JP2000234939A - 静電容量−電圧変換装置 - Google Patents

静電容量−電圧変換装置

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JP2000234939A
JP2000234939A JP11203035A JP20303599A JP2000234939A JP 2000234939 A JP2000234939 A JP 2000234939A JP 11203035 A JP11203035 A JP 11203035A JP 20303599 A JP20303599 A JP 20303599A JP 2000234939 A JP2000234939 A JP 2000234939A
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capacitance
variable
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capacitors
voltage conversion
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Yoshiro Miyazaki
芳郎 宮崎
Masaaki Nishimura
昌晃 西村
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷が蓄積され続けるのを防ぎ、物理量等の
変化に対応した正確な電圧を出力として取得することが
できる静電容量−電圧変換装置を提供すること。 【解決手段】 一方の静電容量が増加するとその増加量
に反比例する量だけ他方の静電容量が減少する第1及び
第2の可変容量コンデンサC1,C2を直列に接続した
コンデンサ列Aに対する、単一極性の電圧を発生する直
流電圧源により構成された電源VCCの接続状態を、複
数のスイッチング素子SW1〜SW5のスイッチング動
作により、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C
2の両端間に電源VCCを接続する第1状態と、第1及
び第2の可変容量コンデンサC1,C2の両端間から電
源VCCを切り離して各可変容量コンデンサC1,C2
の両端を各々接続する第2状態とに切り換えることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量の変化を
電圧の変化に変換する静電容量−電圧変換装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】圧力や加速度、長さといった物理量の変
化を電気信号として取得するために、物理量の変化に応
じて変動する静電容量を電圧に変換する手法は、例え
ば、特公平6−72901号公報に開示された静電容量
−電圧変換回路のように、従来から広く知られている。
【0003】この特公平6−72901号公報に開示さ
れた静電容量−電圧変換回路では、図16に等価回路で
示すように、一方の静電容量が増加するとその増加量と
同じ量だけ他方の静電容量が減少する第1及び第2の可
変容量コンデンサC1,C2を直列に接続すると共に、
これら第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の
接続点Pを差動増幅器AMP11の反転入力端に接続
し、この差動増幅器AMP11の非反転入力端を接地し
ている。
【0004】そして、直列に接続した第1及び第2の可
変容量コンデンサC1,C2の両端に、直流電源V1
1,V12からの互いに逆極性の電圧Vss/2を所定の
周期で交互に印加して、差動増幅器AMP11の増幅出
力を帰還コンデンサCfにより差動増幅器AMP11の
反転入力端に帰還させ、その上で差動増幅器AMP11
の増幅出力を、物理量の変化に伴う第1及び第2の可変
容量コンデンサC1,C2の静電容量の変化に応じた電
圧の信号として取得するようにしている。
【0005】尚、図16の直流電源V11,V12はあ
くまで等価回路であり、実際には、電圧Vss/2の2つ
の直流電源を直列に接続してその接続点を接地し、残る
一方の直流電源の正極と他方の直流電源の負極との接続
先を、直列に接続した第1及び第2の可変容量コンデン
サC1,C2の両端のうち一方と他方との間で、高速ス
イッチにより交互に切り換えることで、直列に接続した
第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の両端
に、逆極性の電圧Vss/2を所定の周期で交互に印加し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の静電容量−電圧変換回路では、電圧Vss/2の
2つの直流電源を直列に接続しその接続点を接地して、
直列に接続した第1及び第2の可変容量コンデンサC
1,C2の両端に互いに逆極性の電圧Vss/2を交互に
印加することで、第1及び第2の可変容量コンデンサC
1,C2に対して蓄積された或る極性の電荷を、次に同
じ量だけ蓄積される逆の極性の電荷により中和している
ため、次のような不具合があった。
【0007】即ち、2つの直流電源の電圧Vss/2に微
妙な差があると、第1及び第2の可変容量コンデンサC
1,C2に蓄積された電荷が、完全に中和されず、或
は、過剰に中和されて残存して、この残存電荷が蓄積さ
れ続け、最終的には第1及び第2の可変容量コンデンサ
C1,C2が終局的にフル充電状態に固定されて、物理
量の変化に応じた電位の電圧を取得することができなく
なり、その結果、差動増幅器AMP11の増幅出力が飽
和してしまうという不具合があった。
【0008】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、互いに増減方向を逆にして静電容量が
変化する2つの可変容量コンデンサを用いて、例えば物
理量の変化を電気信号として取得する場合に、可変容量
コンデンサに電荷が蓄積され続けてしまうのを防ぎ、物
理量等の変化に対応した正確な電圧を出力として取得す
ることができる静電容量−電圧変換装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置
は、一方の静電容量が増加するとその増加量に反比例す
る量だけ他方の静電容量が減少する第1及び第2の可変
容量コンデンサを直列に接続し、これら第1及び第2の
可変容量コンデンサを、蓄積電荷が増加する第1状態と
蓄積電荷が減少する第2状態とに交互に切り換えつつ、
前記第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点から、
これら第1及び第2の可変容量コンデンサの静電容量の
変動量に応じて電圧が変動する電気信号を発生させる静
電容量−電圧変換装置において、前記第1及び第2の可
変容量コンデンサに電力を供給する電源と、前記第1及
び第2の可変容量コンデンサが前記第1状態と前記第2
状態とに交互に切り換わるように、前記電源と前記第1
及び第2の可変容量コンデンサとの接続状態を、複数の
スイッチング素子のスイッチング動作により切り換える
スイッチング手段とを備え、前記電源が単一極性の電圧
を発生する直流電圧源により構成されており、前記スイ
ッチング手段が、前記第1状態において、直列に接続さ
れた前記第1及び第2の可変容量コンデンサの両端間に
前記電源を接続し、前記第2状態において、直列に接続
された前記第1及び第2の可変容量コンデンサの両端間
から前記電源を切り離すと共に、前記第1の可変容量コ
ンデンサの両端を接続し、かつ、前記第2の可変容量コ
ンデンサの両端を接続することを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置は、一方の静電容量が増加するとその
増加量に反比例する量だけ他方の静電容量が減少する第
1及び第2の可変容量コンデンサを直列に接続し、これ
ら第1及び第2の可変容量コンデンサを、蓄積電荷が増
加する第1状態と蓄積電荷が減少する第2状態とに交互
に切り換えつつ、前記第1及び第2の可変容量コンデン
サの接続点から、これら第1及び第2の可変容量コンデ
ンサの静電容量の変動量に応じて電圧が変動する電気信
号を発生させる静電容量−電圧変換装置において、前記
第1及び第2の可変容量コンデンサに電力を供給する電
源と、前記第1及び第2の可変容量コンデンサが前記第
1状態と前記第2状態とに交互に切り換わるように、前
記電源と前記第1及び第2の可変容量コンデンサとの接
続状態を、複数のスイッチング素子のスイッチング動作
により切り換えるスイッチング手段とを備え、前記電源
が単一極性の電圧を発生する直流電圧源により構成され
ており、前記スイッチング手段が、前記第1状態におい
て、前記電源からの電流が前記第1及び第2の可変容量
コンデンサに所定方向に流れるように、これら直列に接
続された第1及び第2の可変容量コンデンサの両端間に
前記電源を接続し、前記第2状態において、前記電源か
らの電流が前記第1及び第2の可変容量コンデンサに前
記所定方向とは逆方向に流れるように、これら直列に接
続された第1及び第2の可変容量コンデンサの両端間に
前記電源を、前記第1状態とは逆の極性で接続するもの
とした。
【0011】また、請求項3に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置は、請求項1又は2に記載した本発明
の静電容量−電圧変換装置において、前記スイッチング
素子のスイッチング動作に起因するノイズを前記電気信
号から除去するノイズフィルターをさらに備えており、
前記スイッチング手段が、前記第1状態において前記接
続点と前記ノイズフィルターとの間を接続すると共に、
前記第2状態において前記接続点と前記ノイズフィルタ
ーとの間を開放するものとした。
【0012】さらに、請求項4に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置は、請求項1、2又は3に記載した
本発明の静電容量−電圧変換装置において、前記電気信
号を帰還増幅する増幅手段をさらに備えており、前記接
続点に接続される前記増幅手段の一方の入力端に該増幅
手段の増幅出力を帰還させる帰還用素子が、抵抗により
構成されているものとした。
【0013】また、請求項5に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置は、請求項4に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置において、前記増幅手段が、前記電
気信号に対する前記増幅手段の増幅出力の位相ずれを補
償するコンデンサをさらに有しているものとした。
【0014】さらに、請求項6に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置は、請求項1、2、3又は4に記載
した本発明の静電容量−電圧変換装置において、コンデ
ンサを帰還用素子とし前記電気信号を帰還増幅する増幅
手段をさらに備えており、前記スイッチング手段が、前
記増幅手段の一方の入力端と該増幅手段の出力端とを、
前記第2状態においてのみ直結させるものとした。
【0015】また、請求項7に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置は、請求項2に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置において、前記第1及び第2の可変
容量コンデンサと前記スイッチング手段とからなる静電
容量−電圧変換回路を複数備え、該各静電容量−電圧変
換回路の前記接続点が相互に接続されていると共に、前
記各静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング手段
が、前記静電容量−電圧変換回路の数に応じて時分割さ
れた複数のタイムスロットに各々現れる同周期異位相の
パルス信号のうち1つのパルス信号を基にして、前記各
スイッチング素子をスイッチング動作させるものとし
た。
【0016】さらに、請求項8に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置は、請求項7に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置において、前記各静電容量−電圧
変換回路に対応して複数設けられ、該各静電容量−電圧
変換回路の前記スイッチング素子のスイッチング動作に
起因するノイズを、前記各静電容量−電圧変換回路の前
記電気信号から除去するノイズフィルターをさらに備え
ており、前記各静電容量−電圧変換回路の前記スイッチ
ング手段が、該スイッチング手段により前記第1及び第
2の可変容量コンデンサが前記第1状態に切り換えられ
ている間、該各静電容量−電圧変換回路に対応する前記
ノイズフィルターと前記接続点との間を開放するものと
した。
【0017】また、請求項9に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置は、請求項2に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置において、前記第1及び第2の可変
容量コンデンサと前記スイッチング手段とからなる静電
容量−電圧変換回路を複数備え、該各静電容量−電圧変
換回路の前記接続点が相互に接続されていると共に、前
記各静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング手段
が、前記静電容量−電圧変換回路の数に応じて分割され
た複数の周波数域に各々現れる同周期異位相のパルス信
号のうち1つのパルス信号を基にして、前記各スイッチ
ング素子をスイッチング動作させるものとした。
【0018】さらに、請求項10に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置は、請求項9に記載した本発明の
静電容量−電圧変換装置において、前記各静電容量−電
圧変換回路に対応して複数設けられ、前記各静電容量−
電圧変換回路の前記接続点が相互に接続された共通接続
点に現れる該各静電容量−電圧変換回路の前記電気信号
の合成信号から、前記各静電容量−電圧変換回路に対応
する前記周波数域の成分を抽出するバンドパスフィルタ
ーと、該各静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング
素子のスイッチング動作に起因するノイズを、前記各静
電容量−電圧変換回路に対応する前記バンドパスフィル
ターの出力から除去するノイズフィルターとをさらに備
えており、前記各静電容量−電圧変換回路の前記スイッ
チング手段が、該スイッチング手段により前記第1及び
第2の可変容量コンデンサが前記第1状態に切り換えら
れている間、前記各静電容量−電圧変換回路に対応する
前記ノイズフィルターと前記接続点との間を開放するも
のとした。
【0019】また、請求項11に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置は、請求項7、8、9又は10に記
載した本発明の静電容量−電圧変換装置において、前記
各静電容量−電圧変換回路の前記接続点が相互に接続さ
れた共通接続点に接続され、該各静電容量−電圧変換回
路の前記接続点に各々発生する複数の前記電気信号を帰
還増幅する増幅手段をさらに備えており、前記共通接続
点に接続される前記増幅手段の一方の入力端に該増幅手
段の増幅出力を帰還させる帰還用素子が、抵抗により構
成されているものとした。
【0020】さらに、請求項12に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置は、請求項7、8、9、10又は
11に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置におい
て、前記各静電容量−電圧変換回路の前記接続点が相互
に接続された共通接続点に接続され、該各静電容量−電
圧変換回路の前記接続点に各々発生する複数の前記電気
信号を帰還増幅する増幅手段をさらに備えており、該増
幅手段が、複数の前記電気信号に対する前記増幅手段の
増幅出力の位相ずれを補償するコンデンサを有している
ものとした。
【0021】また、請求項13に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置は、請求項11又は12に記載した
本発明の静電容量−電圧変換装置において、前記各静電
容量−電圧変換回路の前記スイッチング手段が、該各静
電容量−電圧変換回路における前記第1及び第2の可変
容量コンデンサの前記第2状態においてのみ、前記増幅
手段の一方の入力端と該増幅手段の出力端とを各々直結
させるものとした。
【0022】さらに、請求項14に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置は、請求項4、5、6、11、1
2又は13に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置
において、前記増幅手段が前記電気信号の電位を基準電
圧源の基準電圧値と比較するように構成されており、前
記基準電圧源が前記基準電圧値を変更可能に構成されて
いるものとした。
【0023】請求項1に記載した本発明の静電容量−電
圧変換装置によれば、第1状態では、直列に接続された
第1及び第2の可変容量コンデンサの両端に、電源から
の単一極性の電圧が印加されて、第1及び第2の可変容
量コンデンサの双方に同じ向きで電流が流れ、各々の静
電容量に対応する量の電荷が、電源が接続されている時
間と電源の電圧とに応じて、第1及び第2の各可変容量
コンデンサに各々蓄積され、第1及び第2の可変容量コ
ンデンサの接続点に、これら第1及び第2の可変容量コ
ンデンサの蓄積電荷の差に応じた電圧の電気信号が発生
する。
【0024】一方、第2状態では、第1及び第2の各可
変容量コンデンサと電源との接続が各々断たれ、その代
わりに、第1の可変容量コンデンサの両端が接続される
と共に第2の可変容量コンデンサの両端が接続され、こ
れにより、第1及び第2の各可変容量コンデンサの蓄積
電荷が放電により各々完全になくなって、これら第1及
び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差がなくな
り、第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点に発生
する電気信号の電圧もなくなる。
【0025】したがって、スイッチング手段により第1
及び第2の可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に交互に切り換えた際に、第1状態において第1及び第
2の各可変容量コンデンサに各々蓄積された電荷が第2
状態において完全になくならずに残存し、以後、第1及
び第2の各可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に繰り返し交互に切り換えることで、第1及び第2の各
可変容量コンデンサの残存電荷が各々蓄積し続け、第1
及び第2の各可変容量コンデンサが終局的にフル充電状
態に固定されてしまうのを防止することが可能となる。
【0026】また、請求項2に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、第1状態では、直列に接続
された第1及び第2の可変容量コンデンサの両端に電源
からの単一極性の電圧が印加されることで、第1及び第
2の可変容量コンデンサの双方に所定方向に電流が流
れ、各々の静電容量に対応する量の電荷が、電源が接続
されている時間と電源の電圧とに応じて、第1及び第2
の各可変容量コンデンサに各々蓄積され、第1及び第2
の可変容量コンデンサの接続点に、これら第1及び第2
の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じた電圧の電
気信号が発生する。
【0027】一方、第2状態では、直列に接続された第
1及び第2の各可変容量コンデンサの両端に電源からの
単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で印加されること
で、第1及び第2の可変容量コンデンサの双方に所定方
向とは逆方向に電流が流れ、各々の静電容量に対応する
量の電荷が、電源が接続されている時間と電源の電圧と
に応じて、第1及び第2の各可変容量コンデンサから各
々中和される。
【0028】そして、第1状態と第2状態とを同じ時間
とすることで、第1及び第2の各可変容量コンデンサの
蓄積電荷が中和により各々完全になくなって、これら第
1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差がなく
なり、第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点に発
生する電気信号の電圧もなくなる。
【0029】したがって、スイッチング手段により第1
及び第2の可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に交互に切り換えた際に、第1状態において第1及び第
2の各可変容量コンデンサに各々蓄積された電荷が第2
状態において完全になくならずに残存し、以後、第1及
び第2の各可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に繰り返し交互に切り換えることで、第1及び第2の各
可変容量コンデンサの残存電荷が各々蓄積し続け、第1
及び第2の各可変容量コンデンサが終局的にフル充電状
態に固定されてしまうのを防止することが可能となる。
【0030】さらに、請求項3に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置によれば、請求項1又は2に記載し
た本発明の静電容量−電圧変換装置において、第2状態
では、第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点とノ
イズフィルターとの間がスイッチング手段により開放さ
れて、スイッチング素子のスイッチング動作に起因する
ノイズの電気信号からの除去がノイズフィルターによっ
て行われなくなる。
【0031】したがって、電源との接続が断たれた第1
の可変容量コンデンサの両端や第2の可変容量コンデン
サの両端が各々接続されて、第1及び第2の各可変容量
コンデンサの蓄積電荷が放電されるか、或は、電源から
の単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で第1及び第2
の各可変容量コンデンサの両端に印加されて、第1及び
第2の各可変容量コンデンサの蓄積電荷が中和されて、
第1及び第2の可変容量コンデンサの静電容量の変動量
に応じた電圧の電気信号が、第1及び第2の可変容量コ
ンデンサの接続点から取得できなくなる第2状態に、ノ
イズフィルターによるノイズの除去動作が不要にも拘わ
らずなされてしまうのを、確実に防止することが可能と
なる。
【0032】また、請求項7に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、請求項2に記載した静電容
量−電圧変換装置において、第1状態では、各静電容量
−電圧変換回路の相互に接続された第1及び第2の可変
容量コンデンサの接続点に、各静電容量−電圧変換回路
の第1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に
応じた電圧の電気信号が発生し、第2状態では、第1状
態と同じ時間だけ第2状態とすることにより、各静電容
量−電圧変換回路の第1及び第2の可変容量コンデンサ
の蓄積電荷が中和により各々完全になくなることにな
る。
【0033】しかも、各静電容量−電圧変換回路のスイ
ッチング手段が、静電容量−電圧変換回路の数に応じて
時分割された複数のタイムスロットに各々現れる同周期
異位相のパルス信号のうち1つのパルス信号を基にし
て、各スイッチング素子をスイッチング動作させること
から、複数の静電容量−電圧変換回路により時分割多重
の静電容量−電圧変換装置が構成されることになる。
【0034】したがって、各静電容量−電圧変換回路に
おいて、第1及び第2の各可変容量コンデンサにその残
存電荷が各々蓄積し続け、第1及び第2の各可変容量コ
ンデンサが終局的にフル充電状態に固定されてしまうの
を防止して、各静電容量−電圧変換回路の第1及び第2
の可変容量コンデンサの接続点以外の点に、これら第1
及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じた
電圧の電気信号が発生する時分割多重式静電容量−電圧
変換装置よりも、高精度の時分割多重式静電容量−電圧
変換装置を構成することが可能となる。
【0035】さらに、請求項8に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置によれば、請求項7に記載した静電
容量−電圧変換装置において、各静電容量−電圧変換回
路の相互に接続された第1及び第2の可変容量コンデン
サの接続点に発生する、各静電容量−電圧変換回路の第
1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じ
た電圧の電気信号からの、スイッチング素子のスイッチ
ング動作に起因するノイズの除去が、ノイズフィルター
によって行われなくなる。
【0036】したがって、各静電容量−電圧変換回路に
おいて、電源からの単一極性の電圧が第1状態とは逆極
性で第1及び第2の各可変容量コンデンサの両端に印加
されて、第1及び第2の各可変容量コンデンサの蓄積電
荷が中和されて、第1及び第2の可変容量コンデンサの
静電容量の変動量に応じた電圧の電気信号が、第1及び
第2の可変容量コンデンサの接続点から取得できなくな
る第2状態において、ノイズフィルターによるノイズの
除去動作が不要にも拘わらずなされてしまうのを、確実
に防止することが可能となる。
【0037】また、請求項9に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、請求項2に記載した静電容
量−電圧変換装置において、第1状態では、各静電容量
−電圧変換回路の相互に接続された第1及び第2の可変
容量コンデンサの接続点に、各静電容量−電圧変換回路
の第1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に
応じた電圧の電気信号が発生し、第2状態では、第1状
態と同じ時間だけ第2状態とすることにより、各静電容
量−電圧変換回路の第1及び第2の可変容量コンデンサ
の蓄積電荷が中和により各々完全になくなることにな
る。
【0038】しかも、各静電容量−電圧変換回路のスイ
ッチング手段が、静電容量−電圧変換回路の数に応じて
分割された複数の周波数域に各々現れる同周期異位相の
パルス信号のうち1つのパルス信号を基にして、各スイ
ッチング素子をスイッチング動作させることから、複数
の静電容量−電圧変換回路により周波数多重の静電容量
−電圧変換装置が構成されることになる。
【0039】したがって、各静電容量−電圧変換回路に
おいて、第1及び第2の各可変容量コンデンサにその残
存電荷が各々蓄積し続け、第1及び第2の各可変容量コ
ンデンサが終局的にフル充電状態に固定されてしまうの
を防止して、各静電容量−電圧変換回路の第1及び第2
の可変容量コンデンサの接続点以外の点に、これら第1
及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じた
電圧の電気信号が発生する周波数多重式静電容量−電圧
変換装置よりも、高精度の周波数多重式静電容量−電圧
変換装置を構成することが可能となる。
【0040】さらに、請求項10に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項9に記載した本
発明の静電容量−電圧変換装置において、各静電容量−
電圧変換回路における第1及び第2の可変容量コンデン
サの接続点を相互に接続した共通接続点に現れる合成信
号から、各静電容量−電圧変換回路のスイッチング手段
が各スイッチング素子をスイッチング動作させる際の基
となるパルス信号の現れる周波数域の成分が、バンドパ
スフィルターにより抽出されることから、周波数多重化
された合成信号の中から、各静電容量−電圧変換回路に
おける第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点から
出力された各電気信号が分離されることになる。
【0041】しかも、請求項10に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項9に記載した本
発明の静電容量−電圧変換装置において、第2状態で
は、各静電容量−電圧変換回路の第1及び第2の可変容
量コンデンサの接続点と、この静電容量−電圧変換回路
に対応するノイズフィルターとの間がスイッチング手段
により開放されて、バンドパスフィルターにより合成信
号から抽出、分離された各静電容量−電圧変換回路の電
気信号からの、各静電容量−電圧変換回路のスイッチン
グ素子のスイッチング動作に起因するノイズの除去が、
ノイズフィルターによって行われなくなる。
【0042】したがって、バンドパスフィルターによる
合成信号からの各静電容量−電圧変換回路の電気信号の
抽出と、各静電容量−電圧変換回路のスイッチング素子
のスイッチング動作に起因するノイズのノイズフィルタ
ーによる除去とを、前後して行うことになり、これによ
り、周波数多重化された合成信号からバンドパスフィル
ターにより分離される、各静電容量−電圧変換回路の第
1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じ
た電圧の電気信号からの、スイッチング素子のスイッチ
ング動作に起因するノイズの除去が、ノイズフィルター
によって行われなくなる。
【0043】よって、各静電容量−電圧変換回路におい
て、電源からの単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で
第1及び第2の各可変容量コンデンサの両端に印加され
て、第1及び第2の各可変容量コンデンサの蓄積電荷が
中和されて、第1及び第2の可変容量コンデンサの静電
容量の変動量に応じた電圧の電気信号が、第1及び第2
の可変容量コンデンサの接続点から取得できなくなる第
2状態において、ノイズフィルターによるノイズの除去
動作が不要にも拘わらずなされてしまうのを、確実に防
止することが可能となる。
【0044】また、請求項4に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置や、請求項11に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項1、2又は3に
記載した静電容量−電圧変換装置や、請求項7、8、9
又は10に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置に
おいて、電気信号を帰還増幅する増幅手段の帰還用素子
が抵抗であることから、抵抗の抵抗値が大きいほど増幅
手段の増幅率、即ち、利得が大きくなることになり、し
たがって、帰還用素子をコンデンサとして、コンデンサ
の静電容量が小さいほど増幅手段の利得が大きくなるよ
うにするのに比べて、増幅手段を高価な特定用途向けI
C(ASIC)でなくブレッドボードにより安価に構成
することが可能となる。
【0045】しかも、ASICかブレッドボードかを問
わず、帰還用素子をコンデンサとするとなると、その帰
還用のコンデンサの静電容量は、第1及び第2の可変容
量コンデンサの静電容量よりも当然小さい値にしなけれ
ばならず、そのように静電容量を小さくした帰還用のコ
ンデンサでは、増幅手段等の基板上に存在する浮遊容量
のように大きい容量には対応できず、結局、正確に検出
できずノイズとなってしまうが、大きい抵抗値であるほ
ど利得が大きくなる抵抗を帰還用素子とすることで、増
幅手段等の基板上の浮遊容量による影響を受けずに精度
よく電気信号を増幅することが可能となる。
【0046】さらに、請求項5に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置や、請求項12に記載した本発明の
静電容量−電圧変換装置によれば、請求項4に記載した
静電容量−電圧変換装置や、請求項7、8、9、10又
は11に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置にお
いて、電気信号を帰還増幅する増幅手段の増幅出力が、
第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点に発生する
電気信号に対して位相ずれを起こしても、増幅手段の有
するコンデンサによりその位相ずれが補償されることか
ら、増幅手段による帰還増幅動作の安定性を向上させ、
増幅手段の増幅出力を第1及び第2の可変容量コンデン
サの静電容量の変動量に応じた正確な電位に安定させる
ことが可能となる。
【0047】また、請求項6に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置や、請求項13に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項1、2、3又は
4に記載した静電容量−電圧変換装置や、請求項11又
は12に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置にお
いて、第2状態には、第1及び第2の可変容量コンデン
サの接続点に接続される増幅手段の一方の入力端と出力
端とがスイッチング手段により接続され、増幅手段の帰
還用素子であるコンデンサの両端が接続されて、このコ
ンデンサの蓄積電荷が放電により完全になくされる。
【0048】したがって、第1及び第2の各可変容量コ
ンデンサの蓄積電荷が放電されるか、或は、電源からの
単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で第1及び第2の
各可変容量コンデンサの両端に印加されて、第1及び第
2の各可変容量コンデンサの蓄積電荷が中和される第2
状態に、増幅手段のコンデンサに蓄積電荷が残存し、続
く第1状態において増幅手段の増幅出力の帰還によりコ
ンデンサに電荷がさらに蓄積され、やがては飽和して増
幅手段の増幅率、即ち、利得が低下してしまうのを防止
することが可能となる。
【0049】さらに、請求項14に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項4、5、6、1
1、12又は13に記載した本発明の静電容量−電圧変
換装置において、増幅手段が電気信号を帰還増幅するに
当たり比較する基準電圧源の基準電圧値が変更可能であ
ることから、第1及び第2の各可変容量コンデンサ間で
静電容量が微妙に異なる場合等に、その差の影響で増幅
手段による増幅出力の初期値(オフセット値)が正規の
値からずれてしまわないように調整することが可能とな
る。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明による静電容量−電
圧変換装置の実施形態について、図面を参照して説明す
る。
【0051】図1は本発明の第1実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置を一部ブロックで示す回路図であり、
第1実施形態の静電容量−電圧変換装置は、第1の可変
容量コンデンサC1、第2の可変容量コンデンサC2、
第1の充放電手段1、第2の充放電手段2、増幅及び整
流手段3、補正手段4、及び、電源VCCから構成され
る。
【0052】前記第1の可変容量コンデンサC1及び第
2の可変容量コンデンサC2は、共に同じ静電容量Cを
有しており、接続点Pにおいて互いに直列に接続されて
コンデンサ列Aを構成していて、このコンデンサ列Aの
両端は前記電源VCC及びアースGNDに各々接続され
ている。
【0053】そして、このコンデンサ列Aは、第1の可
変容量コンデンサC1と第2の可変容量コンデンサC2
との接続点P側の各可動電極(図示せず)が共通電極と
されていて、電源VCCに接続される第1の可変容量コ
ンデンサC1の固定電極(図示せず)やアースGNDに
接続される第2の可変容量コンデンサC2の固定電極
(図示せず)に対して、第1の可変容量コンデンサC1
と第2の可変容量コンデンサC2との共通電極が、例え
ば圧力や加速度といった物理量の変化に応じて、反対の
向きで同じストロークだけ移動可能とされている。
【0054】これにより、コンデンサ列Aは、共通電極
である第1の可変容量コンデンサC1の可動電極がその
固定電極からストロークΔS分だけ離間すると、共通電
極である第2の可変容量コンデンサC2の可動電極がそ
の固定電極にストロークΔS分だけ接近し、その結果、
第1の可変容量コンデンサC1の静電容量CがΔCだけ
減少して静電容量C−ΔCとなると共に、第2の可変容
量コンデンサC2の静電容量CがΔCだけ増加して静電
容量C+ΔCとなるように構成されている。
【0055】反対に、コンデンサ列Aは、共通電極であ
る第1の可変容量コンデンサC1の可動電極がその固定
電極にストロークΔS分だけ接近すると、共通電極であ
る第2の可変容量コンデンサC2の可動電極がその固定
電極からストロークΔS分だけ離間し、その結果、第1
の可変容量コンデンサC1の静電容量CがΔCだけ増加
して静電容量C+ΔCとなると共に、第2の可変容量コ
ンデンサC2の静電容量CがΔCだけ減少して静電容量
C−ΔCとなるように構成されている。
【0056】前記第1の充放電手段1は2つのアナログ
スイッチSW1,SW3からなり、このうちアナログス
イッチSW1は、電源VCCと第1の可変容量コンデン
サC1の固定電極との間に介設されており、もう1つの
アナログスイッチSW3は、アナログスイッチSW1よ
りも第1の可変容量コンデンサC1の固定電極寄りの箇
所と、接続点Pよりも第1の可変容量コンデンサC1の
可動電極寄りの箇所との間に介設されている。
【0057】そして、前記アナログスイッチSW1は、
不図示のクロック発生器からのクロック信号CLKをイ
ンバータINVにより反転させた反転クロック信号/C
LKの論理レベルが「H」の時に導通状態となり、か
つ、「L」の時に非導通状態となるように構成されてお
り、一方、前記アナログスイッチSW3は、前記クロッ
ク発生器からのクロック信号CLKの論理レベルが
「H」の時に導通状態となり、かつ、「L」の時に非導
通状態となるように構成されている。
【0058】前記第2の充放電手段2は2つのアナログ
スイッチSW2,SW4からなり、このうちアナログス
イッチSW2は、第2の可変容量コンデンサC2の固定
電極とアースGNDとの間に介設されており、もう1つ
のアナログスイッチSW4は、アナログスイッチSW2
よりも第2の可変容量コンデンサC2の固定電極寄りの
箇所と、接続点Pよりも第2の可変容量コンデンサC2
の可動電極寄りの箇所との間に介設されている。
【0059】そして、前記アナログスイッチSW2は、
前記クロック発生器からのクロック信号CLKをインバ
ータINVにより反転させた反転クロック信号/CLK
の論理レベルが「H」の時に導通状態となり、かつ、
「L」の時に非導通状態となるように構成されており、
一方、前記アナログスイッチSW4は、前記クロック発
生器からのクロック信号CLKの論理レベルが「H」の
時に導通状態となり、かつ、「L」の時に非導通状態と
なるように構成されている。
【0060】前記増幅及び整流手段3は、差動増幅器3
1、帰還抵抗Rf、アナログスイッチSW5、及びロー
パスフィルター32からなり、差動増幅器31(増幅手
段に相当)の反転入力端子には、前記第1の可変容量コ
ンデンサC1と第2の可変容量コンデンサC2との接続
点Pが接続されており、差動増幅器31の非反転入力端
子には前記補正手段4(基準電圧源に相当)が接続され
ていて、この補正手段4は、例えば、内部に有する可変
抵抗(図示せず)により基準電圧Vrefを調整するこ
とができるように構成されている。
【0061】そして、増幅及び整流手段3は、補正手段
4により基準電圧Vrefを適宜調整することで、差動
増幅器31のオフセット電圧を補償すると共に、製造誤
差による第1の可変容量コンデンサC1と第2の可変容
量コンデンサC2との静電容量差を補正する。
【0062】これにより、第1及び第2の可変容量コン
デンサC1,C2の可動電極が第1及び第2の可変容量
コンデンサC1,C2の各固定電極から等距離にあると
きに、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の
接続点Pに現れるコンデンサ列Aの出力を差動増幅器3
1により増幅した結果が、電源VCCの半分の電圧VC
C/2が差動増幅器31の反転入力端子から入力された
場合の値と一致するように、補正手段4が補償する構成
となっている。
【0063】前記帰還抵抗Rfは、前記差動増幅器31
の出力端子と反転入力端子との間に介設されており、こ
の帰還抵抗Rfとして抵抗値の大きいものを用いるほ
ど、帰還抵抗Rfでの電圧降下が大きくなる分だけ差動
増幅器31の増幅率、即ち、利得が大きくなるように構
成されている。
【0064】前記アナログスイッチSW5は、前記差動
増幅器31の出力端子に接続されていて、前記クロック
発生器からのクロック信号CLKをインバータINVに
より反転させた反転クロック信号/CLKの論理レベル
が「H」の時に導通状態となり、かつ、「L」の時に非
導通状態となるように構成されている。
【0065】前記ローパスフィルター32(ノイズフィ
ルターに相当)は、前記アナログスイッチSW5を介し
て前記差動増幅器31の出力端子に接続されており、こ
のローパスフィルター32は、第1及び第2の充放電手
段1,2の各アナログスイッチSW1〜SW4の開閉動
作に伴い、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C
2の接続点Pに現れるコンデンサ列Aの出力に重畳され
るノイズを、この出力から除去するためのものであり、
このローパスフィルター32を通過した出力が、静電容
量−電圧変換装置の最終的な電圧出力VOとなる。
【0066】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態の静電容量−電圧変換装置では第1乃至第5のアナ
ログスイッチSW1〜SW5が、請求項中のスイッチン
グ素子に各々相当し、これら第1乃至第5のアナログス
イッチSW1〜SW5と、前記不図示のクロック発生器
と、インバータINVとによって、請求項中のスイッチ
ング手段が構成されている。
【0067】次に、上述のように構成された本実施形態
の静電容量−電圧変換装置の動作(作用)について説明
する。
【0068】まず、前記クロック発生器からのクロック
信号CLKの論理レベルが「L」であると、図2に等価
回路図で示すように、第1の充放電手段1のアナログス
イッチSW3と第2の充放電手段2のアナログスイッチ
SW4、及び、増幅及び整流手段3のアナログスイッチ
SW5がいずれも非導通状態となり、一方、第1の充放
電手段1のアナログスイッチSW1と第2の充放電手段
2のアナログスイッチSW2とがいずれも導通状態とな
る。
【0069】このため、コンデンサ列Aは電源VCCと
アースGNDとの間に直列に接続された状態となり、し
たがって、第1の可変容量コンデンサC1と第2の可変
容量コンデンサC2とには、これら第1及び第2の可変
容量コンデンサC1、,C2の各固定電極からの可動電
極の距離に応じた静電容量で電荷が充電される。
【0070】例えば、第1及び第2の可変容量コンデン
サC1,C2の可動電極が各固定電極から等距離にある
ときには、これら第1及び第2の可変容量コンデンサC
1,C2の静電容量が等しくなるので、電源VCCの半
分の電圧VCC/2で第1及び第2の可変容量コンデン
サC1,C2が各々充電されることになる。
【0071】これに対し、例えば、第1の可変容量コン
デンサC1の静電容量が増加し、それと同量だけ第2の
可変容量コンデンサC2の静電容量が減少すると、それ
に応じて、第1の可変容量コンデンサC1に充電される
電荷が増加し、第2の可変容量コンデンサC2に充電さ
れる電荷が減少して、第1及び第2の可変容量コンデン
サC1,C2の接続点Pに現れる電圧が減少することに
なる。
【0072】そして、増幅及び整流手段3のアナログス
イッチSW5が導通状態であることから、差動増幅器3
1の出力端子とローパスフィルター32とが接続され
て、差動増幅器31の出力のうちから、アナログスイッ
チSW1〜SW4の開閉動作に伴うノイズが除去され
て、ローパスフィルター32から静電容量−電圧変換装
置の最終的な電圧出力VOが得られる。
【0073】ここで、差動増幅器31の非反転入力端子
に補正手段4から初期設定(すなわち、補正なし)電圧
として基準電圧VrefがVCC/2の電位で印加され
ている。この状態において、ローパスフィルター32か
らの電圧出力VOは以下のようにして算出される。
【0074】第1の可変容量コンデンサC1の充電電流
Ic1、第2の可変容量コンデンサC2の充電電流Ic
2、及び帰還抵抗Rfに流れる電流Irはそれぞれ、 Ic1=(dQ1/dt)×5 ={(C1・VCC/2)/dt}×5 …(1) Ic2=(dQ2/dt)×5 ={(C2・VCC/2)/dt}×5 …(2) Ir={(VO−VCC/2)/Rf}×5 …(3) となり、ここでIrは単位時間当たりの電流値であり、
fはアナログスイッチSW1〜SW5の駆動周波数であ
る。
【0075】また、キルヒホッフの法則を接続点Pに適
用すると、 Ic1−Ic2+Ir=0 …(4) が成り立ち、(2)、(3)、(4)式を(5)式に代
入して、時間項を削除すると、 C1・(VCC×5)/2−C2・(VCC×5)/2
+{(VO−VCC/2)×5}/Rf=0 これより出力電圧VOは、 VO=(VCC/2)・〔Rf(C2−C1)×5+1〕 …(5) となる。
【0076】第1及び第2の可変容量コンデンサC1,
C2の可動電極が各固定電極から等距離にあるときの、
これら第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の
静電容量を中心値Cとした場合、この中心値Cからの静
電容量の変化ΔCを考慮して、第1の可変容量コンデン
サC1の静電容量がΔCだけ減少し、第2の可変容量コ
ンデンサC2の静電容量がΔCだけ増加したとすると、 C1=C−ΔC …(6) C2=C+ΔC …(7) と表現され、(6)、(7)式を(5)式に代入する
と、電圧出力VOは、 VO=(VCC/2)・〔2Rf・ΔC×5+1〕 …(8) となる。
【0077】上記(8)式から明らかなように、電圧出
力VOは第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2
の容量変化ΔCに比例し、帰還抵抗Rfと、アナログス
イッチSW1〜SW5の駆動周波数fとが、回路全体の
利得、すなわち感度を決定する。
【0078】図2に示すような、クロック発生器からの
クロック信号CLKの論理レベルが「L」であるタイミ
ングでは、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C
2に電荷が充電されたままとなり何れは、出力が飽和し
容量変化に応じた電圧が発生しなくなる。これに対処す
るため、図2の次のクロックタイミングで、図3の状態
とする。
【0079】即ち、図2の次のクロックタイミングで、
前記クロック発生器からのクロック信号CLKの論理レ
ベルが「H」になると、図3に等価回路図で示すよう
に、第1の充放電手段1のアナログスイッチSW3と第
2の充放電手段2のアナログスイッチSW4、及び、増
幅及び整流手段3のアナログスイッチSW5がいずれも
導通状態となり、一方、第1の充放電手段1のアナログ
スイッチSW1と第2の充放電手段2のアナログスイッ
チSW2とがいずれも非導通状態となる。
【0080】このため、コンデンサ列Aは電源VCCと
アースGNDとの双方から絶縁されて、第1の可変容量
コンデンサC1の固定電極と可動電極とが短絡されると
共に、第2の可変容量コンデンサC2の固定電極と可動
電極とが短絡された状態となり、したがって、第1の可
変容量コンデンサC1と第2の可変容量コンデンサC2
とは、これら第1及び第2の可変容量コンデンサC1,
C2に各々充電された電荷を放出する放電状態となる。
【0081】そして、増幅及び整流手段3のアナログス
イッチSW5が非導通状態であることから、差動増幅器
31の出力端子とローパスフィルター32とが絶縁さ
れ、これにより、第1及び第2の可変容量コンデンサC
1,C2の接続点Pの電位が、これら第1及び第2の可
変容量コンデンサC1,C2から放出された電荷による
放電電圧となって、第1及び第2の可変容量コンデンサ
C1,C2の接続点Pにコンデンサ列Aの見かけ上の電
圧出力が発生する。
【0082】しかし、接続点Pに発生するの見かけ上の
電圧出力が差動増幅器31により増幅されて出力端子か
ら出力されても、非導通状態のアナログスイッチSW5
によりローパスフィルター32への入力が阻止されるの
で、ローパスフィルター32からは、静電容量−電圧変
換装置の最終的な電圧出力VOは得られず、いわゆる、
同期検波が行われることになる。
【0083】そして、クロック発生器からのクロック信
号CLKの論理レベルを「L」と「H」とに周期的に切
り換えて、図2の等価回路図の状態と図3の等価回路図
の状態とを交互に発生させることで、第1及び第2の可
変容量コンデンサC1,C2にひたすら電荷が蓄積され
続けるようになるのを防ぎ、電荷の蓄積と放出とを繰り
返させて、差動増幅器31の出力を飽和させることな
く、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の容
量変化を電圧変化としてローパスフィルター32から出
力させることができる。
【0084】しかも、差動増幅器31の出力端子から反
転入力端子への帰還用素子を帰還抵抗Rfとしたことか
ら、差動増幅器31の増幅率、即ち、利得を高く確保し
て静電容量−電圧変換装置の感度及び精度を向上させ、
かつ、この静電容量−電圧変換装置をプリント基板上に
構成した場合には、そのプリント基板上の浮遊容量の影
響をなくすことができる。
【0085】尚、以上の説明では、第1及び第2の可変
容量コンデンサC1,C2の可動電極が各固定電極から
等距離にあるときに、これら第1及び第2の可変容量コ
ンデンサC1,C2の静電容量が等しくなるということ
を前提としていたが、実際には、第1の可変容量コンデ
ンサC1と第2の可変容量コンデンサC2とが同じ規格
のものであったとしても、製造誤差等により両者の静電
容量が微妙に異なる場合があり、そのような場合には、
第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の可動電
極が各固定電極から等距離にあったとしても、これら第
1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の静電容量
が等しくならなくなる。
【0086】そこで、このような場合には、先に構成の
説明において述べたように、補正手段4において基準電
圧Vrefを適宜調整し、第1及び第2の可変容量コン
デンサC1,C2の可動電極が第1及び第2の可変容量
コンデンサC1,C2の各固定電極から等距離にあると
きに、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,C2の
接続点Pに現れるコンデンサ列Aの出力が、電源VCC
の半分の電圧VCC/2が差動増幅器31の反転入力端
子から入力された場合の値と一致するように、補正手段
4によって補償することになる。
【0087】次に、本発明の第2実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置について、図4を参照して説明する。
【0088】図4は本発明の第2実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置を一部ブロックで示す回路図であり、
この第2実施形態に係る静電容量−電圧変換装置は、第
1の充放電手段1’のアナログスイッチSW3が、アナ
ログスイッチSW1よりも第1の可変容量コンデンサC
1の固定電極寄りの箇所とアースGNDとの間に介設さ
れている点と、第2の充放電手段2’のアナログスイッ
チSW4が、アナログスイッチSW2よりも第2の可変
容量コンデンサC2の固定電極寄りの箇所と電源VCC
との間に介設されている点において、図1に示す第1実
施形態の静電容量−電圧変換装置とは構成が異なってお
り、その他の点については、図1に示す第1実施形態の
静電容量−電圧変換装置と同様に構成されている。
【0089】したがって、第2実施形態の静電容量−電
圧変換装置は、前記クロック発生器からのクロック信号
CLKの論理レベルが「L」であると、図1に示す第1
実施形態の静電容量−電圧変換装置と同様に、図2の等
価回路図で表される状態となる。
【0090】反対に、クロック発生器からのクロック信
号CLKの論理レベルが「H」になると、図5に等価回
路図で示すように、図2の等価回路図とは逆に、第2の
可変容量コンデンサC2の固定電極が電源VCCに接続
され、第1の可変容量コンデンサC1の固定電極がアー
スGNDに接続された状態となる。
【0091】このため、第2実施形態の静電容量−電圧
変換装置では、クロック発生器からのクロック信号CL
Kの論理レベルが「L」である状態で、第1及び第2の
可変容量コンデンサC1,C2に各々充電される電荷
と、クロック発生器からのクロック信号CLKの論理レ
ベルが「H」である状態で、第1及び第2の可変容量コ
ンデンサC1,C2に各々充電される電荷とが、互いに
逆の極性となることになり、その結果、逆極性の電荷の
充電により、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,
C2の充電電荷が各々中和されることになる。
【0092】しかも、特に、クロック発生器からのクロ
ック信号CLKの論理レベルが「H」である状態では、
増幅及び整流手段3のアナログスイッチSW5が非導通
状態であり、差動増幅器31の出力端子とローパスフィ
ルター32とが絶縁されることから、非導通状態のアナ
ログスイッチSW5により差動増幅器31の出力のロー
パスフィルター32への入力が阻止されるので、ローパ
スフィルター32からは、静電容量−電圧変換装置の最
終的な電圧出力VOは得られず、いわゆる、同期検波が
行われることになる。
【0093】このように構成した第2実施形態の静電容
量−電圧変換装置によっても、第1実施形態の静電容量
−電圧変換装置と同様の効果を得ることができる。
【0094】次に、本発明の第3実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置について、図6を参照して説明する。
【0095】図6は本発明の第3実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置を一部ブロックで示す回路図であり、
この第3実施形態に係る静電容量−電圧変換装置は、増
幅及び整流手段3’のアナログスイッチSW5が、差動
増幅器31の出力端子と反転入力端子との間に介設され
て帰還抵抗Rfと並列に接続されている点と、このアナ
ログスイッチSW5が、クロック発生器からのクロック
信号CLKの論理レベルが「H」の時に導通状態とな
り、かつ、「L」の時に非導通状態となるように構成さ
れている点において、図4に示す第2実施形態に係る静
電容量−電圧変換装置とは構成が異なっており、その他
の点については、図4に示す第2実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置と同様に構成されている。
【0096】したがって、第3実施形態に係る静電容量
−電圧変換装置は、前記クロック発生器からのクロック
信号CLKの論理レベルが「L」であると、図1に示す
第1実施形態の静電容量−電圧変換装置と同様に、図2
の等価回路図で表される状態となる。
【0097】反対に、クロック発生器からのクロック信
号CLKの論理レベルが「H」になると、図7に等価回
路図で示すように、図5の等価回路図と同じく、第2の
可変容量コンデンサC2の固定電極が電源VCCに接続
され、第1の可変容量コンデンサC1の固定電極がアー
スGNDに接続される一方で、図5の等価回路図とは異
なり、差動増幅器31の出力端子と反転入力端子とが短
絡されると共に、差動増幅器31の出力端子とローパス
フィルター32とが接続された状態となる。
【0098】このため、第2実施形態の静電容量−電圧
変換装置では、クロック発生器からのクロック信号CL
Kの論理レベルが「L」である状態で、第1及び第2の
可変容量コンデンサC1,C2に各々充電される電荷
と、クロック発生器からのクロック信号CLKの論理レ
ベルが「H」である状態で、第1及び第2の可変容量コ
ンデンサC1,C2に各々充電される電荷とが、互いに
逆の極性となることになり、その結果、逆極性の電荷の
充電により、第1及び第2の可変容量コンデンサC1,
C2の充電電荷が各々中和されることになる。
【0099】しかも、特に、クロック発生器からのクロ
ック信号CLKの論理レベルが「H」である状態では、
増幅及び整流手段3のアナログスイッチSW5が導通状
態であり、差動増幅器31の出力端子と反転入力端子と
が短絡されて差動増幅器31の出力がリセットされるの
で、ローパスフィルター32からは、静電容量−電圧変
換装置の最終的な電圧出力VOは得られず、いわゆる、
同期検波が行われることになる。
【0100】このように構成した第3実施形態の静電容
量−電圧変換装置によっても、第1実施形態や第2実施
形態の静電容量−電圧変換装置と同様の効果を得ること
ができる。
【0101】次に、本発明の第4実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置について、図8を参照して説明する。
【0102】図8は本発明の第4実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置を一部ブロックで示す回路図であり、
この第4実施形態に係る静電容量−電圧変換装置は、増
幅及び整流手段3”が、差動増幅器31の出力端子と反
転入力端子との間に介設されて帰還抵抗Rfやアナログ
スイッチSW5と並列に接続される位相補償用コンデン
サCfをさらに有している点において、図6に示す第3
実施形態に係る静電容量−電圧変換装置とは構成が異な
っており、その他の点については、図6に示す第3実施
形態に係る静電容量−電圧変換装置と同様に構成されて
いる。
【0103】したがって、第4実施形態に係る静電容量
−電圧変換装置は、前記クロック発生器からのクロック
信号CLKの論理レベルが「L」であると、図6に示す
第3実施形態の静電容量−電圧変換装置と同様の、図7
の等価回路図で表される状態に対して、帰還抵抗Rfと
並列に位相補償用コンデンサCfがさらに接続された状
態となる。
【0104】これに対し、前記クロック発生器からのク
ロック信号CLKの論理レベルが「H」であると、図7
の等価回路図と同じく、差動増幅器31の出力端子と反
転入力端子とが短絡されると共に、差動増幅器31の出
力端子とローパスフィルター32とが接続された状態と
なる。
【0105】このため、第4実施形態に係る静電容量−
電圧変換装置では、クロック発生器からのクロック信号
CLKの論理レベルが「L」である状態で、第1及び第
2の可変容量コンデンサC1,C2に各々充電される電
荷と、クロック発生器からのクロック信号CLKの論理
レベルが「H」である状態で、第1及び第2の可変容量
コンデンサC1,C2に各々充電される電荷とが、互い
に逆の極性となることになり、その結果、逆極性の電荷
の充電により、第1及び第2の可変容量コンデンサC
1,C2の充電電荷が各々中和されることになる。
【0106】しかも、特に、クロック発生器からのクロ
ック信号CLKの論理レベルが「L」である状態では、
差動増幅器31の反転入力端子に入力されるコンデンサ
列Aの出力信号に対する、差動増幅器31の出力端子か
ら反転入力端子に帰還される帰還信号の位相補償が、位
相補償用コンデンサCfによって行われることになる。
【0107】また、クロック発生器からのクロック信号
CLKの論理レベルが「H」である状態では、増幅及び
整流手段3のアナログスイッチSW5が導通状態であ
り、差動増幅器31の出力端子と反転入力端子とが短絡
されて差動増幅器31の出力がリセットされるので、ロ
ーパスフィルター32からは、静電容量−電圧変換装置
の最終的な電圧出力VOは得られず、いわゆる、同期検
波が行われることになる。
【0108】このように構成した第4実施形態の静電容
量−電圧変換装置によっても、第1実施形態や第2実施
形態、及び、第3実施形態の静電容量−電圧変換装置と
同様の効果を得ることができる他、次のような効果をさ
らに得ることができる。
【0109】つまり、差動増幅器31の出力端子から反
転入力端子への帰還用素子を帰還抵抗Rfとして、差動
増幅器31の増幅率、即ち、利得を高く確保して静電容
量−電圧変換装置の感度及び精度を向上させることがで
きるようにし、かつ、この静電容量−電圧変換装置をプ
リント基板上に構成した場合には、そのプリント基板上
の浮遊容量の影響をなくすことができるようにした上
で、差動増幅器31の反転入力端子に入力されるコンデ
ンサ列Aの出力信号に対する、差動増幅器31の出力端
子から反転入力端子に帰還される帰還信号の位相を一致
させることができる。
【0110】次に、本発明の第5実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置について、図9を参照して説明する。
【0111】図9は本発明の第5実施形態に係る時分割
多重静電容量−電圧変換装置を一部ブロックで示す回路
図であり、この第5実施形態に係る時分割多重静電容量
−電圧変換装置は、例えば、X−Y−Zの3次元方向に
おける加速度を検出する加速度センサ等に適用されるも
のである。
【0112】そして、図9に示す第5実施形態に係る時
分割多重静電容量−電圧変換装置は、図6に示す第3実
施形態に係る静電容量−電圧変換装置のコンデンサ列A
と第1及び第2の充放電手段1’,2’とを3段設け
て、各コンデンサ列Aにおける第1及び第2の可変容量
コンデンサC11,C12、C21,C22、C31,
C32の接続点Pどうしを相互に接続した点において、
図6に示す第3実施形態に係る静電容量−電圧変換装置
とは構成が異なっている。
【0113】また、図9に示す時分割多重静電容量−電
圧変換装置は、各段のコンデンサ列Aや第1及び第2の
充放電手段1’,2’に対応して、アナログスイッチS
W61とローパスフィルター321、アナログスイッチ
SW62とローパスフィルター322、並びに、アナロ
グスイッチSW63とローパスフィルター323の3段
の各直列回路を、増幅及び整流手段3’の差動増幅器3
1の出力端子に分岐接続した点において、図6に示す第
3実施形態に係る静電容量−電圧変換装置とは構成が異
なっている。
【0114】さらに、本実施形態の時分割多重静電容量
−電圧変換装置では、図10に説明図で示すように、ク
ロック発生器Rckから論理レベル「H」と論理レベル
「L」とのディーティー比を1:5としたクロック信号
CLK’が、シフトレジスターSRにより1/6周期ず
つシフトレジストされて、クロックパルスφ11,φ2
1,φ12,φ22,φ13,φ23の順にシフトレジ
スターSRから出力される。
【0115】そして、図9に示すように、クロックパル
スφ11が1段目の第1の充放電手段1’のアナログス
イッチSW11,SW21と、増幅及び整流手段3’の
1段目のアナログスイッチSW61とに各々入力され、
クロックパルスφ21が1段目の第2の充放電手段2’
のアナログスイッチSW31,SW41に各々入力され
る。
【0116】同様に、クロックパルスφ12が2段目の
第1の充放電手段1’のアナログスイッチSW12,S
W22と、増幅及び整流手段3’の2段目のアナログス
イッチSW62とに各々入力され、クロックパルスφ2
2が2段目の第2の充放電手段2’のアナログスイッチ
SW32,SW42に各々入力されると共に、クロック
パルスφ13が3段目の第1の充放電手段1’のアナロ
グスイッチSW13,SW23と、増幅及び整流手段
3’の3段目のアナログスイッチSW63とに各々入力
され、クロックパルスφ23が3段目の第2の充放電手
段2’のアナログスイッチSW33,SW43に各々入
力される。
【0117】また、本実施形態の時分割多重静電容量−
電圧変換装置では、図11に説明図で示すように、シフ
トレジスターSRからの3つのクロックパルスφ21,
φ22,φ23が論理和回路ORにより合成されて、リ
セットパルスφRとして増幅及び整流手段3’の第5の
アナログスイッチSW5に入力される。
【0118】尚、各クロックパルスφ11,φ21,φ
12,φ22,φ13,φ23とリセットパルスφRと
の時系列の関係を、図12のタイミングチャートに示
す。
【0119】以上の説明からも明らかなように、第5実
施形態に係る時分割多重静電容量−電圧変換装置では、
各段のアナログスイッチSW11〜SW13,SW21
〜SW23,SW31〜SW33,SW41〜SW4
3,SW61〜SW63が、請求項中のスイッチング素
子に各々相当し、これらアナログスイッチSW11〜S
W13,SW21〜SW23,SW31〜SW33,S
W41〜SW43,SW61〜SW63と、クロック発
生器Rckと、シフトレジスターSRと、論理和回路O
Rとによって、請求項中のスイッチング手段が構成され
ている。
【0120】このように構成された第5実施形態に係る
時分割多重静電容量−電圧変換装置では、クロック発生
器Rckからのクロック信号CLK’の1/3周期毎
に、1段目のコンデンサ列Aや第1の充放電手段1’
と、1段目のアナログスイッチSW61やローパスフィ
ルター321と、増幅及び整流手段3’の差動増幅器3
1とからなる1段目の静電容量−電圧変換装置部分にお
いて、図2の等価回路図で表される状態と、図7の等価
回路図で表される状態とが、クロック信号CLK’の1
/6周期幅で連続して発生する。
【0121】また、第5実施形態に係る時分割多重静電
容量−電圧変換装置では、1段目の静電容量−電圧変換
装置部分の上述した状態の発生タイミングから、クロッ
ク発生器Rckからのクロック信号CLK’の1/3周
期だけ遅れて、クロック信号CLK’の1/3周期毎
に、2段目のコンデンサ列Aや第1の充放電手段1’
と、2段目のアナログスイッチSW62やローパスフィ
ルター322と、増幅及び整流手段3’の差動増幅器3
1とからなる2段目の静電容量−電圧変換装置部分にお
いて、図2の等価回路図で表される状態と、図7の等価
回路図で表される状態とが、クロック信号CLK’の1
/6周期幅で連続して発生する。
【0122】さらに、第5実施形態に係る時分割多重静
電容量−電圧変換装置では、2段目の静電容量−電圧変
換装置部分の上述した状態の発生タイミングから、クロ
ック発生器Rckからのクロック信号CLK’の1/3
周期だけ遅れて、クロック信号CLK’の1/3周期毎
に、3段目のコンデンサ列Aや第1の充放電手段1’
と、3段目のアナログスイッチSW63やローパスフィ
ルター323と、増幅及び整流手段3’の差動増幅器3
1とからなる3段目の静電容量−電圧変換装置部分にお
いて、図2の等価回路図で表される状態と、図7の等価
回路図で表される状態とが、クロック信号CLK’の1
/6周期幅で連続して発生する。
【0123】したがって、第5実施形態に係る時分割多
重静電容量−電圧変換装置では、3段目の静電容量−電
圧変換装置部分の上述した状態の発生タイミングから、
クロック発生器Rckからのクロック信号CLK’の1
/3周期だけ遅れたタイミングで、1段目の静電容量−
電圧変換装置部分において、上述した状態が再び発生す
ることになる。
【0124】このように構成された第5実施形態に係る
時分割多重静電容量−電圧変換装置によれば、図6に示
す第3実施形態に係る静電容量−電圧変換装置と同様の
効果を、1段目乃至3段目の各静電容量−電圧変換装置
部分において周期的に発生させることができる。
【0125】しかも、第5実施形態に係る時分割多重静
電容量−電圧変換装置によれば、例えば、特開平8−1
5347号公報の多チャンネル静電センサ装置に見られ
るような、各段のコンデンサ列Aにおける第1及び第2
の可変容量コンデンサC1,C2の充電電荷の変化を、
発振周波数信号を搬送波としてAM変調する構成に比べ
て、変調回路や充電電荷変化検出用の検波回路といった
回路規模を増大させるような回路の必要性をなくし、単
一の差動増幅器により装置をコンパクトに構成すること
ができる。
【0126】その上、上述した特開平8−15347号
公報の多チャンネル静電センサ装置のように、アナログ
回路部分が殆どを占めるような構成に比べて、デジタル
回路部分を多くして装置動作の安定性を向上させること
ができ、かつ、一般に静電容量−電圧変換装置の感度を
高くするのに不利とされている、直列接続した2つのコ
ンデンサの共通電極をアースする構成を採らず、共通電
極を出力端子として、感度の良好な多重静電容量−電圧
変換装置を構成することができる。
【0127】次に、本発明の第6実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置について、図13を参照して説明す
る。
【0128】図13は本発明の第6実施形態に係る周波
数分割多重静電容量−電圧変換装置を一部ブロックで示
す回路図であり、この第6実施形態に係る周波数分割多
重静電容量−電圧変換装置も、図9に示す第5実施形態
に係る時分割多重静電容量−電圧変換装置と同様に、例
えば、X−Y−Zの3次元方向における加速度を検出す
る加速度センサ等に適用されるものである。
【0129】そして、図13に示す第6実施形態に係る
周波数分割多重静電容量−電圧変換装置は、図14にグ
ラフで示すように、f1〜f3の3つに分割した各周波
数帯において、図15に説明図で示すように、3つのク
ロック発生器Rck1〜Rck3から、論理レベル
「H」と論理レベル「L」とのディーティー比を1:1
としたクロック信号が、クロックパルスφ11,φ1
2,φ13として互いに同期して出力される点におい
て、図9に示す第5実施形態に係る時分割静電容量−電
圧変換装置とは構成が異なっている。
【0130】また、第6実施形態に係る周波数分割多重
静電容量−電圧変換装置は、図13に示すように、各ク
ロックパルスφ11,φ12,φ13をインバータIN
V1〜INV3により反転させたクロックパルスφ2
1,φ22,φ23が各々生成される点において、図9
に示す第5実施形態に係る時分割静電容量−電圧変換装
置とは構成が異なっている。
【0131】さらに、図13に示すように、第6実施形
態に係る周波数分割多重静電容量−電圧変換装置は、差
動増幅器31の出力端子と各段のローパスフィルター3
21,322,323との間に、差動増幅器31の増幅
出力からf1〜f3の各周波数帯の信号成分を抽出する
バンドパスフィルター331,332,333が各々介
設されている点において、図9に示す第5実施形態に係
る時分割静電容量−電圧変換装置とは構成が異なってい
る。
【0132】そして、上述した各クロックパルスφ1
1,φ12,φ13は、図9に示す第5実施形態に係る
時分割多重静電容量−電圧変換装置と同様に、1段目乃
至3段目の対応する各第1の充放電手段1’のアナログ
スイッチSW11,SW21、SW12,SW22、S
W13,SW23や、増幅及び整流手段3’の対応する
各段のアナログスイッチSW61,SW62,SW63
に各々され、各クロックパルスφ21,φ22,φ23
も、図9に示す第5実施形態に係る時分割多重静電容量
−電圧変換装置と同様に、1段目乃至3段目の対応する
各第2の充放電手段2’のアナログスイッチSW31,
SW41、SW32,SW42、SW33,SW43に
各々入力される。
【0133】尚、増幅及び整流手段3’の第5のアナロ
グスイッチSW5には、図9に示す第5実施形態に係る
時分割多重静電容量−電圧変換装置と同様に、クロック
パルスφ21,φ22,φ23を不図示の論理和回路に
より合成して生成したリセットパルスφRが入力され
る。
【0134】以上の説明からも明らかなように、第6実
施形態に係る時分割多重静電容量−電圧変換装置では、
各段のアナログスイッチSW11〜SW13,SW21
〜SW23,SW31〜SW33,SW41〜SW4
3,SW61〜SW63が、請求項中のスイッチング素
子に各々相当し、これらアナログスイッチSW11〜S
W13,SW21〜SW23,SW31〜SW33,S
W41〜SW43,SW61〜SW63と、クロック発
生器Rck1〜Rck3と、インバータINV1〜IN
V3と、不図示の論理和回路とによって、請求項中のス
イッチング手段が構成されている。
【0135】このように構成された第6実施形態に係る
周波数分割多重静電容量−電圧変換装置では、各段の静
電容量−電圧変換装置部分において、図2の等価回路図
で表される状態と、図7の等価回路図で表される状態と
が、クロックパルスφ11,φ21,φ12,φ22,
φ13,φ23の周期毎に交互に発生し、各段のコンデ
ンサ列Aにおける第1及び第2の可変容量コンデンサC
11,C12、C21,C22、C31,C32の接続
点Pに、これら各段の第1及び第2の可変容量コンデン
サC11,C12、C21,C22、C31,C32相
互の充電電荷の差に応じた電圧出力が、互いに異なる周
波数帯上で同時に発生する。
【0136】そして、各段のコンデンサ列Aの電圧出力
に対する差動増幅器31による増幅が、クロックパルス
φ11,φ21,φ12,φ22,φ13,φ23の周
期毎に各周波数帯上で同時に行われ、この結果得られた
各周波数帯上での増幅出力が、各段のバンドパスフィル
ター331,332,333により周波数帯毎に各々分
離、抽出され、その後段に配置された各段のアナログス
イッチSW61,SW62,SW63により周波数帯毎
に各々同期検波され、ローパスフィルター321,32
2,323によりノイズが除去される。
【0137】このように構成された第6実施形態に係る
周波数分割多重静電容量−電圧変換装置によっても、図
9に示す第5実施形態に係る時分割多重静電容量−電圧
変換装置と同様の効果を得ることができる。
【0138】しかも、第6実施形態に係る周波数分割多
重静電容量−電圧変換装置によれば、図9に示す第5実
施形態に係る時分割多重静電容量−電圧変換装置のよう
な時分割でなく周波数分割による多重方式を採用したた
め、各段の電圧出力が同時並行に取り出せ、その結果、
各段の電圧出力が離散的にならず連続性を維持できるの
で、有利である。
【0139】尚、上述した第5及び第6の各実施形態で
は、簡単に言うと図6に示す第3実施形態に係る静電容
量−電圧変換装置を3段連ねて多重化したものであった
が、図1に示す第1実施形態の静電容量−電圧変換装置
や、図4に示す第2実施形態に係る静電容量−電圧変換
装置、並びに、図8に示す第4実施形態に係る静電容量
−電圧変換装置を3段連ねて第5及び第6の各実施形態
のように多重化してもよいのは勿論のことであり、か
つ、これらのいずれのパターンにおいても、多重の段数
は3段に限らず2段でも4段以上でもよいのは言うまで
もない。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
本発明の静電容量−電圧変換装置によれば、一方の静電
容量が増加するとその増加量に反比例する量だけ他方の
静電容量が減少する第1及び第2の可変容量コンデンサ
を直列に接続し、これら第1及び第2の可変容量コンデ
ンサを、蓄積電荷が増加する第1状態と蓄積電荷が減少
する第2状態とに交互に切り換えつつ、前記第1及び第
2の可変容量コンデンサの接続点から、これら第1及び
第2の可変容量コンデンサの静電容量の変動量に応じて
電圧が変動する電気信号を発生させる静電容量−電圧変
換装置において、前記第1及び第2の可変容量コンデン
サに電力を供給する電源と、前記第1及び第2の可変容
量コンデンサが前記第1状態と前記第2状態とに交互に
切り換わるように、前記電源と前記第1及び第2の可変
容量コンデンサとの接続状態を、複数のスイッチング素
子のスイッチング動作により切り換えるスイッチング手
段とを備え、前記電源が単一極性の電圧を発生する直流
電圧源により構成されており、前記スイッチング手段
が、前記第1状態において、直列に接続された前記第1
及び第2の可変容量コンデンサの両端間に前記電源を接
続し、前記第2状態において、直列に接続された前記第
1及び第2の可変容量コンデンサの両端間から前記電源
を切り離すと共に、前記第1の可変容量コンデンサの両
端を接続し、かつ、前記第2の可変容量コンデンサの両
端を接続する構成とした。
【0141】このため、第1状態では、直列に接続され
た第1及び第2の可変容量コンデンサの両端に、電源か
らの単一極性の電圧が印加されて、第1及び第2の可変
容量コンデンサの双方に同じ向きで電流が流れ、各々の
静電容量に対応する量の電荷が、電源が接続されている
時間と電源の電圧とに応じて、第1及び第2の各可変容
量コンデンサに各々蓄積され、第1及び第2の可変容量
コンデンサの接続点に、これら第1及び第2の可変容量
コンデンサの蓄積電荷の差に応じた電圧の電気信号が発
生する。
【0142】一方、第2状態では、第1及び第2の各可
変容量コンデンサと電源との接続が各々断たれ、その代
わりに、第1の可変容量コンデンサの両端が接続される
と共に第2の可変容量コンデンサの両端が接続され、こ
れにより、第1及び第2の各可変容量コンデンサの蓄積
電荷が放電により各々完全になくなって、これら第1及
び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差がなくな
り、第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点に発生
する電気信号の電圧もなくなる。
【0143】したがって、スイッチング手段により第1
及び第2の可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に交互に切り換えた際に、第1状態において第1及び第
2の各可変容量コンデンサに各々蓄積された電荷が第2
状態において完全になくならずに残存し、以後、第1及
び第2の各可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に繰り返し交互に切り換えることで、第1及び第2の各
可変容量コンデンサの残存電荷が各々蓄積し続け、第1
及び第2の各可変容量コンデンサが終局的にフル充電状
態に固定されてしまうのを防止することができる。
【0144】また、請求項2に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、一方の静電容量が増加する
とその増加量に反比例する量だけ他方の静電容量が減少
する第1及び第2の可変容量コンデンサを直列に接続
し、これら第1及び第2の可変容量コンデンサを、蓄積
電荷が増加する第1状態と蓄積電荷が減少する第2状態
とに交互に切り換えつつ、前記第1及び第2の可変容量
コンデンサの接続点から、これら第1及び第2の可変容
量コンデンサの静電容量の変動量に応じて電圧が変動す
る電気信号を発生させる静電容量−電圧変換装置におい
て、前記第1及び第2の可変容量コンデンサに電力を供
給する電源と、前記第1及び第2の可変容量コンデンサ
が前記第1状態と前記第2状態とに交互に切り換わるよ
うに、前記電源と前記第1及び第2の可変容量コンデン
サとの接続状態を、複数のスイッチング素子のスイッチ
ング動作により切り換えるスイッチング手段とを備え、
前記電源が単一極性の電圧を発生する直流電圧源により
構成されており、前記スイッチング手段が、前記第1状
態において、前記電源からの電流が前記第1及び第2の
可変容量コンデンサに所定方向に流れるように、これら
直列に接続された第1及び第2の可変容量コンデンサの
両端間に前記電源を接続し、前記第2状態において、前
記電源からの電流が前記第1及び第2の可変容量コンデ
ンサに前記所定方向とは逆方向に流れるように、これら
直列に接続された第1及び第2の可変容量コンデンサの
両端間に前記電源を、前記第1状態とは逆の極性で接続
する構成とした。
【0145】このため、第1状態では、直列に接続され
た第1及び第2の可変容量コンデンサの両端に電源から
の単一極性の電圧が印加されることで、第1及び第2の
可変容量コンデンサの双方に所定方向に電流が流れ、各
々の静電容量に対応する量の電荷が、電源が接続されて
いる時間と電源の電圧とに応じて、第1及び第2の各可
変容量コンデンサに各々蓄積され、第1及び第2の可変
容量コンデンサの接続点に、これら第1及び第2の可変
容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じた電圧の電気信号
が発生する。
【0146】一方、第2状態では、直列に接続された第
1及び第2の各可変容量コンデンサの両端に電源からの
単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で印加されること
で、第1及び第2の可変容量コンデンサの双方に所定方
向とは逆方向に電流が流れ、各々の静電容量に対応する
量の電荷が、電源が接続されている時間と電源の電圧と
に応じて、第1及び第2の各可変容量コンデンサから各
々中和される。
【0147】そして、第1状態と第2状態とを同じ時間
とすることで、第1及び第2の各可変容量コンデンサの
蓄積電荷が中和により各々完全になくなって、これら第
1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差がなく
なり、第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点に発
生する電気信号の電圧もなくなる。
【0148】したがって、スイッチング手段により第1
及び第2の可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に交互に切り換えた際に、第1状態において第1及び第
2の各可変容量コンデンサに各々蓄積された電荷が第2
状態において完全になくならずに残存し、以後、第1及
び第2の各可変容量コンデンサを第1状態と第2状態と
に繰り返し交互に切り換えることで、第1及び第2の各
可変容量コンデンサの残存電荷が各々蓄積し続け、第1
及び第2の各可変容量コンデンサが終局的にフル充電状
態に固定されてしまうのを防止することができる。
【0149】さらに、請求項3に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置によれば、請求項1又は2に記載し
た本発明の静電容量−電圧変換装置において、前記スイ
ッチング素子のスイッチング動作に起因するノイズを前
記電気信号から除去するノイズフィルターをさらに備え
ており、前記スイッチング手段が、前記第1状態におい
て前記接続点と前記ノイズフィルターとの間を接続する
と共に、前記第2状態において前記接続点と前記ノイズ
フィルターとの間を開放する構成とした。
【0150】このため、請求項1又は2に記載した本発
明の静電容量−電圧変換装置において、第2状態では、
第1及び第2の可変容量コンデンサの接続点とノイズフ
ィルターとの間がスイッチング手段により開放されて、
スイッチング素子のスイッチング動作に起因するノイズ
の電気信号からの除去がノイズフィルターによって行わ
れなくなる。
【0151】したがって、電源との接続が断たれた第1
の可変容量コンデンサの両端や第2の可変容量コンデン
サの両端が各々接続されて、第1及び第2の各可変容量
コンデンサの蓄積電荷が放電されるか、或は、電源から
の単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で第1及び第2
の各可変容量コンデンサの両端に印加されて、第1及び
第2の各可変容量コンデンサの蓄積電荷が中和されて、
第1及び第2の可変容量コンデンサの静電容量の変動量
に応じた電圧の電気信号が、第1及び第2の可変容量コ
ンデンサの接続点から取得できなくなる第2状態に、ノ
イズフィルターによるノイズの除去動作が不要にも拘わ
らずなされてしまうのを、確実に防止することができ
る。
【0152】また、請求項7に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、請求項2に記載した本発明
の静電容量−電圧変換装置において、前記第1及び第2
の可変容量コンデンサと前記スイッチング手段とからな
る静電容量−電圧変換回路を複数備え、該各静電容量−
電圧変換回路の前記接続点が相互に接続されていると共
に、前記各静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング
手段が、前記静電容量−電圧変換回路の数に応じて時分
割された複数のタイムスロットに各々現れる同周期異位
相のパルス信号のうち1つのパルス信号を基にして、前
記各スイッチング素子をスイッチング動作させる構成と
した。
【0153】このため、請求項2に記載した静電容量−
電圧変換装置において、第1状態では、各静電容量−電
圧変換回路の相互に接続された第1及び第2の可変容量
コンデンサの接続点に、各静電容量−電圧変換回路の第
1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じ
た電圧の電気信号が発生し、第2状態では、第1状態と
同じ時間だけ第2状態とすることにより、各静電容量−
電圧変換回路の第1及び第2の可変容量コンデンサの蓄
積電荷が中和により各々完全になくなることになる。
【0154】しかも、各静電容量−電圧変換回路のスイ
ッチング手段が、静電容量−電圧変換回路の数に応じて
時分割された複数のタイムスロットに各々現れる同周期
異位相のパルス信号のうち1つのパルス信号を基にし
て、各スイッチング素子をスイッチング動作させること
から、複数の静電容量−電圧変換回路により時分割多重
の静電容量−電圧変換装置が構成されることになる。
【0155】したがって、各静電容量−電圧変換回路に
おいて、第1及び第2の各可変容量コンデンサにその残
存電荷が各々蓄積し続け、第1及び第2の各可変容量コ
ンデンサが終局的にフル充電状態に固定されてしまうの
を防止して、各静電容量−電圧変換回路の第1及び第2
の可変容量コンデンサの接続点以外の点に、これら第1
及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じた
電圧の電気信号が発生する時分割多重式静電容量−電圧
変換装置よりも、高精度の時分割多重式静電容量−電圧
変換装置を構成することができる。
【0156】さらに、請求項8に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置によれば、請求項7に記載した本発
明の静電容量−電圧変換装置において、前記各静電容量
−電圧変換回路に対応して複数設けられ、該各静電容量
−電圧変換回路の前記スイッチング素子のスイッチング
動作に起因するノイズを、前記各静電容量−電圧変換回
路の前記電気信号から除去するノイズフィルターをさら
に備えており、前記各静電容量−電圧変換回路の前記ス
イッチング手段が、該スイッチング手段により前記第1
及び第2の可変容量コンデンサが前記第1状態に切り換
えられている間、該各静電容量−電圧変換回路に対応す
る前記ノイズフィルターと前記接続点との間を開放する
構成とした。
【0157】このため、請求項7に記載した静電容量−
電圧変換装置において、各静電容量−電圧変換回路の相
互に接続された第1及び第2の可変容量コンデンサの接
続点に発生する、各静電容量−電圧変換回路の第1及び
第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じた電圧
の電気信号からの、スイッチング素子のスイッチング動
作に起因するノイズの除去が、ノイズフィルターによっ
て行われなくなる。
【0158】したがって、各静電容量−電圧変換回路に
おいて、電源からの単一極性の電圧が第1状態とは逆極
性で第1及び第2の各可変容量コンデンサの両端に印加
されて、第1及び第2の各可変容量コンデンサの蓄積電
荷が中和されて、第1及び第2の可変容量コンデンサの
静電容量の変動量に応じた電圧の電気信号が、第1及び
第2の可変容量コンデンサの接続点から取得できなくな
る第2状態において、ノイズフィルターによるノイズの
除去動作が不要にも拘わらずなされてしまうのを、確実
に防止することができる。
【0159】また、請求項9に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、請求項2に記載した本発明
の静電容量−電圧変換装置において、前記第1及び第2
の可変容量コンデンサと前記スイッチング手段とからな
る静電容量−電圧変換回路を複数備え、該各静電容量−
電圧変換回路の前記接続点が相互に接続されていると共
に、前記各静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング
手段が、前記静電容量−電圧変換回路の数に応じて分割
された複数の周波数域に各々現れる同周期異位相のパル
ス信号のうち1つのパルス信号を基にして、前記各スイ
ッチング素子をスイッチング動作させる構成とした。
【0160】このため、請求項2に記載した静電容量−
電圧変換装置において、第1状態では、各静電容量−電
圧変換回路の相互に接続された第1及び第2の可変容量
コンデンサの接続点に、各静電容量−電圧変換回路の第
1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じ
た電圧の電気信号が発生し、第2状態では、第1状態と
同じ時間だけ第2状態とすることにより、各静電容量−
電圧変換回路の第1及び第2の可変容量コンデンサの蓄
積電荷が中和により各々完全になくなることになる。
【0161】しかも、各静電容量−電圧変換回路のスイ
ッチング手段が、静電容量−電圧変換回路の数に応じて
分割された複数の周波数域に各々現れる同周期異位相の
パルス信号のうち1つのパルス信号を基にして、各スイ
ッチング素子をスイッチング動作させることから、複数
の静電容量−電圧変換回路により周波数多重の静電容量
−電圧変換装置が構成されることになる。
【0162】したがって、各静電容量−電圧変換回路に
おいて、第1及び第2の各可変容量コンデンサにその残
存電荷が各々蓄積し続け、第1及び第2の各可変容量コ
ンデンサが終局的にフル充電状態に固定されてしまうの
を防止して、各静電容量−電圧変換回路の第1及び第2
の可変容量コンデンサの接続点以外の点に、これら第1
及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じた
電圧の電気信号が発生する周波数多重式静電容量−電圧
変換装置よりも、高精度の周波数多重式静電容量−電圧
変換装置を構成することができる。
【0163】さらに、請求項10に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項9に記載した本
発明の静電容量−電圧変換装置において、前記各静電容
量−電圧変換回路に対応して複数設けられ、前記各静電
容量−電圧変換回路の前記接続点が相互に接続された共
通接続点に現れる該各静電容量−電圧変換回路の前記電
気信号の合成信号から、前記各静電容量−電圧変換回路
に対応する前記周波数域の成分を抽出するバンドパスフ
ィルターと、該各静電容量−電圧変換回路の前記スイッ
チング素子のスイッチング動作に起因するノイズを、前
記各静電容量−電圧変換回路に対応する前記バンドパス
フィルターの出力から除去するノイズフィルターとをさ
らに備えており、前記各静電容量−電圧変換回路の前記
スイッチング手段が、該スイッチング手段により前記第
1及び第2の可変容量コンデンサが前記第1状態に切り
換えられている間、前記各静電容量−電圧変換回路に対
応する前記ノイズフィルターと前記接続点との間を開放
する構成とした。
【0164】このため、請求項9に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置において、各静電容量−電圧変換
回路における第1及び第2の可変容量コンデンサの接続
点を相互に接続した共通接続点に現れる合成信号から、
各静電容量−電圧変換回路のスイッチング手段が各スイ
ッチング素子をスイッチング動作させる際の基となるパ
ルス信号の現れる周波数域の成分が、バンドパスフィル
ターにより抽出されることから、周波数多重化された合
成信号の中から、各静電容量−電圧変換回路における第
1及び第2の可変容量コンデンサの接続点から出力され
た各電気信号が分離されることになる。
【0165】しかも、請求項9に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置において、第2状態では、各静電容
量−電圧変換回路の第1及び第2の可変容量コンデンサ
の接続点と、この静電容量−電圧変換回路に対応するノ
イズフィルターとの間がスイッチング手段により開放さ
れて、バンドパスフィルターにより合成信号から抽出、
分離された各静電容量−電圧変換回路の電気信号から
の、各静電容量−電圧変換回路のスイッチング素子のス
イッチング動作に起因するノイズの除去が、ノイズフィ
ルターによって行われなくなる。
【0166】したがって、バンドパスフィルターによる
合成信号からの各静電容量−電圧変換回路の電気信号の
抽出と、各静電容量−電圧変換回路のスイッチング素子
のスイッチング動作に起因するノイズのノイズフィルタ
ーによる除去とを、前後して行うことになり、これによ
り、周波数多重化された合成信号からバンドパスフィル
ターにより分離される、各静電容量−電圧変換回路の第
1及び第2の可変容量コンデンサの蓄積電荷の差に応じ
た電圧の電気信号からの、スイッチング素子のスイッチ
ング動作に起因するノイズの除去が、ノイズフィルター
によって行われなくなる。
【0167】よって、各静電容量−電圧変換回路におい
て、電源からの単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で
第1及び第2の各可変容量コンデンサの両端に印加され
て、第1及び第2の各可変容量コンデンサの蓄積電荷が
中和されて、第1及び第2の可変容量コンデンサの静電
容量の変動量に応じた電圧の電気信号が、第1及び第2
の可変容量コンデンサの接続点から取得できなくなる第
2状態において、ノイズフィルターによるノイズの除去
動作が不要にも拘わらずなされてしまうのを、確実に防
止することができる。
【0168】また、請求項4に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、請求項1、2又は3に記載
した本発明の静電容量−電圧変換装置において、前記電
気信号を帰還増幅する増幅手段をさらに備えており、前
記接続点に接続される前記増幅手段の一方の入力端に該
増幅手段の増幅出力を帰還させる帰還用素子が、抵抗に
より構成されている構成とした。
【0169】さらに、請求項11に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項7、8、9又は
10に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置におい
て、前記各静電容量−電圧変換回路の前記接続点が相互
に接続された共通接続点に接続され、該各静電容量−電
圧変換回路の前記接続点に各々発生する複数の前記電気
信号を帰還増幅する増幅手段をさらに備えており、前記
共通接続点に接続される前記増幅手段の一方の入力端に
該増幅手段の増幅出力を帰還させる帰還用素子が、抵抗
により構成されている構成とした。
【0170】このため、請求項1、2又は3に記載した
静電容量−電圧変換装置や、請求項7、8、9又は10
に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置において、
電気信号を帰還増幅する増幅手段の帰還用素子が抵抗で
あることから、抵抗の抵抗値が大きいほど増幅手段の増
幅率、即ち、利得が大きくなることになり、したがっ
て、帰還用素子をコンデンサとして、コンデンサの静電
容量が小さいほど増幅手段の利得が大きくなるようにす
るのに比べて、増幅手段を高価な特定用途向けIC(A
SIC)でなくブレッドボードにより安価に構成するこ
とができる。
【0171】しかも、ASICかブレッドボードかを問
わず、帰還用素子をコンデンサとするとなると、その帰
還用のコンデンサの静電容量は、第1及び第2の可変容
量コンデンサの静電容量よりも当然小さい値にしなけれ
ばならず、そのように静電容量を小さくした帰還用のコ
ンデンサでは、増幅手段等の基板上に存在する浮遊容量
のように大きい容量には対応できず、結局、正確に検出
できずノイズとなってしまうが、大きい抵抗値であるほ
ど利得が大きくなる抵抗を帰還用素子とすることで、増
幅手段等の基板上の浮遊容量による影響を受けずに精度
よく電気信号を増幅することができる。
【0172】また、請求項5に記載した本発明の静電容
量−電圧変換装置によれば、請求項4に記載した本発明
の静電容量−電圧変換装置において、前記増幅手段が、
前記電気信号に対する前記増幅手段の増幅出力の位相ず
れを補償するコンデンサをさらに有している構成とし
た。
【0173】さらに、請求項12に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項7、8、9、1
0又は11に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置
において、前記各静電容量−電圧変換回路の前記接続点
が相互に接続された共通接続点に接続され、該各静電容
量−電圧変換回路の前記接続点に各々発生する複数の前
記電気信号を帰還増幅する増幅手段をさらに備えてお
り、該増幅手段が、複数の前記電気信号に対する前記増
幅手段の増幅出力の位相ずれを補償するコンデンサを有
している構成とした。
【0174】このため、請求項4に記載した静電容量−
電圧変換装置や、請求項7、8、9、10又は11に記
載した本発明の静電容量−電圧変換装置において、電気
信号を帰還増幅する増幅手段の増幅出力が、第1及び第
2の可変容量コンデンサの接続点に発生する電気信号に
対して位相ずれを起こしても、増幅手段の有するコンデ
ンサによりその位相ずれが補償されることから、増幅手
段による帰還増幅動作の安定性を向上させ、増幅手段の
増幅出力を第1及び第2の可変容量コンデンサの静電容
量の変動量に応じた正確な電位に安定させることができ
る。
【0175】さらに、請求項6に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置によれば、請求項1、2、3又は4
に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置において、
コンデンサを帰還用素子とし前記電気信号を帰還増幅す
る増幅手段をさらに備えており、前記スイッチング手段
が、前記増幅手段の一方の入力端と該増幅手段の出力端
とを、前記第2状態においてのみ直結させる構成とし
た。
【0176】また、請求項13に記載した本発明の静電
容量−電圧変換装置によれば、請求項11又は12に記
載した本発明の静電容量−電圧変換装置において、前記
各静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング手段が、
該各静電容量−電圧変換回路における前記第1及び第2
の可変容量コンデンサの前記第2状態においてのみ、前
記増幅手段の一方の入力端と該増幅手段の出力端とを各
々直結させる構成とした。
【0177】このため、請求項1、2、3又は4に記載
した静電容量−電圧変換装置や、請求項11又は12に
記載した本発明の静電容量−電圧変換装置において、第
2状態には、第1及び第2の可変容量コンデンサの接続
点に接続される増幅手段の一方の入力端と出力端とがス
イッチング手段により接続され、増幅手段の帰還用素子
であるコンデンサの両端が接続されて、このコンデンサ
の蓄積電荷が放電により完全になくされる。
【0178】したがって、第1及び第2の各可変容量コ
ンデンサの蓄積電荷が放電されるか、或は、電源からの
単一極性の電圧が第1状態とは逆極性で第1及び第2の
各可変容量コンデンサの両端に印加されて、第1及び第
2の各可変容量コンデンサの蓄積電荷が中和される第2
状態に、増幅手段のコンデンサに蓄積電荷が残存し、続
く第1状態において増幅手段の増幅出力の帰還によりコ
ンデンサに電荷がさらに蓄積され、やがては飽和して増
幅手段の増幅率、即ち、利得が低下してしまうのを防止
することができる。
【0179】さらに、請求項14に記載した本発明の静
電容量−電圧変換装置によれば、請求項4、5、6、1
1、12又は13に記載した本発明の静電容量−電圧変
換装置において、前記増幅手段が前記電気信号の電位を
基準電圧源の基準電圧値と比較するように構成されてお
り、前記基準電圧源が前記基準電圧値を変更可能に構成
されているものとした。
【0180】このため、請求項4、5、6、11、12
又は13に記載した本発明の静電容量−電圧変換装置に
おいて、増幅手段が電気信号を帰還増幅するに当たり比
較する基準電圧源の基準電圧値が変更可能であることか
ら、第1及び第2の各可変容量コンデンサ間で静電容量
が微妙に異なる場合等に、その差の影響で増幅手段によ
る増幅出力の初期値(オフセット値)が正規の値からず
れてしまわないように調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る静電容量−電圧変
換装置を一部ブロックで示す回路図である。
【図2】図1のクロック信号の論理レベルが「L」であ
る状態における静電容量−電圧変換装置の等価回路図で
ある。
【図3】図1のクロック信号の論理レベルが「H」であ
る状態における静電容量−電圧変換装置の等価回路図で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態に係る静電容量−電圧変
換装置を一部ブロックで示す回路図である。
【図5】図4のクロック信号の論理レベルが「H」であ
る状態における静電容量−電圧変換装置の等価回路図で
ある。
【図6】本発明の第3実施形態に係る静電容量−電圧変
換装置を一部ブロックで示す回路図である。
【図7】図6のクロック信号の論理レベルが「H」であ
る状態における静電容量−電圧変換装置の等価回路図で
ある。
【図8】本発明の第4実施形態に係る静電容量−電圧変
換装置を一部ブロックで示す回路図である。
【図9】本発明の第5実施形態に係る時分割多重静電容
量−電圧変換装置を一部ブロックで示す回路図である。
【図10】図9のクロックパルスを生成するシフトレジ
スタの説明図である。
【図11】図9のリセットパルスを生成する論理和回路
の説明図である。
【図12】図9のクロックパルスとリセットパルスとの
時系列の関係を示すタイミングチャートである。
【図13】本発明の第6実施形態に係る周波数分割多重
静電容量−電圧変換装置を一部ブロックで示す回路図で
ある。
【図14】図13のクロックパルスが存在する周波数帯
の説明図である。
【図15】図13のクロックパルスを反転させる反転回
路系の説明図である。
【図16】従来例に係る静電容量−電圧変換回路の一例
を示す等価回路図である。
【符号の説明】
1,1’ 第1の充放電手段 2,2’ 第2の充放電手段 31 差動増幅器(増幅手段) 32,321〜323 ローパスフィルター 331〜333 バンドパスフィルター 4 補正手段(基準電圧源) C1,C11,C12,C13 第1の可変容量コンデ
ンサ C2,C21,C22,C23 第2の可変容量コンデ
ンサ Cf 位相補償用コンデンサ(コンデンサ、帰還用素
子) INV,INV1〜INV3 インバータ(スイッチン
グ手段) OR 論理和回路(スイッチング手段) P 接続点(共通接続点) Rck,Rck1〜Rck3 クロック発生器 Rf 帰還抵抗(抵抗、帰還用素子) SR シフトレジスター(スイッチング手段) SW1〜SW5,SW11〜SW13,SW21〜SW
23,SW31〜SW33,SW41〜SW43,SW
61〜SW63 アナログスイッチ(スイッチング素
子、スイッチング手段) VCC 電源

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の静電容量が増加するとその増加量
    に反比例する量だけ他方の静電容量が減少する第1及び
    第2の可変容量コンデンサを直列に接続し、これら第1
    及び第2の可変容量コンデンサを、蓄積電荷が増加する
    第1状態と蓄積電荷が減少する第2状態とに交互に切り
    換えつつ、前記第1及び第2の可変容量コンデンサの接
    続点から、これら第1及び第2の可変容量コンデンサの
    静電容量の変動量に応じて電圧が変動する電気信号を発
    生させる静電容量−電圧変換装置において、 前記第1及び第2の可変容量コンデンサに電力を供給す
    る電源と、 前記第1及び第2の可変容量コンデンサが前記第1状態
    と前記第2状態とに交互に切り換わるように、前記電源
    と前記第1及び第2の可変容量コンデンサとの接続状態
    を、複数のスイッチング素子のスイッチング動作により
    切り換えるスイッチング手段とを備え、 前記電源は単一極性の電圧を発生する直流電圧源により
    構成されており、 前記スイッチング手段は、前記第1状態において、直列
    に接続された前記第1及び第2の可変容量コンデンサの
    両端間に前記電源を接続し、前記第2状態において、直
    列に接続された前記第1及び第2の可変容量コンデンサ
    の両端間から前記電源を切り離すと共に、前記第1の可
    変容量コンデンサの両端を接続し、かつ、前記第2の可
    変容量コンデンサの両端を接続する、 ことを特徴とする静電容量−電圧変換装置。
  2. 【請求項2】 一方の静電容量が増加するとその増加量
    に反比例する量だけ他方の静電容量が減少する第1及び
    第2の可変容量コンデンサを直列に接続し、これら第1
    及び第2の可変容量コンデンサを、蓄積電荷が増加する
    第1状態と蓄積電荷が減少する第2状態とに交互に切り
    換えつつ、前記第1及び第2の可変容量コンデンサの接
    続点から、これら第1及び第2の可変容量コンデンサの
    静電容量の変動量に応じて電圧が変動する電気信号を発
    生させる静電容量−電圧変換装置において、 前記第1及び第2の可変容量コンデンサに電力を供給す
    る電源と、 前記第1及び第2の可変容量コンデンサが前記第1状態
    と前記第2状態とに交互に切り換わるように、前記電源
    と前記第1及び第2の可変容量コンデンサとの接続状態
    を、複数のスイッチング素子のスイッチング動作により
    切り換えるスイッチング手段とを備え、 前記電源は単一極性の電圧を発生する直流電圧源により
    構成されており、 前記スイッチング手段は、前記第1状態において、前記
    電源からの電流が前記第1及び第2の可変容量コンデン
    サに所定方向に流れるように、これら直列に接続された
    第1及び第2の可変容量コンデンサの両端間に前記電源
    を接続し、前記第2状態において、前記電源からの電流
    が前記第1及び第2の可変容量コンデンサに前記所定方
    向とは逆方向に流れるように、これら直列に接続された
    第1及び第2の可変容量コンデンサの両端間に前記電源
    を、前記第1状態とは逆の極性で接続する、 ことを特徴とする静電容量−電圧変換装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング素子のスイッチング動
    作に起因するノイズを前記電気信号から除去するノイズ
    フィルターをさらに備えており、前記スイッチング手段
    は、前記第1状態において前記接続点と前記ノイズフィ
    ルターとの間を接続すると共に、前記第2状態において
    前記接続点と前記ノイズフィルターとの間を開放する請
    求項1又は2記載の静電容量−電圧変換装置。
  4. 【請求項4】 前記電気信号を帰還増幅する増幅手段を
    さらに備えており、前記接続点に接続される前記増幅手
    段の一方の入力端に該増幅手段の増幅出力を帰還させる
    帰還用素子は、抵抗により構成されている請求項1、2
    又は3記載の静電容量−電圧変換装置。
  5. 【請求項5】 前記増幅手段は、前記電気信号に対する
    前記増幅手段の増幅出力の位相ずれを補償するコンデン
    サをさらに有している請求項4記載の静電容量−電圧変
    換装置。
  6. 【請求項6】 コンデンサを帰還用素子とし前記電気信
    号を帰還増幅する増幅手段をさらに備えており、前記ス
    イッチング手段は、前記増幅手段の一方の入力端と該増
    幅手段の出力端とを、前記第2状態においてのみ直結さ
    せる請求項1、2、3又は4記載の静電容量−電圧変換
    装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の可変容量コンデンサ
    と前記スイッチング手段とからなる静電容量−電圧変換
    回路を複数備え、該各静電容量−電圧変換回路の前記接
    続点が相互に接続されていると共に、前記各静電容量−
    電圧変換回路の前記スイッチング手段は、前記静電容量
    −電圧変換回路の数に応じて時分割された複数のタイム
    スロットに各々現れる同周期異位相のパルス信号のうち
    1つのパルス信号を基にして、前記各スイッチング素子
    をスイッチング動作させる請求項2記載の静電容量−電
    圧変換装置。
  8. 【請求項8】 前記各静電容量−電圧変換回路に対応し
    て複数設けられ、該各静電容量−電圧変換回路の前記ス
    イッチング素子のスイッチング動作に起因するノイズ
    を、前記各静電容量−電圧変換回路の前記電気信号から
    除去するノイズフィルターをさらに備えており、前記各
    静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング手段は、該
    スイッチング手段により前記第1及び第2の可変容量コ
    ンデンサが前記第1状態に切り換えられている間、該各
    静電容量−電圧変換回路に対応する前記ノイズフィルタ
    ーと前記接続点との間を開放する請求項7記載の静電容
    量−電圧変換装置。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2の可変容量コンデンサ
    と前記スイッチング手段とからなる静電容量−電圧変換
    回路を複数備え、該各静電容量−電圧変換回路の前記接
    続点が相互に接続されていると共に、前記各静電容量−
    電圧変換回路の前記スイッチング手段は、前記静電容量
    −電圧変換回路の数に応じて分割された複数の周波数域
    に各々現れる同周期異位相のパルス信号のうち1つのパ
    ルス信号を基にして、前記各スイッチング素子をスイッ
    チング動作させる請求項2記載の静電容量−電圧変換装
    置。
  10. 【請求項10】 前記各静電容量−電圧変換回路に対応
    して複数設けられ、前記各静電容量−電圧変換回路の前
    記接続点が相互に接続された共通接続点に現れる該各静
    電容量−電圧変換回路の前記電気信号の合成信号から、
    前記各静電容量−電圧変換回路に対応する前記周波数域
    の成分を抽出するバンドパスフィルターと、該各静電容
    量−電圧変換回路の前記スイッチング素子のスイッチン
    グ動作に起因するノイズを、前記各静電容量−電圧変換
    回路に対応する前記バンドパスフィルターの出力から除
    去するノイズフィルターとをさらに備えており、前記各
    静電容量−電圧変換回路の前記スイッチング手段は、該
    スイッチング手段により前記第1及び第2の可変容量コ
    ンデンサが前記第1状態に切り換えられている間、前記
    各静電容量−電圧変換回路に対応する前記ノイズフィル
    ターと前記接続点との間を開放する請求項9記載の静電
    容量−電圧変換装置。
  11. 【請求項11】 前記各静電容量−電圧変換回路の前記
    接続点が相互に接続された共通接続点に接続され、該各
    静電容量−電圧変換回路の前記接続点に各々発生する複
    数の前記電気信号を帰還増幅する増幅手段をさらに備え
    ており、前記共通接続点に接続される前記増幅手段の一
    方の入力端に該増幅手段の増幅出力を帰還させる帰還用
    素子が、抵抗により構成されている請求項7、8、9又
    は10記載の静電容量−電圧変換装置。
  12. 【請求項12】 前記各静電容量−電圧変換回路の前記
    接続点が相互に接続された共通接続点に接続され、該各
    静電容量−電圧変換回路の前記接続点に各々発生する複
    数の前記電気信号を帰還増幅する増幅手段をさらに備え
    ており、該増幅手段は、複数の前記電気信号に対する前
    記増幅手段の増幅出力の位相ずれを補償するコンデンサ
    を有している請求項7、8、9、10又は11記載の静
    電容量−電圧変換装置。
  13. 【請求項13】 前記各静電容量−電圧変換回路の前記
    スイッチング手段は、該各静電容量−電圧変換回路にお
    ける前記第1及び第2の可変容量コンデンサの前記第2
    状態においてのみ、前記増幅手段の一方の入力端と該増
    幅手段の出力端とを各々直結させる請求項11又は12
    記載の静電容量−電圧変換装置。
  14. 【請求項14】 前記増幅手段は前記電気信号の電位を
    基準電圧源の基準電圧値と比較するように構成されてお
    り、前記基準電圧源は前記基準電圧値を変更可能に構成
    されている請求項4、5、6、11、12又は13記載
    の静電容量−電圧変換装置。
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