JP2008042961A - 電力系統負荷周波数制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力系統の制御性、経済性の向上に有効な負荷周波数制御システムを提供すること。
【解決手段】複数の発電ユニットを持った電力系統における周波数変化量(ΔF)、および前記電力系統と他の電力系統とを連系する連系線の潮流変化量(ΔPT)を検出し、前記周波数変化量(ΔF)および前記連系線潮流変化量(ΔPT)を用いて地域要求電力(AR)を算出しフィルタリングして前記複数の発電ユニットそれぞれに配分し、その配分された前記地域要求電力(AR)および経済負荷配分制御(ELD)により算出したELDスケジュールから目標指令値を算出し、前記複数の発電ユニットそれぞれにつき算出した目標指令値に基いて対象とする発電ユニットに指令として伝送する負荷周波数制御システムにおいて、前記地域要求電力(AR)を発電ユニット毎に配分するための情報として、現地発電所側において設定されている情報を用いることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統の負荷周波数制御システムに係わり、とくに電力系統の制御性、経済性を向上するための負荷周波数制御システムに関する。
負荷周波数制御とは、発電ユニットの出力を調整することにより、系統全体の周波数を規定値に維持することである。日本における負荷周波数制御は、周波数変化量(ΔF)を検出して、これを少なくするように発電ユニットの出力を調整し、系統周波数のみを規定値に保とうとする定周波数制御方式(FFC)と、周波数変化量(ΔF)と連系線潮流変化量(ΔPT)とを検出し、これらから地域要求電力(AR)を算出し、その量に応じて発電ユニットの出力を調整する周波数バイアス連系線潮流制御(TBC)の2つの方式により運転されている(例えば、非特許文献1参照)。
現在、日本の殆どの電力会社において行われている周波数バイアス連系線潮流制御(TBC)の例について説明する。
周波数バイアス連系線潮流制御(TBC)は、各電力会社の中央給電指令所から各発電ユニットに対して、出力調整のために指令(上げ/下げ指令、または、数値指令)を行うものであり、以下の手順により行われている。
(a)周波数変化量(ΔF)と連系線潮流変化量(ΔPT)とを用いて下記(1)式により地域要求電力(AR)を算出する。
Figure 2008042961
地域要求電力(AR)の値が正であれば、系統全体として発電ユニットの出力を上げる必要がある。逆に、負の値であれば、系統全体として発電ユニットの出力を下げる必要がある。
(b)地域要求電力(AR)をフィルタリングする際には、過去の地域要求電力(AR)を用いて指数平滑等によるフィルタリングを行い、地域要求電力(AR)を火力または水力による発電ユニットにおいて分担する。
(c)フィルタリングした地域要求電力(AR)を各発電ユニットへ配分する際には、火力、水力の各発電ユニット別に、負荷周波数制御が行われている全ての発電ユニットに対して、その発電ユニットの出力変化速度比、あるいは出力余裕比等により配分される。
(d)各発電ユニットの目標指令値を算出する際には、配分された地域要求電力(AR)と、経済負荷配分制御(ELD)により算出されたELDスケジュールとを足し合わせる等により算出する。また、目標指令値には、ある基準値以上を逸脱しないように上下限値が設けられている。
(e)[上げ/下げ指令の場合]
発電ユニット毎に算出した目標指令値を発電ユニットが上げ/下げ指令を出すかを判定する際には、前回目標指令値に対して算出した目標指令値が、ある一定基準値以上の差が生じた場合、発電ユニットに対して上げ、または下げ指令を行う。
[数値指令の場合]
手順(d)で作成した目標指令値を、各発電ユニットに指令する。
(f)各発電ユニットが中央給電指令所からの指令を受取り、各発電ユニットの出力が変動し、その結果、系統周波数、並びに連系線潮流が変化する。
(g)手順(a)に戻る。
上記の処理方法に関して、過去に特許文献1ないし3および非特許文献1などが報告されている。
特開2002-209336号公報 特開2001-238355号公報 特開平10-155242号公報 電気学会技術報告第869号「電力系統における常時及び緊急時の負荷周波数制御」、電気学会 電力・エネルギー部門 電力系統技術委員会 133頁〜141頁
従来、以上のような負荷周波数制御システムに対して、発電ユニットの出力を調整することにより、系統全体の周波数、ならびに電力会社間の連系線潮流を規定値に近付けようとしているが、以下のような問題点が挙げられている。
需要変動が朝の立ち上がりのように増加傾向にある場合、個々の発電ユニットの出力帯(出力バンド)は、需要変動に合わせて可能な限り早く上側の出力バンドに移す方が望ましい。また、逆に需要変動が夕方の立ち下がりのように減少傾向にある場合、個々の発電ユニットの出力帯(出力バンド)は、需要変動に合わせて可能な限り早く下側の出力バンドに移す方が望ましい。
しかし、現行の機能では、地域要求電力(AR)を配分する際に優先順位的な手法が使われていないため、出力バンドの上下限値付近に現在出力がいる場合には、上側の出力バンド(または、下側の出力バンド)への移行が遅れる要因となり、制御性や経済性を阻害することになる。
すなわち、中央給電指令所が、設備データとして設定している各発電ユニットの情報(最大出力、最小出力、出力変化速度等)と、現地の発電ユニット側において設定している情報(最大出力、最小出力、出力変化速度等)とが異なるため、実態とは異なる情報によって発電ユニットへの地域要求電力(AR)の配分が行われており、地域要求電力(AR)を十分に配分し切れず、制御性や経済性を阻害している。
本発明は上述の点を考慮してなされたものであり、電力系統の制御性、経済性の向上に有効な負荷周波数制御システムを提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、
複数の発電ユニットを持った電力系統における周波数変化量(ΔF)を検出する第1の手段と、前記電力系統と他の電力系統とを連系する連系線の潮流変化量(ΔPT)を検出する第2の手段と、前記周波数変化量(ΔF)および前記連系線潮流変化量(ΔPT)を用いて地域要求電力(AR)を算出する第3の手段と、算出した前記地域要求電力(AR)をフィルタリングする第4の手段と、フィルタリングした前記地域要求電力(AR)を前記複数の発電ユニットそれぞれに配分する第5の手段と、その配分された前記地域要求電力(AR)および経済負荷配分制御(ELD)により算出したELDスケジュールから目標指令値を算出する第6の手段と、前記複数の発電ユニットそれぞれにつき算出した目標指令値に基いて対象とする発電ユニットに指令として伝送する第7の手段とをそなえた負荷周波数制御システムにおいて、
前記第5の手段は、前記地域要求電力(AR)を発電ユニット毎に配分するための情報として、現地発電所側において設定されている情報を用いる
ことを特徴とする。
本発明は上述のように、地域要求電力を各発電ユニットに配分するにつき現地発電所側に設定されている情報を用いるため、現在出力が上下限値近くであっても速やかに出力バンドの移行を行って制御性、経済性に優れた負荷周波数制御を行うことができる。
添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施例の適用対象を示す構成図である。この図1において、1は電力系統で、その内部に複数の発電ユニットG1,G2,…,Gnを有し、他系統3との間は連系線4を介して連系されている。
各発電ユニットG1,G2,…,Gnと計算機2とは、検出用の信号線11と制御用の信号線12とを介して、夫々の計算機内の発電ユニット出力信号入力部20と、発電ユニット情報入力部21と、上げ/下げ判定手段23と、数値指令伝送部24とに接続されている。
発電ユニット出力信号入力部20からの情報を、目標指令値作成部22に伝送し、その後、各発電ユニット出力信号を作成し、上げ/下げ判定手段23、若しくは数値指令伝送部24に伝送される。上げ/下げ判定手段と数値指令伝送部とのどちらを選択するかは、電力会社(中央給電指令所)によって決まる。
25は、電力系統のデータ検出部10から検出された周波数変化量(ΔF)と連系線潮流変化量(ΔPT)とを入力してAR値の計算を行うAR計算部であり、その出力はARフィルタ計算部26に入力している。そして、AR配分部27を経由して、各発電ユニットへの目標指令値作成部22に入力する。また、ARフィルタ計算部26で作成したELDスケジュールを補正するための補正値をELDスケジュール計算部31に入力する。
28は、各発電ユニット出力信号入力部20からの発電ユニット出力を取り込んで発電端総需要を計算する発電端総需要計算部であり、その出力をオンライン予測需要部29に入力している。そして、オンライン予測需要部29と前日運転計画部30とARフィルタ計算部26において作成したELDスケジュールを補正するための補正値が、ELDスケジュール計算部31に入力されている。
ELDスケジュール計算部31による経済負荷配分の計算結果(ELD値)は、各目標指令値作成部22へ入力される。かくして、目標指令値作成部22は、各発電ユニットの出力信号と、AR値と、ELD値とを入力して目標値を作成する。なお、5はMMIである。
図2は、発電ユニットへの地域要求電力(AR)の配分条件を示すフローチャートである。先ず、電力系統から検出された周波数変化量(ΔF)と連系線潮流変化量(ΔPT)とが計算機2内のAR計算部25に入力され、ここで地域要求電力(AR)が計算される(ステップS20)。
次いで、ステップS21のARフィルタ計算部26によって地域要求電力(AR)がフィルタリングされる。そして、ステップS22のAR配分計算部27において、各発電ユニットに対して地域要求電力(AR)の配分量が求められ、ステップS23の目標指令値作成部22へ入力される。
その後、ステップS25の上げ/下げ判定手段23、またはステップS26の数値指令伝送部24に伝送され、ステップS27の各発電ユニットに指令を出すことになる。また、ステップS21においてARフィルタ計算部26において作成したELDスケジュールを補正するための補正値は、ステップS202のELDスケジュール計算部31に入力される。
一方、ステップS201の運用データのオンライン予測需要部29、前日運転計画部30、およびステップS202のELDスケジュール計算部31による経済負荷配分の計算結果(ELD値)が作成され、各目標指令値作成部22に入力される。
ここで、目標指令値作成部22への入力は、各発電ユニット出力入力部20の出力と、AR配分部27からの配分量とELDスケジュール計算部31からの経済負荷配分の計算結果(ELD値)とがあり、そして、ELDスケジュール計算部31へは、発電ユニット端総需要計算部28から求めたオンライン予測需要部29と前日運転計画部30およびARフィルタ計算部26において作成されたELDスケジュールを補正するための補正値が入力される。
第1の実施例
本発明の第1の実施例を説明する。この第1の実施例において、AR配分部27は、負荷周波数制御が行われる制御周期毎(例えば、T秒毎)に、フィルタリングした地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分する機能を持つ。その際、各発電ユニットの最大出力、最小出力の情報が必要となる。しかし、中央給電指令所において設備データとして設定している出力上下限情報と、実際に現地発電所側で設定している出力上下限情報とが異なっている場合、実際に出力変動可能な電力量とは異なる地域要求電力(AR)が各発電ユニットに配分されていることになり、制御性能を悪化させる要因となる。
そこで、中央給電指令所が設備データとして設定している固定データを用いるのではなく、現地発電所側において設定されている出力上下限情報を用いて地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分する方法を考える。
具体的には、負荷周波数制御が行われる制御周期毎(例えば、T秒毎)に、現地発電所側において設定されている各発電ユニットの最大出力、最小出力の情報を中央給電指令所に伝送し、その情報を用いて地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分することで、リアルタイムな情報を基にした地域要求電力(AR)の配分を行うことが可能となる。
Figure 2008042961
この第1の実施例によれば、実際の各発電ユニットの出力上下限に基づいた情報として地域要求電力(AR)を配分することができ、制御残や過制御が少なくなり、制御性能が向上する。
第2の実施例
本発明の第2の実施例を説明する。この第2の実施例において、AR配分部27は、負荷周波数制御が行われる制御周期毎(例えば、T秒毎)に、フィルタリングした地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分する機能を持つ。その際、各発電ユニットの出力変化速度の情報が必要となるが、中央給電指令所において設備データとして設定している出力変化速度情報と、実際に現地発電所側で設定している出力変化速度情報とが異なっている場合、実際に出力変動可能な電力量とは異なる地域要求電力(AR)が各発電ユニットに配分されていることになり、制御性能を悪化させる要因となる。
そこで、中央給電指令所が設備データとして設定している固定データを用いるのではなく、現地発電所側において設定されている出力変化速度情報を用いて地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分する方法を考える。
具体的には、負荷周波数制御が行われる制御周期毎(例えば、T秒毎)に、現地発電所側において設定されている各発電ユニットの出力変化速度の情報を中央給電指令所に伝送し、その情報を用いて地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分することで、リアルタイムな情報を基にした地域要求電力(AR)の配分を行うことが可能となる。
Figure 2008042961
この第2の実施例によれば、実際の各発電ユニットの出力変化速度に基づいた情報として地域要求電力(AR)を配分することができ、制御残や過制御が少なくなり、制御性能が向上する。
第3の実施例
本発明の第3の実施例を説明する。上述した第1の実施例では、現地発電所側で設定している出力変化速度情報を用いて地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分する手段であったが、その情報を用いたとしても、実際の発電ユニットの単位時間当たりの出力変化速度は常時一定ではなく、出力帯や外気温度などの影響で変化しているため、実際の出力変化速度とは若干異なる。
そのため、この第3の実施例では、第1の実施例での出力変化速度(A)と、時々刻々変化する発電ユニットの変化状況に応じて算出する出力変化速度(B)の双方の出力変化速度を考慮し、出力変化速度情報を見直す方法を考える。
そして、この第3の実施例では、時々刻々変化する発電ユニットの出力変化速度(B)を把握する手段として、現在から過去一定時間前(Nポイント前)までの発電ユニット指令状況を考慮して、上げ、または下げ指令を行った回数に対する発電ユニットの変化量を算出し、単位時間(負か周波数制御が行われる制御周期(例えば、T秒間))の出力変化速度(B)を修正する方式を考える(具体的な手段は、特願2006-19414号の実施の形態1)。
<上げ/下げ指令の場合>
Figure 2008042961
<数値指令の場合>
Figure 2008042961
出力変化速度(A)と出力変化速度(B)とを基に、実際に地域要求電力(AR)を配分する際に用いる出力変化速度を(6)式により算出する。
Figure 2008042961
この第3の実施例によれば、実際の各発電ユニットの出力変化速度に基づいた情報として地域要求電力(AR)を配分することができ、制御残や過制御が少なくなり、制御性能が向上する。
第4の実施例
本発明の第4の実施例を説明する。この第4の実施例において、AR配分部27は、負荷周波数制御が行われる制御周期毎(例えば、T秒毎)に、フィルタリングした地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分する機能を持つ。各発電ユニットに配分する際には、地域要求電力(AR)の配分対象の発電ユニットのみに対して行うことになるが、ある発電ユニットの現在出力が図3に示す例のように、中バンドの上限付近にいる場合には、できるだけ早く上バンドに近付ける方が望ましい。
特に、需要変動が朝の立ち上がりのように増加傾向にある場合、下側のバンドから上側のバンドに移るためのバンド切替時間が生じるため、個々の発電ユニットの出力帯(出力バンド)は、需要変動に合わせて可能な限り早く上側の出力バンドに移し、需要増加に対応できる発電ユニットを増やす必要性がある。そこで、地域要求電力(AR)を配分する際の各発電ユニット優先順位方法について考える。
具体的には、地域要求電力(AR)の符号が正の場合、地域要求電力(AR)の配分対象となる各発電ユニットに対して、“現在出力”と“現在出力が留まっている出力帯の上限値”との差分を算出し、その差分が小さい順に発電ユニットに優先順位を設ける。その優先順位の順番に地域要求電力(AR)を、負荷周波数制御が行われる制御周期(例えば、T秒毎)に変化できる電力量(出力変化速度)として配分する。
もし、地域要求電力(AR)の配分対象となる発電ユニット全てに配分しても配分し切れない場合は、再度、優先順位の高い順に配分することとし、全ての地域要求電力(AR)が配分された時点で終了とする。図3の例では、3つの出力バンドがある場合での説明であるが、出力バンドの数に制約はない。
図4は、AR配分部27の動作を示すフローチャートである。まず、発電ユニット台数を確認し(ステップS11)、次いで個々の発電ユニットにつき現在出力のある出力バンドの上限値iから現在出力iを減算して差分を求める(ステップS12)。求められた差分を小さい順に並び変える(ステップS13、ステップS14)。
ここで、改めて発電ユニット台数を確認し(ステップS15)、次いで個々の発電ユニットに優先順位にしたがって地域要求電力(AR)を配分する(ステップS16、S17)。これを、全ての発電ユニットにつき配分し終わるまで行う(ステップS18)。
この第4の実施例によれば、地域要求電力(AR)に対して、需要状況に合わせて、出力変動が可能な発電ユニットを増加させることができ、制御残が少なくなることで、制御性能が向上する。
第5の実施例
本発明の第5の実施例を説明する。この第5の実施例において、AR配分部27は、負荷周波数制御が行われる制御周期毎(例えば、T秒毎)に、フィルタリングした地域要求電力(AR)を各発電ユニットに配分する機能を持つ。各発電ユニットに配分する際には、地域要求電力(AR)の配分対象の発電ユニットのみに対して行うことになるが、ある発電ユニットの現在出力が図5に示す例のように、中バンドの下限付近にいる場合には、できるだけ早く下バンドに近付ける方が望ましい。
特に、需要変動が夕方の立ち下がりのように減少傾向にある場合、上側のバンドから下側のバンドに移るためにバンド切替時間が生じる。このため、個々の発電ユニットの出力帯(出力バンド)は需要変動に合わせて可能な限り早く下側の出力バンドに移し、需要減少に対応できる発電ユニットを増やす必要性がある。そこで、地域要求電力(AR)を配分する際の各発電ユニット優先順位方法について考える。
具体的には、地域要求電力(AR)の符号が負の場合、地域要求電力(AR)の配分対象となる各発電ユニットに対して、“現在出力”と“現在出力が留まっている出力帯の下限値”との差分を算出し、その差分が小さい順に発電ユニットに優先順位を設ける。その優先順位の順番に地域要求電力(AR)を、負荷周波数制御が行われる制御周期(例えば、T秒毎)に変化できる電力量(出力変化速度)として配分する。
もし、地域要求電力(AR)の配分対象となる発電ユニット全てに配分しても配分し切れない場合は、再度、優先順位の高い順に配分することとし、全ての地域要求電力(AR)が配分された時点で終了とする。図5の例では、3つの出力バンドがある場合での説明であるが、出力バンドの数に制約はない。
図6は、AR配分部27の動作を示すフローチャートである。まず、発電ユニット台数を確認し(ステップS21)、次いで個々の発電ユニットにつき現在出力のある出力バンドの上限値iから現在出力iを減算して差分を求める(ステップS22)。求められた差分を小さい順に並び変える(ステップS23、ステップS24)。
ここで、改めて発電ユニット台数を確認し(ステップS25)、次いで個々の発電ユニットに優先順位にしたがって地域要求電力(AR)を配分する(ステップS26、S27)。これを、全ての発電ユニットにつき配分し終わるまで行う(ステップS28)。
この第5の実施例によれば、地域要求電力(AR)に対して、需要状況に合わせて、出力変動が可能な発電ユニットを増加させることができ、制御残が少なくなることで、制御性能が向上する。
本発明の適用対象である電力系統負荷周波数制御システムの構成図。 本発明における地域要求電力の配分のための処理内容を示すフローチャート。 発電ユニットにおける出力上昇状態を示す説明図。 地域要求電力が上昇している場合の本発明の実施例における処理内容を示すフローチャート。 発電ユニットにおける出力下降状態を示す説明図。 地域要求電力が下降している場合の本発明の実施例における処理内容を示すフローチャート。
符号の説明
1:電力系統
2:計算機
201,202,・・・,20n:発電ユニット出力入力部
211,212,・・・,21n:発電ユニット情報入力部
221,222,・・・,22n:目標指令値作成部
231,232,・・・,23n:上げ/下げ指令判定手段
241,242,・・・,24n:数値指令伝送部
25・・・AR計算部
26・・・ARフィルタ部
27・・・AR配分部
28・・・発電端総需要計算部
29・・・オンライン予測需要部
30・・・前日運転計画部
31・・・ELDスケジュール計算部
3・・・他系統
4・・・連系線
5・・・MMI(マンマシンインターフェース)

Claims (8)

  1. 複数の発電ユニットを持った電力系統における周波数変化量(ΔF)を検出する第1の手段と、前記電力系統と他の電力系統とを連系する連系線の潮流変化量(ΔPT)を検出する第2の手段と、前記周波数変化量(ΔF)および前記連系線潮流変化量(ΔPT)を用いて地域要求電力(AR)を算出する第3の手段と、算出した前記地域要求電力(AR)をフィルタリングする第4の手段と、フィルタリングした前記地域要求電力(AR)を前記複数の発電ユニットそれぞれに配分する第5の手段と、その配分された前記地域要求電力(AR)および経済負荷配分制御(ELD)により算出したELDスケジュールから目標指令値を算出する第6の手段と、前記複数の発電ユニットそれぞれにつき算出した目標指令値に基いて対象とする発電ユニットに指令として伝送する第7の手段とをそなえた負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第5の手段は、前記地域要求電力(AR)を発電ユニット毎に配分するための情報として、現地発電所側において設定されている情報を用いる
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
  2. 請求項1記載の負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第5の手段は、前記地域要求電力(AR)を発電ユニット毎に配分するための情報として、現地発電所側において設定されている出力上下限情報を用いる
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
  3. 請求項1記載の負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第5の手段は、前記地域要求電力(AR)を前記複数の発電ユニットそれぞれに配分するための情報として、現地発電所側において設定されている出力変化速度情報を用いる
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
  4. 請求項1記載の負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第5の手段は、前記地域要求電力(AR)を前記複数の発電ユニットそれぞれに配分するための情報として、現地発電所側において設定されている出力変化速度情報、および現在から過去一定時間までの各発電ユニットの出力変動量から修正した出力変化速度情報から算出する
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
  5. 請求項1記載の負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第5の手段は、地域要求電力(AR)の値が正である場合、発電ユニット出力と最大出力の差分に応じて、地域要求電力(AR)を配分する発電ユニットに優先順位を設ける
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
  6. 請求項1記載の負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第5の手段は、地域要求電力(AR)の値が負である場合、発電ユニット出力と最小出力の差分に応じて、地域要求電力(AR)を配分する発電ユニットに優先順位を設ける
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
  7. 請求項1記載の負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第7の手段は、前記複数の発電ユニットそれぞれにつき算出した目標指令値に基いて上げ/下げ指令の何れを出すかを判定し、対象とする発電ユニットに上げ/下げ指令として伝送する
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
  8. 請求項1記載の負荷周波数制御システムにおいて、
    前記第7の手段は、前記複数の発電ユニットそれぞれにつき算出した目標指令値に基いて対象とする発電ユニットに数値指令として伝送する
    ことを特徴とする負荷周波数制御システム。
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