JP2008053303A - 太陽電池パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板と、前記基板の主面上に形成された太陽電池膜と、前記太陽電池膜上に接着シートを介して貼り付けられた保護シートと、を具備する。前記保護シートは、前記接着シート側に設けられた第1の樹脂シートと、前記接着シートの反対側に設けられた第2の樹脂シートと、前記第1の樹脂シートと前記第2の樹脂シートとの間に配置される金属シートと、を有する。前記第1の樹脂シートは、透光性を有している。
【選択図】図2
Description
図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1Aは、本実施形態に係る太陽電池パネル1の断面を模式的に描いた模式断面図である。太陽電池パネル1は、基板2と、基板2の主面側に設けられた太陽電池膜3と、太陽電池膜3を接着シート4を介して被覆する保護シート5と、基板2の端部において、基板からバックシートまでを挟むようにして設けられた枠7と、を有している。
基板2としてソーダフロートガラス基板(1.4m×1.1m×板厚:4mm)を使用する。基板端面は破損防止にコーナー面取りやR面取り加工されていることが望ましい。
(2)図5(b)
透明導電層31として酸化錫膜(SnO2)を主成分とする透明電極膜を約500〜800nm、熱CVD装置にて約500℃で製膜処理する。この際、透明電極膜の表面は適当な凹凸のあるテクスチャーが形成される。透明導電層31として、透明電極膜に加えて、基板2と透明電極膜との間にアルカリバリア膜(図示されず)を形成しても良い。アルカリバリア膜は、酸化シリコン膜(SiO2)を50〜150nm、熱CVD装置にて約500℃で製膜処理する。
(3)図5(c)
その後、基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第1高調波(1064nm)を、図の矢印に示すように、透明電極膜の膜面側から入射する。パルス発振:5〜20kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極膜を発電セル10の直列接続方向に対して垂直な方向へ、溝8−1を形成するように幅約6〜10mmの短冊状にレーザーエッチングする。
(4)図5(d)
プラズマCVD装置により、減圧雰囲気:30〜150Pa、約200℃にて光電変換層32としてのアモルファスシリコン薄膜からなるp層膜/i層膜/n層膜を順次製膜する。光電変換層32は、SiH4ガスとH2ガスとを主原料に、透明導電層31の上に製膜される。太陽光の入射する側からp層、i層、n層がこの順で積層される。光電変換層32は本実施形態では、p層:BドープしたアモルファスSiCを主とし膜厚10〜30nm、i層:アモルファスSiを主とし膜厚250〜350nm、n層:pドープした微結晶Siを主とし膜厚30〜50nmである。またp層膜とi層膜の間には界面特性の向上のためにバッファー層を設けても良い。
(5)図5(e)
基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、光電変換層32の膜面側から入射する。パルス発振:10〜20kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明導電層31のレーザーエッチングライン(溝8−1)の約100〜150μmの横側を、溝8−2を形成するようにレーザーエッチングする。
(6)図5(f)
裏面電極層33としてAg膜/Ti膜をスパッタリング装置により減圧雰囲気、約150℃にて順次製膜する。裏面電極層33は本実施形態では、Ag膜:200〜500nm、これを保護するものとして防食効果の高いTi膜:10〜20nmをこの順に積層する。n層と裏面電極層33との接触抵抗低減と光反射向上を目的に、光電変換層32と裏面電極層33との間にGZO(GaドープZnO膜)を膜厚:50〜100nm、スパッタリング装置により製膜して設けても良い。
(7)図5(g)
基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、基板2側から入射することで、レーザー光が光電変換層32で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層33が爆裂して除去される。パルス発振:1〜10kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明導電層2のレーザーエッチングライン(溝8−2)の約250μm〜400μmの横側を、溝8−3を形成するようにレーザーエッチングする。
(8)図5(h)
発電領域を区分して、基板端周辺の膜端部においてレーザーエッチングによる直列接続部分が短絡し易い影響を除去する。基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、基板2側から入射することで、レーザー光が透明導電層31と光電変換層32で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層33が爆裂して除去される。パルス発振:1〜10kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、基板2の端部から5〜15mmの位置を、絶縁溝9を形成するようにレーザーエッチングする。このとき、発電セル10の長手方向へは絶縁溝を設けない。
絶縁溝9は基板2の端より5〜10mmの位置にてエッチングを終了させる。エッチングの終了はレーザー光の停止でも良いが、簡易的には基板2の非レーザーエッチング領域に金属性のマスキング板を設置することで対応が可能である。この基板2の端より5〜10mmの位置にてエッチングを終了させることにより、太陽電池パネル端部からの太陽電池モジュール内部への外部湿分浸入の抑制に、有効な効果を呈する。
(9)図6(a)
後工程のEVA等を介した保護シート5との健在な接着面を確保するために、基板2周辺(周囲領域14)の積層膜は、段差があるとともに剥離し易いため、この膜を除去する。まず、基板2の端から5〜15mmで、前述の図5(h)工程で設けた絶縁溝9よりも基板端側における裏面電極層4/光電変換層3/透明導電層2において、研磨除去を行う。研磨屑や砥粒は、基板2を洗浄処理することにより除去される。
(10)図6(b)
端子箱取付け部分は保護シート5に開口貫通窓を設けて集電板を取出す。この開口貫通窓部分には絶縁材を複数層を設置して外部からの湿分などの浸入を抑制する。
直列に並んだ一方端の発電セル5と、他方端部の発電セル5とから銅箔を用いて集電して太陽電池パネル裏側の端子箱部分から電力が取出せるように処理する。銅箔は各部との短絡を防止するために銅箔幅より広い絶縁シートを配置する。
集電用銅箔などが所定位置に配置された後に、太陽電池膜3の全体を覆い、基板2からはみ出さないようにEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等による充填材シートを配置する。
EVAの上に、防水効果の高い保護シート5を設置する。保護シート5は、既述のように、PETシート/AL箔/PETシートの3層構造であり、太陽電池膜3に面する側のPETシートは透明である。
保護シート5までを所定位置に配置したものを、ラミネータにより減圧雰囲気で内部の脱気を行い約150〜160℃でプレスしながら、EVAを架橋させて密着させる。
(11)図7(a)
太陽電池モジュール6の裏側に端子箱11を接着剤で取付ける。
(12)図7(b)
銅箔と端子箱11の出力ケーブルとをハンダ等で接続し、端子箱11内部を封止剤(ポッティング剤)で充填して密閉する。これで太陽電池パネル1が完成する。
(13)図7(c)
図7(b)までの工程で形成された太陽電池パネル1について発電検査ならびに、所定の性能試験を行う。発電検査は、AM1.5、全天日射基準太陽光(1000W/m2)のソーラシミュレータを用いて行う。
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、第2の樹脂シート52の色が異なっている。第1の実施形態では、第2の樹脂シート52が白色であったのに対して、本実施形態では黒色である。第2の樹脂シート52以外の点については、第1の実施形態と同じであるので、説明を省略する。
本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第1、2の実施形態と比較して、第2の樹脂シート52の色が異なっている。本実施形態において、第2の樹脂シート52は、主として透明であり、透光性である。但し、第2の樹脂シート52の一部分は、着色している。第2の樹脂シート52以外の点については、第1、2の実施形態と同じであるので、説明を省略する。
2 基板
3 太陽電池膜
31 透明導電層
32 光電変換層
33 裏面電極層
4 接着シート
5 保護シート
51 第1の樹脂シート
52 第2の樹脂シート
53 金属シート
6 取り出し用配線
7 枠
8 セル分離溝
9 絶縁溝
10 発電セル
11 端子箱
12 バスバー
14 周辺領域
Claims (7)
- 基板と、
前記基板の主面上に形成された太陽電池膜と、
前記太陽電池膜上に接着シートを介して貼り付けられた保護シートと、
を具備し、
前記保護シートは、
前記接着シート側に設けられた第1の樹脂シートと、
前記接着シートの反対側に設けられた第2の樹脂シートと、
前記第1の樹脂シートと前記第2の樹脂シートとの間に配置される金属シートと、
を有し、
前記第1の樹脂シートは、透光性を有している
太陽電池パネル。 - 請求項1に記載された太陽電池パネルであって、
更に、
前記基板の端部にて、前記基板、前記太陽電池膜、前記接着シート、及び前記保護シートを挟むように配置された枠、
を具備し、
前記太陽電池膜の端部は、前記枠によって外部から隠されている
太陽電池パネル。 - 請求項1又は2に記載された太陽電池パネルであって、
前記第2の樹脂シートは、白色である
太陽電池パネル。 - 請求項1又は2に記載された太陽電池パネルであって、
前記第2の樹脂シートは、黒色である
太陽電池パネル。 - 請求項1又は2に記載された太陽電池パネルであって、
前記第2の樹脂シートは、透光性を有している
太陽電池パネル。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載された太陽電池パネルであって、
前記第1の樹脂シート及び前記第2の樹脂シートは、PET(ポリエチレンテレフタレート)製である
太陽電池パネル。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載された太陽電池パネルであって、
前記金属シートは、アルミ箔である
太陽電池パネル。
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