JP2008147428A - レーザ照射装置、及び、レーザ照射方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安価なレーザ照射装置を提供する。
【解決手段】 レーザビームを出射する複数の半導体レーザと、入射端面と出射端面とを備え、出射端面が第1の方向に沿って配置された複数の光ファイバであって、複数の光ファイバは、複数の半導体レーザに対応して準備され、複数の半導体レーザから出射したレーザビームの各々が、複数の光ファイバのうちの対応する光ファイバの入射端面から導入されて出射端面から出射される複数の光ファイバと、複数の光ファイバの出射端面から出射したレーザビームを第1の方向と交差する第2の方向に収束させ、第1の方向には収束させない光学系とを有するレーザ照射装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 レーザビームを出射する複数の半導体レーザと、入射端面と出射端面とを備え、出射端面が第1の方向に沿って配置された複数の光ファイバであって、複数の光ファイバは、複数の半導体レーザに対応して準備され、複数の半導体レーザから出射したレーザビームの各々が、複数の光ファイバのうちの対応する光ファイバの入射端面から導入されて出射端面から出射される複数の光ファイバと、複数の光ファイバの出射端面から出射したレーザビームを第1の方向と交差する第2の方向に収束させ、第1の方向には収束させない光学系とを有するレーザ照射装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、レーザビームを照射して加工を行うレーザ照射装置、及びレーザ照射方法に関する。
レーザアニールには、通常、高いパルスエネルギが必要とされるため、エキシマレーザまたは固体レーザの2倍高調波が用いられる。
しかし、エキシマレーザは定期的なガス交換を必要とするためランニングコストが高く、また放電励起を利用するためレーザビームの品質を一定に保ち、長時間連続で装置を運転するのは難しい。
また、固体レーザはエキシマレーザに比べてランニングコストを低減することが可能であるが、出力が低いため高いスループットを得ることが難しい。
光源として連続波を出射する全固体グリーンレーザを使用すると、ワット当たりのコストが極めて高くなる。
レーザアニール装置におけるレーザビームの強度分布の均一性を安価に向上させる発明が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
本発明の目的は、安価なレーザ照射装置を提供することである。
また、高品質の加工を行うことのできるレーザ照射装置を提供することである。
更に、本発明の他の目的は、安価に実施できるレーザ照射方法を提供することである。
本発明の一観点によれば、レーザビームを出射する複数の半導体レーザと、入射端面と出射端面とを備え、前記出射端面が第1の方向に沿って配置された複数の光ファイバであって、複数の光ファイバは、前記複数の半導体レーザに対応して準備され、前記複数の半導体レーザから出射したレーザビームの各々が、前記複数の光ファイバのうちの対応する光ファイバの入射端面から導入されて出射端面から出射される複数の光ファイバと、前記複数の光ファイバの出射端面から出射したレーザビームを前記第1の方向と交差する第2の方向に収束させ、前記第1の方向には収束させない光学系とを有するレーザ照射装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、複数の半導体レーザを含み、中心光線が相互に平行な複数のレーザビームを出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射した、中心光線が相互に平行な複数のレーザビームが入射し、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角を大きくして出射させ、出射するレーザビームの中心光線を相互に平行に保ち、かつ出射するレーザビームの中心光線の間隔を、入射したレーザビームの中心光線の間隔よりも狭くすることにより、レーザビーム同士を部分的に重ね合わせる拡がり角拡大光学系と、前記拡がり角拡大光学系によって部分的に重ね合わされたレーザビームが入射し、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角を小さくして出射させ、かつ出射するレーザビームが部分的に重ね合わされた状態で、これらの中心光線を相互に平行に保つ拡がり角縮小光学系とを有するレーザ照射装置が提供される。
更に、本発明の他の観点によれば、出射端が、ある平面に沿って並び、出射端から出射するレーザビームの中心光線が相互に平行になるように配置された複数の光ファイバと、前記光ファイバの入射端に、それぞれレーザビームを入射させる複数の半導体レーザと、前記光ファイバの出射端から出射され、あるビーム拡がり角をもって伝搬するレーザビーム同士が部分的に重なった状態で入射する前段収束レンズと、前記前段収束レンズを通過したレーザビームが入射し、該前段収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、該前段収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする後段収束レンズとを有するレーザ照射装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、(a)表層部にシリコン膜が形成され、行列状にTFT形成予定領域が画定された加工基板を、前記TFT形成予定領域の行方向または列方向が第1の方向と平行となるように支持する工程と、(b)前記第1の方向に沿って、前記TFT形成予定領域の行または列ごとに、離散的にレーザビームを集光して入射させながら、前記加工基板を前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させる工程とを有するレーザ照射方法が提供される。
本発明によれば、安価なレーザ照射装置を提供することができる。
また、高品質の加工を行うことのできるレーザ照射装置を提供することができる。
更に、本発明によれば、安価に実施できるレーザ照射方法を提供することができる。
図1(A)及び(B)は、第1の実施例によるレーザ照射装置を示す概略図である。
図1(A)を参照する。
第1の実施例によるレーザ照射装置は、複数の青色半導体レーザ(laser diode:LD)70a、70b、各青色半導体レーザ70a、70bから出射したレーザビームが導入される光ファイバ71a、71b、及び、シリンドリカルレンズ72a、72bを含んで構成される。
光ファイバ71a、71bの導入端面から導入され、出射端面から出射される青色半導体レーザビーム75a、75bは、シリンドリカルレンズ72a、72bを透過してXYステージ73上に載置されている加工基板74に照射され、たとえばレーザアニールが行われる。
XYステージ73は、加工基板74をXY面内で移動させることができる。図1(A)においては、図の右方向をX方向とし、紙面奥方向をY方向とした。
たとえば100〜10000個の光ファイバ71a、71bの出射端面が、X方向に沿って配置される。1つの光ファイバ71a、71bには、対応する1つの青色半導体レーザ70a、70bを出射するレーザビームが導入される。
導入されたレーザビームは、X方向に沿って並んだ光ファイバ71a、71bの出射端面から出射される。出射されるレーザビーム75a、75bは、一定の拡がり角で広がりながら進行する。
シリンドリカルレンズ72a、72bは、母線方向(長さ方向)がX方向と平行となるように配置され、入射するレーザビームをY方向に集光する。レーザビーム75a、75bは、X方向に関しては集光されず、シリンドリカルレンズ72a、72bを透過して、加工基板74に入射する。
図1(B)を参照する。図1(B)においては、左右方向がY方向と平行な方向となり、紙面垂直方向がX方向と平行な方向となるように図示した。
光ファイバ71aの出射端面は、Y方向に沿って複数列(図示の場合は4列)に配置されている。それぞれの列に属する光ファイバ71aの出射端面を、一定の拡がり角で出射したレーザビーム75aは、各列に対応して配置されたシリンドリカルレンズ72aに入射し、Y方向に関して平行光とされて出射される。
シリンドリカルレンズ72aを出射したレーザビーム75aは、シリンドリカルレンズ72bに入射し、Y方向に集光されて加工基板74に照射される。シリンドリカルレンズ72a、72bは、光ファイバ71a、71bの出射端面の像が加工基板74上に結像されるように配置される。
加工基板74にはX方向に長い長尺状の断面形状のレーザビームが入射する。この長尺状ビームを用いて、前述のように、たとえばレーザアニールが行われる。
実施例によるレーザ照射装置は、レーザ光源として青色半導体レーザを用いる。青色半導体レーザは単体では出力が低いため、たとえば数百乃至数万個を用いてパワーを確保する。光源として数百乃至数万個の半導体レーザを用いても、エキシマレーザや全固体レーザを用いた場合と比較して、安価にレーザ照射装置を構成することができる。
なお、第1の実施例においては、Y方向に4列の光ファイバ71aを配置したがY方向について1列のみ配置してもよい。
また、光ファイバ71aから出射したレーザビーム75aをコリメートするためにシリンドリカルレンズ72aを用いたが、各光ファイバに対応してコリメートレンズを配置してもよい。あるいは、Y方向(短尺方向)のコリメートレンズとしてGRINレンズ、たとえばセルフォックレンズアレイ(SLA、商標)を利用することもできる。相互に近接して配置される1つ1つの光ファイバに対応してコリメートレンズを配置する場合に比べて、GRINレンズを用いると、コリメートを正確に行うことができる。
図2(A)及び(B)に、第1の実施例によるレーザ照射装置によって、加工基板74上に照射される長尺状ビームのビーム強度分布を示す。
図2(A)に、X方向(ビーム長尺方向)に沿ったビーム強度分布を示す。点線で示したのは、各光ファイバの出射端面を出射したレーザビームの強度分布である。これらを合成して得られる長尺状ビームのビーム強度分布の概形を実線で示した。
光ファイバのX方向配置間隔を密にすることで、各光ファイバの出射端面から広がりながら出射するレーザビームは、X方向(ビーム長尺方向)に重なり合う。この結果、長尺方向のビーム強度の均一性が得られる。
図2(B)に、Y方向(ビーム短尺方向)に沿ったビーム強度分布を示す。
光ファイバ出射端面のビーム強度分布が合成されて反映され、立ち上がりの急峻なビーム強度分布が得られる。
図2(A)及び(B)に強度分布を示すような、均一性と急峻な立ち上がりとを有するビームを形成することができるため、第1の実施例によるビーム照射装置を用いると、高品質の加工を行うことができる。
以下、第2〜第4の実施例について説明する。
本願出願人は、先の出願(特願2005−190531号)において、複数のレーザビームを重ね合わせて均一化光学系で均一化することにより、高パワーの均一化レーザビームを得ることができるビーム重ね合わせ光学装置(レーザ照射装置)を提案した。第2〜第4の実施例によるレーザ照射装置は、当該先の出願に係る発明を発展させたものでもある。
図3に、第2の実施例によるビーム照射装置の概略図を示す。レーザ光源1が、複数のレーザビーム、例えば5本のレーザビームを出射する。5本のレーザビームの中心光線は相互に平行である。レーザビームの進行方向をz軸とするxyz直交座標系を定義する。5本のレーザビームの中心光線は、x軸方向に等間隔で並んでいる。
レーザ光源1から出射された5本のレーザビームが、重ね合わせ光学系2に入射する。重ね合わせ光学系2は、レーザビームのビーム断面の一部が相互に重なった5本のレーザビームを出射する。これら5本のレーザビームの中心光線も相互に平行である。
重ね合わせ光学系から出射されたレーザビームが均一化光学系3に入射する。均一化光学系3は、入射したレーザビームを、そのビーム断面内に関して複数の小ビームに分割し、分割された小ビームをホモジナイズ面50上において重ね合わせる。これにより、ホモジナイズ面上における光強度分布が均一に近づく。
ステージ4が、加工対象物5を、その表面がホモジナイズ面50と一致するように保持する。これにより、加工対象物5の表面における光強度分布が均一なレーザビームで加工を行うことができる。
図4に、レーザ光源1の概略図を示す。レーザ光源1は、それぞれ複数の青色半導体レーザを含んで構成される5組のレーザ光源30a〜30eを含む。
各光源30a〜30eからは1本のレーザビームが出射し、必要に応じて配置される折り返しミラー35で反射されて、レーザビームL1〜L5として出射する。
5本のレーザビームL1〜L5は、相互に近接して並進する。レーザビームL1〜L5の中心光線はz軸に平行であり、x軸方向に等間隔で配列している。なお、これらの中心光線の間隔は、必ずしも等間隔にする必要はない。ただし、効率上、等間隔に配置することが好ましい。
図5に、重ね合わせ光学系2の概略図を示す。重ね合わせ光学系2は、拡がり角拡大光学系2Aと、その後側に配置された拡がり角縮小光学系2Bとを含んで構成される。拡がり角拡大光学系2Aは、第1の収束レンズ11及び第2の収束レンズ12を含み、拡がり角縮小光学系2Bは、第3の収束レンズ15及び第4の収束レンズ16を含む。これら4つの収束レンズ11、12、15、16は、光軸が一致するように配置されている。この共通の光軸はz軸に平行である。収束レンズ11、12、15、16の各々は、1枚の凸レンズで構成してもよいし、複数枚のレンズを組み合わせた複合レンズで構成してもよい。
第2の収束レンズ12は第1の収束レンズ11の後ろ側に配置され、第1の収束レンズ11よりも短い焦点距離を持つ。第2の収束レンズ12の前側焦点の位置が、第1の収束レンズ11の後側焦点の位置と一致する。第4の収束レンズ16は、第3の収束レンズ15の後側に配置され、第3の収束レンズ15よりも長い焦点距離を持つ。第4の収束レンズ16の前側焦点の位置が、第3の収束レンズ15の後側焦点の位置と一致する。一例として、第1の収束レンズ11、第2の収束レンズ12、第3の収束レンズ15、及び第4の収束レンズ16の焦点距離は、それぞれ500mm、100mm、200mm、及び500mmである。
レーザ光源1(図4)から出射された5本のレーザビームL1〜L5が、第1の収束レンズ11に入射する。レーザビームL1〜L5の中心光線はすべてz軸に平行であり、x軸方向に等間隔、例えば間隔10mmで並んでいる。
図6(A)、図7(A)、及び図8(A)に、第1の収束レンズ11の前側焦点を含み光軸に垂直な平面(以下、「焦点面」とよぶ。)10の位置の光強度分布を示す。図6(A)及び後述する図6(B)〜図6(D)は、光強度を濃淡で示す図であり、図7(A)及び後述する図7(B)〜図7(D)は、x軸方向に関する光強度分布を示すグラフであり、図8(A)及び後述する図8(B)〜図8(D)は、y軸方向に関する光強度分布を示すグラフである。
レーザビームL1〜L5の各々のビーム断面20は、y軸方向に長い楕円状である。ビーム断面20の各々の長軸(y軸方向の寸法)は約50mmであり、短軸(x軸方向の寸法)はビーム断面20の中心間の距離10mmよりもやや短く、例えば9mmである。ここで、「ビーム断面」とは、光強度が最大値の1/e2になる点を連ねる線で囲まれた領域を意味する。ここで、eは、自然対数の底である。レーザビームL1〜L5のxz面内に関するビーム拡がり角θdは、約2.5mradである。本明細書において、「ビーム拡がり角」は、ビームの拡がりの半角を指すものとする。
第2の収束レンズ12を透過した5本のレーザビームL1〜L5の中心光線は、z軸に平行になる。
図6(B)、図7(B)、及び図8(B)に、第2の収束レンズ12の後側焦点面13の位置の光強度分布を示す。第1の収束レンズ11の前側焦点面10と、第2の収束レンズ12の後側焦点面13とが共役の関係にある。従って、第1の収束レンズ11の前側焦点面10の位置の像が、第2の収束レンズ12の後側焦点面13の位置に転写され、その倍率は1/5である。このため、ビーム断面23の各々のy軸方向の寸法は約10mm、x軸方向の寸法は約1.8mmになり、中心光線の間隔は2mmになる。ビーム拡がり角は倍率にほぼ反比例するため、第2の収束レンズ12を通過した各レーザビームのxz面内に関するビーム拡がり角θdは、12.5mradになる。
このように、拡がり角拡大光学系2Aは、出射するレーザビームの各々のビーム拡がり角を、入射したレーザビームのビーム拡がり角よりも大きくし、かつ出射するレーザビームの中心光線の間隔を、入射したレーザビームの中心光線の間隔よりも狭くする。このため、レーザビームの経路が相互に重なりやすくなる。
第3の収束レンズ15は、第2の収束レンズ12よりも800mmだけ後側に配置されている。すなわち、第3の収束レンズ15の前側焦点面14は、第2の収束レンズ12の後側焦点面13よりも500mm後方に位置する。第2の収束レンズ12を通過したレーザビームのビーム拡がり角が12.5mradであるため、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置における各ビーム断面24のx軸方向の寸法は約14.3mmになる。y軸方向に関するビーム拡がり角は、後側焦点面13と前側焦点面14との間隔500mm程度の進行距離の場合には、無視できる大きさである。このため、ビーム断面24のy軸方向の寸法は、ほぼ10mmのままである。
図6(C)、図7(C)、及び図8(C)に、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置における光強度分布を示す。レーザビームL1〜L5の各々のビーム断面24のx軸方向の寸法が14.3mmであり、ビーム断面24の中心間の距離が2mmであるため、5個のビーム断面24が部分的に重なり合う。図6(C)及び図7(C)に示すように、個々のビーム断面を識別することはできなくなり、実質的に1本のレーザビームのビーム断面と同等の光強度分布が現れている。
第4の収束レンズ16を通過した5本のレーザビームL1〜L5の中心光線はz軸に平行になる。
第4の収束レンズ16の後側焦点面17と、第3の収束レンズ15の前側焦点面14とが共役の関係になる。従って、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置の像が、第4の収束レンズ16の後側焦点面17の位置に転写され、その倍率は2.5倍である。このため、後側焦点面17の位置におけるレーザビームL1〜L5の各々のビーム断面27のx軸方向の寸法は約35.75mmになり、y軸方向の寸法は、約25mmになる。レーザビームの中心光線間の距離は5mmになる。xz面内に関するビーム拡がり角θdは、5mradになる。
このように、拡がり角縮小光学系2Bは、出射するレーザビームの各々のビーム拡がり角を入射したレーザビームのビーム拡がり角よりも小さくし、かつ出射するレーザビームが部分的に重ね合わされた状態で、これらの中心光線を相互に平行にする。
図6(D)、図7(D)、及び図8(D)に、後側焦点面17の位置における光強度分布を示す。5本のレーザビームL1〜L5のビーム断面が部分的に重なり合って、個々のビーム断面を識別することはできない。このように、拡がり角縮小光学系2Bを通過した5本のレーザビームL1〜L5のビーム断面を合成したレーザビーム群47の合成ビーム断面内の光強度分布は、実質的に1本のガウシアンビームの光強度分布とほぼ同一と考えることができる。合成ビーム断面のx軸方向の寸法は、55.75mmになる。
図9に、均一化光学系3の断面図を示す。図9(A)は、yz面に平行な断面図、図9(B)は、xz面に平行な断面図を示す。
図9(A)に示すように、等価な7本のシリンドリカルレンズが、各々の母線方向をx軸と平行にし、かつy軸方向に配列し、xy面に平行な仮想平面に沿ったシリンダアレイ45Aと45Bが構成されている。シリンダアレイ45A及び45Bの各シリンドリカルレンズの光軸面はxz面に平行である。ここで、光軸面とは、シリンドリカルレンズの面対称な結像系の対称面(シリンドリカルレンズの柱面の曲率中心線を含む結像系の対称面)を意味する。シリンダアレイ45Aは光の入射側(図の左方)に配置され、シリンダアレイ45Bは出射側(図の右方)に配置されている。
図9(B)に示すように、等価な7本のシリンドリカルレンズが各々の母線方向をy軸と平行にし、かつx軸方向に配列し、xy面に平行な仮想平面に沿ったシリンダアレイ46Aと46Bが構成されている。シリンダアレイ46A及び46Bの各シリンドリカルレンズの光軸面はyz面に平行である。シリンダアレイ46Aはシリンダアレイ45Aの前方(図の左方)に配置され、シリンダアレイ46Bはシリンダアレイ45Aと45Bとの間に配置されている。シリンダアレイ45Aと45Bの対応するシリンドリカルレンズの光軸面は一致し、シリンダアレイ46Aと46Bの対応するシリンドリカルレンズの光軸面も一致する。
シリンダアレイ45Bの後方に、コンデンサレンズ49が配置されている。コンデンサレンズ49の光軸は、z軸に平行である。
図9(A)を参照して、yz面内に関する光線束の伝搬の様子を説明する。yz面内においては、シリンダアレイ46A及び46Bは単なる平板であるため、光線束の集束、発散に影響を与えない。
シリンダアレイ46Aの左方からz軸に平行な光軸を有する5本のレーザビームが入射する。図8(D)に示したように、5本のレーザビームは、近似的にy軸方向に関して1本のガウシアンビームと同じ光強度分布を持つと考えることができる。入射するレーザビーム47は、例えば曲線51yで示すように、中央部分で強く周辺部分で弱い光強度分布を有する。
レーザビーム47がシリンダアレイ46Aを透過し、シリンダアレイ45Aに入射する。入射光線束は、シリンダアレイ45Aにより各シリンドリカルレンズに対応した7つの集束光線束に分割される。図9(A)では、中央と両端の光線束のみを代表して示している。7つの集束光線束は、それぞれ曲線51ya〜51ygで示す光強度分布を有する。シリンダアレイ45Aによって集束された光線束は、シリンダアレイ45Bにより再度集束される。
シリンダアレイ45Bにより集束した7つの集束光線束48は、それぞれ集束レンズ49の前方で結像する。この結像位置は、コンデンサレンズ49の入射側焦点よりもレンズに近い。このため、コンデンサレンズ49を透過した7つの光線束はそれぞれ発散光線束となり、ホモジナイズ面50上において重なる。ホモジナイズ面50を照射する7つの光線束のy軸方向の光強度分布は、それぞれ光強度分布51ya〜51ygをy軸方向に引き伸ばした分布に等しい。光強度分布51yaと51yg、51ybと51yf、51ycと51yeは、それぞれy軸方向に関して反転させた関係を有するため、これらの光線束を重ね合わせた光強度分布は、実線52yで示すように均一な分布に近づく。
図9(B)を参照して、xz面内に関する光線束の伝搬の様子を説明する。xz面内においては、シリンダアレイ45A及び45Bは単なる平板であるため、光線束の集束、発散に影響を与えない。5本のレービーム47がシリンダアレイ46Aに入射する。図7(D)に示したように、5本のレーザビーム47は、近似的にx軸方向に関して1本のガウシアンビームと同じ光強度分布を持つと考えることができる。レーザビーム47は、例えば曲線51xで示すように、中央部分で強く周辺部分で弱い光強度分布を有する。
レーザビーム47がシリンダアレイ46Aにより各シリンドリカルレンズに対応した7つの集束光線束に分割される。図9(B)では、中央と両端の光線束のみを代表して示している。7つの集束光線束は、それぞれ曲線51xa〜51xgで示す光強度分布を有する。
各光線束は、シリンダアレイ46Bの前方で結像し、発散光線束となってシリンダアレイ46Bに入射する。シリンダアレイ46Bに入射した各光線束は、それぞれある出射角を持って出射し、コンデンサレンズ49に入射する。
コンデンサレンズ49を透過した7つの光線束はそれぞれ集束光線束となり、ホモジナイズ面50上において重なる。ホモジナイズ面50を照射する7つの光線束のx軸方向の光強度分布は、図9(A)の場合と同様に実線52xで示すように均一な分布に近づく。
ホモジナイズ面50上の光照射領域は、y軸方向に長く、x軸方向に短い線状の形状を有する。ホモジナイズ面50の位置に、被照射物の表面を配置することにより、その表面内のy軸方向に長い線状の領域を、ほぼ均一に照射することができる。
上記第2の実施例においても、レーザ光源として複数の青色半導体レーザを用いる。このため、ビーム照射装置を安価に構成することができる。
上記第2の実施例では、拡がり角拡大光学系2A及び拡がり角縮小光学系2Bを、ケプラータイプのビームエキスパンダで構成したが、ガリレオタイプのビームエキスパンダで構成することも可能である。拡がり角拡大光学系2Aをガリレオタイプとする場合には、第2の収束レンズ12の代わりに発散レンズを用いる。このとき、発散レンズの後側焦点が、第1の収束レンズの後側焦点と一致するように発散レンズを配置する。拡がり角縮小光学系2Bをガリレオタイプとする場合には、第3の収束レンズ15の代わりに発散レンズを用いる。このとき、発散レンズの前側焦点が、第4の収束レンズ16の前側焦点と一致するように発散レンズを配置する。
図10に、第3の実施例によるビーム重ね合わせ光学系の概略図を示す。以下、図5に示した第2の実施例によるビーム重ね合わせ光学系との相違点に着目して説明する。
第3の実施例によるビーム重ね合わせ光学系では、拡がり角拡大光学系2Aと拡がり角縮小光学系2Bとの間に、筒状光学装置6が配置されている。その他の構成は、第2の実施例の場合と同様である。
筒状光学装置6は、両端が開口した筒状の形状を有し、その内面は、レーザビームを反射させる反射面とされている。内面は、例えばz軸に平行な柱面で構成される。筒状光学装置6として、カライドスコープを用いることができる。拡がり角拡大光学系2Aを通過したレーザビームが一方の開口部から筒状光学装置6に入射する。入射したレーザビームは、筒状光学装置6の出射側の開口部を通って出射する。
出射側の開口部が、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置に配置されている。前側焦点面14の位置における光強度分布の広がり24aが、筒状光学装置6の出射側の開口部によって制限される。筒状光学装置6の出射側の開口部が、第4の収束レンズ16の後側焦点面17の位置に転写される。
このため、第2の実施例の場合に比べて、拡がり角縮小光学系2Bから出射したレーザビーム群の合成ビーム断面を狭くすることができる。
図11に、第4の実施例によるビーム照射装置の概略図を示す。青色半導体レーザ60、集光レンズ61、及び光ファイバ62が1つの光源を構成し、この光源が複数個準備されている。青色半導体レーザ60から出射したレーザビームが、対応する集光レンズ61により集光され、対応する光ファイバ62の入射端面に入射する。複数の光ファイバ62の出射端面が、仮想平面69に沿って行列状に配置されている。各光ファイバ62は、その出射端面から出射されたレーザビームの中心光線が仮想平面69と垂直になるように配置されている。仮想平面69に平行な面をxy面とするxyz直交座標系を定義する。
光ファイバ62の端面から出射されたレーザビームは、例えば100mradのビーム拡がり角を持つ。
光ファイバ62から出射されたレーザビームが入射する位置に、前段収束レンズ63が配置されている。その後方に後段収束レンズ64が配置されている。両者の光軸は一致し、z軸に平行である。前段収束レンズ63の焦点距離は、例えば50mmであり、後段収束レンズ64の焦点距離は、前段収束レンズ63の焦点距離よりも長く、例えば500mmである。前段収束レンズ63の後側焦点の位置と、後段収束レンズ64の前側焦点の位置が一致する。後段収束レンズ64の後方に、図3に示した均一化光学系3及びステージ4が配置される。
複数の光ファイバ62から出射したレーザビームの、前段収束レンズ63の前側焦点面65の位置におけるビーム断面67同士が部分的に重なる。前段収束レンズ63と、それに入射する複数のレーザビームとの関係は、図5に示した第3の収束レンズ15と、それに入射する複数のレーザビームとの関係と同一である。
後段収束レンズ64を通過したレーザビームの各々のビーム拡がり角は10mradになる。前段収束レンズ63の前側焦点面65の位置におけるビーム断面67の状態が、後段収束レンズ64の後側焦点面66の位置に、倍率10倍で転写される。前側焦点面65の位置において、複数のビーム断面67同士が部分的に重なり合っているため、後側焦点面66の位置においても、ビーム断面68同士が部分的に重なり合う。このため、第2の実施例と同様に、実質的に1本のレーザビームのビーム断面内の光強度分布とほぼ同一の光強度分布が得られる。
図12は、合成ファイバ80を示す概略図である。
合成ファイバ80は、レーザビームが入射する複数(図示の場合は2つ)の入射端面と、それより少ない数(図示の場合は1つ)の出射端面を備え、入射端面から入射したレーザビームを合成して出射端面から出射する。
上述した実施例においては、青色半導体レーザ60の出射光を合成ファイバ80の入射端面から導入し、合成されて出射されるビームを用いることもできる。
図13(A)〜(E)を用いて実施例によるレーザ照射方法を説明する。
図13(A)は、実施例によるレーザ照射方法に使用するレーザ照射装置を示す概略図である。図1(A)及び(B)に示した第1の実施例によるレーザ照射装置とは、青色半導体レーザ70aから出射されたレーザビームが導入される光ファイバ71aの出射端面が長さ方向に沿って等間隔に1列に配置されている点において異なる。また、第1の実施例は、シリンドリカルレンズ72a及び72bを含んでいたが、本図に示すレーザ照射装置は、それらに代えて、光ファイバ71aの出射端面から出射されるレーザビーム75aを平行光にするコリメートレンズ85a、及び、コリメートレンズ85aを出射したレーザビームを加工対象物上に、たとえば5μm×5μmの範囲に集光する集光レンズ86aを含む。なお、1個の青色半導体レーザ70aの出力は、たとえば200mWである。
コリメートレンズ85a及び集光レンズ86aは、それぞれ1つずつ1本の光ファイバ71aに対応して配置される。
相互に隣り合う光ファイバ71aの出射端面間の距離はdである。このためレーザビームが加工対象物上に一直線上に集光される位置の間隔もdとなる。距離dは、後述するように、加工対象物上の加工位置が、ある直線に沿って相互に隣り合う距離である。
なお、光ファイバ71aの出射端面を凸レンズ状にすることにより、コリメートレンズ85a及び集光レンズ86aを省略することも可能である。
図13(B)を参照する。図13(B)は、図13(A)に示したレーザ照射装置の平面図である。青色半導体レーザ70a、光ファイバ71a、コリメートレンズ85a、及び集光レンズ86aの組が複数、直線に沿って固定され、光源ユニット87を形成する。
図13(C)は、XYステージ73上に載置された加工基板89を示す平面図である。加工基板89は、たとえばガラス基板上にアモルファスシリコン膜が形成された基板である。
XYステージ73は、加工基板89をX方向(図13(C)においては右方向)及びY方向(図13(C)においては上方向)に平行な方向に沿って移動させることができる。加工基板89は、行列状に形成された複数のピクセル形成予定領域91を含んで構成され、各ピクセル形成予定領域91はその内部の一定位置にTFT形成予定領域90を含む。各TFT形成予定領域90の行方向に沿う長さは、たとえば5μmである。
各ピクセル形成予定領域91は、行方向にピッチdで配列される。このため各ピクセル形成予定領域91に含まれるTFT形成予定領域90も、行方向にピッチdで配置されている。
加工基板89は、ピクセル形成予定領域91の行方向がX方向と平行となり、列方向がY方向と平行となるようにXYステージ73上に載置される。
図13(A)及び(B)に示したレーザ照射装置を、長さ方向とX方向とが平行となるように、たとえばピクセル形成予定領域91の最下段の行LLの上方に設置し、TFT形成予定領域90が5μm×5μmの集光範囲内部におさまるように位置合わせを行う。
青色半導体レーザ70aからレーザビームを出射する一方で、XYステージ73を駆動して、加工基板89をY負方向に移動させる。
このときにレーザビームが照射される加工基板89上の領域(本図においては、図面左側から2列分のみ)に斜線を付して示した。レーザビームの照射により、加工基板89のピクセル形成予定領域91の列方向に沿ってライン状に、レーザアニールが行われる。TFT形成予定領域90は、レーザビームの照射領域(斜線を付した領域)に含まれるため、TFT形成予定領域90のアモルファスシリコンはレーザアニールによって、粒径の大きい多結晶シリコンに改質される。
TFT形成予定領域90を含む、加工基板89上の一部領域にのみレーザビームを照射することにより、エネルギロスを少なくしてレーザアニールを行うことができる。
なお、TFT形成予定領域90のピッチが十分大きい場合には、図13(A)に示したような光ファイバ71aを用いた構成を採用せず、青色半導体レーザ70aを出射したレーザビームを直接コリメートレンズ85aに入射させてもよい。
図13(D)を参照する。レーザアニールに必要なエネルギが確保されるようにレーザビームを集光し、レーザビームを照射しながらXYステージ73上の加工基板89をY負方向に移動するだけでは、TFT形成予定領域90の全域にレーザビームを入射させられない場合、たとえばレーザビームの集光領域の幅がTFT形成予定領域の幅よりも小さい場合がある。
そこで、レーザビームを照射しながらXYステージ73上の加工基板89をY負方向に移動させるとともに、光源ユニット移動装置88によって、光源ユニット87をX方向と平行な方向に沿って微小振動させてもよい。
図13(D)に示すように、レーザビームは加工基板89上を蛇行するように走査され、ピクセル形成予定領域91の列方向に沿うライン状領域がアニールされる。加工基板89に入射するレーザビームをX軸方向に微小振動させることによって、アニールに必要なエネルギでTFT形成予定領域90の全域にレーザビームを入射させることができる。
なお、上述のレーザ照射方法においては、光ファイバ71aの出射端面のピッチを、TFT形成予定領域90のピッチと等しく構成したが、たとえば光ファイバ71aの出射端面のピッチを、TFT形成予定領域90のピッチの2倍(すなわち2d)としてもよい。その場合、たとえば奇数列のTFT形成予定領域90のレーザアニールを行い、その後、偶数列をアニールする。
更に、レーザビームはライン状の領域ではなく、島状の領域に照射してもよい。たとえばXYステージ73による加工基板89のY負方向への移動と、レーザビームの出射を同期させて、TFT形成予定領域90を含む島状領域にのみレーザビームを照射し、アニールを行う。
図13(E)を参照する。光源ユニット87は、X軸方向またはY軸方向に平行に配置するだけでなく、斜め方向に配置することもできる。配置する光源ユニット87は、単数でも複数でもよい。
XYステージ73による加工基板89の移動と、光源ユニット87に含まれる青色半導体レーザの選択的な発光とを同期させて、TFT形成予定領域90を含む島状領域にのみレーザビームが照射されるように制御を行う。
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例においては青色半導体レーザを用いたが、たとえばレーザアニールを行う場合は、波長が300nm〜900nmの範囲の半導体レーザを用いることができる。
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
レーザ加工一般、たとえばレーザアニールに好適に用いられる。フラットパネルディスプレイの製造等に利用することができる。
1 レーザ光源
2 重ね合わせ光学系
2A 拡がり角拡大光学系
2B 拡がり角縮小光学系
3 均一化光学系
4 ステージ
5 加工対象物
6 筒状光学装置
11、12、15、16 収束レンズ
13、14、17 焦点面
23、24、27 ビーム断面
30a〜30e レーザ光源
35 折り返しミラー
45A、45B、46A、46B シリンダアレイ
49 コンデンサレンズ
50 ホモジナイズ面
51x、51xa〜51xg、51y、51ya〜51yg 曲線
52x、52y 実線
60 青色半導体レーザ
61 集光レンズ
62 光ファイバ
63、64 収束レンズ
65、66 焦点面
67、68 ビーム断面
69 仮想平面
70a、70b 青色半導体レーザ
71a、71b 光ファイバ
72a、72b シリンドリカルレンズ
73 XYステージ
74 加工基板
75a、75b レーザビーム
80 合成ファイバ
85a コリメートレンズ
86a 集光レンズ
87 光源ユニット
88 光源ユニット移動装置
89 加工基板
90 TFT形成予定領域
91 ピクセル形成予定領域
2 重ね合わせ光学系
2A 拡がり角拡大光学系
2B 拡がり角縮小光学系
3 均一化光学系
4 ステージ
5 加工対象物
6 筒状光学装置
11、12、15、16 収束レンズ
13、14、17 焦点面
23、24、27 ビーム断面
30a〜30e レーザ光源
35 折り返しミラー
45A、45B、46A、46B シリンダアレイ
49 コンデンサレンズ
50 ホモジナイズ面
51x、51xa〜51xg、51y、51ya〜51yg 曲線
52x、52y 実線
60 青色半導体レーザ
61 集光レンズ
62 光ファイバ
63、64 収束レンズ
65、66 焦点面
67、68 ビーム断面
69 仮想平面
70a、70b 青色半導体レーザ
71a、71b 光ファイバ
72a、72b シリンドリカルレンズ
73 XYステージ
74 加工基板
75a、75b レーザビーム
80 合成ファイバ
85a コリメートレンズ
86a 集光レンズ
87 光源ユニット
88 光源ユニット移動装置
89 加工基板
90 TFT形成予定領域
91 ピクセル形成予定領域
Claims (11)
- レーザビームを出射する複数の半導体レーザと、
入射端面と出射端面とを備え、前記出射端面が第1の方向に沿って配置された複数の光ファイバであって、複数の光ファイバは、前記複数の半導体レーザに対応して準備され、前記複数の半導体レーザから出射したレーザビームの各々が、前記複数の光ファイバのうちの対応する光ファイバの入射端面から導入されて出射端面から出射される複数の光ファイバと、
前記複数の光ファイバの出射端面から出射したレーザビームを前記第1の方向と交差する第2の方向に収束させ、前記第1の方向には収束させない光学系と
を有するレーザ照射装置。 - 複数の半導体レーザを含み、中心光線が相互に平行な複数のレーザビームを出射するレーザ光源と、
前記レーザ光源から出射した、中心光線が相互に平行な複数のレーザビームが入射し、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角を大きくして出射させ、出射するレーザビームの中心光線を相互に平行に保ち、かつ出射するレーザビームの中心光線の間隔を、入射したレーザビームの中心光線の間隔よりも狭くすることにより、レーザビーム同士を部分的に重ね合わせる拡がり角拡大光学系と、
前記拡がり角拡大光学系によって部分的に重ね合わされたレーザビームが入射し、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角を小さくして出射させ、かつ出射するレーザビームが部分的に重ね合わされた状態で、これらの中心光線を相互に平行に保つ拡がり角縮小光学系と
を有するレーザ照射装置。 - 前記拡がり角拡大光学系は、
レーザビームが入射する第1の収束レンズと、
前記第1の収束レンズの後ろ側に配置され、前記第1の収束レンズよりも短い焦点距離を持ち、前記第1の収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする第2の収束レンズと
を含む請求項2に記載のレーザ照射装置。 - 前記拡がり角拡大光学系は、
レーザビームが入射する第1の収束レンズと、
前記第1の収束レンズの後ろ側に配置され、前記第1の収束レンズよりも短い焦点距離を持ち、前記第1の収束レンズの後側焦点の位置を後側焦点とする第2の発散レンズと
を含む請求項2に記載のレーザ照射装置。 - 前記拡がり角縮小光学系は、
前記拡がり角拡大光学系を通過したレーザビームが入射する第3の収束レンズと、
前記第3の収束レンズの後側に配置され、前記第3の収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、前記第3の収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする第4の収束レンズと
を含む請求項2〜4のいずれか1項に記載のレーザ照射装置。 - 前記拡がり角縮小光学系は、
前記拡がり角拡大光学系を通過したレーザビームが入射する第3の収束レンズと、
前記第3の収束レンズの後側に配置され、前記第3の収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、前記第3の収束レンズの後側焦点の位置を後側焦点とする第4の発散レンズと
を含む請求項2〜4のいずれか1項に記載のレーザ照射装置。 - さらに、前記拡がり角拡大光学系と拡がり角縮小光学系との間に配置され、内面がレーザビームを反射する反射面とされ、両端が開口した筒状光学装置であって、該拡がり角拡大光学系を通過したレーザビームが一方の開口部から入射し、入射したレーザビームを他方の開口部から出射させて該拡がり角縮小光学系に入射させる筒状光学装置を有する請求項2〜6のいずれか1項に記載のレーザ照射装置。
- 前記筒状光学装置の内面は、入射するレーザビームの各々の中心光線と平行な柱面である請求項7に記載のレーザ照射装置。
- 出射端が、ある平面に沿って並び、出射端から出射するレーザビームの中心光線が相互に平行になるように配置された複数の光ファイバと、
前記光ファイバの入射端に、それぞれレーザビームを入射させる複数の半導体レーザと、
前記光ファイバの出射端から出射され、あるビーム拡がり角をもって伝搬するレーザビーム同士が部分的に重なった状態で入射する前段収束レンズと、
前記前段収束レンズを通過したレーザビームが入射し、該前段収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、該前段収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする後段収束レンズと
を有するレーザ照射装置。 - (a)表層部にシリコン膜が形成され、行列状にTFT形成予定領域が画定された加工基板を、前記TFT形成予定領域の行方向または列方向が第1の方向と平行となるように支持する工程と、
(b)前記第1の方向に沿って、前記TFT形成予定領域の行または列ごとに、離散的にレーザビームを集光して入射させながら、前記加工基板を前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させる工程と
を有するレーザ照射方法。 - 前記工程(b)において、前記レーザビームを集光させる領域が前記TFT形成予定領域よりも小さく、前記第1の方向と交差する第3の方向に沿って、前記TFT形成予定領域の全域にレーザビームが入射するように、前記レーザビームの入射位置を振動させながら、前記加工基板に入射させる請求項10に記載のレーザ照射方法。
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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