JP2008057649A - バランスウェイトおよびバランスウェイトの取り外し治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホイールのリムからの取り外す時にホイールを傷付けることを抑制できる構造を有するバランスウェイトを提供する。
【解決手段】バランスウェイト10のクリップ部16に形成された突起部24は、バランスウェイト10の取り外し治具32の係合部34と係合できる。また、把持部20とおもり部18との間に形成された隙間28には、取り外し治具32の進入軸部38が係合できる。隙間28に取り外し治具32の進入軸部38が係合することにより、バランスウェイト10がホイール12に押圧され安定的に保持されるので、把持部20を拡開する拡開力を効率的に突起部24に作用してクリップ部16の把持部20をリム14から引き上げることができる。
【選択図】図5
【解決手段】バランスウェイト10のクリップ部16に形成された突起部24は、バランスウェイト10の取り外し治具32の係合部34と係合できる。また、把持部20とおもり部18との間に形成された隙間28には、取り外し治具32の進入軸部38が係合できる。隙間28に取り外し治具32の進入軸部38が係合することにより、バランスウェイト10がホイール12に押圧され安定的に保持されるので、把持部20を拡開する拡開力を効率的に突起部24に作用してクリップ部16の把持部20をリム14から引き上げることができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、バランスウェイトおよびバランスウェイトの取り外し治具、特にホイールのリムから取り外す時にホイールやリムに傷を付けにくいバランスウェイトの構造および、そのバランスウェイトの取り外し作業に適したバランスウェイトの取り外し治具に関する。
従来からタイヤを保持するホイールのリムにバランスウェイトを取り付けて、タイヤの回転バランスを整える技術がある。従来のバランスウェイトは、予め所定の重量に調整された鉄材などからなるおもり部と、このおもり部を支持してリムに固定するクリップ部とで構成されている。おもり部はクリップ部にたとえば溶接などの手段により固着され、おもり部とクリップ部全体の重さがバランスウェイトの機能上の重さとなる。このようなバランスウェイトは木ハンマーなどの打撃工具を用いてホイールのリムに打ち込み固定される。バランスウェイトの取付位置は、実際にタイヤを回転させて探すが、打撃工具で打ち込むときに位置ずれを生じたり、打ち込み後何らかの原因でホイールバランスが崩れ、打ち込み固定されているバランスウェイトを取り外さなければならない場合が生じる。このような場合、バランスウェイトは取り外し治具を用いて取り外される。たとえば、特許文献1に記載のバランスウェイトは、ウェイト本体とクリップ部材とから構成されている。このバランスウェイトは、クリップ部材およびウェイト本体に取り外し治具の一対の爪が係合する一対の係合部が設けられている。取り外し治具の一対の爪が一対の係合部に係止されることによりバランスウェイトが取り外し治具に上下から掴まれ、強い力でリムから取り外すことができるようになっている。
特開2002−61713号公報
しかし、特許文献1のバランスウェイトは、クリップ部材とウェイト本体に形成された係合部を取り外し治具で掴んで強引にホイールから引き剥がすため、バランスウェイトはホイールの表面を擦りながら外れる。その結果、ホイールやリムの表面に傷が付いてしまうという問題があった。また、取り外し治具は、バランスウェイトの上下の係合部を掴むだけなので、取り外し作業をしようとするときや取り外し作業中にバランスウェイトから外れ易かった。その結果、バランスウェイトから外れた取り外し治具が勢い余ってホイールやリムを傷つけてしまう場合があるという問題があった。また、取り外し作業を慎重に行う必要があり、作業時間が長くなるという問題があった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ホイールのリムからの取り外す時にホイールやリムを傷付けてしまうことを抑制できる構造のバランスウェイトを提供することにある。また、そのような構造のバランスウェイトの取り外し作業に適したバランスウェイトの取り外し治具を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、おもり部と、タイヤを支持するホイールのリムの外周面に接触して当該リムを把持する把持部および当該把持部から延設され前記おもり部を支持固定する支持部とを有するクリップ部とを含んで構成されるバランスウェイトであって、前記クリップ部は、前記クリップ部を前記リムから取り外すときに前記把持部を拡開する拡開力を受け止める突起部を有し、前記おもり部は、前記把持部との間に隙間を設けて前記支持部に固定されていることを特徴とする。
この態様によれば、クリップ部に形成された突起部は、バランスウェイトの取り外し治具の一部と係合できる。また、把持部とおもり部との間に形成された隙間は、取り外し治具の別の一部と係合できる。把持部とおもり部との間の隙間に取り外し治具が進入係合することにより、バランスウェイトがホイールに押圧され、当該バランスウェイトがホイールに対して安定的に固定される。その結果、把持部を拡開する拡開力を効率的に突起部に作用させることができる。また、隙間の部分でバランスウェイトが固定されるので、突起部に作用する拡開力により把持部は、隙間が形成されている側を支点に拡開して、リムの接触面から円弧を描くような状態で離間する。その結果、バランスウェイト取り外し時にホイールやリムが傷付く可能性が軽減できる。
また、上記態様において、前記支持部は、前記クリップ部を前記リムから取り外すときに当該支持部を前記ホイールに押圧する押圧力を受け止める押圧用突起部を有してもよい。この態様によれば、質量の大きなおもり部側をしっかりとホイールに押圧できるので、取り外し作業時にバランスウェイトの安定性が向上し、クリップ部の拡開をスムーズに実施できる。
また、上記態様において、前記突起部は、前記ホイールの径方向外側のリムエッジの近傍に対応する位置に形成されてもよい。ホイールの径方向外側のリムエッジの近傍に対応する位置に突起部を形成することにより、取り外し治具により与えられる拡開力が把持部の拡開動作に効率的に作用し、把持部の拡開をスムーズに実施することができる。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、おもり部と、タイヤを支持するホイールのリムの外周面に接触して当該リムを把持する把持部および当該把持部から延設され前記おもり部を支持固定する支持部とを有するクリップ部とを含んで構成されるバランスウェイトを前記リムから取り外す取り外し治具であって、前記クリップ部の外周面に形成された突起部と係合する係合部を有する第1アームと、前記おもり部と前記把持部との間に形成された隙間に進入して前記クリップ部を前記リムから取り外すときに前記支持部を前記ホイールに押圧する進入軸部を有する第2アームと、を含み、前記第1アームは、前記第2アームに対して前記クリップ部を拡開させる方向に回転することを特徴とする。
この態様によれば、第2アームの進入軸部が、おもり部と把持部との間に形成された隙間に進入することで、クリップ部をホイールに押圧できるのでバランスウェイトをホイールにしっかりと固定できる。また、進入軸部が隙間に進入し固定されることにより、当該進入軸部が把持部を拡開するときの支点となる。その結果、クリップ部に形成された突起部に係合した第1アームの係合部はリムを把持している把持部をスムーズにリムから離間させることが可能になり、バランスウェイト取り外し時にホイールやリムが傷付く可能性が軽減できる。また、取り外し作業時に進入軸部が隙間に進入するので、取り外し治具がバランスウェイトから外れ難くなり、バランスウェイトの取り外し作業が容易かつ迅速に実施できる。
また、上記態様において、前記第2アームは、前記支持部の端部に形成されて前記クリップ部を前記リムから取り外すときに当該支持部を前記ホイールに押圧する押圧力を受け止める押圧用突起部と係合し、前記進入軸部と協働して前記支持部を前記ホイールに押圧する押圧用係合部と、を含むことができる。この態様によれば、押圧用係合部が押圧用突起部に係合して押圧することにより、質量の大きなおもり部を進入軸部と押圧用係合部によりしっかりとホイールに押圧できる。その結果、取り外し作業時にバランスウェイトの安定性が向上し、クリップ部の拡開をスムーズに実施できる。
また、上記態様において、前記進入軸部は、前記押圧用係合部が前記押圧用突起部に係合した後、前記把持部と前記おもり部との間に進入するように前記押圧用係合部を中心とする円弧軌跡上に形成してもよい。この態様によれば、バランスウェイトへ取り外し治具を装着するときの位置決めを押圧用係合部で行い、続いて進入軸部を隙間にスムーズに進入させることができる。その結果、取り外し作業をスムーズに実施できる。
本発明のバランスウェイトによれば、リムから取り外すときにホイールやリムを傷付ける可能性が軽減できる。また、本発明のバランスウェイトの取り外し治具によれば、バランスウェイトをリムから取り外すときにホイールやリムを傷付ける可能性を軽減できるとともに、取り外し作業性が向上できる。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のバランスウェイト10をタイヤを支持するホイール12のリム14に取り付けた状態を示している。バランスウェイト10は、ホイールバランスを調整するためにホイール12に取り付けるおもりであり、リム14の周縁部の所定位置において、その周縁部を囲い込むように把持して取り付けられる。なお、バランスの調整状態に応じて、バランスウェイト10の重さや取り付け位置を選択する。また、必要に応じて複数のバランスウェイト10を取り付けることもできる。
図2は、本実施形態のバランスウェイト10の形状を説明する斜視図である。バランスウェイト10は、クリップ部16とおもり部18とで構成されている。クリップ部16は、ホイール12のリム14の周縁面を把持する断面形状が略C字形状の把持部20と、この把持部20の一端から延設され、おもり部18を支持固定する支持部22を含んでいる。クリップ部16は、例えば鉄材をプレス加工などの加工手段を用いて形成することができる。また、おもり部18も鉄材で構成することが可能で、複数種類の重さ、たとえば5g〜50gのおもりが細分化され準備されている。おもり部18は支持部22に、例えば、カシメ加工や溶接などによって接続固定される。クリップ部16の重さが、たとえば10gの場合で、35gのバランスウェイト10が必要な場合には、10gのクリップ部16と25gのおもり部18が接続される。
上述のように構成されるバランスウェイト10は、ホイール12のリム14に対して木ハンマーなどの打撃工具を用いて打ち込み固定される。バランスウェイト10の取付位置は、従来の手法に基づき実際にタイヤを回転させて探し、その位置にバランスウェイト10を仮止めして打撃工具で打ち込む。このようにバランスウェイト10の取り付け作業は、主として人手により行われるので、打ち込み時に位置ずれが生じてしまう場合がある。この場合、一度打ち込んだバランスウェイト10を取り外し再度打ち込む必要がある。また、バランスウェイト10の打ち込み後何らかの原因でホイールバランスが崩れてしまう場合もある。この場合も一度打ち込んだバランスウェイト10を取り外し、再度打ち込む必要が生じる。一度打ち込み固定されたバランスウェイト10は、把持部20がリム14をしっかりと挟持しているので無理矢理取り外そうとするとホイール12やリム14に傷を付けてしまう虞がある。そこで、本実施形態のバランスウェイト10は、取り外し時にホイール12やリム14に傷を付けにくい構造を有している。
具体的には図2に示すように、バランスウェイト10のクリップ部16は、リム14から取り外すときに把持部20を拡開する拡開力を受け止める突起部24を有している。また、クリップ部16の支持部22は、おもり部18と把持部20との間に隙間28を設けて当該おもり部18を固定している。さらに、支持部22は、クリップ部16をリム14から取り外すときに支持部22をホイール12に押圧する押圧力を受け止める押圧用突起部30を有している。
突起部24は、たとえばクリップ部16の製造時に切込26a、切込26bを形成し、突起片24aを引き起こすことにより形成できる。なお、突起部24はクリップ部16の把持部20を拡開する拡開力を受け止められる構造であれば、その形状は任意であり、たとえば、クリップ部16のプレス加工時に形成してもよい。隙間28は、おもり部18やクリップ部16の設計時に適宜設定することができる。なお、この隙間28は、後述する取り外し治具の進入軸部の形状に適合するように形成することができる。押圧用突起部30は、支持部22の開放端を僅かに延ばし、後述する取り外し治具の押圧用係合部が引っかかり易いように僅かにホイール12側に曲げることが好ましい。
突起部24、隙間28、押圧用突起部30は、図3に示すような取り外し治具32の対応部分がそれぞれ係合するようになっている。図3は取り外し治具32の全体を示す側面図である。取り外し治具32は、先端に係合部34を有する第1アーム36と、二股形状であり先端に進入軸部38と押圧用係合部40を有する第2アーム42で構成されている。取り外し治具32は全体として、三つ叉のペンチのような形状をしており、第1アーム36のグリップ部36aを第2アーム42のグリップ部42aに向かって矢印A方向に回転させるように握ることにより、係合部34が進入軸部38および押圧用係合部40に対して矢印B方向に回転する。係合部34、進入軸部38、押圧用係合部40の形状が図4(a)〜図4(c)に示されている。また、図5は、バランスウェイト10に取り外し治具32を装着して、バランスウェイト10の取り外し作業を行っている状態を示している。
図4(a)に示す係合部34は、たとえば鉄材で形成され、幅Wがバランスウェイト10の把持部20の幅W0(図2参照)とほぼ同じ幅になっている。係合部34の両端には、突起部24と係合する切欠部34aが形成されている。第1アーム36が図3中矢印A方向に操作された場合、突起部24を介して把持部20を拡開する拡開力を付与できるようになっている。本実施形態の場合、係合部34の切欠部34aは突起部24の上方から接近し、切欠部34aと係合するようになっている。なお、第1アーム36と第2アーム42は、第1アーム36に形成された回転軸36bが第2アーム42の結合孔42bで接続されることにより回動自在に連結されている。結合孔42bは、係合部34と進入軸部38の配列方向に複数の孔が連続形成された連続孔構造をしている。このため、回転軸36bを、結合孔42bの任意の孔に位置させることにより、係合部34と進入軸部38の相対位置を適宜変更することができる。つまり、ホイール12の形状によりリム14の形状が変化し、それに応じて突起部24と隙間28の距離が変化する場合でも、その位置に応じて係合部34と進入軸部38の位置を変更できる。その結果、取り外し治具32は様々な形状のバランスウェイト10の取り外し作業に適用できる。
図4(b)に示す進入軸部38も、たとえば鉄材で形成され、幅Wがバランスウェイト10の把持部20の幅W0(図2参照)とほぼ同じ幅になっている。進入軸部38は、第1アーム36の係合部34が突起部24と係合するのに先立ち、把持部20とおもり部18との間に形成された隙間28に進入することができる。進入軸部38を隙間28に進入させることにより、取り外し治具32がバランスウェイト10をホイール12に押圧できる。その結果、取り外し作業時にバランスウェイト10をホイール12に安定的に固定することができる。この状態で第1アーム36が矢印A方向(図5参照)に操作された場合、突起部24を介して把持部20を拡開する拡開力は効率的に突起部に作用することができる。また、隙間28の部分でバランスウェイト10が固定されるので、突起部24に作用する拡開力により把持部20は、隙間28が形成されている側を支点に拡開する。そして、把持部20はその支点を中心にリム14の接触面から円弧を描くような状態で離間する。その結果、取り外し時にバランスウェイト10がホイール12やリム14を傷付ける可能性が軽減される。なお、進入軸部38の形状は、隙間28に進入し、バランスウェイト10をリム14に押圧できて、その接触部分が拡開時の支点となれば、適宜変更することができる。図4(b)の場合、進入軸部38は連続したプレート状に形成されているが、たとえばフォーク状に形成され部分的に隙間28に進入するようにしても同様の効果を得ることができる。
図4(c)に示す押圧用係合部40は、たとえば鉄材で形成され、幅W1がバランスウェイト10の押圧用突起部30の幅W0(図2参照)より広い幅になっていて、内部に押圧用突起部30と係合する切欠部44が形成されている。この切欠部44は、押圧用突起部30の幅W0より僅かに広く形成され、押圧用突起部30をスムーズに受け入れられるようになっている。押圧用係合部40を押圧用突起部30に係合させることにより、質量の大きなおもり部18側を進入軸部38と押圧用係合部40の協働によりしっかりとホイール12に押圧できる。その結果、取り外し作業時にバランスウェイト10の安定性が向上し、把持部20の拡開をスムーズに実施できる。また、取り外し作業時に進入軸部38や押圧用係合部40でバランスウェイト10をしっかり固定するので、作業中に取り外し治具32がバランスウェイト10が外れることがなく、取り外し作業を容易かつ迅速に実施することができる。なお、押圧用係合部40の形状も押圧用突起部30の形状に応じて適宜変更することができる。たとえば、押圧用突起部30が支持部22の両端部に独立した突起として形成されている場合、第1アーム36の係合部34と同様に押圧用係合部40の左右端に切欠部を形成することで係合さることができる。
このように構成される取り外し治具32を用いて、バランスウェイト10をリム14から取り外す場合の手順を以下に示す。まず、取り外し治具32の第2アーム42の押圧用係合部40にバランスウェイト10の押圧用突起部30を差し込む。続いて、取り外し治具32の第2アーム42の進入軸部38を隙間28に進入させて、バランスウェイト10のおもり部18をホイール12に押圧固定する。これにより進入軸部38がクリップ部16の拡開作業時のクリップ部16の拡開支点にする。さらに、回転軸36bと結合孔42bの結合位置をクリップ部16の形状に応じて選択して、係合部34と突起部24とを係合させる。この状態で、図5中矢印Aで示すように第1アーム36を第2アーム42に引き寄せるように握ると、係合部34が図5中矢印B方向に移動し、突起部24をリム14から引き離す。このとき、突起部24は、回転軸36bを中心とする半径R1の弧上を移動するので、リム14の外周面に接触しているクリップ部16の把持部20はリム14の外周面を引き摺られることなく、矢印B方向に引き上げられていく。前述したように、進入軸部38と押圧用係合部40の協働により、おもり部18を支持する支持部22をホイール12に押圧してバランスウェイト10をホイール12に安定的に固定しているので、係合部34を介して与えられる拡開力は、突起部24に効率的に作用し、クリップ部16がリム14に対して滑ることなく、把持部20をリム14の外周面から引き離す。把持部20がリム14の外周面から離れることにより、リム14の内周面とクリップ部16の接触部分や支持部22とホイール12と接触部分は自由となる。その結果、バランスウェイト10はリム14から開放されて、取り外し時にリム14やホイール12を傷付けることなく外れる。
なお、本実施形態において、突起部24は図5に示すように、ホイール12の径方向外側のリムエッジ14aの近傍に対応する位置に形成されている。このように、ホイール12の径方向外側のリムエッジ14aの近傍に対応する位置に突起部24を形成することにより、取り外し治具32により与えられる拡開力が把持部20の拡開動作時に効率的に作用し、クリップ部16の把持部20をスムーズかつ容易に引き上げることができる。つまり、バランスウェイト10の取り外し作業に必要となる力を小さくすることが可能となり、取り外し作業性を向上することができる。なお、突起部24は、リム14の外周面に接触する把持部20上であれば任意の位置に形成することが可能である。この場合、取り外し作業時に必要になる力が多少変化するが、上述と同様にホイール12やリム14を傷付けてしまう可能性を軽減する効果が得られる。
また、本実施形態において、進入軸部38は、押圧用係合部40が押圧用突起部30に係合した後、把持部20とおもり部18との間の隙間28に進入するように押圧用係合部40を中心とする半径R2で形成される円弧軌跡上に形成されている。このように押圧用係合部40と進入軸部38の位置関係を設定することにより、バランスウェイト10へ取り外し治具32を装着するときの位置決めを押圧用係合部40で行い、続いて進入軸部38を隙間28にスムーズに進入させることができる。その結果、バランスウェイト10の取り外し作業をスムーズに実施できる。また、進入軸部38を隙間28に進入させることで、バランスウェイト10から取り外し治具32が脱落することも抑制され、取り外し作業を容易かつ迅速に実施できる。
なお、本実施形態では、第2アーム42が進入軸部38と押圧用係合部40を有し、支持部22が支持するおもり部18をしっかりとホイール12に押しつけ、クリップ部16の拡開作業を効率的に行う例を示したが、第2アーム42は進入軸部38のみを有する構成でもよい。この場合、支持部22とおもり部18の接続部に力が加わり、支持部22とおもり部18の接続がずれたり緩んだりする可能性がある。しかし、取り外したバランスウェイト10はそのまま再利用することはないので支持部22とおもり部18の接続ずれや接続緩みは問題にならない。なお、バランスウェイト10の再利用はたとえば材料毎に行うことができる。
本実施形態に示したバランスウェイト10の形状は一例である。すなわち、クリップ部16が把持部20を拡開する拡開力を受け止める突起部24を有し、おもり部が、把持部20との間に隙間28を設けて支持部22に固定されていればよい。したがって、クリップ部16の形状や材質、おもり部の形態や固定方法などは、いろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。同様に、取り外し治具32の形状は一例である。すなわち、クリップ部16の外周面に形成された突起部24と係合する係合部34を有する第1アーム36と、隙間28に進入してクリップ部16をリム14から取り外すときに支持部22をホイール12に押圧する進入軸部38を有する第2アーム42を含んでいればよい。したがって、取り外し治具32の形状や材質は、いろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 バランスウェイト、 12 ホイール、 14 リム、 16 クリップ部、 18 おもり部、 20 把持部、 22 支持部、 24 突起部、 24a 突起片、 28 隙間、 30 押圧用突起部、 32 取り外し治具、 34 係合部、 36 第1アーム、 38 進入軸部、 40 押圧用係合部、 42 第2アーム。
Claims (6)
- おもり部と、タイヤを支持するホイールのリムの外周面に接触して当該リムを把持する把持部および当該把持部から延設され前記おもり部を支持固定する支持部とを有するクリップ部とを含んで構成されるバランスウェイトであって、
前記クリップ部は、前記クリップ部を前記リムから取り外すときに前記把持部を拡開する拡開力を受け止める突起部を有し、
前記おもり部は、前記把持部との間に隙間を設けて前記支持部に固定されていることを特徴とするバランスウェイト。 - 前記支持部は、前記クリップ部を前記リムから取り外すときに当該支持部を前記ホイールに押圧する押圧力を受け止める押圧用突起部を有することを特徴とする請求項1記載のバランスウェイト。
- 前記突起部は、前記ホイールの径方向外側のリムエッジの近傍に対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のバランスウェイト。
- おもり部と、タイヤを支持するホイールのリムの外周面に接触して当該リムを把持する把持部および当該把持部から延設され前記おもり部を支持固定する支持部とを有するクリップ部とを含んで構成されるバランスウェイトを前記リムから取り外す取り外し治具であって、
前記クリップ部の外周面に形成された突起部と係合する係合部を有する第1アームと、
前記おもり部と前記把持部との間に形成された隙間に進入して前記クリップ部を前記リムから取り外すときに前記支持部を前記ホイールに押圧する進入軸部を有する第2アームと、
を含み、
前記第1アームは、前記第2アームに対して前記クリップ部を拡開させる方向に回転することを特徴とするバランスウェイトの取り外し治具。 - 前記第2アームは、
前記支持部の端部に形成されて前記クリップ部を前記リムから取り外すときに当該支持部を前記ホイールに押圧する押圧力を受け止める押圧用突起部と係合し、前記進入軸部と協働して前記支持部を前記ホイールに押圧する押圧用係合部と、
を含むことを特徴とする請求項4記載のバランスウェイトの取り外し治具。 - 前記進入軸部は、前記押圧用係合部が前記押圧用突起部に係合した後、前記把持部と前記おもり部との間に進入するように前記押圧用係合部を中心とする円弧軌跡上に形成されていることを特徴とする請求項5記載のバランスウェイトの取り外し治具。
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