JP2008055004A5 - - Google Patents

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Description

吸収性物品
本発明は、皮膚炎等のスキントラブルを防止するための目安となる表示部を備えた吸収性物品に関する。
紙おむつや、吸収パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品は、長時間の装着によって皮膚炎が発生することが知られている。このような皮膚炎を防止するための一つの手段として、排泄によって濡れた場合にこれを取り替え時期として知らせるための表示機能を設けることが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−21390号公報
しかし、これら従来の表示機能は、排泄により濡れたことが判るだけで、スキントラブルが発生し易い状態か否かまでは判らなかったため、スキントラブルが起こり難い状況であっても取り替えが促され、その結果、使用者は頻繁な取り替えを余儀なくされていた。S
そこで、本発明の主たる課題は、スキントラブルが発生し易い状態になったことが判るようにすることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
装着者の肌に接触される液透過性トップシートと、このトップシートの裏側に配置され、トップシートを透過した液を吸収保持する吸収体とを備えた吸収性物品であって、
前記トップシートが中性からアルカリ性になると変色する表示部を設けるとともに
前記表示部と重なる位置に前記吸収体が存在しておらず、前記表示部の色の変化が外面から視認可能に構成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
皮膚炎のようなスキントラブルの一因として、アルカリ性物質との接触が知られている。例えば、尿は排泄直後は中性であるものの、細菌の影響によって経時的にアルカリ性に変化し、皮膚炎の原因となる。
本発明は、かかる知見に基づいたものであり、敢えてトップシートを対象とし、そのpHが中性からアルカリ性になると変色する表示部を設けることにより、スキントラブルに直接影響を及ぼす肌接触部分における原因を検出して使用者に知らせることができるものである。よって、使用者は、スキントラブルが発生し易い状態になったこと、つまり適切な取り替え時期を知ることができるようになる。
ちなみに、従来の表示機能は、排泄の有無という観点で設計されているため、吸収体およびその裏面側における濡れによって表示を行うことを基本としており、トップシートにおける状態を表示することを想定していない。
さらに、本発明では、吸収体の非存在部を通して表示部の色の変化を外面から確認できるため、例えば吸収性物品を装着した状態のままでpHを確認でき、非常に便利である。
<請求項2記載の発明>
前記表示部は、前記トップシートが尿と接触すると第1の色に変色し、前記トップシートが中性からアルカリ性になると第1の色と異なる第2の色に変色するものである、請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように、本発明の表示部はアルカリ性表示機能と排尿表示機能とを併せ持つように構成されていても良い。
<請求項記載の発明>
前記表示部は、中性からアルカリ性になると変色するpH指示薬を含む表示シートであり、この表示シートが前記トップシートの吸収体側面および内部の少なくとも一方に設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
(作用効果)
このように、pH指示薬を含有させた表示シートを用いて表示部を設けると、pH指示薬が肌に直接触れないため安全性の面で好ましい。
<請求項記載の発明>
中性からアルカリ性になると変色するpH指示薬が前記トップシートに含有されることにより、前記表示部が前記トップシートに設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
(作用効果)
このように、トップシート自体にpH指示薬を含有させ、表示部を形成した場合、肌に最も近い位置のpHを検出できるため、より的確に、スキントラブルが発生し易い状態になったことを知ることができる。
<請求項記載の発明>
中性からアルカリ性になると変色するpH指示薬を含有するホットメルト接着剤が、前記トップシートにおける前記吸収体側面に塗布されることにより、前記表示部が前記トップシートに設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
(作用効果)
このように、pH指示薬を含有させたホットメルト接着剤をトップシート接着用に用いることにより、トップシートの固定と表示機能の付与とを同時に行えるため好ましい。
<請求項記載の発明>
前記pH指示薬が、フェノールレッド、ニュートラルレッド、p−α−ナフトールフタレイン、クレゾールレッド、チモールブルー、フェノールフタレインならびにチモールフタレインの中から選択されたものである、請求項のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
前述したように尿は中性であり、これが経時的にアルカリ性に変化するとスキントラブルが発生し易くなる。よって、使用するpH指示薬としては、中性から変色を開始して変色完了時のpHが8以上であるフェノールレッド、ニュートラルレッド、p−α−ナフトールフタレイン、クレゾールレッドの他、変色開始時のpHが8以上であるチモールブルー、フェノールフタレインならびにチモールフタレインが好適である。
以上のとおり、本発明によれば、使用者はスキントラブルが発生し易い状態になったことを知ることができるようになる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の一実施形態について、先ず適用対象となる紙おむつの例について説明し、しかる後に本発明に係るカブレ防止剤について説明する。
<パンツ型紙おむつの例>
図1には、パンツ型使い捨ておむつの例が示されている。このパンツ型使い捨ておむつ10は、外面(裏面)側の外装シート12と内面(表面)側の吸収性本体20とを備え、外装シート12に吸収性本体20が固定されている。吸収性本体20は、尿や軟便などの排泄物(後述する生理用ナプキンでは経血)を受け止めて液分を吸収保持する部分である。外装シート12は着用者に装着するための部分である。
外装シート12はたとえば図示のように砂時計形状となり、両側が括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。吸収性本体20は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。
外装シート12は、吸収性本体20が図2に示すように所定位置に設置され固定された後、前後に折り畳まれ、外装シート12の前身頃12F及び後身頃12Bの両側部の接合領域12Aが熱融着などにより接合される。これによって、図1に示す構造の、ウエスト開口部WOと一対のレッグ開口部LOを有するパンツ型使い捨ておむつが得られる。
図示の吸収性本体20の長手方向(すなわち図2の上下方向。製品の前後方向でもある。)の中間の幅は、外装シート12の括れた部分を繋ぐ幅より短い形態が示されている。この幅の関係は逆でもよいし、同一の幅でもよい。
外装シート12は望ましくは2枚のたとえば撥水性不織布のシートからなり、これらのシート間に弾性伸縮部材を介在させて、その収縮力により着用者にフィットさせる形態が望ましい。前記弾性伸縮部材としては、糸ゴムや弾性発泡体の帯状物などを使用できるが、多数の糸ゴムを使用するのが望ましい。図示の形態では、糸ゴム12C,12C…が、ウエスト領域Wにおいては幅方向に連続して設けられ、腰下領域Uにおいては両側部分のみに設けられ、股下領域Lにおいては設けられていない。糸ゴム12C,12C…が、ウエスト領域W及び腰下領域Uの両者に設けられていることで、糸ゴム12C自体の収縮力が弱いとしても、全体としては腰下領域Uにおいても着用者に当たるので、製品が着用者に好適にフィットする。
(吸収性本体)
実施の形態の吸収性本体20は、図3に示されるように、使用面側から順に、液を透過させるたとえば不織布などからなるトップシート30と、中間シート(セカンドシート)40と吸収要素50とを備えている。また、吸収要素50の裏面側には液不透過性シート(バックシートとも呼ばれる)70が設けられている。この液不透過性シート70の裏面側には外装シート12が設けられている。さらに、両側にバリヤーカフス60、60を備えている。
(トップシート)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い中間シート40を設けることができ、この中間シート40は、例えば図示例のように、トップシート30と包被シート58との間に介在させることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体56へ移行させて吸収体56による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略可能である。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布及びスパンボンド不織布が好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。中間シート40の代表的な素材は液の透過性に優れる不織布である。
(液不透過性シート)
液不透過性シート70は、吸収体56の裏面側に配されるシートであり、その素材が特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを用いることができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。
液不透過性シート70を吸収体の両側から上面側に回りこませる(図示せず)ことで、液の横漏れを防止できるが、図示形態では、横漏れについては、バリヤーカフス60を形成する二重のバリヤーシート64間に第2液不透過性シート72を介在させることにより防止している。この形態によれば、バリヤーカフス60の起立まで第2液不透過性シート72が延在しているので、トップシート30を伝わって横に拡散した液やバリヤーカフス60、60間の軟便の横漏れを防止できる利点もある。
(バリヤーカフス)
製品の両側に設けられたバリヤーカフス60、60は、トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便の横漏れを防ぐために設けられているものである。図示のバリヤーカフス60は、撥水性不織布シートを二重に積層して形成したものであり、吸収体56の裏面側からトップシート30の下方への折り込み部分を覆って、表面側に突出するように形成されている。また特に図示形態では、尿の浸透を阻止するために、二重の不織布シート間に液不透過性シート72が挿入され、表面側に突出するバリヤーカフス60の途中まで延在している。
また、バリヤーカフス60自体の形状は適宜に設計可能であるが、図示の例では、バリヤーカフス60,60の前後端部が折り畳まれた状態で固定され、前後方向中間部は固定されておらず、かつバリヤーカフス60の突出方向の先端部及び中間部に前後方向に沿って弾性伸縮部材、たとえば糸ゴム62が伸張下で固定されており、使用状態においてその収縮力により、バリヤーカフス60が起立するようになっている。
(吸収要素)
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包被シート58とを有している。包被シート58は省略することもできる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して外装シート12の内面に接着することができる。
(吸収体)
吸収体56としては、綿状パルプ等の短繊維を積繊したものの他、フィラメントを集合させたもの、不織布等、各種の繊維集合体体を使用できる。図中の符号52は繊維を示している。フィラメント集合体は、セルロースアセテート等のトウ(繊維束)を開繊することにより得ることができる。繊維集合体に用いる繊維の太さは適宜定めることができるが、例えば2〜20dtexのものを用いることができる。また、繊維目付けとしては、例えば30〜300g/m2とすることができる。
(高吸収性ポリマー粒子)
好適には、図3に示すように、吸収体56中に高吸収性ポリマー粒子54,54…を含ませる。高吸収性ポリマー粒子54は、吸収体56の少なくとも液受け入れ領域において、繊維集合体に対して実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子54は、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用できるが、特に平均粒径(個数平均)が300〜500μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子54の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が60g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子54としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子54の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子54の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、10〜300g/m2とすることができる。
(包被シート)
包被シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。目付けは、10〜40g/m2程度のものが望ましい。
この包被シート58は、図3に示すように、吸収体56の層全体を包む形態のほか、その層の裏面及び側面のみを包被するものでもよい。また図示しないが、吸収体56の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態、吸収体56の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態などでもよい(これらの各素材が包被シートの構成要素となる)。必要ならば、吸収体56の層を、上下2層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子54の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。
(その他)
なお、図示しないが、吸収性本体20の各構成部材は、ホットメルト接着剤などのベタ、ビードまたはスパイラル塗布などにより相互に固定される。
<テープ止着式使い捨ておむつの例>
一方、図4及び図5はテープ止着式使い捨ておむつの例を示している。図5は図4における4−4線矢視図であるが、吸収性本体20についてはやや誇張して図示してある。
吸収性本体20は、トップシート30と、液不透過性シート70との間に、前述のパンツ型使い捨ておむつの形態で説明したものと同様の吸収体56を介在させたものとなっている。この吸収体56は、ティッシュペーパによる包被シート58により全体が包まれており、平面的に視て長方形をなしている。さらに、トップシート30と吸収体56との間には、中間シート40が介在されている。液不透過性シート70は吸収体56より幅広の長方形をなし、その外方に砂時計形状の不織布からなるバックシート12Aが設けられている。トップシート30は吸収体56より幅広の長方形をなし、吸収体56の側縁より若干外方に延在し、液不透過性シート70とホットメルト接着剤などにより固着されている。
おむつの両側部には、使用面側に突出するバリヤーカフス60Aが形成され、このバリヤーカフス60Aは、実質的に幅方向に連続した不織布からなるバリヤーシート64と、弾性伸縮部材、例えば糸ゴムからなる1本の又は複数本の脚周り用弾性伸縮部材としての糸ゴム62とにより構成されている。130は面ファスナーによるファスニング片である。
バリヤーシート64の内面は、トップシート30の側縁と離間した位置において固着始端を有し、この固着始端から液不透過性シート70の延在縁にかけて、幅方向外方部分がホットメルト接着剤などにより固着されている。バリヤーシート64の外面は、その下面においてバックシート12Aにホットメルト接着剤などにより固着されている。さらに、ガスケットカフス用弾性伸縮部材、たとえば糸ゴム66が設けられている。
バリヤーシート64の内面の、液不透過性シート70への固着始端は、バリヤーカフス60Aの起立端を形成している。脚周りにおいては、この起立端より内側は、製品本体に固定されていない自由部分であり、この自由部分が糸ゴム62の収縮力により起立するようになる。
おむつの、装着時には、おむつが舟形に体に装着されるので、そして糸ゴム62の収縮力が作用するので、脚周りでは、糸ゴム62の収縮力によりバリヤーカフス60Aが起立する。
他方、このおむつ10Aは、おむつの背側両側端部に取り付けられたファスニング片130を有し、このファスニング片130の止着面にメカニカルファスナーのフック要素131を有するとともに、腹側外面に、フック要素と係合するループを有するターゲットテープ74を有しており、おむつの装着に当り、ファスニング片のフック要素をターゲットテープ74の任意個所に係合するようになっている。
その他の点、例えば各部の使用素材等については、前述のパンツ型紙おむつの場合と同じであるため、敢えて説明を省略する。
<表示部について>
さて、本発明は、上述した紙おむつ等の吸収性物品において、図2〜図5に示すように、トップシート30が中性からアルカリ性になると変色する表示部80を設けるものである。表示部80の設け方は特に限定されないが、例えば次のような手段を採ることができる。
すなわち、第1の方法としては、pH指示薬(後述する)を含む表示シート80をトップシート30に設けることが提案される。表示シート80はトップシート30の肌側面に重ねて設けることもできるが、図示例のようにトップシート30の吸収体56側面に接触させて設けるのが好ましい。図示しないが、トップシート30が複数枚のシートを積層して形成される場合、その層間に表示シートを挟むのも好ましい形態である。表示シート80は非固定であっても良いが、トップシート30、中間シート40等の隣接部材にホットメルト接着剤等により固定するのが好ましい。
表示シート80の基材としては、トップシート30や中間シート40、あるいは包被シート58と同様の繊維素材を用いることができる。また、表示シート80は専用のシートとして設けることもできるが、トップシート30に隣接する部材、すなわち図示例における中間シート40や、図示例において中間シート40を有しない場合における包被シート58を基材とし、これにpH指示薬を含有させることにより、隣接部材を表示シートとして構成することもできる。
pH指示薬を繊維基材に含有させる手法は特に限定されないが、例えば溶液の形態のpH指示薬をスプレー塗布や、ロール転写、浸漬により繊維基材に付与する手法を採用することができる。
第2の方法としては、中性からアルカリ性になると変色するpH指示薬をトップシート30に含有させることが提案される。この場合、トップシート30自体が表示シートになる点以外は第1の方法と同じである。
第3の方法としては、トップシートをその裏面側、例えば中間シート、吸収体もしくは包被シート等に対してホットメルト接着剤で接着するとともに、その接着剤にpH指示薬を含有させることが提案される。この場合、予め接着剤にpH指示薬を添加・混合しておき、これをベタ、ビード、スパイラル等の適宜の塗布方法で所望の部位に塗布する。
pH指示薬としては、中性からアルカリ性になると変色するものであれば特に限定されないが、例えば、フェノールレッド(pH6.4〜8.0で黄〜赤に変色)、ニュートラルレッド(pH6.8〜8.0で赤〜黄に変色)、p−α−ナフトールフタレイン(pH7.0〜9.0で黄〜青に変色)、クレゾールレッド(pH7.2〜8.8で黄〜赤に変色)、チモールブルー(pH8.0〜9.6で黄〜青に変色)、フェノールフタレイン(pH8.0〜10.0で無色〜赤紫に変色)、チモールフタレイン(pH9.4〜10.6で無色〜青に変色)の中から一種または二種以上を選択して用いることができる。特に好ましいpH指示薬はフェノールレッドである。
また、同一の表示部80に対して複数のpH指示薬を混合して用いることにより、排尿時、当初中性の尿がトップシート30と接触すると表示部80は第1の色に変色し、トップシート30中に残留する尿が細菌の影響によりアルカリ性に変化した時には表示部80が第1の色と異なる第2の色に変色するように構成しても良い。この場合におけるpH指示薬としては、例えばメチルレッドとフェノールレッドとの組み合わせや、フェノールブルーとフェノールレッドとの組み合わせを用いることができる。
pH指示薬の使用量は適宜定めれば良いが、トップシート30の単位面積あたりの量で1.5×10-5〜4×10-3g/m2とすることができる。少な過ぎると表示が不十分となるおそれがあり、多過ぎると指示薬が溶け出し身体や下着に付着するおそれがあるため好ましくない。
表示部80の形態は、図形(線状、多角形状、円状等)、文字(交換時期を知らせるメッセージ等)、その他の模様、キャラクターおよびこれらの組み合わせ等、適宜選択することができる。また、表示部80は、図2に示すように一つであっても良く、また図4に示すように複数であっても良い。表示部80の位置は適宜定めることができ、例えば前後方向中央部等、排泄部位をカバーするように設けるのが好ましく、特に、排尿口部から製品長手方向後部にあることが望ましい。排尿口部から製品長手方向後部でスキントラブルが発生すると、仙骨部や尾骨部などにおいてより深刻な状態である褥瘡を引き起こすおそれがある。表示部80はトップシート30の全体にわたり設けることもでき、その場合トップシート30の全面を覆う一体的な表示部を設けることもできるが、トップシート30の液透過性への影響を低減するため、複数の表示部を間隔を空けてトップシート30の全体にわたり配置するのが望ましい。図2に示す例では、トップシート30の幅方向中央に、前後方向に沿って直線状の表示部80を延在させており、また図3に示す例では、トップシート30の前後方向中央の領域に、幅方向に沿って両側に延在する直線状の表示部80を、前後方向に所定の間隔で複数(図示例では4本)設けている。さらに、図4に示すように、表示部80が製品幅方向両端部まで存在すると、おむつを開けなくても、脚回りに隙間を作るだけで表示部80を確認できるため好ましい。
他方、本発明では、トップシート30におけるpH変化を検出するために吸収体56よりもトップシート30側に表示部80が形成されるため、通常の構造では、表示部80の変色はトップシート30側面(内面)からしか視認することができず、不便である。よって、本発明では、表示部80と重なる位置に吸収体56を存在させずに、表示部80の色の変化が内面からだけでなく外面からも視認可能なように構成する。このような構造は、例えば図6に示すように、複数の吸収体56を、表示部80の寸法に合わせた所定の間隔で配置し、吸収体56間と重なる部位に表示部80を設けることにより形成することができる。図6に示す例では、図2に示す表示部80の配置に適用するために、吸収要素50の前後両端部まで延在する吸収体56を幅方向両側に配置しているが、これに限られず、吸収要素50の幅方向両端部まで延在する吸収体を前後方向に所定の間隔で配置しても良い。また、図示しないが、吸収体56における表示部80と重なる部分を刳り貫いても良い。
また、本発明の表示部80は、アルカリ性表示機能を有するものであるが、図7に示すように、単に排尿があると変色する従来の排尿表示機能を有する排尿表示部90と組み合わせて設けることもできる。図7に示す例は、アルカリ性表示部80と排尿表示部90とをトップシート30の幅方向中央における前後方向に沿って交互に複数配置したものであるが、他のあらゆる形態を採用できることはいうまでもない。
本発明は、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁用の尿吸収パッド、おむつカバーと併用する吸収パッド等の吸収性物品に適用できるものである。
パンツ型紙おむつの斜視図である。 パンツ型紙おむつの展開状態平面図である。 図2の3−3断面図である。 テープ式紙おむつの展開状態平面図である。 図4の5−5断面図である。 図2の3−3断面相当図である。 他の実施形態を概略的に示す要部平面図である。
12…外装シート、12c…弾性伸縮部材、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、52…フィラメント、54…高吸収性ポリマー粒子、56…吸収体、58…包被シート、60…バリヤーカフス、64…バリヤーシート、80…表示部。

Claims (6)

  1. 装着者の肌に接触される液透過性トップシートと、このトップシートの裏側に配置され、トップシートを透過した液を吸収保持する吸収体とを備えた吸収性物品であって、
    前記トップシートが中性からアルカリ性になると変色する表示部を設けるとともに
    前記表示部と重なる位置に前記吸収体が存在しておらず、前記表示部の色の変化が外面から視認可能に構成されている、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記表示部は、前記トップシートが尿と接触すると第1の色に変色し、前記トップシートが中性からアルカリ性になると第1の色と異なる第2の色に変色するものである、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記表示部は、中性からアルカリ性になると変色するpH指示薬を含む表示シートであり、この表示シートが前記トップシートの吸収体側面および内部の少なくとも一方に設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 中性からアルカリ性になると変色するpH指示薬が前記トップシートに含有されることにより、前記表示部が前記トップシートに設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  5. 中性からアルカリ性になると変色するpH指示薬を含有するホットメルト接着剤が、前記トップシートにおける前記吸収体側面に塗布されることにより、前記表示部が前記トップシートに設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  6. 前記pH指示薬が、フェノールレッド、ニュートラルレッド、p−α−ナフトールフタレイン、クレゾールレッド、チモールブルー、フェノールフタレインならびにチモールフタレインの中から選択されたものである、請求項のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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