JP2008050731A - カチオン性表面サイズ剤、及び当該サイズ剤を塗工した紙 - Google Patents

カチオン性表面サイズ剤、及び当該サイズ剤を塗工した紙 Download PDF

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Abstract

【課題】 内添サイズ剤を含まない紙に対して、表面サイズ剤のサイズ効果を高める。
【解決手段】 酸類(A)と共重合体(B)を含有してなり、上記共重合体(B)が、(a)3級アミノ基含有モノマーを18〜40重量%と、(b)(メタ)アクリル酸のC4〜C18のアルキルエステルを10〜80重量%と、(c)スチレン類を0〜70重量%とを連鎖移動剤の存在下で重合して4級化し、或は4級化しないで得られる共重合体であるカチオン性表面サイズ剤である。特定種のモノマー成分を特定含有量で反応させた共重合体(B)に、さらにプロピオン酸、ラウリン酸、イタコン酸などの酸類(A)を含有するため、成分(A)と(B)の相互作用で表面サイズ剤は紙の繊維表面に効率的に配向して、サイズ性を有効に改善できる。
【選択図】 なし

Description

本発明はカチオン性表面サイズ剤に関して、内添サイズ剤を含まないか、ごく少量しか含まない紙に対してもサイズ効果に優れるものを提供する。
最近の製紙技術の動向としては、抄造時の操業性向上のため、或は中性化による抄造pHの上昇や炭酸カルシウムを填料として内添する際の抄紙系内の汚れを低減するため、内添サイズ剤を減量したり、内添せずに抄造後に表面サイズ剤の塗工量を増加させたりして、紙及び板紙の耐水性を向上させる方向に移りつつある。
このような事情から、これまでのアニオン性表面サイズ剤では効果が低いケースも増えてきているため、特に中性紙ではカチオン性の表面サイズ剤を塗工している。
上記カチオン性表面サイズ剤は、一般に、スチレン類と3級アミノ基含有モノマー(即ち、カチオン性モノマー)を主体とする3級アミノ基を有する共重合体、又はこれを4級化した共重合体の水溶液からなっている。
カチオン性表面サイズ剤の従来技術を挙げると次の通りである。
(1)特許文献1
サイズ効果を向上する目的で、(a)スチレン類90〜60モル%と、(b)3級アミノ基又は4級アミノ基含有モノマー0〜30モル%と、(c)その他のビニルモノマー((メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド類、(メタ)アクリル酸など)0〜10モル%とを有機溶剤中で重合反応させたカチオン性疎水性ポリマーと、カチオン化澱粉とを混合した表面サイズ剤が開示されている(請求項1〜6、段落6〜7参照)。
(2)特許文献2
良好なサイズ性と離解性を成紙に付与することを目的として、(1)スチレン類50〜98.5モル%、(2)ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸エステル又はその塩0.1〜9.9モル%、(3)上記(2)の4級化物0.1〜10モル%、(4)(メタ)アクリル酸アルキルエステル0〜48.5モル%であり、且つ、(2)と(3)の合計量が1.5〜10モル%である構成モノマーからなり、溶液重合又は塊状重合により得られた共重合体を水に添加したカチオン性高分子エマルションであって、内添サイズ剤又は表面サイズ剤に使用できるものが開示されている(特許請求の範囲、第2頁〜第3頁参照)。
(3)特許文献3
重合時に粕の発生を少なくし、サイズ性能及びインクジェット適性を向上し、発泡性を低下することなどを目的として、疎水性モノマーと3級アミノ基を有するモノマーの共重合体をオキシド類で4級化したカチオン性共重合体(A)を含有するカチオン性表面サイズ剤、或は、カチオン性共重合体(A)の存在下で、スチレン類や(メタ)アクリル酸エステルなどの疎水性モノマー(B)を重合(特に乳化重合:段落25)して得られる共重合体を含有するカチオン性表面サイズ剤が開示されている(請求項1〜6参照)。
(4)特許文献4
重合時に粕の発生を少なくし、サイズ性能及びインクジェット適性を向上し、発泡性を低下することなどを目的として、疎水性モノマーと3級アミノ基を有するモノマーとの共重合体を4級化したカチオン性共重合体(A−1)とノニオン系界面活性剤(A−2)との混合物の存在下で、スチレン類や(メタ)アクリル酸エステルなどの疎水性モノマー(B)を重合(特に乳化重合:段落29)して得られる共重合体を含有するカチオン性表面サイズ剤が開示されている(請求項1〜3参照)。
(5)特許文献5
サイズ効果の向上を目的として、スチレン類(a)とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド(b)との共重合体(A)を4級化したカチオン性共重合体(B)を乳化分散剤として、スチレン類や(メタ)アクリル酸エステルなどの疎水性モノマー(C)を乳化重合して得られる表面サイズ剤が開示されている。
(6)特許文献6
上記特許文献5において、前段のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド(b)に替えて、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル(b)を使用し、後段の疎水性モノマー(C)としてスチレン類と(メタ)アクリル酸エステルのモノマー混合物を使用したものである。
(7)特許文献7
炭酸カルシウムを填料とする電子写真用転写紙に、スチレン類と、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及び/又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを構成モノマーとする水溶性又は水分散性共重合体からなるサイズ剤を使用することが開示されている(特許請求の範囲参照)。この場合、スチレン類の使用割合は40〜95モル%である(第3頁右上欄参照)。
(8)特許文献8
防錆性及びサイズ性を改善する目的で、スチレン類95〜50モル%と、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド5〜50モル%とを含有する共重合体を4級化した表面サイズ剤が開示されている(特許請求の範囲参照)。
(9)特許文献9
紙の内部サイズ処理及び表面サイズ処理を目的として(段落1参照)、(a)スチレン類20〜60重量%、(b)(メタ)アクリル酸エステル40〜80重量%、および(c)非イオン性単量体0〜20重量%の乳化重合を、乳化剤として働く水性重合体分散液の存在下で行い、
当該水性重合体分散液は、(d)3級アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび/または(メタ)アクリルアミド15〜35重量%、(e)スチレン類65〜85重量%、および(f)非イオン性もしくはカチオン性単量体0〜20重量%からなる単量体混合物の溶液重合を飽和カルボン酸中で調製するものであることを特徴とする水性カチオン重合体分散液が開示されている(請求項1、段落9参照)。
上記乳化剤を調製する際には飽和C1〜C6カルボン酸を溶媒として使用し、この飽和カルボン酸にはギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酢酸などが例示されている(段落17参照)。
特開平11−323774号公報 特開平4−34097号公報 特開2001−295197号公報 特開2001−262495号公報 特開平11−279983号公報 特開平11−256496号公報 特開平3−167397号公報 特開平2−26997号公報 特開2002−129494号公報
近年増えつつあるサイズ性の極めて低い紙、或は、サイズ剤無添加で抄造した紙に従来のカチオン性共重合体を塗工しても、紙層内部に拡散してしまい、サイズ効果を充分に発揮できない。
このため、実用的なサイズ性を確保するためには上記共重合体の多量の塗工が必要になり、操業面やコスト面においても問題が生じ易く、特に、高灰分の中性紙ではこの弊害が増す。
前記特許文献1〜9においても、そのサイズ性は満足するレベルではなく、共重合体を構成する各種モノマーの組成や配合比率、重合方法の最適化といった手段だけでは、表面サイズ剤としての特性を大きく改善することは容易でない。
本発明は、内添サイズ剤を含まない紙に抑制した薬品量で塗工することにより、サイズ効果を向上することを技術的課題とする。
一般に、カチオン性共重合体の水溶液中に酸類が混入すると、pHの低下で増粘や凝固が起こり易く、操業性に支障がでる恐れがあるが、本発明者らは、カチオン性共重合体にプロピオン酸、ラウリン酸、イタコン酸などの酸類が共存すると、多量の対イオンであるアニオン性低分子(即ち、酸類)との間で何らかのイオン的な影響が働いて、これら両成分からなる薬品を紙に塗工した場合、薬品の紙層内部への拡散が抑制されて、疎水性が向上することを突き止めた。
そこで、本発明者らはこの知見に基づいて、3級アミノ基含有モノマーと疎水性モノマーを重合してカチオン性共重合体を製造する際に、疎水性モノマーを従来のスチレン類主体からスチレン類と(メタ)アクリル酸エステルの適正な組み合わせとし、且つ、これらモノマー成分の比率を特定化するとともに、酸類を当該共重合体の重合前に添加するか、又は重合後で4級化前或いは4級化後に添加すると、得られた表面サイズ剤を内添サイズ剤なしの紙に塗工してもサイズ効果を大きく改善できることを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明1は、酸類(A)と共重合体(B)を含有してなり、
上記共重合体(B)が、
(a)3級アミノ基含有モノマーを18〜40重量%と、
(b)(メタ)アクリル酸のC4〜C18のアルキルエステルを10〜80重量%と、
(c)スチレン類を0〜70重量%とを
連鎖移動剤の存在下で重合して4級化し、或は4級化しないで得られる共重合体であることを特徴とするカチオン性表面サイズ剤である。
本発明2は、上記本発明1において、酸類(A)が、C1〜C18のカルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類、アミノカルボン酸類、不飽和カルボン酸類、無機酸類よりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とするカチオン性表面サイズ剤である。
本発明3は、上記本発明1又は2において、酸類(A)を共重合体(B)のモノマー成分(a)に対して、3級アミノ基の中和用以外に1〜8倍モル量の割合で混合することを特徴とするカチオン性表面サイズ剤である。
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、3級アミノ基含有モノマー(a)が、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及び/又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドであることを特徴とするカチオン性表面サイズ剤である。
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、酸類(A)を添加してモノマー成分(a)〜(c)を重合するか、モノマー成分(a)〜(c)を重合してから酸類(A)を添加して4級化し又は4級化せず、或は、共重合体(B)を4級化してから酸類(A)を添加することを特徴とするカチオン性表面サイズ剤である。
本発明6は、上記本発明1又は2の酸類(A)と上記本発明1又は4の共重合体(B)の含有物、或はさらに多糖類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類よりなる群から選ばれた少なくとも一種の水溶性高分子を加えた含有物を紙の表面に塗工する表面処理方法。
本発明7は、上記本発明1〜5のいずれかのカチオン性表面サイズ剤、或はさらに多糖類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類よりなる群から選ばれた少なくとも一種の水溶性高分子を原紙の表面に塗工した紙である。
本発明8は、上記本発明7において、原紙が、内添サイズ剤を含まない紙、或は、ステキヒトサイズ度が2秒以下の中性紙であることを特徴とする塗工紙である。
前述したように、従来のカチオン性共重合体を塗工しても紙層内部に拡散してしまい、サイズ効果を充分に発揮できない問題があった。
これに対して、本発明のカチオン性表面サイズ剤では、特定種のモノマー成分を特定含有量で反応させた共重合体(B)に、さらに酸類(A)を含有するため、効果の発現機構はいまだ明確ではないが、紙に塗工した場合、塗工液中、塗工時若しくは乾燥時にこの共重合体(B)と酸類(A)との間で何らかのイオン的な相互作用が働いて、塗工された表面サイズ剤は紙層内部へ拡散せず、紙表面付近で均一に分布し、紙の繊維表面に効率的に配向することが推定でき、もって疎水性を向上させることできる。
これによって、紙のサイズ性を大幅に向上でき、紙への塗工量を減少しても従来の表面サイズ剤を高濃度で塗工した場合と同等の品質が獲得できる。また、内添サイズ剤を併用した際のサイズ効果を表面サイズ剤だけで達成でき、特に、サイズ剤無内添紙や高灰分の中性紙におけるサイズ性の改善に好適である。
さらに、従来では、多量のサイズ剤使用に起因して紙に定着しなかったサイズ剤成分が塗工液の循環系において析出、沈殿、発泡などを引き起こしていたが、本発明では、サイズ剤の使用量を低減することで、上記操業トラブルを円滑に防止できるとともに、コスト削減を図れるため、生産性が向上する。
本発明は、第一に、酸類(A)と、(a)3級アミノ基含有モノマーと(b)(メタ)アクリル酸のC4〜C18アルキルエステルと(c)スチレン類を特定比率で重合して4級化し或は4級化しない共重合体(B)とを含有してなるカチオン性表面サイズ剤であり、第二に、上記酸類(A)と共重合体(B)を紙に塗工する表面処理方法であり、第三に、この表面サイズ剤を塗工した紙、特に、内添サイズ剤を含まないか、ごく少量しか含まない原紙に塗工した紙である。
本発明の共重合体(B)の構成成分である(a)3級アミノ基含有モノマーとしては、本発明4に示すように、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及び/又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが適当である。
上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、或はこれらモノマーの有機酸塩、ハロゲン化水素塩、硫酸塩などが代表例であり、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、或はこれらモノマーの有機酸塩、ハロゲン化水素塩、硫酸塩などが代表例であり、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが好ましい。また、ジメチルアリルアミン、ジアリルモノメチルアミンなどのような他の3級アミノ基含有モノマーも使用できる。
本発明の共重合体(B)の構成成分である(b)(メタ)アクリル酸のC4〜C18アルキルエステルとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの炭化水素エステルが挙げられ、脂肪族だけでなく、脂環系や芳香族系の炭化水素基を含んだ(メタ)アクリル酸エステルも使用できる。
好ましいモノマー成分(b)は、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートである。
本発明の共重合体(B)の構成成分である(c)スチレン類としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルトルエン、クロロメチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。
本発明の共重合体(B)の製造に際しては、上記成分(a)〜(c)以外に、必要に応じてその他のビニルモノマーを使用することができる。
その他のモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレートのようなC1〜C3のアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのような水酸基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、iso−プロピル(メタ)アクリルアミドのようなアミド基含有モノマー、アクリロニトリル、酢酸ビニルなどが挙げられる。
従って、例えば、成分(a)、或いは成分(c)を含み、(メタ)アクリル酸のC4〜C18アルキルエステルとC1〜C3アルキルエステルを併用した共重合体は本発明の共重合体に含まれるが、(メタ)アクリル酸のC1〜C3のアルキルエステルのみを使用し、C4〜C18アルキルエステルを使用しない共重合体は、本発明から外れる。
次いで、本発明の共重合体(B)を構成する各モノマー成分の比率を述べると、まず、3級アミノ基含有モノマー(a)は18〜40重量%であり、好ましくは20〜35重量%である。18重量%より少ないと水への溶解性やパルプ繊維への定着性が低下し、40重量%を越えると疎水性が低下してサイズ効果が減少してしまう。
(メタ)アクリル酸の炭素数4〜18のアルキルエステル(b)の含有量は10〜80重量%であり、好ましくは15〜70重量%である。10重量%より少ないと、疎水性が低下するとともに、重合溶媒への溶解性が低下して組成の不均一な共重合体の生成を招き、サイズ効果が低下する。80重量%を越えると、親水部位となる3級アミノ基含有モノマーの比率が低くなり過ぎて、やはりサイズ効果が低下する。即ち、効果的にサイズ性を発揮させるには、疎水性モノマーとして適正量の成分(b)が必要である。
また、スチレン類(c)の含有量は0〜70重量%であり、好ましくは0〜60重量%である。70重量%を越えると重合に際して重合溶媒への溶解性が低下して組成の不均一な共重合体の生成を招く。さらに、スチレンリッチな共重合体成分は分子間の凝集エネルギーが強く、かつ疎水性が極めて高いため、重合後に水溶化する工程で水不溶成分が多量に生成し、紙への均一な定着が損なわれる。但し、スチレン類(c)は、(メタ)アクリル酸エステルより疎水性に優れるため、紙への撥水性の付与には有効であり、共重合体に適正量含有することは差し支えない。
さらに、その他のモノマーは必要に応じて使用されるが、その含有量は0〜30重量%であり、好ましくは0〜20重量%である。
本発明の共重合体の製造方法は特に制限されないが、成分(a)〜(c)を構成モノマーとして有機溶剤中で溶液重合により製造することが好ましい。
上記有機溶剤としては、アルコール、ケトン等の酸素含有炭化水素類や、トルエン等の芳香族炭化水素類などが挙げられる。
例えば、イソプロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、t−ブタノール、2−ブタノール、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、3−メチル−2−ブタノール、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、エチルベンゼン、トルエンなどが挙げられる。
本発明では、溶液重合に際して粘度上昇を防止して重合反応を円滑に行う見地から、連鎖移動剤の存在下で重合することが必要である。
上記連鎖移動剤は油溶性、水溶性の連鎖移動剤を任意に使用できるが、親油性の有機溶剤中で重合する場合には油溶性連鎖移動剤が、逆に親水性の有機溶剤を使用する際には水溶性連鎖移動剤が相対的に好ましい。また、油溶性連鎖移動剤と水溶性連鎖移動剤を併用しても差し支えない。
上記油溶性連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、メルカプトプロピオン酸ドデシルなどのメルカプタン類の他、(メタ)アリルメタクリレートのような疎水性アリル化合物、クメン、四塩化炭素、α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレンなどが挙げられる。
上記水溶性連鎖移動剤としては、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオリンゴ酸、チオグリコール酸及びその塩などのメルカプタン類の他、(メタ)アリルアルコール、(メタ)アリルアミン、(メタ)アリルスルホン酸及びその塩などの親水性アリル化合物、エタノールアミンなどが挙げられる。
モノマーに対する連鎖移動剤の使用量は1〜5重量%程度が好ましいが、この範囲に制限されるものではない。
また、使用する重合開始剤に制限はなく、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤、その他の開始剤を任意で使用できる。
上記アゾ系重合開始剤は、アゾビスメチルブチロニトリル、ジメチルアゾビスイソブチレート、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩などが挙げられる。
上記過酸化物系重合開始剤は、過硫酸ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クメンヒドロペルオキシドなどが挙げられる。
このように、本発明では、連鎖移動剤の存在下で重合反応を行うのであるが、重合反応は溶液重合を初めとして公知の方式で行えば良く、特に制限されるものではない。
構成モノマーとして上記成分(a)〜(c)、或は必要に応じて他の成分を重合して得られた共重合体(B)は、水への溶解性などの見地から4級化剤によりカチオン処理することが好ましいが、3級アミノ基を4級化処理しない共重合体(B)を排除するものではない。
上記4級化剤は硫酸ジメチル、炭酸ジメチル、塩化メチル、塩化アリル、塩化ベンジル、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エチレンクロルヒドリン、3−クロロ−1、2−プロパンジオール、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、グリシドール、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどを単用又は併用できる。4級化剤のなかでは、エピクロルヒドリン、塩化ベンジル、3−クロロ−1、2−プロパンジオールが好ましい。
共重合体を4級化することにより、中性、アルカリ側を含めた広いpH領域で水への溶解性が増し、塗工液中で均一に分散できるため、良好なサイズ効果を発揮することが期待できる。
この4級化処理は、一般には、カチオン性共重合体を水溶化した後、溶剤を除去し、共重合体を4級化することにより行われるが、4級化した後に溶剤を除去しても差し支えない。
また、4級化処理は、溶液重合の円滑化の見地から、3級アミノ基含有モノマー(a)を含む構成モノマーを共重合した後に、4級化剤でカチオン処理することが基本であるが、3級アミノ基含有モノマー(a)を予め4級化し、得られた4級アンモニウム塩基含有モノマーを共重合することもできる。
本発明の表面サイズ剤は、上記モノマー成分(a)〜(c)を反応させた共重合体(B)に、さらに酸類(A)を含有することを特徴とする。
上記酸類(A)の種類は特に制限されず、各種有機酸類、無機酸類が使用でき、例えば、有機酸類は下記のものが好ましい(本発明2参照)。
(1)炭素数1〜18のカルボン酸類
(2)炭素数1〜18のヒドロキシカルボン酸類
(3)炭素数1〜18のアミノカルボン酸類
(4)炭素数1〜18の不飽和カルボン酸類
このような酸類(A)の具体例を挙げると、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサン酸、オクタデカン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸などのカルボン酸類、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、没食子酸などのオキシカルボン酸類、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸類、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸などのアミノカルボン酸類、塩酸、硫酸などの無機酸類である。
特に、プロピオン酸、ラウリン酸、酢酸、クエン酸、イタコン酸、コハク酸、硫酸が好ましい。
上記酸類(A)及び共重合体(B)は夫々単用又は併用できる。
酸類(A)の含有量は、本発明3に示すように、共重合体(B)のカチオン性モノマー(a)に対して3級アミノ基の中和用以外に1〜8倍モル量が適当であり、1〜4倍モルが好ましい。含有した酸類(A)は共重合体(B)が有する3級アミノ基の中和にも消費されるため、この3級アミノ基の中和当量以上に酸類(A)を含有して共重合体(B)との間でイオン的作用を発現させる必要がある。
酸類(A)の含有量が1倍モル量より少ないと、共重合体(B)を単用する場合と変わらず、8倍モル量を越えると、表面サイズ剤全体のpHが低下して凝固や増粘が起こり易く、操業性に支障が出る。
酸類(A)を共重合体(B)に含有させるには、本発明5に示すように、(1)共重合体(B)の重合前に添加しても良いし、(2)重合後に添加しても良い。
また、共重合体(B)を4級化する場合、上記重合後の添加(2)は、さらに、酸類(A)を重合後で4級化前に添加するか、4級化後に添加する場合に分かれる。
酸類を重合後に添加した表面サイズ剤については、酸類(A)を塗工液調製時に添加した表面サイズ剤を包含する。
従って、酸類(A)を共重合体(B)、或はさらに水溶性高分子(多糖類など)と同時混合して塗工液を調製する方式は、酸類(A)を共重合体(B)の重合後(4級化後)に添加する形態(つまり上記(2))に属することになる。即ち、塗工液の調製時点で酸類(A)と共重合体(B)が共存状態になり、本発明の表面サイズ剤が構成される。
但し、酸類(A)が重合性のカルボン酸(イタコン酸、マレイン酸など)である場合、重合前に添加すると、カチオン性モノマー(a)が存在するために重合時にゲル化する恐れがあるので、重合後に添加する方が良い。
本発明6は、本発明の酸類(A)と共重合体(B)を含有する薬品を紙の表面に塗工する表面処理方法である。
即ち、この表面処理方法にあっては、酸類(A)の添加時点は問わず、共重合体(B)の重合前、重合後、或は塗工液調製時のいずれに添加しても、この方法に包含される。
また、この表面処理方法では、酸類(A)と共重合体(B)に加えて、さらに多糖類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類よりなる群から選ばれた少なくとも一種の水溶性高分子を加えた含有物を紙の表面に塗工しても良い。
本発明7は、上記本発明1〜5のカチオン性表面サイズ剤を原紙に塗工した各種の紙である。
本発明の表面サイズは硫酸アルミニウムを定着剤とする酸性紙、炭酸カルシウムを填料とする中性紙を問わず広く適用できるが、中性紙が好適である。
原紙の具体例としては、新聞用紙、インクジェット用紙、感熱記録原紙、感圧記録原紙、上質紙、板紙、その他の紙類が挙げられるが、本発明の表面サイズ剤は内添サイズ剤との組み合わせを基本的に必要とせず、従って、原紙は特に、内添サイズ剤を含まない紙(酸性紙、中性紙を問わない)、ステキヒトサイズ度が2秒以下の中性紙が好ましい(本発明8参照)。但し、本発明の表面サイズ剤は、内添サイズ剤を含有する紙に対する適用を排除するものではない。
本発明の表面サイズ剤を塗工する場合、表面サイズ剤の付着量は0.01〜0.2g/m2程度であり、好ましくは0.02〜0.1g/m2程度であり、片面塗工、両面塗工を問わない。
一方、本発明7に示すように、原紙の表面には、本発明の表面サイズ剤に加えて、さらに多糖類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類よりなる群から選ばれた少なくとも一種の水溶性高分子を塗工できることは勿論である(この水溶性高分子の追加塗工は上記本発明6に対応する)。多糖類は、酸化デンプン、エーテル化デンプン、エステル化デンプン、その他の化工デンプンなどのデンプン類などである。
また、塗工する際には、上記水溶性高分子の外、必要に応じて防滑剤、離型剤、防錆剤、防腐剤、その他の添加剤を併用できることはいうまでもない。
以下、本発明のカチオン性表面サイズ剤の製造実施例、当該実施例で得られた表面サイズ剤を中性上質紙並びに新聞用紙に塗工した場合のサイズ性評価試験例を順次説明する。また、実施例、試験例中の「部」、「%」は特に指定しない限り重量基準である。
尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《表面サイズ剤の実施例》
実施例1〜10のうち、実施例1はプロピオン酸を共重合体の4級化後に混合した例、実施例2はプロピオン酸を共重合体の重合前に混合した例、実施例3はプロピオン酸を共重合体の重合後で4級化前に混合した例、実施例4はラウリン酸を共重合体の重合前に混合した例、実施例5はコハク酸を共重合体の重合後で4級化前に混合した例、実施例6はクエン酸を共重合体の4級化後に混合した例、実施例7はイタコン酸を共重合体の4級化後に混合した例、実施例8は硫酸を共重合体の4級化後に混合した例、実施例9は酢酸を共重合体の4級化後に混合した例、実施例10はプロピオン酸を塗工液の調製時に混合した例である。尚、各実施例では、3級アミノ基の中和用に酢酸を使用した。
一方、比較例1〜5のうち、比較例1は酸類を使用しないブランク例である。比較例2〜4は共重合体のモノマー成分(a)〜(c)が本発明の適正範囲から外れる例であり、比較例2は酸類をカチオン性モノマー(a)に対して4.5倍モル含有する例、比較例3は酸類を同0.5倍モル含有する例、比較例4は酸類を同0.9倍モル含有する例である。比較例5は酸類を使用しないとともに、共重合体のモノマー成分(a)〜(c)が本発明の適正範囲から外れる例である。
尚、図1に実施例1〜9及び比較例1〜5の各表面サイズ剤を構成する共重合体(B)のモノマー組成、酸類(A)の種類及び含有量などをまとめた。図中の上欄のDMは3級アミノ基含有モノマー(a)、アクリルエステルは(メタ)アクリル酸エステル(b)、Stはスチレン類(c)を表す。また、DMはジメチルアミノエチルメタクリレート、DMAPAAはジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2EHMAは2−エチルヘキシルメタクリレート、nBMAはn−ブチルメタクリレート、iBMAはiso−ブタルメタクリレート、LMAはラウリルメタクリレート、EMAはエチルメタクリレートを夫々表す。
(1)実施例1
スチレン50部と、2−エチルヘキシルメタクリレート20部と、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド30部と、連鎖移動剤のn−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール42.7部を4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱して開始剤として2,2−アゾビス−2−メチルブチロニトリル2.5部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.8部を加えて水溶化した後、加熱蒸留してイソプロピルアルコールを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン16部を加えて3時間反応し、50℃まで冷却してプロピオン酸28.5部と水を加え、固形分20%、淡黄微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(2)実施例2
n−ブチルメタクリレート50部と、ラウリルメタクリレート20部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、プロピオン酸16.9部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール42.7部とを4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱して開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート2.5部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.7部を加えて水溶化した後、加熱蒸留しイソプロピルアルコールを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン17.6部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、固形分20%、淡黄微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(3)実施例3
n−ブチルメタクリレート50部と、ラウリルメタクリレート20部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、トルエン42.7部を4つ口フラスコに入れ、105℃まで加熱して開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート2.5部を加え、110℃で3時間重合した。
次いで、水400部と酢酸12.7部とプロピオン酸53.7部を加えて水溶化した後、加熱蒸留しトルエンを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン17.6部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、固形分20%、淡黄色透明液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(4)実施例4
iso−ブチルメタクリレート20部と、2−エチルヘキシルメタクリレート45部と、ジエチルアミノエチルアクリレート35部と、ラウリン酸57.3部と、連鎖移動剤のn−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール27.8部を4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱して開始剤として2,2−アゾビス−2−メチルブチロニトリル3部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸14.9部を加えて水溶化した後、溶剤蒸留せずに85℃でエピクロルヒドリン20.6部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、固形分20%、白色微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(5)実施例5
n−ブチルメタクリレート50部と、ラウリルメタクリレート20部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール42.7部を4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱して開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル3部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.7部とコハク酸33.8部を加えて水溶化した後、加熱蒸留してイソプロピルアルコールを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン17.6部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、固形分20%、淡黄色微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(6)実施例6
スチレン20部と、n−ブチルメタクリレート30部と、ラウリルメタクリレート20部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、トルエン42.7部を4つ口フラスコに入れ、105℃まで加熱して開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート2.5部を加え、110℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.7部を加えて水溶化した後、加熱蒸留してトルエンを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン17.6部を加えて3時間反応し、50℃まで冷却した後、クエン酸73.2部と水280部を加えて、固形分20%、淡黄色微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(7)実施例7
n−ブチルメタクリレート50部と、2−エチルヘキシルメタクリレート25部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート25部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、トルエン42.7部を4つ口フラスコに入れ、105℃まで加熱し、開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート3.5部を加え、110℃で3時間重合した。
次いで、水500部と90%酢酸10.6部を加えて水溶化した後、加熱蒸留してトルエンを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン14.7部を加えて3時間反応し、50℃まで冷却した後、イタコン酸74.4部と水280部を加えて、固形分20%、淡黄色微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(8)実施例8
n−ブチルメタクリレート50部と、ラウリルメタクリレート20部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール42.7部を4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱し、開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート2.5部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.7部を加えて水溶化した後、加熱蒸留しイソプロピルアルコールを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン17.6部を加えて3時間反応し、50℃まで冷却した後、25%硫酸89.5部と水を加えて、淡黄色透明液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(9)実施例9
スチレン30部と、iso−ブチルメタクリレート40部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、トルエン42.7部を4つ口フラスコに入れ、105℃まで加熱し、開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート2.5部を加え、100℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.7部を加えて水溶化した後、加熱蒸留しトルエンを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン15.9部を加えて3時間反応し、50℃まで冷却した後、90%酢酸25.5部と水を加えて、淡黄色微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(10)実施例10
後述の比較例1で得たカチオン性共重合体(酸類を含まず)をプロピオン酸と共に、酸化澱粉の糊化溶液に混合して塗工液を調製した(酸類の含有量は後述の塗工液の調製の項目に記載)。
(11)比較例1
n−ブチルメタクリレート50部と、ラウリルメタクリレート20部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2.5部と、トルエン42.7部を4つ口フラスコに入れ、105℃まで加熱し、開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート2部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水350部と90%酢酸12.7部を加えて水溶化した後、加熱蒸留しイソプロピルアルコールを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン17.6部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、淡黄色微濁液のカチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(12)比較例2
スチレン20部と、エチルメタクリレート50部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール42.7部を4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱して開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル3部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.7部とコハク酸101.2部を加えて水溶化した後、加熱蒸留してイソプロピルアルコールを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン17.6部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、固形分20%、淡黄色微濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(13)比較例3
スチレン20部と、n−ブチルメタクリレート30部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート50部と、プロピオン酸11.8部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール42.7部を4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱して開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル3部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸21.2部を加えて水溶化した後、加熱蒸留しイソプロピルアルコールを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン29.4部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、固形分20%、淡黄色透明液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(14)比較例4
スチレン80部と、2−エチルヘキシルメタクリレート5部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート15部と、ベヘン酸29.2部と、連鎖移動剤のn−ドデシルメルカプタン2部と、イソプロピルアルコール42.7部を4つ口フラスコに入れ、85℃まで加熱し、開始剤として2,2−アゾビス−2−メチルブチロニトリル3部を加え、90℃で3時間重合した。
次いで、水500部と90%酢酸6.4部を加えて水溶化した後、溶剤蒸留せずに85℃でエピクロルヒドリン8.8部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、固形分20%、白濁液の酸含有カチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
(15)比較例5
スチレン70部と、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部と、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン2部と、トルエン42.7部を4つ口フラスコに入れ、105℃まで加熱し、開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート2.5部を加え、100℃で3時間重合した。
次いで、水400部と90%酢酸12.7部を加えて水溶化した後、加熱蒸留して、トルエンを留去した。
その後、85℃でエピクロルヒドリン15.9部を加えて3時間反応し、冷却して水で希釈し、淡黄色微濁液のカチオン性共重合物(表面サイズ剤)を得た。
そこで、上記実施例1〜10並びに比較例1〜5で得られた各表面サイズ剤を内添サイズ剤なしの中性上質原紙に塗工して、サイズ性評価試験を行った。また、本発明の表面サイズ剤を使用しないブランク例を比較例6とした。
《表面サイズ剤の中性上質紙に対するサイズ性評価試験例》
(a)中性上質原紙の製造
450ml(c.s.f)まで叩解したLBKPパルプスラリーに、対パルプ5%の軽質炭酸カルシウム、0.5%の硫酸バンド、0.5%カチオン化澱粉を添加し、内添サイズ剤を用いないで中性上質原紙(坪量75g/m2)を湿式抄造した。
(b)塗工液の調製
上記実施例1〜10並びに比較例1〜5の各表面サイズ剤を酸化澱粉と塩化ナトリウムの糊化溶液に溶解して、下記の2種類の組成の塗工液A〜Bを各々調製した。
表面サイズ剤 酸化澱粉 塩化ナトリウム
塗工液A 0.4% 6.0% 0.7%
塗工液B 0.6% 6.0% 0.7%
この場合、前述したように、上記実施例10では、先ず、本発明の表面サイズ剤の一方を構成する共重合体を製造し、この塗工液調製時に、当該共重合体と酸化澱粉と塩化ナトリウムに加えて、本発明の表面サイズ剤の他方を構成する酸類(プロピオン酸)を混合した。実施例10でのプロピオン酸の塗工液に対する混合割合は塗工液Aでは0.07%(対カチオンモル倍率は1.5)、塗工液Bでは0.11%(対カチオンモル倍率は1.5)である。
また、比較例6では酸化澱粉6.0%だけの塗工液を使用した。
(c)上質原紙への塗工
前記中性上質原紙に両面20g/m2の吸液量になるよう片面ずつ塗工し、回転式ドラムドライヤーにて90℃、90秒間の条件で乾燥し、サイズ性測定用中性上質塗工紙を得た。
そして、各上質塗工紙について、JIS P8122の「紙のステキヒトサイズ度試験方法」に基づいて、サイズ度を測定した。
図2はその試験結果である。
表面サイズ剤の塗工液濃度が0.4%の場合を検討する。
酸化澱粉のみを塗工した比較例6のサイズ度は0秒であった。また、酸類を使用せず、成分(a)〜(c)が本発明の適正範囲から外れる比較例5のサイズ性も2秒と劣った。
これに対して、酸類(A)と特定組成のカチオン性共重合体(B)を併用した実施例1〜10では、サイズ性は共に高かった。
尚、本発明のカチオン性共重合体(B)のみを単用した比較例1では、サイズ性は他の比較例よりは改善されたが、塗工濃度がそれほど高くないことから、実施例1〜10のサイズ度に比べて劣っていた。
従って、それほど多くない塗工量でサイズ性を良好に発揮させるためには、酸類と特定組成の共重合体を併用することの必要性が確認でき、特に、カチオン性共重合体(B)の組成は比較例1と実施例2で共通するため、この両者を対比するとその必要性はより明らかである。
一方、カチオン性共重合体と酸類を併用した場合にあっても、カチオン性モノマー(a)、(メタ)アクリル酸の長鎖アルキルエステル(b)、或はスチレン類(c)の含有比率が本発明の適正範囲から外れる比較例3〜4、又は炭素数2の短鎖アルキルエステルを使用した比較例2ではサイズ性は共に劣った。
上述の通り、モノマー成分(a)〜(c)が適正範囲にある共重合体(B)を使用した実施例1〜10では、サイズ性の評価は高かった。
従って、サイズ性を良好に発揮させるためには、酸類とカチオン性共重合体を併用するだけでは充分でなく、適正組成のカチオン性共重合体の使用が必要であることが明らかになった。
また、比較例2〜4では、対カチオンモル倍率から見た酸類の濃度が過剰側又は少ない側に傾いていることもサイズ性の低下原因になったものと思われる。従って、酸類の対カチオンモル倍率としては1〜4倍モルが好ましいことが窺える。
次いで、実施例1〜10を詳細に検討すると、特定組成のカチオン性共重合体と酸類を含有させる場合、酸類を当該共重合体の重合前に混合しても、共重合体の重合後で4級化前に混合しても、或は共重合体の4級化後に混合してもサイズ性の向上効果は変わらないことが確認できた。また、酸類を共重合体の4級化後に混合する場合、塗工液の調製段階で、4級化した共重合体を酸類と共に水溶性高分子(酸化澱粉など)の糊化水溶液の中に混合しても、優れたサイズ性向上効果を示した(実施例10参照)。
さらに、特定組成の共重合体と併用すべき酸類(A)は、カルボン酸、オキシカルボン酸、不飽和カルボン酸などの各種有機酸、或は、硫酸や酢酸などの無機酸のいずれでも有効であることが実施例1〜10から確認された。
塗工液濃度が0.6%に増加した場合、比較例1〜5に対する実施例1〜10のサイズ度の優位性は、同濃度0.4%の場合と同様であった。
また、濃度が0.4%から0.6%に増すと、当然ながらサイズ度も高まり、実施例1〜10では、概ね2倍強に増大することが確認された。
次いで、上記実施例並びに比較例で得られた各表面サイズ剤について、内添サイズ剤を含まない新聞用紙に対するサイズ性評価試験を行った。また、本発明の表面サイズ剤を使用しないブランク例を比較例7とした。
《表面サイズ剤の新聞用紙に対するサイズ性評価試験例》
(a)新聞原紙の製造
全パルプ成分の80重量%以上が新聞古紙と機械パルプからなるパルプスラリーに、対パルプ5%の炭酸カルシウムを添加し、内添サイズ剤を用いないで新聞原紙(坪量46g/m2)を湿式抄造した。
(b)塗工液の調製
上記実施例1〜10並びに比較例1〜5の各表面サイズ剤を酸化澱粉の糊化溶液に溶解して、下記の2種類の組成の塗工液C〜Dを各々調製した。
表面サイズ剤 酸化澱粉
塗工液C 0.2% 3.0%
塗工液D 0.3% 3.0%
この場合、前述のように、前記実施例10では、先ず、本発明の表面サイズ剤を構成する一方の共重合体を製造し、この塗工液調製時に、当該共重合体と酸化澱粉に加えて、本発明の表面サイズ剤の他方を構成する酸類を混合したが、実施例10でのプロピオン酸の塗工液に対する混合割合は塗工液Cでは0.035%(対カチオンモル倍率は1.5)、塗工液Dでは0.055%(対カチオンモル倍率は1.5)である。
また、比較例7では酸化澱粉3.0%だけの塗工液を使用した。
(3)新聞用紙への塗工
前記新聞原紙に両面14g/m2の吸液量になるよう片面ずつ塗工し、回転式ドラムドライヤーにて80℃、60秒間の条件で乾燥し、サイズ性測定用新聞用紙を得た。
各新聞用紙(実施例1〜7、比較例1〜9と11)について、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.32−2(紙−吸水性試験方法−第2部:滴下法)に準じて、5μLの水にて吸水試験を行い、吸水に要した時間(秒)を測定して、サイズ性の優劣を評価した。
図3はその試験結果である。
本新聞用紙での試験においても、前記中性上質紙での試験と同様に、実施例1〜10は比較例1〜5と7に対して優れたサイズ性を示した。
即ち、本発明の共重合体のみを単用した比較例1又は5に対して、実施例1〜10はサイズ性に優れるだけではなく、共重合体と酸類を併用した場合でも、共重合体のモノマー成分(a)〜(c)の含有量が本発明の適正範囲から外れる比較例3〜4、或は、成分(b)に代えて短鎖エステルを使用した比較例2に対して、実施例はサイズ度の点で同様な優位性を示した。
しかも、前記上質紙での試験例と同様に、酸類の共重合体への混合時期や酸類の種類は問わず、実施例1〜10では明白なサイズ効果の改善が認められた。
また、塗工液の濃度を見ると、0.2%から0.3%に少し増すだけで、サイズ度は2倍〜3倍に増大することから、飛躍的なサイズ効果の向上が確認できた。
以上のように、本発明の表面サイズ剤は中性上質紙や新聞用紙に対して、内添サイズ剤と組み合わせることなく(即ち、内添サイズ剤なしの原紙に対しても)、単独で紙表面に塗工するだけで、優れたサイズ効果を発揮できることが明らかになった。
実施例1〜9及び比較例1〜5の各共重合体を得る際のモノマー組成、酸類の種類及び含有量(モル倍率)などをまとめた図表である。 実施例1〜10及び比較例1〜6の各表面サイズ剤を含む液を塗工した中性上質紙(比較例6は表面サイズ剤を使用しない例)のサイズ性評価試験の結果を示す図表である。 実施例1〜10及び比較例1〜5、7の各表面サイズ剤を含む液を塗工した新聞用紙(比較例7は表面サイズ剤を使用しない例)のサイズ性評価試験の結果を示す図表である。

Claims (8)

  1. 酸類(A)と共重合体(B)を含有してなり、
    上記共重合体(B)が、
    (a)3級アミノ基含有モノマーを18〜40重量%と、
    (b)(メタ)アクリル酸のC4〜C18のアルキルエステルを10〜80重量%と、
    (c)スチレン類を0〜70重量%とを
    連鎖移動剤の存在下で重合して4級化し、或は4級化しないで得られる共重合体であることを特徴とするカチオン性表面サイズ剤。
  2. 酸類(A)が、C1〜C18のカルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類、アミノカルボン酸類、不飽和カルボン酸類、無機酸類よりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のカチオン性表面サイズ剤。
  3. 酸類(A)を共重合体(B)のモノマー成分(a)に対して、3級アミノ基の中和用以外に1〜8倍モル量の割合で混合することを特徴とする請求項1又は2に記載のカチオン性表面サイズ剤。
  4. 3級アミノ基含有モノマー(a)が、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及び/又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン性表面サイズ剤。
  5. 酸類(A)を添加してモノマー成分(a)〜(c)を重合するか、モノマー成分(a)〜(c)を重合してから酸類(A)を添加して4級化し又は4級化せず、或は、共重合体(B)を4級化してから酸類(A)を添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカチオン性表面サイズ剤。
  6. 請求項1又は2の酸類(A)と請求項1又は4の共重合体(B)の含有物、或はさらに多糖類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類よりなる群から選ばれた少なくとも一種の水溶性高分子を加えた含有物を紙の表面に塗工する表面処理方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のカチオン性表面サイズ剤、或はさらに多糖類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類よりなる群から選ばれた少なくとも一種の水溶性高分子を原紙の表面に塗工した紙。
  8. 原紙が、内添サイズ剤を含まない紙、或は、ステキヒトサイズ度が2秒以下の中性紙であることを特徴とする請求項7の塗工紙。
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