JP2008051293A - 車輪用転がり軸受装置 - Google Patents

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健一 上月
Nobutsuna Motohashi
信綱 本橋
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瑞穂 杉山
Mitsuru Asai
満 浅井
Hiroaki Makino
浩明 牧野
Toshimichi Takahashi
俊道 高橋
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Abstract

【課題】軸方向の荷重を精度良く検出することができるセンサ付きの車輪用転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】車体側に固定される外輪2と、車輪が取り付けられる内軸1とを備えている。これらの軌道部材1,2の間に転動体3a,3bを介在させることにより、内軸1が外輪2に対して同軸心状でかつ回転自在に支持されている。外輪2に生じる軸方向変位を検出するための軸方向センサ7が、外輪2の固定フランジ部17に設けられている。軸方向センサ7は、車体側の取り付け部材18に対する固定フランジ部17の軸方向変位を検出するものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車輪用転がり軸受装置に関する。
近年、自動車において、制動時の車輪のロックを防ぐABS制御、駆動輪のスピンを抑制するトラクション制御、コーナリング時の横滑りを抑制する制御などが行われている。これらの制御について、従来、車輪の回転速度をセンサにより検出して行う手段がある。しかしこの場合、得られるデータは精度が悪く、車輪がスリップし回転速度が上がってその変化が検出されるという事後的な制御となってしまう。
制御の精度を向上させかつスリップなどを起こす前に制御を行わせるために、例えば特許文献1のように、車輪が取り付けられる転がり軸受装置(ハブユニット)にセンサを設け、車輪接地荷重を転がり軸受装置において検出する構成が提案されている。
このセンサはセラミックセンサとされており、外輪の固定フランジ部の上下前後位置に夫々形成したスリット内において、スリットの径方向に離れた一対の内壁面に挟まれた状態で設けられている。そして、スリットの内壁面が径方向に変位することで、このセラミックセンサは径方向に作用している荷重の計測が可能となる。
特開2004−360782号公報
特許文献1に記載されている転がり軸受装置のセンサは、径方向に作用している荷重、すなわち、上下方向と前後方向に作用している荷重のみを検出しており、軸方向に作用している荷重を検出していない。軸方向の荷重は、自動車がコーナリングする際に車輪に大きく作用するものであり、軸方向荷重の検出は横滑り制御を適切に行うために非常に重要な要素となる。
一方、車輪に軸方向の荷重が生じた場合、転がり軸受装置において前後方向を中心とするモーメントが発生する。このモーメントを上下位置の前記センサを用いて軸方向荷重として間接的に演算して求める手段も考えられる。しかしこの場合、検出を意図する軸方向荷重を、これに直交する上下方向の変位を検出しているセンサからの出力を用いて、間接的に求める手段であるため、演算が複雑となり、誤差が大きく生ずることも考えられる。
この発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、軸方向の荷重を精度良く検出することができるセンサ付きの車輪用転がり軸受装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明の車輪用転がり軸受装置は、車体側に固定される車体側軌道部材と、車輪が取り付けられる車輪側軌道部材とを備えており、これらの軌道部材の間に転動体を転動自在に介在させることにより、前記車輪側軌道部材が前記車体側軌道部材に対して同軸心状でかつ回転自在に支持されている車輪用転がり軸受装置において、前記車体側軌道部材に生じる軸方向変位又は軸方向荷重を検出するための軸方向センサが設けられていることを特徴としている。
これによれば、軸方向センサが車体側軌道部材に生じる軸方向変位又は軸方向荷重を検出しているため、転がり軸受装置に作用する軸方向の荷重を、この軸方向と直交する方向(例えば上下方向)の変位を検出するためのセンサからの出力を用いないで、直接的に求めることができる。これにより、軸方向の荷重の検出精度を向上させることができる。
なお、軸方向はこの車輪用転がり軸受が車体に取り付けられた状態で車両の左右方向(Y方向)となる。さらに、前後方向は軸方向に直交する方向であり車両の進行後退方向(X方向)であり、上下方向は軸方向と前後方向に直交する方向であり車両の鉛直方向(Z方向)である。また、軸方向と前後方向は水平な方向である。
また、前記車体側軌道部材を車体側の取り付け部材に対して固定するための固定フランジ部が径方向外方へ延びて車体側軌道部材に一体に形成され、この固定フランジ部に前記軸方向センサが取り付けられているのが好ましい。これによれば、転がり軸受装置を車体側へ取り付けるための固定フランジ部に軸方向センサが設けられていることにより、別途センサ取り付け用の部材が不要とされ構造を簡素化できる。
この場合において、前記軸方向センサは、車体側の前記取り付け部材に対する前記固定フランジ部の軸方向変位又は軸方向荷重を検出するものであるのが好ましい。これにより、固定側となる車体側の取り付け部材に対する固定フランジ部の軸方向変位又は軸方向の荷重を計測でき、転がり軸受装置に作用する軸方向の荷重を検出することができる。
または、前記固定フランジ部の外周縁面に径方向内方に延びる凹部を形成することにより、軸方向に離れた一対の内壁面が形成され、前記軸方向センサは、この一対の内壁面間の軸方向間隔を計測する変位センサ、又は、この一対の内壁面間の軸方向荷重を計測する荷重センサよりなるのが好ましい。これによれば、軸方向変位又は軸方向の荷重の検出が固定フランジ部内において行えるため、この車輪用転がり軸受装置の製作の際に予め変位センサの初期設定や検出位置の調整などが行える。
また、軸方向に直交する径方向(上下方向、前後方向)からの荷重による、変位センサへの影響を受けにくくすることができる。つまり、固定フランジ部に径方向内方へ延びる凹部が形成されるため、径方向の荷重が車体側軌道部材に作用した場合に、その荷重が凹部の内壁面間における軸方向変位に及ぼす影響を小さくできる。従って、径方向の荷重が作用した際に、軸方向センサが誤って軸方向の荷重として検出してしまうのを防止できる。
さらに、様々なセンサ取り付け構造の適用が可能となる。
また、前記固定フランジ部の外周縁面に径方向内方に延びる凹部を形成することにより、軸方向に離れた一対の内壁面が形成され、前記軸方向センサは、この一対の内壁面間の軸方向間隔を計測する変位センサよりなり、この変位センサの計測部が一方の前記内壁面に対向するように、当該変位センサが他方の内壁面に貫通した状態で固定されているのが好ましい。これによれば、凹部の内壁面間における軸方向変位を正確に検出でき、軸方向に作用している荷重を精度良く計測することができる。
または、前記固定フランジ部の外周縁面に径方向内方に延びる凹部を形成することにより、軸方向に離れた一対の内壁面が形成され、被検出用部材が前記一対の内壁面間に挟まれた状態で前記凹部内に設けられ、前記軸方向センサは、前記被検出用部材に生じる軸方向の歪みを検出する歪みゲージよりなるのが好ましい。この場合、凹部の内壁面間における軸方向変位を、被検出用部材に生じる歪みとして検出できる。
または、前記軸方向センサは、前記一対の内壁面間に挟まれた状態で前記凹部内に設けられた圧電素子よりなるのが好ましい。これによれば、凹部の内壁面間における軸方向変位を圧電素子よりなる軸方向センサが直接受けて軸方向荷重を検出することができる。これにより、精度の高い検出が可能となる。また、圧電素子によるため、温度特性がよく測定精度を高めることができる。
また、前記軸方向センサは、軸心を含む鉛直面と水平面に対して対称となる4箇所に配置されているのが好ましい。これによれば、軸方向センサによる軸方向の荷重の検出の他に、前後方向の軸心(X軸)回りのモーメント、及び、上下方向の軸心(Z軸)回りのモーメントを検出することが可能となる。
本発明の車輪用転がり軸受装置によれば、作用する軸方向の荷重を精度良く求めることができる。従って、自動車の走行において精度の高い制御を行うことができる。大きな軸方向荷重が車輪に作用して横滑りが発生する前にその荷重を検出でき、安全な制御が可能となる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の第1の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置(以下、単に軸受装置ともいう)を示す断面図であり、図2はこの軸受装置を軸方向から見た図である。この軸受装置は、自動車等の車両の車輪用として用いられており、車輪側部材5が取り付けられるフランジ部4をアウタ側(外側)端部10に有する内軸1と、この内軸1の径方向外方に設けられて車体側と固定される外輪2とを備えている。なお、フランジ部4に取り付けられる車輪側部材5としては車輪のホイール、ディスクブレーキ用のブレーキロータがあり、ボルト12により取り付けられる。
内軸1のインナ側(内側)端部11には内輪部材14が外嵌して取り付けられている。
そして、内軸1と内輪部材14とからなる車輪側軌道部材と、外輪2からなる車体側軌道部材の間に転動体3a,3bを転動自在に介在させることにより、車輪側軌道部材が車体側軌道部材に対して同軸心状でかつ回転自在に支持されている。
内軸1のインナ側端部11には前記内輪部材14を外嵌させるための小径部27が形成されている。小径部27の軸方向アウタ側には環状の段付き面(突き当て面)28が形成されており、段付き面28の外周縁から軸方向アウタ側に向かって中径部29が形成されている。中径部29のさらに軸方向アウタ側は大径部30が形成されており、大径部30の外周面は内軸1と外輪2との間に設けられたシール部材13のシール面とされている。
内輪部材14は、内軸1の小径部27に外嵌しかつ段付き面28に突き当てられて内軸1に取り付けられている。内輪部材14は、内軸1のインナ側端部11に形成されているネジ部に螺合しているナット部材15と段付き面28との間に挟まれており、内輪部材14は軸方向に圧縮されて固定されている。
内輪部材14の外周面には第1転動体3a用の単一の軌道面が形成されている。そして、内軸1の中径部29の外周面に第2転動体3b用の単一の軌道面が形成されている。第1、第2の転動体3a,3bは図1に示す玉以外に円錐ころであってもよい。
外輪2は内軸1と同軸となるよう設けられており、外輪2は円筒部16と固定フランジ部17とを有している。円筒部16の内周面に第1、第2転動体3a,3b用の2列の軌道面が形成されている。そして、第1、第2転動体3a,3bは、内外の軌道面間に転動自在とされている。
外輪2の固定フランジ部17は円筒部16の外周面側に設けられており、固定フランジ部17は、外輪2を車体側の取り付け部材(ナックル)18に対して固定させるために円筒部16から径方向外方へ伸びるよう形成されている。従って、この固定フランジ部17を車体側の取り付け部材18と連結させることにより、この軸受装置は車体側と固定される。
図1と図2の軸受装置は、外輪2が車体側と固定される車体側軌道部材とされ、内軸1とこれに外嵌している内輪部材14とが車輪側軌道部材とされている。そして、この軸受装置が自動車の車体側に固定されることで、内軸1のフランジ部4側がアウタ側となり、内軸1に外嵌された内輪部材14側がインナ側となる。
さらにこの軸受装置は、外輪2に作用する荷重を検出するためのセンサ装置6を備えている。センサ装置6は車体側に対して固定される外輪2に設けられている。さらに説明すると、外輪2の固定フランジ部17に取り付けられている。センサ装置6は車輪の接地荷重を回転する内軸1と内輪部材14、転動体3a,3bを介して外輪2において検出している。そして、このセンサ装置6は軸方向センサ7を有しており、軸方向センサ7は、外輪2に生じる軸方向変位(軸方向に平行な方向の変位)を検出している。
本発明の軸方向センサ7は、2つの部分間の軸方向間隔を計測する変位センサや、2つの部分間の軸方向荷重を計測する荷重センサとされており、軸方向センサ7としては、2つの部分間の距離(相対距離)を計測することで軸方向間隔を検出する非接触式変位センサや、2つの部分間の軸方向間隔を被検出用の部材における歪みにより検出する歪みゲージ又は磁歪センサによるものや、2つの部分間に直接挟まれて2つの部分間の軸方向間隔の変位を検出している圧電素子からなるセンサなどがある。
図1と図2に示している第1の実施形態において、外輪2の固定フランジ部17のフランジ面17aに凹部19が形成されており、凹部19は車体側の取り付け部材18側に開口している。
軸方向センサ7(変位センサ)は、例えばレーザ式などの非接触式変位センサとすることができる。そして、この凹部19内に変位センサ7の計測部である先端部が設けられ、先端部が車体側の取り付け部材18側に向けられて、センサ7は固定フランジ部17に固定されている。これにより、変位センサ7は、車体側の取り付け部材18に対する固定フランジ部17の軸方向変位を凹部19において検出できる。
つまり、凹部19内の底面には、固定フランジ部17のアウタ側の面17bから軸方向に平行な方向に形成された貫通孔が開口しており、この貫通孔にセンサ7がアウタ側からインナ側へ向かって挿入されており、計測部が凹部19内に設けられている。
この実施形態によれば、軸方向センサ7は対向している車体側の取り付け部材18との間における変位を検出できる。つまり、固定フランジ部17における軸方向変位を、固定フランジ部17(固定フランジ部17に固定したセンサ7)と車体側の取り付け部材18との軸方向間隔の変化として計測している。そして、この計測により外輪2(軸受装置)に作用している軸方向荷重(軸方向に平行な方向の荷重)を検出することができる。
さらに固定フランジ部17において、凹部19は車体側の取り付け部材18と連結させるためのボルト孔24の近傍に形成されている。さらに、凹部19はこのボルト孔24よりも径方向内方側に形成されている。これによれば、固定側とされる取り付け部材18に対する外輪2の変形を正確に検出することができ、精度良く外輪2に作用している軸方向の荷重を検出することができる。つまり、固定フランジ部17においてボルト孔24よりも径方向外方側の部分は、車体側の取り付け部材18により変形が拘束されるおそれがある。
図1と図2において、外輪2の固定フランジ部17の凹部19は円形断面の孔として形成されている。
図3は凹部19の変形例(第2実施形態)を示す断面図であり、この凹部19は、固定フランジ部17の外周面及びフランジ面17aから切り欠いて形成されており、径方向外方側及び取り付け部材18側に開口している。このように、凹部19の形状、位置は固定フランジ部17の形状などに応じて変更可能である。
また、図10は図3の軸方向センサ7を荷重センサとした場合の図である。この場合、検出方向が軸方向に平行な方向となるようにして軸方向センサ7を凹部19内に設けており、固定フランジ部17側と取り付け部材18との間で軸方向センサ7を挟んだ状態としている。なお、固定フランジ部17には軸方向センサ7に軸方向の予圧を与え得るボルトナット35が設けられている。
これらの実施形態によれば、固定側である取り付け部材18に対する外輪2(固定フランジ部17)の軸方向変位又は軸方向荷重から転がり軸受装置に作用する軸方向荷重を検出でき、車両の走行において、精度の高い制御が可能となる。
図4は軸受装置の第3の実施形態を示す断面図であり、センサ装置及び凹部以外の構成は第1、第2の実施形態と同様である。この凹部20は、固定フランジ部17の外周縁面に径方向内方に延びるよう直線的に形成されることにより、軸方向に離れた一対の内壁面21,22が形成されている。従って、内壁面21,22は、軸方向に平行な方向に対向しており、軸心Cに直交する面上に形成される。そして、固定フランジ部17の凹部20が形成されている部分において、凹部20のインナ側にインナ側肉部31、アウタ側にアウタ側肉部32が形成されている。
このセンサ装置6が備えている軸方向センサ7は、一対の内壁面21,22間の軸方向間隔を計測する変位センサよりなり、変位センサはレーザ式などの非接触式変位センサ7とされている。そして、この変位センサ7は一対の内壁面21,22間における軸方向変位を検出している。つまり、変位センサ7の計測部が、一対の内壁面21,22のうち一方の内壁面21に対向するように、変位センサ7が他方の内壁面22に貫通した状態で固定されている。
具体的に説明すると、固定フランジ部17のアウタ側の面17bからアウタ側肉部32を貫通するよう軸方向に平行な方向に貫通孔が形成されており、この貫通孔は凹部20の内壁面22に開口している。そして、この貫通孔にセンサ7がアウタ側からインナ側へ向かって挿入されており、センサ先端の計測部が凹部20内に設けられている。
これにより、固定フランジ部17における軸方向変位は、アウタ側肉部32(アウタ側肉部32に固定した変位センサ7)とこれに対向しているインナ側肉部31との間の距離の変化として検出される。そして、この変位により作用している軸方向荷重を検出することができる。
図5は、軸受装置の第4の実施形態を示す断面図であり、センサ装置6以外の構成は第3の実施形態と同様である。この軸受装置は、第3の実施形態と同様に、外輪2の固定フランジ部17に径方向外方からの凹部20が形成されており、軸方向に平行な方向に対向している一対の内壁面21,22が形成されている。そして、この凹部20に弾性部材からなる被検出用部材23が設けられており、被検出用部材23は一対の内壁面21,22間に挟まれた状態で凹部20内に設けられている。
この軸方向センサ7(変位センサ)は、被検出用部材23に生じる軸方向の歪みを検出する歪みゲージとされている。この構成によれば、固定フランジ部17(外輪2)に軸方向の荷重が作用し、凹部20の内壁面21,22間において被検出用部材23が歪むことによりその荷重の検出が可能となる。つまり、歪みゲージは、軸方向に平行な方向が検出方向となる向きとされて被検出用部材23に貼り付けられている。
さらに、被検出用部材23は軸方向に平行な方向の予圧(圧縮力)が与えられて、凹部20内に挟まれて設けられ、この状態において歪みゲージが固定されている。これにより、固定フランジ部17に作用する軸方向の荷重が正負(引張、圧縮)両方向について精度良く検出される。
図6は、軸受装置の第5の実施形態を示す断面図であり、センサ装置6以外の構成は第4の実施形態と同様である。このセンサ装置6の軸方向センサ(変位センサ)7は、歪みゲージの代わりに磁歪センサを用いている。つまり、外輪2に軸方向の荷重が作用して一対の内壁面21,22間に挟まれた被検出用部材23が歪むと、被検出用部材23における磁界(磁化)が変化する。その変化を磁歪センサにより検出することでその荷重を検出できる。つまり、被検出用部材23における軸方向変位を検出している。
この場合、被検出用部材23を、逆磁歪効果が出やすい材料、つまり歪みにより磁界が外輪2の場合よりも大きく変化する逆磁歪部材とするのが好ましい。これにより、小さな歪みでも精度の高い検出が可能となる。
さらに、被検出用部材23は軸方向に平行な方向の予圧(圧縮力)が与えられて、凹部20内に挟まれて設けられている。これにより、固定フランジ部17に作用する軸方向荷重が正負(引張、圧縮)両方向について精度良く検出される。
図7は、軸受装置の第6の実施形態を示す断面図であり、センサ装置6以外の構成は第5の実施形態と同様である。この軸受装置は、外輪2の固定フランジ部17に径方向外方からの凹部20が形成されており、軸方向に平行な方向に対向している一対の内壁面21,22が形成されている。
そして、軸方向センサ7は、一対の内壁面21,22間に挟まれた状態で凹部20内に設けられた圧電素子からなる。つまり、このセンサ7の検出面が内壁面21,22のいずれか一方に接触し、センサ7の背面が他方に接触するよう設けられており、軸方向に平行な方向を検出方向としている。
さらに、センサ7は軸方向に平行な方向の予圧(圧縮力)が与えられて、凹部20内に挟まれて設けられている。これにより、固定フランジ部17に作用する軸方向荷重が正負(引張、圧縮)両方向について精度良く検出される。
第3の実施形態(図4)から第6の実施形態(図7)において、外輪2の固定フランジ部17にその外周面から内方へ向かう凹部20が形成されて、一対の内壁面21,22が形成されている。そして、軸方向センサ7は一対の内壁面21,22間における軸方向変位又は荷重、すなわち、凹部(スリット)20の軸方向変位又は軸方向荷重を検出している。これにより、軸方向センサ7が設けられている凹部20において、軸心C方向に直交する方向である径方向(例えば上下方向)からの荷重による影響を受けにくくすることができる。つまり、上下方向の荷重が軸受装置に作用した場合に、この凹部20により、その荷重が内壁面21,22間の軸方向変位に及ぼす影響を小さくできる。従って、上下方向の荷重が作用した際に、軸方向センサ7において誤って軸方向の荷重として検出されることを防止できる。
図8は、第3の実施形態(図4)における軸受装置を軸方向インナ側から見た図であり、図9は軸方向センサ7の配置の変更例を示す図である。さらに、第1の実施形態を示す図2に示すように、本発明の軸方向センサ7は固定フランジ部17において仮想の同一円上の4箇所に設けられている。さらに説明すると、センサ7は軸心Cを含む鉛直面と水平面に対して対称となる4箇所に配置されている。なお、図示しないが他の前記実施形態においても同様とされて、センサ7は4箇所設けられている。
具体的に説明すると、図8において、凹部20及びセンサ7は固定フランジ部17の上部、下部、水平前部、水平後部に90°離れて配置されている。つまり、上下センサ7,7は軸心Cを通る鉛直面上に、前後センサ7,7は軸心Cを通る水平面上に配設されている。
図9は、凹部20及びセンサ7が、固定フランジ部17の前部において軸心Cを通る水平面を挟んで上下2箇所配置され、後部において軸心Cを通る水平面を挟んで上下2箇所配置されている。つまり、固定フランジ部17は4角が面取りされた略正方形とされており、センサ7は、固定フランジ部17の前部側の上下方向の1辺に沿って上下2箇所、後部側の上下方向の1辺に沿って上下2箇所配設されている。
また、図2では、固定フランジ部17が前方上方、前方下方、後方上方、後方下方の4方向に夫々突出状となる突出部33を有する形状とされており、この夫々の突出部33の外径側部に取り付け用のボルト孔24が形成され、ボルト孔24の内径側に凹部19及びセンサ7が設けられている。従って、センサ7は固定フランジ部17の前方上部、前方下部、後方上部、後方下部に配設されている。
また、これら複数の軸方向センサ7(センサ7の中心)は、車体側の取り付け部材18と固定するために形成されているボルト孔24よりも内方側(ボルト孔24のピッチ円よりも中心側)に配置されるのが好ましい。これにより、固定状となる固定フランジ部17のボルト孔24部分と荷重により変位する外輪2の本体部分との間に、センサ7は配置されることとなり、外輪2に作用する荷重を正確に検出できる。つまり、ボルト孔24のピッチ円よりも径方向外方側は、車体側の取り付け部材18により変形が拘束されるおそれがある。
さらに、これら4箇所の軸方向センサ7によれば、軸受装置に作用しているX軸周りのモーメント、Z軸周りのモーメントを検出することもできる。つまり、図8において説明すると、上下の軸方向センサ7,7が相互で反対の符号(方向)で同じ大きさの出力が得られると、X軸回りのモーメントが作用していると判断できる。また、前後のセンサ7,7が相互で反対の符号で同じ大きさの出力が得られると、Z軸回りのモーメントが作用していると判断できる。
また、本発明において、センサ装置6は、前記軸方向センサ7以外に、図示しないが、2つの部材間における鉛直方向(鉛直方向に平行な方向)の変位を検出している鉛直方向センサ、さらに、2つの部材間における水平前後方向(水平前後方向に平行な方向)の変位を検出している前後方向センサを備えたものであってもよい。鉛直方向センサは固定フランジ部17の上下位置に夫々配設し、前後方向センサは固定フランジ部17の水平前後位置に夫々配設されている。
これにより、XYZの直交する3軸の荷重(3分力)を、夫々において直接的に検出することができる。つまり求めたい方向の成分力を、それとは異なる方向の成分力(センサによる検出結果)から分解して間接的に求める必要がない。これによりセンサによる検出結果の成分の分解による誤差が生ずるのを防止できる。なお、鉛直方向センサと前後方向センサとは、軸方向センサ7と同じものとすることができ、または異なる種類のセンサとしてもよい。
本発明の軸受装置は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。つまり、前記の各実施形態は車体側軌道部材が外輪2とされ、車輪側軌道部材が内軸1及び内輪部材14とされているが、図示しないが、これとは反対に、車体側軌道部材を内軸側とし、車輪側軌道部材を外輪側とした軸受装置であってもよい。そして、この場合において内軸側にセンサ装置を設けており、センサ装置は軸方向変位を検出するための軸方向センサを少なくとも有している。
本発明の第1の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置を示す断面図である。 図1の軸受装置を軸方向インナ側から見た図である。 第2の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置の要部断面図である。 第3の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置の断面図である。 第4の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置の断面図である。 第5の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置の断面図である。 第6の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置の断面図である。 図4の軸受装置を軸方向インナ側から見た図である。 軸方向センサの配置の変更例を示す図である。 図3の軸方向センサを荷重センサとした場合の図である。
符号の説明
1 内軸
2 外輪
3a 転動体
3b 転動体
5 車輪側部材
6 センサ装置
7 軸方向センサ
17 固定フランジ部
18 取り付け部材
19 凹部
20 凹部
21 内壁面
22 内壁面
23 被検出用部材
C 軸心

Claims (8)

  1. 車体側に固定される車体側軌道部材と、車輪が取り付けられる車輪側軌道部材とを備えており、これらの軌道部材の間に転動体を転動自在に介在させることにより、前記車輪側軌道部材が前記車体側軌道部材に対して同軸心状でかつ回転自在に支持されている車輪用転がり軸受装置において、前記車体側軌道部材に生じる軸方向変位又は軸方向荷重を検出するための軸方向センサが設けられていることを特徴とする車輪用転がり軸受装置。
  2. 前記車体側軌道部材を車体側の取り付け部材に対して固定するための固定フランジ部が径方向外方へ延びて車体側軌道部材に一体に形成され、この固定フランジ部に前記軸方向センサが取り付けられている請求項1に記載の車輪用転がり軸受装置。
  3. 前記軸方向センサは、車体側の前記取り付け部材に対する前記固定フランジ部の軸方向変位又は軸方向荷重を検出するものである請求項2に記載の車輪用転がり軸受装置。
  4. 前記固定フランジ部の外周縁面に径方向内方に延びる凹部を形成することにより、軸方向に離れた一対の内壁面が形成され、前記軸方向センサは、この一対の内壁面間の軸方向間隔を計測する変位センサ、又は、この一対の内壁面間の軸方向荷重を計測する荷重センサよりなる請求項2に記載の車輪用転がり軸受装置。
  5. 前記固定フランジ部の外周縁面に径方向内方に延びる凹部を形成することにより、軸方向に離れた一対の内壁面が形成され、前記軸方向センサは、この一対の内壁面間の軸方向間隔を計測する変位センサよりなり、
    この変位センサの計測部が一方の前記内壁面に対向するように、当該変位センサが他方の内壁面に貫通した状態で固定されている請求項2に記載の車輪用転がり軸受装置。
  6. 前記固定フランジ部の外周縁面に径方向内方に延びる凹部を形成することにより、軸方向に離れた一対の内壁面が形成され、
    被検出用部材が前記一対の内壁面間に挟まれた状態で前記凹部内に設けられ、前記軸方向センサは、前記被検出用部材に生じる軸方向の歪みを検出する歪みゲージよりなる請求項2に記載の車輪用転がり軸受装置。
  7. 前記軸方向センサは、前記一対の内壁面間に挟まれた状態で前記凹部内に設けられた圧電素子よりなる請求項4に記載の車輪用転がり軸受装置。
  8. 前記軸方向センサは、軸心を含む鉛直面と水平面に対して対称となる4箇所に配置されている請求項1〜7のいずれか一項に記載の車輪用転がり軸受装置。
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