JP2007529897A - ポリシロキサンを含む正孔輸送材料 - Google Patents

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Abstract

第一の対向面と第二の対向面とを有する基材;第一の対向面の上に重ねられている第一の電極層;第一の電極層の上に重ねられている発光エレメント(発光エレメントには正孔輸送層及び発光/電子輸送層が含まれており、正孔輸送層及び発光/電子輸送層は互いの上に直接重ねられ、かつ正孔輸送層には硬化ポリシロキサンが含まれ、硬化ポリシロキサンは、フィルムを形成するためにシリコーン組成物を適用する工程、及び前記フィルムを硬化する工程により製造され、前記シリコーン組成物には、カルバゾリル基、フルオロアルキル基、及びペンタフルオロフェニルアルキル基から選択される基を有するポリシロキサンが含まれる);及び発光エレメントの上に重ねられている第二の電極層、を含む有機発光ダイオード。

Description

本発明は、有機発光ダイオード(OLED)、より詳細には、硬化ポリシロキサンを含む正孔輸送層を含む有機発光ダイオードに関し、ここで、硬化ポリシロキサンは、フィルムを形成するためにシリコーン組成物を適用する工程、及び前記フィルムを硬化する工程により製造され、前記シリコーン組成物には、カルバゾリル基、フルオロアルキル基、及びペンタフルオロフェニルアルキル基から選択される基を有するポリシロキサンが含まれる。
有機発光ダイオード(OLED)は、様々な消費者製品、例えば、時計、電話、ラップトップコンピューター、ポケットベル、携帯電話、デジタルビデオカメラ、DVDプレーヤー、及び計算機などに有用である。発光ダイオードを含むディスプレイは、従来の液晶ディスプレイ(LCD)よりも非常に多くの利点を有する。例えば、OLEDディスプレイは、LCDよりも、薄く、消費電力が少なく、かつ明るい。さらに、LCDとは異なり、OLEDディスプレイは自己発光し、バックライトを必要としない。さらに、OLEDディスプレイは、たとえ明るい光に照らされても、広い視野角を有する。これらの特性を組み合わせた結果として、OLEDディスプレイは、LCDディスプレイよりも重量が軽く、占めるスペースが少ない。
OLEDは、アノードとカソードとの間に配置される発光エレメントを通常含む。一般的に、発光エレメントには、正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層を含む有機薄積層が含まれる。しかし、OLEDにはまた、さらなる層、例えば、正孔注入層及び電子注入層なども含まれ得る。さらに、発光層には、OLEDのエレクトロルミネッセンス効率を高め、色出力を調節するための蛍光色素又はドーパントが含まれ得る。
米国特許第5952778号明細書 米国特許第6255774号明細書 米国特許第4539507号明細書
OLEDの正孔輸送層を製造するために、様々な有機ポリマーを用いることができるが、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホネート)、PDOT:PSSが、好ましい正孔輸送材料である。この材料を含むOLEDは、通常、低い作動電圧及び高輝度を有する。しかし、PDOT:PSSを含む正孔輸送層は、低い透明性、高酸性、電気化学的脱ドーピング(de-doping)(正孔輸送層からのドーパントの移動)及び電気化学的分解に対する脆弱性を含む、多くの制限を有する。さらに、PDOT:PSSは、正孔輸送層を製造するために用いられる、ポリマーの有機溶媒及び水性エマルションに不溶であり、安定性が制限される。結果として、上述の制限を克服する正孔輸送層を含むOLEDが必要とされている。
[発明の要旨]
本発明は、
− 第一の対向面と第二の対向面とを有する基材(substrate);
− 第一の対向面の上に重ねられている、第一の電極層;
− 第一の電極層の上に重ねられており、正孔輸送層及び発光/電子輸送層を含む発光エレメント;
[ここで、正孔輸送層及び発光/電子輸送層は、互いの上に直接重ねられ、正孔輸送層には、フィルムを形成するためにシリコーン組成物を適用する工程、及び前記フィルムを硬化する工程により製造される硬化ポリシロキサンが含まれており、ここで、前記シリコーン組成物は、
(A)式RSiXを有する少なくとも1種の置換シラン、及び前記置換シランと式SiXを有する少なくとも1種の四官能性シランとを含む混合物、から選択されるシランと水とを、有機溶媒の存在下、反応させることにより製造されるポリシロキサン、
[式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である]
及び
(B)有機溶媒、
を含む]
及び
− 発光エレメントの上に重ねられている、第二の電極層、
を含む、有機発光ダイオードを対象とする。
本発明のOLEDは、低作動電圧及び高輝度を有する。さらに、硬化ポリシロキサンを含む本発明の正孔輸送層は、高い透明性及び中性pHを呈す。さらに、正孔輸送層を製造するために用いられるシリコーン組成物中のポリシロキサンは、有機溶媒に可溶であり、このシリコーン組成物は、湿気の非存在下で良好な安定性を有する。
本発明の有機発光ダイオードは、個別の(discrete)発光デバイスとして、又は発光アレイ若しくは発光ディスプレイ(例えば、フラットパネルディスプレイなど)の能動素子として有用である。OLEDディスプレイは、時計、電話、ラップトップコンピューター、ポケットベル、携帯電話、デジタルビデオカメラ、DVDプレーヤー、及び計算機を含む多くのデバイスで有用である。
本発明のこれらの特性及び他の特性、側面、並びに利点は、以下の説明、添付の請求項及び図面を参照することにより、より理解されるだろう。
[発明の詳細な説明]
本明細書で用いられる「〜の上に重ねられている」という用語は、指定される構成要素に対する、第一の電極層、発光エレメント、及び第二の電極層の位置に関して用いられており、これは、特定の層が、構成要素の上に直接重ねられているか、又はその間に1種以上の中間層を有する構成要素の上に重ねられているかのいずれかを意味するが、但し、本発明のOLEDは、図1及び図2に示されるとおり、第一の電極層の下方に基材を伴っている。例えば、「〜の上に重ねられている」という用語が、OLEDの基材の第一の対向面に対する第一の電極層の位置に関して用いられる場合、これは、第一の電極層が、前記第一の面の上に直接横たわっているか、又は1種以上の中間層により前記第一の面から分離されているかのいずれかを意味する。さらに、「N−カルバゾリル基」という用語は、下記式:
Figure 2007529897
を有する基を意味する。
本発明の有機発光ダイオードは、
− 第一の対向面と第二の対向面とを有する基材;
− 第一の対向面の上に重ねられている、第一の電極層;
− 第一の電極層の上に重ねられており、正孔輸送層及び発光/電子輸送層を含む発光エレメント;
[ここで、正孔輸送層及び発光/電子輸送層は、互いの上に直接重ねられ、正孔輸送層には、フィルムを形成するためにシリコーン組成物を適用する工程、及び前記フィルムを硬化する工程により製造される硬化ポリシロキサンが含まれており、ここで、前記シリコーン組成物は、
(A)式RSiXを有する少なくとも1種の置換シラン、及び前記置換シランと式SiXを有する少なくとも1種の四官能性シランとを含む混合物、から選択されるシランと水とを、有機溶媒の存在下、反応させることにより製造されるポリシロキサン、
[式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である]
及び
(B)有機溶媒、
を含む]
及び
− 発光エレメントの上に重ねられている、第二の電極層、
を含む。
基材は、第一の対向面と第二の対向面とを有する。さらに、基材は、硬質又はフレキシブルな材料であってよい。さらに、基材は、電磁波の可視領域の光を通すか、又は通さなくてもよい。本明細書で用いられる「(光を)通す」という用語は、特定の構成要素(例えば、基材又は電極層)が、電磁波の可視領域の光(〜400から〜700nm)に対して、少なくとも30%、あるいは少なくとも60%、あるいは少なくとも80%の透過率を有することを意味する。さらに、本明細書で用いられる「(光を)通さない」という用語は、構成要素が、電磁波の可視領域の光に対して、30%未満の透過率しか有さないことを意味する。
基材の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:半導体材料、例えば、シリコン、二酸化ケイ素の表面層を有するシリコン、及びガリウムヒ素;石英;石英ガラス;酸化アルミニウム;セラミック;ガラス;金属箔;ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリエチレンテレフタレート;フルオロカーボンポリマー、例えば、ポリテトラフルオロエチレン及びポリビニルフルオライド;ポリアミド、例えば、ナイロン(登録商標);ポリイミド;ポリエステル、例えば、ポリ(メチルメタクリレート)及びポリ(エチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレート);エポキシ樹脂;ポリエーテル;ポリカーボネート;ポリスルホン;及びポリエーテルスルホン。
第一の電極層は、OLEDにおいて、アノード又はカソードの役割を果たすことができる。第一の電極層は、可視光を通すか、又は通さなくてもよい。アノードは、通常、以下から選択される:高仕事関数(>4eV)金属、合金、又は金属酸化物、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物、アルミニウム添加酸化亜鉛、ニッケル、及び金。カソードは、以下であってよい:低仕事関数(<4eV)金属、例えば、Ca、Mg、及びAl;高仕事関数(>4eV)金属、合金、又は金属酸化物(上述したとおりのもの);又は、低仕事関数金属と、高仕事関数若しくは低仕事関数を有する少なくとも1種の他の金属との合金、例えば、Mg−Al、Ag−Mg、Al−Li、In−Mg、及びAl−Ca。OLEDの製造において、アノード及びカソード層を堆積(deposit)させる方法、例えば、蒸発(evaporation)、共蒸発、DCマグネトロンスパッタリング法、又はRFスパッタリング法などは、当技術分野で周知である。
発光エレメント層は、第一の電極層の上に重ねられている。発光エレメントには、正孔輸送層及び発光/電子輸送層が含まれており、ここで、正孔輸送層及び発光/電子輸送層は、互いの上に直接重ねられ、正孔輸送層には、以下に記載の硬化ポリシロキサンが含まれる。発光エレメントの配置は、OLEDのアノード及びカソードの相対位置によって決まる。正孔輸送層は、アノードと発光/電子輸送層との間に位置し、発光/電子輸送層は、正孔輸送層とカソードとの間に位置する。正孔輸送層の厚みは、通常は、2〜100nm、あるいは30〜50nmである。発光/電子輸送層の厚みは、通常は、20〜100nm、あるいは30〜70nmである。
正孔輸送層には、フィルムを形成するためにシリコーン組成物を適用する工程、及び前記フィルムを硬化する工程により製造される硬化ポリシロキサンが含まれており、ここで、前記シリコーン組成物は、
(A)式RSiXを有する少なくとも1種の置換シラン、及び前記置換シランと式SiXを有する少なくとも1種の四官能性シランとを含む混合物、から選択されるシランと水とを、有機溶媒の存在下、反応させることにより製造されるポリシロキサン、
[式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である]
及び
(B)有機溶媒、
を含む。あるいは、下付き文字mは、2〜7の整数であるか、又は2〜5の整数である。さらに、あるいは、下付き文字nは、1又は2の整数である。
シリコーン組成物は、フィルムを形成するために、OLEDの構成に応じて、第一の電極層、第一の電極層の上に重ねられている層、例えば、正孔注入層、又は発光/電子輸送層に適用され、ここで、シリコーン組成物は、下記の成分(A)及び(B)を含んでいる。
成分(A)は、式RSiXを有する少なくとも1種の置換シラン、及び前記置換シランと式SiXを有する少なくとも1種の四官能性シランとを含む混合物、から選択されるシランと水とを、有機溶媒の存在下、反応させることにより製造される、少なくとも1種のポリシロキサンであって、式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である。
有機溶媒の存在下、水と反応する置換シランは、式RSiXを有しており、式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である。
Yで表される二価の有機基は、通常、1〜10個の炭素原子、あるいは1〜6個の炭素原子、あるいは1〜4個の炭素原子を有する。炭素及び水素に加えて、二価の有機基には、他の原子、例えば、窒素、酸素、及びハロゲンが含まれていてもよいが、但し、二価の基は、ポリシロキサンを製造するために用いられる下記の加水分解/縮合反応を阻害しないものである。Yで表される二価の有機基の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:C〜C10のアルキレン、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、2−メチル−1,3−プロパンジイル、及びフェニレン;ハロゲン置換ヒドロカルビレン、例えば、クロロエチレン及びフルオロエチレン;アルキレンオキシアルキレン、例えば、−CHOCHCHCH−、−CHCHOCHCH−、−CHCHOCH(CH)CH−、及び−CHOCHCHOCHCH−;及びカルボニルオキシアルキレン、例えば、−C(=O)O−(CH−。
がN−カルバゾリル基であって、Yが二価の有機基である、式−Y−Cを有するRにより表されるカルバゾリル基の例には、これに限定されないが、以下の式を有する基が含まれる:−CH−CH−C、−(CH−C、−(CH−C、−(CH−C、及び−(CH−C
式−(CH−C2n+1(式中、m及びnは、先に定義し例示したとおりである)を有するRにより表されるフルオロアルキル基の例には、これに限定されないが、以下の式を有する基が含まれる:−CH−CH−CF、−(CH−CF、−(CH−C、−(CH、及び−(CH−CF
式−(CH−C(式中、mは、先に定義し例示したとおりである)を有するRにより表されるペンタフルオロフェニルアルキル基の例には、これに限定されないが、以下の式を有する基が含まれる:−CH−CH−C、−(CH−C、−(CH−C、−(CH−C、及び−(CH−C
本明細書で用いられる「加水分解性基」という用語は、シリコンに結合したX基が、水と反応して、シリコン結合−OH(シラノール)基を形成できることを意味する。Xで表される加水分解性基の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:−Cl、−Br、−OR、−OCHCHOR、CHC(=O)O−、Et(Me)C=N−O−、CHC(=O)N(CH)−、及び−ONH(式中、Rは、ヒドロカルビル基又はハロゲン置換ヒドロカルビル基である)。
により表されるヒドロカルビル基及びハロゲン置換ヒドロカルビル基は、通常、1〜8個の炭素原子、あるいは3〜6個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を含む非環式のヒドロカルビル基及びハロゲン置換ヒドロカルビル基は、分枝状又は非分枝状の構造を有することができる。ヒドロカルビル基の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:非分枝状及び分枝状のアルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、へプチル、及びオクチル;シクロアルキル、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びメチルシクロヘキシル;フェニル;アルカリール、例えば、トリル及びキシリル;アラルキル、例えば、ベンジル及びフェネチル;アルケニル、例えば、ビニル、アリル、及びプロペニル;アリールアルケニル、例えば、スチリル;並びにアルキニル、例えば、エチニル及びプロピニル。ハロゲン置換ヒドロカルビル基の例には、これに限定されないが、3,3,3−トリフルオロプロピル、3−クロロプロピル、クロロフェニル、及びジクロロフェニルが含まれる。
置換シランの例には、これに限定されないが、以下が含まれる:カルバゾリル置換シラン、例えば、CCHCHSiCl、CCHCHSi(OCH、C(CHSiCl、C(CHSiCl、C(CHSiCl、及びC(CHSiCl(式中、Cは、N−カルバゾリル基である);フルオロアルキル置換シラン、例えば、CF(CHSiCl、CF(CHSiCl、CF(CHSiCl、CFCF(CHSiCl、CFCHCHSi(OCH、CF(CHSi(OAc)、及びCFCHCHSi(OCHCHOCH(式中、OAcは、アセトキシ基である);並びにペンタフルオロフェニルアルキル置換シラン、例えば、CCHCHSiCl、CCHCHSi(OCH、C(CHSiCl、C(CHSiCl、C(CHSiCl、及びC(CHSiCl
置換シランは、単独のシラン、又は2種以上の異なる置換シランを含む混合物であってよく、それぞれ、式RSiXを有しており、式中、R及びXは、先に定義し例示したとおりである。
フルオロアルキル置換シラン及びペンタフルオロフェニルアルキル置換シランの製造方法は、当分野で周知である;これらのシランの多くは、市販されている。以下の実施例1に記載のとおり、カルバゾリル置換シランは、白金触媒の存在下、N−アルケニルカルバゾール、例えば、アリルカルバゾールと、三官能性シラン、例えば、トリクロロシランとを反応させることにより製造され得る。
四官能性シランは、式SiXを有しており、式中のXは、先に定義し例示したとおりである。四官能性シランの例には、これに限定されないが、以下の式を有するシランが含まれる:SiCl、SiBr、Si(OCH、Si(OC、Si(OCHCHOCH、Si(OC、Si(OAc)、及びSi[O−N=C(CH)CHCH(式中、OAcは、アセトキシ基である)。四官能性シランは、単独のシラン、又は2種以上の異なるシランを含む混合物であってよく、それぞれ、式SiXを有しており、式中のXは、先に定義し例示したとおりである。
有機溶媒は、任意の非プロトン性無極性有機溶媒又は非プロトン性双極性有機溶媒であってよく、前記有機溶媒は、本発明の方法の条件下、置換シラン、四官能性シラン、ポリシロキサン生成物、又は反応混合物の他の成分と反応しないものであり、置換シラン、四官能性シラン、及びポリシロキサンと混和する。有機溶媒は、水非混和性又は水混和性であってよい。本明細書で用いられる「水混和性」という用語は、反応混合物中で、有機溶媒が完全に水と混和することを意味する。
有機溶媒の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン及びメシチレン;ケトン、例えば、メチルイソブチルケトン(MIBK);ハロゲン化アルカン、例えば、トリクロロエタン;並びにハロゲン化芳香族炭化水素、例えば、ブロモベンゼン及びクロロベンゼン;一価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、及び2−プロパノール;二価アルコール、例えば、エチレングリコール及びプロピレングリコール;多価アルコール、例えば、グリセロール及びペンタエリスリトール;並びに非プロトン性双極性溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、及びアセトニトリル。有機溶媒は、単独の有機溶媒、又は2種以上の異なる有機溶媒を含む混合物であってよく、それぞれ先に定義したとおりである。
反応混合物には、少なくとも1種の加水分解触媒をさらに含めることができる。加水分解触媒は、水と反応して酸又は塩基を形成しない、加水分解性基を含むオルガノシランの加水分解を触媒するために通常用いられる任意の酸触媒又は塩基性触媒であってよい。
酸触媒の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:無機酸、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、及びフッ化水素酸;並びに有機酸、例えば、酢酸、シュウ酸、及びトリフルオロ酢酸。酸触媒は、単独の酸触媒、又は2種以上の異なる酸触媒を含む混合物であってよい。
アルカリ触媒の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:無機塩基、例えば、水酸化アンモニウム;並びに有機塩基、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、及び水酸化テトラブチルホスホニウム。アルカリ触媒は、単独のアルカリ触媒、又は2種以上の異なるアルカリ触媒を含む混合物であってよい。
オルガノハロシランを水と接触させるのに適した任意の標準リアクター中で反応を実施することができる。適したリアクターには、ガラスリアクター及びテフロン(登録商標)ライニングガラスリアクターが含まれる。好ましくは、リアクターは、撹拌手段、例えば、スターラー(stirring)などを備えている。反応は、大気圧下、減圧下、又は加圧下で実施され得る。さらに、反応は、不活性雰囲気下、例えば、窒素又はアルゴン下で実施されることが好ましい。
一般に、シラン(すなわち、置換シラン、又は置換シランと四官能性シランとを含む混合物)と水は、有機溶媒の存在下、シランと有機溶媒との混合物に水を添加し、この組み合わせ物を混合することにより、混ぜ合わされる。逆の添加、すなわち、水と有機溶媒との混合物にシランを添加することも可能である。
シランと有機溶媒との混合物に水を添加する速度は、通常、効果的なスターラー手段を備えた500mLの反応槽に対して、0.5〜2mL/分である。添加速度が遅すぎると、反応時間が不必要に長くなる。添加速度が速すぎると、非常に高分子量の産物が形成され得る。
反応は、通常、0〜60℃、あるいは室温(〜23℃)〜40℃で実施される。温度が0℃未満である場合には、一般に、反応速度が非常に遅くなる。
シラン、水、及び有機溶媒の組み合わせ物を、シランの加水分解性基の加水分解が完了するのに十分な時間混合する。本明細書で用いられる「加水分解が完了する」という用語は、シランに元々存在する加水分解性基の総モルに基づき、少なくとも98モル%の加水分解性基が加水分解されることを意味する。混合時間は、加水分解性X基のタイプ、シランの構造、及び温度などの多くの要因によって決まる。混合時間は、通常、数分から数時間である。最適な混合時間は、下記の実施例セクションで説明する方法を用いたルーチン実験により決定され得る。
シランの濃度は、反応混合物の総重量に対して、通常、0.5〜50重量%、あるいは0.5〜30重量%、あるいは2.5〜20重量%である。反応混合物に四官能性シランが含まれる場合には、四官能性シランの濃度は、置換シラン及び四官能性シランの総モル数に対して、通常、最大で50モル%、あるいは最大で30モル%、あるいは最大で20モル%である。
反応混合物中の水の濃度は、シランの加水分解性基の加水分解をもたらすのに十分な濃度である。水の濃度は、加水分解性X基の特性によって決まる。例えば、水の濃度は、シランの加水分解性基のモル当たり、通常、5〜50モル、あるいは15〜40モルである。
有機溶媒の濃度は、反応混合物の総重量に対して、通常、40〜90重量%、あるいは40〜80重量%、あるいは50〜80重量%である。
加水分解触媒を用いる場合、その濃度は、シランの加水分解性X基の加水分解を触媒するのに十分な濃度である。例えば、加水分解触媒の濃度は、反応混合物の総重量に対して、通常、0.1〜10重量%、あるいは0.1〜3重量%、あるいは0.1〜1重量%である。加水分解触媒の濃度が0.1重量%未満である場合には、加水分解性基の加水分解速度が、商業的な応用にとって遅くなりすぎるかもしれない。酸触媒の濃度が10重量%を超える場合には、触媒を除去するために、さらなる洗浄が必要となるかもしれない。
成分(A)の製造方法において用いられる有機溶媒が、水非混和性である場合には、ポリシロキサンの沈殿を生じさせるのに十分な量のアルコールを添加し、ついでポリシロキサンを得るために反応混合物を濾過することにより、ポリシロキサンを反応混合物から回収することができる。アルコールは、通常、1〜6個の炭素原子、あるいは1〜3個の炭素原子を有する。さらに、アルコールは、直鎖状、分枝状、又は環状の構造を有することができる。アルコールのヒドロキシ基は、第一級、第二級、又は第三級の脂肪族炭素原子に結合していてもよい。アルコールの例には、これに限定されないが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、及びシクロヘキサノールが含まれる。
別法として、ポリシロキサンを含む有機相を水相から分離し、有機相を水で洗浄し、ついで揮発性溶媒及び/又は副生成物を除去することにより、ポリシロキサンを反応混合物から回収することができる。混合物の撹拌を止め、混合物を2層に分離させ、ついで有機層を除去することにより、有機相を水相から分離することができる。
有機相を水と混合し、混合物を2層に分離させ、ついで水層を除去することにより、有機相を洗浄することができる。有機相は、通常、別々の水で4〜10回洗浄される。1回の洗浄当たりの水の体積は、通常、有機相の体積の0.5〜1倍である。常法、例えば、スターラー又は振とう(shaking)により、混合を実施することができる。
通常の蒸発方法を用いて、揮発性溶媒及び/又は副生成物を除去することができる。例えば、減圧下で混合物を加熱するか、又は混合物を窒素などの不活性ガスで加熱パージすることができる。
成分(A)の製造方法において用いられる有機溶媒が水混和性である場合には、水非混和性有機溶媒を反応混合物に撹拌しながら添加し、ポリシロキサンを含む有機相及び水相を形成させ、ポリシロキサンを含む有機相を水相から分離し、ついで水で有機相を洗浄することにより、ポリシロキサンを反応混合物から回収することができる。上述のとおり、有機相を水相から分離し、水で洗浄することができる。安定剤、例えば、エタノールなどの1〜6個の炭素原子を有するアルコールを、ポリシロキサンの水非混和性有機溶媒溶液に添加し、貯蔵安定性を高めることができる。
成分(A)は、単独のポリシロキサン、又は2種以上の異なるポリシロキサンを含む混合物であってよく、それぞれ上述のとおりである。成分(A)の濃度は、シリコーン組成物の総重量に対して、通常、0.5〜10重量%、あるいは0.5〜7重量%、あるいは2〜5重量%である。
シリコーン組成物の成分(B)は、少なくとも1種の有機溶媒である。有機溶媒は、任意の非プロトン性無極性有機溶媒又は非プロトン性双極性有機溶媒であってよく、前記有機溶媒は、ポリシロキサン(成分(A))、又はシリコーン組成物の他の成分と反応しないものであり、ポリシロキサンと混和性である。有機溶媒は、通常、80〜200℃、あるいは90〜150℃の標準沸点を有する。
有機溶媒の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン及びメシチレン;環状エーテル、例えば、テトラヒドロフラン(THF)及びジオキサン;ケトン、例えば、メチルイソブチルケトン(MIBK);ハロゲン化アルカン、例えば、トリクロロエタン;並びにハロゲン化芳香族炭化水素、例えば、ブロモベンゼン及びクロロベンゼン。成分(B)は、単独の有機溶媒、又は2種以上の異なる有機溶媒を含む混合物であってよく、それぞれ先に定義したとおりである。
成分(B)の濃度は、シリコーン組成物の総重量に対して、通常、90〜99.5重量%、あるいは95〜98重量%である。
上述のとおりの成分(A)及び成分(B)に加えて、シリコーン組成物には、これに限定されないが、縮合触媒、架橋剤、及び置換シランを含めたさらなる成分を含めることができる。
シリコーン組成物には、少なくとも1種の縮合触媒をさらに含めることができる。縮合触媒は、シロキサン結合(Si−O−Si)を形成するための、シリコン結合ヒドロキシ(シラノール)基の縮合を促進するために一般的に使用される任意の触媒であってよい。縮合触媒の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:スズ(II)及びスズ(IV)化合物、例えば、スズジラウレート、スズジオクトエート、及びテトラブチルスズ;及びチタニウム化合物、例えば、チタニウムテトラブトキシド。縮合触媒は、単独の縮合触媒、又は2種以上の異なる縮合触媒を含む混合物であってよい。
縮合触媒が存在する場合、その濃度は、シリコーン組成物の総重量に対して、通常、0.1〜10重量%、あるいは0.5〜5重量%、あるいは1〜3重量%である。
シリコーン組成物には、式R SiX4−p(式中、Rは、ヒドロカルビル基又はハロゲン置換ヒドロカルビル基であり、Xは加水分解性基であり、pは0又は1である)を有する少なくとも1種の架橋剤をさらに含めることができる。R及びXによって表される基は、先に定義し例示したとおりである。架橋剤の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:クロロシラン、例えば、SiCl、CHSiCl、CHCHSiCl、及びCSiCl;ブロモシラン、例えば、SiBr、CHSiBr、CHCHSiBr、及びCSiBr;アルコキシシラン、例えば、CHSi(OCH、CHSi(OCHCH、CHSi(OCHCHCH、CHSi[O(CHCH、CHCHSi(OCHCH、CSi(OCH、CCHSi(OCH、CSi(OCHCH、CH=CHSi(OCH、CH=CHCHSi(OCH、CFCHCHSi(OCH、CHSi(OCHCHOCH、CFCHCHSi(OCHCHOCH、CH=CHSi(OCHCHOCH、CH=CHCHSi(OCHCHOCH、CSi(OCHCHOCH、Si(OCH、Si(OC、及びSi(OC;オルガノアセトキシシラン、例えば、CHSi(OAc)、CHCHSi(OAc)、CH=CHSi(OAc)、及びSi(OAc);オルガノイミノオキシシラン、例えば、CHSi[O−N=C(CH)CHCH、Si[O−N=C(CH)CHCH、及びCH=CHSi[O−N=C(CH)CHCH;オルガノアセトアミドシラン、例えば、CHSi[NHC(=O)CH及びCSi[NHC(=O)CH;アミノシラン、例えば、CHSi[NH(s−C)]及びCHSi(NHC11;及びオルガノアミノオキシシラン。
架橋剤は、単独の架橋剤、又は2種以上の異なる架橋剤を含む混合物であってよく、それぞれ上述のとおりである。さらに、三官能性及び四官能性シランの製造方法は、当分野で周知である;これらのシランの多くが、市販されている。
架橋剤が存在する場合、シリコーン組成物中の架橋剤の濃度は、組成物を硬化(架橋)するのに十分な濃度である。架橋剤の正確な量は、所望する硬化の程度によって決まり、これは、一般に、ポリシロキサン(成分(A))中のシリコン原子のモル数に対する、架橋剤中のシリコン結合加水分解性基のモル数の比が増加するに従って、増加する。一般に、架橋剤の濃度は、ポリシロキサンのシリコン原子のモル当たり、5〜30モルのシリコン結合加水分解性基を提供するのに十分な濃度である。架橋剤の最適量は、ルーチン実験により容易に決定され得る。
シリコーン組成物には、式RSiX(式中、R及びXは、先に定義し例示したとおりである)を有する少なくとも1種の置換シランをさらに含めることができる。式RSiXを有する置換シランの例は、上述のとおりである。置換シランは、単独のシラン、又は2種以上の異なる置換シランの混合物であってよく、それぞれ上述のとおりである。
置換シランが存在する場合、シリコーン組成物中の置換シランの濃度は、シリコーン組成物の総重量に対して、通常、0.1〜5重量%、あるいは0.1〜3.5重量%、あるいは0.1〜2.5重量%である。
通常、本発明のシリコーン組成物は、室温で、規定された割合の成分(A)及び(B)、並びに任意選択成分を混合することにより製造される。混合は、当分野で公知の任意の技術、例えば、ミリング、ブレンディング、及びスターラーなどにより、バッチ又は連続工程のいずれかで達成され得る。具体的な装置は、成分の粘度及び最終的なシリコーン組成物の粘度により決定される。
シリコーン組成物は、フィルムを形成するために、OLEDの構成に応じて、第一の電極層、第一の電極層の上に重ねられている層、又は発光/電子輸送層に、常法(例えば、スピンコーティング法、ディッピング法、噴霧法、ブラッシング法、及びプリント法など)を用いて適用され得る。
フィルムを熱に暴露することにより、硬化することができる。硬化速度は、温度、湿度、及び置換シランの構造を含む多くの要因によって決まる。一般に、部分的に硬化したポリシロキサンは、より完全に硬化したポリシロキサンよりも高い含有量のシリコン結合ヒドロキシ(シラノール)基を有する。硬化時間及び温度を調節することにより、硬化の程度を変化させることができる。例えば、0.5〜72時間、約50℃〜約200℃の温度にシリコーン組成物を暴露することにより、一般的に、この組成物を硬化させることができる。
発光/電子輸送層は、OLEDデバイスで発光、電子輸送、電子注入/電子輸送、又は発光材料として通常使用されている、任意の低分子量の有機化合物又は有機ポリマーであってよい。電子輸送層として用いるのに適した低分子量の有機化合物は、当分野で周知であって、例えば、以下に記載されている:米国特許第5952778号;米国特許第4539507号;米国特許第4356429号;米国特許第4769292号;米国特許第6048573号;及び米国特許第5969474号。低分子量の化合物の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:芳香族化合物、例えば、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、及びペリレン;ブタジエン、例えば、1,4−ジフェニルブタジエン及びテトラフェニルブタジエン;クマリン;アクリジン;スチルベン、例えば、trans−スチルベン;及びキレート化オキシノイド化合物、例えば、トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(III)、Alq。これらの低分子量の有機化合物は、真空蒸発及び昇華を含む標準的な薄膜製造技術により堆積され得る。
発光/電子輸送層として用いるのに適した有機ポリマーは、当分野で周知であって、例えば、以下に記載されている:米国特許第5952778号;米国特許第5247190号;米国特許第5807627号;米国特許第6048573号;及び米国特許第6255774号。有機ポリマーの例には、これに限定されないが、以下が含まれる:ポリ(フェニレンビニレン)、例えば、ポリ(1,4フェニレンビニレン);ポリ−(2,5−ジアルコキシ−1,4フェニレンビニレン)、例えば、ポリ(2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン)(MEHPPV)、ポリ(2−メトキシ−5−(2−メチルペンチルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン)、ポリ(2−メトキシ−5−ペンチルオキシ−1,4−フェニレンビニレン)、及びポリ(2−メトキシ−5−ドデシルオキシ−1,4−フェニレンビニレン);ポリ(2,5−ジアルキル−1,4フェニレンビニレン);ポリ(フェニレン);ポリ(2,5−ジアルキル−1,4フェニレン);ポリ(p−フェニレン);ポリ(チオフェン)、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン);ポリ(アルキルチエニレン)、例えば、ポリ(3−ドデシルチエニレン);ポリ(フルオレン)、例えば、ポリ(9,9−ジアルキルフルオリン);及びポリアニリン。有機ポリマーの例にはまた、ポリフルオレン系発光ポリマーも含まれ、これはLUMATION(登録商標)という製品名でDow Chemical社(Midland, MI)から入手可能であり、例えば、LUMATION Red 1100 Series Light-Emitting Polymer、LUMATION Green 1300 Series Light-Emitting Polymer、及びLUMATION Blue BP79 Light-Emitting Polymerなどがある。有機ポリマーは、通常の溶媒コーティング技術、例えば、スピンコーティング法、ディッピング法、噴霧法、ブラッシング法、及びプリント法(例えば、ステンシルプリント法及びスクリーンプリント法)などにより適用され得る。
発光/電子輸送層には、蛍光色素をさらに含めることができる。OLEDデバイスでの使用に適した蛍光色素は、米国特許第4769292号に記載のとおり、当分野で周知である。蛍光色素の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:クマリン;ジシアノメチレンピラン、例えば、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)4H−ピラン;ジシアノメチレンチオピラン;ポリメチン;オキサベンズアントラセン;キサンテン;ピリリウム及びチアピリリウム;カルボスチリル;及びペリレン蛍光色素。
第二の電極層は、OLEDにおいて、アノード又はカソードのいずれかの役割を果たすことができる。第二の電極層は、可視領域の光を通すか、又は通さなくてもよい。アノード及びカソード材料、並びにそれらの形成方法の例は、第一の電極層について上述したとおりである。
本発明のOLEDは、アノードと正孔輸送層との間に配置される正孔注入層、及び/又はカソードと発光/電子輸送層との間に配置される電子注入層をさらに含むことができる。正孔注入層の厚みは、通常、5〜20nm、あるいは7〜10nmである。正孔注入層として用いるのに適した材料の例には、これに限定されないが、銅フタロシアニンが含まれる。電子注入層の厚みは、通常、0.5〜5nm、あるいは1〜3nmである。電子注入層として用いるのに適した材料の例には、これに限定されないが、以下が含まれる:アルカリ金属フッ化物、例えば、フッ化リチウム及びフッ化セシウム;並びにアルカリ金属カルボキシレート、例えば、酢酸リチウム及び酢酸セシウム。常法(加熱蒸発)により、正孔注入層及び電子注入層を形成することができる。
図1に示すとおり、本発明のOLEDの第一の実施態様には以下が含まれる:第一の対向面100Aと第二の対向面100Bとを有する基材100;第一の対向面100Aの上に重ねられている第一の電極層102(ここで、第一の電極層102はアノードである);第一の電極層102の上に重ねられている発光エレメント104(ここで、発光エレメント104には、正孔輸送層106、及び正孔輸送層106の上に直接重ねられている発光/電子輸送層108が含まれており、この正孔輸送層106には硬化ポリシロキサンが含まれている);及び発光エレメント104の上に重ねられている第二の電極層110(ここで、第二の電極層110はカソードである)。
図2に示すとおり、本発明のOLEDの第二の実施態様には以下が含まれる:第一の対向面200Aと第二の対向面200Bとを有する基材200;第一の対向面200Aの上に重ねられている第一の電極層202(ここで、第一の電極層202はカソードである);第一の電極層202の上に重ねられている発光エレメント204(ここで、発光エレメント204には、発光/電子輸送層208、及び発光/電子輸送層208の上に直接重ねられている正孔輸送層206が含まれており、この正孔輸送層206には硬化ポリシロキサンが含まれている);及び発光エレメント204の上に重ねられている第二の電極層210(ここで、第二の電極層210はアノードである)。
本発明のOLEDは、低作動電圧及び高輝度を有する。さらに、硬化ポリシロキサンを含む本発明の正孔輸送層は、高い透明性及び中性pHを呈す。さらに、正孔輸送層を製造するために用いられるシリコーン組成物中のポリシロキサンは、有機溶媒に可溶であり、このシリコーン組成物は、湿気の非存在下で良好な安定性を有する。
本発明の有機発光ダイオードは、個別の発光デバイスとして、又は発光アレイ若しくは発光ディスプレイ(例えば、フラットパネルディスプレイなど)の能動素子として有用である。OLEDディスプレイは、時計、電話、ラップトップコンピューター、ポケットベル、携帯電話、デジタルビデオカメラ、DVDプレーヤー、及び計算機を含む多くのデバイスで有用である。
[実施例]
本発明のOLEDをより明らかにするために、以下の実施例を提示するが、これらは、添付の請求項で明確化される本発明を限定するものとして考えられるべきではない。特記のない限り、実施例で表される全ての部及びパーセンテージは、重量に基づく。実施例では以下の方法及び材料を用いた:
[NMRスペクトル]
Varian Mercury 400 MHz NMRスペクトロメーターを用いて、ポリシロキサンの核磁気共鳴スペクトル(29Si NMR)を得た。ポリシロキサン(0.5〜1.0g)を、0.5オンスのガラスバイアル中で2.5〜3mLのアセトン−dに溶解した。溶液をテフロン(登録商標)NMRチューブに移し、3〜4mLの、Cr(acac)のクロロホルム−d(0.04M)又はアセトン−d溶液をチューブに添加した。
[分子量の測定]
ポリシロキサンの数平均分子量及び重量平均分子量(Mn及びMw)を、室温(〜23℃)下、PLgel(Polymer Laboratories, Inc.)5−μmカラム、1mL/分での酢酸エチル移動相、及び屈折率検出器を用いて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した。
[ITOコートガラス基材の洗浄方法]
30Ω/□の表面抵抗を有する、ITOコートスライドガラス(Merck Display Technology, Inc., Taipei, Taiwan)を、一辺が25mmの正方形基材へと切り出した。この基材を、1%のAlconox粉末洗剤(Alconox, Inc.)からなる水溶液を含む超音波浴中に10分間浸し、ついで脱イオン水ですすいだ。ついで、この基材を、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン、及びトルエンの各溶媒に、超音波撹拌しながら10分間ずつ、それぞれ順次浸した。ついで、このガラス基材を乾燥窒素気流下で乾燥した。使用する直前に、この基材を3分間、酸素プラズマで処理した。
[OLEDにおけるSiOの蒸着]
シリコンモノオキシド(SiO)を、水晶発振式(crystal balance)膜厚モニターを備えたBOC Edwards社のAuto 306高真空蒸着システムを用いて、加熱蒸発により蒸着した。この基材を、供給源の上方に配置した回転式サンプルホルダーに置き、適切なマスクでカバーした。SiOサンプルを酸化アルミニウムるつぼに入れることにより、供給源を準備した。ついで、螺旋状のタングステン線にるつぼを置いた。真空チャンバーを2.0×10−6mbarまで減圧した。この圧力で、少なくとも30分間、基材を脱ガスさせた。サンプルホルダーを回転させながら、タングステンフィラメントを介して供給源を加熱することにより、SiOフィルムを蒸着した。蒸着工程の間、蒸着速度(1秒間当たり0.1〜0.3nm)と膜厚をモニタリングした。
[OLEDにおけるLiF、Ca、及びAlフィルムの蒸着]
水晶発振式膜厚モニターを備えたBOC Edwards社のモデルE306Aコーティングシステムを用いて、10−6mbarの初期圧力下、加熱蒸発によりフッ化リチウム、カルシウム、及びアルミニウムフィルムを蒸着した。この金属を酸化アルミニウムのるつぼに入れ、るつぼを螺旋状のタングステン線に置くことにより、又は金属をタングステンバスケットに直接置くことにより、供給源を準備した。異なる金属の多層膜が必要な場合には、各金属の蒸着のための回転可能なタレットに適切な供給源を置いた。蒸着工程の間、蒸着速度(1秒間当たり0.1〜0.3nm)と膜厚をモニタリングした。
Dow Chemical社(Midland, MI)から入手可能な、LUMATION Blue BP79発光ポリマーは、可視スペクトルの青色領域で発光するポリフルオレンポリマーである。
[実施例1]
4.47gのトリクロロシラン、5.52gのアリルカルバゾール、及び5.5gの無水トルエンを、窒素下、マグネチックスターラーバーを備えたガラスの1口フラスコ中で混合した。この混合物に、0.31%の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び0.19%の、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの白金錯体からなる無水トルエン溶液を0.015g添加した。混合物を、窒素下、60℃で1時間加熱し、ついで、乾燥窒素を用いて、60℃で10分間フラッシングした。ついで、混合物を、真空下、約220℃で蒸留し、無色の液体として、3−(N−カルバゾリル)プロピルトリクロロシラン)を生成させた。これは、室温まで冷却すると、透明な無色の結晶を形成した。
3−(N−カルバゾリル)プロピルトリクロロシラン)の一部(0.5g)を、ガラスのバイアル中で、9.5gのトルエンに溶解した。溶液のドロップを、ダブルポリッシュしたシリコンウエハーに適用し、溶媒を乾燥窒素気流下で蒸発させ、薄いフィルムを形成した(4μm)。フィルムのFTIRスペクトルにより、カルバゾール環の吸収特性が、1598、1484、1452、750及び722cm−1で、Si−Clの吸収が、564、589、及び696cm−1で示された。Si−OH又はSi−O−Siの吸収は観察されなかった。フィルムを周囲大気(30%RH)に0.5時間暴露すると、その後、Si−Cl吸収はほとんどなくなり、1050cm−1を中心とする広範なSi−O−Si吸収、及び3400cm−1を中心とする広範なSiOH吸収が観察された。フィルムを100℃で60分間加熱すると、その後、FTIRスペクトルにおいて、弱いSiOHの吸収が観察された。
[実施例2]
実施例1に記載のとおり準備した3−(N−カルバゾリル)プロピルトリクロロシラン(10g)、10gのトルエン、及び10gの脱イオン水を、マグネチックスターラーバーを備えたガラスの1口フラスコ中で混合した。この混合物を、2時間激しく撹拌し、最初にかなりの熱が発生した。撹拌を止めた後、混合物は2相に分離した。水相を除去し、有機相を30mLの脱イオン水で洗浄して酸を除去した。この洗浄工程を、洗浄物のpHが6を超えるまで繰り返した。減圧下、室温で有機混合物を乾燥し、茶色がかった固形物としてポリシロキサンを得た。ポリシロキサンの数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれ、2110及び2780であった。29Si NMRにより測定された、ポリシロキサンの組成は、[C(CHSi(OH)O2/20.56[C(CH)SiO3/20.44であった。
[実施例3]
3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシラン(10g)、10gのメチルイソブチルケトン、及び10gの脱イオン水を、マグネチックスターラーバーを備えたガラスフラスコ中で混合した。この混合物を2時間激しく撹拌し、最初にかなりの熱が発生した。撹拌を止めた後、混合物は2相に分離した。水相を除去し、有機相を30mLの脱イオン水で洗浄して酸を除去した。この洗浄工程を、洗浄物のpHが6を超えるまで繰り返した。減圧下、室温で有機混合物を乾燥し、茶色がかった固形物としてポリシロキサンを得た。ポリシロキサンの数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれ、2110及び2780であった。29Si NMRにより測定された、ポリシロキサンの組成は、[FC(CHSi(OH)O2/20.34[FC(CHSiO3/20.66であった。
[実施例4]
アリルカルバゾール(10g)、6.3gのトリクロロシラン、及び20gのメチルイソブチルケトンを、窒素下、マグネチックスターラーを備えたガラスフラスコ中で混合した。この混合物に、0.31%の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び0.19%の、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの白金錯体からなる無水トルエン溶液を0.04g添加した。混合物を、60℃で1時間加熱し、ついで、5.01gの3,3,3−トルフルオロプロピルトリクロロシランをフラスコに添加した。激しく撹拌しながら、混合物に脱イオン水(20mL)を滴下して加えた。添加が完了した後、さらに30mLの脱イオン水を混合物に添加した。1時間撹拌した後、混合物を2相に分離させた。水相を除去し、有機相を50mLの脱イオン水で洗浄した。この洗浄工程を、洗浄物のpHが6を超えるまで繰り返した。ついで、減圧下、室温で有機混合物を乾燥し、茶色がかった固形物としてポリシロキサンを得た。ポリシロキサンの数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれ、1530及び1910であった。29Si NMRにより測定された、ポリシロキサンの組成は、[C(CHSi(OH)O2/2C(CHSi(OH)O2/20.55[C(CHSiO3/2C(CHSiO3/20.45であった。
[実施例5]
4種類のOLED(以下の図を参照のこと)を下記のとおりに製造した:シリコンモノオキシド(100nm)を、予め洗浄しておいたITOコートガラス基材(25mm×25mm)の第一のエッジに沿って、長方形開口(6mm×25mm)を有するマスクを介して、熱蒸着した。3M社のScotch(登録商標)テープ(5mm×25mm)を、基材の第二のエッジに沿って、SiO蒸着物に対して垂直に適用した。2%の実施例4のポリシロキサン及び0.2%のテトラアセトキシシランからなる1−メトキシ−2−プロパノール溶液を、CHEMAT Technology社のModel KW−4Aスピンコーターを用いて、ITO表面を覆うようにスピンコート(1000rpm、20秒間)し、40nmの厚みを有する正孔輸送層を形成した。窒素下、50℃で1時間、100℃で0.5時間、130℃で1時間、及び200℃で1.5時間、この複合体をオーブンで加熱した。ついで、1.5重量%のLUMATION Blue BP79発光ポリマーからなるキシレン溶液を、正孔輸送層を覆うようにスピンコート(2250rpm、40秒間)し、50nmの厚みを有する発光/電子輸送層を形成した。窒素下、100℃で30分間、この複合体をオーブンで加熱し、ついで室温まで冷却した。アノード(ITO)を暴露するために、基材からテープ片を除去し、4つの長方形開口(3mm×16mm)を有するマスクを介して、発光ポリマー層及びSiO蒸着物の上に、フッ化リチウム(1nm)、カルシウム(50nm)及びアルミニウム(150nm)を順次蒸着することにより、4種類のカソードを形成した。4種類のOLEDはそれぞれ、青色光を放射し、1cdm−2で約4.4Vの作動電圧を有し、10Vでおよそ6770cdm−2の輝度を有し、かつ2.7cdA−1のピーク発光効率を有した。
Figure 2007529897
[実施例6]
以下を除いては、実施例5に記載のとおりに4種類のOLEDを製造した:3%の3−(N−カルバゾリル)プロピルトリクロロシラン、3%の実施例4のポリシロキサン、及び0.6%のテトラアセトキシシランからなるトルエン溶液を用いて、正孔輸送層を作製した。さらに、LUMATION Blue BP79発光ポリマーの1.5%メシチレン溶液を用いて、発光/電子輸送層を形成した。4種類のOLEDはそれぞれ、青色光を放射し、1cdm−2で約2.8Vの作動電圧を有し、10Vでおよそ12000cdm−2の輝度を有し、かつ5.9cdA−1のピーク発光効率を有した。
[実施例7]
以下を除いては、実施例5に記載のとおりに4種類のOLED(図を参照のこと)を製造した:40nmの厚みを有する正孔輸送層を形成するために、5%の実施例3のポリシロキサンからなるメチルイソブチルケトン溶液を、ITO表面を覆うようにスピンコート(4200rpm、20秒間)し、正孔輸送層を作製した。窒素下、50℃で1時間、100℃で0.5時間、及び130℃で1時間、複合体をオーブンで加熱した。ついで、1.5重量%のLUMATION Blue BP79発光ポリマーからなるメシチレン溶液を、正孔輸送層を覆うようにしてスピンコートし(2250rpm、40秒間)、50nmの厚みの発光/電子輸送層を形成した。4種類のOLEDはそれぞれ、青色光を放射し、1cdm−2で約3.4Vの作動電圧を有し、10Vでおよそ4400cdm−2の輝度を有し、かつ1.6cdA−1のピーク発光効率を有した。
図1には、本発明のOLEDの第一の実施態様の断面図を示す。 図2には、本発明のOLEDの第二の実施態様の断面図を示す。
符号の説明
100基材
100A第一の対向面
100B第二の対向面
102第一の電極層
104発光エレメント
106正孔輸送層
108発光/電子輸送層
110第二の電極層

Claims (10)

  1. − 第一の対向面と第二の対向面とを有する基材;
    − 前記第一の対向面の上に重ねられている、第一の電極層;
    − 前記第一の電極層の上に重ねられており、正孔輸送層及び発光/電子輸送層を含む発光エレメント;
    [ここで、前記正孔輸送層及び発光/電子輸送層は、互いの上に直接重ねられ、正孔輸送層には、フィルムを形成するためにシリコーン組成物を適用する工程、及び前記フィルムを硬化する工程により製造される硬化ポリシロキサンが含まれており、ここで、前記シリコーン組成物は、
    (A)式RSiXを有する少なくとも1種の置換シラン、及び前記置換シランと式SiXを有する少なくとも1種の四官能性シランとを含む混合物、から選択されるシランと水とを、有機溶媒の存在下、反応させることにより製造されるポリシロキサン、
    [式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である]
    及び
    (B)有機溶媒、
    を含む]
    及び
    − 前記発光エレメントの上に重ねられている、第二の電極層、
    を含む、有機発光ダイオード。
  2. 前記成分(A)のシランが、式RSiX[式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である]を有する少なくとも1種の置換シランである、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  3. 前記成分(A)のシランが、式RSiX[式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である]を有する少なくとも1種の置換シランと式SiX[式中、Xは加水分解性基である]を有する少なくとも1種の四官能性シランとを含む混合物である、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  4. 前記成分(A)の有機溶媒が、水非混和性である、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  5. 前記成分(A)の有機溶媒が、水混和性である、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  6. 前記ポリシロキサンを製造するための反応混合物が、少なくとも1種の加水分解触媒をさらに含む、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  7. 前記シリコーン組成物が、式R SiX4−p[式中、Rは、ヒドロカルビル基又はハロゲン置換ヒドロカルビル基であり、Xは加水分解性基であり、pは0又は1である]を有する少なくとも1種の架橋剤をさらに含む、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  8. 前記シリコーン組成物が、式RSiX[式中、Rは、−Y−C、−(CH−C2n+1、又は−(CH−Cであって、ここで、CはN−カルバゾリル基であり、Yは二価の有機基であり、mは2〜10の整数であり、nは1〜3の整数であり、かつXは加水分解性基である]を有する少なくとも1種のシランをさらに含む、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  9. 前記発光/電子輸送層が、蛍光色素を含む、請求項1記載の有機発光ダイオード。
  10. 少なくとも1種の正孔注入層及び電子注入層をさらに含む、請求項1記載の有機発光ダイオード。
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