JP2008040212A - 両面画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子RDHを利用して画像形成支持体の両面の各々に熱定着によって可視画像を形成させた場合においても、得られる画像において十分な画像濃度が得られると共にトナー飛散が発生しない両面画像形成方法の提供。
【解決手段】 結着樹脂を含有するトナーと、重合処理によるフェノールホルムアルデヒド樹脂に磁性体微粉末が分散されたキャリアとからなる二成分現像剤により、像担持体上に形成させたトナー像を、画像形成支持体の一面上に転写し、一面に係る熱定着処理を行った後、前記二成分現像剤により像担持体上に形成させたトナー像を画像形成支持体の他面上に転写し、他面に係る熱定着処理を行う方法において、少なくとも前記画像形成支持体の一面に係る熱定着処理が、画像形成支持体の一面における表面温度がトナーに含有される結着樹脂のガラス転移点温度以上100℃未満となる加熱条件で行われることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フェノールホルムアルデヒド樹脂による樹脂分散型のキャリアを含有する二成分現像剤を用いる電子写真方式の両面画像形成方法に関する。
最近、電子写真方式の画像形成装置においては、いわゆる電子RDH(Recirculating Document Handler)を利用して電子的に両面印字が行われている。この電子RDHによる両面印字は、従来のアナログ複写機によって両面印字を行う方式とは異なり、画像形成支持体の一面に印字されたものをストックすることなく、直ちに当該画像形成支持体の他面に連続して印字することができる。すなわち、デジタル信号に変換された画像情報に基づき、静電潜像担持体上に第1の静電潜像を形成し、この静電潜像に基づいてトナー像を形成し、このトナー像を画像形成支持体の一面上に転写および定着処理した後、当該画像形成支持体をストックすることなく直ちにこの画像形成支持体の他面上に前記静電潜像担持体上に形成された第2の静電潜像に基づいて形成されたトナー像を転写および定着処理することにより、両面印字が行われる。
この電子RDHを利用した両面画像形成方法において、定着処理が加熱方式によって行われる場合は、定着処理による熱を保有した高温の画像形成支持体が機内を循環することとなり、画像形成支持体自体が保有する熱の影響を受けて機内の温度が上昇してしまう。
一方、二成分現像剤におけるキャリアとして、フェノールホルムアルデヒド樹脂中に磁性体微粉末が分散されてなる樹脂分散型のものは、軽量であり、また硬度も高いために、高い耐久性を有するキャリアとして有用である(例えば、特許文献1参照。)。このようなキャリアは、重合法によって製造されるために、真球に近い形状や表面の均一性が得られて高い帯電保持性が得られる。また、キャリアを構成するフェノールホルムアルデヒド樹脂中には、単量体成分(ホルムアルデヒド)が残留しており、この単量体成分は、低分子量であり、かつ、極性基を有するものであって、この単量体成分が存在することによってキャリアのトナーへの高い帯電付与性が得られる。
然るに、フェノールホルムアルデヒド樹脂を含有するキャリアを用いた二成分現像剤を、電子RDHによる両面画像形成方法に適用した場合、キャリア自体に表面汚染などの発生がないにもかかわらず、画像濃度が低下したり、トナー飛散が発生してしまう、という問題があった。
特開2001−201893号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、電子RDHを利用して画像形成支持体の両面の各々に熱定着によって可視画像を形成させた場合においても、得られる画像において十分な画像濃度が得られると共にトナー飛散が発生せず、安定して良好な可視画像を得ることができる両面画像形成方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、熱を保有した画像形成支持体の搬送によって機内に熱が蓄積されて機内の温度が上昇し、これによってキャリアを構成するフェノールホルムアルデヒド樹脂によって吸着された水分が蒸発し、キャリア中に水分含量が変動、具体的には低下することによって、キャリアの帯電付与能が低下して二成分現像剤のトナーの帯電性が低下し、その結果、前述のように画像濃度の低下やトナー飛散の現象が発生したものであることを見出し、本発明の完成に至ったものである。
本発明の両面画像形成方法は、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナーと、重合処理を経て得られるフェノールホルムアルデヒド樹脂よりなる結着樹脂に磁性体微粉末が分散されてなるキャリアとからなる二成分現像剤により、静電潜像担持体上にトナー像を形成させ、次いで、当該トナー像を画像形成支持体の一面上に転写し、この転写されたトナー像に対して画像形成支持体の一面に係る熱定着処理を行った後、前記二成分現像剤により静電潜像担持体上にトナー像を形成させ、次いで、当該トナー像を前記画像形成支持体の他面上に転写し、この転写されたトナー像に対して画像形成支持体の他面に係る熱定着処理を行う両面画像形成方法において、
少なくとも前記画像形成支持体の一面に係る熱定着処理が、画像形成支持体の一面における表面温度がトナーに含有される結着樹脂のガラス転移点温度(Tg)以上100℃未満となる加熱条件で行われることを特徴とする。
本発明の両面画像形成方法によれば、画像形成支持体の両面に熱定着による印字を行う構成において用いられるキャリアがフェノールホルムアルデヒド樹脂を用いたものであっても、特定の熱定着条件において熱定着処理が行われるために、機内の温度上昇を抑制することができ、従って、キャリアにおいて水分含量の変動が抑制され、これによりトナーの帯電性の変動も抑制され、その結果、得られる可視画像において十分な画像濃度が得られると共にトナー飛散が発生せず、その結果、安定して良好な可視画像を形成することができる。
以下、本発明の両面画像形成方法について詳細に説明する。
本発明の両面画像形成方法は、電子RDHにより、特定の二成分現像剤を用いて画像形成支持体の両面の各々に可視画像を形成するものである。
以下、本発明の両面画像形成方法に好適に用いられる両面画像形成装置について説明する。
図1は、本発明の両面画像形成方法に好適に使用することができる両面画像形成装置の全体構成を示す図である。
この両面画像形成装置は、電子RDHを用いて画像形成支持体の両面に可視画像を形成するデジタル複写機であって、画像読み取り部A、画像処理部B、画像記憶部C、画像形成部Dによって構成されている。
画像読み取り部Aにおいては、原稿台ガラス122上に載置された原稿121に、ガイドレール上を移動するキャリッジ(図示せず)に設けられたハロゲン光源123によって当該原稿121に光が照射され、この原稿121からの反射光すなわち当該原稿121上の画像に対応する光学像が、ハロゲン光源123と共にキャリッジに設けられたミラー127、および前記ガイドレール上を移動する、一対のミラー124,125を有する可動ミラーユニット126を介してレンズ読み取りユニット128に導かれる。このレンズ読み取りユニット128は、結像レンズ129およびCCDラインセンサ130から構成されるものであり、このレンズ読み取りユニット128に導入された光学像は、結像レンズ129により収束されてCCDラインセンサ130の受光面に結像され、当該CCDラインセンサ130によってライン上の光学像が順次電気信号に光電変換される。
具体的には、モータ(図示せず)によって、ハロゲン光源123およびミラー127、並びに可動ミラーユニット126が連動して駆動され、1頁分の原稿の画像情報がCCDラインセンサ130に画像データとして読み取られ、この画像読み取り部Aで読み取られた原稿121の画像データは、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルタ処理、変倍処理、γ補正などの各種画像処理が施された後、画像記憶部Cに格納される。
81は、原稿台ガラス122上に読み取り原稿121を自動搬送する自動原稿送り装置であって、原稿セット台82上に読み取り原稿121を複数枚重ねてセットし、操作パネル80のコピーボタンを押すと、給紙ローラ83によってこの原稿121の各ページを1枚づつ取り出し、当該原稿を、駆動ローラ84、従動ローラ92、および当該駆動ローラ84および従動ローラ92によって循環移動されるベルト86によって原稿台ガラス122上の所定位置に順次に自動搬送すると共に、読み取りの終了したページを原稿台ガラス122上から取除いて原稿排出ローラ87を介して原稿排出トレー94上に排出するものである。
この自動原稿送り装置81においては、1枚の両面原稿の両面を自動で読み取ることもできる。すなわち、両面原稿を原稿台ガラス122上に自動搬送してその片面の画像データを読み取った後、当該両面原稿を、ガイド板89、反転ローラ90、および図示されないソレノイドで駆動される切替えガイド88を備える反転機構によって両面原稿を逆転した状態で方向を転換させて、再度原稿台ガラス122の所定位置に自動搬送し、原稿の裏面の画像データを読み取ることができる。
画像形成部Dにおいては、画像記憶部Cを経て出力された画像データに応じて、画像形成支持体上に可視画像が形成される。
すなわち、画像形成部Dにおいては、半導体レーザー(図示せず)によって発生されるレーザービームを画像データに基づいて変調し、この変調されたレーザービームを駆動モータ141により回転されるポリゴンミラー142によって回転走査させ、fθレンズ(図示せず)および反射ミラー143を介して、円筒状の基体の外周面上に導電層および有機静電潜像担持体(OPC)よりなる光導電体層が形成されてなり、図示しない駆動源からの動力により時計方向に回転される静電潜像担持体151の表面上に照射し、例えばスコロトロン帯電器よりなる帯電器152によって予め一様に帯電された静電潜像担持体151上に像露光により静電潜像を形成させ、現像器153の回転される現像スリーブ153A上によってトナーを静電潜像担持体151の表面に搬送してトナー像を形成し、このトナー像が、タイミングを合わせて搬送される画像形成支持体上に転写極157により転写され、分離極158によって静電潜像担持体151から分離されて定着装置30において定着され、これにより、可視画像が形成される。なお、現像器153は、接触方式および非接触方式のいずれの現像方式のものであってもよい。
また、図1において159はクリーニング装置である。
以上のように画像形成動作が行われる電子RDHによる両面画像形成装置においては、次のように両面画像形成が行われる。
すなわち、操作パネル80に設けられたコピーボタンを押すと、まず、上記のように画像読み取り部Aによって原稿121の両面の画像データが得られ、各サイズ毎にストックされたカセット171〜174からサイズの指示に従って対応するカセット171〜174が選択されて当該カセット171〜174から画像形成支持体が取り出され、複数の搬送ローラおよび搬送ベルトを有して構成される画像形成支持体搬送機構175によって、画像形成部Dに給送されて上記の画像形成動作が行われて画像形成支持体の一面上に原稿の表面の画像データに対応するトナー像が形成されて定着装置30において画像形成支持体の一面に係る熱定着処理が行われて可視画像が形成される。
次いで、一面に可視画像が形成された当該画像形成支持体が定着装置30から排出されると、第1の切替え爪177が右上方向に伸びて両面複写用搬送路184の入口が開状態にされることによって画像形成支持体が下方に搬送され、両面複写用搬送路184の第2の切替え爪180が左下方向に伸びて両面複写用搬送路184の出口が開状態にされて反転ローラ181に搬送され、この反転ローラ181が逆転すると共に前記第2の切替え爪180が左上方向に伸びて両面複写用搬送路184の出口が閉状態にされ、これにより、画像形成支持体が表裏逆転された状態で反転搬送路183を経由してカセット171〜174と同様に画像形成支持体搬送機構175によって画像形成部Dに給送され、上記の画像形成動作が行われて画像形成支持体の他面上に原稿の裏面の画像データに対応するトナー像が形成されて定着装置30において画像形成支持体の他面に係る熱定着処理が行われて可視画像が形成される。
そして、第1の切替え爪177が右下方向に伸びて両面複写用搬送路184の入口が閉状態にされることによって画像形成支持体排出トレー176から両面に画像が形成された画像形成支持体が機外に排出される。
〔定着装置〕
図2は、図1に示される両面画像形成方法の定着装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この定着装置30は、円筒状の例えば鉄よりなる芯金31bの表面を、例えばPFAチューブよりなる被覆層31cによって被覆してなり、中央部にヒーター31aを内蔵する加熱ローラ31と、円筒状の例えば鉄からなる芯金32aの表面を、例えばスポンジ状シリコーンゴムよりなる被覆層32bで被覆してなる加圧ローラ32とが、例えば150Nの総荷重により当接されて定着ニップ部Nが形成されたものである。なお、図2において、Tは画像形成支持体P上に形成されたトナー像であり、33は、分離爪である。
本発明の両面画像形成方法においては、少なくとも画像形成支持体の一面に係る熱定着条件が、画像形成支持体の一面における表面温度、具体的には定着装置30からの排出口における画像形成支持体の一面における表面温度がトナーを構成する結着樹脂のガラス転移点温度(Tg)以上100℃未満、好ましくはガラス転移点温度(Tg)+20℃〜70℃となるよう、定着装置30の加熱条件が設定される。また、画像形成支持体の他面に係る熱定着条件も、上記と同様にされることが好ましい。
画像形成支持体の一面における表面温度がトナーに含有される結着樹脂のガラス転移点温度(Tg)以上とされることにより、定着装置30においてトナー像を画像形成支持体Pの一面上に確実に定着させることができる。一方、画像形成支持体の一面における表面温度が100℃未満とされることにより、その一面上に印字された画像形成支持体が機内を搬送されたときにも熱の蓄積が抑制されて機内の温度上昇が抑制され、その結果、キャリアの水分含量の変動が抑制されて、良好な帯電付与性および帯電保持性が得られ、その結果、良好な画像を安定的に得られる。
定着装置30における加熱条件の一例を示せば、例えば、定着温度(加熱ローラ31の表面温度)が100℃以上150℃未満とされ、加熱ローラ31および加圧ローラ32により形成される定着ニップNのニップ幅が1〜5mm、好ましくは2〜4mmとされ、また、加熱ローラ31と加圧ローラ32との当接荷重が80〜200N、好ましくは110〜170Nとされ、さらに、定着線速が80〜640mm/secとされる。
画像形成支持体の一面における表面温度が上記の範囲となる加熱条件によれば、キャリアが格納される現像器153内の温度を確実に100℃未満に制御することができる。
〔画像形成支持体〕
本発明の両面画像形成方法において用いられる画像形成支持体は、トナー像を保持する支持体であって、具体的には、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
〔二成分現像剤〕
本発明の両面画像形成方法に用いられる現像剤は、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー、および後述のキャリアが混合された二成分現像剤である。
〔トナー〕
二成分現像剤を構成するトナーは、具体的には、例えば結着樹脂中に着色剤微粒子および必要に応じて離型剤や荷電制御剤などの内添剤の微粒子が含有された状態のカプセル型トナーであることが好ましい。
また、このトナーは低温定着型のものとして構成されていることが好ましい。
このようなトナーを製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法その他の公知の方法などを挙げることができる。
〔粉砕法〕
粉砕法は、以下のように行われる。すなわち、結着樹脂および着色剤を、必要に応じて離型剤や荷電制御剤などのトナー構成成分と共にヘンシェルミキサー、ボールミルなどの混合機により十分混合し、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーなどの熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後、粉砕および分級することにより、トナー粒子を得ることができる。
〔懸濁重合法〕
懸濁重合法は、以下のように行われる。すなわち、ラジカル重合性単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分、およびラジカル重合開始剤を添加し、次いでサンドグラインダーなどによってラジカル重合性単量体中にこれらを溶解あるいは分散させ、均一な単量体分散液を調製し、次いで、あらかじめ分散安定剤が添加された水系媒体中に前記単量体分散液を添加し、ホモミキサーや超音波分散などによって単量体分散液を水系媒体中に分散させ、油滴を形成させる。この油滴の粒径は最終的にトナーの粒径となるため、所望の粒径になるように制御して分散させる。分散される油滴の大きさとしては、体積基準のメジアン径にて3〜10μmとすることが好ましい。その後、加熱して重合処理し、重合反応終了後、分散安定剤を除去し、洗浄、乾燥することにより着色粒子を得、必要に応じて外添剤を添加、混合してトナー粒子を得ることができる。
〔結着樹脂〕
トナーを構成するトナー粒子が粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合には、トナーを構成する結着樹脂としては、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン,ポリビニルトルエンなどのスチレン置換体の重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体,スチレン−ビニルトルエン共重合体,スチレン−ビニルナフタリン共重合体,スチレン−アクリル酸エステル共重合体,スチレン−メタクリル酸エステル共重合体,スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体,スチレン−アクリロニトリル共重合体,スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体,スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体,スチレン−ビニルメチルケトン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体,スチレン−イソプレン共重合体,スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル,フェノール樹脂,天然変性フェノール樹脂,天然樹脂変性マレイン酸樹脂,アクリル樹脂,メタクリル樹脂,ポリ酢酸ビニル,シリコーン樹脂,ポリエステル樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,フラン樹脂,エポキシ樹脂,キシレン樹脂,ポリビニルブチラール樹脂,テルペン樹脂,クマロンインデン樹脂,石油系樹脂などを挙げることできる。また、好ましい結着樹脂としては、1部または全部が架橋されたスチレン系樹脂を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
一方、トナーを構成するトナー粒子が懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法などによって製造される場合には、トナーを構成する各樹脂を得るための重合性単量体として、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンあるいはスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル類;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物類;ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量体を挙げることができる。これらのビニル系単量体は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。イオン性解離基を有する重合性単量体は、例えばカルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基などの置換基を構成基として有するものであって、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
さらに、架橋剤として、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどの多官能性ビニル類を重合性単量体として用いて架橋構造の結着樹脂を得ることもできる。これらの架橋剤は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の両面画像形成方法に使用される二成分現像剤のトナーに含有される結着樹脂としては、定着性、保存性の観点から、ガラス転移点温度(Tg)が50〜75℃、特に52〜70℃のものが好ましい。また、結着樹脂としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されたスチレン換算分子量による分子量分布において、600〜50,000の範囲にピークまたはショルダーを有し、特に、低分子量成分のピークまたはショルダーが3,000〜15,000の範囲にあることが好ましく、さらに、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が2〜100であるものが好ましい。
ここで、樹脂成分のガラス転移点(Tg)とは、DSCにて測定された値をいい、ベースラインと吸熱ピークの傾きとの交点をガラス転移点とする。具体的には、示差走査熱量計を用い、100℃まで昇温しその温度にて3分間放置した後に降下温度10℃/minで室温まで冷却する。次いで、このサンプルを昇温速度10℃/minで測定した際に、ガラス転移点以下のベースラインの延長線と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点をガラス転移点として示す。ここに、測定装置としては、パーキンエルマー社製のDSC−7などを使用することができる。
また、GPCによる結着樹脂の分子量の測定方法は次のとおりである。すなわち、測定試料0.5〜5mg、例えば1mgに対してテトラヒドロフラン(THF)を1cc加え、室温にてマグネチックスターラーなどを用いて撹拌を行って十分に溶解させ、次いで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルターで処理した後に、GPCカラムに注入する。GPCの測定は、温度40℃にカラムを安定化させ、THFを毎分1ccの流速で流し、1mg/ccの濃度の試料を約100μl注入して、行う。カラムは、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807の組合せ、東ソー社製のTSKgelG1000H、G2000H,G3000H,G4000H,G5000H,G6000H,G7000H,TSK guard columnの組み合わせなどを挙げることができる。検出器としては、屈折率検出器(IR検出器)またはUV検出器を用いることができる。試料の分子量は、試料の有する分子量分布に基づき、単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。
〔界面活性剤〕
トナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂を得るために使用する界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、スルフォン酸塩(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルフォン酸ナトリウム)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などのイオン性界面活性剤を好適なものとして例示することができる。また、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールとのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドとのエステル、ソルビタンエステルなどのノニオン性界面活性剤も使用することができる。これらの界面活性剤はトナーを乳化重合法によって得る場合に乳化剤として使用されるが、他の工程または使用目的で使用してもよい。
〔分散安定剤〕
トナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法によって製造する場合には、容易に除去できる無機化合物よりなる分散安定剤を使用することもできる。分散安定剤としては、例えばリン酸三カルシウム、水酸化マグネシウム、親水性コロイダルシリカなどを挙げることができ、特にリン酸三カルシウムが好ましい。この分散安定剤は、塩酸などの酸によって容易に分解されるので、トナー粒子の表面から簡単に除去することができる。
〔重合開始剤〕
トナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。
懸濁重合法を用いる場合においては油溶性ラジカル重合開始剤を用いることができ、油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
〔連鎖移動剤〕
トナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく、例えばn−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素およびα−メチルスチレンダイマーなどが使用される。
〔着色剤〕
トナーを構成する着色剤としては、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。以下に、具体的な着色剤を示す。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックや、マグネタイト、フェライトなどの磁性粉が挙げられる。
また、マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。
また、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
また、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。
以上の着色剤は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲とされる。
着色剤としては、表面改質されたものを使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などを好ましく用いることができる。
〔荷電制御剤〕
トナーを構成するトナー粒子中には、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
〔離型剤〕
また、トナーを構成するトナー粒子中には、必要に応じて離型剤が含有されていてもよい。離型剤としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリオレフィンワックス、カルナバワックスおよびこれらの誘導体を挙げることができる。この誘導体としては、酸化物やビニル系モノマーとのブロック共重合体、グラフト変性物などが挙げられる。また、長鎖アルコール、長鎖脂肪酸、酸アミド、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油およびその誘導体、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムなども使用できる場合がある。
〔トナー粒子の粒径〕
トナー粒子の粒径は、体積基準のメジアン径で3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、懸濁重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、油滴の分散径を調節することによって制御することができる。
体積基準のメジアン径が3〜8μmであることにより、細線の再現性や、写真画像の高画質化が達成できると共に、トナーの消費量を大粒径トナーを用いた場合に比して削減することができる。
トナー粒子の体積基準のメジアン径は、コールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、50μmのアパーチャーで、2.0〜40μmの範囲における粒径分布を用いて測定することができる。
トナーには、流動性、帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子および滑剤を使用することができる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
〔キャリア〕
二成分現像剤を構成するキャリアは、重合処理を経て得られるフェノールホルムアルデヒド樹脂よりなる結着樹脂に磁性体微粉末が分散されてなるキャリア(以下、「特定のフェノール樹脂分散型キャリア」ともいう。)である。
〔磁性体微粉末〕
特定のフェノール樹脂分散型キャリアを構成する磁性体微粉末としては、例えば鉄、式a):MO・Fe23で示されるフェライト、式b):MFe24で示されるマグネタイトなどの金属または金属酸化物、これらの金属または金属酸化物とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の磁性材料からなる微粉末を用いることができる。ただし、式a)、b)において、Mは、例えばMn、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Zn、Cd、Liなど2価あるいは1価の金属であり、これらは単独でまたは複数種類を組み合わせて用いることができる。
磁性体微粉末の具体例としては、例えばマグネタイト、γ酸化鉄、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Ca−Mg系フェライト、Li系フェライト、Cu−Zn系フェライトなどを例示できる。
特定のフェノール樹脂分散型キャリアにおける磁性体微粉末の含有量は、40〜99質量%、好ましくは50〜70質量%であることが好ましい。
これらの磁性体微粉末は数平均一次粒子径が0.1〜0.5μmであるものであることが好ましい。この数平均一次粒子径は、10,000倍に拡大した電子顕微鏡写真を使用し、磁性体微粉末100個のフェレ方向径を測定し、その算術平均値をいう。
また、上記の磁性体微粉末と共に、磁気特性の調整などを目的としてMg、Al、Si、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、Sn、Ba、Pbなどの非磁性金属を単独であるいは複数を用いた非磁性金属酸化物粉末を用いることができる。非磁性金属酸化物の具体例としては、例えばAl23、SiO2、CaO、TiO2、V25、CrO2、MnO2、Fe23、CoO、NiO、CuO、ZnO、SrO、Y23、ZrO2系などを挙げることができる。
これら非磁性金属酸化物粉末は数平均一次粒子径が0.1〜1.0μmであるものであることが好ましい。
特定のフェノール樹脂分散型キャリアにおける非磁性金属酸化物粉末の含有量は、10〜60質量%、好ましくは20〜40質量%であることが好ましい。
磁性体微粉末は、親油性および疎水性を向上させる観点から、その表面を各種のカップリング剤や高級脂肪酸類などの親油化処理剤で親油化処理して用いてもよい。
親油化処理剤の添加量としては、磁性体微粉末100質量部当たり0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.2〜6質量部である。
〔キャリアの製造方法〕
このような特定のフェノール樹脂分散型キャリアは、いわゆる重合法によって製造されるものである。
特定のフェノール樹脂分散型キャリアは、重合法によって製造されることにより真球に近い形状が得られてキャリア汚染が抑制されると共に表面の均一性が得られて高い帯電付与性が得られる。また、製造時に容易に形状制御をすることができる。
具体的には、特定のフェノール樹脂分散型キャリアは、原料モノマーであるフェノール類およびアルデヒド類、並びに磁性体微粉末を、コロイド状のリン酸三カルシウム、水酸化マグネシウム、親水性シリカなどの分散安定剤を含有する水系媒体中に添加して溶解または分散させ、塩基性触媒の存在下において重合処理(付加縮合反応)を行うことにより、得ることができる。
〔塩基性触媒〕
塩基性触媒としては、例えば、アンモニア水、ヘキサメチレンテトラミンおよびジメチルアミン、ジエチルトリアミン、ポリエチレンイミンなどのアルキルアミン類が挙げられる。これら塩基性触媒は、例えばフェノール類1モルに対して0.02〜0.3モル添加されることが好ましい。
フェノール類としては、フェノール、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、o−プロピルフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールAなどのアルキルフェノール類、およびベンゼン核またはアルキル基の一部または全部が塩素原子または臭素原子で置換されたハロゲン化フェノール類などのフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられるが、高い粒子形状性が得られることから特にフェノールが好ましい。
アルデヒド類としては、ホルマリンまたはパラホルムアルデヒドのいずれかの形態のホルムアルデヒドおよびフルフラールなどが挙げられるが、ホルムアルデヒドが好ましい。
特定のフェノール樹脂分散型キャリアは、最適な帯電性および帯電量、並びに高い耐久性を得る観点から、キャリア粒子の表面を、トナーの帯電量に合わせて適宜に選択したコート樹脂などでコーティングしたものとすることもできる。
キャリア粒子をコート樹脂によりコーティングする場合は、コア粒子となるキャリア粒子に対して、コート樹脂が好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.3〜5質量%の範囲となるようにコーティングされたものとすることが好ましい。
また、コート樹脂によるコーティングは、得られるキャリアの形状係数SF−1,SF−2が、後述の数値になるよう、コート量やコートの状態を調節することが好ましい。
〔コート樹脂〕
コート樹脂としては、熱可塑性または熱硬化性の絶縁性樹脂を好適に使用することができる。具体的には、例えば、熱可塑性の絶縁性樹脂としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−アクリル酸共重合体などのアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートなどの芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などを挙げることができる。
また、熱硬化性の絶縁性樹脂としては、具体的には、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、具体的には、無水マレイン酸−テレフタル酸−多価アルコールの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂などを挙げることができる。
これらのコート樹脂は、単独でも2種以上を組み合わせて使用することもでき、また、熱可塑性の絶縁性樹脂に硬化剤などを混合して硬化させてコート樹脂としてもよい。
これらのコート樹脂を特定のフェノール樹脂分散型キャリア粒子をコア粒子としてコーティングする方法としては、コート樹脂を有機溶剤に溶解もしくは分散させてコート溶液を調製し、これをキャリア粒子に塗布する方法や、単に粉体状にしたコート樹脂とキャリア粒子とを混合させて付着させる方法などが挙げられる。
特定のフェノール樹脂分散型キャリアは、形状係数SF−1が1.0〜1.2、形状係数SF−2が1.1〜2.5、体積基準のメジアン径が10〜100μmである特定形状を有することが好ましい。
ここに、形状係数SF−1とは、キャリア粒子の球形度を示す指数であり、真球の場合にSF−1=1となる。また、形状係数SF−2とは、キャリア粒子の表面の微細な凹凸の程度を示す指数であり、凹凸のない平滑面である場合にSF−2=1となる。
〔キャリアの形状係数〕
キャリア粒子の形状係数SF−1,SF−2は、日立製作所(株)製のフィールドエミッション走査電子顕微鏡「S−4500」により、キャリア粒子の拡大写真をランダムに100個撮影し、これをニコレ社製の画像処理解析装置「Luzex3」を用いて解析し、さらに下記の式(SF−1),式(SF−2)によって導出される形状係数の平均値を求めることにより、測定することができる。
式(SF−1):SF−1={(MXLNG)2/(AREA)}×(π/4)
式(SF−2):SF−2={(PERI)2/(AREA)}×(1/4π)
ただし、上記式(SF−1),式(SF−2)において、MXLNGはキャリア粒子の最大径、AREAはキャリア粒子の投影面積、PERIはキャリア粒子の周囲長を、それぞれ表す。
ここに、最大径とは、キャリア粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となるキャリア粒子の幅をいう。また、投影面積とは、キャリア粒子の平面上への投影像の面積をいう。
〔キャリアの粒径〕
また、本発明の二成分現像剤を構成する特定のフェノール樹脂分散型キャリアは、その体積基準のメジアン径が10〜100μmであり、好ましくは15〜80μmである。特定のフェノール樹脂分散型キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
特定のフェノール樹脂分散型キャリアの体積基準のメジアン径が10μm未満である場合は、キャリア粒子の分布において微粒子の存在率が高くなり、それらのキャリア粒子はキャリア1粒子当たりの磁化の強さが小さくなるため、キャリア粒子が静電潜像担持体に現像されやすくなる。また、特定のフェノール樹脂分散型キャリアの体積基準のメジアン径が100μmを超えると、キャリア粒子の比表面積が小さくなり、トナー保持力が弱くなるため、トナー飛散が発生する。また、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪く好ましくない。
また、特定のフェノール樹脂分散型キャリアは、その磁化の強さが1キロエルステッドの磁場中において20〜300emu/cm3 の範囲であることが好ましい。
本発明の両面画像形成方法に用いられる二成分現像剤におけるトナーおよびキャリアの混合比率は、二成分現像剤におけるトナー濃度が2〜15質量%、好ましくは4〜13質量%であることが好ましい。
以上の両面画像形成方法によれば、画像形成支持体の両面に熱定着による印字を行う構成において用いられるキャリアがフェノールホルムアルデヒド樹脂を用いたものであっても、特定の熱定着条件において熱定着処理が行われるために、機内の温度上昇を抑制することができ、従って、キャリアにおいて水分含量の変動が抑制され、これによりトナーの帯電性の変動も抑制され、その結果、得られる可視画像において十分な画像濃度が得られると共にトナー飛散が発生せず、その結果、安定して良好な可視画像を形成することができる。
また、特定の加熱条件において熱定着処理が行われるために、キャリアに不可避的に含有されるフェノールホルムアルデヒド樹脂の単量体成分が気化することが抑制され、トナーの帯電性の変動が確実に抑制される。
以上、本発明について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、本発明の両面画像形成方法に使用される定着装置としては、加熱定着方式のものであれば、上記のものに限定されず、加熱方式としては例えばIH加熱方式、定着方式としては例えばベルト定着方式、フリーニップベルト定着方式、薄肉定着方式などのものも挙げることができる。
さらに例えば、本発明の両面画像形成方法は、上述のようにモノクロ画像の形成に限定されず、カラー画像の形成にも適用することができる。このとき、イエロー、マゼンタ、シアン、黒色の各々に係る4種類のカラー現像器と、1つの静電潜像担持体とにより構成される4サイクル方式の両面画像形成装置や、各色に係るカラー現像器および静電潜像担持体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載するタンデム方式の両面画像形成装置など、いずれの構成のものとしてもよい。
以下に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
<キャリアの製造例1>
数平均一次粒子径0.24μmのマグネタイト粉(FeO・Fe23)と、個数平均粒径0.60μmのα−Fe23粉に対し、各々5.5質量%のシランカップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、撹拌容器内にて100℃において、高速で混合撹拌し、各々の金属酸化物微粉末の親油化処理を行い、親油化マグネタイト粉Aおよび親油化α−酸化鉄粉Aを調製した。
次いで、上記の親油化マグネタイト粉A60質量部、親油化α−酸化鉄粉A40質量部、フェノール10質量部、ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%)6質量部よりなる組成物(1)を、フラスコ中の28質量%NH4OH水溶液を含有する水系媒体に添加し、混合撹拌しながら40分間で85℃まで昇温し、この温度を維持しながら3時間熱硬化反応させ、続いて、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾し、その後、5mmHg以下の減圧下において60℃で乾燥することにより、キャリア粒子〔a〕を得た。
このキャリア粒子〔a〕をコア粒子として、トルエンを溶媒として10質量%のシリコーン樹脂材料を含有するコート溶液を調製し、このコート溶液に剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、コート樹脂量が1.0質量%となるよう、コア粒子表面に被覆し、次いで、200℃において1時間キュアし、解砕した後、200メッシュの篩で分級して、表面にシリコーン樹脂がコーティングされた特定のフェノール樹脂分散型キャリア〔A〕を得た。
この特定のフェノール樹脂分散型キャリア〔A〕は、体積基準のメジアン径で34μmであり、形状係数SF−1は1.04、形状係数SF−2は1.51であった。また、1キロエルステッドにおける磁化の強さは129emu/cm3であった。
ここに、体積基準のメジアン径は、湿式分散機を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定したものであり、形状係数SF−1、SF−2は、日立製作所(株)製のフィールドエミッション走査電子顕微鏡「S−4500」により、キャリア粒子の拡大写真をランダムに100個撮影し、これをニコレ社製の画像処理解析装置「Luzex3」を用いて解析し、さらに上記の式(SF−1),式(SF−2)によって導出される形状係数の平均値を求めることにより測定したものである。また、磁化の強さは、振動磁場型磁気特性自動記録装置「BHV−30」(理研電子(株)製)を用いて測定したものである。
<キャリアの製造例2>
組成物(1)の代わりに上記の親油化マグネタイト粉A100質量部、フェノール10質量部、ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%)6質量部よりなる組成物(2)を使用したことの他はキャリアの製造例1と同様にしてキャリア粒子〔b〕を得、このキャリア粒子〔b〕をコア粒子として、コート樹脂量が1.5質量%となるようにしたことの他はキャリアの製造例1と同様にして特定のフェノール樹脂分散型キャリア〔B〕を得た。この特定のフェノール樹脂分散型キャリア〔B〕の体積基準のメジアン径は39μmであり、形状係数SF−1は1.10、形状係数SF−2は1.15であった。また、1キロエルステッドにおける磁化の強さは218emu/cm3であった。
<キャリアの製造例3>
親油化したマグネタイト粉として、数平均一次粒子径0.25μmのマグネタイト粉(FeO・Fe23)に対し、4.5質量%のシランカップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、撹拌容器内にて100℃において、高速で混合撹拌し、金属酸化物微粒子の親油化処理を行うことにより得られる親油化マグネタイト粉Bを用いたことの他はキャリアの製造例2と同様にして、キャリア粒子〔c〕を得、このキャリア粒子〔c〕をコア粒子として、キャリアの製造例1と同様にして特定のフェノール樹脂分散型キャリア〔C〕を得た。この特定のフェノール樹脂分散型キャリア〔C〕の体積基準のメジアン径は41μmであり、形状係数SF−1は1.04、形状係数SF−2は1.95であった。また、1キロエルステッドにおける磁化の強さは220emu/cm3であった。
<比較用キャリアの製造例1>
焼結法で調整された形状係数SF−1が1.3、形状係数SF−2が2.52のLiフェライト粒子の表面にシリコーン樹脂をコートした比較用のキャリア〔D〕を得た。このキャリアの体積基準のメジアン径は45μmであった。
<比較用キャリアの製造例2>
ポリエステル樹脂(軟化点=150℃)100質量部に数平均一次粒子径が0.24μmのマグネタイト粉900質量部を添加し、二軸押し出し機にて溶融混練し、次いで機械式粉砕機にて粉砕し、体積基準のメジアン径が38μmである粉砕物を得た。これを瞬間的熱処理装置にて180℃の熱を5秒間加えて球形化処理を行い、次いでキャリアの製造例1と同様に表面にシリコーン樹脂をコートすることにより、比較用キャリア〔E〕を得た。この比較用キャリア〔E〕の体積基準のメジアン径は39μm、形状係数SF−1は1.02、形状係数SF−2は1.04であった。また、1キロエルステッドにおける磁化の強さは218emu/cm3 であった。
<トナーの製造例Bk1>
高速撹拌装置TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)とバッフル板を備えた2L用の4つ口フラスコ中に、イオン交換水600質量部および0.1モル/LのNa3PO4水溶液500質量部を投入し、65℃に加温し、回転数を12000rpmに調整した状態で、1.0モル/LのCaCl2水溶液70質量部を徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤Ca3(PO42を含む水系媒体を調製した。
一方、スチレン65質量部、2−エチルヘキシルアクリレート35質量部、カーボンブラック7質量部、および融点67℃のパラフィンワックス10質量部を混合させ、これをアトライター(三井金属社製)を用いて3時間分散処理した後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を添加することにより、トナー形成用重合性単量体組成物を調製した。
このトナー形成用重合性単量体組成物を、上記の水系媒体中に添加し、内温65℃のN2雰囲気下において、高速撹拌器の回転数を12000rpmに維持しながら15分間撹拌してトナー粒子を造粒し、その後、撹拌器をプロペラ撹拌羽根に換え、撹拌羽根の回転数とバッフル板の角度により、粒子形状を制御しながら同温度で7時間保持して重合処理を継続させ、さらに、メチルメタクリレート(Tg=100℃)2質量部をゆっくりと滴下し、さらに4時間反応させ、スチレン−2−エチルヘキシルアクリレートのコア粒子にメチルメタクリレートからなるシェル層を有する粒子を調製した。その後、懸濁液を冷却し、次いで希塩酸を添加して分散安定剤を除去し、さらに水洗浄を数回繰り返した後、乾燥させ、トナー粒子(Bk1)を得た。
このトナー粒子(Bk1)は、体積基準のメジアン径が6.5μm、ピーク分子量が14000、分子量分布(Mw/Mn)が8、ガラス転移点温度(Tg)が45℃、軟化点温度が97℃のものであった。
ここに、体積基準のメジアン径はコールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、50μmのアパーチャーで、2.0〜40μmの範囲における粒径分布を用いて測定したものであり、ピーク分子量および分子量分布(Mw/Mn)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定したものであり、また、軟化点温度は、高化式フローテスターによって測定したものである。
このトナー粒子(Bk1)100質量部と、シリコンオイルで処理したシリカ微粒子(BET比表面積:140m2/g)1.5質量部とをヘンシェルミキサーで乾式混合することにより、黒色のトナーBk1を得た。
なお、このトナー粒子(Bk1)について、シリカ微粒子の添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
<トナーの製造例Y1〜C1>
着色剤としてカーボンブラックの代わりにそれぞれC.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントレッド122、およびC.I.ピグメントブルー15:3を用いたことの他はトナーの製造例Bk1と同様にしてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンに係るトナーY1,M1,C1を得た。
<二成分現像剤の製造例Bk1〜C5>
トナーBk1〜C1、およびキャリアA〜Eを用い、表1に示す組み合わせにおいて、トナー濃度が6%となるよう混合することにより、二成分現像剤Bk1〜C5を調製した。
<実施例1〜3、比較例1〜2>
以上のようにして得られた二成分現像剤Bk1〜C5を表2に示される組み合わせにおいて使用し、デジタル複写機「bizhub PRO C350」(コニカミノルタ社製)を改造し、以下の定着装置を搭載したものを用いて、高温高湿環境下(温度32℃、湿度85%RH)において画素率が各色5%であるフルカラー画像と、ベタ黒画像とに分割された複合画像を、1枚間欠モードにて5万枚形成させる実写テストを行い、初期(1枚目)および5万枚目のベタ黒画像領域について、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用い、任意の15箇所の絶対反射濃度を測定して、その最大値と最小値の差によるベタ黒画像濃度ムラを評価すると共に、初期(1枚目)および5万枚目のフルカラー画像領域について、下記のようにカブリ濃度を測定した。結果を表2に示す。
〔定着装置〕
図2に示したような接触加熱方式のものであり、その具体的構成は、下記のとおりである。円筒状の鉄からなる芯金〔31b〕(内径30mm、肉厚0.6mm、全幅310mm)の表面を、PFAチューブよりなる被覆層〔31c〕によって厚み50μmで被覆してなり、中央部にヒーター〔31a〕を内蔵する加熱ローラ〔31〕と、円筒状の鉄からなる芯金〔32a〕(内径30mm、肉厚1.0mm)の表面を、スポンジ状シリコーンゴムよりなる被覆層〔32b〕(アスカーC硬度48°、厚み2mm)で被覆してなる加圧ローラ〔32〕とが、150Nの総荷重により当接されて3.6mm幅の定着ニップ部Nが形成されたものである。
そして、この定着装置〔30〕の定着温度を120℃に制御して当該定着装置〔30〕からの排出口における画像形成支持体Pの表面温度を97℃に調整し、印字の線速を160mm/secに設定した条件で使用した。
〔カブリ濃度の評価〕
印字されていない白紙について、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とする。そして、カブリ濃度測定対象の画像の白地部分について、同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。カブリ濃度が0.005以下であれば、カブリは実用的に問題ないといえる。
<比較例3>
定着装置〔30〕の定着温度を150℃に制御して当該定着装置〔30〕からの排出口における画像形成支持体Pの表面温度を128℃に調整したことの他は実施例1と同様にして実写テストを行い、ベタ黒画像濃度ムラを評価すると共にカブリ濃度を測定した。結果を表2に示す。
表2の結果から明らかなように、本発明の両面画像形成方法に係る実施例1〜3においては、5万枚の画像形成を経ても形成される画像に十分な画像濃度が得られ、カブリの発生が抑制されることが確認された。
本発明の両面画像形成方法に好適に用いられる両面画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 図1の両面画像形成装置の定着装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
符号の説明
A 画像読み取り部
B 画像処理部
C 画像記憶部
D 画像形成部
30 定着装置
31 加熱ローラ
31a ヒーター
31b 芯金
31c 被覆層
32 加圧ローラ
32a 芯金
32b 被覆層
33 分離爪
80 操作パネル
81 自動原稿送り装置
82 原稿セット台
83 給紙ローラ
84 駆動ローラ
86 ベルト
87 原稿排出ローラ
88 切替えガイド
89 ガイド板
90 反転ローラ
92 従動ローラ
94 原稿排出トレー
121 原稿
122 原稿台ガラス
123 ハロゲン光源
124 ミラー
125 ミラー
126 可動ミラーユニット
127 ミラー
128 レンズ読み取りユニット
129 結像レンズ
130 CCDラインセンサ
141 駆動モータ
142 ポリゴンミラー
143 反射ミラー
151 静電潜像担持体
152 帯電器
153 現像器
153A 現像スリーブ
157 転写極
158 分離極
159 クリーニング装置
171〜174 カセット
175 画像形成支持体搬送機構
176 画像形成支持体排出トレー
177 第1の切替え爪
180 第2の切替え爪
181 反転ローラ
183 反転搬送路
184 両面複写用搬送路
T トナー像
N 定着ニップ部
P 画像形成支持体

Claims (1)

  1. 少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナーと、重合処理を経て得られるフェノールホルムアルデヒド樹脂よりなる結着樹脂に磁性体微粉末が分散されてなるキャリアとからなる二成分現像剤により、静電潜像担持体上にトナー像を形成させ、次いで、当該トナー像を画像形成支持体の一面上に転写し、この転写されたトナー像に対して画像形成支持体の一面に係る熱定着処理を行った後、前記二成分現像剤により静電潜像担持体上にトナー像を形成させ、次いで、当該トナー像を前記画像形成支持体の他面上に転写し、この転写されたトナー像に対して画像形成支持体の他面に係る熱定着処理を行う両面画像形成方法において、
    少なくとも前記画像形成支持体の一面に係る熱定着処理が、画像形成支持体の一面における表面温度がトナーに含有される結着樹脂のガラス転移点温度(Tg)以上100℃未満となる加熱条件で行われることを特徴とする両面画像形成方法。
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