JP2008057586A - ビスカスラバダンパ - Google Patents

ビスカスラバダンパ Download PDF

Info

Publication number
JP2008057586A
JP2008057586A JP2006232651A JP2006232651A JP2008057586A JP 2008057586 A JP2008057586 A JP 2008057586A JP 2006232651 A JP2006232651 A JP 2006232651A JP 2006232651 A JP2006232651 A JP 2006232651A JP 2008057586 A JP2008057586 A JP 2008057586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
center plate
bearing member
peripheral side
inner peripheral
damper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006232651A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Hirai
義夫 平井
Hideo Kemuriyama
英夫 煙山
Yoshiyuki Kusugaya
善之 楠ヶ谷
Hideo Negishi
秀夫 根岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Hino Motors Ltd
Bridgestone Elastech Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Corp
Hino Motors Ltd
Bridgestone Elastech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp, Hino Motors Ltd, Bridgestone Elastech Co Ltd filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2006232651A priority Critical patent/JP2008057586A/ja
Publication of JP2008057586A publication Critical patent/JP2008057586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】スペーサ・ベアリング部材をセンタープレートに接着剤を用いることなく簡単な作業で確実に取り付ける。
【解決手段】トーショナルダンパ10では、センタープレート14の外周縁部に凹状に形成された係合凹部内にベアリング部材42における基端部を圧入しつつ、基端部から内周側へ延出する一対の挟持片によりセンタープレート14の両側面を加圧状態で挟持した。これにより、ベアリング部材42をセンタープレート14における所定の取付位置へ位置決めできると共に、ベアリング部材42とセンタープレート14との摩擦力を十分に大きくできるので、接着剤を用いなくても、ベアリング部材42のセンタープレート14に対する固定強度を十分に大きくできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンのクランク軸等の回転軸に生じる捩り振動を低減するためのビスカスラバダンパに関するものである。
クランクシャフト等の回転軸の捩じり振動を吸収するためのビスカスラバダンパとしては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載されたビスカスダンパは、略コ字状の断面形状を有する環状ケーシングと、この環状ケーシングの環状開口端に装着され同開口端を密閉する環状カバーと、環状ケーシング及び環状カバーにより区画された環状空間内に小間隙を形成するように内蔵された慣性リングとを備えており、このビスカスダンパの環状空間と慣性リングとの間に形成される小間隙内には、シリコンオイル等の高粘性流体が封入されている。
また特許文献1記載のビスカスダンパには、環状空間内に、慣性リングが環状ケーシングの内周面及び環状カバーの内側面に当接することを防止する樹脂材料製のスペーサ兼ベアリングパッド(ベアリングパッド)及びスペーサ兼ベアリングパッドシート(ベアリングシート)がそれぞれ配設されている。ベアリングパッドは、例えば、円板状に形成されており、慣性リングの軸方向両側の面にそれぞれ形成された円形凹状の挿入部内へ接着剤を介して挿入されることにより、慣性リングの両側の面にそれぞれ固着される。またベアリングシートは細長いリボン状に形成されており、慣性リングの内周面に全周に亘って接着されることにより固着される。
特開2000−35086号公報
しかしながら、ベアリングパッド及びベアリングシートを接着剤により慣性リングに固着すると、その接着作業自体が煩瑣なものであると共に、接着後には検査作業が必要となることから、ビスカスラバダンパの生産効率を向上することに対する阻害要因の一つになっている。例えば、接着剤の塗布量が多すぎると、ベアリングパッドと挿入部との間又はベアリングシートと慣性リングの内周面との間から外部へはみだし、この外部へはみだした接着剤を慣性リングの他の部材への組付け前に除去しなければならず、また接着剤の塗布量がすくなすぎると、ベアリングパッド又はベアリングシートの慣性リングへの接着状態が不安定になって、慣性リングの他の部材への組付けるまでの間に、ベアリングパッド又はベアリングシートが慣性リングから脱落するおそれがある。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、ベアリング部材をセンタプレートに接着剤を用いることなく簡単な作業で確実に取り付けることができるビスカスラバダンパを提供することにある。
本発明の請求項1に係るビスカスラバダンパは、ディスク状に形成され、回転軸に同軸的に連結されるセンタプレートと、内周側へ向って開口した略コ字状の断面形状を有し、前記センタプレートの外周側を覆うように同軸的に配置された環状のダンパマスと、前記ダンパマスの内周側における前記センタプレートに対して軸方向外側の両端部にそれぞれ全周に亘って固着されると共に、前記センタプレートの両面における前記ダンパマスの内周側に全周に亘って固着された一対の弾性連結体と、前記センタプレートに装着されて、前記ダンパマスの内壁部に対して摺動可能とされた樹脂製のベアリング部材とを有し、前記センタプレートの外周縁部に内周側へ向って切り欠かれた係合凹部を形成すると共に、前記ベアリング部材の断面形状を内周側へ開いた略コ字状に形成し、該ベアリング部材を前記係合凹部内に圧入し、かつ該ベアリング部材の内周側の両端部により前記センタプレートの両側面における前記係合凹部の周縁部分を加圧状態で挟持したことを特徴とする。
上記請求項1に係るビスカスラバダンパによれば、センタプレートの外周縁部に内周側へ向って切り欠かれた係合凹部を形成すると共に、ベアリング部材の断面形状を内周側へ開いた略コ字状に形成し、このベアリング部材を係合凹部内に圧入することにより、ベアリング部材をセンタプレートにおける係合凹部が形成された部位(取付位置)に正確に位置決めできると共に、ベアリング部材がダンパマスの内壁面と摺動して摩擦力を受けた場合でも、ベアリング部材がセンタプレートにおける取付位置からずれることを確実に防止できる。
また請求項1に係るビスカスラバダンパによれば、係合凹部に圧入されたベアリング部材の内周側両端部によりセンタプレートの両側面における係合凹部の周縁部分を加圧状態で挟持したことより、ベアリング部材の係合凹部との摩擦力及びセンタプレート両側面との摩擦力が十分に大きくなるように、ベアリング部材の寸法及び材質を適宜選定しておけば、接着剤を用いなくても、ベアリング部材のセンタプレートに対する固定強度を十分に大きなものにできる。
また本発明の請求項2に係るビスカスラバダンパは、請求項1記載のビスカスラバダンパにおいて、前記ベアリング部材は、前記センタプレートと前記ダンパマスの内壁部との径方向及び軸方向に沿った間隔を所定の長さに保つことを特徴とする。
また本発明の請求項3に係るビスカスラバダンパは、請求項1又は2記載のビスカスラバダンパにおいて、前記センタプレートの両側面にそれぞれ圧接する前記ベアリング部材における一対の挟持面間の幅を、外周側に対して内周側で狭くしたことを特徴とする。
また本発明の請求項4に係るビスカスラバダンパは、請求項3記載のビスカスラバダンパにおいて、前記センタプレートの両側面にそれぞれ圧接する前記ベアリング部材における一対の挟持面を、外周側から内周側へ向って軸方向に沿った幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成したことを特徴とする。
また本発明の請求項5に係るビスカスラバダンパは、請求項1乃至4の何れか1項記載のビスカスラバダンパにおいて、前記センタプレートを円板状に形成すると共に、前記ベアリング部材を前記センタプレートの外周縁に沿うように湾曲させたことを特徴とする。
以上説明したように本発明のビスカスラバダンパによれば、ベアリング部材をセンタプレートに接着剤を用いることなく簡単な作業で確実に取り付けることができる。
以下、本発明の実施形態に係るビスカスラバダンパについて図面を参照して説明する。
(実施形態の構成)
図1には、本発明の実施形態に係るビスカスラバダンパが示されている。このビスカスラバダンパ10は、エンジンのクランク軸等の回転軸12の端部に連結固定されるものであり、この回転軸12に生じる捩じり振動をダンパマス20の質量効果、内部に封入された粘性流体Lの粘性抵抗等により低減するためのものである。
ビスカスラバダンパ10には、金属を素材としてディスク状に形成されたセンタプレート14が設けられている。このセンタプレート14の中央側には、リング状の補強プレート16が同心的に固定されており、このセンタプレート14の中央側及び補強プレート16は、クランクシャフト等の回転軸12がボルト等により連結固定されるダンパハブ18とされている。
ビスカスラバダンパ10には、センタプレート14の外周側を全周に亘って覆うように環状のダンパマス20が設けられている。このダンパマス20は内周側へ向って開口した略コ字状の断面形状を有しており、その内部には、ダンパマス20の内周端から外周側へ延出すると共に軸方向に沿って扁平な空間である環状液室22が形成されている。この環状液室22の軸方向に沿った幅は、センタプレート14の厚さよりも僅かに長くなっている。
環状液室22の外周側の端部には、軸方向に沿って両側に広がった液溜り24が形成されており、ダンパマス20には、液溜り24の内周側に環状液室22の軸方向に沿った幅を狭くするように一対の段差部26、28が形成されている。また環状液室22の外周側は、ダンパマス20の外周壁部により閉塞された閉塞端23とされており、この閉塞端23を基準とする環状液室22の内径はセンタプレート14の外径よりも所定長だけ長くなっている。
なお、ダンパマス20は、軸方向中央位置でマス部材30及びマス部材32に2分割された分割構造とされており、これらのマス部材30、32の外周部が互いに突き合わされ、溶接されることにより一体化されている。
ビスカスラバダンパ10は、ダンパマス20とセンタプレート14とを弾性的に連結すると共に、センタプレート14の外周側が挿入されたダンパマス20の環状液室22の内周側の開口端を液密状態に閉止するための一対の弾性連結体34を備えている。この弾性連結体34はゴムを成形素材としてリング状に形成されている。
一方の弾性連結体34は、その外周側の端部がダンパマス20における内周側における環状液室22に対して軸方向外側の一端部に全周に亘って加硫接着されると共に、センタプレート14の一方の側面におけるダンパマス20の内周側に全周に亘って接着されている。また他方の弾性連結体34は、その外周側の端部がダンパマス20における内周側における環状液室22に対して軸方向外側の他端部に全周に亘って加硫接着されると共に、センタプレート14の他方の側面におけるダンパマス20の内周側に全周に亘って接着されている。これにより、環状液室22の開口端が一対の弾性連結体34に液密状態となるように閉止されると共に、一対の弾性連結体34の内側にはそれぞれ環状液室22の内部に連通する環状の液封空間36が形成される。
ダンパマス20には、その外周側に軸方向に沿って一方の外側面から環状室36の内壁まで貫通する注入穴38が穿設されており、この注入穴38を通して粘性流体Lが注入されることにより、環状液室22及び液封空間36内に粘性流体が充填される。この粘性流体Lの環状液室22及び液封空間36内への充填完了後に、注入穴38は閉栓部材40が嵌挿されることにより閉塞される。またダンパマス20には、軸心Sを対称軸として注入穴38と略対称となる部位に吸入穴(図示省略)が穿設されており、粘性流体Lの注入時には、吸入穴を通して環状液室22及び液封空間36内の空気を吸入する。これにより、粘性流体Lの注入時間を効果的に短縮できると共に、環状液室22及び液封空間36内に空気が残存することを確実に防止できる。
ビスカスラバダンパ10は、センタプレート14に装着される複数個のベアリング部材42を備えている。これらのベアリング部材42は、センタプレート14の外周端と環状液室22の閉塞端との間隔を所定寸法に保つと共に、センタプレート14の両側面と環状液室22の内壁面の軸方向両側の側面部との間隔を所定寸法に保つ役目を有している。
ビスカスラバダンパ10では、図2(A)に示されるように、センタプレート14の外周縁部に内周側へ向って切り欠かれた係合凹部44が複数個(本実施形態では、6個)形成されている。これらの係合凹部44は、図2(B)に示されるように、センタプレート14外周面の接線方向に沿って細長い略矩形状に形成されており、その接線方向に沿った長さがDLとされ、またセンタプレート14の厚さはPTとされている。6個の係合凹部44は、センタプレート14の軸心Sを中心とする径方向に沿って互いに等間隔(60°間隔)となるように配置されている。
一方、ベアリング部材42は、図3(A)に示されるように、軸方向に沿った断面形状が内周側へ向って開いた略コ字状に形成されており、外周側にブロック状の基端部46が設けられると共に、この基端部46の軸方向両端部からそれぞれ内周側へ延出する一対の挟持片50が一体的に形成されている。ベアリング部材42は、十分な摺動性及び耐磨耗性を有する樹脂材料により成形されており、例えば、PTFE(Poly-Tetra-Fluoro-Ethylene)が好適に使用される。
ここで、一対の挟持片50の軸方向内側の面は、それぞれセンタプレート14の両側の側面にそれぞれ圧接する挟持面52とされている。これらの挟持面52は、センタプレート14の両側面と平行な平面により形成されており、互いに平行になっている。
ビスカスラバダンパ10では、図3に示されるように、挟持面52の軸方向に沿った間隔がセンタプレート14の厚さPTに対応する寸法であるFTとされ、かつベアリング部材42における基端部46の接線方向に沿った長さが係合凹部44の長さDLに対応する寸法であるSLとされている。具体的には、挟持面52の間隔FTは、センタプレート14の厚さPTよりも0mm〜0.1mmの範囲で短いものにされ、かつ基端部46の長さSLは係合凹部44の長さDLよりも0mm〜0.3mmの範囲で長いものにされている。
ビスカスラバダンパ10では、図2(C)に示されるように、ベアリング部材42の基端部46がセンタプレート14の6個の係合凹部44内に外周側から圧入されると共に、ベアリング部材42における一対の挟持片50がセンタプレート14の両側面を挟持するように係合凹部44の内周側へ延出する。このとき、ベアリング部材42における長さDL及び挟持片50間の間隔FTが、センタプレート14における係合凹部44の長さDL及び厚さPTに対して上記のような関係を有していることから、係合凹部44内へ挿入された基端部46は接線方向へ圧縮された圧入状態となり、かつ係合凹部44の内周側へ延出した一対の挟持片50は、その一部又は全体が軸方向外側へ撓み変形しつつ、弾性的な復元力により挟持面52をセンタプレート14の両側面へ圧接させる。これにより、ベアリング部材42の基端部46と係合凹部44の内面との摩擦力及び一対の挟持面52とセンタプレート14の両側面との摩擦力を十分に大きくできる。
図1に示されるように、上記のようにベアリング部材42が取り付けられたセンタプレート14には、その外周側を覆うように一対のマス部材30、32が組み付けられ、一対のマス部材30、32の外周側の継目部が溶接により接合されることにより、一対のマス部材30、32がダンパマス20とされる。また一対のマス部材30の内周部にそれぞれ加硫接着された弾性連結体34は、その内周部がそれぞれセンタプレート14の両面に接着剤等により接着される。なお、センタプレート14及び一対のマス部材30、32をそれぞれインサートコアとして加硫成形用モールドに装填した状態で、一対の弾性連結体34を加硫接着すると共に、これらの一対の弾性連結体34をそれぞれセンタプレート14に加硫接着すると同時に、一対のマス部材30、32に加硫接着するようにしても良い。
図1に示されるように、センタプレート14にダンパマス20が組み付けられた状態で、ベアリング部材42は、一対の挟持片50の内周側の先端部を段差部26、28内へ挿入して、一対の挟持片50の軸方向外側の面をそれぞれ段差部26、28の軸方向内側へ当接させると共に、基端部46の外周面を環状液室22の閉塞端23に当接させ、又は微小間隔を空けて対向させている。これにより、センタプレート14の外周端と環状液室22の閉塞端23との間及びセンタプレート14の両側面と環状液室22の内壁面との間が、常にベアリング部材42により所定の間隔に保たれ、センタプレート14とダンパマス20の内壁面との間に生じる粘性流体Lの粘性抵抗により発生する剪断力(粘性抵抗)を安定化できる。
(実施形態の作用)
次に、上記のように構成された本実施形態に係るビスカスラバダンパ10の作用について説明する。
本実施形態に係るビスカスラバダンパ10では、センタプレート14の外周縁部に係合凹部44を形成すると共に、ベアリング部材42の断面形状を内周側へ開いた略コ字状に形成し、このベアリング部材42の基端部46を係合凹部44内に圧入することにより、ベアリング部材42をセンタプレート14における係合凹部44が形成された取付位置に正確に位置決めできると共に、ベアリング部材42がダンパマス20の内壁面と摺動して摩擦力を受けた場合でも、ベアリング部材42がセンタプレートにおける取付位置からずれることを確実に防止できる。
またビスカスラバダンパ10では、センタプレート14の係合凹部44内に基端部46が圧入されたベアリング部材42における一対の挟持片50によりセンタプレート14の両側面を加圧状態で挟持したことより、ベアリング部材42の基端部46と係合凹部44の内面との摩擦力及び一対の挟持面52とセンタプレート14の両側面との摩擦力を十分に大きくできるので、接着剤を用いなくても、ベアリング部材42のセンタプレート14に対する固定強度を十分に大きなものにできる。
この結果、本実施形態に係るビスカスラバダンパ10によれば、センタプレート14とダンパマス20との間隔を所定の長さに保つためのベアリング部材42をセンタプレート14に接着剤を用いることなく簡単な作業で、かつ十分に高い固定強度で確実に取り付けることができる。
図4(A)及び(B)には、本実施形態に係るビスカスラバダンパ10に適用可能とされたベアリング部材の第1変形例が示されている。このベアリング部材60には、図3に示されるベアリング部材42と同様に、一対の挟持片62が一体的に形成されており、これら一対の挟持片62の軸方向内側の面がそれぞれ挟持面64とされている。これら一対の挟持面64は、外周側から内周側へ向って軸方向に沿った幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されている。この挟持面64の勾配θは、ベアリング部材60の材質等に応じて、1°〜5°の範囲で適宜設定される。
ベアリング部材60では、一対の挟持面64が外周側から内周側へ向って軸方向に沿った幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されていることにより、挟持片62の外周部でのセンタプレート14に対する圧接力は図3に示される挟持片50と略同程度であるが、挟持片50の内周側の部位ほどセンタプレート14に対する圧接力が増大するので、図3に示されるベアリング部材42と比較し、ベアリング部材42のセンタプレート14に対する固定強度を効果的に増加でき、センタプレート14からの脱落、位置ずれ等が更に生じ難くなる。
また図4(C)には、本実施形態に係るビスカスラバダンパ10に適用可能とされたベアリング部材の第2変形例が示されている。このベアリング部材80にも、一対の挟持片62が一体的に形成されており、これら一対の挟持片62の軸方向内側の面がそれぞれ挟持面64とされている。これら一対の挟持面64には、内周側の端部に径方向と平行とされた加圧部82が形成されており、一対の挟持面64間の幅は、加圧部82に対して外周側の部分で若干広くなっている。
ベアリング部材80では、挟持面64の内周側に外周側に対して幅の狭い加圧部84が形成されていることにより、ベアリング部材80がセンタプレート14の係合凹部44へ嵌め込まれた状態で、挟持面64全体がセンタプレート14に圧接する場合と比較し、加圧部82のセンタプレート14との単位面積当たりの圧接力を増大できるので、ベアリング部材42のセンタプレート14に対する固定強度を効果的に増加でき、センタプレート14からの脱落、位置ずれ等が生じ難くなる。
また図5には、本実施形態に係るビスカスラバダンパに適用可能とされたセンタプレート及びベアリング部材の変形例が示されている。センタプレート14には、外周縁部に内周側へ向って切り欠かれた係合凹部70が複数個(本実施形態では、3個)形成されている。これらの係合凹部70の内周側の底面は、図5(A)に示されるように、軸心Sを中心として湾曲した湾曲面として形成されており、その曲率半径は軸心Sから係合凹部70の内周側の底面部分までの距離に等しくなっている。また係合凹部70の両側の側端面は、それぞれセンタプレート14外周面の接線方向と直交する平面状に形成されている。3個の係合凹部70は、センタプレート14の軸心Sを中心とする径方向に沿って互いに等間隔(120°間隔)となるように配置されている。
ここで、係合凹部70は、その周方向に沿った長さがDRとされており、この長さDRは、例えば、図2に示される係合凹部44の長さDLの2倍よりも長く設定されている。
一方、ベアリング部材72は、図5(B)に示されるように、軸方向に沿った断面形状が内周側へ向って開いた略コ字状に形成されており、外周側にブロック状の基端部74が設けられると共に、この基端部74の軸方向両端部からそれぞれ内周側へ延出する一対の挟持片76が一体的に形成されている。ベアリング部材72は、ベアリング部材42と同様に、十分な摺動性及び耐磨耗性を有する樹脂材料により成形されている。
ここで、一対の挟持片76の軸方向内側の面は、それぞれセンタプレート14の両側の側面にそれぞれ圧接する挟持面78とされている。これらの挟持面52は、センタプレート14の両側面と平行な平面又は内周側へ向ってテーパ状に幅が狭くなるように傾斜した傾斜した平面により形成されている。これら一対の挟持面78間の間隔は、ベアリング部材72が係合凹部70内へ圧入された状態で、センタプレート14の両側面にそれぞれ圧接するように設定されている。
ベアリング部材72では、基端部74の内周側の面(内周面)が係合凹部70の底面と実質的に同一の曲率半径で湾曲しており、また基端部74の外周面が環状液室22内における閉塞端23と実質的に同一か、僅かに小さい曲率半径で湾曲している。またベアリング部材72は、基端部74の長さSRが係合凹部70の長さDRよりも0mm〜0.3mmの範囲で長いものにされている。
ベアリング部材72は、図5(C)に示されるように、その基端部74がセンタプレート14の係合凹部70内に外周側から圧入されると共に、一対の挟持片76がセンタプレート14の両側面を挟持するように係合凹部70の内周側へ延出する。これにより、ベアリング部材72は、ベアリング部材42と同様に、センタプレート14に十分に大きい固定強度で取り付けられる。
図5に示されるセンタプレート14に取り付けられるベアリング部材72によれば、図3及び図4に示されるベアリング部材42と比較し、センタプレート14に取り付けるベアリング部材72の個数を減少させても、各ベアリング部材72の環状液室22の内壁面との接触面積を大きくできるので、センタプレート14の位置決め精度及び摺動性を低下させることなく、装置の部品点数を減少できると共に、組立作業を簡単にできる。
また図6には、本実施形態に係るビスカスラバダンパに適用可能とされたセンタプレートの変形例が示されている。センタプレート84には、図2に示されるセンタプレート14と同様に、複数個の係合凹部44が形成されている。但し、複数個(6個)の係合凹部44は、センタプレート14とは異なり、周方向に沿って等ピッチで配置されておらず、複数個の係合凹部44は、周方向に沿ったピッチがピッチP1とピッチP2とになるように不等間隔で配置されている。ここで、P1<P2の関係になっており、これらの係合凹部44には、それぞれベアリング部材42、60、80が嵌め込まれる。
図6に示されるように、センタプレート84にベアリング部材42、60、80を周方向に沿って不等間隔で配置した場合でも、センタプレート14にベアリング部材42を等間隔で配置した場合と同様の作用効果が得られる。
本発明の実施形態に係るビスカスラバダンパの構成を示す径方向に沿った断面図である。 (A)は図1に示されるビスカスラバダンパのセンタプレートを示す斜視図、(B)は図1に示されるセンタプレートに形成された係合凹部及びベアリング部材を示す拡大斜視図、(C)は図1に示されるセンタプレートに形成された係合凹部にベアリング部材が組み付けられた状態を示す拡大斜視図である。 図1に示されるビスカスラバダンパにおけるベアリング部材を拡大して示す側面図及び斜視図である。 図1に示されるビスカスラバダンパに適用可能なベアリング部材の変形例を示す側面図及び斜視図である。 (A)は図1に示されるビスカスラバダンパに適用可能なセンタプレートの変形例を示す斜視図、(B)はセンタプレートに形成された係合凹部及びベアリング部材の変形例を示す拡大斜視図、(C)はセンタプレートに形成された係合凹部にベアリング部材が組み付けられた状態を示す拡大斜視図である。 図1に示されるビスカスラバダンパに適用可能なセンタプレートの変形例を示す斜視図である。
符号の説明
10 ビスカスラバダンパ
12 回転軸
14 センタプレート
20 ダンパマス
22 環状液室
30、32 マス部材
34 弾性連結体
36 液封空間
42 ベアリング部材
44 係合凹部
50 挟持片
52 挟持面
60 ベアリング部材
62 挟持片
64 挟持面
70 係合凹部
72 ベアリング部材
76 挟持片
78 挟持面
80 ベアリング部材
82 加圧部
84 センタプレート
L 粘性流体

Claims (5)

  1. ディスク状に形成され、回転軸に同軸的に連結されるセンタプレートと、
    内周側へ向って開口した略コ字状の断面形状を有し、前記センタプレートの外周側を覆うように同軸的に配置された環状のダンパマスと、
    前記ダンパマスの内周側における前記センタプレートに対して軸方向外側の両端部にそれぞれ全周に亘って固着されると共に、前記センタプレートの両面における前記ダンパマスの内周側に全周に亘って固着された一対の弾性連結体と、
    前記センタプレートに装着されて、前記ダンパマスの内壁部に対して摺動可能とされた樹脂製のベアリング部材とを有し、
    前記センタプレートの外周縁部に内周側へ向って切り欠かれた係合凹部を形成すると共に、前記ベアリング部材の断面形状を内周側へ開いた略コ字状に形成し、該ベアリング部材を前記係合凹部内に圧入し、かつ該ベアリング部材の内周側の両端部により前記センタプレートの両側面における前記係合凹部の周縁部分を加圧状態で挟持したことを特徴とするビスカスラバダンパ。
  2. 前記ベアリング部材は、前記センタプレートと前記ダンパマスの内壁部との径方向及び軸方向に沿った間隔を所定の長さに保つことを特徴とする請求項1記載のビスカスラバダンパ。
  3. 前記センタプレートの両側面にそれぞれ圧接する前記ベアリング部材における一対の挟持面間の幅を、外周側に対して内周側で狭くしたことを特徴とする請求項1又は2記載のビスカスラバダンパ。
  4. 前記センタプレートの両側面にそれぞれ圧接する前記ベアリング部材における一対の挟持面を、外周側から内周側へ向って軸方向に沿った幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成したことを特徴とする請求項3記載のビスカスラバダンパ。
  5. 前記センタプレートを円板状に形成すると共に、前記ベアリング部材を前記センタプレートの外周縁に沿うように湾曲させたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のビスカスラバダンパ。
JP2006232651A 2006-08-29 2006-08-29 ビスカスラバダンパ Pending JP2008057586A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006232651A JP2008057586A (ja) 2006-08-29 2006-08-29 ビスカスラバダンパ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006232651A JP2008057586A (ja) 2006-08-29 2006-08-29 ビスカスラバダンパ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008057586A true JP2008057586A (ja) 2008-03-13

Family

ID=39240599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006232651A Pending JP2008057586A (ja) 2006-08-29 2006-08-29 ビスカスラバダンパ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008057586A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07269655A (ja) * 1994-03-30 1995-10-20 Bridgestone Corp トーショナルダンパー
JP2002188690A (ja) * 2000-12-22 2002-07-05 Hino Motors Ltd エンジンのトーショナルダンパ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07269655A (ja) * 1994-03-30 1995-10-20 Bridgestone Corp トーショナルダンパー
JP2002188690A (ja) * 2000-12-22 2002-07-05 Hino Motors Ltd エンジンのトーショナルダンパ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8448950B2 (en) Split mechanical seal
KR20120107839A (ko) 스퀴즈 패킹
JP2008068812A (ja) 燃料タンク用バルブ装置
JP6496922B2 (ja) 密封装置
JPWO2020026893A1 (ja) 密封装置及びガスケット
JP7062072B2 (ja) 樹脂製カバーにおける密封構造
JPWO2016031411A1 (ja) メカニカルシール
JP2004144237A (ja) 液体封入式防振装置用オリフィス部材とそのオリフィス部材を備えた液体封入式防振装置
JP2009019691A (ja) クランクプーリ
JP2008057586A (ja) ビスカスラバダンパ
JP6460782B2 (ja) 液体封入式防振装置
JPWO2008013281A1 (ja) シールリング
JP2009074574A (ja) ビスカスラバーダンパおよびその製造方法
JP2011252594A (ja) ブーツバンド
JP2008057582A (ja) トーショナルダンパ
KR20220016947A (ko) 실링 링
JP4943192B2 (ja) トーショナルダンパの製造方法
JP2008223928A (ja) トーショナルダンパ
JP5690187B2 (ja) コイル組立体保持構造およびリング状弾性部材
JP7325218B2 (ja) シール部材及びシール部材の製造方法
JP2004144238A (ja) 液体封入式防振装置用オリフィス部材とそのオリフィス部材の組付けに使用する治工具
JP4630852B2 (ja) トーショナルダンパ
JP2007092791A (ja) シールリング
JP2011185356A (ja) 液体封入式防振装置の製造方法および液体封入式防振装置
JP2008190614A (ja) トーショナルダンパ、及び、トーショナルダンパの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20090819

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20101027

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20101102

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301