JP2022038165A - 光電変換デバイス、光電変換デバイスの製造方法 - Google Patents

光電変換デバイス、光電変換デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より信頼性の高い光電変換デバイスを提供する。【解決手段】光電変換デバイスは、第1キャリア輸送層3と、イオン結晶性を有する化合物を含む光電変換層5と、第1キャリア輸送層と前記光電変換層との間に設けられ、極性を有する官能基R1を含むポリシロキサンを含むポリシロキサン層4と、を備える。イオン結晶性を有する化合物としては、例えば、ペロブスカイト型化合物が挙げられる。ペロブスカイト型化合物としては、例えば、ハロゲン元素から選択される1種以上のアニオンと、Na,Mg,Al,K,Ca,Sc,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,As,Rb,Sr,Y,In,Sn,Sb,Cs,Ba,Biおよびランタノイド元素から構成される群から少なくとも選択される2種以上の元素のカチオンとを含む、ハロゲン化物が挙げられる。【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換デバイス、光電変換デバイスの製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、ペロブスカイト化合物を含む光吸収層を有する太陽電池が開示されている。
特開2017-126731号公報
引用文献1に記載の太陽電池等の光電変換デバイスでは、例えば、光吸収層等の光電変換層を形成する際に、電子輸送層等のキャリア輸送層上に、ペロブスカイト化合物等のイオン結晶性を有する化合物の前駆体をジメチルスルホキシド(DMSO)等の高極性溶媒に溶解した溶液を塗布している。例えば、キャリア輸送層が高分子材料等である場合には、高極性溶媒にキャリア輸送層が溶解され、また、キャリア輸送層が酸化物半導体ナノ粒子から形成された場合には、半導体ナノ粒子が高極性溶媒により洗い流される可能性がある。その結果、光電変換デバイスの性能が低下し、信頼性を損ねる可能性がある。
本開示の主な目的は、より信頼性の高い光電変換デバイスを提供することにある。
本発明の一形態の光電変換デバイスは、第1キャリア輸送層と、イオン結晶性を有する化合物を含む光電変換層と、前記第1キャリア輸送層と前記光電変換層との間に設けられ、極性を有する官能基Rを含むポリシロキサンを含むポリシロキサン層と、を備える。
実施形態1にかかる光電変換デバイスの一例の模式図である。 実施形態1にかかる光電変換デバイスの製造フローの一例を示す図である。 実施例1に係る層のリンス前後のFT-IRの測定結果を示す図である。 実施例2に係る層のリンス前後のFT-IRの測定結果を示す図である。 実施例3に係る層のリンス前後のFT-IRの測定結果を示す図である。 比較例1に係る層のリンス前後のFT-IRの測定結果を示す図である。 比較例2に係る層のリンス前後のFT-IRの測定結果を示す図である。 比較例3に係る層のリンス前後のFT-IRの測定結果を示す図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
<実施形態1>
図1は、本実施形態にかかる光電変換デバイスの一例の模式図である。
図1に示すように、光電変換デバイス100は、例えば、基板1、第1電極2、第1キャリア輸送層3、ポリシロキサン層4、光電変換層5、第2キャリア輸送層6、第2電極7を、この順番で積層された構造を有する。上記光電変換デバイス100としては、例えば、第1電極2および第2電極7から注入された電荷を光電変換層5にて光に変換する発光装置や、外部から受けた光を光電変換層5にて電気に変換し、第1電極2または第2電極7から電気を取り出す太陽電等の発電装置が挙げられる。
基板1は、例えばガラス等からなり、上記各層を支持する支持体として機能する。基板1は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)等が形成されたアレイ基板であってよい。
第1電極2および第2電極7は、例えば、金属や透明導電性酸化物等の導電材料により構成される。上記金属としては、例えば、Al、Cu、Au、Ag等が挙げられる。上記透明導電性酸化物としては、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウム亜鉛酸化物(ZnO:Al(AZO))、ホウ素亜鉛酸化物(ZnO:B(BZO))等が挙げられる。なお、第1電極2および第2電極7は、例えば、少なくとも1層の金属層および/または少なくとも1層の透明導電性酸化物層を含む積層体であってもよい。
第1キャリア輸送層3および第2キャリア輸送層6は、電子または正孔であるキャリアを輸送する。
第1キャリア輸送層3および第2キャリア輸送層6を形成する材料としては、例えば、正孔輸送性材料または電子輸送性材料等が挙げられる。
正孔輸送性材料としては、例えば、Zn、Cr、Ni、Ti、Nb、Al、Si、Mg、Ta、Hf、Zr、Y、La、Srのうちのいずれか1つ以上を含む酸化物、窒化物、または炭化物からなる群から選択される一種以上を含む材料や、4,4´,4´´-トリス(9-カルバゾイル)トリフェニルアミン(TCTA)、4,4´-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニル-アミノ]-ビフェニル(NPB)、亜鉛フタロシアニン(ZnPC)、ジ[4-(N,N-ジトリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、4,4´-ビス(カルバゾ-ル-9-イル)ビフェニル(CBP)、2,3,6,7,10,11-ヘキサシアノ-1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレン(HATCN)、MoOなどの材料や、ポリ(N-ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリ(2,7-(9,9-ジ-n-オクチルフルオレン)-(1,4-フェニレン-((4-第2ブチルフェニル)イミノ)-1,4-フェニレン(TFB)、ポリ(トリフェニルアミン)誘導体(Poly-TPD)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホン酸)(PEDOT-PSS)などの高分子系正孔輸送性材料等が挙げられる。これら正孔輸送性材料は、一種類のみを用いてもよく、適宜、二種類以上を混合して用いてもよい。
電子輸送性材料としては、例えば、酸化亜鉛(例えばZnO)、酸化チタン(例えばTiO)、酸化タングステン(WO)、酸化モリブデン(MoO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ストロンチウムチタン(例えばSrTiO)等の無機系電子輸送性材料、エトキシ化ポリエチレンイミン(PEIE)、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2-メチル-8-キノリノラト)(4-フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等からなる層である。また、この他ビス[2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2-(4-ビフェニリル)-5-(4-tert-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3-ビス[5-(p-tert-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ベンゼン(略称:OXD-7)、3-(4-ビフェニリル)-4-フェニル-5-(4-tert-ブチルフェニル)-1,2,4-トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:B体CP)等の有機系電子輸送性材料が用いられる。これら電子輸送性材料は、一種類のみを用いてもよく、適宜、二種類以上を混合して用いてもよい。
ポリシロキサン層4は、極性を有する官能基Rを含むポリシロキサンを含む。極性を有する官能基Rは、例えば、末端にアミノ基、チオール基、カルボキシル基、およびホスホノ基から選択される少なくとも1つを有することが好ましい。より具体的には、極性を有する官能基Rは、末端にアミノ基、チオール基、カルボキシル基、およびホスホノ基から選択される少なくとも1つを有する炭素数1~5のアルキル基が挙げられる。
極性を有する官能基Rを含むポリシロキサンとしては、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。Rは、極性を有する官能基Rであってもよく、水素原子または水酸基(-OH)、炭素数1~3の低級アルキル基、π共役系であってもよい。ただし、nは、10以上の自然数を示す。
Figure 2022038165000002
また、極性を有する官能基Rを含むポリシロキサンとしては、π共役系を含むことが好ましい。π共役系は、官能基Rに含まれていてもよい。これにより、キャリアがポリシロキサン層4を介する移動しやすくすることができる。具体的なπ共役系は、ベンゼン環骨格、ピリジン骨格、ピロール骨格、チオフェン骨格、イミダゾール骨格、ピラゾール骨格、カルバゾール骨格、アクリジン骨格などの環状骨格を有する官能基が挙げられる。
ポリシロキサン層4の厚みは、5nm以下であることが好ましい。これにより、光電変換層5と第1キャリア輸送層3との間でキャリアが移動しやすくすることができる。
さらにまた、ポリシロキサン層4は、電子または正孔輸送層の材料を含んでいてもよい。このような電子または正孔輸送層の材料としては、第1キャリア輸送層3および第2キャリア輸送層6で使用されるものと同様である。中でも、例えば、キャリア輸送性を有するZnO、NiO等の半導体ナノ粒子が好ましい。これにより、光電変換層5と第1キャリア輸送層3との間でキャリアが移動しやすくすることができる。なお、ポリシロキサン層4は、第1キャリア輸送層3および光電変換層5と隣接して、つまり直接接触するように設けられることが好ましい。
光電変換層5は、例えば、発光性または光吸収性を有する層である。また、光電変換層5は、イオン結晶性を有する化合物を含む。このイオン結晶性を有する化合物は、例えば、発光性、光吸収性または電荷輸送性であることが好ましい。また、例えば、イオン結晶性を有する化合物が発光性の場合には、光電変換デバイス1は表示装置等の発光デバイスとなり得る。一方、例えば、イオン結晶性を有する化合物が光吸収性を有する場合には、光電変換デバイス1は太陽電池等の発電装置となり得る。
イオン結晶性を有する化合物としては、例えば、ペロブスカイト型化合物が挙げられる。このペロブスカイト型化合物としては、例えば、ハロゲン元素から選択される1種以上のアニオンと、Na,Mg,Al,K,Ca,Sc,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,As,Rb,Sr,Y,In,Sn,Sb,Cs,Ba,Biおよびランタノイド元素から構成される群から少なくとも選択される2種以上の元素のカチオンとを含む、ハロゲン化物が挙げられる。また、該ペロブスカイト型化合物のカチオンは、アンモニウムイオンなど、金属元素以外のカチオンを一部含んでいても良い。また、例えば、光電変換層5は、上記イオン結晶性化合物で被覆された量子ドットを含んでいてもよい。量子ドットは、発光性または吸収性を有する。量子ドットは、上記イオン結晶性化合物により、その表面がハロゲン化されていてもよい。このように、量子ドットの表面がハロゲン化された場合、DMSO等の高極性溶媒への分散性を向上させることができ、例えば、より均一な光電変換層5を形成することができる。量子ドットは、コアのみの構成であってもよく、コアにシェルが被覆されたコア/シェル構造を含んでいてもよい。
続いて、光電変換デバイスの製造方法の一例について、図2を参照して説明する。図2は、光電変換デバイスの製造フローの一例を示す。
図2に示すように、基板1上に、第1電極2を形成する(S1)。第1電極2は、例えば、スパッタ法、真空蒸着法等、従来公知の各種方法により形成することができる。
次に、第1電極2上に、第1キャリア輸送層3を形成する(S2)。第1キャリア輸送層3は、例えば、真空蒸着やスパッタ、あるいは塗布法等、従来公知の各種方法により形成することができる。例えば、半導体ナノ粒子からなる正孔輸送性材料または電子輸送性材料を含む溶液、あるいは高分子系正孔輸送性材料または電子輸送性材料を含む溶液を塗布して形成する。
次に、第1キャリア輸送層3上に、ポリシロキサン層4を形成する(S3)。ポリシロキサン層4は、例えば、塗布法により形成することができる。より具体的には、第1キャリア輸送層3上に、極性を有する官能基Rを含むポリシロキサンの前駆体を含む溶液を、例えばスピンコートにより塗布し、加熱することにより、ポリシロキサン層4を形成することができる。なお、形成されるポリシロキサン層4のDMSO等の高極性溶媒に対する接触角は、例えば、10°~40°に調整されることが好ましい。これにより、ポリシロキサン層4上に、第1キャリア輸送層3をより均一に形成することができる。
極性を有する官能基Rを含むポリシロキサンの前駆体としては、例えば、極性を有する官能基Rを含むトリアルコキシシランが挙げられる。このような、極性を有する官能基Rを含むトリアルコキシシランとしては、下記式(2)(3)(4)(5)の化合物が挙げられる。
Figure 2022038165000003
次に、ポリシロキサン層4上に、光電変換層5を形成する(S4)。光電変換層5は、例えば、塗布法により形成することができる。より具体的には、例えば、イオン結晶性を有する化合物の前駆体を高極性溶媒に溶解した塗布液を、ポリシロキサン層4上にスピン塗布し、加熱することにより、イオン結晶性を有する化合物を含む光電変換層5を形成することができる。
イオン結晶性を有する化合物の前駆体としては、カチオン源を含むイオン化合物、例えば、カチオン源を含むハロゲン化物、酸化物、硫化物等が挙げられる。具体的には、+いI,例えば、モル比が1:1のCsClおよびPbCl、モル比が1:1のCsBrおよびPbBr、モル比が1:1のCsIおよびPbI、モル比が1:1のCsClおよびSnCl、モル比が1:1のCsBrおよびSnBr、モル比が1:1のCsIおよびSnI2、モル比が1:1のCsClおよびZnCl、モル比が1:1のCsBrおよびZnBr、モル比が1:1のCsIおよびZnI、LiF、LiCl,LiBr,NaF,NaCl、NaBr,NaI、KF,KCl、KBr、KI,RbF,RbCl,RbBr、RbI,CsF,CsCl,CsBr,CsI、CaF,CaCl、CaBr、CaI,CaO,CaS,MgF,MgCl、MgBr、MgI,MgO,MgS,NaS、RbS、CsS、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム等が挙げられる。
高極性溶媒としては、例えば、DMSO、スルホラン、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、水等が挙げられる。
次に、光電変換層5上に、第2キャリア輸送層6を形成する(S5)。第2キャリア輸送層6は、例えば、S2と同様にして形成することができる。
次に、第2キャリア輸送層6上に、第2電極7を形成する(S6)。第2電極7は、例えば、スパッタ法、真空蒸着法等、従来公知の各種方法により形成することができる。
以上により、光電変換デバイス1を製造することができる。
以下、比較例、実施例にて形成した層の評価を行った。
<実施例1>
3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシランに、3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシランにおけるエトキシ基と同モルの水を加え、エタノール中で60℃12時間撹拌し、ポリシロキサン前駆体塗布液を得た。このポリシロキサン前駆体塗布液をガラス基板にスピン塗布し、100℃で1時間加熱することにより、ポリ(3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルシロキサン(PAASQ)からなるポリシロキサン層(PAASQ層)を形成した。
<実施例2>
3-アミノプロピルトリエトキシシランに、3-アミノプロピルトリエトキシシランにおけるエトキシ基と同モルの水を加え、エタノール中で60℃12時間撹拌し、ポリシロキサン前駆体塗布液を得た。このポリシロキサン前駆体塗布液をガラス基板にスピン塗布し、100℃で1時間加熱することにより、ポリ3-アミノプロピルシロキサン(PASQ)からなるポリシロキサン層(PASQ層)を形成した。
<実施例3>
ガラス基板にZnOナノ粒子溶液をスピン塗布し、120℃で1時間加熱することにより、ZnOナノ粒子層を形成した。ZnOナノ粒子層に対して、実施例1と同じポリシロキサン前駆体塗布液をスピンコート塗布し、100℃で1時間加熱することにより、ポリ(3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルシロキサン(PAASQ)からなるポリシロキサン層(PAASQ層)を形成した。
<比較例1>
ガラス基板上に、PEIEを含む溶液をスピン塗布し、100℃で1時間加熱することにより、PEIEを含む層(PEIE層)を形成した。
<比較例2>
ガラス基板上に、PEDOT:PSSを含む溶液をスピン塗布し、100℃で1時間加熱することにより、PEDOT:PSSを含む層(PEDOT:PSS層)を形成した。
<比較例3>
実施例1において、上記式(2)で表される3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシランをフェニルトリエトキシシランに置き換え、同様にして、ポリフェニルシロキサン(PPSQ)を含むポリシロキサン層(PPSQ層)を形成した。
上記実施例、比較例の層について、高極性溶媒であるDMSOに対する耐性を評価した。具体的には、各層に、大量のDMSOを滴下し、60秒後に各層を形成したガラス基板をスピンさせて、DMSOを飛ばすことによりリンスを行った。このリンスは2回行い、リンスする前と後とでフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR:型番FT-700、HORIBA製)を測定し、その透過率から各層のDMSOへの溶解性(層の減少)について評価した。なお、FTIRで透過率がリンスする前と後とで変化がほぼない場合は不溶、FTIRで透過率が上昇した場合には溶解と評価した。また、各層へのDMSOの濡れ性についても、1μlのDMSOに対する接触角測定にて評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2022038165000004
上記表1に示すように、比較例1のPEIE層、比較例2のPEDPT:PSS層は、DMSOにより溶解し、ダメージを受けることが分かる、つまり、上記PEIE層、上記PEDPT:PSS層上にDMSO溶液で新たな層を形成した場合、PEIE層、PEDPT:PSS層が溶解し、ダメージを受け、最終的に製造される光電変換デバイスの性能が低下し、信頼性が低下することが分かる。
また、比較例2のPEDPT:PSS層上に、モル比が1:1のCsBrおよびZnBrを含む亜鉛ペロブスカイト前駆体と、量子ドットとして表面のリガンドをBr元素で置換したCdSナノ粒子とをDMSOに混合したペロブスカイト形成用塗布溶液を塗布し、加熱して亜鉛ペロブスカイト/CdSナノ粒子層を形成したところ、STEM-EDX分析により、PEDPT:PSS層から亜鉛ペロブスカイト由来の元素が検出された。つまり、比較例2のPEDPT:PSS層に亜鉛ペロブスカイト由来の元素が混入し、PEDPT:PSS層の性能が低下すると考えられる。
実施例1のPAASQ層、比較例3のPPSQ層は、DMSOに不溶であり、DMSO溶液によるダメージは受けないと考えられる。しかしながら、上記PPSQ層は、DMSOに対する濡れ性が悪く、PPSQ層上にDMSO溶液で均一な層を形成することが困難である。一方、PAASQ層は、DMSOに不溶で、かつDMSOへの濡れ性も良好であることから、PAASQ層上に、DMSO溶液により均一な層を形成することができる。
実際に、PPSQ層、PAASQ層上に、DMSO溶液である上記ペロブスカイト形成用塗布液を塗布し、加熱して亜鉛ペロブスカイト層を形成したところ、PAASQ層上にのみ、均一な亜鉛ペロブスカイト層を形成することができた。
図3はFTIRで測定されたリンスする前後の実施例1の層の赤外線の透過率を示す。また、図4はFTIRで測定されたリンスする前後の実施例2の層の赤外線の透過率を示す。また、図5はFTIRで測定されたリンスする前後の実施例3の層の赤外線の透過率を示す。図6はFTIRで測定されたリンスする前後の比較例1の層の赤外線の透過率を示す。図7はFTIRで測定されたリンスする前後の比較例2の層の赤外線の透過率を示す。図8はFTIRで測定されたリンスする前後の比較例3の層の赤外線の透過率を示す。
図3~図5が示すように、実施例1~3の層は、リンスする前と後とでFTIRで透過率に変化がほぼ見られない。特に、図5が示すように、PAASQに由来する吸収だけでなく、440cm-1付近のZnO由来の吸収も吸収スペクトルも減少していない。ZnOナノ粒子をPAASQ層に分散させることで、ZnOナノ粒子の極性溶媒による溶解も抑制されていることが分かる。
一方で、図6~図7が示すように、比較例1~2の層は、リンスする前と後とでFTIRで透過率に大きく変化が見られた。比較例1および2のリンスされた後の層では、それぞれPEIE、PEDPT:PSS由来の吸収スペクトルが大きく減少している。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
1 基板、2 第1電極、3 第1キャリア輸送層、4 ポリシロキサン層、5 光電変換層、6 第2キャリア輸送層、7 第2電極、100 光電変換デバイス

Claims (17)

  1. 第1キャリア輸送層と、
    イオン結晶性を有する化合物を含む光電変換層と、
    前記第1キャリア輸送層と前記光電変換層との間に設けられ、極性を有する官能基Rを含むポリシロキサンを含むポリシロキサン層と、
    を備える光電変換デバイス。
  2. 前記イオン結晶性を有する化合物は、ペロブスカイト型化合物である、請求項1に記載の光電変換デバイス。
  3. 前記Rは、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、およびホスホノ基から選択される少なくとも1つを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
  4. 前記Rは、末端にアミノ基、チオール基、カルボキシル基、およびホスホノ基から選択される少なくとも1つを有する炭素数1~5のアルキル基である、請求項3に記載の光電変換デバイス。
  5. 前記ポリシロキサンは、下記式(1)で表される、請求項1~4のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
    Figure 2022038165000005

    (式(1)中、Rは、官能基R、水素原子または水酸基、炭素数1~3の低級アルキル基、π共役系から少なくとも1種以上選択され、nは10以上の自然数である。)
  6. 前記ポリシロキサンは、π共役系を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
  7. 前記π共役系は、ベンゼン環骨格、ピリジン骨格、ピロール骨格、チオフェン骨格、イミダゾール骨格、ピラゾール骨格、カルバゾール骨格、アクリジン骨格から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
  8. 前記ポリシロキサン層の厚みは、5nm以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
  9. 前記ポリシロキサン層は、半導体ナノ粒子を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
  10. 前記光電変換層は、量子ドットを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
  11. 第1電極と、
    前記第1電極と対向する第2電極とを、備え、
    前記第1電極、前記第1キャリア輸送層、前記ポリシロキサン層、前記光電変換層、前記第2電極の順に積層されている、請求項1~10のいずれか1項に記載の光電変換デバイス。
  12. 前記光電変換層と前記第2電極との間に設けられた第2キャリア輸送層を備える、請求項11に記載の光電変換デバイス。
  13. 前記光電変換層は、前記第1電極または前記第2電極から輸送されてきた電子と正孔とが再結合して光を発する発光層であることを特徴とする請求項11または12に記載の光電変換デバイス。
  14. 前記光電変換層は、外部から受光した光を吸収する光吸収層であることを特徴とする請求項11または12に記載の光電変換デバイス。
  15. 第1キャリア輸送層上に、極性を有する官能基を含むポリシロキサンを含む溶液と塗布し、ポリシロキサン層を形成する工程と、
    前記ポリシロキサン層上に、イオン結晶化合物の前駆体を含む高極性溶媒を塗布し、光電変換層を形成する工程と、
    を含む光電変換デバイスの製造方法。
  16. 前記ポリシロキサン層の前記光電変換層側の面における接触角は、10°から40°である、請求項14に記載の光電変換デバイスの製造方法。
  17. 前記高極性溶媒は、さらに量子ドットを含む、請求項15または16に記載の光電変換デバイスの製造方法。
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