS13,S14,S23,S24がオンし,スイッチS15,S16,S21,S22がオフする。これにより図6に示すように,出力Out3は出力Out4の方へ引き出される。出力Out5はこのとき,基準電圧源と接続される。
一方,制御信号φ5がローであるときには,スイッチS15,S16,S21,S22がオンし,スイッチS13,S14,S23,S24がオフする。これにより図7に示すように,出力Out3は出力Out5の方へ引き出される。出力Out4はこのとき,基準電圧源と接続される。
(スイッチS17〜S20,S25〜S28)
変調信号φ1により,全差動型アンプAmp2の出力Out3と出力Out4との関係,および,出力Out3と出力Out5との関係を切り替えるスイッチである。すなわち,変調信号φ1がハイであるときには,スイッチS17,S18,S25,S26がオンし,スイッチS19,S20,S27,S28がオフする。これにより図8に示すように,出力Out3がそのまま出力Out4または出力Out5として現れる。
一方,変調信号φ1がローであるときには,スイッチS19,S20,S27,S28がオンし,スイッチS17,S18,S25,S26がオフする。これにより図9に示すように,出力Out3の正負が入れ替わって出力Out4または出力Out5として現れる。
図1の容量検出装置における容量値や各種信号等の時間変化を図10のグラフに示す。このうちの信号φ1〜φ4,そしてφ7については図11に拡大して示す。
図10中における「Cm1」,「Cs1」,「Cs3」の各カーブはそれぞれ,センサ素子1の駆動変位モニタコンデンサCm1,第1錘変位モニタコンデンサCs1,第2錘変位モニタコンデンサCs3の容量を示している。駆動変位モニタコンデンサCm2,第1錘変位モニタコンデンサCs2,第2錘変位モニタコンデンサCs4はそれぞれ,「Cm1」,「Cs1」,「Cs3」と逆向きの容量変化をする。図10中における「Cm1」,「Cs1」,「Cs3」は,一定の励起振動変位,一定の角速度変位,一定の加速度変位をした状態におけるカーブを示している。
変調信号φ1〜φ3は,各変位モニタコンデンサに容量検出のために印加される変調信号である。変調信号φ3が励振変位の変調信号であり,変調信号φ1が第1錘の変調信号であり,変調信号φ2が第2錘の変調信号である。変調信号φ3の周波数は,センサ素子1の励振振動周波数の17倍である。すなわち,「Cm1」の1周期(両矢印Tで示す期間)中に変調信号φ3はハイローを17回繰り返す。図10,図11に見るように変調信号φ1,φ2は,変調信号φ3と同期した,4倍周波数の信号である。
変調信号φ1,φ2は,同一の周波数の信号である。ただし期間により,互いに逆相であったり(図10中例えば期間A),互いに同相であったり(図10中例えば期間B)する。変調信号φ1,φ2が互いに逆相であるのは,制御信号φ5がハイ(図10中上寄り)である期間である。これが通常の状態であり,この期間中には角速度が検出される。逆相の変調信号φ1,φ2により2つの錘が逆相に変位するからである。一方,変調信号φ1,φ2が互いに同相であるのは,制御信号φ5がロー(図10中下寄り)である期間である。この期間中には加速度が検出される。同相の変調信号φ1,φ2により2つの錘が同相に変位するからである。
制御信号φ4は,図11に見るように,変調信号φ3が変化してから変調信号φ1,φ2の1周期分の期間にわたりハイであり,残りの期間はローである。したがって制御信号φ4の周期は,変調信号φ1,φ2の周期の2倍である。制御信号φ4がハイである期間中と,ローである期間中とにそれぞれ,変調信号φ1,φ2の1周期が存在する。
制御信号φ5は変調信号φ3と同期しており,その周波数は変調信号φ3の周波数の4分の1である。制御信号φ5の1周期中,ハイである期間は,変調信号φ3の1周期に等しい。ローである期間は,変調信号φ3の3周期に等しい。
制御信号φ6は,励振振動周波数と同じ周波数の信号である。よって,制御信号φ6の1周期が変調信号φ3の17周期に相当する。
図11に示す制御信号φ7は,変調信号φ1,φ2が変化する瞬間を含む短時間だけローであり,残りの期間はハイである信号である。よってその周波数は,変調信号φ1,φ2の周波数の2倍である。また,変調信号φ3が変化するときにも制御信号φ7は,ローとなる。変調信号φ3が変化するときには必ず変調信号φ1も変化するからである。
上記の各制御信号による図1の容量検出装置の動作を説明する。この動作説明の中で,図10中のOut1〜Out5についても述べる。
図1中の全差動型アンプAmp1は,コンデンサC1,C2および抵抗R1とともにチャージアンプを構成している。このチャージアンプは,センサ素子1の各変位モニタコンデンサCm1,Cm2,Cs1,Cs2〜Cs4の容量変化に伴う電荷量変化を,コンデンサC1,C2に移動させる動作を行う。よって,全差動型アンプAmp1の出力Out1は,図10中の各信号から導かれる次の3つの信号を重畳したものである。
(1)「Cm1」を「φ3」で変調した信号
(2)「Cs1」を「φ1」で変調した信号
(3)「Cs3」を「φ2」で変調した信号
すなわち,図10中の「Out1」に見られる周期Tの大きなうねりは,「Cm1」に起因する。よってその周期Tおよび振幅(頂部の凹凸を除く)は,Cm1のそれと等しい。ただし,変調信号φ3のハイローに伴い反転している。
そしてその頂部には,例えば囲みE1,E2で囲んで示すように,凹凸が現れている。この凹凸は,「Cs1」,「Cs3」,変調信号φ1,φ2に起因するこの凹凸の高さは,図10中の期間Aと期間Bとで異なる。期間Aにおいては,凹凸の高さは,「Cs1」と「Cs3」との和に相当する高さである(囲みE1)。変調信号φ1,φ2が互いに同相だからである。一方,期間Bにおいては,凹凸の高さは,「Cs1」と「Cs3」との差に相当する高さである(囲みE2)。変調信号φ1,φ2が互いに逆相だからである。
ここで,図1に示したように,全差動型アンプAmp1の前側には,スイッチS1,S2が設けられている。これらのスイッチは,[0037]で説明したように制御信号φ7により制御されている。そして,制御信号φ7について[0052],図11で説明したことから,変調信号φ1〜φ3が変化するときには,全差動型アンプAmp1がセンサ素子1から切り離されていることが分かる。すなわち,センサ素子1に印加される変調信号に変化がない期間のみ,全差動型アンプAmp1のチャージアンプは振動体2の電荷量変化を取り出すのである。
このことの意義は,変調信号の反転による遅延に起因する検出誤差の排除である。すなわち,図1に示されるように,センサ素子1の各変位モニタコンデンサの固定電極のうち,各ペアの一方は,インバータを介して端子Sig1〜Sig3に接続されている。各ペアのもう一方は直接に端子Sig1〜Sig3に接続されている。固定電極の各ペアには,相補的な信号が入力されるはずである。
しかしながら,インバータには僅かながら必然的に回路的な遅延がある。このため,各ペアの固定電極に印加される変調信号間には,図12に示すようにタイムラグLがある。図12では第1錘変位モニタコンデンサCs1,Cs2に印加される変調信号φ1,φ1-1にて例示しているが,他の変調信号についても同様である。よって,タイムラグLによりチャージアンプの出力には,不測の乱れが重畳されることになる。
一方,チャージアンプは一般的に,ステップ入力に対して図13に示す応答特性を示す。すなわち,入力に対して出力は,ある程度の応答遅れを伴う。このため,上記のタイムラグLによる乱れは,一般的に,図12の「チャージアンプ出力」に示すようなものとなる。すなわち,変調信号φ1に対してその反転であるはずの変調信号φ1-1が僅かに遅れているため,ステップ入力の影響が完全には打ち消されないのである。このため,変調信号のステップ変化の都度,スパイク状のノイズが発生するのである。この乱れが実際にOut1に反映されると,検出誤差の一因となる。
図1の容量検出装置では,前述のスイッチS1,S2の動作により,この遅延の影響による誤差を排除している。すなわち,図14に示すように,タイムラグLの期間は,制御信号φ7がオフであり,スイッチS1,S2はオフである。このため実際には,タイムラグLがOut1に影響することはない。これにより,図10中に示したOut1は,タイムラグLによる誤差を含まない高精度な検出信号となっているのである。すなわちスイッチS1,S2は遮断スイッチであり,制御信号φ7は遮断制御信号である。
次に,全差動型アンプAmp1の出力Out1に基づいて,スイッチS9〜S12を介して取り出される出力Out2について説明する。[0040]で述べたようにこれらのスイッチは,変調信号φ3により操作される。すなわち,変調信号φ3のハイローに伴い,出力Out1がそのまま出力Out2となる期間(図5参照)と,出力Out1の正負が入れ替わって出力Out2となる期間(図4参照)とが交互に繰り返される。これにより出力Out1が,変調信号φ3により検波される。
結局,図10中の「Out2」に示されるように,出力Out1のうち,変調信号φ3と同期した急峻な反転が除去された信号が得られる。これは基本的に,励振変位「Cm1」に対応する変位信号である。つまり,チャージアンプの正出力信号とその反転出力信号とを用いて,変調信号φ3による同期検波によって励振変位信号に復調しているのである。すなわち,スイッチS9〜S12は励振変位信号のための復調スイッチ群であり,励振変位の変調信号であるφ3により操作されるのである。なお,Out2に乗っている小さい凹凸は,「Out1」中に囲みE1,E2で示した凹凸が反映されたものであるが,これは平滑化で除去できる。
次に,前段の全差動型アンプAmp1の出力Out1に基づいて,後段の全差動型アンプAmp2を通して取り出される出力Out3について説明する。この部分に関与するスイッチは,スイッチS3〜S8である。[0038],[0039]で述べたようにこれらのスイッチは,制御信号φ4により操作される。すなわち全差動型アンプAmp2の周辺は,変調信号φ1の1周期ごとに交互に,図2の状態および図3の状態となる。
図3の状態では前段から後段へ信号が伝達されるが,図2の状態では信号が伝達されない。信号が伝達されない図2の状態の期間中には,スイッチS7,S8により全差動型アンプAmp2の入力と出力とが短絡されている。そのため出力Out3は,[0028]で説明した全差動型アンプAmp2の動作により基準電圧に固定される。そして,制御信号φ4がハイからローに切り替わると出力Out3は,基準電圧を出発値として,その後の出力Out1の変化を反映して変化する。
ここで,信号伝達が遮断される期間は,上記の通り変調信号φ1の1周期分ある。このため,チャージアンプ出力Out1が十分に変化してから,信号の伝達が再開される。また,全差動型アンプAmp2,コンデンサC3〜C6,スイッチS7,S8は信号増幅の機能を持っている。このため出力Out3の値の変化幅は,出力Out1の値の変化幅の(C3/C5)倍に増幅されている。
かくして,図10中に示す「Out3」が得られる。すなわち出力Out3では,チャージアンプ出力Out1のうち,励振変位「Cm1」に対応する変位を変調信号φ3により変調した信号変化成分が除去されている。出力Out1中の囲みE1,E2の凹凸については,制御信号φ4がローである期間中のもののみが,増幅されて乗っている。すなわちスイッチS3〜S8は除去スイッチ群であり,制御信号φ4は除去制御信号である。
次に,出力Out3に基づいて,スイッチS13〜S20を介して取り出される出力Out4について説明する。[0041]〜[0044]で述べたように,スイッチS13〜S16は制御信号φ5により操作され,スイッチS17〜S20は変調信号φ1により操作される。
制御信号φ5がハイであるとき,すなわち変調信号φ1,φ2が互いに逆相である期間(図10中の期間B)中は,図6の状態となり,出力Out3が出力Out4へ向かって伝達される。一方,制御信号φ5がローであるとき,すなわち変調信号φ1,φ2が互いに同相である期間(図10中の期間A)中は,図7の状態となり,出力Out4は出力Out3から遮断される。この図7の状態では出力Out4は,スイッチS17〜S20の状態にかかわらず基準電圧に保持される。つまり,後段アンプの出力信号から,制御信号φ5による同期検波によって角速度成分を抽出しているのである。
制御信号φ5がハイであるときの出力Out4はさらに,変調信号φ1による検波を受ける。変調信号φ1がハイであるときには,スイッチS17〜S20が図8に示す状態であるため,図15に示すように,出力Out3がそのまま出力Out4となる。一方,変調信号φ1がローであるときには,スイッチS17〜S20が図9に示す状態であるため,図16に示すように,出力Out3が反転して出力Out4となる。
かくして得られる図10中の「Out4」は,期間Aにおいては基準電圧であり,期間Bにおいては凹凸のある信号である。その凹凸は基本的に,出力Out1の囲みE2内の凹凸が反映されたものである。ただし,制御信号φ4がハイである期間中の凹凸は除去されている。また,制御信号φ4がローであり変調信号φ1がローである期間中の凹凸は反転している。この「Out4」は,第1錘変位を示す「Cs1」と第2錘変位を示す「Cs3」との差に対応する変位信号であり,角速度変位を検出する信号である。つまり,後段アンプの正出力信号とその反転出力信号とを用いて,変調信号φ1による同期検波によって角速度変位信号に復調しているのである。すなわち,スイッチS17〜S20は角速度変位信号のための復調スイッチ群であり,変調信号φ1はその変調信号である。
次に,出力Out3に基づいて,スイッチS21〜S28を介して取り出される出力Out5について説明する。[0041]〜[0044]で述べたように,スイッチS21〜S24は制御信号φ5により操作され,スイッチS25〜S28は変調信号φ1により操作される。
制御信号φ5がローであるとき,すなわち変調信号φ1,φ2が互いに同相である期間(図10中の期間A)中は,図7の状態となり,出力Out3が出力Out5へ向かって伝達される。一方,制御信号φ5がハイであるとき,すなわち変調信号φ1,φ2が互いに逆相である期間(図10中の期間B)中は,図6の状態となり,出力Out5は出力Out3から遮断される。この図6状態では出力Out5はスイッチS25〜S28の状態にかかわらず基準電圧に保持される。つまり,後段アンプの出力信号から,制御信号φ5による同期検波によって加速度成分を抽出しているのである。
このことと[0069]で述べたことから,スイッチS13〜S16,S21〜S24は,制御信号φ5に応じて出力Out3を,角速度成分(出力Out4)と加速度成分(出力Out5)とに分離していることが分かる。すなわちスイッチS13〜S16,S21〜S24は,角速度成分と加速度成分とを分離する分離スイッチ群であり,制御信号φ5はその分離信号である。
制御信号φ5がローであるときの出力Out5はさらに,変調信号φ1による検波を受ける。変調信号φ1がハイであるときには,スイッチS25〜S28が図8に示す状態であるため,図17に示すように,出力Out3がそのまま出力Out5となる。一方,変調信号φ1がローであるときには,スイッチS25〜S28が図9に示す状態であるため,図18に示すように,出力Out3が反転して出力Out5となる。
かくして得られる図10中の「Out5」は,期間Bにおいては基準電圧であり,期間Aにおいては凹凸のある信号である。その凹凸は基本的に,出力Out1の囲みE1内の凹凸が反映されたものである。制御信号φ4がハイである期間中の凹凸は除去されている。また,制御信号φ4がローであり変調信号φ1がローである期間中の凹凸は反転している。この「Out5」は,第1錘変位を示す「Cs1」と第2錘変位を示す「Cs3」との和に対応する変位信号であり,加速度変位を検出する信号である。つまり,後段アンプの正出力信号とその反転出力信号とを用いて,変調信号φ1による同期検波によって加速度変位信号に復調しているのである。すなわち,スイッチS25〜S28は加速度変位信号のための復調スイッチ群であり,変調信号φ1はその変調信号である。
上記のように説明した本形態の容量検出装置には,種々の特徴点がある。以下順次説明する。
まず,第1の特徴点として,アンプ出力からの必要な信号の抽出を,サンプルホールドではなく,反転出力を用いた同期検波により行っている点が挙げられる。すなわち,出力Out2を取り出すためのスイッチS9〜S12の働き([0062],[0063]),出力Out4を取り出すためのスイッチS17〜S20の働き([0070],[0071]),出力Out5を取り出すためのスイッチS25〜S28の働き([0075],[0076]),のことである。
これにより,出力信号へのアンプノイズの影響が少ないという利点がある。サンプルホールドの場合にはそのノイズ特性を図41に示したように,チャージアンプのノイズ帯域に,サンプリング周波数(fm×1)のノイズ成分のみならずその整数倍周波数(fm×n)ごとに2つずつのピークがある。しかし本形態では,サンプルホールドの代わりに同期検波を行うので,このうちの高調波成分の影響を受けない。よって,本形態でのノイズ特性は,図19に示すようなものとなる。高調波成分がない分,図41と比較して低ノイズとなっている。
第2の特徴点として,同期検波による角速度変位信号と加速度変位信号との分離に先立ち,励振変位信号による大きな変化部分を除去していることが挙げられる。すなわち,出力Out1から出力Out3を作成するに際し,スイッチS3〜S6の働きにより,変調信号φ3に同期した反転を除去していることである。これにより,出力Out3,さらにはそこから抽出された角速度変位信号(出力Out4)や加速度変位信号(出力Out5)におけるf分の1ノイズが著しく低減されている。
もし,この励振変位信号の除去を行わずに角速度変位信号および加速度変位信号の復調を行うと,すなわち出力Out1から直接に角速度変位信号および加速度変位信号の抽出を行うと,著しくノイズが大きいことになる。その根本原因として,角速度変位信号や加速度変位信号が,励振変位信号に比較して微弱な信号であることが挙げられる。このために分離後に増幅するのが一般的であるが,その際に低周波帯域のアンプノイズの影響を受ける。その結果,f分の1ノイズによりノイズが大きくなってしまうのである。
この状況をブロック図として表したものを図20に示す。図20中の「チャージアンプ」は,図1中の全差動型アンプAmp1を中心とする前段アンプに対応する。図20中の「同期検波」は図1中のスイッチS17〜S20,S25〜S28に,「増幅段1」は全差動型アンプAmp2を中心とする後段アンプにそれぞれ対応するが,図1中の順序とは逆の配置になっている。図20中の「増幅段2」は図1中には対応要素が現れておらず,出力Out4またはOut5よりさらに後段に設けられる増幅手段である。ここで出力信号には,チャージアンプにてノイズVncが,増幅段1にてノイズVn1が,増幅段2にてノイズVn2が,それぞれ加わってくる。このうちのノイズVn1,Vn2が,f分の1ノイズの影響を受けるのである。AM変調された変位信号が同期検波により復調され,変位信号が低周波数帯に移動するためである。
一方,本形態の容量検出装置のように励振変位信号を除去してから角速度変位信号および加速度変位信号の復調を行う場合のブロック図は,図21に示される。図20と比較して,「同期検波」と「増幅段1」との順序が逆になっている。すなわち,図1中の順序と一致している。このようにすると,ノイズVn1はf分の1ノイズの影響を受けないことになる。AM変調された状態で「増幅段1」での増幅が行われるからである。その分,図20の場合と比較してノイズが小さいのである。
第2の特徴点によるノイズ低減効果のもう1つの理由として,揺らぎによる励振変位信号の影響の除去が挙げられる。揺らぎとは,変調信号の周波数や位相の誤差のことである。このような誤差のない理想的な状況であれば,各々の変調信号にて同期検波することで,角速度変位信号,加速度変位信号,および励振変位信号の完全な分離が可能なはずである。各々の検波周波数や位相が異なるからである。
しかしながら実際には,検波信号には僅かながら揺らぎがある。このため,変位信号間に相互干渉が生じうる。すなわち,ある変位信号の影響が,分離後の他の変位信号に漏れ出てしまうことがありうる。特に,角速度変位信号や加速度変位信号への励振変位信号の影響は無視できない。前にも述べたように,角速度変位信号や加速度変位信号は励振変位信号に比較して微弱な信号だからである。
もし,先の図20のように励振変位信号の除去を行わずに角速度変位信号や加速度変位信号を復調する場合には,この影響がまともに現れてしまう。これに対し,図1,図21のように先に励振変位信号を除去しておくことにより,角速度変位信号や加速度変位信号への励振変位信号の影響を排除できる。本形態の容量検出装置ではこうして,検波信号の揺らぎによるノイズを低減させているのである。
このことを図22により説明する。図22の「検波前」は,図10中の「Out1」のうち,変調信号φ3と同期した反転の振幅の大きい部分を拡大した信号に相当する。ただし図22においては便宜上,AM変調された励振変位信号と一定の加速度変位信号とを含む場合の例を示している。また,加速度変位の変調周波数を,励振変位の変調周波数の4倍とした場合の例を示している。また,わかりやすさのため,加速度変位信号の凹凸(囲みE3内の凹凸)を実際よりも強調して描いている。
図22の「検波前」とその「反転信号」とを用いて,そのまま検波すると,「検波後」の信号が得られる。これを平滑化すると,「検波後」の信号中のハッチングを付した部分が互いに相殺して,「検波後平滑化結果」の信号が得られる。このように,理想的には,励振変位信号を除去しないでそのまま検波してもよいはずである。しかし前述のように揺らぎがあると,加速度変位信号が影響を受けてしまう。すると,上記の相殺が不十分となり,精度が悪くなってしまう。「検波後」の波形に見るように,正味の信号部分に比して,相殺される部分が大きいからである。
一方,本形態の容量検出装置のように励振変位信号の除去を先にやっておけば,加速度変位信号による悪影響をほとんど排除できる。正味の信号部分に比して,相殺される部分が小さくなるからである。このため,仮に検波信号に揺らぎがあったとしてもそれにより受ける影響が小さくて済むのである。
なお,この第2の特徴点を利用して,他の回路に起因するノイズを防止することができる。すなわち,本形態の容量検出装置と他の電子回路とが同一の半導体チップ上に集積化される場合がある。他の電子回路としては例えば,A/Dコンバータや通信回路などがある。この場合,これらの他の電子回路のデータ値の変化は,本形態の容量検出装置のセンサ動作(例えば励振周波数など)とは同期しない。このため,同期しないデータにより,センサ動作から見てランダム的なクロックノイズが発生する。これがセンサ検出に影響すると,センサ検出のノイズが増加してしまうのである。そこで,この第2の特徴点を利用して,これらの他の電子回路によるセンサ検出ノイズの増加を防止するのである。
具体的には,チャージアンプの出力が後段へ伝達されない状態,すなわち,スイッチS3〜S6が図2に示した状態であるときに,他の電子回路のデータ値を変化させる。このためには,図23に示すように,制御信号φ4がハイであるときに他の電子回路のデータ値(DATA)が変化するようにすればよい。このようにすることで,他の電子回路に起因するクロックノイズの,チャージアンプより後段への伝達が防止される。これにより,クロックノイズの影響が阻止され,センサ検出ノイズが抑制される。特に,チャージアンプは本形態の容量検出装置中でも最もノイズに敏感な箇所である。この箇所において外来性ノイズの影響を阻止することの効果は大きい。
このことを逆に他の電子回路の側から見れば,時間の有効利用をしていることになる。すなわち,容量検出装置が信号の伝達をしていないタイミングにデータの変化を行うからである。
第3の特徴点として,励振変位信号のAM変調周波数を,センサ素子1の励振振動周波数の奇数倍にしていることが挙げられる。すなわち,[0047]で述べたように,変調信号φ3の周波数は,センサ素子1の励振振動周波数の17倍である。このことによる効果は,角速度変位信号への励振信号の漏れの防止である。以下,このことについて説明する。
同期検波により角速度変位信号を復調するに際し,励振変位信号が変化することにより,励振信号の角速度信号への漏れが生じる。この漏れにより,角速度や加速度がない状態でも擬似的な角速度変位信号が発生する。励振変位信号のAM変調周波数(図10中の変調信号φ3の周波数に相当)がセンサ素子1の励振振動周波数(図10中の制御信号φ6の周波数に相当)の奇数倍であると,この漏れによる擬似的な変位信号の後段への影響を遮断できるのである。
このことを,図24,図25により説明する。図24は,比較例であり,前述の周波数の比が偶数(6倍)である場合である。図25は,本発明の例であり,奇数(5倍)である場合である。また図24,図25とも,角速度変位信号のAM変調周波数(図10中の変調信号φ1の周波数に相当)が励振変位信号のAM変調周波数の2倍であり,かつ,角速度変位がない状態での信号を示している。図24,図25とも,角速度変位がない状態であるにもかかわらず,「角速度変位同期検波後信号」が現れている。
しかしこれらを子細に見ると,次のような違いがある。図24の偶数倍の場合の「角速度変位同期検波後信号」の繰り返し単位P1は,励振変位の周期と同じである。すなわち,偶数倍の場合の「角速度変位同期検波後信号」には,励振振動周波数fdに同期した周波数成分が含まれているのである。一方,図25の奇数倍の場合の「角速度変位同期検波後信号」の繰り返し単位P2は,励振変位の周期の半分である。すなわち,奇数倍の場合の「角速度変位同期検波後信号」には,励振振動周波数fdの2倍の周波数に同期した周波数成分が含まれているのである。
このため,後段において次のような違いとなる。すなわち,復調された角速度変位信号(図1でいえば出力Out4)はその後,励振振動周波数fd(図10でいえば制御信号φ6)による同期検波を受ける。その際に,図24の場合に含まれる励振振動周波数と同じ周波数成分は,除去されずに残ってしまう。これに対し,図25の場合に含まれる励振振動周波数の2倍の周波数成分は,除去されてしまうので問題とならない。
このように本形態の容量検出装置では,励振変位信号のAM変調周波数を,センサ素子1の励振振動周波数の奇数倍にしていることにより,励振信号の漏れを防止しているのである。なお,励振変位信号のAM変調周波数を,センサ素子1の励振振動周波数の整数倍でない周波数とすることは,好ましくない。このような場合には,その端数の分の周波数成分のビートが発生してしまうからである。
第4の特徴点として,センサ素子1の各変位モニタコンデンサに入力される変調信号φ1〜φ3が変化するタイミングにおいて,チャージアンプへの信号伝達をオフしていることが挙げられる。その内容および効果は,[0057]〜[0061]ですでに詳細に説明したので,繰り返しは避ける。
[第2の形態]
続いて,第2の形態について説明する。本形態は,前述の第1の形態の容量検出装置とほとんど同じであるが,「第3の特徴点」として述べた事項を次の特徴点で置き換えたものである。それ以外の事項については第1の形態と違いはない。本形態は,角速度変位信号を検出するためのAM変調のキャリア信号の位相を,センサ素子1の励振周期の整数倍の周期にて反転させるようにしたものである。
すなわち本形態では,第1の形態で図10に示した各種制御信号のうち,角速度変位信号の検出に用いられる変調信号φ1については,図26に示すように変更して用いる。図26中の変調信号φ1は,制御信号φ6の値がローからハイに変化するタイミングにて位相が反転している。図10中の変調信号φ1はこのような位相反転をしていないので,この点が相違点である。なお図26中の変調信号φ2も,制御信号φ5の変化タイミングに加えて,制御信号φ6のローからハイへの変化タイミングでも位相が反転している。また,図26中には変調信号φ3,制御信号φ4〜φ6も描かれているが,これらについては図10中のものと違いはない。
制御信号φ6は[0051]で述べたように励振振動周波数である。よって図26では,センサ素子1の励振周期の2倍の周期にて,角速度変位信号を検出するための変調信号φ1の位相が反転しているのである。このことにより,第1の形態における第3の特徴点を具備するかしないかにかかわらず,センサ素子1の駆動信号のチャージアンプ出力への漏れによる検出誤差([0094]で説明)が防止される。
このことを,図27,図28により説明する。図27は,比較例であり,前述の変調信号φ1の位相反転を行わない場合,すなわち図10中の変調信号φ1を用いる場合である。図28は,本発明の例であり,変調信号φ1の位相反転を行う場合である。図28では,変調信号φ1の位相反転の周期を,センサ素子1の励振周期の1倍,すなわち同じ周期としている。また図27,図28とも,角速度変位検出のキャリア信号(図10中の変調信号φ1に相当)の周波数が励振変位検出のキャリア信号(図10中の変調信号φ3に相当)の周波数の2倍であり,かつ,角速度変位がない状態での信号を示している。図28における角速度変位検出のキャリア信号には時刻U1,U2にて位相の反転があるが,図27にはこれがない。
図27,図28では,励振駆動信号が印加されている状態を示している。一般に,励振駆動信号と励振変位との間には90°の位相差がある。図27,図28では,励振変位信号(チャージアンプの出力信号)に,励振駆動信号と同期した漏れ信号が重畳している。そして図27,図28とも,角速度変位がない状態であるにもかかわらず,「角速度変位同期検波後信号」が現れている。
しかしこれらを子細に見ると,次のような違いがある。図27の位相反転なしの場合の「角速度変位同期検波後信号」の繰り返し単位Q1は,励振変位の周期と同じである。すなわち,位相反転をしない場合の「角速度変位同期検波後信号」には,励振振動周波数fdに同期した信号成分が含まれているのである。この信号成分は角速度検出の誤差となる。励振振動周波数fdと同期した信号成分は角速度信号と区別できないからである。
一方,図28の位相反転ありの場合の「角速度変位同期検波後信号」の繰り返し単位Q2は,励振変位の周期の2倍である。すなわち,位相反転をする場合の「角速度変位同期検波後信号」には,励振振動周波数fdの2分の1の周波数に同期した信号成分が含まれているが,励振振動周波数fdに同期した信号成分は含まれていないのである。励振振動周波数fdの半周波数に同期した信号成分は,角速度信号とはならない。このため検出誤差とならない。
このように本形態の容量検出装置では,角速度変位の検出のためのキャリア信号の位相を,センサ素子1の励振振動周期の整数倍の周期にて反転させることにより,励振信号の漏れを防止しているのである。なお,整数倍の例として1倍を示したが,これには限定されない。ただし,実際上は1倍が使いやすい。カウントの必要がないからである。また,キャリア信号の位相の反転タイミングは,励振変位のゼロクロス時と同期していなくてもよい。
[第3の形態]
続いて,第3の形態について説明する。本形態は,従来技術の欄で説明した図35の構造の容量検出装置について,「サーボ駆動回路」と「センサ素子」との間にサンプルホールド回路を挿入したものである。本形態におけるサーボ駆動回路の構成を図29に示す。
図29のサーボ駆動回路は,全差動型アンプAmp3〜Amp5を有している。このうちの全差動型アンプAmp3,Amp4が,図40中の2つの「検出サーボアンプ」に相当する。全差動型アンプAmp3,Amp4の出力側に設けられているスイッチS29〜S36が,図40中の2つの「変調器」に相当する。それらの出力側の全差動型アンプAmp5および抵抗R2〜R7は,反転加算器として作用する部分である。ここでは,抵抗R2〜R7の抵抗値はすべて同じとしている。その出力側の,スイッチS37〜S44およびコンデンサC7〜C10が,サンプルホールド回路である。すなわち図29のサーボ駆動回路は,サンプルホールド回路を含んでいる。
図29のサーボ駆動回路中の各スイッチを操作する制御信号は,図30のタイミングチャート中の制御信号φ8〜φ10である。各制御信号と対象のスイッチとの関係を次に示す。
スイッチS29,S30 ← φ8
スイッチS31,S32 ← φ8-1
スイッチS33,S34 ← φ9
スイッチS35,S36 ← φ9-1
スイッチS37,S40,S41,S44 ← φ10-1
スイッチS38,S39,S42,S43 ← φ10
スイッチS29〜S43は,受ける制御信号がハイであるときにオンし,ローであるときにオフするものである。制御信号φ8と制御信号φ9とは,周波数が同じで位相が半周期ずれた信号である。これらのいずれか一方が,図10中の制御信号φ6に相当する。制御信号φ10は,制御信号φ8,φ9の2倍の周波数を持ち,制御信号φ8,φ9の変化タイミングに同期して変化する信号である。これにより,各スイッチは,以下のような機能を奏する。
(スイッチS29〜S32)
制御信号φ8により,全差動型アンプAmp3の出力信号を変調するスイッチである。すなわち,制御信号φ8のハイローにより,全差動型アンプAmp3の正負の出力信号をそのまま出力するか,入れ替えて出力するかを反復的に切り替える。これにより,全差動型アンプAmp3の出力信号の出力値の振幅を持つ出力Out6を生成する。制御信号φ8は,駆動同期信号である。
(スイッチS33〜S36)
制御信号φ9により,全差動型アンプAmp4の出力信号を変調するスイッチである。すなわち,制御信号φ9のハイローにより,全差動型アンプAmp4の正負の出力信号をそのまま出力するか,入れ替えて出力するかを反復的に切り替える。これにより,全差動型アンプAmp4の出力信号の出力値の振幅を持つ出力Out7を生成する。制御信号φ9は,変位同期信号である。
出力Out6と出力Out7とは,全差動型アンプAmp5により加算反転され,図30に示される出力Out8となる。
(スイッチS37〜S44)
制御信号φ10により,出力Out8のサンプリングと出力とを交互に行うスイッチである。すなわち,スイッチS38,S39,S42,S43は制御信号φ10により操作され,スイッチS37,S40,S41,S44は制御信号φ10を反転した制御信号φ10-1により操作される。ここで,制御信号φ10と制御信号φ10-1とは,同時にハイにはならないノンオーバーラップ信号である。すなわち,これらの信号が変位する際には,ハイ→ローの変化が,ロー→ハイの変化に僅かながら先だって起こる。
これによりスイッチS37〜S44は,コンデンサC7〜C10とともに以下のように動作する。制御信号φ10がハイであるとき,すなわち制御信号φ10-1がローであるときには,スイッチS38,S39,S42,S43がオンし,スイッチS37,S40,S41,S44がオフする。これにより図31に示すように,出力Out8をコンデンサC8,C10にサンプリングしつつ,コンデンサC7,C9にサンプリングされている値を出力Out9として出力する。
制御信号φ10がローであるとき,すなわち制御信号φ10-1がハイであるときには,スイッチS37,S40,S41,S44がオンし,スイッチS38,S39,S42,S43がオフする。これにより図32に示すように,出力Out8をコンデンサC7,C9にサンプリングしつつ,コンデンサC8,C10にサンプリングされている値を出力Out9として出力する。この図31の状態と図32の状態とを反復することにより,図30に示すように,出力Out8が制御信号φ10の半周期分遅延した出力Out9が得られる。この出力Out9が,センサ素子のサーボ駆動コンデンサのペアに印加される。
このようにサーボ駆動信号の発生とセンサ素子との間にサンプルホールドを介在させることにより,サーボ駆動回路からセンサ素子へ高周波ノイズを伝達しないようになっている。すなわちサーボ駆動回路では,容量変化信号をAM変調するキャリア信号の周波数帯域における高周波ノイズが発生することがある。もし,サーボ駆動回路からセンサ素子へサンプルホールドを介さずに直接に入力すると,高周波ノイズもセンサ素子に印加されてしまう。これは容量検出にも当然,ノイズとして現れる。
これに対し本形態のようにサーボ駆動信号の発生とセンサ素子との間にサンプルホールドを介在させることで,高周波ノイズの伝達を遮断できる。制御信号φ10の周波数,すなわちサンプリング周波数より高周波のノイズは,サンプリングにより遮断されてしまうからである。こうして本形態では,センサ素子に高周波ノイズが印加されないようにしている。これにより容量検出のノイズを抑えているのである。
[第4の形態]
続いて,第4の形態について説明する。本形態は,従来技術の欄で説明した図35の構造の容量検出装置について,「サーボ駆動回路」と「センサ素子」との間に昇圧回路を挿入したものである。または,「励振駆動回路」と「センサ素子」との間に昇圧回路を挿入したものである。本形態における昇圧回路の構成を図33に示す。この昇圧回路は,複数のダイオードを直列に接続したダイオード列Dを有している。ダイオード列Dは,5V電源から電源電圧の印加を受けるようになっている。そして,ダイオード列Dの各ダイオードの出力側にそれぞれコンデンサが接続されている。これらのコンデンサをコンデンサ群Gという。
コンデンサ群G中の最も下流のコンデンサG1の対極は接地されている。コンデンサ群GのうちコンデンサG1以外のもの(チャージポンプコンデンサ)の対極には,昇圧クロックが印加されるようになっている。昇圧クロックの印加を受けるコンデンサのうち最終段以外のものは,交互に,昇圧クロック1またはその反転クロックの一方を受けるようになっている。昇圧クロックの印加を受けるコンデンサのうち最終段のものが,コンデンサG2である。コンデンサG2は,昇圧クロック2を受けるようになっている。この構成で,電源電圧を昇圧した昇圧電圧と,駆動信号(「サーボ駆動回路」と「センサ素子」との間に昇圧回路を挿入する場合には図29中の出力Out8またはOut9)とによりセンサ素子を駆動する。
ここで,昇圧クロック1として図10中のφ3を用い,昇圧クロック2として図10中のφ6を用いる。すなわち,昇圧クロックの印加を受けるコンデンサのうち最終段のもの(G2)のみは,他と比較して低い周波数の昇圧クロックを受けるのである。このことにより,高周波ノイズの伝達遮断と,高効率な昇圧との両立という利点がある。
すなわち,図34に示すように1種類の周波数の昇圧クロックしか用いない場合には,これらの両立ができないのである。この種のチャージポンプ昇圧回路では,クロック周波数が高いほど,昇圧出力の電流が大きくて有利である。その分コンデンサ自体は小さくて済む。しかしクロック周波数が高いことはその一方で,駆動信号のノイズを透過させてしまうという問題がある。クロック周波数を下げればノイズの遮断性は上がるが,昇圧出力の電流が稼げない。このためにコンデンサを大きくする必要があり,効率が悪い。
そこで図33の昇圧回路では,最終段のみクロック周波数を下げ,前段部分のクロック周波数を高くしている。これにより,高周波ノイズの伝達遮断と,高効率な昇圧との両立を実現させているのである。
以上詳細に説明したように本形態によれば,アンプ出力からの必要な信号の抽出を,サンプルホールドではなく,反転出力を用いた同期検波により行っている。また,角速度変位信号と加速度信号との分離に先立ち,励振変位信号による大きな変化部分を除去している。また,励振変位信号のAM変調周波数を,センサ素子の励振振動周波数の奇数倍としている。また,センサ素子への変調信号の変化タイミングにおいては,チャージアンプへの信号伝達をオフしている。また,サーボ駆動信号を直接にセンサ素子に入力するのでなく,サンプリングコンデンサに一旦サンプリングしてからセンサ素子に入力している。また,昇圧回路のコンデンサ群に入力する昇圧クロックの周波数を,最終段のもののみ,他のものより低くしている。
これらの手段によりノイズを低下させ,微小な信号でも高精度に検出できるようにしている。これにより,概して微小な変化である角速度や加速度に基づく容量変化を,回路の構成要素をいたずらに大型化することなく高精度に検出できる容量検出装置,容量検出方法が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示であり,本発明を何ら拘束するものではない。よって本発明は,その要旨を逸脱することなく,種々の改良や変形が可能である。例えば,本実施の形態では,チャージアンプその他のアンプの中心要素として,全差動型アンプを使用している。そしてその正出力信号および負出力信号を,同期検波などの処理に供している。しかしこれに限らず,全差動型アンプに代えてシングルエンド出力のアンプを用いてもよい。その場合,アンプ出力と,アンプ出力の適当な反転アンプによる反転とにより同期検波を行う。
第1の形態に係る容量検出装置の回路図である。 2段目の全差動型アンプの接続状況を示す回路図(その1)である。 2段目の全差動型アンプの接続状況を示す回路図(その2)である。 1段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その1)である。 1段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その2)である。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その1)である。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その2)である。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その3)である。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その4)である。 各部の容量や信号を示すタイミングチャートである。 図10の一部の拡大図である。 変調信号の反転によるタイムラグを説明するタイミングチャートである。 チャージアンプのステップ応答特性を例示するタイミングチャートである。 タイムラグとスイッチ制御との関係を示すタイミングチャートである。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その5)である。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その6)である。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その7)である。 2段目の全差動型アンプの出力の引き出し状況を示す回路図(その8)である。 実施の形態に係る容量検出装置のノイズ特性のグラフである。 (比較例)信号分離後に励振変位信号を除去する場合のノイズを説明するブロック図である。 励振変位信号除去後に信号分離する場合のノイズを説明するブロック図である。 角速度変位信号や加速度変位信号への励振変位信号の影響を説明するタイミングチャートである。 他の電子回路のデータ値の変更との関係を示すタイミングチャートである。 (比較例)励振信号の角速度信号への漏れを説明するタイミングチャートである。 励振信号の角速度信号への漏れを説明するタイミングチャートである。 第2の形態における各種信号を示すタイミングチャートである。 (比較例)励振信号の角速度信号への漏れを説明するタイミングチャートである。 励振信号の角速度信号への漏れを説明するタイミングチャートである。 第3の形態に係る容量検出装置中のサーボ駆動回路の回路図である。 各部の容量や信号を示すタイミングチャートである。 振動体の駆動信号のサンプルホールド回路の動作図(その1)である。 振動体の駆動信号のサンプルホールド回路の動作図(その2)である。 駆動信号の昇圧回路の構成を示す回路図である。 (比較例)駆動信号の昇圧回路の構成を示す回路図である。 センサ素子から各種信号を復調する一般的な回路のブロック構成図である。 復調器の回路図である。 センサ素子の一例を示す模式回路図である。 センサ素子および復調器への信号のタイミング図である。 復調器の各種信号等を示すタイミングチャートである。 サーボ駆動信号の作成回路のブロック構成図である。 従来のセンサ検出回路のノイズ特性のグラフである。
符号の説明
1 センサ素子
2 振動体
3 制御部
12 復調器
15 サーボ駆動回路
Amp1,Amp2 全差動型アンプ
Amp3,Amp4 全差動型アンプ(検出サーボアンプ)
C7〜C10 コンデンサ(サンプルホールド回路)
S1,S2 遮断スイッチ
S3〜S8 除去スイッチ群
S9〜S12 復調スイッチ群(励振変位信号)
S17〜S20 復調スイッチ群(角速度変位信号)
S25〜S28 復調スイッチ群(加速度変位信号)
S37〜S44 スイッチ(サンプルホールド回路)

Claims (14)

  1. 振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する容量変化検出装置において,
    前記加速度または角速度センサ素子に印加するAM変調信号を出力する変調信号出力部と,
    前記振動体からAM変調された出力信号を取り出すアンプと,
    前記アンプの出力信号をそのまま出力する状態と反転して出力する状態とを切り替える復調スイッチ群とを有し,
    前記変調信号出力部のAM変調信号で前記復調スイッチ群を反復操作することにより,前記アンプの出力信号から検出信号を復調することを特徴とする容量変化検出装置。
  2. 請求項1に記載の容量変化検出装置において,
    前記復調スイッチ群よりも前段側に,前記復調スイッチ群への信号を伝達する状態と伝達しない状態とを切り替える除去スイッチ群を有し,
    前記変調信号出力部は,
    大きな変位に対応する第1のAM変調信号と,
    小さな変位に対応する第2のAM変調信号と,
    前記第1のAM変調信号が変化するタイミングから所定期間にわたって前記除去スイッチ群を伝達しない状態にし,残りの期間には伝達する状態にする除去制御信号とを出力するものであり,
    前記復調スイッチ群は,前記第2のAM変調信号を受けて,小さな変位信号に対応する検出信号を復調するものであり,
    前記除去スイッチ群は,前記除去制御信号を受けて,前記復調スイッチ群への信号から,大きな変位信号に対応する変化部分を除去するものであることを特徴とする容量変化検出装置。
  3. 請求項2に記載の容量変化検出装置において,
    前記第1のAM変調信号が励振変位に対応し,前記第2のAM変調信号が加速度または角速度の変位に対応することを特徴とする容量変化検出装置。
  4. 請求項1に記載の容量変化検出装置において,
    前記変調信号出力部が出力するAM変調信号に,励振変位のAM変調信号が含まれ,その周波数が前記振動体の励振振動周波数の奇数倍であることを特徴とする容量変化検出装置。
  5. 請求項1に記載の容量変化検出装置において,
    前記振動体と前記アンプとの間に設けられ,信号を伝達する状態と伝達しない状態とを切り替える遮断スイッチを有し,
    前記変調信号出力部は,前記AM変調信号が変化する瞬間を含む期間に前記遮断スイッチを伝達しない状態にし,残りの期間には伝達する状態にする遮断制御信号を出力するものであり,
    前記遮断スイッチは,前記遮断制御信号を受けて,前記AM変調信号が変化する瞬間を含む期間における前記振動体から前記アンプへの信号伝達を遮断するものであることを特徴とする容量変化検出装置。
  6. 請求項1に記載の容量変化検出装置において,
    前記変調信号出力部が出力するAM変調信号に,角速度変位のAM変調信号が含まれ,その位相が前記振動体の励振振動周波数の整数倍の周期にて反転することを特徴とする容量変化検出装置。
  7. 振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する容量変化検出装置において,
    前記振動体からAM変調された出力信号を取り出すアンプと,
    前記アンプの出力信号を復調する復調部と,
    前記加速度または角速度センサ素子に印加する駆動信号を出力する駆動信号出力部と, 前記駆動信号出力部と前記加速度または角速度センサ素子との間に設けられた一対のサンプルホールドコンデンサと,
    前記一対のサンプルホールドコンデンサの前後に設けられたサンプルホールドスイッチ群とを有し,
    前記サンプルホールドスイッチ群の反復切替動作により,前記駆動信号出力部からの駆動信号を前記一対のサンプルホールドコンデンサで交互にサンプルホールドして前記加速度または角速度センサ素子に印加することを特徴とする容量変化検出装置。
  8. 振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する容量変化検出方法において,
    前記振動体からAM変調された出力信号を取り出すアンプの出力側に,その出力信号をそのまま出力する状態と反転して出力する状態とを切り替える復調スイッチ群を設け,
    前記加速度または角速度センサ素子にAM変調信号を印加しつつ,
    そのAM変調信号で前記復調スイッチ群を反復操作することにより,前記アンプの出力信号から検出信号を復調することを特徴とする容量変化検出方法。
  9. 請求項8に記載の容量変化検出方法において,
    前記復調スイッチ群よりも前段側に,前記復調スイッチ群への信号を伝達する状態と伝達しない状態とを切り替える除去スイッチ群を設け,
    大きな変位に対応する第1のAM変調信号と,
    小さな変位に対応する第2のAM変調信号と,
    前記第1のAM変調信号が変化するタイミングから所定期間にわたって前記除去スイッチ群を伝達しない状態にし,残りの期間には伝達する状態にする除去制御信号とを用い, 前記除去スイッチ群を前記除去制御信号で操作して,前記復調スイッチ群への信号から,大きな変位信号に対応する変化部分を除去し,
    前記復調スイッチ群を前記第2のAM変調信号で操作して,小さな変位信号に対応する検出信号を復調することを特徴とする容量変化検出方法。
  10. 請求項9に記載の容量変化検出方法において,
    前記第1のAM変調信号が励振変位に対応し,前記第2のAM変調信号が加速度または角速度の変位に対応することを特徴とする容量変化検出方法。
  11. 請求項8に記載の容量変化検出方法において,
    前記加速度または角速度センサ素子に印加されるAM変調信号に,励振変位のAM変調信号が含まれ,その周波数が前記振動体の励振振動周波数の奇数倍であることを特徴とする容量変化検出方法。
  12. 請求項8に記載の容量変化検出方法において,
    前記振動体と前記アンプとの間に,信号を伝達する状態と伝達しない状態とを切り替える遮断スイッチを設け,
    前記AM変調信号が変化する瞬間を含む期間に前記遮断スイッチを伝達しない状態にし,残りの期間には伝達する状態にする遮断制御信号を用い,
    前記遮断スイッチを前記遮断制御信号で操作して,前記変調信号が変化する瞬間を含む期間における前記振動体から前記アンプへの信号伝達を遮断することを特徴とする容量変化検出方法。
  13. 請求項8に記載の容量変化検出方法において,
    前記加速度または角速度センサ素子に印加されるAM変調信号に,角速度変位のAM変調信号が含まれ,その位相が前記振動体の励振振動周波数の整数倍の周期にて反転することを特徴とする容量変化検出方法。
  14. 振動体を有する加速度または角速度センサ素子を励振しつつその静電容量の変化を検出する容量変化検出方法において,
    前記加速度または角速度センサ素子に印加する駆動信号の出力部と前記加速度または角速度センサ素子との間に,
    一対のサンプルホールドコンデンサと,
    それらの前後のサンプルホールドスイッチ群とを設け,
    前記サンプルホールドスイッチ群の反復切替動作により,前記駆動信号を前記一対のサンプルホールドコンデンサで交互にサンプルホールドして前記加速度または角速度センサ素子に印加し,
    前記振動体からAM変調された出力信号をアンプで取り出し,
    そのアンプの出力信号を復調することを特徴とする容量変化検出方法。
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