JP2008058713A - 光配線箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化が可能であり、しかも光ファイバ取り扱いの際の作業性にも優れた光配線箱を提供する。
【解決手段】上下方向に沿う光ファイバケーブルからのケーブル側光ファイバ10aと分岐用光ファイバ11との接続部12を収容する収容ケース15を備えた光配線箱。収容ケース15は、接続部12を収容するケース本体25と、ケース本体25の開口部25aを開閉自在に覆う蓋体26とを有し、蓋体26の内面側には、分岐用光ファイバ11の余長11aを保持する余長保持体27が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバケーブルから引き出されたケーブル側光ファイバと分岐用光ファイバとの接続部を収容する光配線箱に関する。
複数フロアを有する建築物において光ファイバを配線するには、各フロアにわたる縦穴、例えばエレベータ用昇降路に布設した幹線光ファイバケーブルを、フロアごとに設置した光配線箱で分岐して各フロアに配線することができる。
光配線箱は、幹線光ファイバケーブルから引き出されたケーブル側光ファイバと、各フロアに布設される分岐用光ファイバとの接続部を収容するようになっている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。
特開2004−61540号公報 特開2001−51130号公報
前記光配線箱は、設置スペースが限られていることが多いため、できるだけ小型化することが望ましい。しかし、小型化するとケーブル側光ファイバと分岐用光ファイバとの接続作業などの際の作業性が低下するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、小型化が可能であり、しかも光ファイバ取り扱いの際の作業性にも優れた光配線箱を提供することを課題とする。
本発明の光配線箱は、上下方向に沿う光ファイバケーブルが導入される主配線部と、前記光ファイバケーブルから引き出されたケーブル側光ファイバと分岐用光ファイバとの接続部を収容する収容ケースとを備え、前記収容ケースは、前記接続部を収容するケース本体と、このケース本体の開口部を開閉自在に覆う蓋体とを有し、前記蓋体の内面側には、前記分岐用光ファイバの余長を保持する余長保持体が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項2にかかる光配線箱は、請求項1において、前記余長保持体が、前記余長を挟んで保持するシート体であることを特徴とする。
本発明の請求項3にかかる光配線箱は、請求項1において、前記余長保持体が、2つ折り可能なシート体であり、2つ折りにしたときに前記余長を挟んで保持できるようになっている。
本発明の請求項4にかかる光配線箱は、請求項1において、前記収容ケースが、長手方向が上下方向に沿うように設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項5にかかる光配線箱は、請求項1において、前記ケーブル側光ファイバが、前記収容ケースにその一端側から導入され、前記余長保持体に保持された分岐用光ファイバが、前記収容ケースの一端側から外部に導出されることを特徴とする。
本発明の請求項6にかかる光配線箱は、請求項1において、前記ケース本体には、前記接続部を保持するホルダが設けられていることを特徴とする。
本発明の光配線箱は、蓋体に余長保持体が設けられているので、蓋体を開放した状態では、接続部を含む部分の光ファイバと、余長とを、それぞれケース本体側と蓋体側に明確に区分けすることができる。このため、光ファイバ接続作業などに際して、光ファイバの取り扱いが容易になる。
また、収容ケース内に接続部と余長とを収容できるため、余長収納のための専用ケースを別途設ける必要がなく、小型化が可能となる。したがって、設置のためのスペースが小さい場合にも対応できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図3は、本発明の一形態例である光配線箱の内部構造を示す側断面図である。図4は、図3に示す光配線箱の内部構造を背面側から見た断面図である。図1は、図3に示す光配線箱に用いられる収容ケースを示す正面図である。図2は、図1に示す収容ケースの蓋体および余長保持体を模式的に示す斜視図である。図5は、図4に示す光配線箱を示すA−A断面矢視図である。図6は、図4に示す光配線箱を示すB−B断面矢視図である。図7は、図4に示す光配線箱を示すC−C断面矢視図である。図8は、図4に示す光配線箱を示すD−D断面矢視図である。
なお、以下の説明において、図1〜図4における上方を「上」といい、下方を「下」という。
本形態例の光配線箱1は、ケース状の外装体2と、外装体2内に設けられた内部ユニット3とを備えている。
外装体2は、略矩形状の端板5と、その周縁から上方に延びる側板6と、その上端に設けられた略矩形状の端板7とを備えた直方体状に形成されている。
図示例では、側板6は、細長形状、すなわち幅(図3および図4における左右方向の幅)よりも長さ(図3および図4における上下方向の長さ)が大きくなるよう形成されている。
端板5、7には、光ファイバケーブル10が挿通するケーブル挿通孔5a、7aが形成され、ケーブル挿通孔5a、7aには、パッキン8、8が設けられている。
端板5には、分岐用光ファイバ11が挿通する分岐用光ファイバ挿通孔5bが形成されている。
光ファイバケーブル10が上下方向に沿って布設されているため、外装体2は上下方向に沿って設けられている。
内部ユニット3は、外装体2の長手方向に沿って設けられた連結板13と、連結板13の両端に設けられたケーブル把持具14、14と、収容ケース15と、分岐用光ファイバ保持具16とを備えている。
図3に示すように、連結板13は、一方および他方の面側に十分な空間が確保されている。
連結板13の一方の面13aと、これに対向する側板6(図3における符号6a)との間は、光ファイバケーブル10が導入される主配線部17とされている。連結板13の他方の面13bと、これに対向する側板6(図3における符号6b)との間は、分岐用光ファイバ11が配線される分岐配線部18とされている。
図3〜図5に示すように、ケーブル把持具14は、光ファイバケーブル10の両側に延びるアーム部21、21と、アーム部21から内方に延びる把持部22と、把持部22の先端に設けられた固定具23とを備えている。
ケーブル把持具14は、固定具23によって光ファイバケーブル10を両側から挟みこんで主配線部17に保持できるようになっている。
図3、図4、図7、図8に示すように、分岐用光ファイバ保持具16は、連結板13の下部に、連結板13の長さ方向に間隔をおいて取り付けられた第1および第2の保持具19、20を備えている。
第1保持具19は、支持部19aと、支持部19aに取り付けられたホルダ19bとを備えており、分岐用光ファイバ11をホルダ19bに保持することができるようになっている。
第2保持具20は、支持部20aと、支持部20aに取り付けられたホルダ20bとを備えており、分岐用光ファイバ11をホルダ20bに保持することができるようになっている。
分岐配線部18には、収容ケース15が設けられている。
図1に示すように、収容ケース15は、ケース本体25と、ケース本体25の開口部25aを開閉自在に覆う蓋体26と、蓋体26の内面26a側(ケース本体25側)に設けられた余長保持体27を備えている。
ケース本体25は、略矩形状の底板31と、その周縁に立設された側板32とを備えたトレイ状に形成されている。ケース本体25内には、ケーブル側光ファイバ10aと分岐用光ファイバ11との接続部12を収容できる。
底板31は、細長形状、すなわち幅(図1における左右方向の幅)よりも長さ(図1における上下方向の長さ)が大きくなるよう形成されている。
底板31の下部には、ケーブル側光ファイバ10aを保持するケーブル側光ファイバ導入部33が設けられている。底板31の上部には、分岐用光ファイバ11を保持する分岐用光ファイバ保持部34が設けられている。
底板31には、接続部12を保持するホルダ28が設けられている。図1に示す例では、ホルダ28は、保持片28aによって接続部12を挟み込むことによって接続部12を保持する。ホルダ28は、上下に多段に設けられている。
なお、接続部12は、ケーブル側光ファイバ10aと分岐用光ファイバ11との光接続状態を維持できるものであればよく、融着接続、メカニカルスプライス、コネクタ接続などが例示できる。
蓋体26は、平板状に形成され、底板31と同様の細長形状とされている。
蓋体26は、一方の側縁部26bに設けられたヒンジ部36を介して、ケース本体25の側板32の縁部32aに連結されており、ヒンジ部36を支点としてケース本体25に対し回動することによって、ケース本体25の開口部25aを開閉できる。
蓋体26の下部の内面26aには、分岐用光ファイバ11が導入される分岐用光ファイバ導入部35が設けられている。
収容ケース15は、長手方向を上下方向に向けて設けられている。光ファイバケーブル10が上下方向に沿って布設されているため、収容ケース15を上下方向に沿って設けることによって、配線に必要なスペースを小さくすることができ、省スペース化を図ることができる。
余長保持体27は、分岐用光ファイバ11の余長11aを蓋体26側に保持するものであって、余長11aを挟んで保持するシート体で構成することができる。
余長保持体27としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂からなるシート体が好適である。余長保持体27は可撓性を有するシート体であることが好ましい。また、余長保持体27は、透明であると、保持された余長11aを確認できるため好ましい。
余長保持体27をシート体とすることによって、薄型化し省スペース化を図ることができる。また、安価である点も有利である。
図1および図2に示す例では、余長保持体27は、2つ折り可能なシート体であり、2つ折りにしたときに、その間に余長11aを所定の長さ範囲にわたって挟み込むことができるようになっている。
具体的には、余長保持体27は、蓋体26の内面26aに取り付けられたシート状の基部29と、基部29の一方の側縁29aを折り目として基部29に対し回動可能なシート状のカバー部30とを有し、基部29とカバー部30との間に余長11aを挟みこむことができる。
図2に示すように、余長保持体27は、基部29とカバー部30の開放側の側縁29c、30bが、折り目側の側縁29aに比べて、蓋体26のヒンジ側(側縁部26b側)に位置するように設けるのが好ましい。
これによって、余長保持体27の折り目(側縁29a)を蓋体26の開放側(側縁部26c側)に位置させることができる。よって、余長11aが余長保持体27から外れてケース本体25と蓋体26の間からケース外に脱落するのを防ぐことができる。
余長保持体27は、カバー部30と基部29とを重ね合わせた状態でその姿勢を維持できるようにするのが好ましい。例えば、基部29の開放側の側縁29cに係止部を形成し、カバー部30の開放側の側縁30bに、前記係止部が係止する被係止部を形成することができる。
図2に示す例では、基部29の側縁29c付近に形成された係止片29b(係止部)が、カバー部30の側縁30b付近に形成された係止穴30a(被係止部)に挿通し係止することによって、カバー部30が基部29に重ねあわされた状態が維持される。
なお、図示例では、余長保持体27は、余長11aを保持する2つ折り可能なシート体であるが、余長保持体は、余長を蓋体側に保持することができればよく、その構成は図示例に限定されない。例えば、蓋体との間に余長を保持する1枚のシート体または板体、余長を収納する袋体、金属板からなるクリップなどを採用できる。
以下、光配線箱1を用いた光ファイバ配線の一例を示す。
光ファイバケーブル10は、例えば、複数フロアを有する建築物において各フロアににわたる縦穴(例えばエレベータ用昇降路)に布設される幹線光ファイバケーブルであり、上下方向(例えば鉛直方向)に沿って布設されている。
光配線箱1は、前記縦穴内において、分岐用光ファイバ11を布設するべきフロアごとに相当する位置に設置することができる。
図9は、光配線箱1を用いた光ファイバ配線の一例を示す模式図である。符号45は、4つのフロア41〜44を有する建築物である。光ファイバケーブル10は、光配線盤47(例えばMDF(Main Distribution Frame))から、上下方向に沿うエレベータ用昇降路46内に布設されている。
エレベータ用昇降路46内の、フロア42〜44に相当する位置には、それぞれ光配線箱1が設けられ、これら光配線箱1で分岐された分岐用光ファイバ11が各フロア42〜44に布設される。
図3に示すように、光ファイバケーブル10は、外装体2のケーブル挿通孔5aから光配線箱1の主配線部17に引き込まれ、上方に延びてケーブル挿通孔7aから外装体2外に至る。
光ファイバケーブル10は、外装体2内で外皮を除去され、ケーブル側光ファイバ10aの一部は引き出されて分岐配線部18に導入される。
図1に示すように、分岐配線部18に導入されたケーブル側光ファイバ10aは、収容ケース15の下端部(一端部)の導入穴15aを通して収容ケース15内に導入され、ケーブル側光ファイバ導入部33に保持される。
図1に示すように、ケーブル側光ファイバ10aは、接続部12において分岐用光ファイバ11と接続されている。接続部12はホルダ28に保持される。
分岐用光ファイバ11は、ホルダ28から上方に延び、ケース本体25上部の分岐用光ファイバ導入部34に保持される。
分岐用光ファイバ11は、ケース上部で湾曲してその方向を変えて下方に延び、余長保持体27の基部29とカバー部30の間に挟まれて保持されている。
分岐用光ファイバ11は、基部29とカバー部30との間に、その上端から下端にかけて配線される。分岐用光ファイバ11は、さらに下方に延び、蓋体26下部の分岐用光ファイバ導入部35を経て、収容ケース15の下端部(一端部)の導入穴15aから収容ケース15外に導出される。
収容ケース15の上部から余長保持体27を経て下部に至る部分の分岐用光ファイバ11を余長11aという。余長11aは光特性に影響が及ばない範囲で湾曲処理してもよい。
図1に示すように、収容ケース15には、ケーブル側光ファイバ10aが下端部の導入穴15aから導入され、分岐用光ファイバ11が導入穴15aから外部に導出される。
このため、収容ケース15内に十分な長さの余長11aを確保するとともに、分岐用光ファイバ11を各フロアの床に設置するのが容易となる。
ケーブル側光ファイバ10aおよび分岐用光ファイバ11としては、特に限定されるものではないが、例えば、単心のドロップケーブルやインドアケーブルなどが採用できる。
本形態例の光配線箱1は、蓋体26に余長保持体27が設けられているので、余長11aが蓋体26側に保持される。蓋体26を開放した状態(図1に示す状態)では、接続部12を含む部分の光ファイバ10a、11と、余長11aとを、それぞれケース本体25側と蓋体26側に明確に区分けすることができるため、光ファイバ接続作業などに際して、光ファイバ10a、11の取り扱いが容易になる。
また、収容ケース15内に接続部12と余長11aとを収容できるため、余長収納のための専用ケースを別途設ける必要がなく、小型化が可能となる。したがって、設置のためのスペースが小さい場合にも対応できる。
光ファイバケーブル10は上下方向に沿って布設されているため、省スペース化を考慮すると、光ファイバ10a、11も主に上下方向に配線される。このため、光ファイバ10a、11は、水平方向に布設する場合に比べてその位置が安定しにくいが、光配線箱1では、余長保持体27によって光ファイバ10a、11を安定に位置決めすることができる。したがって、光ファイバ取り扱いの際の作業性の点で優れている。
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。光配線箱の具体的な構造、形状などは、本発明の思想を具現できるものである限り、何ら限定されるものではない。
本発明は、光ファイバを用いた光伝送線路において、例えば光ファイバネットワークを構築するために利用することができる。
本発明の一形態例である光配線箱に用いられる収容ケースを示す正面図である。 図1に示す収容ケースの蓋体および余長保持体を模式的に示す斜視図である。 本発明の一形態例である光配線箱の内部構造を示す側断面図である。 図3に示す光配線箱の内部構造を背面側から見た断面図である。 図4に示す光配線箱を示すA−A断面矢視図である。 図4に示す光配線箱を示すB−B断面矢視図である。 図4に示す光配線箱を示すC−C断面矢視図である。 図4に示す光配線箱を示すD−D断面矢視図である。 本発明の一形態例である光配線箱を用いた光ファイバ配線の一例を示す模式図である。
符号の説明
1…光配線箱、10…光ファイバケーブル、11…分岐用光ファイバ、11a…余長、12…接続部、17…主配線部、18…分岐配線部、25…ケース本体、25a…開口部、26…蓋体、27…余長保持体、28…ホルダ。

Claims (6)

  1. 上下方向に沿う光ファイバケーブル(10)が導入される主配線部(17)と、
    前記光ファイバケーブルから引き出されたケーブル側光ファイバ(10a)と分岐用光ファイバとの接続部(12)を収容する収容ケース(15)とを備え、
    前記収容ケースは、前記接続部を収容するケース本体(25)と、このケース本体の開口部(25a)を開閉自在に覆う蓋体(26)とを有し、
    前記蓋体の内面側(26a)には、前記分岐用光ファイバの余長(11a)を保持する余長保持体(27)が設けられていることを特徴とする光配線箱。
  2. 前記余長保持体は、前記余長を挟んで保持するシート体であることを特徴とする請求項1に記載の光配線箱。
  3. 前記余長保持体は、2つ折り可能なシート体であり、2つ折りにしたときに前記余長を挟んで保持できるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の光配線箱。
  4. 前記収容ケースは、長手方向が上下方向に沿うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光配線箱。
  5. 前記ケーブル側光ファイバは、前記収容ケースにその一端側から導入され、
    前記余長保持体に保持された分岐用光ファイバは、前記収容ケースの一端側から外部に導出されることを特徴とする請求項1に記載の光配線箱。
  6. 前記ケース本体には、前記接続部を保持するホルダ(28)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光配線箱。
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