JP2008057750A - スラスト針状ころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】1枚の板材を曲げて形成される保持器のもぐり込み摩耗を抑制できるスラスト針状ころ軸受を提供する。
【解決手段】保持器16hにおいて、ころ16eを保持するポケット部16hpの反開口側における外径側のころ保持部16hzは、ころ16eの円筒部16etに当接する位置に形成されているので、ころ16eを保持器16hに対して面接触させて、安定支持を確保でき、ころ16eのスキューを効果的に抑制することができる。反開口側のころ保持部16hzが、ころ16eの円筒部16etと必ず接することで、開口側ころ保持部16hzところ16eが接触する場合も、ころ16eの円筒部16etで保持することになるため、ころ16eが落ち・出っ張りのどちらで接触したとしても、ころ16eを安定して保持することが可能となる。これにより、ころ16eのスキューを抑制し、高速条件下においてころ16eの安定した回転が可能となる。
【選択図】図7
【解決手段】保持器16hにおいて、ころ16eを保持するポケット部16hpの反開口側における外径側のころ保持部16hzは、ころ16eの円筒部16etに当接する位置に形成されているので、ころ16eを保持器16hに対して面接触させて、安定支持を確保でき、ころ16eのスキューを効果的に抑制することができる。反開口側のころ保持部16hzが、ころ16eの円筒部16etと必ず接することで、開口側ころ保持部16hzところ16eが接触する場合も、ころ16eの円筒部16etで保持することになるため、ころ16eが落ち・出っ張りのどちらで接触したとしても、ころ16eを安定して保持することが可能となる。これにより、ころ16eのスキューを抑制し、高速条件下においてころ16eの安定した回転が可能となる。
【選択図】図7
Description
本発明は、自動車及び産業機械、特にカーエアコンのコンプレッサ、自動変速機用遊星歯車機構、トルクコンバータ等に用いられると好適なスラスト針状ころ軸受に関する。
例えばカーエアコン用コンプレッサ(カークーラコンプレッサともいう)の一タイプとして、容量可変式のコンプレッサが知られている。一般的に、容量可変式のコンプレッサは、ハウジングに対して駆動軸をラジアル軸受により回転自在に支持し、この駆動軸に対して斜板を傾斜角度可変に連結し、この斜板に対し揺動板を摺動自在に取付けてある。斜板と揺動板との間にはスラスト軸受が配置されている。揺動板には、複数のピストンロッドの一端が円周方向等間隔に取付けてあり、このピストンロッドの他端はピストンに連結している。このピストンは、ハウジング内に設けられたシリンダの内部で摺動するように設けられ、このシリンダのボア内に流入される冷媒ガスを圧縮し吐出するようにしている。つまり、斜板が回転すると、揺動板が、いわゆるみそすり的動作をし、ピストンロッドを介してピストンを軸線方向に往復運動させ、冷媒ガスを圧縮し吐出するようになっている(特許文献1参照)。
特開2002−266754号公報
特開2006−22846号公報
ところで、カーエアコン用コンプレッサ等には、スラスト針状ころ軸受が用いられる場合がある(特許文献2参照)。しかるに、近年は、自動車性能向上による回転速度の高速化に伴い軸受回転速度も増加し、転がり寿命はもちろんのこと、耐高速性についても要求が強くなってきている。軸受回転速度が高速になると、保持器のポケット外側端面がころの端面に削られるように凹み状の異状摩耗痕が形成され、ころがその中に潜り込み、円滑な回転が損なわれるという、いわゆるもぐり込み摩耗が生じる恐れがある。かかる不具合により、保持器強度は下がり、回転トルクが増加し、軸受温度上昇を招き、最悪の場合には軸受のフレーキングまたは焼付きが発生する恐れもある。すなわち、軸受の更なる高速化に対し、かかる不具合の克服が望まれていた。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、1枚の板材を曲げて形成される保持器のもぐり込み摩耗を抑制できるスラスト針状ころ軸受を提供することを目的とする。
本発明のスラスト針状ころ軸受は、ころと、前記ころを保持する保持器とを備えたスラスト針状ころ軸受において、
前記ころは、円筒部と、前記円筒部より外径側及び内径側のクラウニング部とを有し、
前記保持器は、1枚の板材を折り曲げてなり、前記ころを保持するポケット部の反開口側における外径側及び内径側のころ保持部の少なくとも一方は、前記ころの円筒部に当接する位置に形成されていることを特徴とする。
前記ころは、円筒部と、前記円筒部より外径側及び内径側のクラウニング部とを有し、
前記保持器は、1枚の板材を折り曲げてなり、前記ころを保持するポケット部の反開口側における外径側及び内径側のころ保持部の少なくとも一方は、前記ころの円筒部に当接する位置に形成されていることを特徴とする。
スラスト針状ころ軸受において、ころの外周面が保持器に案内されるとき、保持器の平面部に対して、ころのクラウニング部が接触する場合、曲率面で点接触となるため、ころの姿勢を制御しにくくなるという問題がある。特に、保持器ところとが接触した瞬間や、何らかの外力によってころの姿勢が変化した場合、スキューを起こしやすく、また発生したスキューが収束せずスキュー変動したまま運動を続けることも考えられる。更に、クラウニング部が大きい場合は、クラウニングによるダレ量分だけ、保持部ところとの隙間も大きくなるため、最大スキュー角度も大きくなり、高速回転時に問題となるポケット面の摩耗に足して不利となることが懸念される。
これに対し、本発明のように、前記ころを保持するポケット部の反開口側における外径側及び内径側のころ保持部の少なくとも一方が、前記ころの円筒部に当接する位置に形成されていると、前記ころを前記保持器に対して面接触させて、安定支持を確保でき、ころのスキューを効果的に抑制することができる。例えば、前記保持器において、反開口側の外径側および内径側ころ保持部を、ころ転動面のだれ(クラウニング)部より長くし、それによりころの円筒部と接触させ、面接触で保持することによって上述の効果を実現できる。反開口側のころ保持部が、ころの円筒部と必ず接することで、開口側ころ保持部ところが接触する場合も、ころの円筒部で保持することになるため、ころが落ち側・出っ張り側のいずれで接触したとしても、ころを安定して保持することが可能となる。本発明によれば、ころのスキューを抑制し、高速条件下においてころの安定した回転が可能となるため、ころの安定した回転により、軸受の長寿命化、回転トルクの安定化を図ることができる。尚、「保持器の反開口側」とは、1枚の板材を折り曲げて保持器を形成したとき、フランジ部が柱部と連結していない側をいう。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかるスラスト針状ころ軸受が組み込まれたカーエアコンのコンプレッサの断面図であり、図2は、図1の構成を矢印II方向に見た図である。
図1において、コンプレッサ1を構成するハウジング6は、中央の短円筒状の本体7をヘッドケース8と斜板ケース9とで軸線方向(図1の左右方向)両側から挟持し、更に複数本の結合ボルト(図示せず)により結合されて一体となっている。ヘッドケース8の内側には、低圧室10、10と高圧室11とが設けられている。尚、高圧室11内は勿論、低圧室10、10内も正圧である。又、本体7とヘッドケース8との間には平板状の隔壁板12が挟持されている。図1で複数に分割されている如く表されている低圧室10、10は互いに連通しており、ヘッドケース8の外面に設けられた単一の吸入ポート13(図2)に連通している。又、高圧室11は、ヘッドケース8に設けられた吐出ポート(図示せず)に通じている。吸入ポート13がエバポレータ(不図示)の出口に、不図示の吐出ポートをコンデンサ(不図示)の入口に、それぞれ連通させている。
ハウジング6内にはシャフト14を、本体7と斜板ケース9とに掛け渡す状態で、回転自在に支持している。より具体的には、シャフト14の両端部を1対のラジアルニードル軸受15A、15Bにより、本体7と斜板ケース9とに対して回転自在に支持すると共に、1対のスラスト針状ころ軸受16A、16Bにより、このシャフト14に加わるスラスト荷重を支承自在としている。
スラスト針状ころ軸受16Aは、複数のころ16aと、これを軸線方向(図1で左右方向)に挟持する軌道輪16b、16cと、ころ16aを保持する保持器16dとを有している。本実施の形態にかかるスラスト針状ころ軸受16Bは、複数のころ16eと、これを軸線方向(図1で左右方向)に挟持する軌道輪16f、16gと、ころ16eを保持する保持器16hとを有している。
ラジアルニードル軸受15Aは、複数のころ15aと、シェル型外輪15bと、ころ15aを保持する保持器15cとを有している。ラジアルニードル軸受15Bは、複数のころ15dと、外輪(軌道輪)15eと、ころ15dを保持する保持器15fとを有している。
スラスト針状ころ軸受16Aは、本体7の一部と上記シャフト14の一端部(図1の右端側)に形成した段部17との間に、皿ばね18を介して設けている。又、スラスト針状ころ軸受16Bは、シャフト14の中間部外周面に外嵌固定した円板部19と斜板ケース9との間に配置している。ハウジング6を構成する本体7の内側でシャフト14の周囲部分には、複数(例えば図示の例では、円周方向等間隔に6個)のシリンダ孔20、20を形成している。この様に本体7に形成した、複数のシリンダ孔20、20の内側には、それぞれピストン21、21の先半部(図1の右半部)に設けた摺動部22、22を、軸方向の変位自在に嵌装している。
ここでは、シリンダ孔20、20の底面とピストン21、21の先端面(図1の右端面)との間に設けられた空間を、圧縮室23とする。又、斜板ケース9の内側に存在する空間は、斜板室24とする。シャフト14の中間部外周面でこの斜板室24内に位置する部分おいて、斜板25を、シャフト14に対して所定の傾斜角度を持たせて固定し、この斜板25がシャフト14と共に回転する様にしている。斜板25の円周方向複数個所と、各ピストン21、21とは、それぞれ1対ずつのスライディングシュー26、26により連結されている。この為、これら各スライディングシュー26、26の内側面(互いに対向する面)は平坦面として、同じく平坦面である斜板25の両側面外径寄り部分に摺接するようになっている。又、これら各スライディングシュー26、26の外側面(相手スライディングシュー26と反対側面)は球状凸面としている。更に、その内側面を斜板25の両側面に当接させた状態で、これら両スライディングシュー26、26の外側面を単一球面上に位置させている。一方、各ピストン21、21の基端部(前記隔壁板12から遠い側の端部で、図1の左端部)には、スライディングシュー26、26及び斜板25と共に、駆動力伝達機構を構成する連結部27、27を、各ピストン21、21と一体に形成している。そして、これら各連結部27、27に、一対のスライディングシュー26、26を保持する為の保持部28、28を形成している。又、これら各保持部28、28には、各スライディングシュー26、26の外側面と密に摺接する球状凹面を、互いに対向させて形成している。
又、本体7の一部内周面で、各連結部27、27の外端部に整合する部分には、各ピストン21、21毎にそれぞれ1対ずつのガイド面(図示せず)を、円周方向に離隔して形成している。各連結部27、27の外端部は、このガイド面に案内されて、ピストン21、21の軸方向(図1の左右方向)の変位のみ自在である。従って、各ピストン21、21も、各シリンダ孔20、20内に、斜板25の回転に伴う各ピストン21、21の中心軸回りの回転を防止されて、軸方向の変位のみ自在(回転不能)に嵌装されている。この結果、各連結部27、27は、シャフト14の回転による斜板25の揺動変位に伴って各ピストン21、21を軸方向に押し引きし、各摺動部22、22をシリンダ孔20、20内で軸方向に往復移動させる。
一方、低圧室10及び高圧室11と各シリンダ孔20、20とを仕切るべく、本体7とヘッドケース8との突き合わせ部に挟持している隔壁板12には、低圧室10と各シリンダ孔20、20とを連通させる吸入孔29、29と、高圧室11と各シリンダ孔20、20とを連通させる吐出孔30、30とを、それぞれ軸線方向に貫通する状態で形成している。従って、各吸入孔29、29及び各吐出孔30、30の一端(図1の左端)でシリンダ孔20、20側の開口は、何れも各ピストン21、21の先端面と対向する。又、各シリンダ孔20、20内で、各吸入孔29、29の一端と対向する部分には、低圧室10から各シリンダ孔20、20に向けてのみ冷媒ガスを流す、リード弁式の吸入弁31、31を設けている。又、高圧室11内で、各吐出孔30、30の他端(図1の右端)開口と対向する部分には、各シリンダ孔20、20から高圧室11に向けてのみ冷媒ガスを流す、リード弁式の吐出弁32を設けている。この吐出弁32には、各吐出孔30、30から離れる方向への変位を制限する、ストッパ33を付設している。
上述の様に構成するコンプレッサ1のシャフト14は、車両のエンジン(不図示)により無端ベルト42を介して回転駆動される。この為に、図示の例の場合は、ハウジング6を構成する斜板ケース9の外側面(図1の左側面)中央に設けた支持筒部34の周囲に従動プーリ35を、複列ラジアル玉軸受36により、回転自在に支持している。この従動プーリ35は、断面コ字形で全体を円環状に構成しており、斜板ケース9の外側面に固定したソレノイド37を、従動プーリ35の内部空間に配置している。一方、シャフト14の端部で支持筒部34から突出した部分には取付ブラケット38を固定しており、この取付ブラケット38の周囲に磁性材製の環状板39を、板ばね40を介して支持している。この環状板39はソレノイド37への非通電時には、板ばね40の弾力により、図に示す様に従動プーリ35から離隔しているが、ソレノイド37への通電時にはこの従動プーリ35に向け吸着されて、この従動プーリ35からシャフト14への回転力の伝達を自在とする。即ち、ソレノイド37と環状板39と板ばね40とにより、従動プーリ35とシャフト14とを係脱する為の電磁クラッチ41を構成している。又、車両のエンジンのクランクシャフト(不図示)の端部に固定した駆動プーリと従動プーリ35との間には、無端ベルト42を掛け渡している。
本実施の形態にかかるカーエアコンのコンプレッサの動作について説明する。車室内の冷房或は除湿を行なう為、カーエアコンを作動させた場合には、電磁クラッチ41を動作させて従動プーリ35とシャフト14とを係合させ、それにより無端ベルト42を介して、車両のエンジンの動力をシャフト14に伝達し、これを回転駆動する。この結果、斜板25が回転して、複数のピストン21、21を構成する摺動部22、22をそれぞれシリンダ孔20、20内で往復移動させる。そして、この様な摺動部22、22の往復移動に伴って、吸入ポート13から吸引された冷媒ガスが、低圧室10、10内から各吸入孔29、29を通じて圧縮室23内に吸い込まれる。この冷媒ガスは、これら各圧縮室23内で圧縮されてから、吐出孔30、30を通じて高圧室11に送り出され、吐出ポートより吐出される。その後、高温・高圧の冷媒ガスはコンデンサで冷却され液冷媒となった後、急激に膨張させられ、低温・低圧の霧状冷媒となってエバポレータに流れ、ここで車室内に供給される空気を冷却し、その後冷媒ガスとなってコンプレッサに吸入される。
図3は、軌道輪を取り外した状態で示すスラスト針状ころ軸受16Bの断面図である。図4は、図3の構成の矢印IVで示す部位を拡大して示す図である。図5は、図4の構成を矢印V方向に見た図である。図6は、図4の構成の矢印VIで示す部位を拡大して示す図である。図7は、図5の構成の矢印VIIで示す部位を拡大して示す図であるが、クラウニング部は誇張して示している。
図4において、1枚のドーナツ状の板材を、断面がM字状になるよう折り曲げて一体的に形成される保持器16hは、一対の環状部16hi、16hoと、両環状部16hi、16hoを連結する複数の柱部16hcとからなり、隣接する柱部16hc、16hc間に、ころ16eを収容するポケット部16hp(図5参照)を形成している。ポケット部16hpの側面(周方向に向いた面)には、平面(径方向にストレートな形状)である3箇所のころ保持部16hx、16hy、16hz(図4でダブルハッチングで示す)が形成されている。このうち、ころ保持部16hyは、保持器16hの開口側に形成され、ころ保持部16hx、16hzは、保持器16hの反開口側に形成されている。ころ保持部16hx、16hzは、ポケット部16hpの径方向端部から距離Lの位置まで形成されている(図7参照)。
図6に示すように、ころ16eは、レース面上を転動する円筒状の円筒面16etと、円筒面16etに接続し、その内径側と外形側の端部に形成され、軸線方向外方に向かうにつれて縮径したクラウニング部16ecとを有している。クラウニング部16ecの軸線方向長はL1(<L)となっている。
図8は、比較例にかかる保持器16h’及びころ16eの図7と同様な拡大図である。比較例にかかる保持器16h’は、ころ保持部16hx、16hzが、ポケット部16hpの径方向端部から距離L’(<L1)位置まで形成されていること以外、保持器16hと同様の構成である。比較例を参照して、本実施の形態の作用効果を説明する。
スラスト針状ころ軸受の動作時に、ころ16eに遠心力が作用するため、ころ16eの軸受半径方向外側端が、それに対向するポケット16hpの半径方向外側縁に押し付けられるが、このとき図8(a)、(b)に示す点線で示すように、ころ16eの首振り現象が生じる場合がある。このとき、比較例の場合には、ころ16eのクラウニング部16ecがころ保持部16hzに当接するが、円筒部16etはころ保持部16hzに当接しない。従って、ころ16eは保持器16h’に対して点接触するため、ころ16eの姿勢を制御しにくくなるという問題がある。特に、保持器16h’ところ16eとが接触した瞬間や、何らかの外力によってころ16eの姿勢が変化した場合、スキューを起こしやすく、また発生したスキューが収束せずスキュー変動したまま運動を続けることも考えられる。更に、図8(c)に示すように、クラウニング部16ecの形状によって、クラウニングによるダレ量分だけ、保持部16hzところとの隙間Δも大きくなるため、最大スキュー角度も大きくなり、高速回転時に問題となるポケット面の摩耗に足して不利となることが懸念される。
これに対し、本実施の形態の保持器16hのように、ころ16eを保持するポケット部16hpの反開口側における外径側のころ保持部16hzが、ころ16eの円筒部16etに当接する位置に形成されているので、ころ16eを保持器16hに対して面接触させて安定支持を確保でき、ころ16eのスキューを効果的に抑制することができる。より具体的には、保持器16hにおいて、反開口側の外径側のころ保持部16hzの末端位置を、ころ16eのだれ(クラウニング部16ec)より離すことで、ころ16eの円筒部16etと面接触させることによって上述の効果を実現できる。反開口側のころ保持部16hzが、ころ16eの円筒部16etと必ず接することで、開口側ころ保持部16hyところ16eが接触する場合も、ころ16eの円筒部16etで保持することになるため、ころ16eが落ち側・出っ張り側のいずれで接触したとしても、ころ16eを安定して保持することが可能となる。これにより、ころ16eのスキューを抑制し、高速条件下においてころ16eの安定した回転が可能となるため、ころ16eの安定した回転により、スラスト針状ころ軸受16Bの長寿命化、回転トルクの安定化を図ることができる。尚、保持部16hxを同じ構成とすることでも、同様の効果を得られる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その発明の範囲内で変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、スラスト針状ころ軸受は、カークーラコンプレッサに限らず、自動車用の変速機や事務機器など、各種の機械に適用できる。
1 カーエアコンのコンプレッサ
6 ハウジング
14 シャフト
15A、15B ラジアルニードル軸受
16A、16B スラスト針状ころ軸受
6 ハウジング
14 シャフト
15A、15B ラジアルニードル軸受
16A、16B スラスト針状ころ軸受
Claims (2)
- ころと、前記ころを保持する保持器とを備えたスラスト針状ころ軸受において、
前記ころは、円筒部と、前記円筒部より外径側及び内径側のクラウニング部とを有し、
前記保持器は、1枚の板材を折り曲げてなり、前記ころを保持するポケット部の反開口側における外径側及び内径側のころ保持部の少なくとも一方は、前記ころの円筒部に当接する位置に形成されていることを特徴とするスラスト針状ころ軸受。 - 前記ころ保持部は、ストレート形状であることを特徴とする請求項1に記載のスラスト針状ころ軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006238701A JP2008057750A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | スラスト針状ころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006238701A JP2008057750A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | スラスト針状ころ軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008057750A true JP2008057750A (ja) | 2008-03-13 |
Family
ID=39240739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006238701A Pending JP2008057750A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | スラスト針状ころ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008057750A (ja) |
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2006
- 2006-09-04 JP JP2006238701A patent/JP2008057750A/ja active Pending
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