JP2008058540A - 撮像装置、および画像処理方法 - Google Patents

撮像装置、および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができ、適切な画質の、ノイズの影響が小さい復元画像を得ることが可能な撮像装置、および画像処理方法を提供する。
【解決手段】1次画像を形成する光学系110および撮像素子120と、1次画像を高精細な最終画像に形成する画像処理装置140とを含み、光学系110は、焦点距離の異なる第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合されて形成され、第1のエリア111aにより所望の距離にある第1の被写体OBJ1を撮像し、第2のエリア111bにより第1の被写体OBJ1とは距離の異なる第2の被写体OBJ2を撮像する。そして、たとえば第1の被写体OBJ1と比べて第2被写体OBJ2を近距離側に配置する構成に対応する場合、第1レンズ1111は、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より小さく形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像素子を用い、光学系を備えたデジタルスチルカメラや携帯電話搭載カメラ、携帯情報端末搭載カメラ、画像検査装置、自動制御用産業カメラ等の撮像装置、および画像処理方法に関するものである。
近年急峻に発展を遂げている情報のデジタル化に相俟って映像分野においてもその対応が著しい。
特に、デジタルカメラに象徴されるように撮像面は従来のフィルムに変わって固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが使用されているのが大半である。
このように、撮像素子にCCDやCMOSセンサを使った撮像レンズ装置は、被写体の映像を光学系により光学的に取り込んで、撮像素子により電気信号として抽出するものであり、デジタルスチルカメラの他、ビデオカメラ、デジタルビデオユニット、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal DigitalAssistant)、画像検査装置、自動制御用産業カメラ等に用いられている。
図19は、一般的な撮像レンズ装置の構成および光束状態を模式的に示す図である。
この撮像レンズ装置1は、光学系2とCCDやCMOSセンサ等の撮像素子3とを有する。
光学系は、物体側レンズ21,22、絞り23、および結像レンズ24を物体側(OBJS)から撮像素子3側に向かって順に配置されている。
撮像レンズ装置1においては、図19に示すように、ベストフォーカス面を撮像素子面上に合致させている。
図20(A)〜(C)は、撮像レンズ装置1の撮像素子3の受光面でのスポット像を示している。
また、位相板により光束を規則的に分散し、デジタル処理により復元させ被写界深度の深い画像撮影を可能にする等の撮像装置が提案されている(たとえば非特許文献1,2、特許文献1〜5参照)。
また、伝達関数を用いたフィルタ処理を行うデジタルカメラの自動露出制御システムが提案されている(たとえば特許文献6参照)。
また、CCD、CMOSなどの画像入力機能を持った装置においては、たとえば風景など、所望の映像とともに、バーコード等の近接静止画像を読み取ることが、極めて有用であることが多い。
バーコードの読み取りは、たとえば第一の例としてレンズを繰り出すオートフォーカスでピントを合わせる技術や、第二の例として深度拡張技術としては、たとえばカメラにおいてF値を絞ることで被写界深度を広げて固定ピントとしているものがある。
さらに、ピントの合う被写界を増やす手法は、たとえば特許文献8に開示されている。
"Wavefront Coding;jointly optimized optical and digital imaging systems",Edward R.Dowski,Jr.,Robert H.Cormack,Scott D.Sarama. "Wavefront Coding;A modern method of achieving high performance and/or low cost imaging systems",Edward R.Dowski,Jr.,Gregory E.Johnson. USP6,021,005 USP6,642,504 USP6,525,302 USP6,069,738 特開2003−235794号公報 特開2004−153497号公報 特開2004−37733号公報 特開2002−27047号公報
上述した各文献にて提案された撮像装置においては、その全ては通常光学系に上述の位相板を挿入した場合のPSF(Point−Spread−Function)が一定になっていることが前提であり、PSFが変化した場合は、その後のカーネルを用いたコンボリューションにより、被写界深度の深い画像を実現することは極めて難しい。
したがって、単焦点でのレンズではともかく、ズーム系やAF系などのレンズでは、その光学設計の精度の高さやそれに伴うコストアップが原因となり採用するには大きな問題を抱えている。
換言すれば、従来の撮像装置においては、適正なコンボリューション演算を行うことができず、ワイド(Wide)時やテレ(Tele)時のスポット(SPOT)像のズレを引き起こす非点収差、コマ収差、ズーム色収差等の各収差を無くす光学設計が要求される。
しかしながら、これらの収差を無くす光学設計は光学設計の難易度を増し、設計工数の増大、コスト増大、レンズの大型化の問題を引き起こす。
また、バーコードの読み取りに関する第一の方法ではレンズを駆動しなければならず小型化や製造の面で困難となる。
第ニの方法では撮像素子に十分な光量を確保することができず良質な画像を得ることができない。
上記技術では所望の被写体距離で十分な解像感を得ることができないことや、レンズを切り替えるために駆動系が必要となってくる。
本発明の目的は、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができ、適切な画質の、ノイズの影響が小さい復元画像を得ることが可能な撮像装置、および画像処理方法を提供することにある。
本発明の第1の観点の撮像装置は、光学系と、前記光学系を通過した被写体像を撮像する撮像素子と、を有し、前記光学系は、第1レンズと第2レンズが接合された接合レンズを含み、前記第1レンズと第2レンズが接合されない第2レンズ上の第1エリアを含む光学系により所望の距離にある第1の被写体を撮像し、前記第1レンズと第2レンズが接合される第2レンズ上の第2エリアを含む光学系により前記第1の被写体とは距離の異なる第2の被写体を撮像する。
好適には、前記光学系において、第1の被写体と比べて、第2の被写体は近距離側に配置される。
好適には、前記光学系において、前記接合レンズは、前記第1レンズが前記第2レンズより物体側に位置するように、当該第2レンズの一部と接合されて形成され、前記第1レンズは、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より小さい。
好適には、前記光学系において、第1の被写体と比べて、第2の被写体は遠距離側に配置される。
好適には、前記光学系において、前記接合レンズは、前記第1レンズが前記第2レンズより物体側に位置するように、当該第2レンズの一部と接合されて形成され、前記第1レンズは、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より大きい。
好適には、前記接合面は、球面により形成されている。
好適には、前記撮像素子による複数の画像に対して、物体距離に応じた光学的伝達関数(OTF)の変化をなくすようにフィルタ処理を行う信号処理部を有する。
本発明の第2の観点は、第1レンズと第2レンズが接合された接合レンズを通し撮像素子で撮像した被写体像を処理する画像処理方法であって、前記第1レンズと第2レンズが接合されない第2レンズ上の第1エリアを含む光学系により所望の距離にある第1の被写体を撮像し、前記第1レンズと第2レンズが接合される第2レンズ上の第2エリアを含む光学系により前記第1の被写体とは距離の異なる第2の被写体を撮像し、前記撮像素子による複数の画像に対して、物体距離に応じた光学的伝達関数(OTF)の変化をなくすようにフィルタ処理を行う。
本発明によれば、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができ、しかも適切な画質の、ノイズの影響が小さい復元画像を得ることができる利点がある。
そして、二次元バーコードや風景など近距離から遠距離において、第1の距離における被写体の撮像のみではなく、任意の第2の距離の被写体を高い精度で撮像することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
図1は、本発明に係る撮像装置の一実施形態を示すブロック構成図である。
本実施形態に係る撮像装置100は、光学系110、撮像素子120、アナログフロントエンド部(AFE)130、画像処理装置140、カメラ信号処理部150、画像表示メモリ160、画像モニタリング装置170、操作部180、および制御装置190を有している。
光学系110は、被写体物体OBJを撮影した像を撮像素子120に供給する。また、光学系110は、絞り110aが配置されている。
光学系110は、第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合された接合レンズ111を含み、第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合されない第2レンズ1112上の第1のエリア111aを含む光学系110により所望の距離にある第1の被写体OBJ1を撮像し、第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合される第2レンズ1112上の第2のエリア111bを含む光学系110により第1の被写体とは距離の異なる第2の被写体OBJ2を撮像する。
本実施形態の光学系110のレンズユニットは、接合レンズ111を含んで構成されている。
すなわち、本実施形態においては、たとえば無限遠の所望距離にある第1の被写体OBJ1と、それより近距離にある第2の被写体OBJ2をそれぞれ第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合されない第2レンズ1112上の第1のエリア111aを含む光学系110、および第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合される第2レンズ1112上の第2のエリア111bを含む光学系110によって撮像する。
たとえば第1の被写体OBJ1をある有限の位置となるところに光学系を設計すると、接合レンズに物体側曲率半径が接合面の曲率半径より大きいレンズを接合することによってより遠方の被写体を得ることができる。
逆に、接合レンズに物体側曲率半径が接合面の曲率半径より小さいレンズを接合すると近距離側の被写体にピントが合った画像が同時に得られる。さらに接合面は球面にすることで、組立工程を容易にすることができる。
このように、本実施形態においては、光学系110を通して第1の被写体OBJ1と第2の被写体OBJ2を単一のレンズにて同時にとることで、通常駆動系を使ってピントを合わせていたのが、レンズユニットを固定した状態で複数の被写体ピントを一度で得ることができるようになる。
そして、本実施形態においては、画像処理装置140にてフィルタ処理を加えることにより2物体間の距離の解像を補完することができるように構成されている。
この光学系110については、後でさらに詳述する。
撮像素子120は、光学系110で取り込んだ像が結像され、結像1次画像情報を電気信号の1次画像信号FIMとして、アナログフロントエンド部130を介して画像処理装置140に出力するCCDやCMOSセンサからなる。
図1においては、撮像素子120を一例としてCCDとして記載している。
アナログフロントエンド部130は、タイミングジェネレータ131、アナログ/デジタル(A/D)コンバータ132と、を有する。
タイミングジェネレータ131では、撮像素子120のCCDの駆動タイミングを生成しており、A/Dコンバータ132は、CCDから入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、画像処理装置140に出力する。
信号処理部の一部を構成する画像処理装置(二次元コンボリューション手段)140は、前段のAFE130からくる撮像画像のデジタル信号を入力し、二次元のコンボリューション処理を施し、後段のカメラ信号処理部(DSP)150に渡す。
画像処理装置140、制御装置190の露出情報に応じて、光学的伝達関数(OTF)に対してフィルタ処理を行う。なお、露出情報として絞り情報を含む。
画像処理装置140は、撮像素子120による複数の画像に対して、光学的伝達関数(OTF)のレスポンスを向上させ、物体距離に応じた光学的伝達関数(OTF)の変化をなくすようにフィルタ処理(たとえばコンボリューションフィルタ処理)を行う機能を有し、複数の物体距離に依存しながらも、深い被写界深度を得る。また、画像処理装置140は、最初のステップでノイズ低減フィルタリングを施す機能を有する。
画像処理装置140は、光学的伝達関数(OTF)に対してフィルタ処理を行いコントラストを改善する処理を施す機能を有する。
画像処理装置140の処理については後でさらに詳述する。
カメラ信号処理部(DSP)150は、カラー補間、ホワイトバランス、YCbCr変換処理、圧縮、ファイリング等の処理を行い、メモリ160への格納や画像モニタリング装置170への画像表示等を行う。
制御装置190は、露出制御を行うとともに、操作部180などの操作入力を持ち、それらの入力に応じて、システム全体の動作を決定し、AFE130、画像処理装置140、DSP140、絞り110a等を制御し、システム全体の調停制御を司るものである。
以下、本実施形態の光学系、画像処理装置の構成および機能について具体的には説明する。
図2は、本実施形態に係る光学系を形成する撮像レンズユニットの基本構成を示す図である。
この撮像レンズユニット110Aは、図2に示すように、物体側OBJSから順に配置された、開口絞り部110a、第1レンズ1111および第2レンズ1112が接合された接合レンズ111、第3レンズ112、第4レンズ113、第5レンズ114、および撮像素子120により形成される。
このように、撮像レンズユニット110Aは、全体として多焦点レンズ系として形成されている。
撮像素子120は、第4レンズ114側から、ガラス製の平行平面板(カバーガラス)121と、たとえばCCDあるいはCMOSセンサ等からなる撮像素子の撮像面122が順に配置されている。
撮像光学系110を介した第1の被写体OBJ1および第2の被写体OBJ2からの光が、撮像素子120の撮像面122上に結像される。
接合レンズ111は、上述したように、焦点距離の異なる第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合されて形成され、第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合されない第2レンズ1112上の第1のエリア111aを含む光学系110により所望の距離にある第1の被写体OBJ1を撮像し、第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合される第2レンズ1112上の第2のエリア111bを含む光学系110により第1の被写体OBJ1とは距離の異なる第2の被写体OBJ2を撮像する。
本実施形態の接合レンズ111は、第2レンズ1112の物体側面の一部である光軸AXを中心とした所定領域に第1レンズ1111が接合されている。そして、第1レンズ1111の物体側面に近接して絞り110aが配置されている。
このような構成を有する撮像レンズユニット110Aにおいては、たとえば第1の被写体OBJ1と比べて、第2の被写体OBJ2は近距離側に配置される。
このように、第2被写体OBJ2を近距離側に配置する構成に対応する場合、第1レンズ1111は、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より小さく形成される。
一方、撮像レンズユニット110Aにおいては、たとえば第1の被写体OBJ1と比べて、第2の被写体OBJ2は遠距離側に配置されるように構成することも可能である。
このように、第2被写体OBJ2を遠距離側に配置する構成に対応する場合、第1レンズ1111は、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より大きく形成される。
なお、第1レンズ1111と第2レンズ1112との接続面は、たとえば組立工程を容易にすることができるように、球面により形成される。
図2は、たとえば無限位置にピントを合わせた光学系に50cm程度にピントの合うように物体側曲率半径が接合面の曲率半径より小さいレンズを接合した第1レンズ1111、第2レンズ1112を配置した断面図を示す。
図3および図4は、図2を分かりやすく分離した断面図を示す図であって、図3は無限ピントの第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合されない第2レンズ1112上の第1のエリア111aを含む光学系110による光束の状態を示す図であり、図4は50cmピントの第1レンズ1111と第2レンズ1112が接合される第2レンズ1112上の第2のエリア111bを含む光学系110による光束の状態を示す図である。
実際の光学系110は図2のように構成されており、図3に示すように、光束の外側である第1のエリア111aは接合レンズ部を通過しないため被写体のピントが無限に合った画像が撮れる。
図4に示すように、光束の内側である第2のエリア111bは接合レンズ部を通過するため第1レンズ1111のみに比べて近距離側にピントの合った画像が撮れる。
図5は、たとえば光束の外側が通過する第1のエリア111aを遠距離ピント、光束の内側が通過する第2のエリア111bを近距離ピントとなった場合の変調伝達関数(MTF)の距離依存性を示した図である。
図5において、横軸が物体距離を示し、縦軸が本実施形態に係る撮像レンズユニットにより形成される1次画像の変調伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)を示している。
また、図6は、第1レンズと第2レンズの面積による回折限界依存性を説明するための図である。
たとえば、図6に示すように、第1レンズ1111のアパーチャー径が第2レンズ1112の半分であると、面積比としては第2レンズの方が大きくなる。
第1のエリア111aの光線通過面積は[πr −π(r/2)]となり、第2のエリア111bの光線通過面積は[π(r/2)]となる。ただし、rは第2レンズの半径を示す。
そのため、図5に示すように、回折限界が異なり面積によってピーク値が異なる。さらに第2レンズ1112の方が光束としては細くなるため近距離側の被写界深度も伸びる。
図7は、図5の逆のパターンで第1のエリア111aが近距離ピント、光束の内側が通過する第2のエリア111bが遠距離ピントとなった場合のMTFの距離依存性を示した図である。
この場合も、回折限界が異なり面積によってピーク値が異なる。さらに第1レンズ1111の方が光束としては細くなるため近距離側の被写界深度も伸びる。
図8は、図5の場合のフィルタによるコンボリューション処理によって被写界深度を拡張する処理を加えることを示した図である。
画像処理装置140におけるフィルタ処理後のMTFは、図8中、一転鎖線で示すような特性を示し、コンボリューション処理によって被写界深度を拡張することができる。
以下に、撮像レンズユニット110Aの具体的な数値による実施例1,2を示す。
なお、各実施例1,2においては、撮像レンズユニット110Aの各レンズ群を構成する、各レンズ111(1111,1112)〜114、並びに撮像素子120を構成するカバーガラス121に対して、図2に示すような面番号を付与した。
図2の撮像レンズユニット110Aにおいて、第1レンズ1111の物体側面を面番号1とし、第2レンズ1112の物体側面(接合側面)を面番号2とし、第2レンズ1112の撮像面側面を面番号3とし、第3レンズ112の物体側面を面番号4とし、第3レンズ112の撮像面側面を面番号5とし、第4レンズ113の物体側面を面番号6とし、第4レンズ113の撮像面側面を面番号7とし、第5レンズ114の物体側面を面番号8とし、第5レンズ114の撮像面側面を面番号9とし、カバーガラス121の物体側面を面番号10とし、カバーガラス121の撮像面側面を面番号11としている。
また、図2に示すように、本実施形態の撮像レンズユニット110Aにおいて、第1レンズ1111の物体側面1の中心曲率半径はR1に、第2レンズ1112の物体側面2の中心曲率半径はR2に、第2レンズ1112の撮像面側面3の中心曲率半径はR3に、第3レンズ112の物体側面4の中心曲率半径はR4に、第3レンズ112の撮像面側面5の中心曲率半径はR5に、第4レンズ113の物体側面6の中心曲率半径はR6に、第4レンズ113の撮像面側面7の中心曲率半径はR7に、第5レンズ114の物体側面8の中心曲率半径はR8に、第5レンズ114の撮像面側面9の中心曲率半径はR9に設定されている。
また、第1レンズ1111の屈折率はN1、分散値はν1、第2レンズ1112の屈折率はN2、分散値はν2、第3レンズ112の屈折率はN、分散値はν、第4レンズ113の屈折率はN4、分散値はν4、第5レンズ114の屈折率はN、分散値はνに設定される。
また、図1に示すように、第1レンズ1111の厚さとなる物体側面1と第2レンズ1112との接合面間の距離をD2、第2レンズ1112の厚さとなる物体側面2と撮像面側面3との距離をD3、第2レンズ1112の撮像面側面3と第3レンズ112の物体側面4間の距離をD4、第3レンズ112の厚さとなる物体側面4と撮像面側面5間の距離をD5、第3レンズ112の撮像面側面5と第4レンズ113の物体側面6間の距離をD6、第4レンズ113の厚さとなる物体側面6と撮像面側面7間の距離をD7、第4レンズ113の撮像面側面7と第5レンズ114の物体側面8間の距離をD8、第5レンズ114の厚さとなる物体側面8と撮像面側面9間の距離をD9、第5レンズ114の撮像面側面9とカバーガラス121の物体側面10間の距離をD10、カバーガラス121の厚さとなる物体側面10と撮像面側面11間の距離をD11と、カバーガラス121の撮像面側面11と撮像面122との距離をD12とする。
そして、本実施形態のように、開口絞り部110を最も物体側に置くことによって、全長が短いながらも像面から射出瞳までの距離が長くなり撮像素子120への入射角度をできるだけ小さく(浅くする)ことができる。
(実施例1)
表1および表2に実施例1の各数値を示す。実施例の各数値は図2の撮像レンズユニット110Aに対応している。表1は、実施例1における撮像レンズの各面番号に対応した絞り、各レンズ、カバーガラスの曲率半径(R:mm),間隔(D:mm)、屈折率(N)、および分散値(ν)を示している。
Figure 2008058540
表2は、実施例1における非球面を含む一枚目の第1レンズ1111、二枚目の第2レンズ1112、三枚目の第3レンズ112、四枚目の第4レンズ113、および五枚目の第5レンズ114の所定面の非球面係数を示す。表2において、kは円錐定数を、Aは4次の非球面係数を、Bは6次の非球面係数を、Cは8次の非球面係数を、Dは10次の非球面係数をそれぞれ表している。
Figure 2008058540
(実施例2)
表3および表4に実施例2の各数値を示す。実施例の各数値は図2の撮像レンズユニット110Aに対応している。表3は、実施例2における撮像レンズの各面番号に対応した絞り、各レンズ、カバーガラスの曲率半径(R:mm),間隔(D:mm)、屈折率(N)、および分散値(ν)を示している。
Figure 2008058540
表4は、実施例2における非球面を含む一枚目の第1レンズ1111、二枚目の第2レンズ1112、三枚目の第3レンズ112、四枚目の第4レンズ113、および五枚目の第5レンズ114の所定面の非球面係数を示す。表4において、kは円錐定数を、Aは4次の非球面係数を、Bは6次の非球面係数を、Cは8次の非球面係数を、Dは10次の非球面係数をそれぞれ表している。
Figure 2008058540
本実施形態においては、各実施例1,2で示したように、結像性能の優れた撮像レンズユニットを実現することが可能である。
次に、画像処理装置140のフィルタ処理について説明する。
焦点距離の異なる画像をデジタル処理により、ピントの合った画像に復元する手段を波面収差制御光学系システム、あるいは深度拡張光学系システム(DEOS:Depth Expantion Optical system)といい、この処理を画像処理装置140において行う。
ここで、DEOSの基本原理について説明する。
図9に示すように、被写体の画像fがDEOS光学系Hに入ることにより、g画像が生成される。
これは、次のような式で表される。
[数1]
g=H*f
ただし、*はコンボリューションを表す。
生成された画像から被写体を求めるためには、次の処理を要する。
[数2]
f=H−1*g
ここで、Hに関するカーネルサイズと演算係数について説明する。
ズームポジションをZPn,ZPn−1・・・とする。また、それぞれのH関数をHn,Hn−1、・・・・とする。
各々のスポット像が異なるため、各々のH関数は、次のようになる。
Figure 2008058540
この行列の行数および/または列数の違いをカーネルサイズ、各々の数字を演算係数とする。
ここで、各々のH関数はメモリに格納しておいても構わないし、PSFを物体距離の関数としておき、物体距離によって計算し、H関数を算出することによって任意の物体距離に対して最適なフィルタを作るように設定できるようにしても構わない。また、H関数を物体距離の関数として、物体距離によってH関数を直接求めても構わない。
本実施形態においては、図1に示すように、光学系110からの像を撮像素子120で受像して、絞り開放時には画像処理装置140に入力させ、光学系に応じた変換係数を取得して、取得した変換係数をもって撮像素子120からの分散画像信号より分散のない画像信号を生成するように構成している。
本実施形態においては、DEOSを採用し、高精細な画質を得ることが可能で、しかも、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることが可能となっている。
画像処理装置140は、上述したように、撮像素子120による1次画像FIMを受けて、フィルタによるコンボリューション処理によって被写界深度を拡張する処理を等を施して高精細な最終画像FNLIMを形成する。
画像処理装置140の構成および処理について説明する。
画像処理装置140は、図1に示すように、生(RAW)バッファメモリ141、コンボリューション演算器142、記憶手段としてのカーネルデータ格納ROM143、およびコンボリューション制御部144を有する。
コンボリューション制御部144は、コンボリューション処理のオンオフ、画面サイズ、カーネルデータの入れ替え等の制御を行い、制御装置190により制御される。
また、カーネルデータ格納ROM143には、図10、図11、または図12に示すように予め用意されたそれぞれの光学系のPSFにより算出されたコンボリューション用のカーネルデータが格納されており、制御装置190によって露出設定時に決まる露出情報を取得し、コンボリューション制御部144を通じてカーネルデータを選択制御する。
なお、露出情報には、絞り情報が含まれる。
図10の例では、カーネルデータAは光学倍率(×1.5)、カーネルデータBは光学倍率(×5)、カーネルデータCは光学倍率(×10)に対応したデータとなっている。
また、図11の例では、カーネルデータAは絞り情報としてのFナンバ(2.8)、カーネルデータBはFナンバ(4)に対応したデータとなっている。なお、Fナンバ(2.8)、Fナンバ(4)は上記した0.5λの範囲外である。
また、図12の例では、カーネルデータAは物体距離情報が100mm、カーネルデータBは物体距離が500mm、カーネルデータCは物体距離が4mに対応したデータとなっている。
図13は、制御装置190の露出情報(絞り情報を含む)により切り替え処理のフローチャートである。
まず、露出情報(RP)が検出されコンボリューション制御部144に供給される(ST101)。
コンボリューション制御部144においては、露出情報RPから、カーネルサイズ、数値演係数がレジスタにセットされる(ST102)。
そして、撮像素子120で撮像され、AFE130を介して二次元コンボリューション演算部142に入力された画像データに対して、レジスタに格納されたデータに基づいてコンボリューション演算が行われ、演算され変換されたデータがカメラ信号処理部150に転送される(ST103)。
以下に画像処理装置140の信号処理部とカーネルデータ格納ROMについてさらに具体的な例について説明する。
図14は、信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第1の構成例を示す図である。なお、簡単化のためにAFE等は省略している。
図14の例は露出情報に応じたフィルタカーネルを予め用意した場合のブロック図である。
露出設定時に決まる露出情報を取得し、コンボリューション制御部144を通じてカーネルデータを選択制御する。2次元コンボリューション演算部142においては、カーネルデータを用いてコンボリューション処理を施す。
図15は、信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第2の構成例を示す図である。なお、簡単化のためにAFE等は省略している。
図15の例は、信号処理部の最初にノイズ低減フィルタ処理のステップを有し、フィルタカーネルデータとして露出情報に応じたノイズ低減フィルタ処理ST1を予め用意した場合のブロック図である。
露出設定時に決まる露出情報を取得し、コンボリューション制御部144を通じてカーネルデータを選択制御する。
2次元コンボリューション演算部142においては、前記ノイズ低減フィルタST1を施した後、カラーコンバージョン処理ST2によって色空間を変換、その後カーネルデータを用いてコンボリューション処理ST3を施す。
再度ノイズ処理ST4を行い、カラーコンバージョン処理ST5によって元の色空間に戻す。カラーコンバージョン処理は、たとえばYCbCr変換が挙げられるが、他の変換でも構わない。
なお、再度のノイズ処理ST4は省略することも可能である。
図16、信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第3の構成例を示す図である。なお、簡単化のためにAFE等は省略している。
図16の例は、露出情報に応じたOTF復元フィルタを予め用意した場合のブロック図である。
露出設定時に決まる露出情報を取得し、コンボリューション制御部144を通じてカーネルデータを選択制御する。
2次元コンボリューション演算部142は、ノイズ低減処理ST11、カラーコンバージョン処理ST12の後に、前記OTF復元フィルタを用いてコンボリューション処理ST13を施す。
再度ノイズ処理ST14を行い、カラーコンバージョン処理ST15によって元の色空間に戻す。カラーコンバージョン処理は、たとえばYCbCr変換が挙げられるが、他の変換でも構わない。
なお、ノイズ低減処理ST11、ST14は、いずれか一方のみでもよい。
図17は、信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第4の構成例を示す図である。なお、簡単化のためにAFE等は省略している。
図17の例は、ノイズ低減フィルタ処理のステップを有し、フィルタカーネルデータとして露出情報に応じたノイズ低減フィルタを予め用意した場合のブロック図である。
なお、再度のノイズ処理ST4は省略することも可能である。
露出設定時に決まる露出情報を取得し、コンボリューション制御部144を通じてカーネルデータを選択制御する。
2次元コンボリューション演算部142においては、ノイズ低減フィルタ処理ST21を施した後、カラーコンバージョン処理ST22によって色空間を変換、その後カーネルデータを用いてコンボリューション処理ST23を施す。
再度、露出情報に応じたノイズ処理ST24を行い、カラーコンバージョン処理ST25によって元の色空間に戻す。カラーコンバージョン処理は、たとえばYCbCr変換が挙げられるが、他の変換でも構わない。
なお、ノイズ低減処理ST21は省略することも可能である。
以上は露出情報のみに応じて2次元コンボリューション演算部142においてフィルタ処理を行う例を説明したが、たとえば被写体距離情報、ズーム情報、あるいは撮影モード情報と露出情報とを組み合わせることにより適した演算係数の抽出、あるいは演算を行うことが可能となる。
図18は、被写体距離情報と露出情報とを組み合わせる画像処理装置の構成例を示す図である。
画像処理装置300は、図18に示すように、コンボリューション装置301、カーネル・数値演算係数格納レジスタ302、および画像処理演算プロセッサ303を有する。
この画像処理装置300においては、物体概略距離情報検出装置400から読み出した被写体の物体距離の概略距離に関する情報および露出情報を得た画像処理演算プロセッサ303では、その物体離位置に対して適正な演算で用いる、カーネルサイズやその演算係数をカーネル、数値算係数格納レジスタ302に格納し、その値を用いて演算するコンボリューション装置301にて適正な演算を行い、画像を復元する。
本例においては、主被写体までの距離を、距離検出センサを含む物体概略距離情報検出装置400により検出し、検出した距離に応じて異なる画像補正の処理を行うことにように構成されている。
上記の画像処理はコンボリューション演算により行うが、これを実現するには、たとえばコンボリューション演算の演算係数を共通で1種類記憶しておき、焦点距離に応じて補正係数を予め記憶しておき、この補正係数を用いて演算係数を補正し、補正した演算係数で適性なコンボリューション演算を行う構成をとることができる。
この構成の他にも、以下の構成を採用することが可能である。
焦点距離に応じて、カーネルサイズやコンボリューションの演算係数自体を予め記憶しておき、これら記憶したカーネルサイズや演算係数でコンボリューション演算を行う構成、焦点距離に応じた演算係数を関数として予め記憶しておき、焦点距離によりこの関数より演算係数を求め、計算した演算係数でコンボリューション演算を行う構成等、を採用することが可能である。
図18の構成に対応付けると次のような構成をとることができる。
変換係数記憶手段としてのレジスタ302に被写体距離に応じて少なくとも位相板113aに起因する収差に対応した変換係数を少なくとも2以上予め記憶する。画像処理演算プロセッサ303が、被写体距離情報生成手段としての物体概略距離情報検出装置400により生成された情報に基づき、レジスタ302から被写体までの距離に応じた変換係数を選択する係数選択手段として機能する。
そして、変換手段としてのコンボリューション装置301が、係数選択手段としての画像処理演算プロセッサ303で選択された変換係数によって、画像信号の変換を行う。
または、前述したように、変換係数演算手段としての画像処理演算プロセッサ303が、被写体距離情報生成手段としての物体概略距離情報検出装置400により生成された情報に基づき変換係数を演算し、レジスタ302に格納する。
そして、変換手段としてのコンボリューション装置301が、変換係数演算手段としての画像処理演算プロセッサ303で得られレジスタ302に格納された変換係数によって、画像信号の変換を行う。
または、補正値記憶手段としてのレジスタ302にズーム光学系110のズーム位置またはズーム量に応じた少なくとも1以上の補正値を予め記憶する。この補正値には、被写体収差像のカーネルサイズを含まれる。
そして、被写体距離情報生成手段としての物体概略距離情報検出装置400により生成された距離情報に基づき、補正値選択手段としての画像処理演算プロセッサ303が、補正値記憶手段としてのレジスタ302から被写体までの距離に応じた補正値を選択する。
変換手段としてのコンボリューション装置301が、第2変換係数記憶手段としてのレジスタ302から得られた変換係数と、補正値選択手段としての画像処理演算プロセッサ303により選択された補正値とに基づいて画像信号の変換を行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、1次画像を形成する光学系110および撮像素子120と、1次画像を高精細な最終画像に形成する画像処理装置140とを含み、光学系110は、焦点距離の異なる第1レンズ1111と第2レンズ1112がされて形成され、前記第1レンズと第2レンズが接合されない第2レンズ上の第1エリアを含む光学系により所望の距離にある第1の被写体OBJ1を撮像し、前記第1レンズと第2レンズが接合される第2レンズ上の第2エリアを含む光学系により第1の被写体OBJ1とは距離の異なる第2の被写体OBJ2を撮像する。
そして、たとえば第1の被写体OBJ1と比べて第2被写体OBJ2を近距離側に配置する構成に対応する場合、第1レンズ1111は、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より小さく形成され、たとえば第1の被写体OBJ1と比べて第2被写体OBJ2を遠距離側に配置する構成に対応する場合、第1レンズ1111は、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より大きく形成される。
このような構成を有する撮像装置100によれば、光学系110を通して第1の被写体OBJ1と第2の被写体OBJ2を単一のレンズにて同時にとることで、通常駆動系を使ってピントを合わせていたのが、レンズユニットを固定した状態で複数の被写体ピントを一度で得ることができるようになる。
本実施形態においては、画像処理装置140にてフィルタ処理を加えることにより2物体間の距離の解像を補完することができる。
そして、二次元バーコードや風景など近距離から遠距離において、第1の距離における被写体の撮像のみではなく、任意の第2の距離の被写体を高い精度で撮像することができる。
また、コンボリューション演算時に用いるカーネルサイズやその数値演算で用いられる係数を可変とし、操作部180等の入力により知り、適性となるカーネルサイズや上述した係数を対応させることにより、倍率やデフォーカス範囲を気にすることなくレンズ設計ができ、かつ精度の高いコンボリュ−ションによる画像復元が可能となる利点がある。
また、難度が高く、高価でかつ大型化した光学レンズを必要とせずに、かつ、レンズを駆動させること無く、自然な画像を得ることができる利点がある。
そして、本実施形態に係る撮像装置100は、デジタルカメラやカムコーダー等の民生機器の小型、軽量、コストを考慮されたDEOSの光学システムに使用することが可能である。
また、光学系110の構成を簡単化でき、製造が容易となり、コスト低減を図ることができる。
ところで、CCDやCMOSセンサを撮像素子として用いた場合、画素ピッチから決まる解像力限界が存在し、光学系の解像力がその限界解像力以上であるとエリアジングのような現象が発生し、最終画像に悪影響を及ぼすことは周知の事実である。
画質向上のため、可能な限りコントラストを上げることが望ましいが、そのことは高性能なレンズ系を必要とする。
しかし、上述したように、CCDやCMOSセンサを撮像素子として用いた場合、エリアジングが発生する。
現在、エリアジングの発生を避けるため、撮像レンズ装置では、一軸結晶系からなるローパスフィルタを併用し、エリアジングの現象の発生を避けている。
このようにローパスフィルタを併用することは、原理的に正しいが、ローパスフィルタそのものが結晶でできているため、高価であり、管理が大変である。また、光学系に使用することは光学系をより複雑にしているという不利益がある。
以上のように、時代の趨勢でますます高精細の画質が求められているにもかかわらず、高精細な画像を形成するためには、従来の撮像レンズ装置では光学系を複雑にしなければならない。複雑にすれば、製造が困難になったりし、また高価なローパスフィルタを利用したりするとコストアップにつながる。
しかし、本実施形態によれば、ローパスフィルタを用いなくとも、エリアジングの現象の発生を避けることができ、高精細な画質を得ることができる。
また、図10、図11、および図12のカーネルデータ格納ROMに関しても、光学倍率、Fナンバやそれぞれのカーネルのサイズ、物体距離の値に対して用いられるものとは限らない。また用意するカーネルデータの数についても3個とは限らない。
本発明に係る撮像装置の一実施形態を示すブロック構成図である。 本実施形態に係る光学系を形成する撮像レンズユニットの基本構成を示す図である。 図2を分かりやすく分離した断面図を示す図であって、無限ピントの第1のエリアによる光束の状態を示す図である。 図2を分かりやすく分離した断面図を示す図であって、50cmピントの第2のエリアによる光束の状態を示す図である。 光束の外側が通過する第1のエリアが遠距離ピント、光束の内側が通過する第2のエリアが近距離ピントとなった場合の変調伝達関数(MTF)の距離依存性を示した図である。 第1のエリアと第2のエリアの面積による回折限界依存性を説明するための図である。 図5の逆のパターンで第1のエリアが近距離ピント、光束の内側が通過する第2のエリアが遠距離ピントとなった場合のMTFの距離依存性を示した図である。 図5の場合のフィルタによるコンボリューション処理によって被写界深度を拡張する処理を加えることを示した図である。 DEOSの原理を説明するための図である。 カーネルデータROMの格納データの一例(光学倍率)を示す図である。 カーネルデータROMの格納データの他例(Fナンバ)を示す図である。 カーネルデータROMの格納データの他例(Fナンバ)を示す図である。 露出制御装置の光学系設定処理の概要を示すフローチャートである。 信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第1の構成例を示す図である。 信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第2の構成例を示す図である。 信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第3の構成例を示す図である。 信号処理部とカーネルデータ格納ROMについての第4の構成例を示す図である。 被写体距離情報と露出情報とを組み合わせる画像処理装置の構成例を示す図である。 一般的な撮像レンズ装置の構成および光束状態を模式的に示す図である。 図45の撮像レンズ装置の撮像素子の受光面でのスポット像を示す図であって、(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、(B)が合焦点の場合(Best focus)、(C)が焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の各スポット像を示す図である。
符号の説明
100・・・撮像装置、110・・・光学系、110a・・・絞り、111・・・一体化多焦点レンズ、1111・・・第1レンズ、1112・・・第2レンズ、112・・・第3レンズ、113・・・第4レンズ、114・・・第5レンズ、120・・・撮像素子、130・・・アナログフロントエンド部(AFE)、140・・・画像処理装置、150・・・カメラ信号処理部、180・・・操作部、190・・・制御装置、142・・・コンボリューション演算器、143・・・カーネルデータROM、144・・・コンボリューション制御部。

Claims (8)

  1. 光学系と、
    前記光学系を通過した被写体像を撮像する撮像素子と、を有し、
    前記光学系は、
    第1レンズと第2レンズが接合された接合レンズを含み、
    前記第1レンズと第2レンズが接合されない第2レンズ上の第1エリアを含む光学系により所望の距離にある第1の被写体を撮像し、前記第1レンズと第2レンズが接合される第2レンズ上の第2エリアを含む光学系により前記第1の被写体とは距離の異なる第2の被写体を撮像する
    撮像装置。
  2. 前記光学系において、第1の被写体と比べて、第2の被写体は近距離側に配置される
    請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記光学系において、
    前記接合レンズは、前記第1レンズが前記第2レンズより物体側に位置するように、当該第2レンズの一部と接合されて形成され、
    前記第1レンズは、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より小さい
    請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記光学系において、第1の被写体と比べて、第2の被写体は遠距離側に配置される
    請求項1記載の撮像装置。
  5. 前記光学系において、
    前記接合レンズは、前記第1レンズが前記第2レンズより物体側に位置するように、当該第2レンズの一部と接合されて形成され、
    前記第1レンズは、物体側曲率半径が接合面の曲率半径より大きい
    請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記接合面は、球面により形成されている
    請求項3または5記載の撮像装置。
  7. 前記撮像素子による複数の画像に対して、物体距離に応じた光学的伝達関数(OTF)の変化をなくすようにフィルタ処理を行う信号処理部を有する
    請求項1から7のいずれか一に記載の撮像装置。
  8. 第1レンズと第2レンズが接合された接合レンズを通し撮像素子で撮像した被写体像を処理する画像処理方法であって、
    前記第1レンズと第2レンズが接合されない第2レンズ上の第1エリアを含む光学系により所望の距離にある第1の被写体を撮像し、
    前記第1レンズと第2レンズが接合される第2レンズ上の第2エリアを含む光学系により前記第1の被写体とは距離の異なる第2の被写体を撮像し、
    前記撮像素子による複数の画像に対して、物体距離に応じた光学的伝達関数(OTF)の変化をなくすようにフィルタ処理を行う
    画像処理方法。



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