JP2008044367A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体の加熱によるインク溶媒の除去を促進するとともに、記録媒体の部分的な熱変形を防止する。
【解決手段】画像データに基づいて記録媒体に液体を液滴として吐出する吐出ヘッドと、前記記録媒体を保持する保持手段を有し、前記記録媒体を前記保持手段に保持して前記吐出ヘッドに対して搬送する搬送手段と、前記保持手段に設けられた、前記記録媒体の任意の一部分を選択的に加熱可能な加熱手段と、前記画像データに基づいて前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度を設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記許容温度より低い所定温度を設定温度とした加熱パターンにより、前記記録媒体を液体吐出前から液体吐出後にかけて加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクを液滴として記録媒体に吐出して画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に係り、特に、顔料を色材とした溶剤インクを用いて軟質塩化ビニールのシート等の大面積の記録媒体に画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
従来より、画像形成装置として、インクを液滴として吐出する多数のノズルを配列させたインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置が知られている。このインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドと記録媒体を相対的に移動させながら、ノズルからインクを液滴として記録媒体に吐出して、記録媒体上にドットを形成することにより画像を形成するものである。
このようにインクジェット記録装置においては、ノズルから吐出されたインク液滴によって記録媒体上に形成されるドットを組み合わせることによって一つの画像が表現されている。また、近年では、デジタルカメラ等の普及により、デジタル画像をインクジェット記録装置でプリントすることも広く行われており、写真プリントのような高精細・高画質の画像を形成することが望まれている。
インクジェット記録装置による画像の高画質化のためにはインク溶媒の除去が重要であり、記録媒体にインク液滴が着弾した直後から迅速なインク溶媒除去を行うことが好ましい。
従来のインク溶媒除去方法としては、インク打滴後記録媒体を一様に加熱して溶媒を蒸発(乾燥)させる方法がある。これに対して、特に、記録媒体中のインクが塗布された部分(印字部)のみを選択して加熱することにより加熱エネルギー効率を向上させるようにしたものがある。
例えば、印刷情報により印刷用紙上のインク塗布部を判断し、格子状に配置された複数の発熱体の発熱部を、印刷用紙の移動速度に同期して移動させて、印刷用紙上のインク塗布部を加熱するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
特開平9−314818号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のものは、移動する印刷用紙上の印字相当部のみを加熱して急速に高温化することは、発熱体の時間的応答性により実際には困難である。また、印字後の印刷用紙は、一般的には熱容量が小さく、印字前の加熱のみでは十分な乾燥ができない可能性がある。さらに、印字前から印字中も加熱したとしても、印刷用紙の素材によっては、その部分的な加熱により印刷用紙が熱膨張により変形を起こし画像が劣化してしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、記録媒体の加熱によるインク溶媒の除去を促進するとともに、記録媒体の部分的な熱変形を防止して画像の高画質化を図った画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、画像データに基づいて記録媒体
に液体を液滴として吐出する吐出ヘッドと、前記記録媒体を保持する保持手段を有し、前記記録媒体を前記保持手段に保持して前記吐出ヘッドに対して搬送する搬送手段と、前記保持手段に設けられた、前記記録媒体の任意の一部分を選択的に加熱可能な加熱手段と、前記画像データに基づいて前記加熱手段を制御する制御手段と、を備え、前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とした加熱パターンにより、前記記録媒体を液体吐出前から加熱することを特徴とする画像形成装置を提供する。
これにより、記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域だけでなく、液体吐出率が所定値以下の領域でも所定の設定温度で加熱するため、記録媒体の温度分布を一定とし、液体の乾燥を促進するとともに、記録媒体の熱変形を防止することができる。
また、請求項2に示すように、請求項1に記載の画像形成装置であって、さらに、前記保持手段が保持している前記記録媒体に対する処理が終了した後、前記保持手段が次の記録媒体を保持する前に、前記加熱手段を冷却して前回の記録媒体に対する加熱パターンを消去する冷却手段を有することを特徴とする。
これにより、前回の加熱パターンが残らないため次の記録媒体に対する加熱パターンで最初から効率的に加熱することができる。
また、請求項3に示すように、前記搬送手段はベルトコンベアであり、前記保持手段は前記ベルトコンベア上に設けられ前記記録媒体の端部を保持する平板状のプラテンであり、前記加熱手段は前記プラテン上に一定の隙間を有してマトリクス状に配列された複数のフラットな方形のセラミックヒータで構成されることを特徴とする。
これにより、加熱しているセラミックヒータからの周囲への影響をなくすとともに、ベルトコンベアの回転にも対応することができ、装置構成を簡単にすることができる。
また、請求項4に示すように、前記液体吐出ヘッドは、4色のインクを吐出するインク吐出ヘッドであり、4色のインクの各吐出率の合計が200%以上となる前記記録媒体上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、4色のインクの各吐出率の合計が50%以下となる前記記録媒体上の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とした加熱パターンにより、前記記録媒体をインク吐出前からインク吐出後にかけて加熱することを特徴とする。
これにより、インク吐出率に応じて加熱する設定温度を変えて効率よくインク溶媒を乾燥させることができるとともに、記録媒体の変形を防止することができる。
また、請求項5に示すように、前記インクは顔料を色材としシクロヘキサノンを溶剤とした溶剤インクであり、前記記録媒体は軟質塩化ビニールシートであることを特徴とする。
これにより、街頭での外張りの看板等に用いられる大きな印刷物の画像も高品質で形成することができる。
また同様に前記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、画像データに基づいて記録媒体上に液体を液滴として吐出して画像を形成する画像形成方法であって、前記画像データに基づいて、前記記録媒体に対する液体吐出率を算出し、前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とし、前記記録媒体に液体を吐出する前から前記液体吐出率に応じた前記領域ごとに設定された前記設定温度による温度制御を行い、前記記録媒体に液体を吐出した後は、前記液体吐出率に関係なく前記第2の設定温度による温度制御を行うことを特徴とする画像形成方法を提供する。
これにより、記録媒体の温度分布を一定とし、液体の乾燥を促進するとともに、記録媒体の熱変形を防止することができる。
また同様に前記目的を達成いるために、請求項7に記載の発明は、液体吐出データに基づいて記録媒体に液体を液滴として吐出する吐出ヘッドと、前記記録媒体を保持する保持手段を有し、前記記録媒体を前記保持手段に保持して前記吐出ヘッドに対して搬送する搬送手段と、前記保持手段に設けられた、前記記録媒体の任意の一部分を選択的に加熱可能な加熱手段と、前記液体吐出データに基づいて前記加熱手段を制御する制御手段と、を備え、前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とした加熱パターンにより、前記記録媒体を液体吐出前から加熱することを特徴とする液滴吐出装置を提供する。
これにより、記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域だけでなく、液体吐出率が所定値以下の領域でも所定の設定温度で加熱するため、記録媒体の温度分布を一定とし、液体の乾燥を促進するとともに、記録媒体の熱変形を防止することができる。
また同様に前記目的を達成いるために、請求項8に記載の発明は、液体吐出データに基づいて記録媒体上に液体を液滴として吐出する液滴吐出方法であって、前記液体吐出データに基づいて、前記記録媒体に対する液体吐出率を算出し、前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とし、前記記録媒体に液体を吐出する前から前記液体吐出率に応じた前記領域ごとに設定された前記設定温度による温度制御を行い、前記記録媒体に液体を吐出した後は、前記液体吐出率に関係なく前記第2の設定温度による温度制御を行うことを特徴とする液滴吐出方法を提供する。
これにより、記録媒体の温度分布を一定とし、液体の乾燥を促進するとともに、記録媒体の熱変形を防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域だけでなく、液体吐出率が所定値以下の領域でも所定の設定温度で加熱するため、記録媒体の温度分布を一定とし、液体の乾燥を促進するとともに、記録媒体の熱変形を防止することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置10は、各インク色に対応し
て設けられたYインクの印字ヘッド12Y、Mインクの印字ヘッド12M、Cインクの印字ヘッド12C及びKインクの印字ヘッド12Kからなる印字部12と、各印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録媒体16を供給する記録媒体供給部18と、記録媒体16を印字部12へ搬送する搬送部20と、印画済みの記録媒体(プリント物)を外部に排出する記録媒体排出部22とを備えている。
各インク色毎の印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kは、それぞれ各色のインクを液滴として記録媒体16の表面に吐出するものである。図1に示すように、印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kは、搬送部20における記録媒体16の搬送方向(図の右から左方向)に沿って、上流側からK、C、M、Yの順に配置されている。
各印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kは、記録媒体搬送方向と略垂直方向に搬送路幅と略同一の長さをもって配設されるフルライン型ヘッドである。なお、印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kの構造については後で説明する。
本実施形態で用いるインクは、溶剤インクであり、例えば、顔料を色材としシクロヘキサノンを溶剤として用いた溶剤インクである。
インク貯蔵/装填部14は、印字部12の各印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kにそれぞれの色のインクを供給するものであり、各印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kに対応する色のインク(溶剤インク)を貯蔵するインクタンクを有し、各タンクはインク供給管によって各印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kと連通されている。
また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段あるいは警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
記録媒体供給部18は、印字部12に記録媒体16を供給するものであり、図1では、記録媒体供給部18の一例としてロール記録媒体(連続記録媒体)のマガジンが示されているが、媒体幅や媒体材質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール記録媒体のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット記録媒体が積層装填されたカセットによって記録媒体16を供給してもよい。
図1のようにロール記録媒体を使用する装置構成の場合、裁断用のカッター24が設けられており、該カッター24によってロール記録媒体は所望のサイズにカットされる。なお、カット記録媒体を使用する場合には、カッター24は不要である。
複数種類の記録媒体を利用可能な構成にした場合、記録媒体の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類を自動的に判別し、記録媒体の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
なお、本実施形態では、記録媒体16として例えば軟質塩化ビニールのシートが用いられる。
記録媒体供給部18から送り出される記録媒体16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールしていることがある。このカールを除去するために、デカール処理部を設け、例えばマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラムで記録媒体16に熱を与えるようにしてもよい。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
カットされた記録媒体16は、搬送部20へと送られる。搬送部20は、ローラ26、28間に無端状のベルトコンベア30が巻き掛けられた構造を有し、ベルトコンベア30の表面上には、記録媒体16を平面性を保って保持するとともにインク吐出部を選択的に加熱することができるヒータを備えたプラテン32が配置されている。
プラテン32上に配設されるヒータは、例えば、発熱体としてフラットで方形の発熱型のセラミックヒータ34を複数、一定の隙間を開けて縦横にマトリクス状に並べたものが好適に例示される。ここで複数のセラミックヒータ34を隣りと一定の隙間を開けて配列したのは、ONで加熱しているセラミックヒータ34がOFFで加熱していない隣りのセラミックヒータ34に影響を与えないようにするためと、ベルトコンベア30がローラ26、28部分において回転する際湾曲するのに対して、ベルトコンベア30上に配列されたセラミックヒータ34が対応できるようにするためである。
また、各プラテン32のマトリクス状に配列されたセラミックヒータ34を制御するためにシステムコントローラ36が設けられている。システムコントローラ36は、画像情報から記録媒体16上にインクが一定以上の液体吐出率(インク吐出率、印字率とも言う。以下単に吐出率と言うこともある。)で吐出される領域(一定印字領域)を算出してその部分のセラミックヒータ34をオンにして、記録媒体16上のインクが吐出される領域を加熱するように制御する。
なお、このとき記録媒体16上の領域を選択的に加熱すると、加熱される部分と加熱されない部分との間で熱膨張差により記録媒体16が熱変形を起こすため、この熱変形を防止するために上記一定印字領域以外の部分(一定非印字領域)も一定に加熱するようにする。
すなわち、一定印字領域及び一定非印字領域それぞれに加熱のための設定温度を設定し(また必要に応じてその他の領域にもそれに応じた設定温度を設け)、記録媒体16上の領域毎にそれぞれの設定温度が設定された加熱パターンによって記録媒体16に対する加熱制御が行われる。
この加熱制御については、後で詳しく説明する。
プラテン32上のセラミックヒータ34は、印字前から記録媒体16を加熱し、記録媒体16上に吐出されたインクの溶媒の除去を促進させるために印字後も加熱を続ける。印画済みの記録媒体16は記録媒体排出部22から排出される。プラテン32は、ベルトコンベア30の移動に伴って移動し、次の記録媒体16の供給を受けるが、前の記録媒体16の加熱パターンの影響を取り除くために、ベルトコンベア30が印字部12とは反対側を搬送される際、冷却ファン38により冷却される。このように新たな記録媒体16の供給を受ける前にプラテン32を冷却することで、次の記録媒体16に対する加熱パターンにより最初からプラテン32(及びその上に保持された記録媒体16)を加熱することができる。
次に、印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kについて説明する。インク色毎に設けられている各印字ヘッド12Y、12M、12C、12Kの構造は共通しているため、以下これらを代表して符号50によって表し、印字ヘッド50とする。
図2に印字ヘッド50(12Y、12M、12C、12K)の構造例を平面透視図によって示す。
図2に示すように、本実施形態の印字ヘッド50は、インクを吐出するノズル51、インクを吐出する際インクに圧力を付与する圧力室52、図示しない共通流路から圧力室52にインクを供給するインク供給口53を含んで構成される圧力室ユニット54が2次元的に配列され、ノズル51の高密度化が図られている。
図2に示すように、各圧力室52は、上方から見ると略正方形状をしており、その対角線の一方の端にノズル51が形成され、他方の端にインク供給口53が設けられている。
また、図2中に示した一点鎖線3A−3Bに沿って1つの圧力室ユニット54を切断した断面図を図3に示す。
図3に示すように、圧力室ユニット54は、インクを吐出するノズル51が形成された圧力室52によって形成され、圧力室52には、供給口53を介してインクを供給する共通流路55が連通するとともに、圧力室52の一面(図では天面)は通常吐出用の振動板56で構成され、その上部には、個別電極57を備えた圧電素子58が接合されている。
この個別電極57に駆動電圧を印加することによって圧電素子58が変形して振動板56が撓み、圧力室52の容積が縮小されてノズル51からインクが吐出されるようになっている。インクが吐出されると圧電素子58がもとに戻り、圧力室52の容積が元の大きさに回復し、共通流路55から供給口53を通って新しいインクが圧力室52に供給されるようになっている。
図4は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ36、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(図示省略)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ36を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなどの磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ36は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ36は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やセラミックヒータ34を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ36からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ36からの指示にしたがってプラテン32上に配列されたセラミックヒータ34を駆動するド
ライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ36の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、画像データから生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データ(液体吐出データ)に基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図4において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ36とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド50の圧力発生手段を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
なお、図1では省略したが、印字部12の搬送方向下流側に印字結果を検出する印字検出部を設け、印字検出部から得られる情報に基づいてプリント制御部80は印字ヘッド50に対する各種補正を行うようにしてもよい。
以下、本願発明のポイントである記録媒体上の一定以上の液体吐出率(印字率)でインクが吐出される一定印字領域への選択的加熱を行うヒータを備えたプラテン32と、その具体的加熱制御方法、特に、選択的加熱による熱変形を防止しつつインク溶媒除去を促進する制御方法について詳細に説明する。
なお、本実施形態においては、記録媒体としては、前述したように軟質塩化ビニールのシートが用いられるが、具体的には看板や駅張り等の屋外広告向けの、例えば媒体幅が1650mm×媒体長さ3100mm等の大きな記録媒体が用いられる。また、インクとしてはシクロヘキサノンを溶媒とした溶剤インクが用いられる。
図5に、ヒータ付きのプラテン32を拡大した斜視図で示す。
前述したように、プラテン32は、記録媒体16を搬送しながら加熱するものであり、記録媒体16の大きさに対応した大きさを有している。今、記録媒体16は、媒体幅1650mmの塩化ビニールシートであり、プラテン32はこれより一回り大きな平板状を有している。
図5に示すように、プラテン32の表面上には、100mm×100mmのフラットな正方形状のセラミックヒータ34が、互いに数mmの隙間を開けて、縦横に16個×30個、マトリクス状に配列されている。このように各セラミックヒータ34を互いに一定の隙間を開けて配列するのは、前述したように、ONで加熱しているセラミックヒータ34がOFFで加熱していない隣りのセラミックヒータ34に影響を与えないようにヒータ間での熱遮断のためと、ベルトコンベア30がローラ26、28部分において回転する際湾曲するのに対して、ベルトコンベア30上に配列されたセラミックヒータ34が対応できるようにするためである。
従って、プラテン32の幅をL1、長さをL2とすると、L1は1600mmよりも隙間及び両側の幅の分だけ長く、またL2は3000mmよりも隙間及び前後の幅の分だけ長い。
また、プラテン32の搬送方向下流側の端部には、記録媒体16の先端を検出して記録媒体16の先端部を把持する位置決め手段33が設置されている。この位置決め手段33は、特に限定されるものではないが、例えば、記録媒体16の先端が突き当たると押さえ爪等で記録媒体16の先端を抑えるようにするものが好適に例示される。これは、例えば図1に示すように、ベルトコンベア30の移動に伴い、プラテン32が記録媒体供給部18側のローラ26の回りを回って来たときに、記録媒体16をプラテン32の移動速度より速い速度でプラテン32上に送り出し、記録媒体16の先端が位置決め手段33の突き当て部に突き当たるようにし、突き当たったことを合図に、位置決め手段33に設けられた押さえ爪で記録媒体16の先端部を抑えるようにすればよい。
図6に、ベルトコンベア30上に設置されたプラテン32の部分的断面図を示す。図6に示すように、ベルトコンベア30上にプラテン32が配置され、プラテン32上に数mmの間隔を保ってフラットなセラミックヒータ34が配列されている。各セラミックヒータ34には、それぞれ配線35が接続され、それぞれを独立にON−OFF制御可能なように構成され、各セラミックヒータ34には温度センサが備えられている。また、図示は省略するが、各配線35は、ベルトコンベア30の移動と両立するように、回転可能な接点を介してシステムコントローラ36と接続されている。
次に、記録媒体16を保持して搬送するプラテン32のセラミックヒータ34の温度制御について説明する。
本願発明は、簡単に言うと、画像情報に基づいて記録媒体16上に一定以上の吐出率(印字率)でインクが吐出される一定印字領域に対して選択的に加熱を行い溶媒除去を促進するとともに、選択的に加熱することによる記録媒体16の熱変形を防止するために一定以下の吐出率(印字率)でインクが吐出される一定非印字領域に対しても一定に加熱を行うものである。
なお、ここでは、一定印字領域及び一定非印字領域とは、具体的には、記録媒体16を保持するプラテン32上の各セラミックヒータ34の100mm×100mmの領域に対応する記録媒体16上の領域に対して、4色のインクの吐出率(印字率)の合計が200%以上の吐出率(すなわち、各色のインクについて平均50%以上の吐出率)となる領域を一定印字領域と言い、4色のインクの吐出率の合計が50%以下の吐出率となる領域を一定非印字領域と言うことにする。
図7に、一定印字領域に対応するセラミックヒータ34に対する温度制御の様子を示す。
図7において、横軸は時間を表し、縦軸はヒータ制御温度を表している。ここで、横軸の時間は、プラテン32上に記録媒体16が載置されセラミックヒータ34が加熱を開始してから、記録媒体16に印字が行われ、記録媒体16を排出した後、印字部12の反対側でプラテン32を冷却し、次の記録媒体16を載置する位置までベルトコンベア30が一周する間を表している。
また、縦軸の温度において、Tは室温であり、Tは記録媒体16に対する加熱許容温度であり、T’はTまで加熱された記録媒体16がインク吐出によって低下する温度である。例えば、室温Tは20℃、許容温度Tは記録媒体16が塩化ビニールシートの場合70℃であり、T’は65℃である。
図7に示すように、一定印字領域においては、印字時に記録媒体16が許容温度Tに達するように加熱を行う。例えば、今記録媒体16を媒体幅1650mm、媒体長さ3100mmの塩化ビニールシートとし、記録媒体搬送速度を1000mm/分とすると、印字前の事前加熱を行う時間t〜tは3分となる。この時間t〜tの間は、一定以上の吐出率となる部分(一定印字領域)に相当するセラミックヒータ34をONにして許容温度Tになるまで加熱を行う。
次の時間t〜tの間においては、セラミックヒータ34をON−OFF制御して温度を許容温度Tに保つようにする。そしてこの時間t〜tの間に印字部12から記録媒体16に対して印字が行われる。印字密度は例えば600×600dpi(ドット・パー・インチ)で印字が行われ、インク滴が記録媒体16上に着弾するとインク滴によって熱が奪われるためその部分の記録媒体16(セラミックヒータ34)の温度が図に示すようにTまで低下する。図7には打滴タイミングの異なる複数の場合を破線で示している。
次の時間t〜tにおいても、セラミックヒータ34をON−OFF制御する。この間に記録媒体16上に打滴されたインク滴の溶媒が蒸発・乾燥されて除去され、記録媒体排出部22から排出される。
次の時間t〜t以降においては、セラミックヒータ34はOFFされプラテン32の加熱は中断される。そして、ローラ28の回りを回ってベルトコンベア30の下側を搬送されるとき、時間t〜tにおいて、冷却ファン38によりプラテン32(セラミックヒータ34)が室温Tまで冷却され、いままでの加熱パターンが消去される。そして、時間t〜tにおいて、ベルトコンベア30の移動にともないプラテン32はローラ26の回りを回って次の記録媒体16の供給を受ける位置に搬送される。
また、図8に、一定非印字領域(吐出率0%)に対応するセラミックヒータ34に対する温度制御の様子を示す。
図8も図7と同様、横軸は時間、縦軸はヒータ制御温度を表し、横軸の時間はプラテン32を搬送するベルトコンベア30の一周分を表している。また、縦軸の温度において、Tは室温であり、Tは記録媒体16の伸び縮み(選択的な加熱による熱変形)を防止るために記録媒体16の吐出率が一定以下の領域(一定非印字領域)に加えるべき所定の温度である。
図8に示すように、一定非印字領域においては、時間t〜tの間は記録媒体16の伸び縮みを防止するのに必要な程度の温度Tまで加熱する。この温度Tは、例えば記録媒体16が塩化ビニールシートの場合には、大体65℃程度である。
次の時間t〜t及び時間t〜tにおいては、セラミックヒータ34をON−OFF制御して温度Tを保つようにして、記録媒体16が局所的に熱変形するのを抑制する。そして、時間t以降においては、セラミックヒータ34をOFFして加熱を中断する。
図9に、吐出率(印字率)とセラミックヒータ34の設定温度の関係を示す。
図9において、横軸は吐出率(印字率)であり、縦軸は設定温度である。ただし、吐出率(印字率)は4色のカラー印刷を行うインクジェット記録装置を想定しており、最大100%×4で400%である。また、縦軸の設定温度において、Tは記録媒体16の許容温度であり、記録媒体16の一定印字領域を加熱する際の設定温度であり、Tは記録媒体16の一定非印字領域を加熱する際の設定温度であり、またTは室温である。ここで、例えば記録媒体16が塩化ビニールシートの場合には、およそTは70℃、Tは65℃に設定される。
図9に示すように、4色のインクの吐出率(印字率)の合計が200%以上の一定印字領域の場合には設定温度は全てTに設定され、4色のインクの吐出率(印字率)の合計が50%以下の一定非印字領域の場合には設定温度はTに設定される。また、4色のインクの吐出率(印字率)の合計が50%から200%の間の領域に対する設定温度は直線によって補間された値とする。
以下、より具体的な温度制御について説明する。
記録媒体16は、軟質ポリ塩化ビニールのシートであり、厚み0.5mm、比熱0.4cal/℃g、比重1.25、許容温度70℃とする。なお、実際の看板用途での塩化ビニールシートの厚みは0.3〜1.0mm程度である。
インクは、シクロヘキサノン溶媒の顔料インクであり、顔料濃度5%(溶媒90%とする)、比熱0.45cal/℃g、蒸発潜熱100cal/g、比重1.0とする。
また、プリントへのインク吐出量は、吐出率合計200%時に12g/mとする。これは、画像濃度CMYK各吐出率50%時のグレーベタ画像の実測値である。
図10に示すように、この厚みt=0.5mmの塩化ビニールシート116を70℃に加熱して、印字部12で4色のインクを吐出した後、インク溶媒を乾燥させる。この場合の、塩化ビニールシート116の1m当たりの、当初の70℃加熱状態での保有熱量、インク吐出によって放出される熱量及びインク溶媒を乾燥させる際のインク蒸発の熱量をそれぞれ計算する。
まず70℃に加熱した状態での塩化ビニールシート116の保有熱量は、比熱と体積(面積×厚み)と比重の積であり、0.4[cal/℃g]×500[cm/m]×1.25[g/cm]=250[cal/℃m]となる。
次に、インク吐出によって放出される熱量を算出する。今塩化ビニールシート116の温度は70℃であり、これに対してインク温度30℃のインクが吐出されるとする。このときの失われる熱量は、塩化ビニールシートとインクの温度差とインクの比熱とインク吐出量との積であり、(70−30)[℃]×0.45[cal/℃g]×12[g/m]=216[cal/m]となる。
また、インク蒸発の熱量は、インク吐出量とインク溶媒の割合と蒸発潜熱との積であり、12[g/m]×90[%]×100[cal/g]=1080[cal/m]となる。
これにより、70℃に加熱された塩化ビニールシート116の、インク吐出とインク乾燥(蒸発)による温度低下は、(216+1080)[cal/m]÷250[cal/℃m]=5.18[℃]となる。
次に、一定印字領域と一定非印字領域に対する具体的な温度制御について説明する。
前述したように、一定印字領域とはインクが一定以上の吐出率で吐出される領域であるが、特にここでは4色のインクの吐出率の合計が200%以上(すなわち各色のインクについて平均50%以上)の吐出率となる領域である。また、一定非印字領域とはインクが一定以下の吐出率で吐出される領域であり、特にここでは4色のインクの吐出率の合計が50%以下の吐出率となる領域である。
図11に、一定印字領域及び一定非印字領域に対する具体的な温度制御方法を示す。
図11において、横軸は時間、縦軸はヒータ温度であり、図中実線のグラフは吐出率200%以上の領域の温度変化、一点鎖線のグラフは吐出率100%の領域の温度変化、破線のグラフは吐出率50%以下の領域の温度変化を表す。
図11に示す温度制御は、吐出率200%以上の一定印字領域においては、インク溶媒の乾燥効果を極力あげるため記録媒体の許容温度ぎりぎりまで加熱しようとすると、吐出率50%以下の一定非印字領域との間で熱膨張率の差から記録媒体が局所的な熱変形で歪むので、それを防止するために一定印字領域と一定非印字領域との間でなるべく温度差が生じないように制御しようというものである。
そこで、記録媒体の許容温度限界まで加熱されていた一定印字領域に対してインクが吐出されて温度が低下した場合と同じになるように一定非印字領域の温度を制御する。つまり、一定印字領域の設定温度と一定非印字領域の設定温度にインクの温調分とインク蒸発潜熱分に相当する熱量分だけの温度差をつけるようにする。
図11に図7、図8のヒータ制御を行った時の記録媒体温度を示す。一定印字領域に対する設定温度(目標温度)Tを70℃、一定非印字領域に対する設定温度(目標温度)Tを65℃とする。
一定印字領域及び一定非印字領域ともに時間tからヒータをONにして記録媒体の加熱を開始する。また、一定印字領域のヒータをTに設定する。図に矢印で示すようにインクが吐出されるとインクの蒸発によって65℃まで温度が低下し始める。
また、インク吐出後の時間t後も、一定非印字領域のヒータはTに継続的に制御されるがインク吐出により温度が低下した後、温度が上昇して65℃に達する。
一定印字領域の温度は、インク蒸発分の5℃温度が低下するものとする。これにより、一定印字領域は70℃から65℃まで低下する。吐出率200以上の領域では、インク吐出後のt時に温度制御をOFFにして、T温度制御を開始する。また、吐出率50%以下の領域では、ずっとT温度制御を継続する。
このようにどちらの領域もヒータはTに制御されているので、その後の温度変化は同じである。
以上のように温度制御することにより、記録媒体に温度差が生じないようにして、記録媒体の変形を防止することで画像品質を向上させることが可能となる。
以上の温度制御を図12のフローチャートを用いて再度説明する。
まず図12のステップS100において、画像データが入力されると、ステップS102において入力された画像データはY、M、C、Kのドット印字データに変換される。そして、ステップS104において、セラミックヒータに対応する範囲におけるヒータ1〜N位置の吐出率(Y、M、C、Kの合計)が算出される。ここでヒータに対応する範囲とは、100mm×100mmのヒータに対してその両側に隙間0.156mmを有するため、100.312mm×100.312mmである。なお、実施例ではヒータ個数Nは、16×30個よりN=480個である。
次にステップS106において、各位置の吐出率より設定温度が設定される。ここで、吐出率が200%以上の領域ではTが設定温度として設定され、吐出率が50%以下の領域ではTが設定温度として設定され、吐出率が50%〜200%の領域においては、T=(T+T)/2が設定温度として設定される。
一方、ステップS108において、記録媒体の厚さデータがオペレータ(作業者)によって入力され、ステップS110において、この厚さデータを用いて吐出率200%時の温度低下ΔTが算出される。ここで、インク物性(溶媒量/比熱/蒸発潜熱、比重)は既知とする。また比熱、比重、許容温度T等の記録媒体特性は既知とする。次に、ステップS112において式、T=T−ΔTにより設定温度Tを算出する。ステップS106においては、これらの値を用いて設定温度の設定が行われる。なお、記録媒体の厚さに応じてTをテーブルとしてメモリに持っておくようにしてもよい。
次に、ステップS114においては、吐出率が50%以下の領域に対してヒータをT温度に設定する制御を開始する。またステップS116においては、吐出率が50%〜200%の領域に対してヒータをT温度に設定する制御を開始する。さらに、ステップS118においては、吐出率が200%以上の領域に対してヒータをT温度に設定する制御を開始する。
次に、ステップS120において、プラテン32上に記録媒体16を搬送し、次のステップS122において記録媒体16上に液体の吐出を開始する。
液体吐出後は、ステップS124において、吐出率に関係なく温度をTに制御する。このとき液体が吐出された記録媒体位置に対応するヒータより順次温度設定をTに変えて制御する。そしてステップS126において液体吐出が終了すると、次のステップS128において記録媒体16をプラテン32より排出し、ステップS130において記録媒体が排出された位置から順次ヒータをOFFする。そして、ステップ132においてプラテン32を冷却ファン38により冷却する。
以上説明したように、本実施形態によれば、インクをたくさん打つところ(一定印字領域)でのインク溶媒除去を促進するとともに、インクをあまり(あるいは全く)打たないところ(一定非印字領域)との温度差をなくし記録媒体上の温度分布をなるべく一定にするようにすることで、記録媒体の変形を防止することができ、画像品質を向上させることが可能となる。
以上、本発明の画像形成装置及び画像形成方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の一実施形態の画像形成装置としてのインクジェット記録装置を示す概略構成図である。 図1のインクジェット記録装置の印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 図2の印字ヘッドの圧力室ユニットの構造を示す断面図である。 本実施形態のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 本実施形態のプラテンの概略を示す斜視図である。 ベルトコンベア上に配置されたプラテンを示す断面図である。 一定以上の吐出率の領域に対する温度制御を示す線図である。 一定以下の吐出率の領域に対する温度制御を示す線図である。 吐出率とヒータ設定温度との関係を示す線図である。 記録媒体への印字と加熱制御の様子を示す説明図である。 一定以上の吐出率の領域と一定以下の吐出率の領域との温度差をなくすように温度制御する様子を示す線図である。 本実施形態の加熱制御を示すフローチャートである。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…インク貯蔵/装填部、16…記録媒体、18…記録媒体供給部、20…搬送部、22…記録媒体排出部、24…カッター、26、28…ローラ、30…ベルトコンベア、32…プラテン、34…セラミックヒータ、36…システムコントローラ、38…冷却ファン、50…印字ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、53…インク供給口、54…圧力室ユニット、55…共通流路、56…振動板、57…個別電極、58…圧電素子、70…通信インターフェース、74…画像メモリ、76…モータドライバ、78…ヒータドライバ、80…プリント制御部、82…画像バッファメモリ、84…ヘッドドライバ、86…ホストコンピュータ

Claims (8)

  1. 画像データに基づいて記録媒体に液体を液滴として吐出する吐出ヘッドと、
    前記記録媒体を保持する保持手段を有し、前記記録媒体を前記保持手段に保持して前記吐出ヘッドに対して搬送する搬送手段と、
    前記保持手段に設けられた、前記記録媒体の任意の一部分を選択的に加熱可能な加熱手段と、
    前記画像データに基づいて前記加熱手段を制御する制御手段と、
    を備え、前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とした加熱パターンにより、前記記録媒体を液体吐出前から加熱することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、さらに、前記保持手段が保持している前記記録媒体に対する処理が終了した後、前記保持手段が次の記録媒体を保持する前に、前記加熱手段を冷却して前回の記録媒体に対する加熱パターンを消去する冷却手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記搬送手段はベルトコンベアであり、前記保持手段は前記ベルトコンベア上に設けられ前記記録媒体の端部を保持する平板状のプラテンであり、前記加熱手段は前記プラテン上に一定の隙間を有してマトリクス状に配列された複数のフラットな方形のセラミックヒータで構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記液体吐出ヘッドは、4色のインクを吐出するインク吐出ヘッドであり、4色のインクの各吐出率の合計が200%以上となる前記記録媒体上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、4色のインクの各吐出率の合計が50%以下となる前記記録媒体上の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とした加熱パターンにより、前記記録媒体をインク吐出前からインク吐出後にかけて加熱することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記インクは顔料を色材としシクロヘキサノンを溶剤とした溶剤インクであり、前記記録媒体は軟質塩化ビニールシートであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 画像データに基づいて記録媒体上に液体を液滴として吐出して画像を形成する画像形成方法であって、
    前記画像データに基づいて、前記記録媒体に対する液体吐出率を算出し、
    前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とし、
    前記記録媒体に液体を吐出する前から前記液体吐出率に応じた前記領域ごとに設定された前記設定温度による温度制御を行い、
    前記記録媒体に液体を吐出した後は、前記液体吐出率に関係なく前記第2の設定温度による温度制御を行うことを特徴とする画像形成方法。
  7. 液体吐出データに基づいて記録媒体に液体を液滴として吐出する吐出ヘッドと、
    前記記録媒体を保持する保持手段を有し、前記記録媒体を前記保持手段に保持して前記吐出ヘッドに対して搬送する搬送手段と、
    前記保持手段に設けられた、前記記録媒体の任意の一部分を選択的に加熱可能な加熱手段と、
    前記液体吐出データに基づいて前記加熱手段を制御する制御手段と、
    を備え、前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とした加熱パターンにより、前記記録媒体を液体吐出前から加熱することを特徴とする液滴吐出装置。
  8. 液体吐出データに基づいて記録媒体上に液体を液滴として吐出する液滴吐出方法であって、
    前記液体吐出データに基づいて、前記記録媒体に対する液体吐出率を算出し、
    前記記録媒体上の液体吐出率が所定値以上の領域に対しては、前記記録媒体の許容温度以下を第1の設定温度とするとともに、液体吐出率が所定値以下の領域に対しては、前記第1の設定温度より低い所定温度を第2の設定温度とし、
    前記記録媒体に液体を吐出する前から前記液体吐出率に応じた前記領域ごとに設定された前記設定温度による温度制御を行い、
    前記記録媒体に液体を吐出した後は、前記液体吐出率に関係なく前記第2の設定温度による温度制御を行うことを特徴とする液滴吐出方法。
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