JP2008064224A - 減衰バルブ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 既存のものに対して大幅な設計変更や多数の部品の利用を要せずして所望の減衰特性を具現化できるようにする。
【解決手段】 バルブシート部材3で画成される上流側と下流側との連通を可能にするバルブシート部材3に開穿の伸側ポート3aの上流側端に対向する作動油通過用の孔5aを有しながら同じくバルブシート部材3に開穿の圧側ポート3bの下流側端を開閉可能に閉塞する圧側バルブ5を有してなる減衰バルブ構造において、圧側バルブ5の背圧面側に対向配置されて遠近可能とされる補助バルブ10を有すると共に、この補助バルブ10がピストン速度の高速域における上流側からの油圧作用で圧側バルブ5の背圧面に着座するときに圧側バルブ5に開穿の作動油通過用の孔5aにおける開度を規制してなる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、減衰バルブ構造に関し、特に、自動車などの車両におけるサスペンション装置を構成する油圧緩衝器への具現化に向く減衰バルブ構造の改良に関する。
自動車などの車両のサスペンション装置を構成する油圧緩衝器への具現化に向く減衰バルブ構造としては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1には、あらかじめ定めた減衰力の発生を可能にするとされる減衰バルブ構造が開示されている。
すなわち、特許文献1に開示の減衰バルブ構造は、油圧緩衝器におけるシリンダ内に収装のピストン部におけるバルブシート部材たるピストンが伸側ポートを有すると共に、この伸側ポートの下流側端を開閉可能に閉塞する伸側減衰バルブを有してなるとしている。
そして、この減衰バルブ構造にあって、伸側減衰バルブは、三枚以上の環状リーフバルブを積層してなるとし、この複数枚となる各環状リーフバルブは、それぞれが異なった平面形状の流路を切り欠き形成してなるとしている。
それゆえ、この減衰バルブ構造にあっては、これら複数枚の環状リーフバルブを積層することで作動油の流路を工夫し得ることになり、したがって、特に、ピストン速度が微低速域から低速域にあるときの減衰力を所望の通りに発生させることが可能になる。
そして、この減衰バルブ構造によれば、これをさらに進化させたり、あるいは、伸側減衰バルブを迂回するバイパス路を設けると共にこのバイパス路中にさらにいわゆるオンオフ作動を選択できるバルブを設けたりなどすることで、ピストン速度が中速域あるいは高速域にあるときの減衰力を制御することも可能になると言い得ることになる。
特開2006‐177469(要約、図1から図4参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案自体に格別の不具合がある訳ではないが、この提案の延長として、これをさらに進化させるとしても、好ましい形で減衰力の制御を実現できないと指摘される可能性がある。
すなわち、自動車などの車両のサスペンション装置を構成する油圧緩衝器における減衰バルブ構造で発生される減衰力には、大きく看て、ピストン速度が微低速域に始まって低速域から中速域にあるいわゆる通常速度域とされる場合の制御に向くものと、ピストン速度が高速域にあるいわゆる高速速度域とされる場合の制御に向くものとがある。
そして、これまでに提案されている減衰バルブ構造にあっては、基本的には、通常速度域向きとされるか高速速度域向きとされるかのいずれか一方を優先させるとすることが多く、言わば両方に向くとされる場合が少なかった。
すなわち、少なかったというのは、前記したように、減衰バルブ自体やその周辺について様々な工夫を施せば、言わば両方に向くとされる減衰バルブ構造の提供ができない訳ではないと言い得るからである。
しかし、この通常速度域および高速速度域の両方に向くとされる減衰バルブ構造を具現化するにあっては、一般的に言って、部品点数や加工工数、さらには、組立工数の増大が危惧され、延いては、油圧緩衝器における製品コストの高騰化を招来し易くなることが危惧されることになる。
この発明は、上記した現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、既存のものに対して大幅な設計変更や多数の部品の利用を要せずして所望の減衰特性を具現化でき、自動車などの車両におけるサスペンション装置を構成する油圧緩衝器の汎用性の向上を期待できる減衰バルブ構造を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による減衰バルブ構造の構成を、基本的には、上流側と下流側とを画成するバルブシート部材と、このバルブシート部材に開穿されて上流側と下流側との連通を許容する伸側ポートおよび圧側ポートと、伸側ポートの下流側端を開閉可能に閉塞する伸側減衰バルブと、伸側ポートの上流側端に対向する作動油通過用の孔を有しながら圧側ポートの下流側端を開閉可能に閉塞する内周端固定で外周端自由にする環状リーフバルブからなる圧側バルブとを有してなる減衰バルブ構造において、外径を圧側バルブの外径と同一にする環状リーフバルブからなりながら圧側バルブの背圧面側に対向配置されて遠近可能とされる補助バルブを有すると共に、この補助バルブがピストン速度の高速域における上流側からの油圧作用で圧側バルブの背圧面に着座するときに圧側バルブに開穿の作動油通過用の孔における開度を規制してなるとする。
それゆえ、この発明にあっては、上流側からの作動油が、たとえば、圧側バルブに開穿の作動油通過用の孔、伸側ポートおよび伸側減衰バルブを介して下流側に流出することになるとき、ピストン速度が低速から中速となるいわゆる通常速度域にある場合には、上流側からの油圧作用によっては補助バルブが圧側バルブに着座せずして、圧側バルブが有する作動油通過用の孔がいわゆる全開状態に維持されることになり、伸側減衰バルブで設定の減衰力が発生されることになる。
一方、上流側からの作動油が圧側バルブに開穿の作動油通過用の孔、伸側ポートおよび伸側減衰バルブを介して下流側に流出するときに、ピストン速度が高速となるいわゆる高速速度域にある場合には、補助バルブが上流側からの油圧作用によって圧側バルブに着座して圧側バルブが有する作動油通過用の孔における作動油の通過量を規制することになり、したがって、このときの減衰力が伸側減衰バルブで設定の減衰力と合成されていわゆる高い減衰力が発生されることになる。
その結果、この発明によれば、伸側減衰バルブおよび圧側バルブの構成を変更せずして補助バルブを設けるだけで、ピストン速度がいわゆる通常速度域からいわゆる高速速度域に移行する場合に、伸側減衰バルブによる以上の高い減衰力が可能になり、既存のものに対して大幅な設計変更や多数の部品の利用を要せずして所望の減衰特性を具現化できることになる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による減衰バルブ構造は、自動車などの車両におけるサスペンション装置を構成する油圧緩衝器への具現化に向くとされている。
そこで、まず、油圧緩衝器について説明すると、図1に示すように、油圧緩衝器は、シリンダ1内に出没可能に挿通されるピストンロッド2の図中で下端部となる先端部2aに保持されるピストン部を構成するピストン3を有してなり、このピストン3をこの発明に言うバルブシート部材にして、このバルブシート部材でシリンダ1内に図中で上方室となるロッド側室R1と図中で下方室となるピストン側室R2とを画成するとしている。
そして、この油圧緩衝器にあっては、バルブシート部材たるピストン3がロッド側室R1とピストン側室R2の連通を許容する内側ポートたる伸側ポート3aと、外側ポートたる圧側ポート3bとを有してなるとしており、伸側ポート3aの図中で下端となる下流側端を伸側減衰バルブ4が開閉可能に閉塞し、圧側ポート3bの図中で上端となる下流側端を圧側バルブ5が開閉可能に閉塞するとしている。
また、この油圧緩衝器にあって、伸側減衰バルブ4は、内周端固定で外周端自由にする積層された環状リーフバルブからなりながら、図示するところでは、外周部の図中で下面となる背圧面にバルブ受41を隣接させると共に、図中で上面となる受圧面に内周端固定で外周端自由にする環状リーフバルブ42を隣接させるとしている。
このとき、バルブ受41は、筒状部41aの上端にフランジ部41bを有する構造に形成されてなると共に、フランジ部41bを伸側減衰バルブ4における外周部の背圧面に隣接させるとしている。
また、環状リーフバルブ42は、外周部に切り欠きからなるオリフィス42aを有してなるとしており、このオリフィス42aがピストン速度を微低速域にするときのロッド側室R1からの作動油の伸側ポート3aを介してのピストン側室R2への通過を許容するとしている。
なお、バルブ受41は、ピストンナット6に下端が担持された附勢バネ7の上端をフランジ部41bの図1中で下面となるいわゆる背面に当接させるとしており、したがって、伸側減衰バルブ4は、バルブ受41のフランジ部41bが附勢バネ7のバネ力に抗して図中で下降するように後退するときに外周部を下降させていわゆるバルブ開の状態になるとしている。
一方、この油圧緩衝器にあって、圧側バルブ5は、内周端固定で外周端自由にする環状リーフバルブからなりながら、図中で下方となる上記した伸側ポート3aの図中で上端となる上流側端に対向する作動油通過用の孔5aを有してなると共に、図示するところでは、図中で下面となる受圧面に内周端固定で外周端自由にする環状リーフバルブ51を隣接させてなるとしている。
このとき、環状リーフバルブ51は、上記の圧側バルブ5における作動油通過用の孔5aに連通する作動油通過用の孔51aを有すると共に、外周部に切り欠きからなるオリフィス51bを有してなるとしており、このオリフィス51bがピストン速度を微低速域にするときのピストン側室R2からの作動油の圧側ポート3bを介してのロッド側室R1への通過を許容するとしている。
ちなみに、環状リーフバルブ51における作動油通過用の孔51aの形状についてだが、図示しないが、圧側バルブ5における作動油通過用の孔5aと同様に円形に形成されるとしても良く、また、同じく図示しないが、円弧状に形成されてなるとしても良い。
また、環状リーフバルブ51に形成されるオリフィス51bについてだが、このオリフィス51bが機能するところを勘案すると、このオリフィス51bを形成することに代えて、バルブシート部材たるピストン3のバルブシート面に打刻オリフィスを形成するとしても良く、そして、この打刻オリフィスを形成する場合には、環状リーフバルブ51の配設を省略することが可能になる。
なお、図示するように、圧側バルブ5に環状リーフバルブ51を積層する場合には、同じく環状リーフバルブからなる圧側バルブ5における撓みに対する耐久性の向上を期待できる点で有利となる。
そして、図示するところでは、圧側バルブ5がいわゆる減衰バルブとされるとしているが、この発明が意図するところからすると、この圧側バルブ5は、減衰バルブとされる必要はなく、環状リーフバルブ51を積層させずして、圧側バルブ5のみからなる吸い込みバルブに設定されてなるとしても良いことはもちろんである。
また、ピストン3たるバルブシート部材で画成される上流側および下流側についてだが、図示する油圧緩衝器にあっては、シリンダ1内にピストン3で画成されるロッド側室R1あるいはピストン側室R2が相応することになり、シリンダ1内をピストン3が上昇するときには、ロッド側室R1が上流側になり、シリンダ1内をピストン3が下降するときには、ピストン側室R2が上流側になる。
それゆえ、後述する補助バルブ10の配設を度外視すると、この油圧緩衝器にあっては、シリンダ1内をピストン3が上昇する伸側作動時には、上流側となるロッド側室R1からの作動油が圧側バルブ5の孔5a、環状リーフバルブ51の孔51a、伸側ポート3aおよび伸側減衰バルブ4を介してピストン側室R2に流出することになり、このときの伸側減衰バルブ4が作動するところによって所定の大きさの伸側減衰力が発生されることになる。
そして、同じく後述する補助バルブ10の配設を度外視するが、この油圧緩衝器にあっては、シリンダ1内をピストン3が下降する圧側作動時には、上流側となるピストン側室R2からの作動油が圧側ポート3bおよび圧側バルブ5を介してロッド側室R1に流出することになり、このときの圧側バルブ5が作動するところによって所定の大きさの圧側減衰力が発生されることになる。
ところで、上記したところは、シリンダ1内におけるピストン速度が低速域から中速域にある場合のことであって、ピストン速度が高速域にある場合については後述するが、ピストン速度が微低速域にある場合には、伸側減衰バルブおよび圧側バルブにそれぞれ積層されている各環状リーフバルブ42,51に形成のオリフィス42a,51bを作動油が通過することで、所定の減衰力が発生されることになる。
そして、上記したところに対して、ピストン速度が高速域にある場合については、この発明では、補助バルブ10の作動によって所定の減衰力が発生されることになるとしている。
そこで、以下には、この補助バルブ10およびこの補助バルブ10が作動するところについて説明するが、まず、補助バルブ10は、図示するところでは、図2にも示すように、外径を圧側バルブ5の外径と同一にする環状リーフバルブからなりながら圧側バルブ5の図1中で上面側となる背圧面側に浮動構造下に対向配置されて遠近可能とされてなるとしている。
そして、この補助バルブ10は、ピストン3がシリンダ1内を上昇する伸長作動時にピストン速度が高速域にあるときに、上流側たるロッド側室R1からの油圧作用で下降して圧側バルブ5の背圧面に着座するとき(図3参照)に圧側バルブ5に開穿の作動油通過用の孔5aにおける開度を規制する(図2参照)とするものである。
そのため、この補助バルブ10は、外周側部11と、内周側部12と、外周側部11と内周側部11とを連結する連結部13(図2参照)と、外周側部11と内周側部12との間に形成されながら圧側バルブ5に開穿の作動油通過用の孔5aに対向する作動油通過用の孔10aが形成されてなるとしている。
それゆえ、この補助バルブ10にあっては、ピストン速度が高速域にある上流側となるロッド側室R1からの作動油が下流側たるピストン側室R2に向けて流通することになるとき、すなわち、ロッド側室R1からの作動油が圧側バルブ5の孔5a、伸側ポート3aおよび伸側減衰バルブ4を介してピストン側室R2に流出することになるとき、ピストン速度が高速域にあるがゆえの油圧作用によって、補助バルブ10が下降するように下方の圧側バルブ5の図1中で上面となる背圧面に着座することになる。
また、この補助バルブ10は、圧側バルブ5の背圧面に対向する外周側部11の図1中で下面となる背圧面に環状に形成されて積層されるスペーサ部14を有してなり、内周側部12の背圧面が圧側バルブ5の背圧面との間にスペーサ部14の肉厚に相当する隙間を出現させると共に、補助バルブ10とこの補助バルブ10における図1中で上面となる受圧面が対向するバルブストッパ8との間に隙間S(図1参照)を有してなる。
それゆえ、この補助バルブ10にあっては、これが圧側バルブ5の受圧面に着座することになるとき、外周側部11がスペーサ部14を間におくようにして圧側バルブ5の受圧面の外周側部に着座し、したがって、内周部11は、連結部13の撓み作動で圧側バルブ5の受圧面の内周側部に着座することになる(図3参照)。
その結果、圧側バルブ5にあっては、作動油通過用の孔5aの開口面積、すなわち、バルブ開度が規制されることになり、その分高い減衰力を発生することになる。
そして、この補助バルブ10は、図示するところにあって、内周側部12にその肉厚を貫通する複数のオリフィス10bを有してなるとしており、このオリフィス10bの形成によって、内側部12が圧側バルブ5における受圧面に着座した後の離座作動を容易にするとしている。
なお、上記の孔10aについては、図示するところでは、連結部13が一箇所とされることからC字状に形成されてなるとしているが、この孔10aの開口面積を制限する目的で連結部13の配設個数を複数に増やし、したがって、孔10aが複数の円弧状に形成されてなるとしても良いことはもちろんである。
それゆえ、以上のように形成された補助バルブ10をいわゆる上流側に対向配置させる圧側バルブ5にあっては、ピストン速度が低速から中速となるいわゆる通常速度域にある上流側たるロッド室R1からの作動油が圧側バルブ5に開穿の作動油通過用の孔5a、伸側ポート3aおよび伸側減衰バルブ4を介して下流側たるピストン側室R2に流出することになるとき、補助バルブ10が圧側バルブ5に着座せずして、圧側バルブ5が有する作動油通過用の孔5aがいわゆる全開状態に維持されることになり、伸側減衰バルブ4で設定の減衰力が発生されることになる。
それに対して、ピストン速度が高速速度域にあるロッド側室からの作動油が圧側バルブ5に開穿の作動油通過用の孔5a、伸側ポート3aおよび伸側減衰バルブ4を介して下流側たるピストン側室R2に流出するときに、補助バルブ10がロッド側室R1からの油圧作用によって圧側バルブ5に着座して圧側バルブ5が有する作動油通過用の孔5aにおける作動油の通過量を規制することになり、したがって、このときの減衰力が伸側減衰バルブ4で設定の減衰力と合成されていわゆる高い減衰力が発生されることになる。
その結果、この発明によれば、伸側減衰バルブ4および圧側バルブ5の構成を変更せずして補助バルブ10を設けるだけで、ピストン速度がいわゆる通常速度域からいわゆる高速速度域に移行する場合に、伸側減衰バルブ4による以上の高い減衰力が可能になり、既存のものに対して大幅な設計変更や多数の部品の利用を要せずして所望の減衰特性を具現化できることになる。
以上からすれば、この発明の具現化にあって、要は、ピストン速度が高速域にあるときの油圧作用で補助バルブ10が下降して圧側バルブ5における作動油通過用の孔5aのいわゆるバルブ開度を規制し得る構成であることであり、その限りでは、以下のような配慮をするとしても良い。
すなわち、図4に示すように、補助バルブ10とこの補助バルブ10における受圧面が対向するバルブストッパ8との間に補助バルブ10を圧側バルブ5に向けて附勢するバルブ抑え15が配設されてなるとするものである。
と言うのも、前記したように図1に示すところでは、補助バルブ10とバルブストッパ8との間には隙間Sが形成されてなるとしているが、この隙間Sを形成するのは、ピストン速度が高速域にあるときの上流側たるロッド側室R1からの油圧作用が補助バルブ10の受圧面に言わば万遍なく作用し得ることになるようにするためである。
したがって、補助バルブ10を油圧作用で下降させるについては、この隙間Sの存在は有意義であるが、その反面、この補助バルブ10が油圧作用の解除で上昇することになるときには、この隙間Sが消滅するほどに上昇することを阻止できなくなる可能性がある。
そして、実際に、隙間Sが消滅するほどに上昇する場合には、反転し圧側バルブ5に着座しようとする場合に、いわゆる作動遅れを惹起させることになる危惧がある。
そのとき、バルブ抑え15が言わば上記の隙間S部分に配設されているとなれば、上記した補助バルブ10におけるいわゆる作動遅れを回避することが可能になる。
このことからすれば、図4に示すところでは、抑え部材15がいわゆる人手形に形成されてなるとすることに代えて、図5に示すように、押さえ部材16がコニカルスプリングからなるとしても良い。
なお、図4および図5に示す各実施形態にあって、いわゆる静止時には、補助バルブ10の内周側部12と圧側バルブ5の内周側部との間にスペーサ部14の厚さに相当する間隔の隙間が出現するのはもちろんである。
この発明による減衰バルブ構造をシリンダ内のピストン部に具現化した油圧緩衝器を一部破断して示す部分縦断面図である。 図1のX−X線位置から見る補助バルブの平面図である。 図1中の補助バルブの作動状態を拡大して示す部分断面図である。 この発明による減衰バルブ構造の他の実施形態を図3と同様に示す図である。 この発明による減衰バルブ構造のさらに他の実施形態を図3と同様に示す図である。
符号の説明
1 シリンダ
2 ピストンロッド
3 バルブシート部材たるピストン
3a 伸側ポート
3b 圧側ポート
5 圧側バルブ
10 補助バルブ
11 外周部
12 内周部
13 連結部
14 スペーサ部
15 バルブ抑え
51 環状リーフバルブ
51a オリフィス
11 連通孔(開口部)
R1 ロッド側室
R2 ピストン側室
S 隙間

Claims (7)

  1. 上流側と下流側とを画成するバルブシート部材と、このバルブシート部材に開穿されて上流側と下流側との連通を許容する伸側ポートおよび圧側ポートと、伸側ポートの下流側端を開閉可能に閉塞する伸側減衰バルブと、伸側ポートの上流側端に対向する作動油通過用の孔を有しながら圧側ポートの下流側端を開閉可能に閉塞する内周端固定で外周端自由にする環状リーフバルブからなる圧側バルブとを有してなる減衰バルブ構造において、外径を圧側バルブの外径と同一にする環状リーフバルブからなりながら圧側バルブの背圧面側に対向配置されて遠近可能とされる補助バルブを有すると共に、この補助バルブがピストン速度の高速域における上流側からの油圧作用で圧側バルブの背圧面に着座するときに圧側バルブに開穿の作動油通過用の孔における開度を規制してなることを特徴とする減衰バルブ構造。
  2. 補助バルブが外周側部と内周側部とを有すると共にこの外周側部と内周側部とを連結する連結部が単数とされ、あるいは、複数とされて、外周側部と内周側部との間に形成されながら圧側バルブに開穿の作動油通過用の孔に対向する作動油通過用の孔がC字状に形成され、あるいは、複数の円弧状に形成されてなる請求項1に記載の減衰バルブ構造。
  3. 補助バルブが外周側部と、内周側部と、外周側部と内周側部とを連結する連結部とを有すると共に、圧側バルブの背圧面に対向する外周側部の背圧面に環状に形成されて積層されるスペーサ部を有してなり、内周側部の背圧面が圧側バルブの背圧面との間にスペーサ部の肉厚に相当する隙間を出現させてなる請求項1に記載の減衰バルブ構造。
  4. 補助バルブとこの補助バルブにおける受圧面が対向するバルブストッパとの間に隙間を有してなる請求項1に記載の減衰バルブ構造。
  5. 補助バルブとこの補助バルブにおける受圧面が対向するバルブストッパとの間に補助バルブを圧側バルブに向けて附勢するバルブ抑えが配設されてなる請求項1に記載の減衰バルブ構造。
  6. 圧側バルブが内周端固定で外周端自由にしながら外周部に切り欠きオリフィスを有して圧側ポートの下流側端を開閉可能に閉塞する環状リーフバルブを積層させてなる請求項1に記載の減衰バルブ構造。
  7. バルブシート部材が油圧緩衝器におけるシリンダ内にピストンロッドに保持された状態で摺動可能に収装のピストン部におけるピストンとされ、上流側がシリンダ内にピストンで画成されるロッド側室とされ、下流側がシリンダ内にピストンで画成されるピストン側室とされてなる請求項1に記載の減衰バルブ構造。
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