JP2008059391A - 遠隔操作移動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体において、無線通信切断時に、通信復旧を行うことが可能な遠隔操作移動体を提供する。
【解決手段】移動機構120を具備し、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体1であって、移動機構120を制御する移動制御部102と、遠隔操作移動体1の移動の履歴を示す移動履歴情報を記憶する移動履歴記憶部151と、操作端末と無線通信を行うとともに、無線通信の切断を検出する通信制御部103とを備え、移動制御部102は、無線通信の切断が検出された場合、無線通信を復旧するため、移動履歴情報に基づき、遠隔操作移動体1の走行経路を逆に辿るよう移動機構120を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、移動機構を具備し、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体に関する。
近年、建造物等のリフォームや防災に関する関心が高まってきており、建造物の点検を行う機会が増加している。特に、建造物の床下や天井裏等については、人目に触れにくい一方で、建造物の基幹部分であるため、点検のニーズが高いと考えられる。
しかし、建造物の床下や天井裏等は、一般的に、非常に狭い空間であり、衛生状態も悪いため、作業員による目視点検が困難である。よって、建造物の床下や天井裏等を点検するために、操作端末によって遠隔操作可能な遠隔操作移動体(遠隔操作ロボット)の導入が望まれている。このような遠隔操作移動体として、カメラを搭載した自走式の作業ロボットが知られている(特許文献1参照)。
ところで、無線通信は有線通信と比較して不安定であり、劣悪な通信環境下では通信の切断が生じる。したがって、遠隔操作移動体においては、無線通信の切断が発生した際の対策を講じておくことが望ましい。
一方、複数のノードによって構成されるアドホックネットワークにおいて、各ノードがGPS等を具備し、各ノード間で位置情報を交換し、通信切断時に、他ノードの位置情報を利用して通信可能な方向に移動する通信復旧方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開平7−197554号公報 特開2004−165964号公報
特許文献1においては、ホスト機器との送受信不良のときに自律帰還サブルーチンを実行することについて示唆しているが、自律帰還の具体的な実現手法については述べられていない。したがって、特許文献1の作業ロボットでは、無線通信の切断した場合に、無線通信を復旧できない可能性が高い。
また、特許文献2に記載の通信復旧方法においては、アドホックネットワーク内の他ノードの位置情報を利用して、通信可能な方向への復旧動作が行われているため、アドホックネットワークに参加していないノードについては、この通信復旧方法を適用することができない。
このため、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体においては、特許文献2に記載の通信復旧方法を適用することができない。なお、GPSによって位置情報を得る場合、位置検出精度が低いことに加えて、遠隔操作移動体の使用環境によってはGPSを利用できない場合がある。
このように、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体において、無線通信切断時に、通信復旧を行うことは困難であった。
上記問題点に鑑み、本発明は、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体において、無線通信切断時に、通信復旧を行うことが可能な遠隔操作移動体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、移動機構を具備し、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体であって、移動機構を制御する移動制御部と、遠隔操作移動体の移動の履歴を示す移動履歴情報を記憶する移動履歴記憶部と、操作端末と無線通信を行うとともに、無線通信の切断を検出する通信制御部とを備え、移動制御部は、無線通信の切断が検出された場合、無線通信を復旧するため、移動履歴情報に基づき、遠隔操作移動体の走行経路を逆に辿るよう移動機構を制御することを要旨とする。なお、「無線通信の切断」とは、操作端末と遠隔操作移動体との間に設定されている無線通信リンクが切断されることを意味している。また、「無線通信の復旧」とは、操作端末と遠隔操作移動体との間に無線通信リンクが再設定されることを意味している。
この特徴によれば、無線通信の切断が検出された場合、移動履歴情報に基づき、遠隔操作移動体の走行経路を逆に辿るよう移動機構を制御することによって、通信復旧を行うことが可能となる。
本発明の一の特徴は、無線通信時における通信状態の履歴を示す通信状態履歴情報を記憶する通信状態履歴記憶部を更に備え、移動制御部は、無線通信が切断された場合、移動履歴情報及び通信状態履歴情報に基づき、無線通信を復旧可能な地点まで走行経路を逆に辿るよう移動機構を制御することを要旨とする。ここで、「通信状態」とは、例えば通信速度や受信電界強度等、操作端末との無線通信の通信品質を意味する。
この特徴によれば、無線通信が切断された場合、通信状態履歴情報に基づき、無線通信を復旧可能な地点まで走行経路を逆に辿るよう移動機構を制御することによって、より確実に通信復旧を行うことが可能となる。
本発明の一の特徴は、操作端末は、所定の信号を一定周期で送信しており、通信制御部は、所定の信号の受信時間間隔に応じて通信状態を判定することを要旨とする。
この特徴によれば、操作端末が一定周期で送信する所定の信号の受信時間間隔に応じて通信状態を判定することによって、通信状態を容易に判定可能となる。
本発明の一の特徴は、移動履歴情報は、操作端末が送信するコマンドであって遠隔操作移動体に対して移動を指示する移動コマンドに関する情報、又は移動機構の動作量に関する情報のうち、少なくとも一方を含むことを要旨とする。「移動機構の動作量」とは、例えば、移動機構に設置されたセンサによって取得されるデータを意味し、このセンサとしてはロータリエンコーダが使用できる。
この特徴によれば、移動履歴情報が、移動コマンドに関する情報又は移動機構の動作量に関する情報のうち少なくとも一方を含むことによって、GPS等の位置検出装置を使用することなく、通信復旧を行うことができる。
本発明の一の特徴は、任意の空間を撮像する撮像ユニットと、撮像ユニットを制御する撮像制御部とを更に備え、移動制御部及び撮像制御部は、無線通信の切断前と、無線通信の復旧後とで、移動機構及び撮像ユニットの制御方法を変更することを要旨とする。「移動機構及び撮像ユニットの制御方法」とは、例えば、移動機構が行う前後進移動の移動量や方向転換の方向転換量、撮像ユニットのパン角、チルト角、ズーム倍率、フォーカス値等のうち、少なくとも1つに対する制御方法を意味する。「制御方法を変更する」とは、例えば、遠隔操作移動体が実行するタスクを、無線通信の切断前と、無線通信の復旧後とで切り替えることを意味し、無線通信の復旧後において例外用のタスクが実行される。
この特徴によれば、無線通信の切断前と、無線通信の復旧後とで、移動機構及び撮像ユニットの制御方法を変更することによって、通信切断が再発する確率を減少させることができ、遠隔操作を安定して継続することができる。
本発明によれば、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体において、無線通信切断時に、通信復旧を行うことが可能な遠隔操作移動体を提供できる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
また、以下の実施形態においては、建造物の床下空間(以下、単に「床下」という)の点検を行うための遠隔操作移動体を例に説明する。
(遠隔操作システムの全体構成例)
先ず、本実施形態に係る遠隔操作システムの全体構成例について説明する。図1は、本実施形態に係る遠隔操作システムの全体構成図である。
本実施形態に係る遠隔操作システムは、遠隔操作移動体1と、無線通信によって遠隔操作移動体1を遠隔操作する操作端末2とを有する。操作端末2としては、例えばノートPCが使用できる。
遠隔操作移動体1は、操作端末2の制御下で、床下を点検する。具体的には、遠隔操作移動体1は、床下内を撮像し、撮像して得られた撮像データを操作端末2へ送信する。また、操作端末2は、遠隔操作移動体1から受信した撮像データをリアルタイムに表示する。
操作端末2は、ユーザ入力に応じて、遠隔操作移動体1を操作するコマンドを遠隔操作移動体1へ送信し、遠隔操作移動体1を遠隔操作する。このコマンドには、移動に関するコマンド(以下「移動コマンド」という)と、撮像に関するコマンド(以下「撮像コマンド」という)等が存在する。
操作端末2は、遠隔操作移動体1に対して信号を一定周期で送信する。以下においては、この一定周期の信号を「周期信号」と呼ぶ。なお、遠隔操作移動体1には、各種のセンサが設けられており、これらのセンサによって検出されたセンサ情報は操作端末2へ送信される。
(床下環境の一例)
次に、床下環境の一例について説明する。図2は、床下環境の一例を示す図である。
床下は、高さ32cm〜37cm程度の空間であり、基礎により長方形の区画に区切られている。なお、遠隔操作移動体1が床下点検時に確認すべき内容としては、小動物の死骸等や、基礎のクラック等がある。区画間には通気口と呼ばれる高さ30cm、幅60cm程度の穴が存在(1区画当たり2箇所程度)する。
遠隔操作移動体1は、床下点検時にはこの通気口を通過して隣の区画へと移動する。また、ケーブルやパイプ等が、床下天井からぶら下がっていたり、床下地面を這い回っていたりする。
更に、基礎近くには配管が存在し、束と呼ばれる細い柱があらゆる場所に存在する。束を固定するための束基礎と呼ばれる5cm程度の高さのコンクリ台が存在する。なお、床下地面(遠隔操作移動体1の走行面Sr)がコンクリである場合には、床下地面に束が直接固定されており、束基礎が存在しない場合もある。
図1に示したように、床上と床下との間で無線通信を行う場合、床上の壁や床材、床下の基礎等の通信障害となり得るものが多数存在する。このため、操作端末2と遠隔操作移動体1との無線通信の切断が生じる場合がある。その際、ユーザが操作端末2を遠隔操作移動体1側に運ぶ等の対策も考えられるが、居住者の意向もあり、そのような対策を行うことができないことがある。
(遠隔操作移動体の構成例)
次に、遠隔操作移動体1の構成例について説明する。
(1)遠隔操作移動体の外観例
図3(a)は遠隔操作移動体1の側面視を示す図であり、図3(b)は遠隔操作移動体1の正面視を示す図であり、図3(c)は遠隔操作移動体1の上面視を示す図である。
遠隔操作移動体1は、床下内において、走行面Sr上を走行する。具体的には、遠隔操作移動体1は、前輪11aと、後輪11bと、クローラ12と、撮像ユニット13とを備える。
前輪11a及び後輪11bは、クローラ12を回転させる駆動輪である。また、左クローラ12lと右クローラ12rとは独立して駆動可能であり、左右輪独立駆動型の移動機構を構成している。したがって、遠隔操作移動体1は、超信地旋回(その場旋回)により方向転換可能である。
クローラ12は、前輪11a及び後輪11bに掛け渡されており、走行面の凹凸等を吸収する。
撮像ユニット13は、走行面Srと平行及び垂直な面内で、回動可能に構成されており、床下内を撮像するカメラ131を有している。具体的には、撮像ユニット13は、カメラ131を左右方向(パン方向)に回動させるとともに、カメラ131を上下方向(チルト方向)に回動させる。
(2)遠隔操作移動体の機能構成例
図4は、遠隔操作移動体1の機能構成例を示す機能ブロック図である。
遠隔操作移動体1は、撮像ユニット13と、移動機構120と、センサ14と、制御部100と、記憶部150と、無線通信部161と、タイマB171とを備える。
移動機構120は、床下内の走行面上を移動するためのものであり、クローラ12やモータ121等を備える。
無線通信部161は、例えば無線LAN又はブルートゥース等の近距離無線通信方式に準拠した構成を有し、操作端末2と無線通信を行う。
タイマB171は、制御部100の制御下で一定の時間を計時し、操作端末2から周期信号を受信するとリセットされる。
センサ14は、クローラ12l,12rを回転させる各車輪の回動角を検出するロータリエンコーダ141と、遠隔操作移動体1の前方に位置する障害物を検出する障害物センサ142とを備える。
撮像ユニット13は、床下内の被写体を撮像する。具体的には、撮像ユニット13は、カメラ131と、チルト機構132と、パン機構133と、ズーム機構134と、フォーカス機構135とを備える。なお、床下内を照明する照明装置が撮像ユニット13に備えられていても良い。
カメラ131は例えばCCDカメラであり、カメラ131から得られた撮像データは、制御部100及び無線通信部161を介して操作端末2に送信される。
チルト機構132は、カメラ131をチルト方向に回動させる。パン機構133は、カメラ131をパン方向に回動させる。ズーム機構134は、カメラ131のズーム倍率を変更する。ズーム機構134としては光学ズームが利用できる。フォーカス機構135は、カメラ131をオートフォーカス制御する。
制御部100は、撮像制御部101と、移動制御部102と、通信制御部103と、履歴生成部104と、センサ情報処理部105と、割込み制御部106とを備える。また、記憶部150は、移動履歴記憶部151と、通信状態履歴記憶部152と、点検タスク記憶部153とを備える。
撮像制御部101は、操作端末2から受信した撮像コマンドに応じて撮像ユニット13を制御する。移動制御部102は、操作端末2から受信した移動コマンドに応じて移動機構120を制御する。
なお、点検タスク記憶部153には、撮像ユニット13及び移動機構120を制御する制御シーケンス(点検タスク)が複数記憶されており、撮像ユニット13及び移動機構120の制御を自動的に実行可能なように構成されている。
通信制御部103は、無線通信部161を制御する。また、無線通信部161は、タイマB171を利用して、無線通信の切断、及び無線通信の状態(通信速度)を検出する機能を有する。
具体的には、通信制御部103は、操作端末2から周期信号を受信できずに、タイマBが一定時間を計時した場合には、操作端末2との無線通信が切断されたと判定する。
また、通信制御部103は、操作端末2からの周期信号の受信時間間隔に応じて通信状態を判定する。つまり、通信状態が良好である場合には、操作端末2から周期信号を安定して受信できるため、周期信号の受信時間間隔が固定値に保たれる。一方、通信状態が劣化した場合には、操作端末2から周期信号を受信できずに、周期信号の受信時間間隔が増加する。以下においては、操作端末2からの周期信号の受信時間間隔を「通信速度」と呼ぶ。なお、記憶部150には、操作端末2との無線通信を実行可能と判定するための、通信速度の許容範囲を示す情報があらかじめ記憶されている。
履歴生成部104は、遠隔操作移動体1の移動の履歴を示す移動履歴情報と、通信速度の履歴を示す通信状態履歴情報とを生成する。ここで、移動履歴情報は、操作端末2が送信する移動コマンドに関する情報、移動機構120の動作量(例えば、ロータリエンコーダ141のエンコーダ値)に関する情報、及び周期信号を受信してから移動コマンドを実行するまでの時間(以下「コマンド実行時間」という)を含んでいる。
移動制御部102は、操作端末2との無線通信が切断された場合、移動履歴記憶部151及び通信状態履歴記憶部152にそれぞれ記憶された移動履歴情報及び通信状態履歴情報を取得する。そして、移動制御部102は、移動履歴記憶部151及び通信状態履歴記憶部152から取得した移動履歴情報及び通信状態履歴情報に基づき、操作端末2との無線通信を復旧可能な地点まで走行経路を逆に辿るよう移動機構120を制御する。
(操作端末の構成例)
次に、操作端末2の構成例について説明する。図5は、操作端末2の構成例を示す機能ブロック図である。
操作端末2は、入力部21と、タイマA22と、コマンド制御部23と、周期信号送信部24と、無線通信部25と、受信データ処理部26と、表示部27とを備える。
入力部21は、例えばキーボード又はマウス等により構成され、ユーザ入力を受け付ける。
タイマA22は、周期信号及びコマンドを遠隔操作移動体1へ送信するタイミングを決定するため、一定時間を計時する。
コマンド制御部23は、入力部21が受け付けたユーザ入力に応じて、タイマA22が一定時間を計時するタイミング、及び入力部21がコマンドの変更を受け付けた場合に、遠隔操作移動体1に送信するコマンドを制御する。
周期信号送信部24は、タイマA22が一定時間を計時するタイミングで、無線通信部25を介して周期信号を遠隔操作移動体1へ送信する。
無線通信部25は、例えば無線LAN又はブルートゥース等の近距離無線通信方式に準拠した構成を有し、遠隔操作移動体1側の無線通信部161と無線通信を実行する。
受信データ処理部26は、無線通信部25が遠隔操作移動体1から受信したデータ、例えば撮像データ及びセンサ情報を表示部27上に表示させる。
(通信復旧動作の概要)
次に、遠隔操作移動体1による通信復旧動作の概要について説明する。図6(a)は、無線通信の切断前における遠隔操作移動体1の走行経路上での通信速度の遷移を示す図であり、図6(b)は、無線通信の切断後における通信復旧動作を示す図である。
図6(a)の例では、遠隔操作移動体1の走行経路上において、地点P1,P2は通信速度が良好であり、地点P3,P4は通信速度が許容範囲内であり、地点P5は通信速度が許容範囲外である。地点P5を経過直後に無線通信の切断が発生している。
この場合、遠隔操作移動体1は、図6(b)に示すように、操作端末2と無線通信可能な地点、すなわち地点P4まで走行経路を逆に辿っている。
なお、クローラのスリップ等の影響により、走行経路の軌道を正確に再現することは困難であるが、走行経路の軌道と僅かにずれていても、通信を復旧させる十分な効果を得ることができる。
ここで、図7を参照して、通信復旧動作時における移動履歴情報及び通信状態履歴情報の使用例について説明する。
操作端末2と無線通信を実行時には、図7(a)に示すように、移動コマンドと、エンコーダ値と、通信速度とが対応付けられて順次記憶される。
操作端末2との無線通信が切断されると、移動制御部102は、通信状態履歴情報に対し、通信速度が許容範囲内のデータ(データ番号N)を、最後に記録したデータ(データ番号Z)より逆順に検索する。
更に、移動制御部102は、データ番号Zからデータ番号Nまで、移動コマンドを逆再生し、軌道を逆に辿る。移動コマンドの逆再生の例としては、前進移動を指示する移動コマンドであれば後進移動を行い、右旋回を指示する移動コマンドであれば左旋回を行うこと等が挙げられる。
このようにして、移動制御部102は、コマンド種別、コマンド実行時間、及び通信速度を使用して通信復旧動作を行う。また、クローラ12l,12rと床下地面との摩擦が変化することがあるため、エンコーダ値を再現するようフィードバック制御を行うことで、より正確な走行経路の軌道を再現する。
(移動履歴情報及び通信状態履歴情報の一例)
次に、移動履歴記憶部151及び通信状態履歴記憶部152にそれぞれ記憶される移動履歴情報及び通信状態履歴情報の一例について説明する。
(1)移動履歴情報
図8(a)は、移動履歴情報の一例を示す図である。図8(a)の例では、移動履歴情報は、記録データ番号と、コマンド種別と、エンコーダ値と、コマンド実行時間とを対応付けた構成を有している。ここでは、コマンド種別として左右のクローラ12l,12rを駆動する各モータの指令電圧を、エンコーダ値として左右のクローラ12l,12rを回転させる車輪の角度を、コマンド実行時間として周期信号を受信してからコマンドを実行するまでの経過時間をそれぞれ使用している。
(2)通信状態履歴情報
図8(b)は、通信状態履歴情報の一例を示す図である。図8(b)の例では、通信状態履歴情報は、記録データ番号と、通信速度とを対応付けた構成を有している。ここでは、通信速度として周期信号の受信時間間隔を使用している。
(遠隔操作システムの全体処理フロー例)
次に、本実施形態に係る遠隔操作システムの全体処理フロー例について説明する。
(1)通常処理フロー
図9(a)は、本実施形態に係る遠隔操作システムの全体処理フロー例を示すフローチャートである。
図9(a)のステップS101において、遠隔操作移動体1が、点検口(床下の入り口)より床下に投入される。
ステップS102において、操作端末2は、遠隔操作により、遠隔操作移動体1を床下内の点検未完了箇所へ移動させる。
ステップS103において、点検タスクを使用して、床下点検が実行される。
ステップS104において、点検を継続するか否かが判定される。点検を継続する場合には、ステップS102の処理に戻る。点検を終了する場合には、ステップS105の処理に移行する。
ステップS105において、操作端末2は、遠隔操作により、遠隔操作移動体1を点検口まで移動する。
ステップS106において、遠隔操作移動体1が点検口より回収され、点検作業が完了する。
(2)通信切断時処理フロー
続いて、無線通信切断時の処理フローの概要について説明する。図9(b)は、無線通信切断時の処理フロー例を示すフローチャートである。
図9(b)のステップS201において、遠隔操作移動体1は、無線通信の切断を検出し、通信復旧処理を実行する。
ステップS202において、遠隔操作移動体1は、例外用の点検タスクを実行して、床下点検を継続する。例外用の点検タスクとしては、例えば、通信可能箇所で停止した状態で、カメラ131の光学ズーム機能のみを用いて点検を行う点検シーケンスがある。
このようにして、遠隔操作移動体1の移動制御部102及び撮像制御部101は、無線通信の切断前と、無線通信の復旧後とで、移動機構120及び撮像ユニット13の制御方法を変更する。
(操作端末の処理フロー例)
次に、操作端末2における処理フローについて説明する。操作端末2では任意にイベントが発生し、イベントに応じた処理を実行する。操作端末2は、通常(初期状態)では以下の(1)通常処理フローに従った処理を実行する。
また、ユーザによってコマンドが入力、変更、又は終了された場合には、操作端末2は、以下の(2)コマンド入力開始・変更・終了のイベント発生時の処理フローを実行する。
これに対して、タイマA22によって一定時間が計時された場合には、操作端末2は、以下の(3)タイマAのオンイベント発生時の処理フローを実行する。
(1)通常処理フロー
図10は、操作端末2における通常処理フロー例を示すフローチャートである。
図10のステップS301において、無線通信部25は、遠隔操作移動体1との無線通信を開始する。
ステップS302において、タイマA22は、一定時間の計時動作を開始する。
ステップS303において、受信データ処理部26は、遠隔操作移動体1が送信する撮像データを受信し、表示部27上にカメラ映像として表示させる。
ステップS304において、受信データ処理部26は、遠隔操作移動体1が送信するセンサ情報等を受信し、表示部27上に移動体状態として表示させる。
ステップS305において、床下点検を継続するか否かが判断される。床下点検を継続する場合には、ステップS303の処理に戻る。床下点検を継続しない場合には、通常処理フローが終了する。
(2)コマンド入力開始・変更・終了のイベント発生時の処理フロー
図11は、操作端末2におけるコマンド入力開始・変更・終了のイベント発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。
図11のステップS401において、入力部21は、ユーザからのコマンド入力を受け付ける。コマンド制御部23は、ユーザによって入力されたコマンドが移動コマンドであるか否かを判定する。ユーザによって入力されたコマンドが移動コマンドである場合には、ステップS402の処理に移行する。一方、ユーザによって入力されたコマンドが移動コマンドでない場合には、ステップS407の処理に移行する。
ステップS402において、コマンド制御部23は、移動コマンドが入力開始又は変更を指示するものであるか否かを判定する。移動コマンドが入力開始又は変更を指示するものである場合には、ステップS403の処理に移行する。一方、移動コマンドが入力開始又は変更を指示するものでない場合、すなわち移動コマンドが終了を指示するものであるには、ステップS404の処理に移行する。
ステップS403において、コマンド制御部23は、移動コマンドを入力中又は変更中であることを示すフラグに“1”を設定する。
ステップS404においては、コマンド制御部23は、上記フラグに“0”を設定する。
ステップS405において、コマンド制御部23は、遠隔操作移動体1から受信したセンサ情報に基づき、入力中のコマンドの修正が必要であるか否かを判定する。具体的には、センサ情報により、遠隔操作移動体1の障害物回避動作が必要であると判定された場合に、入力中のコマンドの修正が必要であると判定される。入力中のコマンドを修正する必要がある場合には、ステップS406の処理に移行する。入力中のコマンドを修正する必要がない場合には、ステップS407の処理に移行する。
ステップS406において、コマンド制御部23は、入力中のコマンドを修正する。コマンドの修正例としては、入力中のコマンドが遠隔操作移動体1に対して前進を指示するコマンドである場合、ある曲率半径の左旋回を指示するコマンドへ修正すること等が挙げられる。
ステップS407において、コマンド制御部23は、無線通信部25を介して遠隔操作移動体1へコマンドを送信する。
(3)タイマAのオンイベント発生時の処理フロー
図12は、操作端末2におけるタイマA22のオンイベント発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。この処理フローは、タイマA22が一定時間を計時するタイミングで実行される。
図12のステップS501において、周期信号送信部24は、無線通信部25を介して遠隔操作移動体1へ周期信号を送信する。
ステップS502において、コマンド制御部23は、上記フラグが“1”であるか否かを判定する。上記フラグが“1”である場合には、ステップS503の処理に移行する。上記フラグが“0”である場合には、タイマA22のオンイベント発生時の処理フローが終了する。
ステップS503において、コマンド制御部23は、上記ステップS405と同様に、遠隔操作移動体1から受信したセンサ情報に基づき、入力中のコマンドの修正が必要であるか否かを判定する。
ステップS504において、コマンド制御部23は、上記ステップS406と同様に、入力中のコマンドを修正する。
ステップS505において、コマンド制御部23は、無線通信部25を介して遠隔操作移動体1へコマンドを送信する。
このように、タイマA22によって、一定時間毎に操作端末2から遠隔操作移動体1へコマンドが送信されるが、入力中のコマンドのパラメータ(速度、移動方向等)が変更になった場合には、即座に新しいコマンドを送信する必要があり、図11の処理フローが必要となる。
(遠隔操作移動体の処理フロー例)
次に、遠隔操作移動体1における処理フローについて説明する。遠隔操作移動体1では任意に割込みが発生し、割込みに応じた処理を実行する。
遠隔操作移動体1は、通常では以下の(1)通常処理フローに従った処理を実行する。
また、操作端末2によってデータ、すなわちコマンド又は周期信号を受信した場合には、遠隔操作移動体1は以下の(2)受信割込み発生時の処理フローを実行する。
これに対して、タイマB171によって一定時間が計時された場合には、遠隔操作移動体1は以下の(3)タイマB割込み発生時の処理フローを実行する。
(1)通常処理フロー
図13は、遠隔操作移動体1における通常処理フロー例を示すフローチャートである。
図13のステップS601において、通信制御部103は、無線通信部161を介して操作端末2と無線通信を開始する。
ステップS602において、割込み制御部106は、受信割込みを許可する。
ステップS603において、割込み制御部106は、タイマB割込みを許可する。
ステップS604において、センサ情報処理部105は、センサ14からセンサ情報を取得する。
ステップS605において、センサ情報処理部105は、障害物センサ142が反応しているか否かを判定する。障害物センサ142が反応している場合には、ステップS606の処理に移行する。一方、障害物センサ142が反応していない場合には、ステップS608の処理に移行する。
ステップS606において、移動制御部102は、移動機構120の動作を停止させて、遠隔操作移動体1の走行を停止させる。
ステップS607において、通信制御部103は、エラー内容、すなわち障害物により点検続行不可である旨を操作端末2へ送信する。
ステップS608において、通信制御部103は、ステップS604で取得したセンサ情報を操作端末2へ送信する。
ステップS609において、床下点検を継続するか否かが判断される。床下点検を継続する場合には、ステップS604の処理に戻る。床下点検を継続しない場合には、通常処理フローが終了する。
このように、遠隔操作移動体1は、床下点検の実行中は、センサ情報による安全停止処理及びセンサ情報の操作端末2への送信を繰り返す。
(2)受信割込み発生時の処理フロー
図14は、遠隔操作移動体1における受信割込み発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。
図14のステップS701において、通信制御部103は、操作端末2から受信したデータが周期信号であるか否かを判定する。操作端末2から受信したデータが周期信号である場合には、ステップS702の処理に移行する。一方、操作端末2から受信したデータが周期信号でない場合、すなわちコマンドである場合には、ステップS705の処理に移行する。
ステップS702において、通信制御部103は、タイマB171により、通信速度を把握し、その後ステップS703にてタイマB171をリセットする。
ステップS704において、履歴生成部104は、コマンド種類及び左右エンコーダ値を移動履歴情報として、通信速度を通信状態履歴情報としてそれぞれ記憶する。
ステップS705において、移動制御部102は、操作端末2から受信したデータが移動コマンドであるか否かを判定する。操作端末2から受信したデータが移動コマンドである場合には、ステップS706の処理に移行する。操作端末2から受信したデータが移動コマンドでない場合、すなわち撮像コマンドである場合には、ステップS708の処理に移行する。
ステップS706において、履歴生成部104は、タイマB171より、コマンド実行時間を把握する。
ステップS707において、履歴生成部104は、コマンド種類、左右エンコーダ値、及びコマンド実行時間を移動履歴情報として記憶する。
ステップS708において、撮像制御部101又は移動制御部102は、撮像コマンド又は移動コマンドをそれぞれ実行する。
(3)タイマB割込み発生時の処理フロー
図15は、遠隔操作移動体1におけるタイマB割込み発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。
図15のステップS801において、通信制御部103は、操作端末2との無線通信が切断されたと判定する。
ステップS802において、移動制御部102は、移動機構120が動作中、つまり遠隔操作移動体1が走行中であるか否かを判定する。遠隔操作移動体1が走行中である場合、移動制御部102は、ステップS803にて遠隔操作移動体1の走行を停止させる。
ステップS804において、移動制御部102は、通信状態履歴記憶部152に記憶された通信状態履歴情報に対し、通信速度が許容範囲内のデータ(データ番号N)を、最後に記録したデータ(データ番号Z)より逆順に検索する。
ステップS805において、移動制御部102は、移動履歴記憶部151に記憶された移動履歴情報に対し、データ番号Zからデータ番号Nまで、移動コマンドを逆再生し、軌道を逆に辿る。なお、逆再生するコマンドが連続する同一コマンドである場合は、各データのエンコーダ値及びコマンド実行時間を足し合わせて、1つのコマンドとして実行しても良い。
ステップS806において、通信の復旧を待ち、通信が復旧するとタイマB割込み発生時の処理フローが終了する。
(作用・効果)
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る遠隔操作移動体1によれば、無線通信の切断が検出された場合、移動履歴情報に基づき、遠隔操作移動体の走行経路を逆に辿るよう移動機構120を制御することによって、通信復旧を行うことが可能となる。したがって、無線通信の切断時に、遠隔操作移動体1を回収する必要がなくなり、遠隔操作移動体1による床下点検を継続することを可能にしている。
また、本実施形態に係る遠隔操作移動体1によれば、無線通信が切断された場合、通信状態履歴情報に基づき、無線通信を復旧可能な地点まで走行経路を逆に辿るよう移動機構120を制御することによって、より確実に通信復旧を行うことが可能となる。
更に、本実施形態に係る遠隔操作移動体1によれば、周期信号の受信時間間隔に応じて通信状態を判定するので、通信状態を容易に判定可能となる。
本実施形態に係る遠隔操作移動体1によれば、移動履歴情報が、移動コマンドに関する情報、又は移動機構120の動作量に関する情報のうち少なくとも一方を含むことによって、GPS等の位置検出装置を使用することなく、床下環境に適した通信復旧動作を行うことができる。
本実施形態によれば、無線通信の切断前と、無線通信の復旧後とで、移動機構120及び撮像ユニット13の制御方法を変更することによって、通信切断が再発する確率を減少させることができ、遠隔操作を安定して継続することができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、操作端末2は、建造物の外部から遠隔操作移動体1を遠隔操作することも可能である。更に、遠隔操作移動体1は、建造物の床下に限定されるものではなく、例えば建造物の天井裏等であっても適用可能であることは勿論である。あるいは、これらの閉空間に限らず、人が作業できないような危険区画に対しても、遠隔操作移動体1を適用することができる。
上述した実施形態において、例外用の点検タスクとしては、通信可能箇所で停止した状態で、カメラ131の光学ズーム機能のみを用いて点検を行う点検シーケンスがあるとして説明した。しかしながら、例外用のタスクはこれに限られず、無線通信が切断される箇所での点検を継続可能なタスクであれば良い。例えば、撮像手段を備え、且つ遠隔操作移動体1と有線通信を行う別の移動体を、遠隔操作移動体1内にあらかじめ収納しておき、この別の移動体を使用して点検を継続しても良い。あるいは、撮像ユニット13に棒状部材を取り付けることで、延長させても良い。
また、上述した実施形態では、通信状態を判定するために、周期信号の受信時間間隔を利用したが、これに限らず、操作端末2からの受信電界強度や、受信信号のS/N比等を利用して通信状態を判定しても良い。
更に、上述した実施形態では、移動履歴情報及び通信状態履歴情報の両方を用いて通信復旧動作を行う一例について説明したが、移動履歴情報のみを用いて通信復旧動作を行うことも可能である。
なお、上述した実施形態では、ズーム機構134として光学ズームを利用する一例を説明するが、デジタルズーム等を利用しても構わない。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の実施形態に係る遠隔操作システムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係る遠隔操作が点検する床下の環境の一例を示す図である。 図3(a)は遠隔操作移動体1の側面視を示す図であり、図3(b)は遠隔操作移動体1の正面視を示す図であり、図3(c)は遠隔操作移動体1の上面視を示す図である。 本発明の実施形態に係る遠隔操作移動体の機能構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る操作端末の構成例を示す機能ブロック図である。 図6(a)は無線通信の切断前における走行経路上での通信速度の遷移を示す図であり、図6(b)は無線通信の切断後における通信復旧動作を示す図である。 本発明の実施形態に係る遠隔操作移動体による通信復旧動作を説明するための図である。 図8(a)は移動履歴情報の一例を示す図であり、図8(b)は通信状態履歴情報の一例を示す図である。 図9(a)は、本発明の実施形態に係る遠隔操作システムの全体処理フロー例を示すフローチャートであり、図9(b)は、本発明の実施形態に係る遠隔操作移動体による無線通信切断時の概要処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る操作端末における通常処理フロー例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る操作端末におけるコマンド入力開始・変更・終了のイベント発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る操作端末におけるタイマAのオンイベント発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る遠隔操作移動体における通常処理フロー例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る遠隔操作移動体における受信割込み発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る遠隔操作移動体におけるタイマB割込み発生時の処理フロー例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…遠隔操作移動体、2…操作端末、11a…前輪、11b…後輪、12…クローラ、12,12l,12r…クローラ、13…撮像ユニット、14…センサ、21…入力部、22…タイマB、23…コマンド制御部、24…周期信号送信部、25…無線通信部、26…受信信号処理部、27…表示部、100…制御部、101…撮像制御部、102…移動制御部、103…通信制御部、104…履歴生成部、105…センサ情報処理部、106…割込み制御部、120…移動機構、121…モータ、131…カメラ、132…チルト機構、133…パン機構、134…ズーム機構、135…フォーカス機構、141…ロータリエンコーダ、142…障害物センサ、150…記憶部、151…移動履歴記憶部、152…通信状態履歴記憶部、153…点検タスク記憶部、161…無線通信部、

Claims (5)

  1. 移動機構を具備し、操作端末によって遠隔操作される遠隔操作移動体であって、
    前記移動機構を制御する移動制御部と、
    前記遠隔操作移動体の移動の履歴を示す移動履歴情報を記憶する移動履歴記憶部と、
    前記操作端末と無線通信を行うとともに、前記無線通信の切断を検出する通信制御部と
    を備え、前記移動制御部は、前記無線通信の切断が検出された場合、前記無線通信を復旧するため、前記移動履歴情報に基づき、前記遠隔操作移動体の走行経路を逆に辿るよう前記移動機構を制御することを特徴とする遠隔操作移動体。
  2. 前記無線通信時における通信状態の履歴を示す通信状態履歴情報を記憶する通信状態履歴記憶部を更に備え、
    前記移動制御部は、前記無線通信が切断された場合、前記移動履歴情報及び前記通信状態履歴情報に基づき、前記無線通信を復旧可能な地点まで前記走行経路を逆に辿るよう前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作移動体。
  3. 前記操作端末は、所定の信号を一定周期で送信しており、
    前記通信制御部は、前記所定の信号の受信時間間隔に応じて前記通信状態を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の遠隔操作移動体。
  4. 前記移動履歴情報は、前記操作端末が送信するコマンドであって前記遠隔操作移動体に対して移動を指示する移動コマンドに関する情報、又は前記移動機構の動作量に関する情報のうち、少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠隔操作移動体。
  5. 任意の空間を撮像する撮像ユニットと、
    前記撮像ユニットを制御する撮像制御部と
    を更に備え、前記移動制御部及び前記撮像制御部は、前記無線通信の切断前と、前記無線通信の復旧後とで、前記移動機構及び前記撮像ユニットの制御方法を変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠隔操作移動体。
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