JP2008049601A - ガスバリア用シリカ膜積層フィルムの製造方法 - Google Patents

ガスバリア用シリカ膜積層フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】防湿性およびガスバリア性にすぐれたシリカ膜を積層したフィルムの製造方法を提供すること。
【解決手段】液体状の金属上に、式Si(ここで、nは3以上の整数を表し、mはn〜2n+2の整数を表す)で表されるポリシラン化合物を含有する塗膜を形成し、次いで該塗膜に酸化処理を施し液体金属上にシリカ膜を形成し、さらに該シリカ膜上に樹脂溶液を成膜してガスバリア用シリカ膜積層フィルムを製造する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子材料、医薬品、食品、化粧品、煙草、トイレタリーなどの分野に用いられ、特に水蒸気および/または酸素の透過を阻止するのに好適なガスバリア用シリカ膜積層フィルムの製造方法に関する。
電子材料、医薬品、食品、化粧品、煙草、トイレタリーなどの分野では、高品位な防湿フィルム、ガスバリアフィルムが求められている。
例えば、食品用包装材料としては、蛋白質、油脂類などの内容物の酸化などによる変質を防止し、味などの品質保持のために、酸素、水蒸気、その他内容物を変質させるガスを透過させないガスバリア性を有する材料が求められている。
このような要求に対し、特許文献1には、高分子樹脂組成物からなる基材上に、1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物と、分子中に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物との混合溶液を主とするコーティング用組成物を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層を形成したガスバリア材が提案されている。しかし、このガスバリア材には、イソシアネート基を有するイソシアネート化合物の他、メラミン、ホルムアルデヒド、塩化スズなどが含有されており、医療品用途や食品用途に用いた場合、人体へ間接的に経口する可能性があり、人体に対して有害であるという問題点を有している。
また、特許文献2では、イソシアネートなどを含まず、毒性の低いポリビニルアルコールからなるコート材が提案されている。しかし、このような材料は、食品用のレトルト包装用途などに使用する材料としては、レトルト処理条件下(120℃以上の高温多湿条件)でガスバリア性が不足しており、十分でない。
一方、有機EL素子は、通常、陽極としてはインジウム・スズ酸化物(ITO)のような透明電極が用いられ、陰極としては電子注入を効率よく行うために、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、銀合金、リチウム合金などの仕事関数の低い金属電極が用いられる。しかしながら、これらの陰極材料は、大気中の水分や酸素により容易に酸化し、その結果、陰極が有機層から剥離し一般にダークスポット、すなわち素子の発光面において発光しない部分と呼ばれる欠陥が発生する。この有機EL素子内のダークスポットの数や大きさは、長期間の素子の保存または駆動の際に増加する。このため、有機EL素子の最大の問題点である耐久性の短さをもたらしている。有機EL素子のダークスポットによる劣化が改善されず発光特性が不安定であると、ファクシミリ、複写機、液晶ディスプレイのバックライトなどの光源としては大きな問題であり、フラットパネル・ディスプレイなどの表示素子としても望ましくない。
このように、有機EL素子の安定性を向上させ信頼性を高めるために、この素子を大気中の水分や酸素から保護するための封止が必要不可欠である。通常は、ポリクロロトリフルオロエチレン(以下、PCTFEと略す。)を主体とした積層フィルムや、透明プラスチックフィルム上にケイ素系やアルミニウム系の透明酸化物薄膜を設けた透明プラスチックフィルムなどの防湿性能の優れた透明フィルムにより封止されて使用されている。しかしながら、前者のPCTFEを主体とした積層フィルムは極めて高価であるために最終的なバックライトの製造コストが高くなるばかりでなく、発光体層をヒートシールする際、エッジの段差部がシール圧で薄肉化し、そこからの吸湿によりELの輝度が周辺部から低下するという問題がある。また、ケイ素、アルミニウム系の透明酸化物薄膜を蒸着法により積層させた透明フィルムも提案されているが、いずれも防湿性能が充分ではなく、前面からのEL素子の耐黒化性、防湿性およびガスバリア性を十分に満足させる封止方法および封止材は存在せず、その開発が望まれている。
特開平7−266485号公報 特許第14762095号公報
本発明の目的は、防湿性およびガスバリア性にすぐれたシリカ膜を積層したフィルムの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的は、第1は、耐熱性媒体上に、式Si(ここで、nは3以上の整数を表し、mはn〜2n+2の整数を表す)で表されるポリシラン化合物を含有する塗膜を形成し、次いで該塗膜に酸化処理を施し液体金属上にシリカ膜を形成し、該シリカ膜上に樹脂溶液を成膜することを特徴とするガスバリア用シリカ膜積層フィルムの製造方法によって達成される。
本発明によれば、各種用途に有用なガスバリア性に優れたシリカ膜積層フィルムの製造方法が提供される。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるポリシラン化合物は、式Si(ここで、nは3以上の整数を表し、mはn〜2n+2の整数を表す)で表される。上記ポリシラン化合物は、鎖状、環状、またはかご状であることができるが、ポリシラン化合物の熱力学的安定性、精製の容易性、および後述する溶媒に対する溶解性などの点で、nが3〜50程度のポリシラン化合物が好ましい。nが3より小さい場合にはポリシラン化合物の成膜性に難点が生じる場合があり、またnが50より大きい場合にはポリシラン化合物の凝集力に起因する溶解性の低下が認められる場合があり、使用する溶媒の選択の幅が狭まる。
さらに好ましくは、式Sin2n+2で表される水素化鎖状ポリシラン、式Si2nで表される水素化環状ポリシラン、および式Siで表される水素化かご状ポリシラン化合物が好適に用いられる。これらのうち特に好ましくは式Si2nで表される水素化環状ポリシランである。なお、「かご状」とは、プリズマン骨格、キューバン骨格、5角柱型骨格等を含むものを意味する。
上記各式におけるnは、水素化鎖状ポリシランおよび水素化環状ポリシランにおいて、好ましくは3〜50の整数であり、水素化かご状ポリシランにおいて、好ましくは6〜50の整数である。このようなポリシラン化合物は、単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
上記ポリシラン化合物は、所望の構造単位を有するモノマーを原料として、例えば以下の方法により製造することができる。(a)アルカリ金属の存在下にハロシラン類を脱ハロゲン縮重合させる方法(いわゆる「キッピング法」、J.Am.Chem.Soc.,110,2342(1988)およびMacromolecules,23,3423(1990)参照);(b)電極還元によりハロシラン類を脱ハロゲン縮重合させる方法(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1161(1990)およびJ.Chem.Soc.,Chem.Commun.,896(1992)参照);(c)金属触媒の存在下にヒドロシラン類を脱水素縮重合させる方法(特開平4−334551号公報参照):(d)ビフェニルなどで架橋されたジシレンのアニオン重合による方法(Macro molecules,23,4494(1990)参照)。(e)フェニル基やアルキル基で置換された環状ケイ素化合物を上記の方法で合成した後、公知の方法(例えば、Z.Anorg.Allg.Chem.,459,123−130 (1979)など)によりヒドロ置換体やハロゲン置換体などに誘導することができる。これらのシクロシラン化合物は公知の方法(例えば、E.Henggeら Mh.Chem.第106巻、503頁、1975年参照)で合成することができる。
また、本発明においては、上記水素化ポリシラン化合物および/または式Si(ここで、aは2以上の整数、bは2a+2以下の整数、cはa以下の整数)で表される水素化シロキサン化合物を使用することができる。本発明で使用する水素化ポリシロキサン化合物は、上記水素化ポリシランを部分酸化して製造することができ、もしくは水素化ハロゲン化シランを加水分解縮合して製造することができ製造方法は特に限定されない。
本発明において、上記水素化ポリシラン化合物および/または水素化ポリシロキサン化合物は、通常、溶媒に溶解した組成物として使用される。ここで使用される溶媒としては、水素化ポリシラン化合物および/または水素化ポリシロキサン化合物を溶解しかつ水素化ポリシラン化合物および/または水素化ポリシロキサン化合物と反応しないものであれば特に限定されず、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランなどの炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフランテトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒;およびプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン、クロロホルムなどの極性溶媒を挙げることができる。これらのうち、環状ケイ素化合物の溶解性と該溶液の安定性の点で炭化水素溶媒およびエーテル溶媒が好ましく、さらに好ましい溶媒は炭化水素溶媒である。これらの溶媒は、単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用できる。
水素化ポリシラン化合物および/または水素化ポリシロキサン化合物を溶媒に溶解した組成物中の水素化ポリシラン化合物および/または水素化ポリシロキサン化合物の濃度は、得られるシリコン酸化膜の所望の膜厚に応じて適宜調製することができるが、好ましくは1〜50重量%であり、特に好ましくは5〜30重量%である。
本発明の組成物には、目的の機能を損なわない範囲で必要に応じて界面活性剤を添加することができる。このような界面活性剤は、カチオン系、アニオン系、両イオン系、または非イオン系であることができる。特に、非イオン系界面活性剤は、組成物の塗布対象物への濡れ性を良好化し、塗布した膜のレベルリング性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌の発生などの防止に役立つ点で好ましく使用できる。かかる非イオン性界面活性剤としては、フッ化アルキル基もしくはパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤、またはオキシアルキル基を有するポリエーテルアルキル系界面活性剤を挙げることができる。前記フッ素系界面活性剤としては、例えばエフトップEF301、同EF303、同EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、同F173(大日本インキ(株)製)、アサヒガードAG710(旭硝子(株)製)、フロラードFC−170C、同FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)、BM−1000、同1100(B.M−Chemie社製)、Schsego−Fluor(Schwegmann社製)、C19CONHC1225、C17SONH−(CO)H、C17O(プルロニックL−35)C917、C917O(プルロニックP−84)C917、C917O(テトロニック−704)(C17などを挙げることができる。ここで、プルロニックL−35は旭電化工業(株)製のポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体(平均分子量1,900)であり、プルロニックP−84は旭電化工業(株)製、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体(平均分子量4,200)であり、テトロニック−704は旭電化工業(株)製、N,N,N’,N’−テトラキス(ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体)(平均分子量5,000)である。またポリエーテルアルキル系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマーなどを挙げることができる。これらのポリエーテルアルキル系界面活性剤の具体例としては、エマルゲン105、同430、同810、同920、レオドールSP−40S、同TW−L120、エマノール3199、同4110、エキセルP−40S、ブリッジ30、同52、同72、同92、アラッセル20、エマゾール320、ツィーン20、同60、マージ45(いずれも(株)花王製)、ノニボール55(三洋化成(株)製)などを挙げることができる。上記以外の非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリアルキレンオキサイドブロック共重合体などがあり、具体的にはケミスタット2500(三洋化成工業(株)製)、SN−EX9228(サンノプコ(株)製)、ノナール530(東邦化学工業(株)製)などを挙げることができる。このような界面活性剤の使用量は、ポリシラン化合物および/または水素化ポリシロキサン化合物並びに溶媒の合計100重量部に対して、好ましくは10重量部以下、特に好ましくは0.1〜5重量部である。10重量部を超えると得られる組成物が発泡し易くなると共に、熱変色を起こす場合があり好ましくない。また上記組成物には、水および/または親水性有機溶媒に分散されたコロイド状シリカを添加することもできる。このコロイド状シリカは、上記組成物におけるシリコン濃度を増やすために使用されるもので、この成分の使用量によっても、得られる塗膜の厚さを制御することができる。なお、コロイド状シリカを用いる場合には、用いられる有機溶媒との相溶性を考慮して、溶媒を選択使用するのが好ましい。また上記組成物には、組成物のゲル化防止および増粘、得られるシリコン酸化膜の耐熱性、耐薬品性、硬度、および密着性の向上、更には静電防止などを目的として、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどの金属酸化物の微粉末を適宜配合することもできる。
本発明において、水素化ポリシランおよび/または水素化ポリシロキサンの上記組成物溶液を、耐熱性媒体上で成膜する。この場合、例えばスプレー法、ロールコート法、カーテンコート法などの適宜の方法により、溶媒除去後の膜厚が好ましくは0.01〜10μm、特に好ましくは0.1〜5μm程度になるように上記組成物溶液を塗布する。このとき、成膜工程は非酸化性雰囲気下で実施される。このような雰囲気を実現するためには、酸素、二酸化炭素等の酸化性物質を実質的に含有しない雰囲気が好ましく、具体的には、窒素、水素、希ガスおよびこれらの混合ガスの雰囲気が使用できる。
また、上記の耐熱性媒体上に成膜した水素化ポリシラン膜および/または水素化ポリシロキサン膜を酸化してシリカ膜に変換する場合は、酸素および/またはオゾンの存在下、例えば空気中で、熱処理および/または光照射処理をすることによって行われる。加熱処理は、ホットプレート、オーブン、マッフル炉などの加熱手段を用いてあるいは、耐熱性媒体自体を加熱して好ましくは300〜800℃、より好ましくは400〜600℃の温度で、空気の雰囲気下で1〜120分間加熱することにより行われる。このように高温で焼しめられたシリカ膜は緻密な膜になる。シリカ膜の膜厚は、好ましくは0.01〜20μm、より好ましくは0.1〜10μm程度である。また上記方法により複数回成膜することによりシリカ膜の膜厚をさらに大きくすることもでき、例えば厚さ1mm程度のシリカ膜の形成も可能である。
本発明は、上記のような処理で緻密なシリカ膜を形成した後、該シリカ膜上に樹脂溶液を成膜する。樹脂溶液の成膜方法は特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコート法、カーテンコート法などの適宜の方法によることができる。樹脂溶液を、塗布後溶媒を除去することにより膜厚が好ましくは0.01〜10μm、特に好ましくは0.1〜5μm程度になるように塗布する。溶媒の除去は加熱する方法や減圧にする方法、もしくは加熱と減圧を併用する方法により行うことができる。このときの温度は用いる溶媒によるが、例えば50〜300℃である。減圧にする場合は、例えば0.01〜10Torrの真空度でよい。
また、本発明で使用される樹脂溶液の樹脂は、好ましくはノルボルネン系開環重合体およびその水素添加物等である。ノルボルネン系樹脂は、耐熱性、透明性、価格などの点から好ましく、特に、下記式(1)で表される少なくとも1種の化合物を含む単量体を開環重合し、さらに水素添加して得られたノルボルネン系樹脂が、上記透明基材の材質として好適である。
Figure 2008049601
上記式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または1価の有機基であり、RとR、またはRとRは、一体化して2価の有機基を形成してもよく、RまたはRと、RまたはRとは、互いに結合して単環構造または多環構造を形成してもよい。mは0または正の整数であり、pは0または正の整数である。
上記式(1)で表される化合物の具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、トリシクロ[4.3.0.12,5]−8−デセン、トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン等が挙げられる。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。これらのうち好ましい例示としてはビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、5−トリエトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.11,62,5]−3−ドデセン等が挙げられる。このようなノルボルネン樹脂は溶液にして使用される。溶媒としては樹脂を溶解するものであれば特に限定はなく、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、キシレンなどを使用することができる。樹脂溶液の濃度はフィルムの膜厚により異なるが、例えば1〜50重量%である。
本発明における耐熱性媒体は、シリカ膜の離型性が良好であれば特に制限されず、液体でも固体でもよい。液体例えば金属液体は、その上に塗膜を形成する平坦面が得易く好ましい。固体媒体は塗膜を形成する平坦面を有する形態で好ましく用いられる。低融点の金属が好ましく、300〜800℃の何れかの温度で液体として存在できるものがさらに好ましく、室温で液体の水銀が使用できる他、錫、インジウム、鉛や合金であるハンダなどが使用でき、上記ポリシラン溶液と反応しないものであれば特に限定されない。液体金属上に形成したシリカ膜、さらには該シリカ膜上に樹脂フィルムを形成したものは容易に液体金属表面から分離でき、緻密なシリカ膜が積層され、表面平滑性の樹脂フィルムを得ることができる。
このようにして得られる本発明のシリカ膜積層フィルムは、多湿条件下でも防湿性に優れ、またガスバリア性能にも優れるため、EL用封止材、太陽電池、保護膜、防湿フィルムおよびガスバリアフィルムとして有用であるばかりでなく、食品、煙草、トイレタリー分野などの包装材料として好適に用いられる。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断らないかぎり、重量基準である。また、実施例中の各評価項目は、下記に従って測定した。
外観
目視により、防湿フィルムの外観を評価した。
水蒸気透過率
モダンコントロール社製、MOCON PERMATRANを用い、温度40℃、湿度90RH%雰囲気下で測定した。
酸素透過率
モダンコントロール社製、MOCON OXTRAN2/20を用い、温度25℃、湿度90RH%雰囲気下で測定した。
合成例1(ポリシランの製造例)
温度計、コンデンサー、滴下ロートおよび攪拌装置を取り付けた内容量が2Lの4つ口フラスコ内をアルゴンガスで置換した後、乾燥したテトラヒドロフラン1.5Lとリチウム金属27.4gを仕込み、アルゴンガスでバブリングした。この懸濁液に、氷冷下で攪拌しながら、ジフェニルジクロルシラン500gを滴下ロートより添加した。リチウム金属が完全に消失するまで反応を続けた後、反応混合物を氷水中に注ぎ反応生成物を沈殿させた。この沈殿物を濾別し、水で良く洗浄した後シクロヘキサンで洗浄した。さらにこの粗生成物を酢酸ブチルで再結晶することによりデカフェニルシクロペンタシラン216gを得た。このものの構造はGC−MS、NMR、IRで確認した。次に1Lのフラスコにこのデカフェニルシクロペンタシラン200gおよびトルエン2,500mlを仕込み、塩化アルミニウム5gを加え氷冷下で塩化水素を導入し、アルゴン雰囲気下で反応混合物を減圧濃縮することにより固体状の反応生成物92gを得た。この粗生成物をアルゴン雰囲気下での減圧固体蒸留で精製することによりクロル化シクロシラン75gを得た。このものは、GC−MS、29Si−NMRおよびIRの各スペクトルによりデカクロルシクロペンタシランであることが判った。かくして得られたデカクロルシクロペンタシラン66gをエーテルとトルエンの混合溶媒に溶解し、氷冷下アルゴン雰囲気中でリチウムアルミニウムヒドリドを塩素原子1個に対して1等量加えて還元反応を行った。反応で生じたアルミニウム化合物を除去することにより還元されたシラン化合物18gを得た。このものはMS、29Si−NMRおよびIRの各スペクトルによりシクロペンタシラン(Si10)であることが判明した。このシクロペンタシラン10gに紫外線を照射して得られるポリシランをトルエン90gに溶解しポリシラン溶液を調整した。
合成例2(水素化ポリシロキサンの製造例)
温度計、コンデンサー、滴下ロートおよび攪拌装置を取り付けた内容量が2Lの4つ口フラスコ内を乾燥空気で置換した後、ペンタン700mlとジエチルエーテル300mlを仕込み、次いで細かく砕いた氷500gを仕込み、氷冷下で攪拌しながらジクロロシラン247gをペンタン700mlとジエチルエーテル300mlの混合溶媒に溶解した溶液を添加し加水分解反応を行った。添加終了後、更に1時間攪拌を続けた後、分液ロートで有機溶媒層と水層を分離し、有機溶媒層は塩化カルシウムで乾燥し溶媒を留去することによりヒロドポリシロキサン混合物を得た。得られたポリシロキサンを29Si-NMRを測定すると単位ユニット(SiHO)と単位ユニット(SiHO1.5)の混合体であることがわかった(図1参照)。得られた水素化ポリシロキサン10gをジブチルエーテル90gに溶解し塗布液を調整した。
合成例3(水素化ポリシランと水素化ポリシロキサン混合溶液の調製)
合成例1で得られた水素化ポリシラン5gと合成例2で得られた水素化ポリシロキサン5gをジブチルエーテル90gに溶解し均一な塗布溶液を調整した。
合成例4(フィルム用樹脂の製造例)
単量体としてビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 750ミリモル(70.5g)、エンド(endo)体含有量が95%のトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン 475ミリモル(63.6g)、5−トリエトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 25ミリモル(6.4g)を、溶媒としてシクロヘキサン562gと塩化メチレン141g、分子量調節剤としてスチレン 15.0ミリモルと一緒に2,000mlの反応容器に窒素下で仕込んだ。予めヘキサン溶液のオクタン酸Niを六フッ化アンチモン酸と−10℃でモル比1:1で反応させ、副生する沈殿したNi(SbFを除去し、トルエン溶液で希釈したオクタン酸Niの六フッ化アンチモン酸変性体をNi原子として0.25ミリモル、メチルアルミノキサン2.50ミリモル、三フッ化ホウ素エチルエーテラート0.75ミリモルを仕込み、重合を行った。25℃で3時間重合を行い、メタノールで重合を停止した。単量体の共重合体への転化率は90%であった。共重合体溶液に水660ml、乳酸47.5ミリモルを加えて、攪拌、混合して触媒成分と反応させ、共重合体溶液と水を静止分離した。触媒成分の反応物を含む水相を除去した共重合体溶液を3Lのイソプロピルアルコールに入れて共重合体を凝固し、未反応単量体と残る触媒残さを除去した。凝固した共重合体を乾燥し、共重合体Aを得た。共重合体溶液中の未反応単量体のガスクロマトグラフィー分析から、共重合体A中のトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エンに由来する構造単位の割合は35モル%であった。5−トリエトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンに由来する構造単位の割合は2.0モル%であった。共重合体Aのポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は142,000、重量平均分子量(Mw)は284,000で、Mw/Mnは2.0であった。また共重合体Aのガラス転移温度は390℃であった。共重合体A10gをシクロヘキサン45mL、n−ヘプタン5mLの混合溶媒に溶解して、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトをそれぞれ、重合体100重量部に対して0.6重量部、架橋剤として、亜リン酸トリブチルを重合体100重量部に対して、0.05重量部を添加した。この重合体溶液を孔径10μmのメンブランフィルターで異物を除去してフィルム用樹脂溶液を調製した。
実施例1
窒素雰囲気中で250℃に加熱した溶融ハンダの液面上に、上記合成例1で得られたポリシラン溶液をスプレー塗布しハンダ液面上に膜厚1μmの褐色のポリシラン膜を形成した。これを空気中に取り出しハンダ浴を400℃で10分間加熱し、更に700℃に10分間加熱することによりハンダ液面上に無色透明の膜を得た。この膜をESCA法で表面組成分析を行ったところケイ素と酸素原子のみが検出され、ケイ素の2p軌道のエネルギーが104eVであることからSiO膜であることが判った。このシリカ膜の膜厚は1.5μmであった。ハンダ浴の温度を再度250℃にして上記シリカ膜の全面に上記合成例2で得られたノルボルネン系樹脂溶液をスプレー塗布で膜厚100μmの樹脂フィルムを形成した後、ハンダ浴上のフィルムを引き上げることによりシリカ膜と樹脂フィルムが積層されたシリカ膜積層フィルムを形成した。得られたシリカ膜積層フィルムについて水蒸気透過率、酸素透過率を測定したところ、それぞれ0.01cc/m・atm・24h、0.001cc/m・atm・24hとガスバリア性は良好であった。
実施例2
実施例1におけるシリカ材料を合成例1の水素化ポリシラン溶液に替えて、合成例2で得られた水素化ポリシロキサン溶液を用いて、他は実施例1と同様にしてシリカ膜積層フィルムを形成した。このシリカ膜積層フィルムについて実施例1と同様に水蒸気透過率、酸素透過率を測定したところ、それぞれ0.013cc/m・atm・24h、0.0016cc/m・atm・24hとガスバリア性は良好であった。
実施例3
実施例1における樹脂溶液を合成例4のノルボルネン樹脂に替えて、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン70.5gと8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.11,6.12,5]−3−ドデセン49.5gを単量体として使用したノルボルネン系ポリマーを用い、他は実施例1と同様にしてシリカ膜積層フィルムを作成した。得られたシリカ積層フィルムについて実施例1と同様に水蒸気透過率、酸素透過率を測定したところ、それぞれ0.009cc/m・atm・24h、0.0020cc/m・atm・24hとガスバリア性は良好であった。
比較例1
厚み38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にインジウム・スズ複合酸化物(ITO)を100nmの厚さで真空蒸着させた蒸着フィルムを作製し、その水蒸気透過率、酸素透過率を測定したところ、それぞれ1.8cc/m・atm・24h、1.5cc/m・atm・24hであった。
合成例2で得られたポリシロキサンを29Si-NMRを測定したチャート図である。

Claims (4)

  1. 耐熱性媒体上に、式Si(ここで、nは3以上の整数を表し、mはn〜2n+2の整数を表す)で表されるポリシラン化合物および/または式Si(ここで、aは2以上の整数、bは2a+2以下の整数、cはa以下の整数)で表されるヒドロシロキサン化合物を含有する塗膜を形成し、次いで該塗膜に300〜800℃で酸化処理を施すことでシリカ膜を形成し、該シリカ膜上に樹脂溶液を成膜することを特徴とするガスバリア用シリカ膜積層フィルムの製造方法。
  2. 上記耐熱性媒体が、常圧下300〜800℃の何れかの温度で液体である金属または合金からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 樹脂溶液の樹脂が、ノルボルネン系樹脂である請求項1または2に記載の方法。
  4. ノルボルネン系樹脂が、下記式(1)で表される少なくとも1種の化合物を含む単量体の開環重合体の水素添加物である請求項3に記載の方法。
    Figure 2008049601
    [式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または1価の有機基であり、RとR、またはRとRは、一体化して2価の有機基を形成してもよく、RまたはRと、RまたはRとは、互いに結合して単環構造または多環構造を形成してもよい。mは0または正の整数であり、pは0または正の整数である。]。
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