JP2008040936A - 無人搬送車の走行制御装置 - Google Patents

無人搬送車の走行制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】4輪がそれぞれ独立に回転駆動する無人搬送車において、スリップの発生を未然に防止する。
【解決手段】前側のタイヤ14R,14Lが発生する駆動力と、後側のタイヤ15R、15Lが発生する駆動力が押し合うことにより生ずる抗力を、ロードセル50により検出する。前側の駆動力が大きくて抗力が発生した場合には、前側のチョッパ装置19R、19Lに駆動力を減少させる補正電圧指令HFを入力して、前側の駆動力を低減させると共に、後側のチョッパ装置29R、29Lに駆動力を増加させる補正電圧指令HFを入力して、後側の駆動力を増加させる。後側の駆動力が大きくて抗力が発生した場合には、前側のチョッパ装置19R、19Lに駆動力を増加させる補正電圧指令HFを入力して、前側の駆動力を増加させると共に、後側のチョッパ装置29R、29Lに駆動力を減少させる補正電圧指令HFを入力して、後側の駆動力を減少させる。
【選択図】図3

Description

本発明は無人搬送車の走行制御装置に関し、カーブ走行時などにおける車輪のスリップの発生を防止するように工夫したものである。
無人搬送車(AGV)は、様々な産業分野において搬送手段として利用されている。このような無人搬送車の種類として、4輪の回転駆動をそれぞれ独立に制御することができる、いわば四輪駆動型の無人搬送車がある。
ここで、四輪駆動型の無人搬送車の一例を、図面を参照して説明する。
図9は、無人搬送車を底面側から見た図であり、図10は、このタイプの無人搬送車に使用する走行ユニットを示す斜視図、図11は、この走行ユニットを示す底面図である。
図9に示すように、無人搬送車1の車体本体2の底面には、前側(進行方向の前側)に走行ユニット10が備えられ、後側(進行方向の後ろ側)に走行ユニット20が備えられている。
走行ユニット10と走行ユニット20は、配置位置が前側と後側とで異なるが両者の構造は同一である。そこで、図10及び図11を参照して、両走行ユニット10,20を代表して、走行ユニット10について、その詳細構造を説明する。
図10及び図11に示すように、走行ユニット10は、走行駆動部11と、旋回支持部12と、取付部13とで構成されている。
取付部13は、無人搬送車1の車体本体2の底面に固定取付されるものである。走行駆動部11は、旋回支持部12により、取付部13(車体本体2)に対して水平面内で旋回自在に取り付けられている。つまり、車体本体2に対して、走行駆動部11がステアリング旋回できるようになっている。
走行駆動部11には右タイヤ(右車輪)14Rと、左タイヤ(左車輪)14Lと、右駆動モータ15Rと、左駆動モータ15Lと、誘導線(誘導テープなど)を検出する誘導センサ16と、図示しない制御回路などが備えられている。
右タイヤ14Rは右駆動モータ15Rにより回転駆動され、左タイヤ14Lは左駆動モータ15Lにより回転駆動されるようになっている。右駆動モータ15Rによる右タイヤ14Rの回転数と、左駆動モータ15Lによる左タイヤ14Lの回転数は、それぞれ独立に制御されるようになっている。回転数を制御する制御回路については後述する。
車体本体2(取付部13)に対して、走行駆動部11がステアリング旋回することによって、右タイヤ14Rと左タイヤ14Lのステアリング角は常に一致している。
なお、図9〜図11では図示されていないが、車体本体2(取付部13)に対する、走行駆動部11(タイヤ14R、14L)のステアリング角を検出するステアリング角センサも備えられている。
後ろ側の走行ユニット20も、前側の走行ユニット10と同様に、走行駆動部21、旋回支持部22、取付部23、左右のタイヤ24R,24L、左右の駆動モータ25R,25L、誘導線(誘導テープなど)を検出する誘導センサ26、図示しない制御回路、ステアリング角センサなどにより構成されている。
ここで無人搬送車1の走行制御回路を、ブロック回路である図12を参照して説明する。
図12に示すように、前側の走行ユニット10には、誘導センサ16、ステアリング角センサ17、制御装置18、左右のチョッパ装置19R,19L、左右の駆動モータ15R,15L、左右のタイヤ14R,14Lが備えられている。
誘導センサ16は、走行ユニット10の車幅方向(左右方向)の中央位置と誘導センサの位置との車幅方向のズレを示す誘導誤差ΔFを出力する。ステアリング角センサ17は、左右のタイヤ14R、14Lのステアリング角θFを出力する。
制御装置18は、誘導誤差ΔFと、現在のステアリング角θFと、設定速度vを基に、誘導誤差ΔFが零となるような、右駆動モータ用の電圧指令SFRと左駆動モータ用の電圧指令SFLを出力する。
なお設定速度vは、無人搬送車1の車体本体2側に備えた速度コントローラから送られてくる。
右チョッパ装置19Rは、電圧指令SFRに応じたモータ電圧VFRを右駆動モータ15Rに送り、右駆動モータ15Rは、モータ電圧VFRに応じた回転速度でもって右タイヤ14Rを回転駆動する。つまり、右タイヤ14Rの回転速度は、電圧指令SFRに応じた速度となる。
左チョッパ装置19Lは、電圧指令SFLに応じたモータ電圧VFLを左駆動モータ15Lに送り、左駆動モータ15Rは、モータ電圧VFLに応じた回転速度でもって左タイヤ14Lを回転駆動する。つまり、左タイヤ14Lの回転速度は、電圧指令SFLに応じた速度となる。
同様に、後側の走行ユニット20には、誘導センサ26、ステアリング角センサ27、制御装置28、左右のチョッパ装置29R,29L、左右の駆動モータ25R,25L、左右のタイヤ24R,24Lが備えられている。
誘導センサ26は、走行ユニット20の車幅方向(左右方向)の中央位置と誘導センサの位置との車幅方向のズレを示す誘導誤差ΔRを出力する。ステアリング角センサ27は、左右のタイヤ24R、24Lのステアリング角θRを出力する。
制御装置28は、誘導誤差ΔRと、現在のステアリング角θRと、設定速度vを基に、誘導誤差ΔRが零となるような、右駆動モータ用の電圧指令SRRと左駆動モータ用の電圧指令SRLを出力する。
なお設定速度vは、無人搬送車1の車体本体2側に備えた速度コントローラから送られてくる。
右チョッパ装置29Rは、電圧指令SRRに応じたモータ電圧VRRを右駆動モータ25Rに送り、右駆動モータ25Rは、モータ電圧VRRに応じた回転速度でもって右タイヤ24Rを回転駆動する。つまり、右タイヤ24Rの回転速度は、電圧指令SRRに応じた速度となる。
左チョッパ装置29Lは、電圧指令SRLに応じたモータ電圧VRLを左駆動モータ25Lに送り、左駆動モータ25Rは、モータ電圧VRLに応じた回転速度でもって左タイヤ24Lを回転駆動する。つまり、左タイヤ24Lの回転速度は、電圧指令SRLに応じた速度となる。
図12に示すような走行制御装置によりタイヤ14R、14L、24R、24Lの回転速度を制御することによって、設定速度vを維持しつつ誘導線に沿って走行していくことができる。
特開平6−99758号 特開2002−166739号
図9〜図12を基に説明した従来の無人搬送車の走行制御装置では、前側の走行ユニット10と後側の走行ユニット20がそれぞれ独立に走行トルクを発生しているため、カーブ走行時においては、走行ユニット10と走行ユニット20とが、相互に押し合う力を発生してしまう。
例えば、無人搬送車1を上方から見た図13の状態においては、走行ユニット10と走行ユニット20との間には、式(1)で示す抗力Freacが働く。従って、抗力Freacが0でない場合、タイヤ14R,14L,24R、24Lには、無人搬送車1を走行させるための力以外に、互いに押し合う力に抗する力が必要となり、この抗力Freacがタイヤ14R,14L,24R、24Lの持つ物理的な特性(タイヤの持つ摩擦力)を越えるとスリップが発生してしまう。
スリップが発生すると、コースアウトする原因の一つとなる。
抗力Freac=FFcosθF−FRcosθR ・・・(1)
但し、FF=(1/Rt)(T15R+T15L
R=(1/Rt)(T25R+T25L
reac :前側走行ユニット10と後側走行ユニット20との間に働く抗力。
F :前側走行ユニット10が発生する駆動力。
R :後側走行ユニット20が発生する駆動力。
θF:前側走行ユニット10の旋回中心(旋回支持部12の位置)と後側走行ユニット20旋回中心(旋回支持部22の位置)とを結んだ直線と、前側走行ユニット10の進行方向(駆動力を発生している方向)。
θR:前側走行ユニット10の旋回中心(旋回支持部12の位置)と後側走行ユニット20旋回中心(旋回支持部22の位置)とを結んだ直線と、後側走行ユニット20の進行方向(駆動力を発生している方向)。
t:タイヤ14R、14L、24R、24Lの半径。
15R:前側走行ユニット10の右駆動モータ15Rが発生するトルク。
15L:前側走行ユニット10の左駆動モータ15Lが発生するトルク。
25R:後側走行ユニット20の右駆動モータ25Rが発生するトルク。
25L:後側走行ユニット20の左駆動モータ25Lが発生するトルク。
なお特許文献1(特開平6−99758号)に示す、「四輪駆動車のトルク配分制御方法」では、四輪駆動車(自動車)において、オーバーステア化やスリップを防ぐために、遊星歯車機構を用いている。しかし、遊星歯車機構を用いているため、その分だけ部品点数や重量が増加してしまっていた。また、歯車における動力伝達損失も生じていた。
また特許文献2(特開2002−166739号)に示す、「無人搬送車のスリップの検知および解消方法」では、独立に回転駆動すると共に独立に操舵可能な多数の車軸を備えた無人搬送車において、各車軸に回転検知器を設け、各回転検知器による検知した回転数を基にスリップが発生している車軸を判定し、スリップが発生している車軸の回転速度を低下させるように制御している。しかし、この特許文献2に示す技術では、実際にスリップが発生した後に、このスリップ状態を解消するように制御するだけであり、スリップの発生を未然に防止するものではない。
本発明は、上記従来技術に鑑み、各車輪が独立に回転駆動する無人搬送車において、スリップの発生を未然に防止することができる無人搬送車の走行制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の無人搬送車の走行制御装置の構成は、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角を検出する第1のステアリング角センサと、
後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角を検出する第2のステアリング角センサと、
第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
無人搬送車の車体本体に備えられており、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力を検出し、検出した抗力の値に応じた値となっている抗力信号を出力する抗力検出センサと、
前記抗力検出信号を比例・積分演算すると共に正負反転して得た第1の補正電圧指令を第1と第2の電圧供給装置に送り、前記抗力検出信号を比例・積分演算して得た第2の補正電圧指令を第3と第4の電圧供給装置に送る補正回路を備えていることを特徴とする。
また本発明の無人搬送車の走行制御装置の構成は、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角を検出する第1のステアリング角センサと、
後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角を検出する第2のステアリング角センサと、
第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
無人搬送車の車体本体に備えられており、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力を検出し、検出した抗力の値に応じた値となっている抗力信号を出力する抗力検出センサと、
前記抗力検出信号を比例・積分演算する比例・積分演算器と、この比例・積分演算器により演算した演算値を反転させた値と零とを比較してその小さい方を第1の補正電圧指令として第1と第2の電圧供給装置に送る第1の最小値選択回路と、前記比例・積分演算器により演算した演算値と零とを比較してその小さい方を第2の補正電圧指令として第3と第4の電圧供給装置に送る第2の最小値選択回路とを有する補正回路を備えていることを特徴とする。
また本発明の無人搬送車の走行制御装置の構成は、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
無人搬送車の車体本体に備えられており、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力を検出し、検出した抗力の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力検出センサと、
抗力信号(α)≧0となっているときには、式(01)で示す値となっている第1の補正電圧指令を出力し、(α)<0となっているときには、式(02)で示す値となっている第2の補正電圧指令を出力する補正回路と、
式(01)で示す値となっている第1の補正電圧指令を半分の値にして第1と第2の電圧供給装置に送る第1の分割器と、式(02)で示す値となっている第2の補正電圧指令を半分の値にして第3と第4の電圧供給装置に送る第2の分割器とを備えていることを特徴とする。
−α/(K1cosθF)・・・(01)
α/(K1cosθR)・・・・(02)
ただし、K1は電圧指令に対する駆動力の比例定数である。
また本発明の無人搬送車の走行制御装置の構成は、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
第1の駆動モータのモータ電流値(IFR)を検出する第1の電流センサと第2の駆動モータのモータ電流値(IFL)を検出する第2の電流センサと、モータ電流値(IFR)とモータ電流値(IFL)とを加算したモータ電流値(IF)を出力する第1の加算回路と、
第3の駆動モータのモータ電流値(ILR)を検出する第3の電流センサと第4の駆動モータのモータ電流値(ILL)を検出する第4の電流センサと、モータ電流値(ILR)とモータ電流値(ILL)とを加算したモータ電流値(IL)を出力する第2の加算回路と、
式(03)に示す演算をすることにより、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力(Freac)を求め、求めた抗力(Freac)の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力演算回路と、
前記抗力検出信号(α)を比例・積分演算すると共に正負反転して得た第1の補正電圧指令を第1と第2の電圧供給装置に送り、前記抗力検出信号(α)を比例・積分演算して得た第2の補正電圧指令を第3と第4の電圧供給装置に送る補正回路を備えていることを特徴とする。
抗力(Freac)=K2(IF−IL)cosθF−K2(IR−IL)cosθR・・・(03)
ただし、K2はモータ電流に対する駆動力の比例定数、
Lは走行抵抗に相当するモータ電流値として予め設定した値である。
また本発明の無人搬送車の走行制御装置の構成は、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
第1の駆動モータのモータ電流値(IFR)を検出する第1の電流センサと第2の駆動モータのモータ電流値(IFL)を検出する第2の電流センサと、モータ電流値(IFR)とモータ電流値(IFL)とを加算したモータ電流値(IF)を出力する第1の加算回路と、
第3の駆動モータのモータ電流値(ILR)を検出する第3の電流センサと第4の駆動モータのモータ電流値(ILL)を検出する第4の電流センサと、モータ電流値(ILR)とモータ電流値(ILL)とを加算したモータ電流値(IL)を出力する第2の加算回路と、
式(04)に示す演算をすることにより、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力(Freac)を求め、求めた抗力(Freac)の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力演算回路と、
前記抗力検出信号(α)を比例・積分演算する比例・積分演算器と、この比例・積分演算器により演算した演算値を反転させた値と零とを比較してその小さい方を第1の補正電圧指令として第1と第2の電圧供給装置に送る第1の最小値選択回路と、前記比例・積分演算器により演算した演算値と零とを比較してその小さい方を第2の補正電圧指令として第3と第4の電圧供給装置に送る第2の最小値選択回路とを有する補正回路を備えていることを特徴とする。
抗力(Freac)=K2(IF−IL)cosθF−K2(IR−IL)cosθR・・・(04)
ただし、K2はモータ電流に対する駆動力の比例定数、
Lは走行抵抗に相当するモータ電流値として予め設定した値である。
また本発明の無人搬送車の走行制御装置の構成は、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
第1の駆動モータのモータ電流値(IFR)を検出する第1の電流センサと第2の駆動モータのモータ電流値(IFL)を検出する第2の電流センサと、モータ電流値(IFR)とモータ電流値(IFL)とを加算したモータ電流値(IF)を出力する第1の加算回路と、
第3の駆動モータのモータ電流値(ILR)を検出する第3の電流センサと第4の駆動モータのモータ電流値(ILL)を検出する第4の電流センサと、モータ電流値(ILR)とモータ電流値(ILL)とを加算したモータ電流値(IL)を出力する第2の加算回路と、
式(05)に示す演算をすることにより、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力(Freac)を求め、求めた抗力(Freac)の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力演算回路と、
抗力信号(α)≧0となっているときには、式(06)で示す値となっている第1の補正電圧指令を出力し、(α)<0となっているときには、式(07)で示す値となっている第2の補正電圧指令を出力する補正回路と、
式(06)で示す値となっている第1の補正電圧指令を半分の値にして第1と第2の電圧供給装置に送る第1の分割器と、式(07)で示す値となっている第2の補正電圧指令を半分の値にして第3と第4の電圧供給装置に送る第2の分割器とを備えていることを特徴とする。
抗力(Freac)=K2(IF−IL)cosθF−K2(IR−IL)cosθR・・・(05)
−α/(K1cosθF)・・・(06)
α/(K1cosθR)・・・・(07)
ただし、K2はモータ電流に対する駆動力の比例定数、
Lは走行抵抗に相当するモータ電流値として予め設定した値である。
1は電圧指令に対する駆動力の比例定数である。
また本発明の無人搬送車の走行制御装置の構成は、
請求項1乃至請求項6の何れか一項において、
前記無人搬送車の車体本体の底面には、前側の走行ユニットと後側の走行ユニットが備えられており、
前側の走行ユニットは、第1の駆動モータにより回転駆動する右輪と、第2の駆動モータにより回転駆動する左輪を備えた前側走行駆動部と、車体本体の底部に固定取付された前側固定部と、この前側固定部に対して前側走行駆動部を旋回自在に支持する前側旋回支持部とでなり、
後側の走行ユニットは、第3の駆動モータにより回転駆動する右輪と、第4の駆動モータにより回転駆動する左輪を備えた後側走行駆動部と、車体本体の底部に固定取付された後側固定部と、この後側固定部に対して後側走行駆動部を旋回自在に支持する旋回支持部とでなることを特徴とする。
本発明によれば、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力を、抗力検出センサまたは抗力演算回路により求め、求めた抗力が零となるように、駆動力を制御するようにしているため、実際に車輪にスリップが発生する前に、スリップの発生を防止することができる。これにより、コースアウトなく正確に誘導走行をすることができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき詳細に説明する。
実施例1では、図1及び図2に示すように、無人搬送車1の車体本体2の底面に、ロードセル50が貼付されている。このロードセル50の貼付位置は、前側走行ユニット10の旋回中心(旋回支持部12の位置)と後側走行ユニット20旋回中心(旋回支持部22の位置)とを結んだ直線上である。本例では、この直線の中間位置(前後方向の中間位置)にロードセル50を配置している。
このロードセル50は、走行ユニット10と走行ユニット20との間に生ずる抗力Freacに応じた抗力信号αを出力する。抗力Freacは、走行ユニット10と走行ユニット20とが互いに相手側に押し合うことにより生ずるものである。本例では、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力が、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力よりも大きいときには、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が正(+)となり、逆に、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力が、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力よりも大きいときには、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が負(−)となるように設定している。
そして、実施例1では、図3に示すように、走行制御装置に補正回路100を備え、電圧指令SFR、SFL、SRR、SRLに補正電圧指令HF、HRを付加するという調整をすることにより、抗力Freacの値が零になるよう制御している。
この補正回路100により、電圧指令SFR、SFL、SRR、SRLに補正電圧指令HF、HRを付加する調整動作については後述する。
なお、無人搬送車1の車体本体2に備えた、走行ユニット10と走行ユニット20の構成は、従来技術と同じである。
即ち、走行ユニット10は、走行駆動部11と、旋回支持部12と、取付部13とで構成されている。
そして、走行駆動部11には右タイヤ(右車輪)14Rと、左タイヤ(左車輪)14Lと、右駆動モータ15Rと、左駆動モータ15Lと、誘導線(誘導テープなど)を検出する誘導センサ16と、ステアリング角センサ17と、制御装置18と、左右のチョッパ装置19R,19Lが備えられている。
同様に、走行ユニット20は、走行駆動部21と、旋回支持部22と、取付部23とで構成されている。
そして、走行駆動部21には右タイヤ(右車輪)24Rと、左タイヤ(左車輪)24Lと、右駆動モータ25Rと、左駆動モータ25Lと、誘導線(誘導テープなど)を検出する誘導センサ26と、ステアリング角センサ27と、制御装置28と、左右のチョッパ装置29R,29Lが備えられている。
ここで図3を参照して、実施例1の走行制御装置による調整動作を説明する。
ロードセル50は、走行ユニット10と走行ユニット20との間に生ずる抗力Freacに応じた抗力信号αを出力する。
補正回路100のPIコントローラ101は、抗力信号αをPI演算し、PI演算結果である値を反転回路102にて反転させた値の信号を、前側走行ユニット10に送る補正電圧指令HFとして出力し、また、PI演算結果である値を、後側走行ユニット20に送る補正電圧指令HRとし出力する。
前側走行ユニット10には、加算回路111,112が備えられており、加算回路111にて電圧指令SFRと補正電圧指令HFとが加算されて右チョッパ装置19Rに入力され、加算回路112にて電圧指令SFLと補正電圧指令HFとが加算されて左チョッパ装置19Lに入力される。
後側走行ユニット20には、加算回路121,122が備えられており、加算回路121にて電圧指令SRRと補正電圧指令HRとが加算されて右チョッパ装置29Rに入力され、加算回路122にて電圧指令SRLと補正電圧指令HRとが加算されて左チョッパ装置29Lに入力される。
このようにして電圧指令を調整しているため、例えば、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力が、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が正(+)となっているときには、補正電圧指令HFが負の値となって、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R、19Lに入力される電圧指令が小さくなり、また、補正電圧指令HRが正の値となって、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令が大きくなる。この結果、前側走行ユニット10が発生する駆動力が減少すると共に、後側走行ユニット20が発生する駆動力が増加して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
逆に、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力が、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が負(−)となっているときには、補正電圧指令HFが正の値となって、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R、19Lに入力される電圧指令が大きくなり、また、補正電圧指令HRが負の値となって、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令が小さくなる。この結果、前側走行ユニット10が発生する駆動力が増加すると共に、後側走行ユニット20が発生する駆動力が減少して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
このようにして、抗力Freacが零になるような制御が行われるため、タイヤ14R,14L,15R,15Lのスリップの発生を未然に防止することができ、これにより、スリップに起因するコースアウトの発生を防止することができる。
実施例2では、図4に示すように、補正回路100の代わりに補正回路200を用いている。補正回路200には、PIコントローラ201と、反転回路202の他に、最小値選択回路203,204が設けられている。
図4に示す最小値選択回路203は、抗力信号αをPIコントローラ201によりPI演算したPI演算値を判定回路202にて反転させた値と、零とを比較し、その小さい方を補正電圧指令HFとして出力する。このため補正電圧指令HFの値は、負の値か、または0となる。
また最小値選択回路204は、抗力信号αをPIコントローラ202によりPI演算した値と、零とを比較し、その小さい方を補正電圧指令HRとして出力する。このため補正電圧指令HRの値は、負の値か、または0となる。
したがって図4に示すような補正回路200を使用した場合には、例えば、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力が、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が正(+)となっているときには、補正電圧指令HFが負の値となって、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R、19Lに入力される電圧指令が小さくなる。このとき、補正電圧指令HRの値は0になっているため、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令は変化しない。この結果、前側の走行ユニット10の駆動力のみが低下して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
逆に、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力が、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が負(−)となっているときには、補正電圧指令HRが負の値となって、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R、29Lに入力される電圧指令が小さくなる。このとき、補正電圧指令HFの値は0になっているため、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R,19Lに入力される電圧指令は変化しない。この結果、後側の走行ユニット20の駆動力のみが低下して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
このようにして、抗力Freacが零になるような制御が行われるため、タイヤ14R,14L,15R,15Lのスリップの発生を未然に防止することができ、これにより、スリップに起因するコースアウトの発生を防止することができる。
実施例3では図5に示すように、走行制御装置に補正回路300を備えている。この補正回路300には、ロードセル50から抗力Freacの大きさを示す抗力信号αと、前側の走行ユニット10のステアリング角θFと、後側の走行ユニット20のステアリング角θRが入力されている。
補正回路300は、抗力Freac≧0の場合(抗力信号α≧0の場合)には、後述する式(7)で示す値となっている補正電圧信号HFを前側の走行ユニット10に送る。この補正電圧信号HFは分割器310により値が1/2となって、それぞれが加算回路311,312を介して電圧指令SFRと電圧指令SFLに加えられる。
この場合、抗力Freac≧0(抗力信号α≧0)となっているため、式(7)で示す補正電圧信号HFは負の値となっている。
なお、後側の走行ユニット20へは、補正電圧指令HRは送らない。
このため、前側走行ユニット10のチョッパ装置19R,19Lに入力される電圧指令が、式(7)で示す値だけ減り、前側走行ユニット10の駆動力が減少して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
なお、抗力Freac≧0の場合(抗力信号α≧0の場合)において、式(7)で示す値となっている補正電圧信号HFを前側の走行ユニット10に送ることにより、抗力Freacが零になるような制御が行われる理由については後述する。
一方、抗力Freac<0の場合(抗力信号α<0の場合)には、補正回路300は、後述する式(11)で示す値となっている補正電圧信号HRを後側の走行ユニット20に送る。この補正電圧信号HRは分割器320により値が1/2となって、それぞれが加算回路321,322を介して電圧指令SRRと電圧指令SRLに加えられる。
この場合、抗力Freac<0(抗力信号α<0)となっているため、式(11)で示す補正電圧信号HRは負の値となっている。
なお、前側の走行ユニット10へは、補正電圧指令HFは送らない。
このため、後側走行ユニット20のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令が、式(11)で示す値だけ減り、後側走行ユニット20の駆動力が減少して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
なお、抗力Freac<0の場合(抗力信号α<0の場合)において、式(11)で示す値となっている補正電圧信号HRを後側の走行ユニット20に送ることにより、抗力Freacが零になるような制御が行われる理由については後述する。
次に、抗力Freac≧0の場合(抗力信号α≧0の場合)において、式(7)で示す値となっている補正電圧信号HFを前側の走行ユニット10に送ることにより、抗力Freacが零になり、また、抗力Freac<0の場合(抗力信号α<0の場合)において、式(11)で示す値となっている補正電圧信号HRを後側の走行ユニット20に送ることにより、抗力Freacが零になる理由を説明する。
前側走行ユニット10が発生する駆動力をFF、後側走行ユニット20が発生する駆動力をFRとしたときには、駆動力FFは式(2)により表すことができ、駆動力FRは式(3)により表すことができる。
F=K1(SF−SL)=K1(SFR+SFL)−K1L・・・(2)
R=K1(SR−SL)=K1(SRR+SRL)−K1L・・・(3)
ただし、
1は電圧指令に対する駆動力の比例定数(電圧指令にK1を掛けると駆動力が得られる関係になっており、K1の値は無人搬送車の走行制御装置に応じて予め設定されている)、
Lは走行抵抗に相当する電圧指令、
F=SFR+SFL
R=SRR+SRL
である。
また前述したように、抗力Freacは式(1)より示される。
抗力Freac=FFcosθF−FRcosθR ・・・(1)
但し、
θF:前側走行ユニット10の旋回中心(旋回支持部12の位置)と後側走行ユニット20旋回中心(旋回支持部22の位置)とを結んだ直線と、前側走行ユニット10の進行方向(駆動力を発生している方向)。
θR:前側走行ユニット10の旋回中心(旋回支持部12の位置)と後側走行ユニット20旋回中心(旋回支持部22の位置)とを結んだ直線と、後側走行ユニット20の進行方向(駆動力を発生している方向)。
抗力Freac≧0の場合(抗力信号α≧0の場合)において、抗力Freacを0にするために、前側走行ユニット10に送る補正電圧指令をHFとすると、次式(2−1)が成立する。
F=K1(SF−SL+HF)・・・(2−1)
式(1)において、左辺の抗力Freacを0とし、右辺のFFに式(2−1)を代入し、右辺のFRに式(3)を代入すると、次式(4)が成立し、式(4)を変形すると式(5)が得られる。
0=K1(SF−SL+HF)cosθF−K1(SR−SL)cosθR・・・(4)
0=K1(SFcosθF−SRcosθR+HFcosθF)−K1L(cosθF−cosθR)・・・(5)
式(5)において、右辺2項目を0とみなすと、
0=K1(SFcosθF−SRcosθR+HFcosθF)・・・(5−1)
となる。
式(5−1)を変形すると
1FcosθF=−K1(SFcosθF−SRcosθR)=−Freac・・・(6)
となる。
よって、
F=−Freac/(K1cosθF)=−α/(K1cosθF)・・・(7)
となる。
したがって、式(7)で示す値となっている補正電圧指令HFを、前側走行ユニット10のチョッパ装置19R,19Lに入力することより、抗力Freacを0にすることができるのである。
同様にして、抗力Freac<0の場合(抗力信号α<0の場合)において、抗力Freacを0にするために、後側走行ユニット20に送る補正電圧指令をHRとすると、次式(3−1)が設立する。
R=K1(SR−SL+HR)・・・(3−1)
式(1)において、左辺の抗力Freacを0とし、右辺のFRに式(3−1)を代入し、FFに式(2)を代入すると、次式(8)が成立し、式(8)を変形すると式(9)が得られる。
0=K1(SF−SL)cosθF−K1(SR−SL+HR)cosθR・・・(8)
0=K1(SFcosθF−SRcosθR−HRcosθR)−K1L(cosθF−cosθR)・・・(9)
式(9)において、右辺2項目を0とみなすと、
0=K1(SFcosθF−SRcosθR−HRcosθR)・・・(9−1)
となる。
式(9−1)を変形すると
1RcosθR=K1(SFcosθF−SRcosθR)=Freac・・・(10)
となる。
よって、
R=Freac/(K1cosθR)=α/(K1cosθR)・・・(11)
となる。
したがって、式(11)で示す値となっている補正電圧指令HFを、後側走行ユニット20のチョッパ装置29R,29Lに入力することより、抗力Freacを0にすることができるのである。
このようにして、抗力Freacが零になるような制御が行われるため、タイヤ14R,14L,15R,15Lのスリップの発生を未然に防止することができ、これにより、スリップに起因するコースアウトの発生を防止することができる。
上述した実施例1〜実施例3では、ロードセルを用いて抗力Freacを求めていたが、実施例4及び後述する実施例5,6では、駆動モータ15R,15L,25R,25Lに流れるモータ電流を検出し、検出したモータ電流値と、走行ユニット10,20のステアリング角θF,θRから、抗力Freacを演算する。
そして、演算して求めた抗力Freacの値が零になるように、前側走行ユニット10の電圧指令SFR,SFLや後側走行ユニット20の電圧指令SRR,SRLを調整する。
このため、駆動モータ15R,15L,25R,25Lに流れるモータ電流を検出し、検出したモータ電流値と、走行ユニット10,20のステアリング角θF,θRから、抗力Freacを演算することができることを先に説明する。
前側走行ユニット10が発生する駆動力をFF、後側走行ユニット20が発生する駆動力をFRとしたときには、駆動力FFは式(12)により表すことができ、駆動力FRは式(13)により表すことができる。
F=K2(IF−IL)=K2(IFR+IFL)−K2L・・・(12)
R=K2(IR−IL)=K2(IRR+IRL)−K2L・・・(13)
ただし、
2モータ電流に対する駆動力の比例定数(モータ電流にK2を掛けると駆動力が得られる関係となっており、K2の値はモータに応じて予め設定している)、
Lは走行抵抗に相当するモータ電流値(この値はモータに応じて予め設定している)、
FRは前側走行ユニット10の右駆動モータ15Rのモータ電流、
FLは前側走行ユニット10の左駆動モータ15Lのモータ電流、
RRは後側走行ユニット20の右駆動モータ25Rのモータ電流、
RLは後側走行ユニット20の左駆動モータ25Lのモータ電流、
F=IFR+IFL (つまりIFは、前側走行ユニット10の駆動モータ15R,15Lの合計のモータ電流)、
R=IRR+IRL (つまりIRは、後側走行ユニット20の駆動モータ25R,25Lの合計のモータ電流)、
である。
また前述したように、抗力Freacは式(1)より示される。
抗力Freac=FFcosθF−FRcosθR ・・・(1)
したがって、式(1)のFF,FRに、式(12)(13)を代入すると、抗力Freacは式(14)により示される。
reac=K2(IF−IL)cosθF−K2(IR−IL)cosθR・・・(14)
式(14)から分かるように、抗力Freacは、前側走行ユニット10の駆動モータ15R,15Lに流れるモータ電流IFと、後側走行ユニット20の駆動モータ25R,25Lに流れるモータ電流IRと、走行ユニット10,20のステアリング角θF,θRから求めることができる。
実施例4では、図6に示すように、走行制御装置に補正回路400を備えている。この補正回路400は、抗力演算回路410と、PIコントローラ401と、反転回路402を有している。
前側走行ユニット10には、加算回路411,412と、右駆動モータ15Rのモータ電流IFRを検出する電流センサ413と、左駆動モータ15Lのモータ電流IFLを検出する電流センサ414と、モータ電流IFRとモータ電流IFLを加算して合計のモータ電流IFを出力する加算回路415を備えている。
後側走行ユニット20には、加算回路421,422と、右駆動モータ25Rのモータ電流IRRを検出する電流センサ423と、左駆動モータ25Lのモータ電流IRLを検出する電流センサ424と、モータ電流IRRとモータ電流IRLを加算して合計のモータ電流IRを出力する加算回路425を備えている。
補正回路400の抗力演算回路410には、合計のモータ電流IF,IRと、走行ユニット10,20のステアリング角θF,θRが入力される。抗力演算回路410は、式(14)を用いて抗力Freacを演算し、この抗力Freacに応じた抗力信号αを出力する。
PIコントローラ401は、抗力信号αをPI演算し、PI演算結果である値を反転回路402にて反転させた値の信号を、前側走行ユニット10に送る補正電圧指令HFとして出力し、また、PI演算結果である値を、後側走行ユニット20に送る補正電圧指令HRとし出力する。
前側走行ユニット10では、加算回路411にて電圧指令SFRと補正電圧指令HFとが加算されて右チョッパ装置19Rに入力され、加算回路412にて電圧指令SFLと補正電圧指令HFとが加算されて左チョッパ装置19Lに入力される。
後側走行ユニット20では、加算回路421にて電圧指令SRRと補正電圧指令HRとが加算されて右チョッパ装置29Rに入力され、加算回路422にて電圧指令SRLと補正電圧指令HRとが加算されて左チョッパ装置29Lに入力される。
このようにして電圧指令を調整しているため、例えば、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力が、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が正(+)となっているときには、補正電圧指令HFが負の値となって、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R、19Lに入力される電圧指令が小さくなり、また、補正電圧指令HRが正の値となって、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令が大きくなる。この結果、前側走行ユニット10が発生する駆動力が減少すると共に、後側走行ユニット20が発生する駆動力が増加して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
逆に、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力が、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が負(−)となっているときには、補正電圧指令HFが正の値となって、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R、19Lに入力される電圧指令が大きくなり、また、補正電圧指令HRが負の値となって、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令が小さくなる。この結果、前側走行ユニット10が発生する駆動力が増加すると共に、後側走行ユニット20が発生する駆動力が減少して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
このようにして、抗力Freacが零になるような制御が行われるため、タイヤ14R,14L,15R,15Lのスリップの発生を未然に防止することができ、これにより、スリップに起因するコースアウトの発生を防止することができる。
実施例5では、図7に示すように、走行制御装置に補正回路500を備えている。この補正回路500は、抗力演算回路510と、PIコントローラ501と、反転回路502の他に、最小値選択回路503,504を有している。
前側走行ユニット10には、加算回路511,512と、右駆動モータ15Rのモータ電流IFRを検出する電流センサ513と、左駆動モータ15Lのモータ電流IFLを検出する電流センサ514と、モータ電流IFRとモータ電流IFLを加算して合計のモータ電流IFを出力する加算回路515を備えている。
後側走行ユニット20には、加算回路521,522と、右駆動モータ25Rのモータ電流IRRを検出する電流センサ523と、左駆動モータ25Lのモータ電流IRLを検出する電流センサ524と、モータ電流IRRとモータ電流IRLを加算して合計のモータ電流IRを出力する加算回路525を備えている。
補正回路500の抗力演算回路510には、合計のモータ電流IF,IRと、走行ユニット10,20のステアリング角θF,θRが入力される。抗力演算回路510は、式(14)を用いて抗力Freacを演算し、この抗力Freacに応じた抗力信号αを出力する。
PIコントローラ501は、抗力信号αをPI演算する。
最小値選択回路503は、抗力信号αをPIコントローラ501によりPI演算したPI演算値を判定回路502にて反転させた値と、零とを比較し、その小さい方を補正電圧指令HFとして出力する。このため補正電圧指令HFの値は、負の値か、または0となる。
また最小値選択回路504は、抗力信号αをPIコントローラ502によりPI演算した値と、零とを比較し、その小さい方を補正電圧指令HRとして出力する。このため補正電圧指令HRの値は、負の値か、または0となる。
前側走行ユニット10では、加算回路511にて電圧指令SFRと補正電圧指令HFとが加算されて右チョッパ装置19Rに入力され、加算回路112にて電圧指令SFLと補正電圧指令HFとが加算されて左チョッパ装置19Lに入力される。
後側走行ユニット20では、加算回路521にて電圧指令SRRと補正電圧指令HRとが加算されて右チョッパ装置29Rに入力され、加算回路122にて電圧指令SRLと補正電圧指令HRとが加算されて左チョッパ装置29Lに入力される。
したがって図7に示すような補正回路500を使用した場合には、例えば、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力が、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が正(+)となっているときには、補正電圧指令HFが負の値となって、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R、19Lに入力される電圧指令が小さくなる。このとき、補正電圧指令HRの値は0になっているため、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令は変化しない。この結果、前側の走行ユニット10の駆動力のみが低下して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
逆に、走行ユニット20から走行ユニット10に向かう方向の力が、走行ユニット10から走行ユニット20に向かう方向の力よりも大きく、抗力Freacの値(抗力信号αの値)が負(−)となっているときには、補正電圧指令HRが負の値となって、後側走行ユニット20の左右のチョッパ装置29R、29Lに入力される電圧指令が小さくなる。このとき、補正電圧指令HFの値は0になっているため、前側走行ユニット10の左右のチョッパ装置19R,19Lに入力される電圧指令は変化しない。この結果、後側の走行ユニット20の駆動力のみが低下して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
このようにして、抗力Freacが零になるような制御が行われるため、タイヤ14R,14L,15R,15Lのスリップの発生を未然に防止することができ、これにより、スリップに起因するコースアウトの発生を防止することができる。
実施例6では、図8に示すように、走行制御装置に補正回路600を備えている。この補正回路600は、抗力演算回路610と、演算回路630を有している。
前側走行ユニット10には、加算回路611,612と、右駆動モータ15Rのモータ電流IFRを検出する電流センサ613と、左駆動モータ15Lのモータ電流IFLを検出する電流センサ614と、モータ電流IFRとモータ電流IFLを加算して合計のモータ電流IFを出力する加算回路641と、分割器616を備えている。
後側走行ユニット20には、加算回路621,622と、右駆動モータ25Rのモータ電流IRRを検出する電流センサ623と、左駆動モータ25Lのモータ電流IRLを検出する電流センサ624と、モータ電流IRRとモータ電流IRLを加算して合計のモータ電流IRを出力する加算回路625と、分割器626を備えている。
補正回路600の抗力演算回路610には、合計のモータ電流IF,IRと、走行ユニット10,20のステアリング角θF,θRが入力される。抗力演算回路610は、式(14)を用いて抗力Freacを演算し、この抗力Freacに応じた抗力信号αを出力する。
演算回路630には、抗力信号αと、ステアリング角θF、θRが入力されている。
演算回路630は、抗力Freac≧0の場合(抗力信号α≧0の場合)には、前述した式(7)で示す値となっている補正電圧信号HFを前側の走行ユニット10に送る。この補正電圧信号HFは分割器616により値が1/2となって、それぞれが加算回路611,612を介して電圧指令SFRと電圧指令SFLに加えられる。
この場合、抗力Freac≧0(抗力信号α≧0)となっているため、式(7)で示す補正電圧信号HFは負の値となっている。
なお、後側の走行ユニット20へは、補正電圧指令HRは送らない。
このため、前側走行ユニット10のチョッパ装置19R,19Lに入力される電圧指令が、式(7)で示す値だけ減り、前側走行ユニット10の駆動力が減少して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
一方、抗力Freac<0の場合(抗力信号α<0の場合)には、演算回路630は、前述した式(11)で示す値となっている補正電圧信号HRを後側の走行ユニット20に送る。この補正電圧信号HRは分割器626により値が1/2となって、それぞれが加算回路621,622を介して電圧指令SRRと電圧指令SRLに加えられる。
この場合、抗力Freac<0(抗力信号α<0)となっているため、式(11)で示す補正電圧信号HRは負の値となっている。
なお、前側の走行ユニット10へは、補正電圧指令HFは送らない。
このため、後側走行ユニット20のチョッパ装置29R,29Lに入力される電圧指令が、式(11)で示す値だけ減り、後側走行ユニット20の駆動力が減少して、抗力Freacが零になるような制御が行われる。
このようにして、抗力Freacが零になるような制御が行われるため、タイヤ14R,14L,15R,15Lのスリップの発生を未然に防止することができ、これにより、スリップに起因するコースアウトの発生を防止することができる。
なお上記実施例は、車体本体の底面に、前側走行ユニットと後側走行ユニットを備えた無人搬送車を対象とした走行制御走行である。
しかし、本願発明は上記実施例に示したタイプの無人搬送車に限らず、一対の(2つの)前輪と、一対の(2つの)後輪が、それぞれ、独立の駆動モータにより回転駆動され、しかも左右の前輪の操舵角が互いに同じになると共に、左右の後輪の操舵角が互いに同じになるようになっている、各種の無人搬送車に適用することができる。
本発明の実施例1を適用した無人搬送車を示す底面図。 本発明の実施例1を適用した無人搬送車を概略的に示す平面図。 本発明の実施例1に係る無人搬送車の走行制御装置を示すブロック構成図。 本発明の実施例2に係る無人搬送車の走行制御装置を示すブロック構成図。 本発明の実施例3に係る無人搬送車の走行制御装置を示すブロック構成図。 本発明の実施例4に係る無人搬送車の走行制御装置を示すブロック構成図。 本発明の実施例5に係る無人搬送車の走行制御装置を示すブロック構成図。 本発明の実施例6に係る無人搬送車の走行制御装置を示すブロック構成図。 従来技術に係る無人搬送車を示す底面図。 無人搬送車の走行ユニットを示す斜視図。 無人搬送車の走行ユニットを示す底面図。 従来技術に係る無人搬送車の走行制御装置を示すブロック構成図。 従来技術に係る無人搬送車を概略的に示す底面図。
符号の説明
1 無人搬送車
2 車体本体
10,20 走行ユニット
14R,14L,24R、24L タイヤ
15R,15L,25R,25L 駆動モータ
16,26 誘導センサ
17,27 ステアリング角センサ
18,28 制御装置
19R,19L,29R,29L チョッパ装置
50 ロードセル
100〜600 補正回路

Claims (7)

  1. ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
    ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
    前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
    前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
    後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
    後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
    車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
    車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
    前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角を検出する第1のステアリング角センサと、
    後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角を検出する第2のステアリング角センサと、
    第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
    第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    無人搬送車の車体本体に備えられており、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力を検出し、検出した抗力の値に応じた値となっている抗力信号を出力する抗力検出センサと、
    前記抗力検出信号を比例・積分演算すると共に正負反転して得た第1の補正電圧指令を第1と第2の電圧供給装置に送り、前記抗力検出信号を比例・積分演算して得た第2の補正電圧指令を第3と第4の電圧供給装置に送る補正回路を備えていることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
  2. ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
    ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
    前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
    前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
    後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
    後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
    車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
    車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
    前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角を検出する第1のステアリング角センサと、
    後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角を検出する第2のステアリング角センサと、
    第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
    第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    無人搬送車の車体本体に備えられており、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力を検出し、検出した抗力の値に応じた値となっている抗力信号を出力する抗力検出センサと、
    前記抗力検出信号を比例・積分演算する比例・積分演算器と、この比例・積分演算器により演算した演算値を反転させた値と零とを比較してその小さい方を第1の補正電圧指令として第1と第2の電圧供給装置に送る第1の最小値選択回路と、前記比例・積分演算器により演算した演算値と零とを比較してその小さい方を第2の補正電圧指令として第3と第4の電圧供給装置に送る第2の最小値選択回路とを有する補正回路を備えていることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
  3. ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
    ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
    前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
    前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
    後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
    後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
    車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
    車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
    前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
    後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
    第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
    第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    無人搬送車の車体本体に備えられており、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力を検出し、検出した抗力の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力検出センサと、
    抗力信号(α)≧0となっているときには、式(01)で示す値となっている第1の補正電圧指令を出力し、(α)<0となっているときには、式(02)で示す値となっている第2の補正電圧指令を出力する補正回路と、
    式(01)で示す値となっている第1の補正電圧指令を半分の値にして第1と第2の電圧供給装置に送る第1の分割器と、式(02)で示す値となっている第2の補正電圧指令を半分の値にして第3と第4の電圧供給装置に送る第2の分割器とを備えていることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
    −α/(K1cosθF)・・・(01)
    α/(K1cosθR)・・・・(02)
    ただし、K1は電圧指令に対する駆動力の比例定数である。
  4. ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
    ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
    前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
    前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
    後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
    後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
    車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
    車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
    前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
    後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
    第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
    第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    第1の駆動モータのモータ電流値(IFR)を検出する第1の電流センサと第2の駆動モータのモータ電流値(IFL)を検出する第2の電流センサと、モータ電流値(IFR)とモータ電流値(IFL)とを加算したモータ電流値(IF)を出力する第1の加算回路と、
    第3の駆動モータのモータ電流値(ILR)を検出する第3の電流センサと第4の駆動モータのモータ電流値(ILL)を検出する第4の電流センサと、モータ電流値(ILR)とモータ電流値(ILL)とを加算したモータ電流値(IL)を出力する第2の加算回路と、
    式(03)に示す演算をすることにより、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力(Freac)を求め、求めた抗力(Freac)の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力演算回路と、
    前記抗力検出信号(α)を比例・積分演算すると共に正負反転して得た第1の補正電圧指令を第1と第2の電圧供給装置に送り、前記抗力検出信号(α)を比例・積分演算して得た第2の補正電圧指令を第3と第4の電圧供給装置に送る補正回路を備えていることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
    抗力(Freac)=K2(IF−IL)cosθF−K2(IR−IL)cosθR・・・(03)
    ただし、K2はモータ電流に対する駆動力の比例定数、
    Lは走行抵抗に相当するモータ電流値として予め設定した値である。
  5. ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
    ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
    前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
    前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
    後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
    後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
    車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
    車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
    前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
    後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
    第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
    第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    第1の駆動モータのモータ電流値(IFR)を検出する第1の電流センサと第2の駆動モータのモータ電流値(IFL)を検出する第2の電流センサと、モータ電流値(IFR)とモータ電流値(IFL)とを加算したモータ電流値(IF)を出力する第1の加算回路と、
    第3の駆動モータのモータ電流値(ILR)を検出する第3の電流センサと第4の駆動モータのモータ電流値(ILL)を検出する第4の電流センサと、モータ電流値(ILR)とモータ電流値(ILL)とを加算したモータ電流値(IL)を出力する第2の加算回路と、
    式(04)に示す演算をすることにより、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力(Freac)を求め、求めた抗力(Freac)の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力演算回路と、
    前記抗力検出信号(α)を比例・積分演算する比例・積分演算器と、この比例・積分演算器により演算した演算値を反転させた値と零とを比較してその小さい方を第1の補正電圧指令として第1と第2の電圧供給装置に送る第1の最小値選択回路と、前記比例・積分演算器により演算した演算値と零とを比較してその小さい方を第2の補正電圧指令として第3と第4の電圧供給装置に送る第2の最小値選択回路とを有する補正回路を備えていることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
    抗力(Freac)=K2(IF−IL)cosθF−K2(IR−IL)cosθR・・・(04)
    ただし、K2はモータ電流に対する駆動力の比例定数、
    Lは走行抵抗に相当するモータ電流値として予め設定した値である。
  6. ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた前側の右輪及び左輪と、
    ステアリング角が互いに同じになるように、無人搬送車の車体本体に備えられた後側の右輪及び左輪と、
    前側の右輪を回転駆動する第1の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第1の駆動モータに送る第1の電圧供給装置と、
    前側の左輪を回転駆動する第2の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第2の駆動モータに送る第2の電圧供給装置と、
    後側の右輪を回転駆動する第3の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第3の駆動モータに送る第3の電圧供給装置と、
    後側の左輪を回転駆動する第4の駆動モータと、電圧指令が入力されるとこの電圧指令に応じたモータ電圧を第4の駆動モータに送る第4の電圧供給装置と、
    車体本体の前側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である前側誘導誤差を検出する第1の誘導センサと、
    車体本体の後側における車体本体の車幅方向の中央位置と誘導線とのズレ量である後側誘導誤差を検出する第2の誘導センサと、
    前側の右輪及び左輪のステアリング角である前側ステアリング角(θF)を検出する第1のステアリング角センサと、
    後側の右輪及び左輪のステアリング角である後側ステアリング角(θR)を検出する第2のステアリング角センサと、
    第1の電圧供給装置と第2の電圧供給装置に対して個別に第1の電圧指令と第2の電圧指令を送ると共に、前側誘導誤差と前側ステアリング角(θF)と設定速度を基に前側誘導誤差を零とするように、第1の電圧指令と第2の電圧指令の値を調整する第1の制御装置と、
    第3の電圧供給装置と第4の電圧供給装置に対して個別に第3の電圧指令と第4の電圧指令を送ると共に、後側誘導誤差と後側ステアリング角(θR)と設定速度を基に後側誘導誤差を零とするように、第3の電圧指令と第4の電圧指令の値を調整する第2の制御装置と、
    を備えた無人搬送車の走行制御装置において、
    第1の駆動モータのモータ電流値(IFR)を検出する第1の電流センサと第2の駆動モータのモータ電流値(IFL)を検出する第2の電流センサと、モータ電流値(IFR)とモータ電流値(IFL)とを加算したモータ電流値(IF)を出力する第1の加算回路と、
    第3の駆動モータのモータ電流値(ILR)を検出する第3の電流センサと第4の駆動モータのモータ電流値(ILL)を検出する第4の電流センサと、モータ電流値(ILR)とモータ電流値(ILL)とを加算したモータ電流値(IL)を出力する第2の加算回路と、
    式(05)に示す演算をすることにより、前側の右輪及び左輪により発生する駆動力と、後側の右輪及び左輪により発生する駆動力とが押し合うことにより生ずる抗力(Freac)を求め、求めた抗力(Freac)の値に応じた値となっている抗力信号(α)を出力する抗力演算回路と、
    抗力信号(α)≧0となっているときには、式(06)で示す値となっている第1の補正電圧指令を出力し、(α)<0となっているときには、式(07)で示す値となっている第2の補正電圧指令を出力する補正回路と、
    式(06)で示す値となっている第1の補正電圧指令を半分の値にして第1と第2の電圧供給装置に送る第1の分割器と、式(07)で示す値となっている第2の補正電圧指令を半分の値にして第3と第4の電圧供給装置に送る第2の分割器とを備えていることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
    抗力(Freac)=K2(IF−IL)cosθF−K2(IR−IL)cosθR・・・(05)
    −α/(K1cosθF)・・・(06)
    α/(K1cosθR)・・・・(07)
    ただし、K2はモータ電流に対する駆動力の比例定数、
    Lは走行抵抗に相当するモータ電流値として予め設定した値である。
    1は電圧指令に対する駆動力の比例定数である。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項において、
    前記無人搬送車の車体本体の底面には、前側の走行ユニットと後側の走行ユニットが備えられており、
    前側の走行ユニットは、第1の駆動モータにより回転駆動する右輪と、第2の駆動モータにより回転駆動する左輪を備えた前側走行駆動部と、車体本体の底部に固定取付された前側固定部と、この前側固定部に対して前側走行駆動部を旋回自在に支持する前側旋回支持部とでなり、
    後側の走行ユニットは、第3の駆動モータにより回転駆動する右輪と、第4の駆動モータにより回転駆動する左輪を備えた後側走行駆動部と、車体本体の底部に固定取付された後側固定部と、この後側固定部に対して後側走行駆動部を旋回自在に支持する旋回支持部とでなることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
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