JP4814560B2 - ビーム重ね合わせ装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ビーム重ね合わせ装置及びレーザ加工方法に関し、特に複数のレーザビームを重ね合わせて実質的にパワーの大きなレーザビームを得るビーム重ね合わせ装置、及びこの装置を用いたレーザ加工方法に関する。
下記の特開2002−176006号公報に開示されたレーザビームの重ね合わせ装置について説明する。
直線偏光された2本のレーザビームを、偏光ビームスプリッタを用いて1本のレーザビームに合成することができる。4台のレーザ発振器と2個の偏光ビームスプリッタとを用い、相互に近接して並進する2本のレーザビームを得る。この2本のレーザビームを凹レンズに入射させて発散させ、両者を部分的に重ね合わせる。その後、凸レンズで平行光線束に戻す。
特開2002−176006号公報
並進する2本のレーザビームを1枚の凹レンズに入射させると、凹レンズを通過した後の2本のレーザビームの中心光線は、進行するに従って徐々に離れてしまう。入射するレーザビームが理想的な平行光線束であれば、凹レンズを通過した後の発散光線束同士は重ならない。入射するレーザビームがあるビーム拡がり角を持つ場合には、凹レンズによってビーム拡がり角が大きくなる。ところが、2本のレーザビームの中心光線間の間隔が徐々に広がってしまうため、両者の重なる領域はわずかである。
本発明の目的は、複数のレーザビームを部分的に重ね合わせるビーム重ね合わせ光学装置において、重ね合う部分をより大きくすることである。本発明の他の目的は、このビーム重ね合わせ光学装置を用いたレーザ加工方法を提供することである。
本発明の一観点によれば、
相互に平行な光軸を有する複数のレーザビームが入射し、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角を大きくして出射させ、出射するレーザビームの光軸を相互に平行に保ち、かつ出射するレーザビームの光軸の間隔を、入射したレーザビームの光軸の間隔よりも狭くすることにより、レーザビーム同士を部分的に重ね合わせる拡がり角拡大光学系と、
前記拡がり角拡大光学系によって部分的に重ね合わされたレーザビームが入射し、出射するレーザビームの各々のビーム拡がり角を、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角よりも小さくし、かつ出射するレーザビームが部分的に重ね合わされた状態で、これらの光軸を相互に平行に保つ拡がり角縮小光学系と
を有するビーム重ね合わせ光学装置が提供される。
本発明の他の観点によると、
出射端が、ある平面に沿って並び、出射端から出射するレーザビームの光軸が相互に平行になるように配置された複数の光ファイバと、
前記光ファイバの入射端に、それぞれレーザビームを入射させる複数のレーザ光源と、
前記光ファイバの出射端から出射され、あるビーム拡がり角をもって伝搬するレーザビーム同士が部分的に重なった状態で入射する前段収束レンズと、
前記前段収束レンズを通過したレーザビームが入射し、該前段収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、該前段収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする後段収束レンズと
を有するビーム重ね合わせ光学装置が提供される。
本発明の他の観点によると、上述のビーム重ね合わせ光学装置に均一化光学系を組み合わせた装置を用いてレーザ加工を行う方法が提供される。
複数のレーザビームビームの光軸(中心光線を相互に平行に保ったまま、各レーザビームのビーム拡がり角を大きくすることにより、複数のレーザビームを効率的に重ね合わせることができる。これにより、合成ビーム断面内の光強度分布を、1本のレーザビームのビーム断面内の光強度分布とほぼ同様の形状にすることができる。
複数の光ファイバを近接して配置すると、これらの光ファイバから出射されるレーザビームを効率的に重ね合わせることができる。
複数のレーザビームを重ね合わせて均一化光学系で均一化することにより、高パワーの均一化レーザビームを得ることができる。
図1に、第1の実施例によるビーム重ね合わせ光学装置の概略図を示す。レーザ光源1が、複数のレーザビーム、例えば5本のレーザビームを出射する。5本のレーザビームの中心光線は相互に平行である。レーザビームの進行方向をz軸とするxyz直交座標系を定義する。5本のレーザビームの中心光線は、x軸方向に等間隔で並んでいる。
レーザ光源1から出射された5本のレーザビームが、重ね合わせ光学系2に入射する。重ね合わせ光学系2は、レーザビームのビーム断面の一部が相互に重なった5本のレーザビームを出射する。これら5本のレーザビームの中心光線も相互に平行である。
重ね合わせ光学系から出射されたレーザビームが均一化光学系3に入射する。均一化光学系3は、入射したレーザビームを、そのビーム断面内に関して複数の小ビームに分割し、分割された小ビームをホモジナイズ面50上において重ね合わせる。これにより、ホモジナイズ面上における光強度分布が均一に近づく。
ステージ4が、加工対象物5を、その表面がホモジナイズ面50と一致するように保持する。これにより、加工対象物5の表面における光強度分布が均一なレーザビームで加工を行うことができる。
図2に、レーザ光源1の概略図を示す。レーザ発振器30から出射されたレーザビームが折り返しミラー34で反射して、偏光ビームスプリッタ33に入射する。もう1つのレーザ発振器31から出射されたレーザビームが、偏光ビームスプリッタ33に、その反対側の面から入射する。レーザ発振器30及び31から出射されたレーザビームは、それぞれ偏光ビームスプリッタ33に対してS偏光及びP偏光になるように直線偏光されている。所望の直線偏光を得るために、例えば1/2波長板(図示せず)を用いることができる。S偏光のレーザビームが偏光ビームスプリッタ33で反射され、P偏光のレーザビームが偏光ビームスプリッタ33を透過することにより、2本のレーザビームが1本のレーザビームに合成される。
レーザ発振器30、31、偏光ビームスプリッタ33、及び折り返しミラー34の構成と同様の構成を有する光源が、合計で5組準備されている。5組の光源から出射された5本のレーザビームを、複数の折り返しミラー35で反射させることにより、相互に近接して並進する5本のレーザビームL1〜L5を得る。レーザビームL1〜L5の中心光線はz軸に平行であり、x軸方向に等間隔で配列している。なお、これらの中心光線の間隔は、必ずしも等間隔にする必要はない。ただし、効率上、等間隔に配置することが好ましい。
図3に、重ね合わせ光学系2の概略図を示す。重ね合わせ光学系2は、拡がり角拡大光学系2Aと、その後側に配置された拡がり角縮小光学系2Bとを含んで構成される。拡がり角拡大光学系2Aは、第1の収束レンズ11及び第2の収束レンズ12を含み、拡がり角縮小光学系2Bは、第3の収束レンズ15及び第4の収束レンズ16を含む。これら4つの収束レンズ11、12、15、16は、光軸が一致するように配置されている。この共通の光軸はz軸に平行である。収束レンズ11、12、15、16の各々は、1枚の凸レンズで構成してもよいし、複数枚のレンズを組み合わせた複合レンズで構成してもよい。
第2の収束レンズ12は第1の収束レンズ11の後ろ側に配置され、第1の収束レンズ11よりも短い焦点距離を持つ。第2の収束レンズ12の前側焦点の位置が、第1の収束レンズ11の後側焦点の位置と一致する。第4の収束レンズ16は、第3の収束レンズ15の後側に配置され、第3の収束レンズ15よりも長い焦点距離を持つ。第4の収束レンズ16の前側焦点の位置が、第3の収束レンズ15の後側焦点の位置と一致する。一例として、第1の収束レンズ11、第2の収束レンズ12、第3の収束レンズ15、及び第4の収束レンズ16の焦点距離は、それぞれ500mm、100mm、200mm、及び500mmである。
レーザ光源1(図2)から出射された5本のレーザビームL1〜L5が、第1の収束レンズ11に入射する。レーザビームL1〜L5の中心光線はすべてz軸に平行であり、x軸方向に等間隔、例えば間隔10mmで並んでいる。
図4(A)、図5(A)、及び図6(A)に、第1の収束レンズ11の前側焦点を含み光軸に垂直な平面(以下、「焦点面」とよぶ。)10の位置の光強度分布を示す。図4(A)及び後述する図4(B)〜図4(D)は、光強度を濃淡で示す図であり、図5(A)及び後述する図5(B)〜図5(D)は、x軸方向に関する光強度分布を示すグラフであり、図6(A)及び後述する図6(B)〜図6(D)は、y軸方向に関する光強度分布を示すグラフである。
レーザビームL1〜L5の各々のビーム断面20は、y軸方向に長い楕円状である。ビーム断面20の各々の長軸(y軸方向の寸法)は約50mmであり、短軸(x軸方向の寸法)はビーム断面20の中心間の距離10mmよりもやや短く、例えば9mmである。ここで、「ビーム断面」とは、光強度が最大値の1/eになる点を連ねる線で囲まれた領域を意味する。ここで、eは、自然対数の底である。レーザビームL1〜L5のxz面内に関するビーム拡がり角θdは、約2.5mradである。本明細書において、「ビーム拡がり角」は、ビームの拡がりの半角を指すものとする。
第2の収束レンズ12を透過した5本のレーザビームL1〜L5の中心光線は、z軸に平行になる。
図4(B)、図5(B)、及び図6(B)に、第2の収束レンズ12の後側焦点面13の位置の光強度分布を示す。第1の収束レンズ11の前側焦点面10と、第2の収束レンズ12の後側焦点面13とが共役の関係にある。従って、第1の収束レンズ11の前側焦点面10の位置の像が、第2の収束レンズ12の後側焦点面13の位置に転写され、その倍率は1/5である。このため、ビーム断面23の各々のy軸方向の寸法は約10mm、x軸方向の寸法は約1.8mmになり、中心光線の間隔は2mmになる。ビーム拡がり角は倍率にほぼ反比例するため、第2の収束レンズ12を通過した各レーザビームのxz面内に関するビーム拡がり角θdは、12.5mradになる。
このように、拡がり角拡大光学系2Aは、出射するレーザビームの各々のビーム拡がり角を、入射したレーザビームのビーム拡がり角よりも大きくし、かつ出射するレーザビームの中心光線の間隔を、入射したレーザビームの中心光線の間隔よりも狭くする。このため、レーザビームの経路が相互に重なりやすくなる。
第3の収束レンズ15は、第2の収束レンズ12よりも800mmだけ後側に配置されている。すなわち、第3の収束レンズ15の前側焦点面14は、第2の収束レンズ12の後側焦点面13よりも500mm後方に位置する。第2の収束レンズ12を通過したレーザビームのビーム拡がり角が12.5mradであるため、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置における各ビーム断面24のx軸方向の寸法は約14.3mmになる。y軸方向に関するビーム拡がり角は、後側焦点面13と前側焦点面14との間隔500mm程度の進行距離の場合には、無視できる大きさである。このため、ビーム断面24のy軸方向の寸法は、ほぼ10mmのままである。
図4(C)、図5(C)、及び図6(C)に、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置における光強度分布を示す。レーザビームL1〜L5の各々のビーム断面24のx軸方向の寸法が14.3mmであり、ビーム断面24の中心間の距離が2mmであるため、5個のビーム断面24が部分的に重なり合う。図4(C)及び図5(C)に示すように、個々のビーム断面を識別することはできなくなり、実質的に1本のレーザビームのビーム断面と同等の光強度分布が現れている。
第4の収束レンズ16を通過した5本のレーザビームL1〜L5の中心光線はz軸に平行になる。
第4の収束レンズ16の後側焦点面17と、第3の収束レンズ15の前側焦点面14とが共役の関係になる。従って、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置の像が、第4の収束レンズ16の後側焦点面17の位置に転写され、その倍率は2.5倍である。このため、後側焦点面17の位置におけるレーザビームL1〜L5の各々のビーム断面27のx軸方向の寸法は約35.75mmになり、y軸方向の寸法は、約25mmになる。レーザビームの中心光線間の距離は5mmになる。xz面内に関するビーム拡がり角θdは、5mradになる。
このように、拡がり角縮小光学系2Bは、出射するレーザビームの各々のビーム拡がり角を入射したレーザビームのビーム拡がり角よりも小さくし、かつ出射するレーザビームが部分的に重ね合わされた状態で、これらの中心光線を相互に平行にする。
図4(D)、図5(D)、及び図6(D)に、後側焦点面17の位置における光強度分布を示す。5本のレーザビームL1〜L5のビーム断面が部分的に重なり合って、個々のビーム断面を識別することはできない。このように、拡がり角縮小光学系2Bを通過した5本のレーザビームL1〜L5のビーム断面を合成したレーザビーム群47の合成ビーム断面内の光強度分布は、実質的に1本のガウシアンビームの光強度分布とほぼ同一と考えることができる。合成ビーム断面のx軸方向の寸法は、55.75mmになる。
図7に、均一化光学系3の断面図を示す。図7(A)は、yz面に平行な断面図、図7(B)は、xz面に平行な断面図を示す。
図7(A)に示すように、等価な7本のシリンドリカルレンズが、各々の母線方向をx軸と平行にし、かつy軸方向に配列し、xy面に平行な仮想平面に沿ったシリンダアレイ45Aと45Bが構成されている。シリンダアレイ45A及び45Bの各シリンドリカルレンズの光軸面はxz面に平行である。ここで、光軸面とは、シリンドリカルレンズの面対称な結像系の対称面(シリンドリカルレンズの柱面の曲率中心線を含む結像系の対称面)を意味する。シリンダアレイ45Aは光の入射側(図の左方)に配置され、シリンダアレイ45Bは出射側(図の右方)に配置されている。
図7(B)に示すように、等価な7本のシリンドリカルレンズが各々の母線方向をy軸と平行にし、かつx軸方向に配列し、xy面に平行な仮想平面に沿ったシリンダアレイ46Aと46Bが構成されている。シリンダアレイ46A及び46Bの各シリンドリカルレンズの光軸面はyz面に平行である。シリンダアレイ46Aはシリンダアレイ45Aの前方(図の左方)に配置され、シリンダアレイ46Bはシリンダアレイ45Aと45Bとの間に配置されている。シリンダアレイ45Aと45Bの対応するシリンドリカルレンズの光軸面は一致し、シリンダアレイ46Aと46Bの対応するシリンドリカルレンズの光軸面も一致する。
シリンダアレイ45Bの後方に、コンデンサレンズ49が配置されている。コンデンサレンズ49の光軸は、z軸に平行である。
図7(A)を参照して、yz面内に関する光線束の伝搬の様子を説明する。yz面内においては、シリンダアレイ46A及び46Bは単なる平板であるため、光線束の集束、発散に影響を与えない。
シリンダアレイ46Aの左方からz軸に平行な光軸を有する5本のレーザビームが入射する。図6(D)に示したように、5本のレーザビームは、近似的にy軸方向に関して1本のガウシアンビームと同じ光強度分布を持つと考えることができる。入射するレーザビーム47は、例えば曲線51yで示すように、中央部分で強く周辺部分で弱い光強度分布を有する。
レーザビーム47がシリンダアレイ46Aを透過し、シリンダアレイ45Aに入射する。入射光線束は、シリンダアレイ45Aにより各シリンドリカルレンズに対応した7つの集束光線束に分割される。図7(A)では、中央と両端の光線束のみを代表して示している。7つの集束光線束は、それぞれ曲線51ya〜51ygで示す光強度分布を有する。シリンダアレイ45Aによって集束された光線束は、シリンダアレイ45Bにより再度集束される。
シリンダアレイ45Bにより集束した7つの集束光線束48は、それぞれ集束レンズ49の前方で結像する。この結像位置は、コンデンサレンズ49の入射側焦点よりもレンズに近い。このため、コンデンサレンズ49を透過した7つの光線束はそれぞれ発散光線束となり、ホモジナイズ面50上において重なる。ホモジナイズ面50を照射する7つの光線束のy軸方向の光強度分布は、それぞれ光強度分布51ya〜51ygをy軸方向に引き伸ばした分布に等しい。光強度分布51yaと51yg、51ybと51yf、51ycと51yeは、それぞれy軸方向に関して反転させた関係を有するため、これらの光線束を重ね合わせた光強度分布は、実線52yで示すように均一な分布に近づく。
図7(B)を参照して、xz面内に関する光線束の伝搬の様子を説明する。xz面内においては、シリンダアレイ45A及び45Bは単なる平板であるため、光線束の集束、発散に影響を与えない。5本のレービーム47がシリンダアレイ46Aに入射する。図5(D)に示したように、5本のレーザビーム47は、近似的にx軸方向に関して1本のガウシアンビームと同じ光強度分布を持つと考えることができる。レーザビーム47は、例えば曲線51xで示すように、中央部分で強く周辺部分で弱い光強度分布を有する。
レーザビーム47がシリンダアレイ46Aにより各シリンドリカルレンズに対応した7つの集束光線束に分割される。図7(B)では、中央と両端の光線束のみを代表して示している。7つの集束光線束は、それぞれ曲線51xa〜51xgで示す光強度分布を有する。
各光線束は、シリンダアレイ46Bの前方で結像し、発散光線束となってシリンダアレイ46Bに入射する。シリンダアレイ46Bに入射した各光線束は、それぞれある出射角を持って出射し、コンデンサレンズ49に入射する。
コンデンサレンズ49を透過した7つの光線束はそれぞれ集束光線束となり、ホモジナイズ面50上において重なる。ホモジナイズ面50を照射する7つの光線束のx軸方向の光強度分布は、図7(A)の場合と同様に実線52xで示すように均一な分布に近づく。
ホモジナイズ面50上の光照射領域は、y軸方向に長く、x軸方向に短い線状の形状を有する。ホモジナイズ面50の位置に、被照射物の表面を配置することにより、その表面内のy軸方向に長い線状の領域を、ほぼ均一に照射することができる。
上記第1の実施例においては、図2に示した10台のレーザ発振器30、31から出射されたレーザビームが、加工対象物5の表面に重ね合わされる。このため、10倍の出力を持つ1台のレーザ発振器を使用する場合と同等のレーザ加工を行うことが可能になる。
上記第1の実施例では、拡がり角拡大光学系2A及び拡がり角縮小光学系2Bを、ケプラータイプのビームエキスパンダで構成したが、ガリレオタイプのビームエキスパンダで構成することも可能である。拡がり角拡大光学系2Aをガリレオタイプとする場合には、第2の収束レンズ12の代わりに発散レンズを用いる。このとき、発散レンズの後側焦点が、第1の収束レンズの後側焦点と一致するように発散レンズを配置する。拡がり角縮小光学系2Bをガリレオタイプとする場合には、第3の収束レンズ15の代わりに発散レンズを用いる。このとき、発散レンズの前側焦点が、第4の収束レンズ16の前側焦点と一致するように発散レンズを配置する。
図8に、第2の実施例によるビーム重ね合わせ光学系の概略図を示す。以下、図3に示した第1の実施例によるビーム重ね合わせ光学系との相違点に着目して説明する。
第2の実施例によるビーム重ね合わせ光学系では、拡がり角拡大光学系2Aと拡がり角縮小光学系2Bとの間に、筒状光学装置6が配置されている。その他の構成は、第1の実施例の場合と同様である。
筒状光学装置6は、両端が開口した筒状の形状を有し、その内面は、レーザビームを反射させる反射面とされている。内面は、例えばz軸に平行な柱面で構成される。筒状光学装置6として、カライドスコープを用いることができる。拡がり角拡大光学系2Aを通過したレーザビームが一方の開口部から筒状光学装置6に入射する。入射したレーザビームは、筒状光学装置6の出射側の開口部を通って出射する。
出射側の開口部が、第3の収束レンズ15の前側焦点面14の位置に配置されている。前側焦点面14の位置における光強度分布の広がり24aが、筒状光学装置6の出射側の開口部によって制限される。筒状光学装置6の出射側の開口部が、第4の収束レンズ16の後側焦点面17の位置に転写される。
このため、第1の実施例の場合に比べて、拡がり角縮小光学系2Bから出射したレーザビーム群の合成ビーム断面を狭くすることができる。
図9に、第3の実施例によるビーム重ね合わせ光学装置の概略図を示す。レーザ発振器60、集光レンズ61、及び光ファイバ62が1つの光源を構成し、この光源が複数個準備されている。レーザ発振器60から出射したレーザビームが、対応する集光レンズ61により集光され、対応する光ファイバ62の入射端面に入射する。複数の光ファイバ62の出射端面が、仮想平面69に沿って行列状に配置されている。各光ファイバ62は、その出射端面から出射されたレーザビームの中心光線が仮想平面69と垂直になるように配置されている。仮想平面69に平行な面をxy面とするxyz直交座標系を定義する。
光ファイバ62の端面から出射されたレーザビームは、例えば100mradのビーム拡がり角を持つ。
光ファイバ62から出射されたレーザビームが入射する位置に、前段収束レンズ63が配置されている。その後方に後段収束レンズ64が配置されている。両者の光軸は一致し、z軸に平行である。前段収束レンズ63の焦点距離は、例えば50mmであり、後段収束レンズ64の焦点距離は、前段収束レンズ63の焦点距離よりも長く、例えば500mmである。前段収束レンズ63の後側焦点の位置と、後段収束レンズ64の前側焦点の位置が一致する。後段収束レンズ64の後方に、図1に示した均一化光学系3及びステージ4が配置される。
複数の光ファイバ62から出射したレーザビームの、前段収束レンズ63の前側焦点面65の位置におけるビーム断面67同士が部分的に重なる。前段収束レンズ63と、それに入射する複数のレーザビームとの関係は、図3に示した第3の収束レンズ15と、それに入射する複数のレーザビームとの関係を同一である。
後段収束レンズ64を通過したレーザビームの各々のビーム拡がり角は10mradになる。前段収束レンズ63の前側焦点面65の位置におけるビーム断面67の状態が、後段収束レンズ64の後側焦点面66の位置に、倍率10倍で転写される。前側焦点面65の位置において、複数のビーム断面67同士が部分的に重なり合っているため、後側焦点面66の位置においても、ビーム断面68同士が部分的に重なり合う。このため、第1の実施例と同様に、実質的に1本のレーザビームのビーム断面内の光強度分布とほぼ同一の光強度分布が得られる。
上記第1〜第3の実施例によるビーム重ね合わせ光学装置を用いることにより、1台のレーザ発振器では実現が困難な高パワーのレーザビームを用いた加工を行うことが可能になる。また、加工対象物5の表面におけるパワー密度を、1台のレーザ発振器を用いた場合と同一にする場合には、レーザビームの入射領域を広げることができる。ビーム断面が一方向に長い長尺ビームを用いた加工を行う場合には、ビーム断面をより長くすることが可能になる。
上記第1及び第2実施例では、10台のレーザ発振器を用いたが、それ以上のレーザ発振器を用いることも可能である。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
第1の実施例によるビーム重ね合わせ光学装置の概略図である。 レーザ光源の概略図である。 重ね合わせ光学系の概略図である。 重ね合わせ光学系の種々の位置における光強度分布を濃淡で示す図である。 重ね合わせ光学系の種々の位置におけるx軸方向の光強度分布を示す図である。 重ね合わせ光学系の種々の位置におけるy軸方向の光強度分布を示す図である。 均一化光学系の概略図である。 第2の実施例によるビーム重ね合わせ光学装置の重ね合わせ光学系の概略図である。 第3の実施例によるビーム重ね合わせ光学装置の概略図である。
符号の説明
1 レーザ光源
2 重ね合わせ光学系
2A 拡がり角拡大光学系
2B 拡がり角縮小光学系
3 均一化光学系
4 ステージ
5 加工対象物
30、31、60 レーザ発振器
33 偏光ビームスプリッタ
34 折り返しミラー
10 第1の収束レンズの前側焦点面
11 第1の収束レンズ
12 第2の収束レンズ
13 第2の収束レンズの後側焦点面
14 第3の収束レンズの前側焦点面
15 第3の収束レンズ
16 第4の収束レンズ
17 第4の収束レンズの後側焦点面
20、23、24、27 ビーム断面
24a、27a 合成ビーム断面
46 シリンダアレイ
47 レーザビーム群
49 コンデンサレンズ
50 ホモジナイズ面
61 集光レンズ
62 光ファイバ
63 前段収束レンズ
64 後段収束レンズ
65 前段収束レンズの前側焦点面
66 後段収束レンズの後側焦点面
67、68 ビーム断面
69 仮想平面

Claims (11)

  1. 相互に平行な光軸を有する複数のレーザビームが入射し、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角を大きくして出射させ、出射するレーザビームの光軸を相互に平行に保ち、かつ出射するレーザビームの光軸の間隔を、入射したレーザビームの光軸の間隔よりも狭くすることにより、レーザビーム同士を部分的に重ね合わせる拡がり角拡大光学系と、
    前記拡がり角拡大光学系によって部分的に重ね合わされたレーザビームが入射し、出射するレーザビームの各々のビーム拡がり角を、入射したレーザビームの各々のビーム拡がり角よりも小さくし、かつ出射するレーザビームが部分的に重ね合わされた状態で、これらの光軸を相互に平行に保つ拡がり角縮小光学系と
    を有するビーム重ね合わせ光学装置。
  2. 前記拡がり角拡大光学系は、
    レーザビームが入射する第1の収束レンズと、
    前記第1の収束レンズの後ろ側に配置され、前記第1の収束レンズよりも短い焦点距離を持ち、前記第1の収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする第2の収束レンズと
    を含む請求項1に記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  3. 前記拡がり角拡大光学系は、
    レーザビームが入射する第1の収束レンズと、
    前記第1の収束レンズの後ろ側に配置され、前記第1の収束レンズよりも短い焦点距離を持ち、前記第1の収束レンズの後側焦点の位置を後側焦点とする第2の発散レンズと
    を含む請求項1に記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  4. 前記拡がり角縮小光学系は、
    前記拡がり角拡大光学系を通過したレーザビームが入射する第3の収束レンズと、
    前記第3の収束レンズの後側に配置され、前記第3の収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、前記第3の収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする第4の収束レンズと
    を含む請求項1〜3のいずれかに記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  5. 前記拡がり角縮小光学系は、
    前記拡がり角拡大光学系を通過したレーザビームが入射する第3の収束レンズと、
    前記第3の収束レンズの後側に配置され、前記第3の収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、前記第3の収束レンズの後側焦点の位置を後側焦点とする第4の発散レンズと
    を含む請求項1〜3のいずれかに記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  6. さらに、前記拡がり角拡大光学系と拡がり角縮小光学系との間に配置され、内面がレーザビームを反射する反射面とされ、両端が開口した筒状光学装置であって、該拡がり角拡大光学系を通過したレーザビームが一方の開口部から入射し、入射したレーザビームを他方の開口部から出射させて該拡がり角縮小光学系に入射させる筒状光学装置を有する請求項1〜5のいずれかに記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  7. 前記筒状光学装置の内面は、入射するレーザビームの各々の光軸と平行な柱面である請求項6に記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  8. さらに、前記拡がり角縮小光学系を通過したレーザビームが入射し、入射したレーザビームを、そのビーム断面内に関して複数の小ビームに分割し、分割された小ビームをホモジナイズ面上において重ね合わせることにより、ホモジナイズ面上における光強度分布を均一に近づける均一化光学系を有する請求項1〜7のいずれかに記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  9. 出射端が、ある平面に沿って並び、出射端から出射するレーザビームの光軸が相互に平行になるように配置された複数の光ファイバと、
    前記光ファイバの入射端に、それぞれレーザビームを入射させる複数のレーザ光源と、
    前記光ファイバの出射端から出射され、あるビーム拡がり角をもって伝搬するレーザビーム同士が部分的に重なった状態で入射する前段収束レンズと、
    前記前段収束レンズを通過したレーザビームが入射し、該前段収束レンズよりも長い焦点距離を持ち、該前段収束レンズの後側焦点の位置を前側焦点とする後段収束レンズと
    を有するビーム重ね合わせ光学装置。
  10. さらに、前記後段レンズを通過したレーザビームが入射し、入射したレーザビームを、そのビーム断面内に関して複数の小ビームに分割し、分割された小ビームをホモジナイズ面上において重ね合わせることにより、ホモジナイズ面上における光強度分布を均一に近づける均一化光学系を有する請求項9に記載のビーム重ね合わせ光学装置。
  11. 前記請求項8または10に記載されたビーム重ね合わせ装置の前記ホモジナイズ面の位置に加工対象物を配置する工程と、
    前記加工対象物に、光強度分布が均一化されたレーザビームを入射させてレーザ加工を行う工程と
    を有するレーザ加工方法。
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