JP2008058487A - 位相差板、位相差板の作製方法および液晶表示装置 - Google Patents

位相差板、位相差板の作製方法および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二軸性の液晶性化合物を用いた新たなタイプの二軸性の位相差板を提供することにより、従来の二軸性ネマチック相を用いた場合には達成困難であった、屈折率の最も大きい方向が位相差板面と垂直の関係にある位相差板を、簡便に作製すること。
【解決手段】少なくとも一層の液晶性化合物を用いて形成された光学異方性層を有する位相差板であって、該液晶性化合物1は二軸性スメクチックA相(図1右)を発現するものであることを特徴とする位相差板。必要に応じて配向膜を設けた透明支持体の上に、二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物1を含有する組成物を塗布して層形成する工程、二軸性スメクチックA相(図1右)を形成して該液晶性化合物1を配向させる工程、該配向状態を固定することにより光学異方性層とする工程からなる、位相差板の作製方法。該位相差板を用いた液晶表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶性化合物を用いて形成された光学異方性層を有する位相差板、該位相差板の作製方法および該位相差板を有する液晶表示装置に関する。
3軸方向の屈折率を制御した二軸性の位相差板は、偏光を利用する光学分野において有用である。特に液晶ディスプレイの分野では偏光をきめ細かく制御できるこのような位相差板の重要性は高い。このような光学的二軸性の位相差板を作成する場合、ポリマーから得られるフィルムを二軸延伸によって得る方法が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
しかし、最近では、二軸性の液晶性化合物を用いて形成した光学異方性層を有する二軸性の位相差板が提案されている(特許文献2,3等参照)。液晶性化合物を用いた位相差板は、これまで多く用いられてきた二軸延伸フィルムと比較して、その膜厚を非常に薄くできるメリットを持つため、デバイスの薄層化や軽量化等に有用な手段である。
特開平2−264905号公報 特開平7−191217号公報 欧州特許出願公開第911656号明細書
しかし、これまで試みられた、液晶性化合物を用いた位相差板の例は、まだまだ多くはないし、実用化も限られている。
したがって、本発明の目的は、新たなタイプの、液晶性化合物を用いた位相差板を提供することであり、該位相差板の作製方法および該位相差板を用いた液晶表示装置を提供することにある。
これまでの液晶性化合物を用いた位相差板で利用されている二軸性は、液晶相としては二軸性の液晶相の1種である二軸性ネマチック相であった。発明者は、液晶性化合物を用いた二軸性の位相差板の実用化例がそれほど多くない理由は、二軸性ネマチック相は、明確な二軸性を示しにくい点にあるのではないかと考えた。そこで、発明者は、これまで液晶性化合物を用いた二軸性の位相差板として用いたことが報告されていない液晶相のなかから、明確な二軸性を示す液晶相として知られている二軸性スメクチックA相(例えば、後記文献a)〜h)参照)に着目し、本発明に想到した。
すなわち、上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1) 少なくとも一層の液晶性化合物を用いて形成された光学異方性層を有する位相差板であって、該液晶性化合物は二軸性スメクチックA相を発現するものであることを特徴とする位相差板。
(2) 必要に応じて配向膜を設けた透明支持体の上に、二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物を含有する組成物を塗布して層形成する工程、二軸性スメクチックA相を形成して該液晶性化合物を配向させる工程、該配向状態を固定することにより光学異方性層とする工程からなる、位相差板の作製方法。
(3) (1)に記載の位相差板を有することを特徴とする液晶表示装置。
本発明によれば、液晶性化合物を用いた二軸性の位相差板として、これまで注目されていなかった液晶相(二軸性スメクチックA相)を利用した新たな位相差板を提供することにより、従来の二軸性ネマチック相を用いた場合には達成困難であった、屈折率の最も大きい方向が位相差板面と垂直の関係にある位相差板を、簡便に作製することが可能となった。また、該位相差板の作製方法および該位相差板を用いた液晶表示装置を提供することができる。
[二軸性スメクチックA相]
二軸性スメクチックA相では、通常のスメクチックA相と同様に、液晶性分子が層構造を形成し且つ該層面に対して分子の長軸が平均として垂直に配向している特徴を有する。二軸性スメクチックA相においては、さらに、分子の長軸を軸とする回転が抑制され、下図に示すようにy軸方向がある方向性をもって配向する。例えば、分子が“く”の字の構造を有していた場合には、その分子に外接するような直方体を想定する。その直方体の長辺が分子長軸にあたる。(図1参照)
[液晶性化合物]
本発明に用いる液晶性化合物は、二軸性スメクチックA相を発現するものである。
このような二軸性スメクチックA相を発現する化合物としては、以下の文献a)〜h)等に記載の化合物を挙げることができる。
文献a) Channabasaveshwar V.Yelamaggad,等著,Angew.Chem.Int.Ed.,2004年,43巻,3429頁
文献b) K.J.K.Semmler,T.J.Dingemans,E.T.Samulski著,liquidCrystals,1998年,24巻,799頁
文献c) R.Paratibha,N.V.Madhusudana,B.K.Sadashiva著,Science,2000年,288巻,2184頁
文献d) B.K.Sadashiva等著,Chem.Commun.,2001年,2140頁
文献e) B.K.Sadashiva等著,J.Mater.Chem.,2002年,12巻,943頁
文献f) T.Hegmann,J.Kain,S.Diele,G.Pelzl,C.Tschierske著,Angew.Chem.Int.Ed.,2001年,40巻,887頁
文献g) A.Eremin等著,PhyRew.E,2001年,64巻,051707頁
文献h) R.Amaranatha Reddy,B.K.Sadashiva著,J.Mater.Chem.,2004年,14巻,310頁
本発明の液晶性化合物は、液晶性化合物分子の配向状態を固定して光学異方性層とするために、分子内に重合性基を有することが好ましい。
このような重合性基を有する液晶性化合物は、上述の二軸性スメクチックA相を発現する化合物の末端に重合性基を導入することで得ることが可能である。
重合性基としては、下記重合性基Q1〜Q19を挙げることができる。中でもQ1またはQ2が好ましく用いられる。
Figure 2008058487
重合性基を有し且つ二軸性スメクチックA相を発現する化合物は、定法により全て合成することができる。
本発明の液晶性化合物は、低分子も高分子も用いることが可能である。好ましくは、均一な配向を実現しやすい低分子化合物である。
本発明に用いる液晶性化合物は、下記一般式(NI)で表される化合物が好ましい。
Figure 2008058487
一般式中、X1、X2、X3はそれぞれ独立に、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、炭素原子数2〜6のアルキニル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましく、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシ基が最も好ましい。
一般式中、n1、n2、n3はそれぞれ独立に、0〜4の整数を表す。0〜2が好ましい。
一般式中、L1、L2はそれぞれ独立に、単結合または、−O−、−C(=O)−、−S−、−N(R2)−、−SO2−、−CH2−、−CH=CH−、−CH=N−または−C≡C−の群から選ばれる2価の連結基を表す。R2は水素原子もしくは炭素数1〜5のアルキル基(好ましくはメチル基)を表す。
1、L2は、好ましくは、単結合、−O−CO−、−CO−O−、−CO−CH2−、−CH2−CO−、−CO−N(R2)−、−N(R2)−CO−、−CH=CH−、−CH=N−、−N=CH−、−C≡C−であり、さらに好ましくは、−O−CO−、−CO−O−、−CH=CH−、−C≡C−である。
一般式中、m1、m2はそれぞれ独立に、1〜4の整数を表す。1〜3が好ましい。
一般式中、Y1、Y2はそれぞれ独立に、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、重合性基が置換した炭素原子数1〜15のアルキル基を表す。少なくともY1、Y2のどちらか一方は、重合性基が置換した炭素原子数1〜15のアルキル基である。重合性基が置換した炭素原子数1〜15のアルキル基中の−CH2−基は−O−、−S−、−C(=O)−、−N(R2)−、−CH=CH−、−C≡C−で置換されていても良い。ただし、−O−と−O−とが直接結合することはない。R2は水素原子もしくは炭素数1〜5のアルキル基(好ましくはメチル基)を表す。
また、重合性基が置換した炭素原子数1〜15のアルキル基中の−CH2−基の水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基(好ましくはメチル基)で置換されても良い。
重合性基としては重合性エチレン性不飽和基または開環重合性基を挙げることができる。重合性エチレン性不飽和基の例としては下記の(M−1)〜(M−6)が挙げられる。
Figure 2008058487
式(M−3)、(M−4)中、Rは水素原子またはアルキル基を表し、水素原子またはメチル基が好ましい。
上記式(M−1)〜(M−6)の中、(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)がより好ましい。
開環重合性基は、環状エーテル基が好ましく、エポキシ基またはオキセタニル基がより好ましい。
以下に、一般式(NI)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008058487
Figure 2008058487
Figure 2008058487
[位相差板]
本発明の位相差板は、透明支持体の上に、二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物を用いて形成された光学異方性層を有することが好ましい。透明支持体と光学異方性層の間には必要に応じて配向膜を設けるのが好ましい。光学異方性層は、液晶性化合物に必要に応じて他の添加剤を加えた組成物を上記必要に応じて配向膜を設けた透明支持体上に塗布して層形成した後、該層の液晶状態の配向を固定化して得られる。
本発明の位相差板における光学的異方性層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.2〜15μmであることがさらに好ましく、0.3〜10μmであることが最も好ましい。
本発明の位相差板は、偏光膜と組み合わせて楕円偏光板の用途に供することができる。さらに、透過型、反射型、及び半透過型液晶表示装置に、偏光膜と組み合わせて適用することにより、上記装置の視野角の拡大に寄与させることができる。
[光学異方性層]
光学異方性層は、本発明の二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物を含んだ塗布層を一度液晶相(二軸性スメクチックA相)形成温度まで加熱して液晶性化合物を配向させ、次にその配向状態を維持したまま冷却することによりその液晶状態(二軸性スメクチックA相)における液晶性化合物の配向形態を損なうことなく固定化することで形成できる。また、本発明の液晶性化合物に重合性モノマー、重合開始剤等を添加した組成物を液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによって液晶状態の配向状態を固定化することで形成できる。
本発明で配向状態が固定化された状態とは、その配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、具体的には、通常0℃から50℃、より過酷な条件下では−30℃から70℃の温度範囲において、該固定化された液晶組成物に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を指すものである。なお、配向状態が最終的に固定化され光学異方性層が形成された際に、本発明の液晶性組成物はもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶性化合物として重合性基を有する化合物を用いているので、結果的に熱、光等で反応により重合または架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶性を失ってもよい。
光学異方性層の形成にあたり本発明の二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物に加えることのできる添加剤の例としては、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。これら添加剤は、特開2005−289980号公報に記載の化合物を用いることができる。
また、液晶性化合物を塗布する時に用いる、塗布溶剤や塗布方式、更には配向膜および透明支持体も特開2005−289980号公報に記載の素材及び方法を用いることができる。
本発明の光学異方性層において、二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物分子の形成する層構造の層面は、位相差板面と平行であることが、欠陥のない均一な配向を得るために好ましい。層面を位相差板面と平行にするためには、分子を垂直配向させやすい配向膜を用いる方法が好ましい。また、水平配向し易い配向膜を用いた場合にも、液晶性化合物に、例えば、特開2004−101920号公報記載のオニウム塩を添加することで、垂直配向を誘起できる場合もあるため、このような添加剤を加えることも有効な手段である。
層面を位相差板面と平行にするためには、分子を垂直配向させやすい空気界面配向制御剤を用いることが好ましい。このような空気界面配向制御剤としては、特開2005−179636号公報および特開2005−181977号公報記載の親水性基を有するポリマー、更には特開2000−344734号公報および特開2000−345164号公報記載の化合物を用いることが可能である。
本発明の光学異方性層は、二軸性を発現することが好ましい。二軸性を発現するとは、直交する3方向の屈折率がそれぞれ異なる状態を指す。光学異方性層の3方向の屈折率は、液晶性化合物分子の配向状態によって決められる。3方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとし、それぞれがnx>ny>nzの関係にある場合、二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物分子の形成する層構造の層面が、位相差板面と平行である状態から形成された光学異方性層のnx方向は、位相差板面と垂直の関係にあり、nyおよびnzは位相差板面と水平の関係にある。
[楕円偏光板]
本発明の位相差板と偏光膜を積層することによって楕円偏光板を作製することができる。本発明の位相差板を利用することにより、液晶表示装置の視野角を拡大しうる楕円偏光板を提供することができる。
前記偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光膜の偏光軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。
偏光膜は本発明の位相差板の光学異方性層側に積層する。偏光膜の位相差板を積層した側と反対側の面に透明保護膜を形成することが好ましい。透明保護膜は、光透過率が80%以上であるのが好ましい。透明保護膜としては、一般にセルロースエステルフィルム、好ましくはトリアセチルセルロース(TAC)フィルムが用いられる。セルロースエステルフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明保護膜の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
[液晶表示装置]
本発明の位相差板の利用により、視野角が拡大された液晶表示装置を提供することができる。TNモードの液晶セル用位相差板(光学補償シート)は、特開平6−214116号公報、米国特許第5583679号、同5646703号、独国特許出願公開第3911620号の各明細書に記載がある。また、IPSモードまたはFLCモードの液晶セル用光学補償シートは、特開平10−54982号公報に記載がある。さらに、OCBモードまたはHANモードの液晶セル用光学補償シートは、米国特許第5805253号明細書および国際公開第96/37804号パンフレットに記載がある。さらにまた、STNモードの液晶セル用光学補償シートは、特開平9−26572号公報に記載がある。そして、VAモードの液晶セル用光学補償シートは、特許第2866372号公報に記載がある。
本発明において、前記記載の公報及び明細書を参考にして各種のモードの液晶セル用位相差板(光学補償シート)を作製することができる。本発明の位相差板は、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Super Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)モードのような様々な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。
液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子及び位相差板(光学補償シート)からなる。偏光素子は、一般に偏光膜と保護膜からなる。偏光膜と保護膜については、上記楕円偏光板で説明したものを用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
《実施例1》
[位相差板の作製]
(配向膜の形成)
下記変性ポリビニルアルコールとグルタルアルデヒド(変性ポリビニルアルコールの5質量%)とを、メタノール/水の混合溶媒(容積比=20/80)に溶解して、5質量%の配向膜形成用溶液を調製した。
Figure 2008058487
この溶液を、ガラス基板上に塗布し、100℃の温風で120秒間乾燥した後、ラビング処理を行い配向膜を形成した。得られた配向膜の膜厚は0.5μmであった。
(光学異方性層の形成)
二軸性スメクチックA相を発現する下記液晶性化合物(SABA1)3.8g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)0.10g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.03g、下記のオニウム塩0.08g、下記の空気界面制御剤0.005gをクロロホルムに溶解した光学異方性層形成用溶液を調製した。この溶液を前記配向膜の表面に、スピンコートで塗布した。恒温槽中で加熱後、UV照射することで、光学異方性層を作製した。
液晶性化合物
Figure 2008058487
オニウム塩
Figure 2008058487
空気界面制御剤(a,b,cは質量比である)
Figure 2008058487
得られた位相差板のコノスコープ像を偏光顕微鏡(E600POL((株)Nikon製)を用いて観察したところ、2つの光軸が確認できたことから、作製した位相差板が、二軸性であり且つ最も屈折率が大きい方向(nx軸)が位相差板面に対して垂直であることが確認できた。
《比較例1》(二軸性ネマチック相との比較)
(光学異方性層の形成)
下記液晶性化合物(D−1)3.3g、下記液晶性化合物(C−1)1.0g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)0.11g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.03g、下記のオニウム塩0.08g、下記の空気界面制御剤0.005gをクロロホルムに溶解した光学異方性層形成用溶液を調製した。この溶液を実施例1で用いた配向膜の表面に、スピンコートで塗布した。恒温槽中で加熱後、UV照射することで、光学異方性層を作製した。
Figure 2008058487
Figure 2008058487
上記の光学異方性層を塗布したガラス基板を、160℃のなるまでホットステージ上で加熱後、次いで、102℃に降温し3分間保持する。その後、−70℃まで急冷し、位相差板を作製する。光学異方性層の厚さは0.8μmである。
得られた位相差板をコノスコープ像観察したところ、2つの光軸が確認できないこと及び、レタデーションの角度依存性(測定:KOBRA−WR(王子計測機器(株)製))から、nx軸は位相差板面と水平であることが確認できた。
以上のように、本発明の二軸性スメクチックA相を用いると、二軸性ネマチック相を用いた場合には達成困難な位相差板、即ち、屈折率の最も大きい方向(nx軸)が位相差板面と垂直の関係にある位相差板を、簡便に作製することが可能である。
二軸性スメクチックA相の説明図
符号の説明
1 液晶性分子
2 スメクチック面

Claims (3)

  1. 少なくとも一層の液晶性化合物を用いて形成された光学異方性層を有する位相差板であって、該液晶性化合物は二軸性スメクチックA相を発現するものであることを特徴とする位相差板。
  2. 必要に応じて配向膜を設けた透明支持体の上に、二軸性スメクチックA相を発現する液晶性化合物を含有する組成物を塗布して層形成する工程、二軸性スメクチックA相を形成して該液晶性化合物を配向させる工程、該配向状態を固定することにより光学異方性層とする工程からなる、位相差板の作製方法。
  3. 請求項1に記載の位相差板を有することを特徴とする液晶表示装置。
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