JP2008063571A - エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記(B)硬化剤が、下記一般式(I−1)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)と、フェノール化合物(d2)とを反応させて得られる化合物(D)を含有し、かつ前記(C)無機充填剤がアルミナを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【化1】
(式(I−1)中、nは0〜2の整数であり、R1は水素原子及び置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよく、R2はハロゲン原子、水酸基、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の1価のオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数0〜18のアミノ基及び置換基を有していてもよい炭素数2〜18のカルボニルオキシ基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、R1及びR2から選ばれる2以上が結合して環状構造を形成してもよい。)
【選択図】なし
Description
前記(B)硬化剤が、下記一般式(I−1)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)と、フェノール化合物(d2)とを反応させて得られる化合物(D)を含有し、
かつ前記(C)無機充填剤がアルミナを含有する
ことを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(2)前記化合物(D)は、反応開始時のシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)におけるR2基数を基準として未反応のR2基数の含有率が10%以下であることを特徴とする前記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
前記(B)硬化剤が、下記一般式(I−2)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)と、フェノール化合物(e2)とを反応させて得られる化合物(E)を含有し、
かつ前記(C)無機充填剤がアルミナを含有する
ことを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(7)前記化合物(E)は、反応開始時のシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)におけるR3’基数を基準として未反応のR3’基数の含有率が10%以下であることを特徴とする前記(6)に記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(12)前記化合物(D)及び/又は前記化合物(E)が、上記一般式(I−3)で示される構造部位及び上記一般式(I−4)で示される構造部位の少なくとも一方を含み、化合物(D)及び/又は化合物(E)におけるアリールオキシシリル(ArO−Si)結合の全数を基準として、上記一般式(I−3)で示される構造部位及び/又は上記一般式(I−4)で示される構造部位中のアリールオキシシリル結合の数が30%以上であることを特徴とする前記(1)〜(11)のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記(B)硬化剤が、上記一般式(I−1)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)と、フェノール化合物(d2)とを反応させて得られる化合物(D)を含有することが重要である。
(d1)シラン化合物及びその部分縮合物
(シラン化合物)
本発明において用いられるシラン化合物は上記一般式(I−1)で示されるものであり、式(I−1)においてR1は水素原子及び置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素からなる群から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。
上記「一般式(I−1)で示されるシラン化合物の部分縮合物」とは、上記一般式(I−1)で示されるシラン化合物の1種の化合物が自己縮合した化合物、又は2種以上のシラン化合物が互いに反応し縮合して生成した化合物を意味する。特に限定されるものではないが、縮合反応は、必要であれば水を用い、また、必要に応じて、酸、アルカリ等の縮合反応を促進する公知の物質を加えて行うことができる。通常の縮合反応では、1分子の水を消費して、1つの縮合反応が起こり、2分子のR2Hが副生成物として生じる(2≡Si−R2+H2O→≡Si−O−Si≡+2R2H)。
前記(B)硬化剤が、下記一般式(I−2)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)と、フェノール化合物(e2)とを反応させて得られる化合物(E)を含有し、
かつ前記(C)無機充填剤がアルミナを含有する
ことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記(B)硬化剤が、上記一般式(I−2)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)と、フェノール化合物(e2)とを反応させて得られる化合物(E)を含有することが重要である。
(e1)シラン化合物及びその部分縮合物
(シラン化合物)
本発明において用いられるシラン化合物は上記一般式(I−2)で示されるものであり、式(I−2)においてR1’は置換基を有していてもよい炭素数0〜18のn価の有機基である。
上記「一般式(I−2)で示されるシラン化合物の部分縮合物」とは、上記一般式(I−2)で示されるシラン化合物の1種の化合物が自己縮合した化合物、又は2種以上のシラン化合物が互いに反応し縮合して生成した化合物を意味する。特に限定されるものではないが、縮合反応は、必要であれば水を用い、また、必要に応じて、酸、アルカリ等の縮合反応を促進する公知の物質を加えて行うことができる。通常の縮合反応では、1分子の水を消費して、1つの縮合反応が起こり、2分子のR3’Hが副生成物として生じる(2≡Si−R3’+H2O→≡Si−O−Si≡+2R3’H)。
本発明では、化合物(D)の合成原料であるフェノール化合物(d2)と化合物(E)の合成原料であるフェノール化合物(e2)は、同様のものであるので、以下にフェノール化合物(d2)の場合を代表して述べる。
レゾルシン、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、置換又は非置換のビフェノール等の1分子内に2個のフェノール性水酸基を有する化合物(すなわち、2価フェノール化合物);
フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレンやビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;
パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂;
メラミン変性フェノール樹脂;
テルペン変性フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジシクロペンタジエンから共重合により合成される、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;
多環芳香環変性フェノール樹脂;
ビフェニル型フェノール樹脂;
トリフェニルメタン型フェノール樹脂;および
上記樹脂の2種以上を共重合して得たフェノール樹脂
等の分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物が挙げられる。上記フェノール化合物の1種を単独で使用しても、それら化合物の2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記一般式(I−1a)で示されるフェノール化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、カテコール、2,3−ジヒドロキシナフタレンが挙げられる。
上記一般式(I−1b)で示されるフェノール化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、2,2’−ビフェノール、1,1’−ビ−2−ナフトールが挙げられる。
上記一般式(I−1c)で示されるフェノール化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2’−ジヒドロキシ−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’、5,5’−テトラメチルジフェニルメタン、2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、1,1’−メチレンジ−2−ナフトールが挙げられる。
上記一般式(I−1d)で示されるフェノール化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,8−ジヒドロキシナフタレンが挙げられる。
本発明では、上記一般式(I−1)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)とフェノール化合物(d2)との反応及び/又は上記一般式(I−2)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)とフェノール化合物(e2)との反応で生成する水、アルコール、アンモニア、アミン、カルボン酸、ハロゲン化水素等の副生成物、反応時に任意で使用される溶剤及び樹脂粘度の調節等の目的で任意に含有する溶剤を「揮発性成分」として扱う。また、上記反応で得られる化合物(D)及び/又は化合物(E)に存在する未反応のR2基及び/又はR3’基も潜在的な揮発性成分として見なし、同様に「揮発性成分」として扱う。すなわち、未反応のR2基及び/又はR3’基を有する化合物(D)及び/又は化合物(E)をエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、硬化反応時に水、アルコール、アンモニア、アミン、カルボン酸、又はハロゲン化水素といった揮発性成分を生成することになる。
前記化合物(D)及び/又は前記化合物(E)は、アリールオキシシリル(ArO−Si)結合を有する。前記化合物(D)及び/又は前記化合物(E)の一形態として、下記一般式(I−3)で示される構造部位及び下記一般式(I−4)で示される構造部位の少なくとも一方を有することが好ましい。上記構造部位を有する化合物は、シラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる1種の化合物(d1)及び/又は(e1)と分子内に2個以上の環化可能であるフェノール性水酸基を有するフェノール化合物(d2)及び/又は(e2)を使用することによって得られる。なお、下記一般式(I−3)で示される構造部位は、上記一般式(I−1)及び上記一般式(I−2)で示されるシラン化合物そのものに起因するものであり、下記一般式(I−4)で示される構造部位は、上記シラン化合物において部分的に縮合された部位に起因するものである。
ここで、Arとして記載した「炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基」とは、特に限定されるものではなく、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、ビフェニレン基、ビナフチレン基、メチレンビスフェニレン基、メチレンビスナフチレン基、オキシビスフェニレン基、スルホニルビスフェニレン基、チオビスフェニレン基等のアリール基を両側に有する2価の有機基、及びフラニレン、チオフェニレン、イミダゾリレン、メチレンビスフラニレン、メチレンビスチオフェニレン、メチレンビスイミダゾリレン等の複素環基を両側に有する2価の有機基、一方にアリール基を有し他方に複素環基を有する2価の有機基等の有機基が含まれる。
前記化合物(D)の製造方法は、前記一般式(I−1)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)とフェノール化合物(d2)とを反応させる工程を有する。
R2及び/又はR3’がハロゲン原子であるシラン化合物及びその部分縮合物化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、フェノール化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のハロゲン化水素を除去する;
R2及び/又はR3’が水酸基であるシラン化合物及びその部分縮合物化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、フェノール化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物の水を除去する;
R2及び/又はR3’がオキシ基であるシラン化合物及びその部分縮合物化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、フェノール化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のアルコール又はアリールオールを除去する;
R2及び/又はR3’がアミノ基であるシラン化合物及びその部分縮合物化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、フェノール化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のアンモニア又はアミンを除去する;
R2及び/又はR3’がカルボニルオキシ基であるシラン化合物及びその部分縮合物化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、フェノール化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のカルボン酸を除去する。
なお、上記一般式(I−5)のR4として記載した「置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基」は、置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含むことを意味する。
本発明による上記一般式(I−1)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物からなる郡より選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)とフェノール化合物(d2)とを反応させて得られる化合物(D)及び/又は上記一般式(I−2)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物からなる郡より選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)とフェノール化合物(e2)とを反応させて得られる化合物(E)は、それ単独で又は他の樹脂と反応して硬化することが可能な硬化性樹脂として様々な用途に使用することが可能である。例えば、封止材等の成形材料、積層板用材料、各種接着剤用材料、各種電子電気部品用材料、及び塗料材料等の用途に使用することが可能である。前記化合物(D)及び/又は化合物(E)は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、アリル樹脂、アルキド樹脂等の他の硬化性樹脂と組み合わせて使用することも可能である。また、前記化合物(D)及び/又は化合物(E)は、エポキシ樹脂硬化剤として有用であるため、エポキシ樹脂、及び必要に応じてエポキシ樹脂の硬化を促進する他の成分と組み合わせて硬化性樹脂組成物とすることも可能である。
本発明において使用可能な(A)エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であればよく、特に限定されるものではない。例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換又は非置換のビフェノール、スチルベン系フェノール類等のジグリシジルエーテル(ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂)、
ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテル;
フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸類のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;
アニリン、イソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したもの等のグリシジル型又はメチルグリシジル型のエポキシ樹脂;
分子内のオレフィン結合をエポキシ化して得られるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂;
パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂;
ハイドロキノン型エポキシ樹脂;
トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;
オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;
ジフェニルメタン型エポキシ樹脂;
フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物;
硫黄原子含有型エポキシ樹脂;
ナフタレン型エポキシ樹脂
が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スチルベン型エポキシ樹脂としては、スチルベン骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(III)で示されるエポキシ樹脂が好ましい。下記一般式(III)で示されるエポキシ樹脂の中でも、R9のうち酸素原子が置換している位置を4及び4´位とした時の3,3´,5,5´位がメチル基でそれ以外が水素原子でありR10の全てが水素原子の場合と3,3´,5,5´位のうちの3つがメチル基、1つがtert−ブチル基でそれ以外が水素原子でありR10の全てが水素原子の場合の混合品であるESLV−210(住友化学株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
ジフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、ジフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂が好ましい。下記一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂の中でも、R11の全てが水素原子でありR12のうち酸素原子が置換している位置を4及び4´位とした時の3,3´,5,5´位がメチル基でそれ以外が水素原子であるYSLV−80XY(新日鐵化学株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
硫黄原子含有型エポキシ樹脂としては、硫黄原子を含有するエポキシ樹脂であれば特に限定されるものではないが、例えば下記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂が挙げられる。下記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂の中でも、R13のうち酸素原子が置換している位置を4及び4´位とした時の3,3´位がtert−ブチル基で6,6´位がメチル基でそれ以外が水素原子であるYSLV−120TE(新日鐵化学株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂をエポキシ化したエポキシ樹脂であれば、特に限定されるものではないが、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラック等のノボラック型フェノール樹脂をグリリシジルエーテル化等の手法を用いてエポキシ化したエポキシ樹脂が好ましく、例えば下記一般式(VI)で示されるエポキシ樹脂がより好ましい。下記一般式(VI)で示されるエポキシ樹脂の中でも、R14の全てが水素原子でありR15がメチル基でi=1であるESCN−190、ESCN−195(住友化学株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、ジシクロペンタジエン骨格を有する化合物を原料としてエポキシ化したエポキシ樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂が好ましい。下記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂の中でも、i=0であるHP−7200(大日本インキ化学株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂としては、サリチルアルデヒド骨格を持つ化合物を原料とするエポキシ樹脂であれば特に制限はないが、サリチルアルデヒド骨格を持つ化合物とフェノール性水酸基を有する化合物とのノボラック型フェノール樹脂等のサリチルアルデヒド型フェノール樹脂をグリシジルエーテル化したエポキシ樹脂等のサリチルアルデヒド型エポキシ樹脂が好ましく、下記一般式(VIII)で示されるエポキシ樹脂がより好ましい。下記一般式(VIII)で示されるエポキシ樹脂の中でも、i=0、k=0である1032H60(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名)、EPPN−502H(日本化薬株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
ナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂としては、ナフトール骨格を有する化合物及びフェノール骨格を有する化合物を原料とするエポキシ樹脂であれば、特に限定されるものではないが、ナフトール骨格を有する化合物及びフェノール骨格を有する化合物を用いたノボラック型フェノール樹脂をグリシジルエーテル化したものが好ましく、下記一般式(IX)で示されるエポキシ樹脂がより好ましい。下記一般式(IX)で示されるエポキシ樹脂の中でも、R21がメチル基でi=1であり、j=0、k=0であるNC−7300(日本化薬株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
上記一般式(IX)で示されるエポキシ樹脂としては、l個の構成単位及びm個の構成単位をランダムに含むランダム共重合体、交互に含む交互共重合体、規則的に含む共重合体、ブロック状に含むブロック共重合体が挙げられ、これらのいずれか1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ナフタレン型エポキシ樹脂としては、ナフタレン環を含有するエポキシ化合物であれば、特に限定されるものではない。例えば、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、ジメチルナフトール等のナフトール類の誘導体から合成されるナフトール化合物をグリシジルエーテル化したものが好ましく、下記一般式(XI−a)で示されるエポキシ樹脂がより好ましい。下記一般式(XI−a)で示されるエポキシ樹脂の中でも、n=1であり、R41及びR42の全てが水素原子、R43の全てがグリシジルオキシ基であるEXA−4700、EXA−4701(大日本インキ化学株式会社製商品名)、n=0であり、R41及びR42の全てが水素原子、R43がグリシジルオキシ基であるHP−4032(大日本インキ化学株式会社製商品名)、n=1であり、R41及びR42の全てが水素原子、R43の一方が水素原子であり、他方がグリシジルオキシ基であるEXA−4750(大日本インキ化学株式会社製商品名)等が市販品として入手可能である。
上記一般式(II)〜(XI)及び(XI−a)中のR8〜R21及びR37〜R43について、「それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい」とは、例えば、式(II)中の8〜88個のR8の全てが同一でも異なっていてもよいことを意味している。他のR9〜R21及びR37〜R43についても、式中に含まれるそれぞれの個数について全てが同一でも異なっていてもよいことを意味している。また、R8〜R21及びR37〜R43はそれぞれが同一でも異なっていてもよい。例えば、R9とR10の全てについて同一でも異なっていてもよい。
本発明によるエポキシ樹脂組成物では、(B)硬化剤に、先に示した化合物(D)及び/又は化合物(E)を含むことを特徴とする。本発明によるエポキシ樹脂組成物において、(A)エポキシ樹脂と、化合物(D)及び/又は化合物(E)との配合比率は、(A)エポキシ樹脂における全エポキシ基の数と、化合物(D)及び/又は化合物(E)における−ArO−Si結合の数、及び化合物(D)及び/又は化合物(E)における未反応フェノール性水酸基の数の合計との比率、すなわち、[(化合物(D)及び/又は化合物(E)における−ArO−Si結合の数)+(化合物(D)及び/又は化合物(E)における未反応フェノール性水酸基数)]/[エポキシ樹脂中の全エポキシ基の数]で、0.5〜2.0の範囲に設定されることが好ましい。上記配合比率は、0.7〜1.5の範囲に設定することがより好ましく、0.8〜1.3の範囲に設定することがさらに好ましい。上記配合比率が0.5未満となると、エポキシ樹脂の硬化が不十分となり、硬化物の耐熱性、耐湿性及び電気特性が低下する傾向にある。一方、上記配合比率が2.0を超えると、硬化剤成分が過剰となり、硬化効率が低下するだけでなく、硬化樹脂中に多量のフェノール性水酸基が残るため、パッケージの電気特性及び耐湿性が低下する傾向にある。
フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレンやビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;
パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂;
メラミン変性フェノール樹脂;
テルペン変性フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジシクロペンタジエンから共重合により合成される、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;
多環芳香環変性フェノール樹脂;
ビフェニル型フェノール樹脂;
トリフェニルメタン型フェノール樹脂;
これら樹脂の2種以上を共重合して得たフェノール樹脂が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(XII)で示されるフェノール樹脂の中でも、i=0、R23が全て水素原子であるMEH−7851(明和化成株式会社商品名)等が市販品として入手可能である。上記一般式(XIII)で示されるフェノール樹脂の中でも、i=0、k=0であるXL−225、XLC(三井化学株式会社製商品名)、MEH−7800(明和化成株式会社商品名)等が市販品として入手可能である。上記一般式(XIV)で示されるフェノール樹脂の中でも、j=0、R27のk=0、R28のk=0であるSN−170(新日鐵化学株式会社商品名)等が市販品として入手可能である。
サリチルアルデヒド型フェノール樹脂としては、サリチルアルデヒド骨格を有する化合物を原料として用いたフェノール樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(XVI)で示されるフェノール樹脂が好ましい。
ベンズアルデヒド型とアラルキル型との共重合型フェノール樹脂としては、ベンズアルデヒド骨格を有する化合物を原料として用いたフェノール樹脂とアラルキル型フェノール樹脂との共重合型フェノール樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(XVII)で示されるフェノール樹脂が好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂としては、フェノール類及び/又はナフトール類とアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるフェノール樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(XVIII)で示されるフェノール樹脂が好ましい。
上記一般式(XII)〜(XVIII)におけるR22〜R36について記載した「それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい」は、例えば、式(XIV)中のi個のR22の全てが同一でも相互に異なっていてもよいことを意味している。他のR23〜R36についても、式中に含まれるそれぞれの個数について全てが同一でも相互に異なっていてもよいことを意味している。また、R22〜R36は、それぞれが同一でも異なっていてもよい。例えば、R22およびR23の全てについて同一でも異なってもよく、R30およびR31の全てについて同一でも異なっていてもよい。
本発明によるエポキシ樹脂組成物は、(C)無機充填剤がアルミナを含有することを特徴とする。
本発明によるエポキシ樹脂組成物では、必要に応じて硬化促進剤を配合してもよい。使用可能な硬化促進剤としては、例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケンなどのシクロアミジン化合物、その誘導体、それらのフェノールノボラック塩及びこれらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類及びこれらの誘導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩、トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン等の有機ホスフィン類、又はこれら有機ホスフィン類と有機ボロン類との錯体やこれら有機ホスフィン類と無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、これら有機ホスフィン類と4−ブロモフェノール、3−ブロモフェノール、2−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、3−クロロフェノール、2−クロロフェノール、4−ヨウ化フェノール、3−ヨウ化フェノール、2−ヨウ化フェノール、4−ブロモ−2−メチルフェノール、4−ブロモ−3−メチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、4−クロロ−1−ナフトール、1−ブロモ−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフトール、4−ブロモ−4´−ヒドロキシビフェニル等のハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素して得られる分子内分極を有する化合物(特開2004−156036号公報記載)、などが挙げられる。これら硬化促進剤を併用する場合、中でも、流動性の観点からは有機ホスフィン類とπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素して得られる分子内分極を有する化合物、硬化性の観点からは有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素の工程を経て得られる分子内分極を有する化合物が好ましい。特に、下記一般式(I−5)で示されるホスフィン化合物又はその分子間塩を使用することが好ましい。なお、式中、R4、R5、Y−は先に説明した通りである。
本発明によるエポキシ樹脂組成物では、必要に応じて上述の成分(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)無機充填剤、(F)硬化促進剤に加えて、以下に例示する難燃剤、カップリング剤、イオン交換体、離型剤、応力緩和剤、着色剤といった各種添加剤を追加してもよい。しかし、本発明によるエポキシ樹脂組成物には、以下の添加剤に限定することなく、必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を追加してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、樹脂成分と無機充填剤との接着性を高めるために、必要に応じて、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を添加することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、陰イオン交換体を必要に応じて配合することができる。特にエポキシ樹脂組成物を封止用成形材料として用いる場合には、封止される素子を備える電子部品装置の耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から、陰イオン交換体を配合することが好ましい。本発明において用いられる陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができるが、例えば、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、下記一般式(XIX)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。
これらの陰イオン交換体の配合量は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に制限はないが、(A)エポキシ樹脂に対して0.1〜30重量%の範囲が好ましく、1〜5重量%がより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、成形時に金型との良好な離型性を持たせるため離型剤を配合してもよい。本発明において用いられる離型剤としては特に制限はなく従来公知のものを用いることができる。例えば、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックス等が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、高級脂肪酸、酸化型又は非酸化型のポリオレフィン系ワックスが好ましく、その配合量としては(A)エポキシ樹脂に対して0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。ポリオレフィン系ワックスの配合量が0.01重量%未満では離型性が不十分な傾向があり、10重量%を超えると接着性が阻害される可能性がある。高級脂肪酸としては、例えば市販品では株式会社セラリカNODA製のカルナバワックスが挙げられる。ポリオレフィン系ワックスとしては、例えば市販品ではヘキスト社製のH4、PE、PEDシリーズ等の数平均分子量が500〜10000程度の低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。また、ポリオレフィン系ワックスに他の離型剤を併用する場合、その配合量は(A)エポキシ樹脂に対して0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜3重量%がより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、シリコーンオイル、シリコーンゴム粉末等の応力緩和剤などを必要に応じて配合することができる。応力緩和剤を配合することにより、パッケージの反り変形量、パッケージクラックを低減させることができる。使用できる応力緩和剤としては、一般に使用されている公知の可とう剤(応力緩和剤)であれば特に限定されるものではない。一般に使用されている可とう剤としては、例えば、シリコーン系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンパウダー等のゴム粒子、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、メタクリル酸メチル−シリコーン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体等のコア−シェル構造を有するゴム粒子等が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも、シリコーン系可とう剤が好ましく、シリコーン系可とう剤としては、エポキシ基を有するもの、アミノ基を有するもの、これらをポリエーテル変性したものが挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、難燃性を付与するために必要に応じて難燃剤を配合することができる。本発明において用いられる難燃剤としては特に制限はなく、例えば、ハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む公知の有機若しくは無機の化合物、金属水酸化物が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。難燃剤の配合量は、難燃効果が達成されれば特に制限はないが、(A)エポキシ樹脂に対して1〜30重量%が好ましく、2〜15重量%がより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤を配合しても良い。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、各種成分を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できる。一般的な手法としては、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。より具体的には、例えば、上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70〜140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダー等で混練、冷却し、粉砕するなどの方法で得ることができる。エポキシ樹脂組成物は、パッケージの成形条件に合うような寸法及び重量でタブレット化すると取り扱いが容易である。
本発明による電子部品装置は、本発明のエポキシ樹脂組成物によって封止した素子を備えることを特徴とする。電子部品装置としては、例えば、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載したものが挙げられ、それら素子部を本発明のエポキシ樹脂組成物で封止したものが挙げられる。より具体的には、例えば、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いてトランスファー成形等によって封止した、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC、テープキャリアにバンプで接続した半導体チップを、本発明のエポキシ樹脂組成物で封止したTCP(Tape Carrier Package)、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、本発明のエポキシ樹脂組成物で封止したCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール、裏面に配線板接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を搭載し、バンプ又はワイヤボンディングにより素子と有機基板に形成された配線を接続した後、本発明の硬化性樹脂組成物で素子を封止したBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)が挙げられる。中でも、本発明の硬化性樹脂組成物は高温における弾性率低下が少ないため、耐熱性、高温動作保証等が要求されている用途に好適に使用することができる。具体的には、パワーモジュールパッケージ、車載用途パッケージ、SiC等の高温でも動作する半導体のパッケージ等が挙げられる。また、プリント回路板においても本発明の硬化性樹脂組成物を有効に使用することができる。
(合成例1)
500mlのセパラブルフラスコに、2,2’−ビフェノール(東京化成工業株式会社製試薬)100g(0.54mol)及びトルエン152mlを投入し、約100℃に加熱して溶解させ溶液とした。そのまま約100℃に維持しながら、溶液にメチルトリメトキシシランの部分縮合物(多摩化学工業株式会社製MTMS−A)55gを約30分かけて滴下し、続いて、トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加物を0.50g(0.0013mol)加え、110〜120℃で約12時間反応を続けた。その際、副生成物となるメタノールを、溶媒として用いたトルエンとの共沸混合物として反応系外に除去した。反応終了後、アスピレータを用いて約80℃でトルエンを減圧除去し、フッ素樹脂コートした金属製の容器に出し、室温(25℃)まで冷却することによって、112gの固体の生成物を得た。
300mlのセパラブルフラスコに、2,2’−ビフェノール(東京化成工業株式会社製試薬)100g(0.54mol)及びトルエン100mlを投入し、約100℃に加熱して固体成分を溶解させ溶液とした。その溶液を約100℃に維持しながら、溶液に1,3−ジメチルテトラメトキシジシロキサン(アヅマックス株式会社販売試薬)59g(0.26mol)を約20分かけて滴下し、続いて、トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加物を0.50g(0.0013mol)を加え、120〜130℃で約20時間反応を続けた。その際、副生成物となるメタノールを、溶媒として用いたトルエンとの共沸混合物として反応系外に除去した。反応終了後、反応溶液からアスピレータを用いて約80℃でトルエンを減圧除去し、次いでその残りをテフロン(登録商標)でコーティングした金属製容器に出し、室温まで冷却することによって、生成物117gを固体として得た。
300mlのセパラブルフラスコに、2,2’−ビフェノール(東京化成工業株式会社製試薬)155g(0.83mol)及びトルエン222mlを投入し、約100℃に加熱して溶解させ溶液とした。そのまま約100℃に維持しながら、溶液にトリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物1gを加え、続いてフェニルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製AY43−040)110g(0.55mol)を約60分かけて滴下した。副生成物となるメタノールを、溶媒として用いたトルエンとの共沸混合物として反応系外に除去し、反応系中のトルエン量が少なくなってきたら、更にトルエンを加え共沸混合物として反応系外に除去しながら、約120〜130℃で42時間反応を続けた。反応終了後、反応溶液からアスピレータを用いて約80℃でトルエンを減圧除去し、次いでその残りをテフロン(登録商標)でコーティングした金属製容器に出し、室温まで冷却することによって、生成物197gを固体として得た。
1000mlのセパラブルフラスコに、メタノール580mlを投入し、10℃に氷冷し、ナトリウムメトキシド(和光純薬工業株式会社製試薬)90g(1.66mol)を投入し、溶解させ溶液とした。その溶液を10℃に維持しながら、溶液に1,2−ビス(メチルジクロロシリル)エタン(アヅマックス株式会社販売試薬)101g(0.414mol)をメタノール200mlに溶解させた溶液を約90分かけて滴下し、段階的に昇温し、約20時間還流させた。反応溶液を一晩にわたり室温で放置し、副生成物をろ過によって除き、ろ液を減圧濃縮することで、1,2−ビス(メチルジメトキシシリル)エタン93gを液体として得た。
500mlのセパラブルフラスコに、2,2’−ビフェノール(東京化成工業株式会社製試薬)150g(0.804mol)及びトルエン180mlを投入し、約100℃に加熱して溶解させ溶液とした。そのまま約100℃に維持しながら、溶液にトリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物1gを加え、続いてビス(トリエトキシシリル)エタン(アヅマックス株式会社販売試薬)95g(0.268mol)を約30分かけて滴下した。副生成物となるエタノールを、溶媒として用いたトルエンとの共沸混合物として反応系外に除去し、反応系中のトルエン量が少なくなってきたら、更にトルエンを加え共沸混合物として反応系外に除去しながら、約26時間反応を続けた。反応終了後、アスピレータを用いて約80℃でトルエンを減圧除去し、フッ素樹脂コートした金属製の容器に出し、室温まで冷却することで163gの固体の生成物を得た。
3000mlのセパラブルフラスコに、2,2’−ビフェノール(東京化成工業株式会社製試薬)1500g、トルエン500ml、及び蒸留水1000mlを投入し、それらを約90℃に加熱して固体成分を溶解させ溶液とした。その溶液を、約90℃に維持しながら2.5時間にわたって加熱及び攪拌した後に、一晩放置し、析出した固形物をろ過、洗浄(蒸留水1500ml)した。その固形物を、再び3000mlのセパラブルフラスコに投入し、トルエン500ml及び蒸留水1000mlを加え、約90℃に加熱して溶解させ溶液とした。その溶液を約90℃に維持しながら、2.5時間にわたって加熱及び攪拌した後、一晩放置し、析出した固形物をろ過、洗浄(蒸留水1500ml)した。得られた固形物を70℃で真空乾燥した後に、2000mlのセパラブルフラスコに投入し、500mlのトルエンを加え、加熱して溶解させ溶液とし、微量残っている水を共沸によって除去した。引き続き、その溶液を一晩放置し、析出した固形物をろ過、乾燥することによって、精製した2,2’−ビフェノールを1340g得た。
約10mgの硬化性樹脂を約1mlの重アセトンに溶かして溶液とし、溶液をφ5mmの試料管に入れ、ブルカーバイオスピン社製AV−300Mを用いて測定した。シフト値は溶媒に微量含まれる(CD3)2CO(2.05ppm)を基準とした。
Bio−Rad社製FTS 3000MXを用い、KBr法に従って測定した。
乳鉢を用いて粉砕した2,2’−ビフェノール5g及び蒸留水50gをポリプロピレン製容器に入れ、95℃で20時間加熱して調製した抽出水をろ過し、以下の方法を用いて測定した。この測定値から、先と同様にポリプロピレン製容器に蒸留水50gを入れ、95℃で20時間加熱して調製した水の測定値を差し引き、2,2’−ビフェノールに含まれる各種イオンの値に変換し、イオン濃度とした。
ガードカラム(Shim−pack IC−GC3)及び分離カラム(Shim−pack IC−C3)を装着した島津製作所製HIC−6Aイオンクロマトグラフを用いて、溶離液:1mMシュウ酸水溶液/アセトニトリル=5/1、流速:1.1ml/min、カラム温度:30℃の条件で測定した。
ガードカラム(IonPac AG9−HC)及び分離カラム(IonPac AS9−HC)を装着したDIONEX社製IC20イオンクロマトグラフを用いて、溶離液:9mM炭酸ナトリウム水溶液、流速:1.0ml/min、カラム温度:30℃の条件で測定した。
(実施例1〜8、比較例1〜4)
(A)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂1:エポキシ当量168、軟化点62℃のサリチルアルデヒド型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名「1032H60」)
エポキシ樹脂2:エポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名YX−4000H)
(B)硬化剤
硬化剤1:合成例1で得た硬化性樹脂
硬化剤2:合成例2で得た硬化性樹脂
硬化剤3:合成例3で得た硬化性樹脂
硬化剤4:合成例4で得た硬化性樹脂
硬化剤5:合成例5で得た硬化性樹脂
硬化剤A:水酸基当量103、軟化点86℃のサリチルアルデヒド型フェノール樹脂(明和化成株式会社製商品名「MEH−7500」)
硬化剤B:水酸基当量176、軟化点70℃のフェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製商品名ミレックスXLC)
(C)無機充填剤
球状アルミナ:平均粒径12.5μm、比表面積2.1m2/gの球状アルミナ(電気化学株式会社製商品名DAB−10SI)
溶融シリカ:平均粒径17.5μm、比表面積3.8m2/gの球状溶融シリカ
(F)硬化促進剤
トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物
(その他の各種添加剤)
カップリング剤:エポキシシラン(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
着色剤:カーボンブラック(三菱化学株式会社製商品名「MA−100」)
離型剤:カルナバワックス(株式会社セラリカNODA製)
上述の成分をそれぞれ表1及び表2に示す重量部で配合し、混練温度80℃、混練時間15分の条件でロール混練を行うことによって、それぞれ実施例1〜8、比較例1〜4のエポキシ樹脂組成物を得た。
エポキシ樹脂組成物を上記条件でEMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて成型し、流動距離(cm)を求めた。
エポキシ樹脂組成物を上記条件で直径50mm×厚さ3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計を用いて測定した。
エポキシ樹脂組成物を上記条件で長さ80mm×幅10mm×厚さ3mmの大きさに成形し、後硬化した。次いで、ダイヤモンドカッターで長さ55mmに切断し、粘弾性測定装置ARES(レオメトリックサイエンティフィックエフイー株式会社製)を用い、ダイナミックモードで昇温速度5℃、周波数6.28rad/sの条件でのtanδの測定からガラス転移温度(℃)を求めた。
上記(3)における測定から240℃における貯蔵弾性率(×108Pa)を求めた。
上記(3)における測定から270℃における貯蔵弾性率(×108Pa)を求めた。
エポキシ樹脂組成物を上記条件で長さ80mm×幅10mm×厚さ3mmの大きさに成形し、後硬化した。次いで、ダイヤモンドカッターで長さ10mmに切断し、熱拡散率測定装置LFA447 Nanoflash(NETZSCH−Geratebau社製)を用い熱拡散率D(m2/2)を、電子比重計SD−200L(アルファーミラージュ株式会社製)を用い比重ρ(kg/m3)を、示差走査熱量計DSC−7(パーキンエルマ社製)を用いて比熱Cp(J/kgK)を求め、熱拡散率Dと比重ρと比熱Cpの積より熱伝導率λ(W/mK)を算出した。
Claims (17)
- (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、
前記(B)硬化剤が、下記一般式(I−1)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)と、フェノール化合物(d2)とを反応させて得られる化合物(D)を含有し、
かつ前記(C)無機充填剤がアルミナを含有する
ことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
- 前記化合物(D)は、反応開始時のシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)におけるR2基数を基準として未反応のR2基数の含有率が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記フェノール化合物(d2)おいて、フェノール化合物の全重量を基準としてその80重量%以上が2価フェノール化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記フェノール化合物(d2)において、フェノール化合物の全重量を基準としてその50重量%以上が前記シラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)と環化可能なフェノール化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記シラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(d1)において、R2が水酸基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜18の1価のオキシ基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、
前記(B)硬化剤が、下記一般式(I−2)で示されるシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)と、フェノール化合物(e2)とを反応させて得られる化合物(E)を含有し、
かつ前記(C)無機充填剤がアルミナを含有する
ことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
- 前記化合物(E)は、反応開始時のシラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)におけるR3’基数を基準として未反応のR3’基数の含有率が10%以下であることを特徴とする請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記フェノール化合物(e2)において、フェノール化合物の全重量を基準としてその80重量%以上が2価フェノール化合物であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記フェノール化合物(e2)において、フェノール化合物の全重量を基準としてその50重量%以上が前記シラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)と環化可能なフェノール化合物であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記シラン化合物及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(e1)において、R3’が水酸基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜18の1価のオキシ基であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記化合物(D)及び/又は前記化合物(E)が、上記一般式(I−3)で示される構造部位及び上記一般式(I−4)で示される構造部位の少なくとも一方を含み、化合物(D)及び/又は化合物(E)におけるアリールオキシシリル(ArO−Si)結合の全数を基準として、上記一般式(I−3)で示される構造部位及び/又は上記一般式(I−4)で示される構造部位中のアリールオキシシリル結合の数が30%以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記(C)無機充填剤の含有量がエポキシ樹脂組成物の総重量に対して80重量%以上であり、かつ(C)無機充填剤の75重量%以上がアルミナであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記(C)無機充填剤の含有量がエポキシ樹脂組成物の総重量に対して85重量%以上であり、かつ(C)無機充填剤の80重量%以上がアルミナであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- さらに(F)硬化促進剤を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記(A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂、及びアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物からなる群より選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物によって封止された素子を備えることを特徴とする電子部品装置。
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