JP2008051795A - 蒸気センサ及びその材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】低抵抗で、高導電性で、より大きな温度安定性及び化学検体に対する感度を有する頑丈なセンサ薄膜組成物と、これらのセンサ薄膜の製造方法の提供。
【解決手段】ポリマー吸収ケミレジスタ(即ち導電性センサ)のようなセンサ内の化学検体を検出するために使用されるセンサ薄膜の組成に関する。センサ薄膜組成物はシロキサンを含むポリマー樹脂と、少なくとも2つの異なる種を含む複数の導電性粒子を有するマトリックスを含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明はセンサ薄膜に関し、特に蒸気検体を検出するセンサ薄膜に関する。
本出願はここでその全体が参考文献とされている2003年4月11日出願の米国特許出願第10/411,805号明細書の部分継続出願である。
特別なターゲット検体または化学化合物の検出は例えば検体の濃度が可燃限度を超えるか否かを検出することを含む多くの応用で重要である。ターゲット検体は技術で知られている種々の異なる検出機構にしたがって動作するセンサにより検出される。大部分のセンサは環境中に特別な検体が存在する場合に物理的に変化される感知コンポーネントを使用している。したがって、センサは典型的に感知コンポーネントと(出力を送信するための端子を含む)プローブ本体ハウジングの両者を含むプローブを具備している。端子は典型的にプロセッサ、およびセンサの一部に結合され、センサプローブからユーザインターフェースへ受信された出力を解析する。このようなユーザインターフェースは典型的に、検体の濃度値が超過されるときユーザに通報する指示装置を含んでいる。
多くのセンサはセンサ薄膜である感知コンポーネントを使用する。多くのセンサ薄膜は検体が存在する場合、膨張し、体積を増加する。技術で利用可能な種々のセンサは存在する検体の濃度を決定するためにセンサ薄膜における物理的変化を使用する。このようなセンサは光ファイバセンサのような光学センサを含むことができ、その場合にはビーム光が光ファイバのセンサ薄膜クラディングを通って投影され、薄膜の物理的変化(例えば屈折率又は色)が監視される。検体が吸収され、(体積変化を含む)クラディングの物理的特性を変化するときこのような屈折率の変化が生じる。他のセンサは表面音響波センサ(SAWS)を含み、それはトランスデューサ間のセンサ薄膜を通して超音波を投射し、同様にセンサ薄膜の特性(主として体積)の何等かの変化を検出し、これらの変化を存在する検体の濃度に変換する。
別のタイプのセンサ薄膜は導電性センサ、特にポリマー吸収ケミレジスタセンサである。ポリマー吸収ケミレジスタはターゲット検体(化学化合物)を含む周囲大気に露出されたポリマー薄膜センサを有する。電荷がポリマー薄膜を横切って与えられる。ポリマーはターゲット検体を吸収し、これは薄膜の体積の変化、したがって薄膜の電気抵抗の変化を生じる。
さらに、ポリマーの体積が変化するときの材料中の抵抗変化に対する感度を強化するために導電性粒子がポリマー薄膜全体を通して分散されることができる。しかしながら、化学検体の吸収から生じる物理的変化(即ち、体積、質量、屈折率、抵抗)に依存する任意のセンサ薄膜は通常、温度による体積の変化にも敏感である。さらに、化学検体に対する感度を強化することが所望されている。加えて、少量の電流しか利用できず低い抵抗のセンサを必要とする応用が多く存在する。さらに温度の変動中その安定性を増加しながら、所望の化学検体に対する感度を強化する低抵抗センサ薄膜組成が必要とされている。
1特徴では、本発明は架橋結合されたポリマー樹脂と複数の導電性粒子を含むポリマーマトリックスを有する1以上の化学検体を検出するための導電性センサを提供する。架橋結合されたポリマーはシロキサンモノマーで構成されている。複数の導電性粒子は少なくとも2つの異なる種の導電性粒子で構成されることが好ましい。第1の種の導電性粒子は低い表面積と、約8乃至約25m/gのN吸収度と、約1乃至180ml/100gのDBPを有する大きい直径のカーボンブラックを具備している。1以上の化学検体が存在する場合、センサのマトリックスは抵抗の変化を示す。
別の特徴では、本発明は化学検体を検出するための低抵抗の導電性センサ薄膜を提供する。センサ薄膜はポリマーマトリックスで構成され、ポリマーマトリックスはポリマー樹脂とポリマー内に均等に分散されている複数の導電性粒子を具備している。ポリマーは2つの炭素原子以上の少なくとも1つの炭化水素の側基を有するシロキサンモノマーを含んでいる。複数の導電性粒子は少なくとも2つの異なる種の導電性粒子を含んでいる。第1の種の導電性粒子はカーボンブラックを具備している。センサマトリックスのベース抵抗は約700オームよりも小さい抵抗を示す。
別の特徴では、本発明はポリマー樹脂と複数の導電性粒子を含むポリマーマトリックスを有している化学検体を検出するための低抵抗導電性センサ薄膜を提供する。粒子はポリマー内に均等に分散されている。ポリマーは2つの炭素原子以上の少なくとも1つの炭化水素の側基を有するシロキサンモノマーを有している。さらに、複数の導電性粒子は少なくとも2つの異なる種の導電性粒子を含んでいる。第1の種の導電性粒子は低い表面積と、約8乃至約25m/gのN吸収度と、約1乃至180ml/100gのDBPを有する大きい直径のカーボンブラックを含んでいる。第2の種は、高い導電度のカーボンブラック、炭素を含む導電性の軸方向幾何学的形状の粒子、ニッケルを含む粒子からなるグループから選択される。センサが1以上の化学検体が存在するところにある場合、センサのマトリックスは抵抗の変化を示す。
本発明のさらに応用可能な領域は以後の説明から明白になるであろう。種々の実施形態の説明を示しているが、詳細な説明及び特別な例は単なる例示の目的を意図し、本発明の技術的範囲を限定することを意図しないことを理解すべきである。
本発明の説明は詳細な説明と添付図面からより十分に理解されるであろう。
以下の説明は本質的に単なる例示であり、説明、その応用、又は使用を限定することを意図していない。
本発明は、改良された温度安定性及び検体に対する感度を有するセンサ薄膜を考慮する。したがって、センサ薄膜は1以上の検体に露出されるとき抵抗の変化を示す。さらに、本発明の種々の実施形態では、センサ中のセンサ薄膜は比較的低いベース抵抗を示す。特に低抵抗応用において温度の変動に対して安定性を示しながら、1以上の化学検体に対して優れた感度を有する頑丈なセンサ薄膜の開発に関連する種々の挑戦がなされている。特に、センサ薄膜を形成するポリマーマトリックスで使用するための導電性粒子の選択に関連される挑戦がなされている。しばしば、マトリックス内の潜在的な相分離と移動のために、このような導電性粒子の均等な分散を安定させ維持することは困難である。センサは頑丈で、機械的な衝撃、振動、熱的衝撃に耐えることができることが好ましく、これは使用を通して長期間、複数の導電性粒子の実質的に均等な分布を維持することを含んでいる。さらに、あるその他の所望の導電性粒子種は処理が困難である可能性がある。したがって本発明の種々の実施形態によれば、導電性ポリマーマトリックスはポリマー樹脂と、少なくとも2つの異なる種を含む複数の導電性粒子を有し、導電性粒子はマトリックス内で実質的に均等に分布されている。伝道粒子種の組合せは相互及びポリマー樹脂との適合性と、改良された安定性、改良された検体検出、改良された導電性、したがって低い抵抗を示す。
背景について説明すると、図1は符合10で全体として示されている例示的なケミレジスタセンサの主要コンポーネント及び動作原理を示している。センサ10は、通常ケミレジスタセンサプローブ12、制御装置14、ユーザインターフェース16からなる。センサプローブ12は検体またはターゲットの化学組成物18の存在を検出するために外部環境17と相互作用する。センサプローブ12は外部環境17中の検体18の連続的な検出に基づいて、生の出力信号19aを発生する。この生の出力信号19aは制御装置14により処理される。制御装置14は、センサプローブ12からの生の出力信号19aの解析を中継するために、計算された出力信号19bをユーザインターフェース16へ送信する。ユーザインターフェース16はセンサ10についての情報を外部ユーザに提供し、簡単な警報信号から複雑なコンピュータ処理されたスクリーンまでの広い範囲にわたることができる。
図2を参照すると、本発明の教示によるセンサ薄膜組成物と適合するポリマー吸収ケミレジスタセンサプローブ12の1例が示されている。センサ12は通常、センサハウジング20と、センサハウジング20の一部をカバーする導電性センサ薄膜22(図2および図3)と、随意選択的にセンサ端子26の下に配置されるかそれに取り付けられる1対の電極24と、保護キャップ28とを具備している。電極の代わりに、別のセンサ実施形態も実現可能であり、そこでは端子26はセンサ薄膜22中に突出し、電極24に対して類似の機能を行う(即ち電流をセンサ薄膜22を通って転送する)。
センサハウジング20は第1の直径部分30と第2の直径部分32を含み、第1の直径部分30は第2の直径部分32よりも直径が小さい。第1の直径部分30は感知領域34を含んでいる。感知領域34はその感知領域34の第1の制御表面38内に位置される2つの穴36を有している。穴36間には凹部にされた第2の制御表面40が存在し、それは感知領域34を横切って延在する。第2の制御表面40は第1の制御表面38の下で僅かに低い位置にされている。
図2のライン3−3の沿った断面図である図3で最良に示されているように、各電極24は穴36上に位置している。端子26は電極24に取り付けられ、第1の直径部分30と第2の直径部分32の両者を通って延在する。端子26は第2の直径部分32の下面42でハウジング20から突出している。電極24と端子26は導電性材料、好ましくは金属から作られる。特に図4を参照すると、電極24はそれぞれ第1の制御表面38に平行な水平の多孔プレートまたはメッシュを具備し、ほぼ穴36の幅に等しい。各電極24は端子26に対して導電性の通路を設けるように接続されている。図2及び図3を再び参照すると、端子26の第1の水平部46は、センサ薄膜22の抵抗の変化を検出するために穴36内に位置するセンサ薄膜22の一部と直接的又は間接的に接触する。第1の水平部46から第1の垂直部48が延在している。第1の水平部48は第1の直径部分30を通って第2の直径部分32へ延在し、ここで第1の垂直部48は外部端子52(即ち端部導線)で終端する内部端子ドッグレッグ50へ転移する。
第1の垂直部48から内部端子ドッグレッグ50間の転移点で、端子26はそれぞれ穴54を有する。穴54はハウジング20内の電極24のさらに正確な整列を許容するために、製造期間中に整列ロッド(図示せず)を受ける。内部端子ドッグレッグ50は、第2の直径部分32の下面42から延在する外部端子52に延在する。外部端子52は導線を警報等の適切な警報装置の対応する出力(図示せず)へ接続することを可能にするために適切な長さで、ハウジング20から延在する。
図1及び図2の感知領域34の詳細部である図3で最良に示されているように、センサ薄膜22は導電性粒子62が全体を通して分布されているポリマー60を有している。端子26はセンサプローブハウジング20の本体64を通って延在し、電極24に電気的に接続されている。電極24は感知領域34とセンサ薄膜22中に突出している。電極24は均一な電流分散のために表面近くに位置され、さらにセンサ薄膜を横切って位置されることが好ましい。センサ薄膜22の好ましい構造は導電性ポリマーマトリックス66を形成するセンサ薄膜22の本体を通って均等に(即ち均一に)分散される導電性粒子62を含んでいる。“均等”とは、非均一および/または局部化された電荷の分散から生じる任意の潜在的な損傷効果が最少にされるように、粒子がマトリックスを通して実質的に均一に分布されていることを意味している。
導電性センサ薄膜マトリックス66は、マトリックス66が穴36を充填し、中心の第2の制御表面40にわたるように第1の制御表面38上に位置される。マトリックス66はそれが両電極24と直接的又は間接的に電気接触するように、穴36を充填する。マトリックス66をターゲット検体に露出するとき、マトリックス66の量は膨張により増加する。
センサ薄膜22のポリマー樹脂60は、周囲ガス中の検体の濃度に比較的比例するレートで、センサ薄膜22の表面と外部環境17(図1)中の周囲ガスとの間で生じる気体−固体インターフェースを通して、ターゲット検体又は化学化合物を容易に吸収する任意のポリマーであることができる。したがって吸収される検体の量と、周囲ガス中の検体の濃度との間で相関が行われることができる。示されている例示的なセンサプローブ12では、センサ薄膜22中の容積の変化はガス中に存在する検体の濃度に相関され、さらにセンサ薄膜22の抵抗に関連される。1以上の揮発性の有機化合物(VOC)のような蒸気状の炭化水素化合物検体を検出するセンサ薄膜22が特に興味深い。VOCを検出するための適合可能なポリマーはシロキサンポリマーを含んでいる。種々のシロキサンベースのポリマーが本発明で考察され、以下さらに説明する。
図5に示されているように、ポリマー吸収ケミレジスタセンサプローブ12の動作原理は正の導線70と負の導線72との間のセンサ薄膜22を通して電流を与えることを含んでいる。好ましくは、正の導線70と負の導線72は図2及び図3で24で示されているような、電極である。導電性粒子62は導電性を強化するためにセンサ薄膜22を通して分散される。抵抗測定が正の導線70と負の導線72との間でセンサ薄膜22を横切る電流及び電位差を監視することによってセンサ薄膜22を横切って行われ、典型的にセンサプローブ12に取り付けられた処理又は制御装置14(図1)により測定される。抵抗値は導電性粒子間の距離“d”により変化する。この導電性粒子62間の距離“d”が増加すると、抵抗は比例関係を有し、したがって増加する。この距離“d”が減少すると、抵抗もまた減少する。したがって、センサ薄膜22の容積の増加又は減少は抵抗測定全体に影響する。正の導線70と負の導線72との間の抵抗の変化を検出するとき、ユーザインターフェース16(図1)はセンサ薄膜22が親和を有する物質が存在することを示す信号を提供する。その結果、電極70、72により検出されるセンサ薄膜22の抵抗の変化はターゲット検体の存在を示す。センサ薄膜22の容積は温度の変化と、センサ薄膜22のポリマー中への化学化合物又はターゲット検体の吸収との両者によって増加する。本発明の説明の1特徴は温度によるセンサ薄膜22の容積の変化の影響を最少にすることと、化学化合物に対する吸収およびセンサ薄膜22の感度を最大にすることである。さらに、当業者に認識されるように、生じうる任意の潜在的な局部化された変化を無効にするために、センサ薄膜22内の複数の導電性粒子62の実質的に均等な分散を有することが望ましい。
さらに、粒子分布の長期間の安定性とメンテナンスは、長期間使用するための装置の正確性に対して重要である。マトリックスを通しての粒子の潜在的な相分離および移動はセンサ薄膜を横切る導電性粒子の空間的変化を生じさせ、それはターゲット検体化合物の存在を正確に測定するセンサ薄膜の能力に影響する可能性がある。長期間の正確性はセンサ動作に対して重大なパラメータである。さらに本発明の説明の幾つかの実施形態では、センサは低電流応用に使用するのに適している。複数の導電性粒子の強化された導電性は、与えられなければならない電流量の減少に貢献でき、したがって改良された導電性は本発明のある実施形態が低電流/低抵抗応用で低抵抗センサとして使用されることを可能にする。“低抵抗”はセンサ薄膜マトリックスにより示されるベース抵抗が約1kオーム以下、より好ましくは約700オーム以下、随意選択的には100オーム以下、随意選択的には50オーム以下、随意選択的には1オーム以下であり、幾つかの特徴では約100mオーム以下、幾つかの実施形態では50mオーム以下であることを意味している。ベース抵抗は検体に露出する前に、0時間で、室温および圧力(例えば21−26℃および1気圧絶対psi)における抵抗を測定することにより得られることができる。自動車の電源、例えばバッテリにより遠隔で動作する応用のような非常に低い電流の応用では、センサのベース抵抗は約50オーム以下、さらに随意選択的には約10オーム以下、さらに随意選択的には約1オーム以下、随意選択的には約50mオーム以下、随意選択的には約100mオーム以下、幾つかのケースでは約50mオーム以下であることが好ましい。
“約”は値に対して使用されるとき、計算又は測定が値の僅かな不正確さを可能にする(値の正確さに対してある程度接近していることであり、値に対しておおよそ又は合理的に近いことであり、ほぼ同じことである)。幾つかの理由で、“約”による不明瞭さが、この通常の意味とは別の他の意味で当業者に理解されなければ、“約”はここで使用されているように、値において5%までの可能な変化を示す。
さらに、センサ薄膜は温度に対するクロス感度を最少にしながら1以上のターゲット化学検体に対する効率的で改良された感度を有する(多くのケミレジスタの薄膜は検体の濃度とは無関係に、温度の増加にさらされるとき増加された抵抗を示す)。センサのこのような機能は全体的抵抗と、“蒸気比”および“温度比”により表されることができる。蒸気比は0秒および20秒ターゲット検体に露出されるときのセンサ薄膜の抵抗の測定を行い、20秒の抵抗値を0秒の値により割算することにより計算される。好ましくは、蒸気比は可能な限り大きく最大化される。したがって、蒸気比は約10よりも大きいことが好ましく、約20を超えることがさらに好ましく、約25を超えることがさらに一層好ましい。温度比を設定するために、抵抗は25℃の第1の温度と、65℃の第2の温度で測定され、ここで温度比は25℃の抵抗値により65℃の抵抗値を割算した値である。理想的には、温度比は温度の変化に帰属する抵抗の変化を示さないためにゼロに近づく。実際に、温度比は約5よりも小さいことが好ましく、約3よりも小さいことがさらに好ましい。
したがって、種々の実施形態では、本発明はセンサの動作を強化するため少なくとも2つの異なる種の導電性粒子の組合せを含む複数の導電性粒子を有するポリマーマトリックスを提供する。最も好ましくは、第1の種の導電性粒子はカーボンブラックを含むが、任意の数の導電性粒子の組合せが本発明で考察される。
本発明の種々の実施形態によれば、本発明の1つの種は好ましくは、比較的低い表面面積値とDBP吸収値を有する特に効果を有するカーボンブラック材料を含み、本質的に粒子サイズが大きく、集合サイズが低い導電性粒子を含んでいる。カーボンブラック粒子は粒子サイズ、重量当りの表面積、構造により特徴付けられることができる。表面面積と粒子サイズの間には相関関係が通常存在し、小さい粒子直径は高い表面積になる。同様に、低い表面面積値は通常大きい粒子サイズ直径を示す。表面面積は通常、m/gで窒素吸収(N)値のレベルにより試験される。窒素吸収の試験手順は例えばASTM試験D3037−91に概要が規定されている。本発明にしたがった1つの種として使用される導電性カーボンブラック粒子は好ましくは約8乃至約25m/gのN吸収値(単位重量当りの表面積)を有する。これらのカーボンブラック種のN吸収の最も好ましい範囲は約10乃至約15m/gである。
導電性カーボンブラック粒子は集合体を形成する個々の粒子の構造または形状により特徴付けられている。構造は試験手順ASTM D2414にしたがって、オイルのフタル酸ジブチル(DBP)吸収により試験されることができ、ここでDBPはDBP ml/100グラムの値を生成するために混合されながら、100gのカーボンブラックに付加される。トルクの急峻な増加がDBP値を決定する。この試験は粒子集合体のサイズを決定することにより粒子の構造を示す。複数の導電性粒子のうちの1つの種がカーボンブラックであるように選択されるとき、DBPは約1乃至約180ml/100gの範囲であることが好ましい。
カーボンブラックは種々の処理状態により形成されることができ、その形成方法はしばしばカーボンブラックの物理的パラメータに関連する。カーボンブラックの2つの主な形態は天然ガスの熱分解またはクラッキングにより形成されるサーマルブラックである。ファーネスブラックは不完全燃焼炉プロセスで形成され、それは典型的に高温で炭素リッチのオイルベースの原料の燃焼又は酸化を伴う。ファーネスブラックは通常小さい粒子サイズを有し、サーマルブラックはカーボンブラックの最大の粒子サイズを有する傾向にある。微細なサーマルブラックは典型的に約100乃至200nmの範囲の平均粒子サイズを有し、N800シリーズと指定されるカーボンブラックのクラスに入る。1つの特に好ましい微細なサーマルブラックはクラスN880であり、これは平均粒子サイズにおいて変化するが、通常は約90乃至120nmの範囲である。前述したような導電性粒子サイズの1つの種の好ましい物理的特性範囲を満たす市場で入手可能な導電性カーボンブラック粒子の例は、日本のAsahi Carbon社により製造されたAsahi 15HSまたはAS N880、或いはカナダのアルバータ州のCancarb社からのCC N800、およびマサチューセッツ州ボストンのCabot Corporationから入手可能なSpheron(商標名)5000またはSpheron(商標名)6000の両者を含んでいる。平均粒子サイズの好ましい範囲は約90乃至約400ナノメートルの範囲であり、好ましくは200nmよりも小さく、最も好ましくは約150nmよりも小さい。1つの特に好ましい大きさの粒子サイズのカーボンブラックはAsahi 15HSであり、それは約100乃至約130nmの範囲の平均粒子サイズと、約14m/gのN吸収と、約85ml/100gのDBPと、1.8g/ccの密度とを有する。
ケミレジスタセンサ薄膜22の導電性粒子の1つの種として前述したように好ましい導電性カーボンブラック粒子の使用は導電性粒子の従来技術の使用よりも化学検体に対するセンサ薄膜22の感度を非常に強化することが示されている。図6では、時間に対する抵抗の割合変化をグラフにした実験データが8.5リットルの容器中の2メチルブタン溶剤の50mlへ露出されたのに対するセンサ感度を表しており、ここではプローブが溶剤の上方14.3cmに位置されている。ここに記載されている全ての対照試料及び例は、3−5%のビニルメチルシロキサン、35−37%のオクチルメチルシロキサン、20−62%のジメチルシロキサンのターポリマー(GelestよりVAT4326として入手可能)によって処理されている。対照試料1は約1475m/gのN値と、365ml/100gのDBP値を有するケミレジスタセンサで使用される典型的な導電性カーボンブラック粒子であり、イリノイ州シカゴのAzko Nobel CompanyからEC 300jとして市販されている。対照試料2もケミレジスタセンサの導電性カーボンブラックとして従来使用されており、約26m/gのN値と、65ml/100gのDBP値を有し、ジョージア州マリエッタのColumbian Chemicalsからの商品Raven(商標名)410Pとして市場で入手可能である。対照試料3はCabot Corporationから市場で入手可能なN550の43m/gのN値と、121ml/100gのDBP値を有する通常の導電性カーボンブラックを有するマトリックスである。例Aは14のN値と、85ml/100gのDBP値を有するセンサ薄膜の低い表面積で大きい直径の導電性粒子である。例Aの導電性カーボンブラック粒子は例えば商標名Asahi 15HSにより日本の新潟県Asahi Carbon Company社で市販されている。例Bもまた10m/gのN値と、30ml/100gのDBP値を有する低表面積を有する大きい導電性粒子を有し、これはカナダのアルバータ州のCancarb社からN800として市販されている。図6に示されているように、例AおよびBのカーボンブラックは対照試料1、2、3と比較するとき短時間の継続期間で増加された抵抗を示している。例AとBの抵抗のさらに迅速な変化は周囲環境中に検体が存在することに対する増加された感度を示す。さらに以下の表1は65℃における抵抗と、65℃における抵抗の2倍の値に到達するまでの時間と、対応する値に到達するまでにかかる時間とを示したデータを含んでおり、例AとBについての改良された応答時間を示している。
Figure 2008051795
本発明の説明の種々の実施形態によれば、複数の導電性粒子は好ましくは導電性粒子の混合物により構成され、それは少なくとも2つの種を含み、したがって第1及び第2の種の導電性粒子を含んでいる。第2の種は第1の種及びポリマー樹脂と適合可能な導電性粒子であることが好ましい。第1の種が大きい粒子直径の低面積のカーボンブラックであるように選択されると、このような粒子は通常、平均から低い導電性を有することが観察されている。粒子の導電性は通常抵抗として表される。ある実施形態では、第2の種は第1の種よりも高い導電性、即ち低い抵抗を有する。さらに以下詳細に説明するように、ある実施形態では、第1の種は第2の種よりもマトリックス中において高い濃度で存在することが好ましく、それによって高い導電性の第2の種が比較的低い濃度で存在しても、異なる種の組合せはセンサの予測できない改良された性能を与える。種々の実施形態では、化学検体に対する改良された感度と温度変動における安定性を有する第1の種と、高い導電性を有するが比較的低い濃度を与える第2の種との組合せを含む導電性粒子の異なる種の組合せはセンサ薄膜マトリックスの改良された導電性と減少された抵抗を与える。
ある実施形態では、1つの種は導電性の金属粒子であるように選択される。当業者に認識されるように、金属粒子は高い密度と比較的高い平均粒子サイズを有する傾向にあり、したがって典型的な導電性金属粒子はポリマーマトリックス薄膜において分離を示す。導電性金属粒子の選択は複数の中で選択される導電性粒子のその他の種に対する物理的類似性に大きく依存している。ある実施形態では、低表面積で、大きい直径のカーボンブラック粒子は第1の種を構成し、このような実施形態では、導電性金属粒子は他の種に対して類似の物理的特性を有することが好ましい。
このような導電性金属の例には、ニッケル、金、銀、マンガン、銅、鉄、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、それらの混合物および合金が含まれている。特に好ましい導電性金属粒子は金と銀である。1つの特に好ましい導電性金属はニッケルである。導電性ニッケルコンポーネントは大きい粒子サイズのカーボンブラックが第1の種である実施形態に対して、比較的高い導電度と、良好な化学的及び物理的安定性と、類似の物理的サイズ(好ましいカーボンブラック化合物の粒子直径の約5倍)と、比較的低い密度を有する。したがってある実施形態では、ニッケル粒子の好ましい平均粒子サイズは約200乃至約500nmである。さらにニッケルは約9g/ccの密度を有する。他の実施形態では導電性粒子はそれぞれ約10g/ccの密度を有し、約500nmの最大の粒子サイズを有する金および/または銀を含んでいる。大きい粒子サイズのカーボンブラックが第1の種として選択され、ニッケルを含む粒子が第2の種として選択され、導電性粒子はマトリックス中で安定であり、長期間後にも相分離を受けないことが観察されている。第1の導電性粒子種が大きい粒子サイズのカーボンブラックであり、第2の導電性粒子種がニッケルを含む実施形態では、センサ薄膜は約700オーム以下のベース抵抗、随意選択的には約600オーム以下のベース抵抗を示す。
適切な導電性ニッケル粒子の1例は微細構造で高い表面積を有するフィラメントニッケル粉末であり、約500nm乃至約1μmの平均粒子サイズと、約0.5g/ccの明白な密度と、約1.5乃至約2.5m/gのBET表面積を有し、ニュージャージー州WickoffのInco社からのExtra Fine Nickel Powderタイプ210として市販されており、約200乃至約500nmの平均粒子サイズを有する。導電性測定センサ薄膜が第1の種が低表面積で大きい粒子のカーボンブラックであり、第2の種が導電性のニッケル粉末である複数の粒子を含む場合、第1の種は100の樹脂当り(phr)約140部で与えられ、第2の種は100の樹脂当り(phr)約30乃至約40部で存在することが好ましい。ある実施形態では、低い表面積で大きい粒子直径の第1の種とニッケル粉末の第2の種との比は重量ベースで約3:1乃至約10:1である。
ある実施形態では、1つの種は高い導電性カーボンブラック粒子で構成されている。前述したように大きい粒子サイズのカーボンブラックは約1kオームよりも大きい抵抗を有し、これは比較的低い導電を有することを意味している。ある実施形態ではこのような低い導電のカーボンブラックは高い導電の粒子と組み合わされることができる。幾つかの実施形態では、このような高い導電の粒子は高い導電のカーボンブラックである。ある特徴では、“高い導電性”は通常、約100オームよりも小さい抵抗、随意選択的には約10オームよりも低い抵抗を有するカーボンブラックを指し、これは超導電性、過導電性のカーボンブラックを含む。このような高い導電性のカーボンブラック粒子は約35乃至約1500m/gの典型的なN吸収値(単位重量当りの表面積)と、約1.6乃至約1.8g/ccの密度を有する。通常、高い導電性のカーボンブラック粒子は高い表面積を有すると考えられている。さらに、このような粒子は好ましくは約130μmよりも小さく、随意選択的には約100μmよりも小さく、随意選択的には50μmよりも小さく、さらに随意選択的には約1μmよりも小さく、さらに随意選択的には約400nmよりも小さく、幾つかの実施形態では約150nmよりも小さく、ある実施形態では約12乃至40nmである平均粒子サイズを有している。DBP吸収は高い構造、好ましくは約150ml/100gよりも大きく、ある実施形態では300ml/100gよりも大きい高い構造を示す。第1の導電性粒子種が大きい粒子サイズで低い導電性のカーボンブラックであり、第2の種が高い導電性のカーボンブラックであるようなある実施形態では、センサ薄膜は約50オーム以下のベース抵抗を示す。
高い導電性のカーボンブラック粒子は通常、高い構造を有し、それは処理期間中にそれらが容易にポリマー樹脂を吸収させることに注意すべきである。このようにして、これらの高い構造の粒子がマトリックスを形成するためにポリマー樹脂中に混合されるとき、粘度が非常に増加され、これは処理中にこのような材料を使用する難しさを高める。本発明のある実施形態によれば、高い導電性のカーボンブラック粒子は、センサ薄膜材料の処理及び組立てに悪影響を与えないで導電性を促進し、低抵抗センサの形成を可能にするような濃度で、複数の導電性粒子中に含まれる。さらに図6に示されているように、高い導電性のカーボンブラック(即ち対照試料1のEC 300J)が単独でセンサマトリックスで使用される場合、例AとBの低表面積で大きい粒子直径のカーボンブラックほど、ターゲット検体の感知に有効ではない。
適切な高い導電性のカーボンブラック粒子の例には、例示により、Carbot社から市販されているVULCAN(商標名)XC−72、BLACK PEARLS(商標名)2000と、Azko Nobel社から市販されているKETJEN(商標名)EC−300JとKETJEN(商標名)EC−600Jと、ドイツのDegussa社から市販されているPrintex(商標名)XE−2を含んでいる。特に好ましい高い導電性のカーボンブラックにはBLACK PEARLS(商標名)2000とKETJEN(商標名)EC−300JとEC−600Jが含まれている。
第1の種が大きい粒子直径と低い表面積のカーボンブラックを含み、第2の種が高い導電性と高い表面積のカーボンブラックを含む実施形態では、第1の種と第2の種との比は重量ベースで約8:1乃至約15:1である。ある実施形態では、第1の導電性種は100の樹脂当り約140乃至約150部で存在し、第2の導電性種は100の樹脂当り約10乃至約15部で存在する。第1の種と第2の種の濃度および比における変化が考察され、高い導電性の第2の種の濃度が増加するとき、センサ薄膜の抵抗は減少するが、(例えば大きい粒子サイズで低い表面積のカーボンブラックの濃度が減少するとき)処理の難しさとさらにターゲット検体に対する感度の潜在的な損失との妥協が存在する。
ある実施形態では、導電性粒子を有するセンサ薄膜のマトリックスは、ファイバ、ワイヤ、ホイスカ、フィラメント等の軸方向の幾何学的形状を有する導電性粒子を含む種により構成されている。細長い軸を有する円筒形又はロッド形状を有するこのような粒子は軸方向の幾何学的形状を有する。通常、円筒形形状(例えばロッド又はファイバ)の縦横比(AR)はAR=L/Dとして規定され、ここでLは最長の軸の長さであり、Dはシリンダまたはファイバの直径である。本発明で使用するのに適した例示的な軸方向の幾何学的形状の粒子は通常、例えば約500乃至5,000の範囲の高い縦横比を有する。
1つの特別なタイプの導電性軸的幾何学的形状の粒子はファイバである。適切なファイバは炭素を含み、グラファイトの形態(即ち六角形の結晶炭素)であることができる。カーボンファイバは通常、ポリアクリロニトリル(PAN)、石油ピッチ又はレーヨンをベースとする前駆ファイバを炭化またはグラファイト化することにより製造される。カーボンファイバとグラファイトファイバは異なる温度で作られ熱処理されるが、異なる炭素内容を有する。カーボンファイバはしばしば連続的なフィラメントの撚られていない束であり“トウ(tow)”と呼ばれ、通常は(それぞれのトウ番号の後のkにより指定される)数千の番号により指定される。1つの適切なカーボンファイバは高い導電性、高い強度、高い弾性率、低い密度を有するPAN前駆物質から得られる粉砕またはペレット化されたカーボンファイバである。1つのこのようなカーボンファイバはC10M250UNSとしてSGL Carbonグループから市販されており、それは約8μmのファイバ直径と、約135μmの平均ファイバ長と、約18μオームの抵抗と、約1.75g/ccのファイバ密度を有する粉砕されたカーボンファイバである。
複数の導電性粒子が第1の種としてカーボンブラックを含み、第2の種としてカーボンファイバを含む本発明のある実施形態では、カーボンブラックとカーボンファイバとの重量比は約1:1から5:1の範囲である。例えば、1つの好ましい比率は約4:1である。第1の導電性粒子種が大きい粒子サイズのカーボンブラックであり、第2の導電性粒子種がカーボンファイバであるようなある実施形態では、センサ薄膜は約50mオーム以下のベース抵抗を示す。
表2では、実験データは、大きい粒子直径で低い表面積のカーボンブラックが第1の種であり、ペレット化されたカーボンファイバが第2の種である複数の導電性粒子を含むセンサを多数の種の導電性粒子をもたない対照試料センサと比較したときの比較を示している。表2の結果はセンサの動作と50%のLFLシクロヘキセンへの露出に対する感度に関する種々のパラメータを表している。ここで説明されている全ての対照試料及び例は、3−5%のビニルメチルシロキサン、35−37%のオクチルメチルシロキサン、20−62%のメチルシロキサンのターポリマー(GelestよりVAT4326として入手可能)とSIP 6829(プラチナ カルボニル シクロビニルメチルシロキサン触媒コンプレックス)で処理されている。これらはそれぞれ図1で示されているものと類似してPVプローブで処理され、8時間130℃で適用され硬化された。対照試料4は約14m/gのN値と、85ml/100gのDBPを有し、Asahi Carbon社から15HSとして市販されているケミレジスタセンサで使用されるカーボンブラック粒子を含んでいる。
例Cは本発明のある実施形態によるセンサ薄膜マトリックスであり、Asahi 15HSカーボンブラックの75phr(約14m/gのN値と、85ml/100gのDBPを有するAsahi Carbon Companyから入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、複数の導電性粒子の混合物が148phrのポリマーマトリックスで与えられ対照試料4に記載されているポリマーシステムを有する特にSGL CarbonからのC10 M250 UNSによる粉砕されたカーボンファイバの73phrを含んでいる。例Dはカーボンブラックとカーボンファイバの混合であり、ここではカーボンブラックとカーボンファイバの量はphrベースで約139.1:32.1であるか、約80%のカーボンブラックと約20%のカーボンファイバであり、導電性粒子は171phrでポリマーと混合される。例Eは同様に、phrベースで約148.2:34.2のカーボンブラックとカーボンファイバの混合物であり、ここでは導電性粒子は182phrでセンサマトリックスに付加される。例Fは同様に、phrベースで約130:30のカーボンブラックとカーボンファイバの混合物であり、ここでは導電性粒子は160phrでセンサマトリックスに付加される。単独で粉砕されたカーボンファイバ、特に粉砕されたC10 M250 UNSファイバを有するサンプルを処理することが試みられたが、サンプルは非常に乾燥していたためプローブ表面上にセンサ薄膜を形成できないので、形成処理可能ではなかったことに注意すべきである。
表2に示されているように、例C、D、E、Fの大きい粒子サイズのカーボンブラックおよびカーボンファイバの混合はセンサ薄膜マトリックスの抵抗において大きな減少を示している。前述したように、蒸気比を最大にし、温度比を最少にすることがセンサ薄膜の設計に対して所望されている。例DとEはカーボンブラック対照試料4に対する比較可能な蒸気比を示している。さらに、温度比は例Fでは僅かに低く、抵抗における大きな減少の利点が得られる。
Figure 2008051795
当業者により認識されるように、複数の導電性粒子は単に第1及び第2の種以外の付加的な種を含む。したがって、複数の導電性粒子は3以上の異なる種の導電性粒子を含むことができ、導電性粒子の種々の混合物を生成する。例えばプラチナ、ニッケル被覆されたグラファイトファイバ(NCGF)、グラファイト(即ち六角形の結晶炭素)、前述しなかった他のカーボンブラック、導電性の金属硼化物、窒化物または炭化物のような、当業者により認識されるような他の例示的な適当な導電性粒子62が本発明で使用されることができる。さらに、付加される複数の導電性粒子の総量は選択された粒子の個々の特性に依存しているが、全混合物の重量の約25から約75%の範囲であることができる。ポリマーベース60全体を通しての導電性粒子62の分布は、センサ薄膜22のポリマーベース60を形成するマトリックス混合物を形成するためにセンサプローブ12を適用する前に、導電性粒子62をポリマー混合物へ混合することにより実現されることができる。好ましくは、導電性粒子62は前述したように抵抗測定の均一性を増加するためにポリマーマトリックスベース60全体を通して均等に分散される。
本発明の種々の実施形態では、センサ薄膜22はシロキサンを含むポリマー樹脂で構成されている。ここで使用されている“シロキサンポリマー”は通常、構造的に反復するユニット(−O−SiRR’−)により一般的に記述される同じ又は異なる側成分基を有するシリコンと酸素の基本的な主鎖を有する架橋ポリマーを指しており、ここでRとR’は同じ又は異なる側成分基であってもよく、nはポリマーの主鎖でSRUの反復を示す2を超える任意の値であってもよい。したがって、このようなシロキサンポリマーは通常少なくとも1つのシロキサンモノマーまたはSRUを含んでいる。シロキサンポリマーは“シリコーン”ポリマーとして技術でも知られている。シロキサンポリマーはポリヘテロシロキサンを含むことができ、それにおいては側基および/または構造的に反復するユニットは例えば公称上のSRU式(−O−SiRR’−)−(−O−Si−R”R”’−)により記述されるシロキサンコポリマーのような(異なる側成分基を有する)異なるエンティティであってもよく、ここでRとR’はR”とR”’とは異なる側基である。さらにRとR’は相互に異なってもよく、同じことがR”とR”’でも言える。このようなシロキサンポリマーは例えばトリメチルシリル((CHSi)末端シロキサンまたはエチルビニル末端シロキサンのような任意の種々の末端基で終端してもよい。
本発明の1つの好ましい実施形態では、センサ薄膜のポリマーは架橋ジメチルシロキサン(−O−SiRR’−)であり、RとR’は両者ともCHである。このような側基は“ブランチされる”と呼ばれることができ、シロキサンの主鎖に取り付けられている側基を示している。
本発明の別の好ましい実施形態では、センサ薄膜22は架橋シロキサンポリマーベースを含み、シロキサンポリマーの主鎖は構造的に反復するユニット(−O−SiRR’−)の公称上の一般式ではR’により表される大きい炭化水素の置換側基を有する少なくとも1つのモノマーを有している。ここで使用されているように“炭化水素の側基”は任意の炭化水素または2つ以上の炭素原子を有する炭化水素誘導側基を含んでいる。このような炭化水素の側基の例には、エチル基よりも大きいアルキルおよびアリール基、分岐されたアルキル基、芳香、極性基を具備する変更された炭化水素化合物又はその混合物を含んでいる。極性基変性炭化水素は極性分子又は分子グループを炭化水素の側基構造に含ませ、側基上に極性を付与する効果を有する。このような極性原子またはグループは例えば酸素、窒素又はアンモニア、シアノまたはヒドロキシルグループを含むことができる。好ましい炭化水素の側基の例には、これらに限定されないが、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、アルキルフェニル、シクロペンタノール、フェニルプロピルが含まれている。特に好ましい炭化水素の側基は8以上の炭素原子を有するアルキル基(オクチル基以上)である。極性基を含む他の好ましい炭化水素の側基には、例えば、ブチル化されたアリールオキシプロピル、Nピロリドンプロピル、シアノプロピル、ベンジントリメチルアンモニウムクロリドとヒドロキチアルキルが含まれている。
大きい炭化水素の側基を有するこのようなシロキサンの1例はオクチルメチルシロキサンモノマーを形成するオクチル炭化水素の側基を含んでいる。本実施形態によるシロキサンポリマーは架橋結合され、したがって任意のその後の硬化または架橋結合プロセス中に架橋結合されることのできる官能基も含むことが好ましい。好ましい架橋シロキサンポリマーは少なくとも1つの大きい炭化水素の側置換基を有する(ホモポリマー及びコポリマーを含む)このようなポリマーが含まれている。ここで使用されている用語“ポリマー”はホモポリマーおよびコポリマーを含んでいる。用語“コポリマー”は通常、相互に重合された2以上のモノマーを有し、3つの結合されたモノマーを有するターポリマーのようなポリマーを含んでいるポリマー構造を指している。“ホモポリマー”は単一のモノマーからなるポリマーを指している。コポリマー(例えばターポリマー)構造を有する好ましい架橋シロキサンの1例はポリ(ビニルメチルシロキサン−オクチルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン)である。したがって、ターポリマー構造は架橋結合または硬化剤へ露出されるときに架橋結合されることのできるビニル官能基を有する。ターポリマー中のモノマーの量の範囲は(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(35−37%のオクチルメチルシロキサン)−(20−62%のメチルシロキサン)を含み、それにおいてオクチルは炭化水素側基であり、R’がシロキサンモノマー中に含まれ、Rはメチル側基である。本発明の説明にしたがった大きい炭化水素の側基を有する好ましい架橋シロキサンの別の例はポリフェニルメチルシロキサンであり、それにおいてフェニルは大きい炭化水素の側基であり、ポリマーはその後架橋結合するためのビニル末端基を有する。
ある実施形態では、大きい炭化水素の側基を有するターポリマーはさらに別のポリマーと反応される。好ましくはこの付加的なポリマーは同様にシロキサンを含み、前述したように架橋結合することの可能な官能基を有するホモポリマー又はコポリマーであってもよい。したがって本発明のある実施形態では、付加的なコポリマーはポリジメチルシロキサンを含んでいる。別の実施形態では、付加的なコポリマーはさらに付加的に大きな炭化水素の側基を含むシロキサンコポリマーを含んでいる。例えば1つの好ましい適切なポリマーは(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)で構成され、約6000の平均分子重量を有し、前述の第1のターポリマーと架橋結合することができる。
大きい炭化水素の側基を(本発明にしたがってさらにポリマーに含まれる)モノマーに含ませることは通常の方法で行われる重合化により実現される。側基を有するこのようなモノマーは好ましくは、技術で知られている通常の方法のような重合化によりシロキサンの主鎖への組込みを促すため、反応官能基(例えばエポキシ、アミン、メルカプト、マタクリレート/アクリレート、アセトキシ、塩素、ボラン又はビニルまたはヒドロキシ基)を含ませることによって官能化される。前述したポリ(ビニルメチルシロキサン−オクチルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン)の場合、オクチルメチルシロキサンモノマーはジメチルシロキサンおよびビニルメチルシロキサンを有するコポリマーへ含められ、ここでオクチルメチルシロキサンモノマーは好ましくは約35%から約75%の範囲で存在する。オクチルメチルシロキサンモノマーはジメチルシロキサンモノマーを置換する。ポリフェニルメチルシロキサンの場合、実質的に全てのポリマーの連鎖は、ビニル末端であるシロキサンポリマー(例えばジメチルビニル末端シロキサン)の末端部を除いて、フェニルメチルシロキサンモノマーを構成している。このようなモノマーの範囲は例示であり、限定ではなく、使用される個々のモノマーの特定の特徴に基づいている。シロキサンベースのポリマーセンサ薄膜中の大きい炭化水素の側基の量を最大にすることは全体的な温度の安定性及び検体の感度を増加することが示されているので、シロキサンポリマー中の大きい炭化水素の側基の置換されたモノマーの量を最大にすることが好ましい。
大きい炭化水素の側基のシロキサンベースのコポリマー(又は複数の異なるコポリマー)が(通常の重合化反応により)形成された後、ポリマーはさらにセンサ薄膜に組み込まれた後に架橋結合を受ける。このような架橋結合は放射線又は過酸化物への露出、縮合反応による湿分硬化または、触媒の存在下のヒドロシリル化反応のような通常の手段により行われることができる。シロキサンポリマーを架橋結合するための任意の方法は当業者により認識されているように、本発明で使用されることができる。好ましい架橋結合方法は触媒が存在する場合のヒドロシリル化反応であり、それは通常低い温度で行われることができ、架橋結合の程度についての制御が大きくなる。
ヒドロシリル化による架橋結合は通常、触媒と、シロキサンポリマー内の少なくとも幾らかの側基上でアクセス可能な官能基と反応する架橋結合(硬化)試薬を必要とする。ヒドロシリル化架橋結合反応の1例には、例えば架橋シロキサンポリマーを生じるための白金の触媒が存在する場合の架橋結合試薬として、ポリエチルヒドロシロキサンとヒドロメチルシロキサンオクチルメチルシロキサンコポリマーが含まれている。ポリエチルヒドロシロキサンはペンシルベニア州TullytownのGelest社からの商品HES−992として市販されている。ヒドロシリル化反応は官能基の位置で近傍シロキサン鎖間の架橋結合を促進する。本発明で(白金に加えて)ヒドロシリル化に対して使用されることのできる他の実行可能な触媒系は例えば、Gelest社から市販されているSIP6829のような高温硬化に使用される白金カルボニルシクロビニルメチルシロキサンコンプレックス、(PPhRhClまたは[(CRhCl]のようなRh(1)触媒、Ni触媒、(PPh)PdCl、Rh(OAc)、Ru(CO)12、CO(CO)とその等価物が含まれている。官能基は重合化後に架橋結合することを可能にするためシロキサン主鎖に沿って存在するか、鎖の末端に存在する。任意のコポリマー内の異なるモノマーはランダムに分散されても、規則的な順序にされてもよい。
本発明の種々の実施形態によるこのようなセンサ薄膜22の試験は、既知のケミレジスタセンサ薄膜と比較するとき、温度の安定性と検体の感度の両者の増加と、抵抗の減少を示した。
本発明を行う好ましい方法は、モノマーを共に重合化してコポリマーを形成するために、官能化された炭化水素のグループを有するシロキサンモノマーを他のシロキサンモノマーと反応させることにより大きい炭化水素の側基のシロキサンポリマーを形成することを含んでいる。前述したように好ましくは、結果的なポリマー構造は当業者により認識されているように、通常のヒドロシリル化反応によりその後の架橋結合を助長する付加的な官能基を有するように設計されている。ある実施形態では、コポリマーはポリマーシステムの第1の部分を形成し、第2の部分はシロキサンを含む第2のコポリマーまたはホモポリマーを含んでいる。第2の部分のポリマーはまた大きい炭化水素の側基を有することができ、架橋結合反応中、第1の部分のポリマーは第2の部分のポリマーと架橋結合される。
前述したように架橋結合反応は好ましくは、適切な硬化試薬及び触媒を付加することによりヒドロシリル化反応により実現されることができる。架橋結合のための反応の速度は温度に依存し、温度が上昇するとき、触媒が付加されるとき、又はそれら両者が生じるとき加速される。温度は処理の要求と一致させるために反応速度を制御するのに使用されることができる。さらに触媒の付加は混合物がセンサに適用されるよう処理される準備ができるまで延期されてもよい。好ましくは、硬化試薬はポリマーの混合物を形成するために全ポリマーおよび硬化試薬の約1乃至約5重量%の範囲で付加される。好ましくは、触媒は(導電性粒子を除く)全ポリマー混合物の約0.05乃至1重量%でポリマー混合物に供給される。
マトリックス混合物は触媒を供給する前に、第1及び第2の種と予め混合された複数の導電性粒子をポリマー混合物へ混ぜることにより形成されることができる。複数の導電性粒子は、マトリックスで散在する傾向を含めた粒子特性にしたがって、総混合物の約25乃至約75%の範囲で付加される。複数の導電性粒子は均等に分散させるためにポリマー混合物中へよく混合されることが好ましい。ポリマー又はマトリックス混合物は、例えばこれらに限定されないがミキサ(例えばBanbury(商標名)またはBrabender(商標名)ミキサ)、練り混ぜ装置、単軸または双軸エクストルーダー(例えば単一のスクリューまたは2つのスクリューのエクストルーダー)のような技術で知られている装置によりブレンド又は混合されることができる。
マトリックス混合物の処理及び流動性は触媒が付加されたときの架橋結合の速度に依存しており、これは混合物の粘度に影響する。処理に対して残された時間量は通常“可使時間”として知られ、室温における多時間から、室温を超えて温度が上昇された場合の1時間未満の範囲であることができる。架橋結合又は硬化反応は、反応を妨げる手段として技術で良く知られている妨害剤の付加により延期されることができる。架橋結合又は硬化反応は全体的に室温で行われることができ、或いは処理要求にしたがって、混合物の加熱により加速されることができる。このような硬化温度の範囲は約30℃から約250℃である。混合物はその後、通常の供給手段(例えばドクターブレード、鋳造、積層、押出し、パッド印刷、スプレーまたはシルクスクリーン)によりセンサの表面に与えられる。供給後、保護キャップのようなさらに別のセンサコンポーネントと処理が完了されることができる。例えば3乃至8時間120℃乃至130℃の高い温度でオーブンに与えられたマトリックス混合物を有するセンサを配置することによる等、技術で知られている任意の通常の方法により硬化が行われる。しかしながら、マトリックス混合物中のシロキサンポリマーを硬化する多くの変化が本発明の説明により実行可能である。
例1
大きい粒子サイズの導電性カーボンブラックの導電性粒子の第1の種と、カーボンファイバの第2の種とを有する架橋結合された大きい炭化水素の側基置換シロキサンポリマーマトリックスを有するセンサ薄膜は、以下の材料をミキサへ付加することにより処理される。即ち材料は、Gelest社から入手可能な4.45グラムのVAT−4326である(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(45−52%のオクチルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)ターポリマーと、3.23グラム(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)コポリマーと、19.31グラムのAsahi 15HS(14m/gのN値と、85ml/100gのDBP値を有するAsahi Carbon社から入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、4.46グラムのC10 M250 UNS(SGL Carbon Groupから入手可能な粉砕されたカーボンファイバ)と、0.08グラムのSIP6829(白金 カルボニル シクロビニルメチルシロキサン触媒コンプレックス)である。それらの材料はマトリックス混合物を形成するために30℃、80rpmで15分間Brabender(商標名)ミキサで混合される。その混合物はその後センサ構造中の電極を覆って溝に与えられる。与えられたマトリックス混合物を有するセンサ構造はその後、130℃で8時間硬化される。
例2
大きい粒子サイズの導電性カーボンブラックの導電性粒子の第1の種と、ニッケルを含む第2の種を有する架橋結合された大きい炭化水素の側基置換シロキサンポリマーマトリックスを有するセンサ薄膜は、以下の材料をミキサへ付加することにより処理される。即ち材料は、Gelest社から入手可能な0.11グラムのVAT−4326である(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(45−52%のオクチルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)ターポリマーと、10.3グラム(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)コポリマーと、18.51グラムのAsahi 15HS(14m/gのN値と、85ml/100gのDBP値を有するAsahi Carbon社から入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、4.0グラムのタイプ210ニッケル(Novametの子会社のInco社から入手可能な微細なニッケル粉末タイプ210)と、0.086グラムのSIP6829(白金 カルボニル シクロビニルメチルシロキサン触媒コンプレックス)である。それらの材料はマトリックス混合物を形成するために30℃、80rpmで15分間Brabender(商標名)ミキサで混合される。その混合物はその後センサ構造中の電極を覆って溝に与えられる。与えられたマトリックス混合物を有するセンサ構造はその後、130℃で8時間硬化される。
例3
大きい粒子サイズの導電性カーボンブラックの導電性粒子の第1の種と、ニッケルを含む第2の種を有する架橋結合された大きい炭化水素の側基置換シロキサンポリマーマトリックスを有するセンサ薄膜は、以下の材料をミキサへ付加することにより処理される。即ち材料は、Gelest社から入手可能な0.11グラムのVAT−4326である(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(45−52%のオクチルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)ターポリマーと、10.2グラム(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)コポリマーと、18.4グラムのAsahi 15HS(14m/gのN値と、85ml/100gのDBP値を有するAsahi Carbon社から入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、4.6グラムのタイプ210ニッケル(Novametの子会社のInco社から入手可能な微細なニッケル粉末タイプ210)と、0.085グラムのSIP6829(白金 カルボニル シクロビニルメチルシロキサン触媒コンプレックス)である。それらの材料はマトリックス混合物を形成するために30℃、80rpmで15分間Brabender(商標名)ミキサで混合される。その混合物はその後センサ構造中の電極を覆って溝に与えられる。与えられたマトリックス混合物を有するセンサ構造はその後、130℃で8時間硬化される。
例4
大きい粒子サイズの導電性カーボンブラックの導電性粒子の第1の種と、ニッケルを含む第2の種を有する架橋結合された大きい炭化水素の側基置換シロキサンポリマーマトリックスを有するセンサ薄膜は、以下の材料をミキサへ付加することにより処理される。即ち材料は、Gelest社から入手可能な3.7グラムのVAT−4326である(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(45−52%のオクチルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)ターポリマーと、6.7グラム(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)コポリマーと、18.5グラムのAsahi 15HS(14m/gのN値と、85ml/100gのDBP値を有するAsahi Carbon社から入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、4.0グラムのタイプ210ニッケル(Novametの子会社のInco社から入手可能な微細なニッケル粉末タイプ210)と、0.086グラムのSIP6829(白金 カルボニル シクロビニルメチルシロキサン触媒コンプレックス)である。それらの材料はマトリックス混合物を形成するために30℃、80rpmで15分間Brabender(商標名)ミキサで混合される。その混合物はその後センサ構造中の電極にわたって溝に与えられる。与えられたマトリックス混合物を有するセンサ構造はその後、130℃で8時間硬化される。
例5
大きい粒子サイズの導電性カーボンブラックの導電性粒子の第1の種と、ニッケルを含む第2の種を有する架橋結合された大きい炭化水素の側基置換シロキサンポリマーマトリックスを有するセンサ薄膜は、以下の材料をミキサへ付加することにより処理される。即ち材料は、Gelest社から入手可能な3.7グラムのVAT−4326である(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(45−52%のオクチルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)ターポリマーと、6.6グラム(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)コポリマーと、18.4グラムのAsahi 15HS(14m/gのN値と、85ml/100gのDBP値を有するAsahi Carbon社から入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、4.6グラムのタイプ210ニッケル(Novametの子会社のInco社から入手可能な微細なニッケル粉末タイプ210)と、0.086グラムのSIP6829(白金 カルボニル シクロビニルメチルシロキサン触媒コンプレックス)である。それらの材料はマトリックス混合物を形成するために30℃、80rpmで15分間Brabender(商標名)ミキサで混合される。その混合物はその後センサ構造中の電極にわたって溝に与えられる。与えられたマトリックス混合物を有するセンサ構造はその後、130℃で8時間硬化される。
導電性粒子の種の1つとしてニッケル粒子を使用することは、例2−5による試験を示している図7及び図8で示されているように、低抵抗のセンサ薄膜を可能にする(図7及び図8のデータは例2−4にしたがってそれぞれ処理された30個の装置を試験することにより生成された)。さらに、図7及び図8で示されているデータはプローブ上でセンサ薄膜を硬化した直後に行われた試験と、2週間経過後の試験とを含んでいる。
図7及び図8は本発明にしたがって処理され、それぞれカーボンブラックおよびニッケル粒子の混合物を有する例2、3、4、5のセンサ薄膜を示している。図7は表2の説明で前述したのと類似して試験されたそれぞれのセンサ薄膜の抵抗を示している。図8は65℃で20秒間の抵抗の比と蒸気温度の比とを示している。前述したように、蒸気の比はターゲット検体に0秒間と20秒間露出するときのセンサ薄膜の抵抗の測定を採用し、20秒の抵抗値を0秒の値で割算することにより計算される。好ましくは蒸気の比は可能な限り大きな値に最大化される。温度の比を設定するために、抵抗は第1の温度である25℃と第2の温度である65℃で測定され、ここで温度の比は25℃における抵抗値により割算された65℃の抵抗値である。理想的には、温度の比は温度の変化に帰属する抵抗の変化を示さないためにゼロに近づく。
例6
大きい粒子サイズの導電性カーボンブラックとしての導電性粒子の第1の種と、高い導電性のカーボンブラックの第2の種とを有する架橋結合された大きい炭化水素の側基置換シロキサンポリマーマトリックスを有するセンサ薄膜は、以下の材料をミキサへ付加することによって処理される。即ち材料は、Gelest社から入手可能な18.31グラムのVAT 4326である(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(45−52%のオクチルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)ターポリマーと、7.79グラム(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)コポリマーと、12.71グラムのAsahi 15HS(14m/gのN値と、85ml/100gのDBP値を有するAsahi Carbon Companyから入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、1.36グラムのKETJEN(商標名)EC 300J(365ml/100gのDBPを有するAzko Nobelから入手可能な高い導電性のカーボンブラック)と、0.12グラムのSIP6829である。それらの材料はマトリックス混合物を形成するために30℃、80rpmで15分間Brabender(商標名)ミキサで混合される。混合物はその後センサ構造中の電極を覆って溝に与えられる。与えられたマトリックス混合物を有するセンサ構造はその後、130℃で8時間硬化される。
例7
大きい粒子サイズの導電性カーボンブラックとして導電性粒子の第1の種と、高い導電性のカーボンブラックの第2の種とを有する架橋結合された大きい炭化水素の側基置換シロキサンポリマーマトリックスを有するセンサ薄膜は、以下の材料をミキサへ付加することにより処理される。即ち材料は、Gelest社から入手可能な18.31グラムのVAT 4326である(3−5%のビニルメチルシロキサン)−(45−52%のオクチルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)ターポリマーと、7.79グラム(7−13%のヒドロメチルシロキサン)−(87−93%のオクチルメチルシロキサン)コポリマーと、7.79グラムのAsahi 15HS(14m/gのN値と、85ml/100gのDBP値を有するAsahi Carbon Companyから入手可能な大きい粒子サイズのカーボンブラック)と、1.0グラムのKETJEN(商標名)EC 600JD(495ml/100gのDBPを有するAzko Nobelから入手可能な高い導電性のカーボンブラック)と、0.11グラムのSIP6829である。それらの材料はマトリックス混合物を形成するために30℃、80rpmで15分間Brabender(商標名)ミキサで混合される。その混合物はその後センサ構造中の電極上の溝に与えられる。与えられたマトリックス混合物を有するセンサ構造はその後、130℃で8時間硬化される。
図9及び図10は本発明にしたがって処理されたそれぞれ低導電性と高導電性のカーボンブラック粒子を有する例6と7のセンサ薄膜を示している。図9及び図10は図6の説明で前述したのと類似して試験されたそれぞれのセンサ薄膜の抵抗を示している。高導電性のカーボンブラックはKETJEN(商標名)EC 300Jであり、図9で丁度100オームを超える最大の抵抗を示している。
図10は高導電性のカーボンブラック粒子であるKETJEN(商標名)EC 600JDを含むセンサマトリックス薄膜の抵抗を示している。観察されることができるように、センサ薄膜の最大の抵抗は約16オームよりも小さい。図9及び図10の両センサはターゲット検体に露出されるとき抵抗の変化を示し、その抵抗の変化は1kオームよりも非常に小さい。例6にしたがって処理されたセンサ薄膜は約125オームよりも小さい抵抗を有し、例7にしたがって処理されたセンサ薄膜は16オームよりも小さい抵抗を有する。
本発明によるセンサ薄膜は温度変動中に良好な安定性を有する頑強な低抵抗センサを提供し、したがって温度の変化に対する依存性を少なくすることにより、検体濃度のセンサ読み取りの正確性を確実にする。したがって、温度の感度と、検体に対する感度との基本的な妥協が改良される。本発明は従来技術のセンサ薄膜よりもターゲット検体に対する感度の増加を与え、センサ薄膜の動作を改良する。さらに、センサは増加されたエネルギ効率と頑強さを有し、低電流/抵抗応用で使用されることができる。ここで与えられた説明及び例の記述は本質的に単なる例示であり、したがって説明の主旨から逸脱しない変更が本発明の技術的範囲内であることが意図される。このような変更は本発明の技術的範囲を逸脱するものではない。
例示的なケミレジスタセンサの動作原理の概略図。 本発明の説明にしたがって使用されることのできる例示的なケミレジスタセンサの概略図。 図2のライン3−3の沿って取った断面図。 例示的なセンサ薄膜領域の詳細図。 ポリマー吸収ケミレジスタのマトリックスポリマー薄膜の動作原理の概略図。 従来技術の導電性粒子センサマトリックスと本発明の開示の1特徴とを比較している抵抗対時間のグラフ図。 カーボンブラックとニッケル導電性粒子の両方を含んでいる本発明の種々の実施形態の温度と蒸気の比を示す図。 カーボンブラックとニッケルの導電性粒子の両方を含んでいる本発明の種々の実施形態の温度と蒸気の比を示す図。 低導電性と高導電性の両方のカーボンブラック粒子を有する本発明の1実施形態におけるターゲット検体が存在する場合のセンサ薄膜組成の時間にわたる抵抗を示すグラフ図。 低導電性と高導電性の両方のカーボンブラック粒子を有する本発明の別の実施形態におけるターゲット検体が存在する場合のセンサ薄膜組成の時間にわたる抵抗を示すグラフ図。

Claims (22)

  1. 架橋結合されたポリマーとマトリックス内に均等に分散された複数の導電性粒子とを含むポリマーマトリックスを備え、前記架橋結合されたポリマーはシロキサンモノマーを含み、前記複数の導電性粒子は少なくとも2つの異なる種の導電性粒子を含み、前記第1の種の導電性粒子は約8乃至約25m/gのN吸収度と、約1乃至180ml/100gのDBPを有するカーボンブラックで構成され、1以上の化学検体が存在する場合、センサ薄膜は抵抗の変化を示す1以上の化学検体を検出するための導電性センサ薄膜。
  2. 第2の種の前記複数の導電性粒子はニッケル、金、銀、マンガン、銅、鉄、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、およびその混合物および合金からなるグループから選択される請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  3. 前記第2の種の導電性粒子はニッケルを含んでいる請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  4. センサ薄膜は700オーム以下のベース抵抗を有している請求項3記載の導電性センサ薄膜。
  5. ニッケルを含む前記導電性粒子は約500nmよりも小さい平均粒子サイズを有している請求項3記載の導電度センサ薄膜。
  6. 前記第1の種とニッケルを含む前記第2の種の導電性粒子の比率は重量ベースで約3:1乃至約10:1である請求項3記載の導電性センサ薄膜。
  7. 前記複数の導電性粒子の第2の種は軸方向幾何学的形状を有する粒子を含んでいる請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  8. 前記軸方向幾何学的形状の粒子はカーボンファイバを含んでいる請求項7記載の導電性センサ薄膜。
  9. センサは約50mオーム以下のベース抵抗を有している請求項8記載の導電性センサ薄膜。
  10. 前記複数の導電性粒子の第1の種は前記複数の導電性粒子の前記第2の種の第2の抵抗よりも大きい第1の抵抗を有している請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  11. 前記低い導電性の第1の種と前記高い導電性の第2の種の比は重量ベースで約8:1乃至約15:1である請求項10記載の導電性センサ薄膜。
  12. 前記第2の種は高い導電性のカーボンブラックを含んでいる請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  13. センサ薄膜は約50オーム以下のベース抵抗を有している請求項12記載の導電性センサ薄膜。
  14. 前記複数の導電性粒子は、ニッケル、金、プラチナ、銀、マンガン、銅、鉄、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、その合金、金属の硼化物、窒化物および炭化物、導電性のホイスカ、ワイヤ、ファイバ、フィラメント、カーボンブラック、グラファイト、その混合物からなるグループから選択される少なくとも1つの導電性粒子を具備している請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  15. 前記シロキサンモノマーは2以上の炭素原子を有する少なくとも1つの炭化水素の側基を有している請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  16. 前記架橋結合されたポリマーはオクチルメチルシロキサンモノマーを含んでいる請求項1記載の導電性センサ薄膜。
  17. ポリマーと前記ポリマー内に均等に分散されている複数の導電性粒子とを含んでいるポリマーマトリックスを有し、前記ポリマーは2以上の炭素原子を有する少なくとも1つの炭化水素の側基を有するシロキサンモノマーを含み、前記複数の導電性粒子は少なくとも2つの異なる種の導電性粒子を含み、第1の種の前記導電性粒子はカーボンブラックを含み、センサ薄膜は約700オーム以下のベース抵抗を示している1以上の化学検体を検出するための低抵抗導電性センサ薄膜。
  18. 前記カーボンブラックは約8乃至約25m/gのN吸収度と、約1乃至180ml/100gのDBPを有している請求項17記載の低抵抗導電性センサ薄膜。
  19. 前記第2の種は炭素を含む軸方向の幾何学的の粒子を含んでいる請求項17記載の低抵抗導電性センサ薄膜。
  20. 前記第2の種はニッケル、金、銀、マンガン、銅、鉄、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、その混合物および合金からなるグループから選択される導電性粒子を含んでいる請求項17記載の低抵抗導電性センサ薄膜。
  21. 前記複数の導電性粒子の前記第1の種は前記複数の導電性粒子の前記第2の種の第2の抵抗よりも大きい第1の抵抗を有している請求項17記載の低抵抗導電性センサ薄膜。
  22. ポリマーと前記ポリマー内に均等に分散される複数の導電性粒子とを含んでいるポリマーマトリックスを具備し、前記ポリマーは2以上の炭素原子を有する少なくとも1つの炭化水素の側基を有するシロキサンモノマーを含み、前記複数の導電性粒子は少なくとも2つの異なる種の導電性粒子を含み、第1の種の前記導電性粒子は約8乃至約25m/gのN吸収度と、約1乃至180ml/100gのDBPを有するカーボンブラックを含み、第2の種は、高い導電度のカーボンブラックと、炭素を含む導電性軸方向幾何学的形状の粒子と、ニッケルとを含む粒子からなるグループから選択され、センサ薄膜は約700オーム以下のベース抵抗を有し、センサ薄膜は1以上の化学検体が存在している場合に、抵抗の変化を示すように構成されている1以上の化学検体を検出するための低抵抗導電性センサ薄膜。
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