JP4722748B2 - 撮像装置およびその画像生成方法 - Google Patents
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Description
特に、デジタルカメラに象徴されるように撮像面は従来のフィルムに変わって固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが使用されているのが大半である。
この撮像レンズ装置1は、光学系2とCCDやCMOSセンサ等の撮像素子3とを有する。
光学系は、物体側レンズ21,22、絞り23、および結像レンズ24を物体側(OBJS)から撮像素子3側に向かって順に配置されている。
図31(A)〜(C)は、撮像レンズ装置1の撮像素子3の受光面でのスポット像を示している。
また、伝達関数を用いたフィルタ処理を行うデジタルカメラの自動露出制御システムが提案されている(たとえば特許文献6参照)。
"Wavefront Coding;jointly optimized optical and digital imaging systems", Edward R.Dowski,Jr.,Robert H.Cormack,Scott D.Sarama. "Wavefront Coding;A modern method of achieving high performance and/or low cost imaging systems", Edward R.Dowski,Jr.,Gregory E.Johnson.
したがって、単焦点でのレンズではともかく、ズーム系やAF系などのレンズでは、その光学設計の精度の高さやそれに伴うコストアップが原因となり採用するには大きな問題を抱えている。
換言すれば、従来の撮像装置においては、適正なコンボリューション演算を行うことができず、ワイド(Wide)時やテレ(Tele)時のスポット(SPOT)像のズレを引き起こす非点収差、コマ収差、ズーム色収差等の各収差を無くす光学設計が要求される。
しかしながら、これらの収差を無くす光学設計は光学設計の難易度を増し、設計工数の増大、コスト増大、レンズの大型化の問題を引き起こす。
したがって、たとえば上述した位相板等の光波面変調素子とその後の信号処理を用いるような、光学系と信号処理を含めた光学システムでは、暗所での撮影を行う場合、ノイズが増幅してしまい、復元画像に影響を与えてしまうという不利益がある。
また、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができ、しかもノイズの影響が小さい復元画像を得ることができる利点がある。
図1においては、撮像素子120を一例としてCCDとして記載している。
タイミングジェネレータ131では、撮像素子120のCCDの駆動タイミングを生成しており、A/Dコンバータ132は、CCDから入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、画像処理装置140に出力する。
画像処理装置140は、露出制御装置190の露出情報に応じて、光学的伝達関数(OTF)に対してフィルタ処理を行う。なお、露出情報として絞り情報を含む。
画像処理装置140は、撮像素子120からの被写体の分散画像信号より分散のない画像信号を生成する機能を有する。また、画像処理装置140部は、最初のステップでノイズ低減フィルタリングを施す機能を有する。
そして、本実施形態の画像処理装置140は、画像信号を前記撮像素子の有効画素エリアにブランキングエリアの画素を付加して形成し、ブランキングエリアの画素も含めて分散のない画像信号を生成する機能を有する。
画像処理装置140の処理については後でさらに詳述する。
また、図3は、本実施形態に係る撮像レンズ装置の望遠側のズーム光学系の構成例を模式的に示す図である。
そして、図4は、本実施形態に係るズーム光学系の広角側の像高中心のスポット形状を示す図であり、図5は、本実施形態に係るズーム光学系の望遠側の像高中心のスポット形状を示す図である。
たとえば、本実施形態においては、可変絞り200が設けられ、露出制御(装置)において可変絞りの絞り度(開口度)を制御する。
また、本実施形態においては、光波面変調素子である位相板を用いて規則的に分散した画像を形成する場合について説明したが、通常の光学系として用いるレンズで光波面変調素子と同様に規則的に分散した画像を形成できるものを選択した場合には、光波面変調素子を用いずに光学系のみで実現することができる。この際は、後述する位相板に起因する分散に対応するのではなく、光学系に起因する分散に対応することとなる。
図で示された位相板113aは、光学系により収束される光束を規則正しく分散する光学レンズである。この位相板を挿入することにより、撮像素子120上ではピントのどこにも合わない画像を実現する。
換言すれば、位相板113aによって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)を形成している。
この規則的に分散した画像をデジタル処理により、ピントの合った画像に復元する手段を波面収差制御光学系システム(WFCO:Wavefront Coding Optical system)といい、この処理を画像処理装置140において行う。
コンボリューション演算処理は下記の式で表される。
また、Aは元画像、Bはフィルタリングされた画像(ボケ復元画像)を示している。
そこで、本実施形態の画像処理装置140においては、図8(A),(B)に示すように、イメージセンサ(撮像素子120)のブランキングエリア内の画素(オプティカルブラック)を使い復元処理を行う。
なお、フィルタの重心とは、フィルタ係数の値が最高値である部分をいう。
そして、図1のカメラ信号処理部150で復元画像に新たに生じた黒い淵部以外のイメージエリアを読み出せばピントの合った復元画像を得ることができる。
図9は、撮像素子(イメージセンサ)120の有効エリアとブランキングエリアを示す図である。図10はコンボリューション演算処理前と後の垂直同期信号Vsyncと水平同期信号Hsyncの入出力波形を示す図である。
復元画像に新たに生じた黒い淵部の切り取りは画像処理装置140で行い、図10の復元後の有効エリア123のみの信号をカメラ信号処理部150へ出力すればピントの合った復元画像を得ることができる。
また、画像復元用のフィルタの重心がずれているような場合でも特別な処理手段を必要とせず従来の復元処理で復元画像を提供できる。
図11に示すように、被写体の画像fがWFCO光学系Hに入ることにより、g画像が生成される。
これは、次のような式で表される。
g=H*f
ただし、*はコンボリューションを表す。
f=H-−1*g
ズームポジションをZPn,ZPn−1・・・とする。また、それぞれのH関数をHn,Hn−1、・・・・とする。
各々のスポット像が異なるため、各々のH関数は、次のようになる。
ここで、各々のH関数はメモリに格納しておいても構わないし、PSFを物体距離の関数としておき、物体距離によって計算し、H関数を算出することによって任意の物体距離に対して最適なフィルタを作るように設定できるようにしても構わない。また、H関数を物体距離の関数として、物体距離によってH関数を直接求めても構わない。
なお、露出情報には、絞り情報が含まれる。
絞りを絞って撮影を行う場合、絞りによって光波面変調素子を形成する位相板113aが覆われてしまい、位相が変化してしまうため、適切な画像を復元することが困難となる。
そこで、本実施形態においては、本例のように、露出情報中の絞り情報に応じたフィルタ処理を行うことによって適切な画像復元を実現している。
まず、露出情報(RP)が検出されコンボリューション制御部144に供給される(ST101)。
コンボリューション制御部144においては、露出情報RPから、カーネルサイズ、数値演算係数がレジスタにセットされる(ST102)。
そして、撮像素子120で撮像され、AFE130を介して二次元コンボリューション演算部142に入力された画像データに対して、レジスタに格納されたデータに基づいてコンボリューション演算が行われ、演算され変換されたデータがカメラ信号処理部150に転送される(ST103)。
図15の例は露出情報に応じたフィルタカーネルを予め用意した場合のブロック図である。
図16の例は、信号処理部の最初にノイズ低減フィルタ処理のステップを有し、フィルタカーネルデータとして露出情報に応じたノイズ低減フィルタ処理ST1を予め用意した場合のブロック図である。
2次元コンボリューション演算部142においては、前記ノイズ低減フィルタST1を施した後、カラーコンバージョン処理ST2によって色空間を変換、その後カーネルデータを用いてコンボリューション処理ST3を施す。
再度ノイズ処理ST4を行い、カラーコンバージョン処理ST5によって元の色空間に戻す。カラーコンバージョン処理は、たとえばYCbCr変換が挙げられるが、他の変換でも構わない。
なお、再度のノイズ処理ST4は省略することも可能である。
図17の例は、露出情報に応じたOTF復元フィルタを予め用意した場合のブロック図である。
2次元コンボリューション演算部142は、ノイズ低減処理ST11、カラーコンバージョン処理ST12の後に、前記OTF復元フィルタを用いてコンボリューション処理ST13を施す。
再度ノイズ処理ST14を行い、カラーコンバージョン処理ST15によって元の色空間に戻す。カラーコンバージョン処理は、たとえばYCbCr変換が挙げられるが、他の変換でも構わない。
なお、ノイズ低減処理ST11、ST14は、いずれか一方のみでもよい。
図18の例は、ノイズ低減フィルタ処理のステップを有し、フィルタカーネルデータとして露出情報に応じたノイズ低減フィルタを予め用意した場合のブロック図である。
なお、再度のノイズ処理ST4は省略することも可能である。
露出設定時に決まる露出情報を取得し、コンボリューション制御部144を通じてカーネルデータを選択制御する。
2次元コンボリューション演算部142においては、ノイズ低減フィルタ処理ST21を施した後、カラーコンバージョン処理ST22によって色空間を変換、その後カーネルデータを用いてコンボリューション処理ST23を施す。
再度、露出情報に応じたノイズ処理ST24を行い、カラーコンバージョン処理ST25によって元の色空間に戻す。カラーコンバージョン処理は、たとえばYCbCr変換が挙げられるが、他の変換でも構わない。
なお、ノイズ低減処理ST21は省略することも可能である。
図19は、撮像素子120からの被写体分散画像信号より分散のない画像信号を生成するが画像処理装置300の構成例を示している。
また一方、所定の狭い範囲内に収差が生じない画像処理を施すことにより、所定の狭い範囲外の画像にぼけ味を出すことも可能になる。
本例においては、主被写体までの距離を、距離検出センサを含む物体概略距離情報検出装置400により検出し、検出した距離に応じて異なる画像補正の処理を行うことにように構成されている。
この構成の他にも、以下の構成を採用することが可能である。
そして、変換手段としてのコンボリューション装置301が、係数選択手段としての画像処理演算プロセッサ303で選択された変換係数によって、画像信号の変換を行う。
そして、変換手段としてのコンボリューション装置301が、変換係数演算手段としての画像処理演算プロセッサ303で得られレジスタ302に格納された変換係数によって、画像信号の変換を行う。
第2変換係数記憶手段としても機能するレジスタ302に、位相板113aに起因する収差に対応した変換係数を予め記憶する。
そして、被写体距離情報生成手段としての物体概略距離情報検出装置400により生成された距離情報に基づき、補正値選択手段としての画像処理演算プロセッサ303が、補正値記憶手段としてのレジスタ302から被写体までの距離に応じた補正値を選択する。
変換手段としてのコンボリューション装置301が、第2変換係数記憶手段としてのレジスタ302から得られた変換係数と、補正値選択手段としての画像処理演算プロセッサ303により選択された補正値とに基づいて画像信号の変換を行う。
図20は、撮像素子120からの被写体分散画像信号より分散のない画像信号を生成するが画像処理装置300Aの構成例を示している。
そこで、本実施形態においては、ズーム情報検出装置500を設け、ズーム位置に応じて適正なコンボリューション演算を行い、ズーム位置によらず適性な焦点合わせ画像を得るように構成されている。
この構成の他にも、以下の構成を採用することが可能である。
そして、変換手段としてのコンボリューション装置301が、係数選択手段としての画像処理演算プロセッサ303で選択された変換係数によって、画像信号の変換を行う。
そして、変換手段としてのコンボリューション装置301が、変換係数演算手段としての画像処理演算プロセッサ303で得られレジスタ302に格納された変換係数によって、画像信号の変換を行う。
第2変換係数記憶手段としても機能するレジスタ302に、位相板113aに起因する収差に対応した変換係数を予め記憶する。
そして、ズーム情報生成手段としてのズーム情報検出装置500により生成されたズーム情報に基づき、補正値選択手段としての画像処理演算プロセッサ303が、補正値記憶手段としてのレジスタ302からズーム光学系のズーム位置またはズーム量に応じた補正値を選択する。
変換手段としてのコンボリューション装置301が、第2変換係数記憶手段としてのレジスタ302から得られた変換係数と、補正値選択手段としての画像処理演算プロセッサ303により選択された補正値とに基づいて画像信号の変換を行う。
この例では、物体距離情報とズーム情報で2次元的な情報を形成し、露出情報が奥行きのような情報を形成している。
図22は、撮像素子120からの被写体分散画像信号より分散のない画像信号を生成する画像処理装置300Bの構成例を示している。
また一方、所定の狭い範囲内に収差が生じない画像処理を施すことにより、所定の狭い範囲外の画像にぼけ味を出すことも可能になる。
本例においては、主被写体までの距離を、距離検出センサを含む物体概略距離情報検出装置600により検出し、検出した距離に応じて異なる画像補正の処理を行うことにように構成されている。
画像処理演算プロセッサ303が、撮影モード設定部700の操作スイッチ701により設定された撮影モードに応じて、被写体距離情報生成手段としての物体概略距離情報検出装置600により生成された情報に基づき、変換係数記憶手段としてのレジスタ302から変換係数を抽出する。このとき、たとえば画像処理演算プロセッサ303が変換係数抽出手段とて機能する。
そして、変換手段としてのコンボリューション装置301が、レジスタ302に格納された変換係数によって、画像信号の撮影モードに応じた変換処理を行う。
また、図12および図13のカーネルデータ格納ROMに関しても、光学倍率、Fナンバやそれぞれのカーネルのサイズ、値に対して用いられるものとは限らない。また用意するカーネルデータの数についても3個とは限らない。
図21のように3次元、さらには4次元以上とすることで格納量が多くなるが、種々の条件を考慮してより適したものを選択することができるようになる。情報としては、上述した露出情報、物体距離情報、ズーム情報、撮像モード情報等であればよい。
また一方、所定の狭い範囲内に収差が生じない画像処理を施すことにより、所定の狭い範囲外の画像にぼけ味を出すことも可能になる。
以下、この特徴について説明する。
図23(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、図23(B)が合焦点の場合(Best focus)、図23(C)が焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の各スポット像を示している。
図23(A)〜(C)からもわかるように、本実施形態に係る撮像装置100においては、位相板113aを含む波面形成用光学素子群113によって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)が形成される。
本実施形態においては、高精細な最終画像は後段の、たとえばデジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)からなる画像処理装置140の補正処理に任せるため、図24(A),(B)に示すように、1次画像のMTFは本質的に低い値になっている。
図25中曲線Bで示す特性は、たとえば本実施形態のように、波面形成用光学素子を用いずに波面を変形させない場合に得られる特性である。
なお、本実施形態における全ての補正は、空間周波数のパラメータによる。
たとえば、図25のMTF特性の場合、空間周波数に対するエッジ強調の曲線は、図26に示すようになる。
本実施形態では、撮像素子120による1次画像は深度が非常に深い光束条件にしている。そのために、1次画像のMTFは本質的に低い値になっており、そのMTFの補正を画像処理装置140で行う。
物点の1点から発散された球面波は結像光学系を通過後、収斂波となる。そのとき、結像光学系が理想光学系でなければ収差が発生する。波面は球面でなく複雑な形状となる。幾何光学と波動光学の間を取り持つのが波面光学であり、波面の現象を取り扱う場合に便利である。
結像面における波動光学的MTFを扱うとき、結像光学系の射出瞳位置における波面情報が重要となる。
MTFの計算は結像点における波動光学的強度分布のフーリエ変換で求まる。その波動光学的強度分布は波動光学的振幅分布を2乗して得られるが、その波動光学的振幅分布は射出瞳における瞳関数のフーリエ変換から求まる。
さらにその瞳関数はまさに射出瞳位置における波面情報(波面収差)そのものからであることから、その光学系110を通して波面収差が厳密に数値計算できればMTFが計算できることになる。
本実施形態においても、波面の形状変化を波面形成用光学素子で行うのが主であるが、まさにphase(位相、光線に沿った光路長)に増減を設けて目的の波面形成を行っている。
そして、目的の波面形成を行えば、射出瞳からの射出光束は、図23(A)〜(C)に示す幾何光学的なスポット像からわかるように、光線の密な部分と疎の部分から形成される。
この光束状態のMTFは空間周波数の低いところでは低い値を示し、空間周波数の高いところまでは何とか解像力は維持している特徴を示している。
すなわち、この低いMTF値(または、幾何光学的にはこのようなスポット像の状態)であれば、エリアジングの現象を発生させないことになる。
つまり、ローパスフィルタが必要ないのである。
そして、後段のDSP等からなる画像処理装置140でMTF値を低くしている原因のフレアー的画像を除去すれば良いのである。それによってMTF値は著しく向上する。
図28は、光波面変調素子を有する本実施形態の光学系の場合において物体が焦点位置にあるときと焦点位置から外れたときのMTFのレスポンスを示す図である。
また、図29は、本実施形態に係る撮像装置のデータ復元後のMTFのレスポンスを示す図である。
この光学系によって結像された画像を、コンボリューションフィルタによる処理によって、MTFのレスポンスが向上する。
また、画像復元用のフィルタの重心がずれているような場合でも特別な処理手段を必要とせず従来の復元処理で復元画像を提供できる。
また、コンボリューション演算時に用いるカーネルサイズやその数値演算で用いられる係数を可変とし、操作部180等の入力により知り、適性となるカーネルサイズや上述した係数を対応させることにより、倍率やデフォーカス範囲を気にすることなくレンズ設計ができ、かつ精度の高いコンボリュ−ションによる画像復元が可能となる利点がある。
また、難度が高く、高価でかつ大型化した光学レンズを必要とせずに、かつ、レンズを駆動させること無く、撮影したい物体に対してピントが合い、背景はぼかすといった、いわゆる自然な画像を得ることができる利点がある。
そして、本実施形態に係る撮像装置100は、デジタルカメラやカムコーダー等の民生機器の小型、軽量、コストを考慮されたズームレンズのWFCOに使用することが可能である。
また、光学系110の構成を簡単化でき、製造が容易となり、コスト低減を図ることができる。
画質向上のため、可能な限りコントラストを上げることが望ましいが、そのことは高性能なレンズ系を必要とする。
現在、エリアジングの発生を避けるため、撮像レンズ装置では、一軸結晶系からなるローパスフィルタを併用し、エリアジングの現象の発生を避けている。
このようにローパスフィルタを併用することは、原理的に正しいが、ローパスフィルタそのものが結晶でできているため、高価であり、管理が大変である。また、光学系に使用することは光学系をより複雑にしているという不利益がある。
しかし、本実施形態によれば、ローパスフィルタを用いなくとも、エリアジングの現象の発生を避けることができ、高精細な画質を得ることができる。
また、図12および図13のカーネルデータ格納ROMに関しても、光学倍率、Fナンバやそれぞれのカーネルのサイズ、値に対して用いられるものとは限らない。また用意するカーネルデータの数についても3個とは限らない。
Claims (22)
- 光波面変調素子を含む光学系と、
前記光学系を通過した被写体像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子からの分散画像信号より分散のない画像信号を生成する変換手段を含む画像信号処理部と、有し、
前記画像信号処理部は、前記画像信号を前記撮像素子の有効画素エリアにブランキングエリアの画素を付加して形成し、前記変換手段では当該ブランキングエリアの画素も含めて分散のない画像信号を生成する
撮像装置。 - 前記画像信号処理部は、前記撮像素子による画像信号に所定の演算処理を行う機能を有し、
前記画像信号処理部の演算係数を格納する記憶手段と、
露出制御を行う露出制御手段と、を有し、
前記画像信号処理部は、前記露出制御手段からの露出情報に応じて光学的伝達関数(OTF)に対してフィルタ処理を行う
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記画像信号処理部は、ノイズ低減フィルタリングを施す手段を有する
請求項2に記載の撮像装置。 - 前記記憶手段には、露出情報に応じたノイズ低減処理のための演算係数が格納される
請求項2または3に記載の撮像装置。 - 前記記憶手段には、露出情報に応じた光学的伝達関数(OTF)復元のための演算係数が格納される
請求項2から4のいずれか一に記載の撮像装置。 - 可変絞りを有し、
前記露出制御手段は、前記可変絞りを制御する
請求項2から5のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記露出情報として絞り情報を含む
請求項2から6のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、
被写体までの距離に相当する情報を生成する被写体距離情報生成手段と、を備え、
前記変換手段は、前記被写体距離情報生成手段により生成される情報に基づいて前記分散画像信号より分散のない画像信号を生成する
請求項1から7のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、
被写体距離に応じて少なくとも前記光波面変調素子または前記光学系に起因する分散に対応した変換係数を少なくとも2以上予め記憶する変換係数記憶手段と、
前記被写体距離情報生成手段により生成された情報に基づき、前記変換係数記憶手段から被写体までの距離に応じた変換係数を選択する係数選択手段と、を備え、
前記変換手段は、前記係数選択手段で選択された変換係数によって、画像信号の変換を行う
請求項8に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、
前記被写体距離情報生成手段により生成された情報に基づき変換係数を演算する変換係数演算手段、を備え、
前記変換手段は、前記変換係数演算手段から得られた変換係数によって、画像信号の変換を行う
請求項8に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、
前記光学系はズーム光学系を含み、
前記ズーム光学系のズーム位置またはズーム量に応じた少なくとも1以上の補正値を予め記憶する補正値記憶手段と、
少なくとも前記光波面変調素子または前記光学系に起因する分散に対応した変換係数を予め記憶する変換係数記憶手段と、
前記被写体距離情報生成手段により生成された情報に基づき、前記補正値記憶手段から被写体までの距離に応じた補正値を選択する補正値選択手段と、を備え、
前記変換手段は、前記変換係数記憶手段から得られた変換係数と、前記補正値選択手段から選択された前記補正値とによって、画像信号の変換を行う
請求項8に記載の撮像装置。 - 前記補正値記憶手段で記憶する補正値がカーネルサイズを含む
請求項11に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、
被写体までの距離に相当する情報を生成する被写体距離情報生成手段と、
前記被写体距離情報生成手段により生成された情報に基づき変換係数を演算する変換係数演算手段と、を備え、
前記変換手段は、前記変換係数演算手段から得られた変換係数によって、画像信号の変換を行い分散のない画像信号を生成する
請求項1から7のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記変換係数演算手段は、カーネルサイズを変数として含む
請求項13に記載の撮像装置。 - 記憶手段を有し、
前記変換係数演算手段は、求めた変換係数を前記記憶手段に格納し、
前記変換手段は、前記記憶手段に格納された変換係数によって、画像信号の変換を行い分散のない画像信号を生成する
請求項13または14に記載の撮像装置。 - 前記変換手段は、前記変換係数に基づいてコンボリューション演算を行う
請求項13から15のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、
撮影する被写体の撮影モードを設定する撮影モード設定手段と、を備え、
前記変換手段は、前記撮影モード設定手段により設定された撮影モードに応じて異なる変換処理を行う
請求項1から7のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記撮影モードは通常撮影モードの他、マクロ撮影モードまたは遠景撮影モードのいずれか1つを有し、
前記マクロ撮影モードを有する場合、前記変換手段は、通常撮影モードにおける通常変換処理と、当該通常変換処理に比べて近接側に分散を少なくするマクロ変換処理と、を撮影モードに応じて選択的に実行し、
前記遠景撮影モードを有する場合、前記変換手段は、通常撮影モードにおける通常変換処理と、当該通常変換処理に比べて遠方側に分散を少なくする遠景変換処理と、を撮影モードに応じて選択的に実行する
請求項17に記載の撮像装置。 - 前記撮影モード設定手段により設定される各撮影モードに応じて異なる変換係数を記憶する変換係数記憶手段と、
前記撮影モード設定手段により設定された撮影モードに応じて前記変換係数記憶手段から変換係数を抽出する変換係数抽出手段と、を備え、
前記変換手段は、前記変換係数抽出手段から得られた変換係数によって、画像信号の変換を行う
請求項17または18に記載の撮像装置。 - 前記変換係数記憶手段は、カーネルサイズを変換係数として含む
請求項19に記載の撮像装置。 - 前記モード設定手段は、
撮影モードを入力する操作スイッチと、
前記操作スイッチの入力情報により被写体までの距離に相当する情報を生成する被写体距離情報生成手段と、を含み、
前記変換手段は、前記被写体距離情報生成手段により生成される情報に基づいて前記分散画像信号より分散のない画像信号に変換処理する
請求項17から20のいずれか一に記載の撮像装置。 - 光波面変調素子を含む光学系を通過した被写体像を撮像素子で撮像する第1ステップと、
前記撮像素子からの分散画像信号より分散のない画像信号を生成する第2ステップと、有し、
前記第2ステップにおいて、前記画像信号を前記撮像素子の有効画素エリアにブランキングエリアの画素を付加して形成し、当該ブランキングエリアの画素も含めて分散の画像信号を生成する
撮像装置の画像生成方法。
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