JP2008049880A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の旋回性能に寄与しうる空気入りタイヤ2の提供。
【解決手段】このタイヤ2は、トレッド4と、ビード8と、カーカス10と、ベルト12と、このベルト12とこのトレッド4との間に位置するバンド14とを備える。このバンド14は、このバンド14の表側の端34から裏側の端36に向かって軸方向に延在する表側プライ30と、このバンド14の裏側の端36から表側の端34に向かって軸方向に延在する裏側プライ32とを備える。この表側プライ30は、表側コードを備える。この裏側プライ32は、裏側コードを備える。この表側コードのモジュラスの、この裏側コードのモジュラスに対する比は、2以上である。好ましくは、このタイヤ2では、上記表側コードのモジュラスは、2.7N/tex以上9.0N/tex以下である。上記裏側コードのモジュラスは、1.4N/tex以上4.5N/tex以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として乗用車に装着される空気入りタイヤに関する。
乗用車用のラジアルタイヤは、トレッドとベルトとの間にバンドを備えている。このバンドは、周方向に巻き回されたバンドコードを備える。バンドコードは、ベルトを拘束する。バンドコードは、ベルトの、高速走行時の遠心力に起因するリフティングを抑える。バンドコードの太さ、撚り数等を最適化することにより、耐久性が損なわれることなく、ロードノイズの低減がなされうる。このようなタイヤは、特開2003−237309公報に開示されている。
旋回中にある車両には、その速度に応じた遠心力が作用する。車両に装着されるタイヤに、遠心力につり合うコーナリングフォースが発生すると、車両は旋回する。高速度で旋回する車両に作用する遠心力は、大きい。車両が高速でしかも安定に旋回するために、大きなコーナリングフォースを発生するタイヤが求められている。
特開2003−237309公報
タイヤにかかる荷重は、コーナリングフォースに影響を与える。そのモジュラスが高いバンドコードを備えたタイヤがある。このタイヤに高い荷重が作用すると、そのモジュラスが低いバンドコードを用いたタイヤに比べて大きなコーナリングフォースが発生する。このタイヤに作用する荷重が低い場合、このタイヤのグリップ力は著しく低下する。このため、このタイヤのコーナリングフォースは、そのモジュラスが低いバンドコードを用いたタイヤに比べて小さい。
車両が旋回するとき、内側に位置するタイヤ(内輪)の荷重は、外側に位置するタイヤ(外輪)の荷重に比べて低い。前述の、そのモジュラスが高いバンドコードを用いたタイヤが装着された車両では、その荷重が高い外輪に、大きなコーナリングフォースが発生する。一方、内輪に発生するコーナリングフォースは、そのバンドコードのモジュラスが低いタイヤを装着した車両に比べて小さい。そのモジュラスが高いバンドコードを用いてタイヤの剛性を高めるだけでは、充分な旋回性能は得られないという問題がある。
そのモジュラスが高いバンドコードを備えたタイヤの剛性は高いので、タイヤの乗り心地が損なわれるという問題もある。
本発明の目的は、車両の旋回性能に寄与しうる空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッドと、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスと、このカーカスの外側に位置するベルトと、このベルトとこのトレッドとの間に位置するバンドとを備えている。このバンドは、このバンドの表側の端から裏側の端に向かって軸方向に延在する表側プライと、このバンドの裏側の端から表側の端に向かって軸方向に延在する裏側プライとを備えている。この表側プライは、表側コードを備えている。この裏側プライは、裏側コードを備えている。この表側コードのモジュラスの、この裏側コードのモジュラスに対する比は、2以上である。
好ましくは、このタイヤでは、上記表側コードのモジュラスは、2.7N/tex以上9.0N/tex以下である。上記裏側コードのモジュラスは、1.4N/tex以上4.5N/tex以下である。
好ましくは、このタイヤでは、上記裏側プライの軸方向幅の、上記バンドの軸方向幅の半分に対する比率は、30%以上100%以下である。
好ましくは、このタイヤでは、上記表側コードは、ポリエチレンナフタレート繊維又はアラミド繊維からなる。上記裏側コードは、ナイロン繊維又はポリエステル繊維からなる。
このタイヤが装着された車両が旋回するとき、内輪では、裏側プライの位置する裏側領域のトレッド面が主に接地する。このタイヤでは、裏側コードのモジュラスは表側コードのモジュラスよりも低い。従って、旋回時に作用する荷重が低いにもかかわらず、内輪のグリップ力は維持されうる。この内輪には、そのバンドコードのモジュラスが高いタイヤに低い荷重が作用した場合に比べて、大きなコーナリングフォースが発生する。外輪では、表側プライの位置する表側領域のトレッド面が主に接地する。表側コードのモジュラスは高いので、その荷重が高い外輪においても大きなコーナリングフォースが発生する。このタイヤが装着された車両では、外輪及び内輪に発生するコーナリングフォースは大きい。このタイヤは、車両の旋回性能に寄与しうる。
スポーツタイプの車両では、タイヤの回転面は路面に垂直な面に対して傾斜している。このタイヤは、直進時において裏側領域のトレッド面が主として接地するように車両に装着される。前述したように、裏側コードのモジュラスは低い。従って、このタイヤは、直進走行中の衝撃を効果的に緩和しうる。このように車両に装着されたタイヤは、直進時の乗り心地に寄与しうる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ2の一部が示された断面図である。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、バンド14及びインナーライナー16を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプの空気入りタイヤである。この図1において、上下方向はタイヤ2の半径方向である。左右方向は、タイヤ2の軸方向である。紙面との垂直方向は、タイヤ2の周方向である。このタイヤ2が車両に装着されたとき、この図1の右側が車両の側である。この明細書では、この図1の左側はタイヤ2の表側である。この図1の右側は、タイヤ2の裏側である。なお、図1中、一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。
トレッド4は架橋ゴムからなり、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4の外面は、路面と接地するトレッド面18を形成する。なお、トレッド面18に溝が刻まれて、トレッドパターンが形成されてもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6から半径方向略内向きに延びている。ビード8は、コア20と、このコア20から半径方向外向きに延びるエイペックス22とを備えている。コア20はリング状であり、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス22は、半径方向外向きに先細りであり、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ24からなる。カーカスプライ24は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ24は、コア20の周りを巻かれている。このカーカスプライ24は、このコア20でサイドウォール6の側に折り返されている。
図示されていないが、カーカスプライ24はカーカスコードとトッピングゴムとからなる。カーカスコードが周方向に対してなす角度の絶対値は、通常は75°から90°である。換言すれば、このタイヤ2はラジアルタイヤである。カーカスコードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12は、トレッド4の半径方向内側においてカーカス10の外側に位置している。このベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、内側ベルトプライ26及び外側ベルトプライ28からなる。この内側ベルトプライ26は、カーカス10の外側に位置している。この外側ベルトプライ28は、この内側ベルトプライ26のさらに外側に位置している。
図示されていないが、内側ベルトプライ26及び外側ベルトプライ28のそれぞれは、ベルトコードとトッピングゴムとからなる。ベルトコードは、周方向に対して傾斜している。このベルトコードが周方向に対してなす角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。このタイヤ2では、内側ベルトプライ26のベルトコードが周方向に対してなす角度は、外側ベルトプライ28のベルトコードが周方向に対してなす角度とは逆である。好ましいベルトコードとしては、スチール及び有機繊維が例示される。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
バンド14は、ベルト12とトレッド4との間に位置している。このバンド14は、ベルト12を覆っている。このバンド14は、表側プライ30と裏側プライ32とを備えている。表側プライ30は、このバンド14の表側の端34から裏側の端36に向かって軸方向に延在している。裏側プライ32は、このバンド14の裏側の端36から表側の端34に向かって軸方向に延在している。このタイヤ2では、この表側プライ30と裏側プライ32とは軸方向において連接している。なお、この表側プライ30と裏側プライ32との間に別のバンドプライが配置されてもよい。
このタイヤ2が車両に装着されたとき、この裏側プライ32が車両の側に位置する。このタイヤ2では、この裏側プライ32と表側プライ30との境界38の、軸方向裏側が裏側領域40である。この境界38の軸方向表側が、表側領域42である。従って、この裏側プライ32はこの裏側領域40に位置しており、この表側プライ30は表側領域42に位置している。
図示されていないが、表側プライ30は、表側コードとトッピングゴムとからなる。この表側コードは、螺旋状に巻かれている。この表側コードは、いわゆるジョイントレスである。従って、この表側プライ30は、ベルト12を拘束する。この表側プライ30は、ベルト12のリフティングを抑える。この表側コードは、実質的に周方向に延びている。前述のように表側コードは螺旋状に巻かれるので、厳密にはこの表側コードは周方向に対して若干傾斜している。表側コードと周方向とのなす角度の絶対値は、2.0°未満である。本発明では、周方向に対する角度の絶対値が2.0°未満である方向は、「実質的な周方向」とされる。
図示されていないが、裏側プライ32は、裏側コードとトッピングゴムとからなる。この裏側コードは、螺旋状に巻かれている。この裏側コードは、いわゆるジョイントレスである。従って、この裏側プライ32は、ベルト12を拘束する。この裏側プライ32は、ベルト12のリフティングを抑える。この裏側コードは、実質的に周方向に延びている。前述のように裏側コードは螺旋状に巻かれるので、厳密にはこの裏側コードは周方向に対して若干傾斜している。裏側コードと周方向とのなす角度の絶対値は、2.0°未満である。
インナーライナー16は、カーカス10の内周面に接合されている。インナーライナー16は、架橋ゴムからなる。インナーライナー16には、空気透過性の少ないゴムが用いられている。インナーライナー16は、タイヤ2の内圧を保持する役割を果たす。
図示されていないが、このタイヤはチェーファーをさらに備えている。このチェーファーは、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファーがリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。チェーファーは、通常は布とこの布に含浸したゴムとからなる。ゴム単体からなるチェーファーが用いられてもよい。
図2は、図1のタイヤ2が装着された車両44の旋回状態が示された模式図である。図2中、矢印線Aはこの車両44の旋回方向を表している。二点鎖線PLは、この車両44の旋回時の軌道を表している。この明細書では、旋回時に外側に位置するタイヤ2は外輪2oと称される。内側に位置するタイヤ2は、内輪2iと称される。
前述したように、このタイヤ2が車両44に装着されたとき、この裏側コードを備える裏側プライ32は裏側領域40に位置する。この車両44では、外輪2oの裏側領域40及び内輪2iの裏側領域40は、車両44の幅方向内側に位置する。外輪2oの表側領域42及び内輪2iの表側領域42は、車両44の幅方向外側に位置する。
車両44が旋回するとき、内輪2iでは、裏側プライ32の位置する裏側領域40のトレッド面18が主に接地する。この旋回において、内輪2iの荷重は、外輪2oの荷重に比べて低い。このタイヤ2では、裏側コードのモジュラスは表側コードのモジュラスよりも低い。従って、旋回時に作用する荷重が低いにもかかわらず、内輪2iのグリップ力は維持されうる。この内輪2iには、そのバンドコードのモジュラスが高いタイヤ2に低い荷重が作用した場合に比べて、大きなコーナリングフォースが発生する。
外輪2oでは、表側プライ30の位置する表側領域42のトレッド面18が主に接地する。表側コードのモジュラスは高いので、その荷重が高い外輪2oにおいても大きなコーナリングフォースが発生する。
このタイヤ2が装着された車両44では、外輪2o及び内輪2iに発生するコーナリングフォースは大きい。このタイヤ2は、車両44の旋回性能に寄与しうる。
スポーツタイプの車両44では、タイヤ2の回転面は路面に垂直な面に対して傾斜している。このタイヤ2は、直進時において裏側領域40のトレッド面18が主として接地するように車両44に装着される。前述したように、裏側コードのモジュラスは低い。従って、このタイヤ2は、直進走行中の衝撃を効果的に緩和しうる。このように車両44に装着されたタイヤ2は、直進時の乗り心地に寄与しうる。
このタイヤ2では、表側コードのモジュラスの、裏側コードのモジュラスに対する比は2以上である。この比が2以上に設定されることにより、このタイヤ2が装着された車両44に発生するコーナリングフォースは、そのバンドコードのモジュラスが高いタイヤが装着された車両よりも大きい。このタイヤ2は、車両44の旋回性能に寄与しうる。この観点から、この比は2.5以上がより好ましく、3.0以上が特に好ましい。この比が過大になると、このタイヤ2のトレッド4の軸方向の特性が表側プライ30と裏側プライ32との境界38において急激に変化する。このようなタイヤ2では、直進走行から旋回走行への移行時又は旋回走行から直進走行への移行時において、ドライバーは違和感を感じる。この違和感が抑えられるという観点から、この比は7以下がより好ましく、6.4以下がさらに好ましく、4以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、表側コードのモジュラスは、2.7N/tex以上9.0N/tex以下であるのが好ましい。このモジュラスが2.7N/tex以上に設定されたタイヤ2が旋回時に外側に位置するとき、大きなコーナリングフォースが発生する。このタイヤ2は、車両44の旋回性能に効果的に寄与しうる。この観点から、このモジュラスは4.5N/tex以上がより好ましく、5.4N/tex以上が特に好ましい。このモジュラスが9.0N/tex以下に設定されることにより、タイヤ2の剛性過大が抑えられる。このタイヤ2では、乗り心地が維持されうる。この観点から、このモジュラスは8.0N/tex以下がより好ましく、7.2N/tex以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、表側コードのモジュラスはこの表側コードの「荷重−伸び」曲線における2.0%伸長時の荷重(N)をこの表側コードの太さ(tex)で除することにより得られる。なお、この「荷重−伸び」曲線は、室温(25℃)の環境下で、「JIS−L1017」の「化学繊維タイヤコード試験方法」の規定に準拠して計測される。なお、後述の裏側コードのモジュラスも同様にして計測される。
このタイヤ2では、裏側コードのモジュラスは、1.4N/tex以上4.5N/tex以下であるのが好ましい。このモジュラスが1.4N/tex以上に設定された裏側コードは効果的にベルト12を拘束しうる。このタイヤ2は、走行安定性に優れる。この観点から、このモジュラスは1.8N/tex以上がより好ましい。このモジュラスが4.5N/tex以下に設定されたタイヤ2が旋回時に内側に位置するとき、このタイヤ2はコーナリングフォースを効果的に発生する。このタイヤ2は、車両44の旋回性能に充分に寄与しうる。この観点から、このモジュラスは3.5N/tex以下がより好ましく、2.5N/tex以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、表側コードの太さ(tex)は1500dtex以上3500dtex以下であるのが好ましい。この太さが1500dtex以上に設定された表側コードのモジュラスは大きい。この表側コードを備えたタイヤ2は旋回性能に優れる。この観点から、この太さは2070dtex以上がより好ましい。この太さが3500dtex以下に設定されることにより、表側コードの剛性過大が抑えられる。このタイヤ2では、乗り心地が維持されうる。この観点から、この太さは3300dtex以下がより好ましい。
このタイヤ2では、裏側コードの太さ(tex)は1500dtex以上3500dtex以下であるのが好ましい。この太さが1500dtex以上に設定された裏側コードは効果的にベルト12を拘束する。このタイヤ2は、走行安定性に優れる。この観点から、この太さは2000dtex以上がより好ましい。この太さが3500dtex以下に設定されたタイヤ2が旋回時に内側に位置するとき、このタイヤ2はコーナリングフォースを効果的に発生する。このタイヤ2は、車両44の旋回性能に充分に寄与しうる。この観点から、この太さは3300dtex以下がより好ましい。
このタイヤ2では、表側コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。そのモジュラスの高い表側コードは、旋回性能に寄与しうる。この観点から、この表側コードはポリエチレンナフタレート繊維又はアラミド繊維であるのが好ましい。特に好ましくは、この表側コードはポリエチレンナフタレート繊維である。
このタイヤ2では、裏側コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。そのモジュラスの低い裏側コードは、旋回性能に寄与しうる。この観点から、この表側コードはナイロン繊維又はポリエステル繊維であるのが好ましい。特に好ましくは、この裏側コードはナイロン繊維である。
図1において、両矢印線WLはバンド14の軸方向幅の半分を表している。両矢印線WBは、裏側プライ32の軸方向幅を表している。このタイヤ2では、この軸方向幅WBの、軸方向幅WLに対する比率は、30%以上100%以下であるのが好ましい。この比率が30%以上に設定されたタイヤ2が旋回時に内側に位置するとき、このタイヤ2はコーナリングフォースを効果的に発生する。このタイヤ2は、車両44の旋回性能に充分に寄与しうる。この観点から、この比率は50%以上がより好ましく、70%以上が特に好ましい。この比率が100%以下に設定されることにより、タイヤ2の剛性が維持されうる。このタイヤ2は操縦安定性に優れる。この観点から、この比率は95%以下がより好ましく、90%以下が特に好ましい。
タイヤ2の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。便宜上、乗用車用タイヤの内圧は180kPaに設定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記表1に示された仕様を備えた実施例1の乗用車の空気入りタイヤを得た。このタイヤのサイズは、「215/45R17」である。表側コードは、ポリエチレンナフタレート繊維(PEN繊維)である。この表側コードの太さは、2070dtexである。この表側コードのモジュラスM1は、4.5N/texである。裏側コードは、ナイロン繊維である。この裏側コードの太さは、3300dtexである。この裏側コードのモジュラスM2は、1.8N/texである。裏側プライの軸方向幅WBのバンドの軸方向幅の半分WLに対する比率(WB/WL×100)は、90%である。
[実施例6及び7]
モジュラスM1の、モジュラスM2に対する比(M1/M2)を下記表1の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。実施例6の表側コードは、その太さが3300dtexであるPEN繊維である。実施例7の表側コードは、その太さが3300dtexであるアラミド繊維である。
[実施例2から5及び8]
比率(WB/WL×100)を下記表1の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例1]
市販されている従来のタイヤである。このタイヤでは、表側コード及び裏側コードが同一のバンドコードから構成されている。このバンドコードは、その太さが2070dtexであるPEN繊維である。このタイヤのバンドは、1枚の、そのモジュラスが高いバンドプライからなる。
[比較例2]
市販されている従来のタイヤである。このタイヤでは、表側コード及び裏側コードが同一のバンドコードから構成されている。このバンドコードは、その太さが3300dtexであるナイロン繊維である。このタイヤのバンドは、1枚の、そのモジュラスが低いバンドプライからなる。
[実車評価]
試作タイヤを、排気量が1800ccである前側エンジン後輪駆動の乗用車に装着した。なお、このタイヤの内圧を200kPaとした。リムのサイズは、8Jである。この乗用車を、サーキットコースで、走行テストを行い、ラップタイムの計測及びドライバーによる官能評価を行った。なお、官能評価の項目は、トラクション、ブレーキ性能、初期応答、コーナリンググリップ、切り足し及び乗り心地である。この結果が、下記の表1に示されている。ラップタイムには、比較例1との差が示されている。この差が負で表されている場合、ラップタイムが比較例1よりも小さいことを表す。官能評価は、指数で示されている。この指数が大きいほど、良好であることが表されている。
Figure 2008049880
表1に示されるように、実施例のタイヤが装着された車両のラップタイムは従来のタイヤが装着された車両のそれよりも小さい。このタイヤは、コーナリンググリップにも優れている。このタイヤは、車両の旋回性能に寄与しうる。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係る空気入りタイヤは、種々の乗用車に装着されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤが装着された車両の旋回状態が示された模式図である。
符号の説明
2・・・タイヤ
2o・・・外輪
2i・・・内輪
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・バンド
16・・・インナーライナー
18・・・トレッド面
20・・・コア
22・・・エイペックス
24・・・カーカスプライ
26・・・内側ベルトプライ
28・・・外側ベルトプライ
30・・・表側プライ
32・・・裏側プライ
34、36・・・端
38・・・境界
40・・・裏側領域
42・・・表側領域
44・・・車輪

Claims (4)

  1. トレッドと、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスと、このカーカスの外側に位置するベルトと、このベルトとこのトレッドとの間に位置するバンドとを備えており、
    このバンドが、このバンドの表側の端から裏側の端に向かって軸方向に延在する表側プライと、このバンドの裏側の端から表側の端に向かって軸方向に延在する裏側プライとを備えており、
    この表側プライが、表側コードを備えており、
    この裏側プライが、裏側コードを備えており、
    この表側コードのモジュラスの、この裏側コードのモジュラスに対する比が、2以上である空気入りタイヤ。
  2. 上記表側コードのモジュラスが、2.7N/tex以上9.0N/tex以下であり、
    上記裏側コードのモジュラスが、1.4N/tex以上4.5N/tex以下である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記裏側プライの軸方向幅の、上記バンドの軸方向幅の半分に対する比率が、30%以上100%以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記表側コードが、ポリエチレンナフタレート繊維又はアラミド繊維からなり、
    上記裏側コードが、ナイロン繊維又はポリエステル繊維からなる請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
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