JP2008053317A - 照射光学系 - Google Patents

照射光学系 Download PDF

Info

Publication number
JP2008053317A
JP2008053317A JP2006225827A JP2006225827A JP2008053317A JP 2008053317 A JP2008053317 A JP 2008053317A JP 2006225827 A JP2006225827 A JP 2006225827A JP 2006225827 A JP2006225827 A JP 2006225827A JP 2008053317 A JP2008053317 A JP 2008053317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
kaleidoscope
irradiation
laser
conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006225827A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Seike
幸治 清家
Kazunori Yamazaki
和則 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2006225827A priority Critical patent/JP2008053317A/ja
Publication of JP2008053317A publication Critical patent/JP2008053317A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Recrystallisation Techniques (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

【課題】
コンパクトな構成で、複数のレーザビームを合成し、長尺方向で均一化した強度分布を有する長尺ビームを照射する。
【解決手段】
複数のレーザ光源の各々から出射したレーザビームを光ファイバに結合し、光ファイバの出射面を第1の方向に並んで配列する。複数の光ファイバの出射面から出射する複数の光ビームをNA変換光学系に導入し、第1の方向のNAを変換する。NAを変換した光ビームをカレイドスコープに導入し、第1の方向に関して複数回反射させる。第1の方向の光強度分布を平均化した合成光ビームをカレイドスコープから出射する。直交方向に関して異なる焦点距離を有する結像光学系で、長尺方向はカレイドスコープの出射面の像を、短尺方向は光ファイバの出射面の像を、それぞれ照射面上に結像する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、長尺レーザビームを形成して照射面上に照射する照射光学系に関し、特に複数のレーザから出射する複数のレーザビームを合成し、長尺レーザビームを形成して照射面上に照射する照射光学系に関する。
液晶表示装置などにおいて、ガラス基板等の耐熱性の低い基板上に堆積したアモルファス半導体膜をレーザアニールによって結晶化することが行われている。薄膜トランジスタ等の半導体素子の特性は、結晶化によって向上する。例えばライン状のレーザビームをアモルファスシリコン膜上で走査することにより、アモルファスシリコン膜を多結晶シリコン膜に結晶化する。アモルファスシリコン膜のレーザアニールには、主にエキシマレーザが用いられてきた。
光ビームは、通常ガウス分布的強度分布を有し、中央で強度が高く、周辺に向かって強度が低下する。レーザビームはレーザ発振器の構造に応じた出射ビーム形状を有する。この場合も、例えばレーザ発振器の水平方向、垂直方向でそれぞれガウス分布的強度分布を有する。中央の強度が高い領域で満足できるレーザアニールが行えても周辺で強度が不足するとレーザアニールは不十分になる。光強度分布を均一化するために、例えばホモジナイザが用いられる。ホモジナイザは、例えば入射面上でビームを1方向に関して複数領域に分割し、シリンドリカルレンズを用いて各領域の光を出射面上に重ね、重ねたビームを照射面上に照射する。照射面のx方向、y方向に合わせて、x方向のホモジナイザ、y方向のホモジナイザを用いれば、照射面上で均一な強度分布を有するビームが得られる。
最近、固体レーザを用いたレーザアニールが用いられ始めた。エキシマレーザと比べ、固体レーザは安定性に優れ、保守が容易である特徴を有する。固体レーザは、一般的にエキシマレーザに比べて出力が低い。
近年、表示装置の大画面化と共に、レーザアニール装置のレーザビームの長尺化が要求されている。固体レーザを用いる場合、必要なエネルギ密度を得るためには、複数の固体レーザを用い、複数のレーザビームの合成を行うことが研究されている。ピーク光強度を高くするために、レーザビーム短尺方向の細線化も研究されている。
特開2002−184206号は、直線状に等ピッチで整列されたレーザ発光部からの出射光をシリンドリカルレンズアレイで少なくとも1方向に関して平行光束化させ、コンデンサレンズによってカレイドスコープの入射面に入射させて複数回の反射を行わせ、リレーレンズを介して被照射部上に照射することを提案する。コンパクトな構成と記載するが、等ピッチのレーザ発光部を有するレーザアレイと同一ピッチのシリンドリカルレンズアレイとをどのように実現するかについては教示がない。
特開2003−289052号は、複数台のレーザから出射したレーザビームをミラーを介して同数の第1の方向に並んだシリンドリカルレンズアレイに入射させ、続いて第1の方向と直交する第2の方向に並んだシリンドリカルレンズアレイに入射させ、コンデンサレンズで合成し、集光レンズにより照射面に照射することを提案する。複数台のレーザと複数のシリンドリカルレンズとの結合を、レーザと同数の光ファイバを用いて行うことも提案する。第1の方向に並んだシリンドリカルレンズは、それぞれ1つのレーザから出射したレーザビームを受け、同一面上に重ねるので、第1の方向の光強度分布は均一化されない。
特開2005−294493号は、並列配置された複数のレーザ発振器の出射光を、アッテネータ、反射ミラーを介して、偏向器、ビーム合成器に入射する構成を開示する。ビーム合成器は、2段のアレイレンズ及びコンデンサレンズをふくむ。ビーム合成器の出射光は、さらにミラーを介して、音響光学変調器、ビームホモジナイザに入射される。ビームホモジナイザは、2段のアレイレンズおよびコンデンサレンズで構成される。
特開2002−184206号公報 特開2003−289052号公報 特開2005−294493号
複数台のレーザからの出射光を合成して、長尺ビームを形成する場合、複数のレーザ光を如何に合成するか、合成ビームの強度を長尺方向で如何に均一化するか、合成ビームを短尺方向で如何に細線化して十分な光強度を提供するかが問題となろう。
本発明の目的は、コンパクトな構成で、複数のレーザビームを合成し、長尺方向で均一化した強度分布を有する長尺ビームを照射できる照射光学系を提供することである。
本発明の他の目的は、コンパクトな構成で、複数のレーザビームを合成し、長尺方向で均一化した強度分布、短尺方向で十分なピーク光強度を有する長尺ビームを照射できる照射光学系を提供することである。
本発明の他の目的は、限られた寸法を有し、構成要素数が少ない照射光学系を提供することである。
本発明の1観点によれば、
複数のレーザ光源の各々から出射したレーザビームが結合される入射面と、光軸に直交する面内の第1の方向に並んで配列された出射面とを有する複数の光ファイバと、
前記複数の光ファイバの出射面から出射する、前記第1の方向に並んだ複数の光ビームを受け、前記第1の方向の開口数(NA)を変換するNA変換光学系と、
前記NA変換光学系を通過した複数の光ビームを含む合成光ビームを入射面に受け、前記第1の方向に関して複数回反射させ、出射面から前記第1の方向の光強度分布を平均化した合成光ビームを出射するカレイドスコープと、
前記カレイドスコープの出射面から出射する合成光ビームを受け、光軸に直交する照射面上に前記第1の方向に沿ったライン状に結像する結像光学系であり、前記第1の方向と、前記第1の方向に交差する第2の方向とに関して異なる焦点距離を有する結像光学系と、
を有する照射光学系
が提供される。
複数のレーザ光源が出射するレーザビームを、光ファイバを用いて光軸に直交する面内の第1の方向に並べて配置することにより、光強度が高く、出射面積の小さい擬似光源を構成することができる。
第1の方向に並んだビーム列を、カレイドスコープ内で複数回反射させることにより、第1の方向の光強度を均一化できる。第2の方向は、走査方向となるので、十分なピーク光強度が得られれば、光強度の均一化は必ずしも必要ない。
第1の方向と交差する第2の方向に関しては、NA変換光学系、カレイドスコープを素通りさせ、結像光学系で光ファイバ出射面等カレイドスコープ出射面よりもレーザ光源側の位置を照射面上にイメージングすると、第2の方向に関して大きな縮小率を実現できる。
第1の方向と第2の方向とで独立のNA変換を行うと、ビーム列の形状に合わせて第1の方向の寸法、第2の方向の寸法が異なるカレイドスコープを用いても、第1の方向、第2の方向で同一回数の反射を行わせることができる。第2の方向に関しても、光強度分布の均一化を行える。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1A−1Eは、本発明の実施例の基本形態を示す。図1A右上に示すように、xyz直交座標系を想定する。光軸方向をz方向とし、光軸と直交する方向にx方向と、y方向を設定する。複数台の固体レーザ11が、結合レンズ12を介して対応する本数の光ファイバ13の入射面に結合される。複数の光ファイバ13の出射面は、光軸に直交するxy面内のx方向(第1の方向)に並んで配置され、ライン状の擬似光源を構成する。光ファイバ群13から発する光ビームの集合であるライン状光ビームは、開口数(NA)変換光学系14によって少なくともx方向のNAを変換し、カレイドスコープ15に入射する。カレイドスコープ15は、少なくともx方向に関して複数回の反射を行わせ、合成され、x方向の光強度分布を均一化した光ビームを出射面より出射する。カレイドスコープ15から出射した光ビームは、結像光学系15により、照射面17上にイメージングされる。
固体レーザ11は、例えばNd:YLF(Nd3+:LiYF)の2倍高調波(波長527nm)パルス発振レーザであり、例えば10台を並列に配置する。各レーザ11には、必要に応じてアッテメータ11Aが結合され、出射エネルギが調整できる。各レーザ11は、制御装置20により制御される。パルス発振レーザの場合、制御装置20は発振タイミングを制御できる。同時発振から発振タイミングをNパルスずらした発振まで可変である。レーザの出射ビームは、それぞれ結合レンズ12を介して対応する光ファイバ13に結合される。
図1Bに示すように光ファイバ13のコア13cの径をaとし、光ファイバの入射面に入射するビーム径をwとする。ビーム径wは、光エネルギがピーク光エネルギからその1/eまで低下する光束の幅で定義される。
図1Cに示すように、ビーム径wに対するコア径aの比t=a/wを変化させると、光透過率は変化する。t=1の時光透過率は約87%であるが、比tを1.5にすると、光透過率は99%となる。レーザビームと光ファイバの結合による損失を考慮すると、入射ビームサイズは、光ファイバ開口(コア)サイズの2/3以下にすることが好ましい。光ファイバの入射ビーム、出射ビームのNAは、例えば0.016である。
光ファイバ13は、例えばコア径1mm、ファイバ径1.25mmのステップインデックス光ファイバで構成される。10本の光ファイバの出射面を互いに接してx方向に並べれば、12.5mmの長さになる。各隣接コアは0.25mm離れているが、1mm×12.25mmのコンパクトな、ライン状擬似光源が形成される。なお、レーザ光源の数、従って光ファイバの数は、複数であれば良く、10に限らない。また、複数の光ファイバの出射面を必ずしも1列に並べなくてもよい。例えば2列、3列に並べることもできる。いずれの場合も、複数の光ファイバの出射面が集合して、面積の狭い擬似光源を構成する。但し、この擬似光源内には、レーザ台数に応じたピーク光強度がある。
図1Dに示すように、X方向に並置された複数の光ファイバ13の出射面(擬似光源)から発した光を、照射面17上でx方向に長い長尺ビーム21として結像する。照射面17上の長尺ビーム21は、均一化されたx方向の光強度分布を有することが望まれる。このため、カレイドスコープを用いてx方向に関して反射を繰り返させる。例えば、9分割のホモジナイザに対応させ、4回の反射を行わせる。
光ファイバ13出射光のNAは、例えば0.016のように小さく、このまま4回の反射を行わせるとカレイドスコープの長さ(z方向の寸法)が大きくなりすぎる。NA変換光学系14を用いてx方向のNAを例えば10倍(NA=0.16)に拡大し、カレイドスコープ15内でx方向に関して4回の反射を行わせる。
図1Eに示すように、カレイドスコープ15がない場合、NA変換光学系14から出射する光ビームはゾーンz1−z9に進行するとする。各レーザからの光ビームは進行と共に発散するので重なり合うようになる。しかし両端部では光強度は低下する。カレイドスコープ15は、ゾーンz5の両側面にミラーを配置することによりゾーンz1−z9に進行すべき光ビームを、反射で折り返し、ゾーンz5のみに進行させる。なお、入射光が全反射するように入射角度を設定すれば、特にミラーを配置する必要はない。
ゾーンz5両側面のミラーにより、ゾーンz1−z4、z6−z9に進行すべき光は内部反射する。ゾーンz4、z6に入射すべき光は、一回の反射によってゾーンz5に入射し、ゾーンz3、z7に入射すべき光は、2回の反射によってゾーンz5に入射し、ゾーンz2、z8に入射すべき光は、3回の反射によってゾーンz5に入射し、ゾーンz1、z9に入射すべき光は、4回の反射によってゾーンz5に入射する。このように、x方向に関して4回の内部反射を行わせるカレイドスコープは、入射光ビームをx方向に9分割して、折り返し重ね合わせることによりx方向光強度分布をホモジナイズする。カレイドスコープ15の出射面は、x方向の光強度分布が均一化された擬似光源を構成する。
結像光学系16は、x方向に関してカレイドスコープ15出射面を照射面17上に結像することにより、x方向光強度分布を均一化した光ビームの像を照射面17上に形成する。
光ファイバ13の出射面を集合した擬似光源の寸法は小さくできるので、NA変換光学系、カレイドスコープ、結像光学系の寸法も小さくできる。NA変換光学系、カレイドスコープ、結像光学系に関して種々の設定が可能である。以下、より具体的な実施例について説明する。
図2A、2Bは、第1の実施例による照射光学系のNA変換光学系、カレイドスコープ、結像光学系の構成を概略的に示す断面図である。図2Aは、ビーム長尺方向(xz面)の断面を示し、図2Bは、ビーム短尺方向(yz面)の断面を示す。
図2Aに示すように、長尺方向に関しては、複数本の光ファイバ13から発する複数本のレーザビームを、NA変換光学系14LによってNAを拡大し、カレイドスコープ15Lに入射する。NAが拡大された入射ビームは、カレイドスコープ15L内で4回の反射を行い、結合光学系16Lに向かって出射する。結像光学系16Lから見たとき、カレイドスコープ15L出射面は擬似光源を構成しているが、それより遠方は反射回数に応じて光路が分離する。カレイドスコープより光源側を見ようとすると、9つの光路に分離してしまう。
図2Bに示すように、ビーム短尺方向に関しては、NA変換光学系14SはNA変換を行わず、入射ビームを素通りさせる。カレイドスコープ15Sも反射を行わず、入射ビームを素通りさせる。結像光学系16Sから見ると、擬似光源を構成する光ファイバ13の出射面を見ることができる。結像光学系16Sは、光ファイバ13の出射面を照射面17にイメージングする。
図2C−2Fは、カレイドスコープ15の構成を示す。図2C−2Eは、3種のカレイドスコープの長尺(xz)方向に関する断面図である。光束の最外側の光線をしめす。x方向で多くの反射を行わせるのにはx方向の幅は狭いほどよいが、結像光学系での拡大倍率を考慮し、カレイドスコープ15Lのx方向の幅を6mmとする。
図2Cは、入射面においてカレイドスコープに蹴られることなく収束する光ビームがカレイドスコープ15Lに入射し、出射面において発散する光ビームがカレイドスコープに蹴られることなく出射する。最初の反射R1は、カレイドスコープ15Lの入射面から全長Lの約1/5の位置で生じている。反射から次の反射までのz方向距離を2dとする。カレイドスコープ15Lの幅は6mmである。カレイドスコープLの材料を屈折率n=1.46の石英とし、入射ビームのNAを0.16とすると、NA=n・sinu≒1.46×(3/d)と近似できる。0.16=1.46×(3/d)からd=27.375mmとなる。カレイドスコープ15Lの入射面から出射面までの距離Lは、L=10d=274mmとなる。
図2Dは、カレイドスコープ15Lの入射面で入射ビームが収束し、その後発散してd進んだ位置で第1回目の反射R1を行う場合を示す。他の点は、図2Cと同様である。この場合、カレイドスコープ15Lの長さはd短くなり、246mmとなる。
図2Eは、発散する光ビームがカレイドスコープ15Lに入射し、入射した位置で第1回目の反射R1を行う場合を示す。その他の点は図2C、2Dと同様である。この場合、カレイドスコープ15Lの長さは、図2CのカレイドスコープLの長さより2d短くなり、219mmとなる。図2Cから図2Dを介して図2Eにいたる範囲で4回反射のカレイドスコープを実現できる。入射面での位置合わせも考慮し、長さ225mm、幅6mmのカレイドスカープを設計した。
図2Fは、カレイドスコープの短尺(yz)方向の断面を示す。図2Bに示すように、NA変換光学系14Sは素通りなので、カレイドスコープ15SにはNA=0.016の入射ビームが入射する。光ファイバ出口のビーム径が約1mmであり、光ファイバ出口からカレイドスコープ入射面までの長さを450mm程度とすると、カレイドスコープ入口でのビームサイズは15.4mmとなる。長さ225mmのカレイドスコープ出口でのビームサイズは4.93mm大きくなり20.33mmとなる。短尺方向に関してはカレイドスコープ内で反射を行わないように、短尺方向寸法を20.33mm以上にすればよい。余裕を見て短尺(y)方向の幅を30mmとした。
図2Bに示すように、短尺方向に関しては、光ファイバ13を発した光ビームは、光学的に直進し、結合光学系16Sに入射する。結像光学系16Sは、光ファイバ13の出射面を照射面上に結像する。
単純なレンズの結像を想定する。レンズの焦点距離をf、レンズから物点までの距離をa、レンズから像点までの距離をbとすると、(1/a)+(1/b)=(1/f)となる。結像の倍率はm=b/aとなる。
図2A,2Bに示すように、結像光学系16を、長尺方向のシリンドリカルレンズと短尺方向のシリンドリカルレンズの組み合わせで構成する場合、長尺方向のシリンドリカルレンズを光源に近い方に置き、短尺方法のシリンドリカルレンズを光源から遠い方に置くのが好ましい。長尺方向に関してはbを大きくして倍率mを大きくし、短尺方向に関してはbを小さくして倍率を小さくできる。
図3Aに示すように、長尺方向の結像光学系16Lにより、カレイドスコープ15Lの出射面の像を照射面17上にイメージングする。光強度分布が均一化されたカレイドスコープ15L出射面の像が、照射面上に拡大して結像される。
図3Bに示すように、光ファイバ13の出口の像を、短尺方法の結像光学系16Sにより、照射面17上に縮小して結像する。レンズの焦点距離をfs、光ファイバ13からレンズ16Sまでの距離をa、レンズ16Sから照射面17までの距離をbとすると、(1/a)+(1/b)=1/fsであり、像倍率mはm=b/aとなる。光ファイバ13の出射面の径を1mm=1000μmとすると、照射面17上には、1000×(b/a)の径の像が得られる。50μm径の結像を得るには、b/a=1/20となる。a=80cmであれば、b=4cm、a=40cmであれば、b=2cmとなる。ビームを50μm以下に細線化しても、結像レンズ16Sと照射面17との間には十分なクリアランスを設けることが可能である。もちろん、結像レンズ16Sと照射面17との間の距離を短くし、より小さな像を結像することも可能である。
なお、短尺方向に関して、結像光学系はカレイドスコープの出射面より光源側の像を結像すれば、高い縮小率(小さい倍率)を得るのに有効である。光ファイバ出射面の像を照射面上にイメージングするのが短尺方向のビーム寸法を小さくするのに最も有効である。光ファイバの出射面から結像光学系の焦点深度以内の像であれば、照射面上でほぼ同一の効果が得られる。照射面上で短尺方向のビーム径がベストフォーカスから2倍になるまでの範囲であれば、実効的に高い縮小率(小さい倍率)が保障される。
図4A、4Bは、シミュレーションによって求めたカレイドスコープ出射面上での長尺方向の光強度分布及び短尺方向の光強度分布を示す。長尺方向に関しては、カレイドスコープの幅6mmの全幅に渡り、ほぼ一定の光強度が得られている。短尺方向の光強度分布は、カレイドスコープの幅30mm内に分布している。半値幅(FWHM)は、11mmである。NAから求めたカレイドスコープ入射面上でのビームサイズ15,4mmとほぼ一致する結果である。
図4C、4Dは、シミュレーションによって求めた照射面上での長尺方向及び短尺方向の光強度分布である。長尺方向に関しては、光ビームの長さが拡大しているが、光強度分布は全幅においてほぼ一定である。短尺方向に関しては、光強度分布が短尺方向に縮小され、細線化が実現されている。
以上説明した第1の実施例においては、照射ビームの長尺方向についてのみ、NA変換を行った。長尺方向、短尺方向ともに同一のNA変換を行うことも可能である。図5A、5Bは、第2の実施例によるカレイドスコープ15を概略的に示す断面図である。図5Aは、カレイドスコープのビーム長尺方向の断面図を示し、第1の実施例の場合と同様である。
図5Bに示すように、長尺方向と同一のNA変換を受けた入射ビームを受けるビーム短尺方向に関しては、カレイドスコープ15の寸法を、反射を生じないように設定する。例えば、上述のようにビーム長尺方向のカレイドスコープの寸法が6mmであり、ビーム長尺方向において4回の反射を行わせる場合、ビーム短尺方向のカレイドスコープの寸法を、6×9=54mm以上、例えば60mmとする。ビーム短尺方向に関しては、カレイドスコープ内で反射が生じないため、結像光学系16から、NA変換光学系を介して、光ファイバ13の出射面を見ることができる。結像光学系で光ファイバ13の出口の像を照射面に結像すると、第1の実施例同様、倍率mを小さく設定することができる。
第1、第2の実施例においては、照射面上のビーム長尺方向のカレイドスコープ寸法を照射面のビーム短尺方向のカレイドスコープ寸法よりも短く設定し、カレイドスコープ内でビーム短尺方向の反射は行わせなかった。カレイドスコープ内でビーム短尺方向の反射も行わせ、短尺方向の光強度分布も均一化することもできる。長尺方向、短尺方向共に、光強度分布が均一となる所定回数の反射を行わせる。この場合、カレイドスコープ寸法もビーム形状に合わせ、長尺方向で長く、短尺方向で短く設定するのが好ましい。カレイドスコープ入射面の有効面積を広くすることができ、入射面の損傷回避などにも有効となる。
図6A、6Bは、第3の実施例による光照射光学系を示す概略断面図である。カレイドスコープ15内で、短尺方向、長尺方向共に例えば同一回数の反射を行わせる。カレイドスコープの15の寸法が、ビーム長尺方向に長く、ビーム短尺方向に短い場合、NA変換光学系で同一のNA変換を行うと、カレイドスコープ内で異なる回数の反射を生じさせることになる。ビーム長尺方向で所望の反射回数を達成しようとすると、NAを大きく設定することになり、ビーム短尺方向では所望の回数よりも多数の反射を生じてしまう。逆に、ビーム短尺方向で所望の反射を達成するようにNAを設定すると、ビーム長尺方向においては所望反射回数を達成できず、反射回数が不足することになってしまう。そこで、NA変換光学系を、長尺方向、短尺方向それぞれ独立にNA変換を行えるように設定する。
図6Aに示すように、NA変換光学系14は、短尺方向NA変換光学系14Sと長尺方向NA変換光学系14Lを含む。長尺方向に関しては、短尺方向NA変換光学系14Sは素通りであり、長尺方向NA変換光学系14Lのみが機能する。
図6Bに示すように、短尺方向に関しては、短尺方向NA変換光学系14Sのみが機能し、長尺方向NA変換光学系14Lは素通りである。
このように、ビーム長尺方向、短尺方向でそれぞれ独立にNAを変換することにより、長尺方向に長く、短尺方向に短いカレイドスコープ15内で、それぞれ均一強度分布を実現するのに必要な所定回数の反射を達成することができる。
ビーム長尺方向、短尺方向共に、カレイドスコープ内で反射させることにより、光強度分布を均一化できる。短尺方向の光強度分布が、ガウス分布型から台形分布型に変化し、両側を急峻な強度変化を示す領域で画定された均一強度領域が形成される。アモルファスシリコン膜を多結晶化するレーザアニールにおける種結晶形成等に有効であろう。レーザビームをマスクで整形することで類似の光強度分布を形成することも可能であるが、マスクでビームを整形することは利用可能なビームエネルギを減少させることになる。
本実施例の場合、ビーム短尺方向、長尺方向共にカレイドスコープ内で反射を行うため、結像光学系16は、カレイドスコープ15出射面の像を照射面17上に結像する。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、レーザ光源として、固体レーザに限らず、ガスレーザ、半導体レーザを用いてもよい。パルス発振レーザに限らず、連続発振レーザを用いることもできる。複数のレーザからの出射光を合成する場合に有効である。その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
図1A〜1Eは、本発明の実施例の基本形態を示す概略断面図、光ファイバの端面を示す斜視図、光ファイバへの結合率を示すグラフ、光ファイバの出射面と照射面上の光ビームの関係を示す斜視図、カレイドスコープ内の反射を説明するためのダイアグラムである。 図2A〜2Fは、第1の実施例による照射光学系を示す概略断面図である。 図3A、3Bは、第1の実施例による結像光学系の機能を概略的に示す断面図である。 図4A、4Bは、第1の実施例によるカレイドスコープ出口での光強度分布例を光シュミュレーションによって求めたグラフ、図4C、4Dは、照射面上の光強度分布例をシミュレーションによって求めたグラフである。 図5A、5Bは、第2の実施例によるカレイドスコープを概略的に示す断面図である。 図6A、6Bは、第3の実施例による照射光学系を概略的に示す断面図である。
符号の説明
11 固体レーザ
12 結合レンズ
13 光ファイバ
14 NA変換光学系
15 カレイドスコープ
16 結像光学系
17 照射面
20 制御回路
21 照射光ビーム

Claims (15)

  1. 複数のレーザ光源の各々から出射したレーザビーが結合される入射面と、光軸に直交する面内の第1の方向に並んで配列された出射面とを有する複数の光ファイバと、
    前記複数の光ファイバの出射面から出射する、前記第1の方向に並んだ複数の光ビームを受け、前記第1の方向の開口数(NA)を変換するNA変換光学系と、
    前記NA変換光学系を通過した複数の光ビームを含む合成光ビームを入射面に受け、前記第1の方向に関して複数回反射させ、出射面から前記第1の方向の光強度分布を平均化した合成光ビームを出射するカレイドスコープと、
    前記カレイドスコープの出射面から出射する合成光ビームを受け、光軸に直交する照射面上に前記第1の方向に沿ったライン状に結像する結像光学系であり、前記第1の方向と、前記第1の方向に交差する第2の方向とに関して異なる焦点距離を有する結像光学系と、
    を有する照射光学系。
  2. 前記結像光学系は、前記第1の方向に関しては前記カレイドスコープの出射面の像を前記照射面上に結像し、前記第2の方向に関しては前記カレイドスコープ出射面より前記レーザ光源側の像を前記照射面上に結像する請求項1記載の照射光学系。
  3. 前記結像光学系は、前記第2の方向に関しては前記光ファイバの出射面から焦点深度以内の位置を前記照射面上に結像する請求項1または2記載の照射光学系。
  4. 前記結像光学系は、前記第2の方向に関しては前記光ファイバの出射面から結像ビーム径が2倍になるまでの範囲内の位置を前記照射面上に結像する請求項1または2記載の照射光学系。
  5. 前記カレイドスコープは、前記第2の方向に関しては入射光を反射しない請求項1〜4のいずれか1項記載の照射光学系。
  6. 前記カレイドスコープは、前記第1の方向の寸法が前記第2の方向の寸法より短い請求項5記載の照射光学系。
  7. 前記NA変換光学系は、前記第2の方向に関しては入射光をNA変換せずに透過させる請求項1〜6のいずれか1項記載の照射光学系。
  8. 前記NA変換光学系は、前記第1及び第2の方向に関して同一のNA変換を行い、前記カレイドスコープの前記第2の方向の寸法は、前記第2の方向に関して反射を生じないように選択されている請求項6記載の照射光学系。
  9. 前記NA変換光学系は、前記複数の光ファイバから出射する、前記第1の方向に並んだ複数の光ビームを受け、前記第2の方向のNAも変換する請求項1記載の結像光学系。
  10. 前記カレイドスコープは、前記第1の方向の寸法が前記第2の方向の寸法より長い請求項9記載の照射光学系。
  11. 前記カレイドスコープが前記第1の方向及び第2の方向に関してそれぞれ所定回数の反射を行うように、前記NA変換光学系は前記第1の方向及び第2の方向に関して独立のNA変換を行う請求項9または10記載の結像光学系。
  12. さらに、複数の固体レーザを有し、前記複数の光ファイバが前記複数の固体レーザに結合されている請求項1〜11のいずれか1項記載の照射光学系。
  13. 前記固体レーザが、パルス発振レーザである請求項12記載の照射光学系。
  14. 前記固体レーザが、連続発振レーザである請求項12記載の照射光学系。
  15. さらに、複数の半導体レーザを有し、前記複数の光ファイバが前記複数の半導体レーザに結合されている請求項1〜11のいずれか1項記載の照射光学系。
JP2006225827A 2006-08-22 2006-08-22 照射光学系 Withdrawn JP2008053317A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006225827A JP2008053317A (ja) 2006-08-22 2006-08-22 照射光学系

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006225827A JP2008053317A (ja) 2006-08-22 2006-08-22 照射光学系

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008053317A true JP2008053317A (ja) 2008-03-06

Family

ID=39237108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006225827A Withdrawn JP2008053317A (ja) 2006-08-22 2006-08-22 照射光学系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008053317A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010125978A1 (ja) * 2009-04-30 2010-11-04 三菱電機株式会社 レーザ照明装置、照明方法、半導体素子の製造方法、投写型表示装置、ならびに投写型表示装置を用いた画像表示方法
JP2013055111A (ja) * 2011-09-01 2013-03-21 Phoeton Corp レーザ光合成装置、レーザアニール装置およびレーザアニール方法
JPWO2016151827A1 (ja) * 2015-03-25 2018-01-11 ギガフォトン株式会社 レーザ装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010125978A1 (ja) * 2009-04-30 2010-11-04 三菱電機株式会社 レーザ照明装置、照明方法、半導体素子の製造方法、投写型表示装置、ならびに投写型表示装置を用いた画像表示方法
JP4948650B2 (ja) * 2009-04-30 2012-06-06 三菱電機株式会社 レーザ照明装置、照明方法、半導体素子の製造方法、投写型表示装置、ならびに投写型表示装置を用いた画像表示方法
US8517542B2 (en) 2009-04-30 2013-08-27 Mitsubishi Electric Corporation Laser illumination device, illumination method, semiconductor element manufacturing method, projection display device, and image display method using the projection display device
JP2013055111A (ja) * 2011-09-01 2013-03-21 Phoeton Corp レーザ光合成装置、レーザアニール装置およびレーザアニール方法
JPWO2016151827A1 (ja) * 2015-03-25 2018-01-11 ギガフォトン株式会社 レーザ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8735186B2 (en) Beam homogenizer, laser irradiation apparatus, and method for manufacturing semiconductor device
JP4698460B2 (ja) レーザアニーリング装置
US7953310B2 (en) Beam homogenizer, laser irradiation apparatus, and method for manufacturing semiconductor device
US7842565B2 (en) Beam homogenizer and laser irradiation apparatus
US8105435B2 (en) Beam homogenizer and laser irradiation apparatus and method of manufacturing semiconductor device
JP3589299B2 (ja) ビーム整形装置
TWI452338B (zh) 射線成形裝置
JP2008147428A (ja) レーザ照射装置、及び、レーザ照射方法
JP2007115729A (ja) レーザ照射装置
US10437072B2 (en) Line beam forming device
JP2009021597A (ja) 多重ビームレーザー装置
JP2008053317A (ja) 照射光学系
KR101188417B1 (ko) 반도체 제조장치
TW200400672A (en) An optical system for uniformly irradiating a laser bear
JP2005109359A (ja) レーザ装置及び液晶表示装置の製造方法
JP2003287703A (ja) レーザビーム均一照射光学系
JP7140384B2 (ja) レーザアニール装置
JP2003218054A (ja) レーザビーム長尺化装置
JP2006054480A (ja) レーザプロセス装置
JP4619035B2 (ja) ビームホモジナイザ及びレーザ照射装置、並びに半導体装置の作製方法
JP3762773B2 (ja) レーザビーム均一照射光学系
JP2005129916A (ja) ビームホモジナイザ、レーザ照射装置、半導体装置の作製方法
JP2008218601A (ja) ビーム照射装置、及び、ビーム照射方法
JP2022539424A (ja) レーザ放射用の変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20091110