JP2008038119A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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JP2008038119A JP2006218525A JP2006218525A JP2008038119A JP 2008038119 A JP2008038119 A JP 2008038119A JP 2006218525 A JP2006218525 A JP 2006218525A JP 2006218525 A JP2006218525 A JP 2006218525A JP 2008038119 A JP2008038119 A JP 2008038119A
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武史 新谷
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Abstract

【課題】耐摩耗性を向上させつつ、転がり抵抗を大幅に低減した重荷重用空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】キャップゴム8及びベースゴム7を有するトレッド部3を具える重荷重用空気入りタイヤにおいて、キャップゴム8に、天然ゴム30〜80質量%、並びにスチレン-ブタジエン共重合体ゴム及び/又はポリブタジエンゴムからなるジエン系合成ゴム20〜70質量%を含み、前記天然ゴムが変性天然ゴムであるか、及び/又は前記ジエン系合成ゴムが変性ジエン系合成ゴムであるゴム成分(A)100質量部に対して、シリカ(B)10〜50質量部と、特定構造の硫黄含有シラン化合物(C)1〜6.5質量部とを配合してなるゴム組成物を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、重荷重用空気入りタイヤ、特にキャップゴムとベースゴムとを有するトレッド部を具え、耐摩耗性を向上させつつ、転がり抵抗を大幅に低減した重荷重用空気入りタイヤに関するものである。
昨今、車両の低燃費性を向上させるために、タイヤの転がり抵抗を低減することが求められている。これに対して、従来、タイヤの転がり抵抗を低減する手法として、補強性充填剤であるカーボンブラックの配合量を低減したゴム組成物やカーボンブラックに代えてシリカを配合したゴム組成物をタイヤに適用する手法が採用されてきた。
また、ヒステリシスロスの低いゴム組成物をタイヤに使用することで、タイヤの転がり抵抗を低減できるため、ゴム組成物のヒステリシスロスを低減する試みもなされており、例えば、充填剤としてシリカを用い、更にシランカップリング剤を添加して、シリカのゴム成分への分散性を改良して、ゴム組成物のヒステリシスロスを低減することが行われている。しかしながら、シランカップリング剤を配合することで、シリカの分散性はある程度向上し、タイヤの転がり抵抗が低減されるものの、タイヤの耐摩耗性が低下する問題がある。また、重荷重用空気入りタイヤのような入力が大きいタイヤにシランカップリング剤含有ゴム組成物を用いた場合、シランカップリング剤を配合した効果が十分に得られない。
一方、充填剤のゴム成分への分散性を改良して、ゴム組成物のヒステリシスロスを低減するために、変性したジエン系合成ゴムをゴム組成物に用いる手法も採られているが、重荷重用空気入りタイヤのトレッドゴム用ゴム組成物のように天然ゴムを主体とする配合においては、天然ゴム部分の充填剤の分散性が不十分であった。
これに対して、特開2006−152211号公報(特許文献1)には、変性ジエン系合成ゴムと共に、変性天然ゴムを用いたゴム組成物を重荷重用空気入りタイヤのトレッドゴムに用いることで、重荷重用空気入りタイヤの耐摩耗性を低下させることなく、転がり抵抗を低減できることが開示されている。
特開2006−152211号公報
しかしながら、特開2006−152211号公報に開示の重荷重用空気入りタイヤでも、依然として耐摩耗性及び転がり抵抗に改善の余地があり、更なる改良が求められている。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、耐摩耗性を向上させつつ、転がり抵抗を大幅に低減した重荷重用空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、キャップゴム及びベースゴムを有するトレッド部を具える重荷重用空気入りタイヤにおいて、変性天然ゴム及び/又は変性ジエン系合成ゴムと、シリカと、特定の硫黄含有シラン化合物とを含むゴム組成物をキャップゴムに用いることで、重荷重用空気入りタイヤの耐摩耗性を向上させつつ、転がり抵抗を大幅に低減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、キャップゴム及びベースゴムを有するトレッド部を具え、該キャップゴムに、
天然ゴム30〜80質量%並びにスチレン-ブタジエン共重合体ゴム及び/又はポリブタジエンゴムからなるジエン系合成ゴム20〜70質量%を含み、前記天然ゴムが変性天然ゴムであるか、及び/又は前記ジエン系合成ゴムが変性ジエン系合成ゴムであるゴム成分(A)100質量部に対して、
シリカ(B)10〜50質量部と、
下記平均組成式(I):
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−Sm−R4−Sm−R3−Si(R2)p(OR1)3-p ・・・ (I)
[式中、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4の1価の炭化水素基、R3は炭素数1〜15の2価の炭化水素基、pは0〜2の整数、mは平均値として1以上4未満、R4は下記一般式(II)、(III)及び(IV):
S−R5−S ・・・ (II)
6−Sx−R7 ・・・ (III)
8−Sy−R9−Sz−R10 ・・・ (IV)
(式中、R5〜R10は直鎖状又は分岐を有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、2価の芳香族基又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む2価の有機基であって、R5〜R10はそれぞれ同一でも異なってもよく、x,y,zはそれぞれ平均値として1以上4未満である)のいずれかで表される二価の官能基である]で表される硫黄含有シラン化合物(C)1〜6.5質量部とを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とする。
本発明の重荷重用空気入りタイヤの好適例においては、前記変性天然ゴムが、天然ゴムラテックスに極性基含有単量体を添加し、該極性基含有単量体を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子にグラフト重合させ、更に凝固及び乾燥してなる変性天然ゴムである。
本発明の重荷重用空気入りタイヤの他の好適例においては、前記変性ジエン系合成ゴムが、1,3-ブタジエンの単独重合体又は1,3-ブタジエンとスチレンとの共重合体であって、該(共)重合体中のスチレン結合量が10質量%以下で、且つ下記式(V):
Figure 2008038119
[式中、R11は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基である]で表される置換アミノ基、及び下記式(VI):
Figure 2008038119
[式中、R12は、3〜16のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN-アルキルアミノ-アルキレン基を示す]で表される環状アミノ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する変性ブタジエン系ゴムである。
本発明によれば、キャップゴムとベースゴムとを有するトレッド部を具え、該キャップゴムに、変性天然ゴム及び/又は変性ジエン系合成ゴムと、シリカと、特定の硫黄含有シラン化合物とを含むゴム組成物が用いられており、耐摩耗性を向上させつつ、転がり抵抗が大幅に低減された重荷重用空気入りタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の重荷重用空気入りタイヤは、キャップゴムとベースゴムを有するトレッド部を具え、天然ゴム30〜80質量%並びにスチレン-ブタジエン共重合体ゴム及び/又はポリブタジエンゴムからなるジエン系合成ゴム20〜70質量%を含み、前記天然ゴムが変性天然ゴムであるか、及び/又は前記ジエン系合成ゴムが変性ジエン系合成ゴムであるゴム成分(A)100質量部に対して、シリカ(B)10〜50質量部と、上記平均組成式(I)で表される硫黄含有シラン化合物(C)1〜6.5質量部とを配合してなるゴム組成物を前記キャップゴムに用いたことを特徴とする。
本発明の重荷重用空気入りタイヤのキャップゴム用ゴム組成物においては、上記式(I)の硫黄含有シラン化合物(C)がシリカ(B)とゴム成分(A)との反応性及びシリカ(B)のゴム成分(A)への分散性を向上させるため、シリカ(B)による補強効果が十分に発揮され、ゴム組成物の弾性率、更には耐摩耗性が向上している。また、シリカ(B)のゴム成分(A)への分散性が向上する結果、ゴム組成物のヒステリシスロスが低下している。このため、式(I)の硫黄含有シラン化合物(C)が配合されたゴム組成物をキャップゴムに用いることで、重荷重用空気入りタイヤの耐摩耗性を向上させつつ、転がり抵抗を低減することができる。
また、上記キャップゴム用ゴム組成物においては、変性天然ゴム及び/又は変性ジエン系合成ゴムが用いられているため、シリカ(B)のゴム成分(A)への分散性が更に向上している。そのため、式(I)の硫黄含有シラン化合物(C)に加え、変性天然ゴム及び/又は変性ジエン系合成ゴムが配合されたゴム組成物をキャップゴムに用いることで、相乗効果によって、耐摩耗性を更に向上させつつ、転がり抵抗を大幅に低減することが可能となる。
上記キャップゴム用ゴム組成物のゴム成分(A)は、天然ゴム30〜80質量%並びにスチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)及び/又はポリブタジエンゴム(BR)からなるジエン系合成ゴム20〜70質量%を含み、前記天然ゴムが変性天然ゴムであるか、及び/又は前記ジエン系合成ゴムが変性ジエン系合成ゴムである。ここで、ゴム成分(A)中の変性若しくは未変性の天然ゴムの含有率が30質量%未満と天然ゴムの含有率が低いと(即ち、変性若しくは未変性のジエン系合成ゴムの含有率が70質量%超では)、破壊特性の低下が見られる。一方、ゴム成分(A)中の変性若しくは未変性の天然ゴムの含有率が80質量%超では(即ち、変性若しくは未変性のジエン系合成ゴムの含有率が20質量%未満とジエン系合成ゴムの含有率が低いと)、耐摩耗性や偏摩耗性の低下が見られる。なお、上記の観点から、ゴム成分(A)中の天然ゴムの含有率は、40〜70質量%の範囲が好ましく、ジエン系合成ゴムの含有率は、30〜60質量%の範囲が好ましい。
上記変性天然ゴムとしては、天然ゴムラテックスに極性基含有単量体を添加し、該極性基含有単量体を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子にグラフト重合させ、更に凝固及び乾燥して得た変性天然ゴムが好ましい。該変性天然ゴムの製造に用いる天然ゴムラテックスとしては、特に限定されず、例えば、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、界面活性剤や酵素で処理した脱タンパク質ラテックス、及びこれらを組み合せたもの等を用いることができる。
上記天然ゴムラテックスに添加される極性基含有単量体は、分子内に少なくとも一つの極性基を有し、天然ゴム分子とグラフト重合できる限り特に制限されるものでない。ここで、該極性基含有単量体は、天然ゴム分子とグラフト重合するために、分子内に炭素−炭素二重結合を有することが好ましく、極性基含有ビニル系単量体であることが好ましい。上記極性基の具体例としては、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、アルコキシシリル基及びスズ含有基等を好適に挙げることができる。これら極性基を含有する単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記アミノ基を含有する単量体としては、1分子中に第1級、第2級及び第3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つのアミノ基を含有する重合性単量体が挙げられる。該アミノ基を有する重合性単量体の中でも、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等の第3級アミノ基含有単量体が特に好ましい。これらアミノ基含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。ここで、第1級アミノ基含有単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、4-ビニルアニリン、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、第2級アミノ基含有単量体としては、(1)アニリノスチレン、β-フェニル-p-アニリノスチレン、β-シアノ-p-アニリノスチレン、β-シアノ-β-メチル-p-アニリノスチレン、β-クロロ-p-アニリノスチレン、β-カルボキシ-p-アニリノスチレン、β-メトキシカルボニル-p-アニリノスチレン、β-(2-ヒドロキシエトキシ)カルボニル-p-アニリノスチレン、β-ホルミル-p-アニリノスチレン、β-ホルミル-β-メチル-p-アニリノスチレン、α-カルボキシ-β-カルボキシ-β-フェニル-p-アニリノスチレン等のアニリノスチレン類、(2)1-アニリノフェニル-1,3-ブタジエン、1-アニリノフェニル-3-メチル-1,3-ブタジエン、1-アニリノフェニル-3-クロロ-1,3-ブタジエン、3-アニリノフェニル-2-メチル-1,3-ブタジエン、1-アニリノフェニル-2-クロロ-1,3-ブタジエン、2-アニリノフェニル-1,3-ブタジエン、2-アニリノフェニル-3-メチル-1,3-ブタジエン、2-アニリノフェニル-3-クロロ-1,3-ブタジエン等のアニリノフェニルブタジエン類、(3)N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-(4-アニリノフェニル)メタクリルアミド等のN-モノ置換(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。更に、第3級アミノ基含有単量体としては、N,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリレート及びN,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。上記N,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、N,N-ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N-メチル-N-エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジブチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N-ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン等のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル等が挙げられる。これらの中でも、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-メチル-N-エチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が特に好ましい。また、上記N,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、N,N-ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド化合物又はメタクリルアミド化合物等が挙げられる。これらの中でも、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が特に好ましい。
上記ニトリル基を含有する単量体としては、(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン等が挙げられる。これらニトリル基含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記ヒドロキシル基を含有する単量体としては、1分子中に少なくとも1つの第1級、第2級及び第3級ヒドロキシル基を有する重合性単量体が挙げられる。かかる単量体としては、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体、ヒドロキシル基含有ビニルエーテル系単量体、ヒドロキシル基含有ビニルケトン系単量体等が挙げられる。ここで、ヒドロキシル基含有単量体の具体例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は、例えば、2〜23である)のモノ(メタ)アクリレート類;N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシル基含有不飽和アミド類;o-ヒドロキシスチレン、m-ヒドロキシスチレン、p-ヒドロキシスチレン、o-ヒドロキシ-α-メチルスチレン、m-ヒドロキシ-α-メチルスチレン、p-ヒドロキシ-α-メチルスチレン、p-ビニルベンジルアルコール等のヒドロキシル基含有ビニル芳香族化合物類等が挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ヒドロキシル基含有ビニル芳香族化合物が好ましく、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体が特に好ましい。ここで、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のエステル、アミド、無水物等の誘導体が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸等のエステルが特に好ましい。これらヒドロキシル基含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記カルボキシル基を含有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラコン酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸類;フタル酸、コハク酸、アジピン酸等の非重合性多価カルボン酸と、(メタ)アリルアルコール、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物とのモノエステルのような遊離カルボキシル基含有エステル類及びその塩等が挙げられる。これらの中でも、不飽和カルボン酸類が特に好ましい。これらカルボキシル基含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記エポキシ基を含有する単量体としては、(メタ)アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4-オキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらエポキシ基含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記含窒素複素環基を含有する単量体において、該含窒素複素環としては、ピロール、ヒスチジン、イミダゾール、トリアゾリジン、トリアゾール、トリアジン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、プリン、フェナジン、プテリジン、メラミン等が挙げられる。なお、該含窒素複素環は、他のヘテロ原子を環中に含んでいてもよい。ここで、含窒素複素環基としてピリジル基を含有する単量体としては、2-ビニルピリジン、3-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、5-メチル-2-ビニルピリジン、5-エチル-2-ビニルピリジン等のピリジル基含有ビニル化合物等が挙げられ、これらの中でも、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン等が特に好ましい。これら含窒素複素環基含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記アルコキシシリル基を含有する単量体としては、(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルプロポキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルプロポキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジベンジロキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルベンジロキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、6-トリメトキシシリル-1,2-ヘキセン、p-トリメトキシシリルスチレン等が挙げられる。これらアルコキシシリル基含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記スズ含有基を有する単量体としては、アリルトリ-n-ブチルスズ、アリルトリメチルスズ、アリルトリフェニルスズ、アリルトリ-n-オクチルスズ、(メタ)アクリルオキシ-n-ブチルスズ、(メタ)アクリルオキシトリメチルスズ、(メタ)アクリルオキシトリフェニルスズ、(メタ)アクリルオキシ-n-オクチルスズ、ビニルトリ-n-ブチルスズ、ビニルトリメチルスズ、ビニルトリフェニルスズ、ビニルトリ-n-オクチルスズ等のスズ含有単量体を挙げることができる。これらスズ含有単量体は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記極性基含有単量体の天然ゴム分子へのグラフト重合は、乳化重合で行われることが好ましい。ここで、該乳化重合においては、一般的に、天然ゴムラテックスに水及び必要に応じて乳化剤を加えた溶液中に、上記極性基含有単量体を加え、更に重合開始剤を加えて、所定の温度で撹拌して極性基含有単量体を重合させることが好ましい。なお、上記極性基含有単量体の天然ゴムラテックスへの添加においては、予め天然ゴムラテックス中に乳化剤を加えてもよいし、極性基含有単量体を乳化剤で乳化した後に天然ゴムラテックス中に加えてもよい。なお、天然ゴムラテックス及び/又は極性基含有単量体の乳化に使用できる乳化剤としては、特に限定されず、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のノニオン系の界面活性剤が挙げられる。
上記重合開始剤としては、特に制限はなく、種々の乳化重合用の重合開始剤を用いることができ、その添加方法についても特に制限はない。一般に用いられる重合開始剤の例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイド、2,2-アゾビスイソブチロニトリル、2,2-アゾビス(2-ジアミノプロパン)ヒドロクロライド、2,2-アゾビス(2-ジアミノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。なお、重合温度を低下させるためには、レドックス系の重合開始剤を用いることが好ましい。かかるレドックス系重合開始剤において、過酸化物と組み合せる還元剤としては、例えば、テトラエチレンペンタミン、メルカプタン類、酸性亜硫酸ナトリウム、還元性金属イオン、アスコルビン酸等が挙げられる。レドックス系重合開始剤における過酸化物と還元剤との好ましい組み合せとしては、tert-ブチルハイドロパーオキサイドとテトラエチレンペンタミンとの組み合せ等が挙げられる。上記変性天然ゴムにシリカ等を配合して、ゴム組成物の加工性を低下させることなく、ヒステリシスロスを低下させ且つ耐摩耗性を向上させるには、各天然ゴム分子に上記極性基含有単量体が少量且つ均一に導入されることが重要であるため、上記重合開始剤の添加量は、上記極性基含有単量体に対し1〜100mol%の範囲が好ましく、10〜100mol%の範囲が更に好ましい。
上述した各成分を反応容器に仕込み、30〜80℃で10分〜7時間反応させることで、天然ゴム分子に上記極性基含有単量体がグラフト共重合した変性天然ゴムラテックスが得られる。また、該変性天然ゴムラテックスを凝固させ、洗浄後、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー等の乾燥機を用いて乾燥することで変性天然ゴムが得られる。ここで、変性天然ゴムラテックスを凝固するのに用いる凝固剤としては、特に限定されるものではないが、ギ酸、硫酸等の酸や、塩化ナトリウム等の塩が挙げられる。
上記変性天然ゴムにおいて、上記極性基含有単量体のグラフト量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.01〜5.0質量%の範囲が好ましく、0.1〜3.0質量%の範囲が更に好ましく、0.2〜1.0質量%の範囲がより一層好ましい。極性基含有単量体のグラフト量が0.01質量%未満では、ゴム組成物の低ヒステリシスロス性及び耐摩耗性を十分に改良できないことがある。また、極性基含有単量体のグラフト量が5.0質量%を超えると、粘弾性、S−S特性(引張試験機における応力−歪曲線)等の天然ゴム本来の物理特性を大きく変えてしまい、天然ゴム本来の優れた物理特性が損なわれると共に、ゴム組成物の加工性が大幅に悪化するおそれがある。
また、上記変性ジエン系合成ゴムとしては、1,3-ブタジエンの単独重合体又は1,3-ブタジエンとスチレンとの共重合体であって、該(共)重合体中のスチレン結合量が10質量%以下で、且つ上記式(V)で表される置換アミノ基及び上記式(VI)で表される環状アミノ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する変性ブタジエン系ゴム(即ち、変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム及び変性ポリブタジエンゴム)が好ましい。
上記変性ブタジエン系ゴムは、(共)重合体中のスチレン結合量が10質量%以下であり、0質量%であるのが好ましい。重合体中のスチレン結合量が0質量%の場合、上記変性ブタジエン系ゴムは、1,3-ブタジエンの単独重合体、即ちポリブタジエンの変性物である。また、上記変性ブタジエン系ゴムは、1,3-ブタジエン単位のビニル結合量が25%以下であることが好ましく、20%以下であることが更に好ましい。変性ブタジエン系ゴムのスチレン結合量及び1,3-ブタジエン単位のビニル結合量を上記の範囲にすることで、ゴム組成物の耐摩耗性及び低発熱性を向上させることができる。更に、上記変性ブタジエン系ゴムは、ガラス転移温度が-50℃以下であることが好ましい。
式(V)において、R11は、炭素数12以下のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基で、メチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、3-フェニル-1-プロピル基等が好適に挙げられる。なお、式(V)中の2つのR11は、それぞれ同じでも異なってもよい。
式(VI)において、R12は、3〜16個のメチレン基を有する二価のアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN-アルキルアミノ-アルキレン基である。ここで、置換アルキレン基には、1置換から8置換のアルキレン基が含まれ、置換基としては、炭素数1〜12の鎖状若しくは分枝状アルキル基、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基が挙げられる。また、R12としては、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オキシジエチレン基、N-アルキルアザジエチレン基、ドデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基等が好ましい。
上記R12は、環状アミン類から誘導することができ、該環状アミン類としては、特に限定されるものではないが、アザシクロヘプタン(即ち、ヘキサメチレンイミン)、2-(2-エチルヘキシル)ピロリジン、3-(2-プロピル)ピロリジン、3,5-ビス(2-エチルヘキシル)ピペリジン、4-フェニルピペリジン、7-デシル-1-アザシクロトリデカン、3,3-ジメチル-1-アザシクロテトラデカン、4-ドデシル-1-アザシクロオクタン、4-(2-フェニルブチル)-1-アザシクロオクタン、3-エチル-5-シクロヘキシル-1-アザシクロヘプタン、4-ヘキシル-1-アザシクロヘプタン、9-イソアミル-1-アザシクロヘプタデカン、2-メチル-1-アザシクロヘプタデセ-9-エン、3-イソブチル-1-アザシクロドデカン、2-メチル-7-t-ブチル-1-アザシクロドデカン、5-ノニル-1-アザシクロドデカン、8-(4'-メチルフェニル)-5-ペンチル-3-アザビシクロ[5.4.0]ウンデカン、1-ブチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、8-エチル-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、1-プロピル-3-アザビシクロ[3.2.2]ノナン、3-(t-ブチル)-7-アザビシクロ[4.3.0]ノナン、1,5,5-トリメチル-3-アザビシクロ[4.4.0]デカン等が挙げられる。
ブタジエン系ゴムに式(V)の置換アミノ基又は式(VI)の環状アミノ基を導入する方法としては、例えば、特開2001−131227号公報に記載のように、ブタジエン系ゴムに結合した2-ヒドロキシ-1,3-プロピレン基を有する有機基に環状アミノ基の中の少なくとも一つの窒素原子を介して結合させる方法等もあるが、リチオアミンからなる重合開始剤を用いて重合開始末端を上記アミノ基で変性する方法が好ましい。即ち、炭化水素溶媒中で1,3-ブタジエンを主とする1種以上のアニオン重合可能モノマーの溶液を生じさせ、下記式(VII):
(AM)Li(Q)a ・・・ (VII)
[式中、aは0又は0.5〜3であり、(Q)は、炭化水素、エーテル類、アミン類及びそれらの混合物からなる群から選択される可溶化成分であり、(AM)は上記式(V)で表される置換アミノ基又は式(VI)で表される環状アミノ基である]で表されるリチオアミンを重合開始剤として上記モノマーを(共)重合させることで、式(V)の置換アミノ基又は式(VI)の環状アミノ基が導入された変性ブタジエン系ゴムが得られる。
式(VII)において、(Q)は可溶化成分であり、炭化水素、エーテル、アミン又はそれらの混合物であってもよい。この(Q)成分が存在すると、上記リチオアミンが炭化水素溶媒に可溶になる。また、上記(Q)には、3〜約300の重合単位から成る重合度を有するジエニル若しくはビニル芳香族のポリマー又はコポリマーが含まれる。上記ポリマーには、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリイソプレン及びそれらのコポリマーが含まれる。(Q)の他の例には、極性リガンド、例えば、テトラヒドロフラン(THF)及びテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)が含まれる。
式(VII)において、上記(AM)は、前記式(V)で表される置換アミノ基又は式(VI)で表される環状アミノ基であり、例えば、ポリマーの開始部位又は頭部に組み込まれることによって、官能性の少なくとも一つの基を末端に持ったポリマーが合成される。
可溶成分である(Q)が、エーテル又はアミノ化合物である場合、(Q)の存在下、無水の非プロトン性溶媒、例えばシクロヘキサン等を用いて官能化剤AM−Hの溶液を製造し、次に、この溶液に、同一又は同様の溶媒に溶解させた有機リチウム化合物の溶液を添加することにより、重合開始剤を生じさせることができる。上記有機リチウム化合物としては、下記式(VIII):
13Li ・・・ (VIII)
[式中、R13は、炭素数1〜約20のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基、並びにジオレフィン及びビニルアリールモノマー類から得られる25個以下の単位を有する短鎖長の低分子量ポリマー類からなる群から選択される]で表される化合物が好ましい。ここで、アルキル基としては、n-ブチル基、s-ブチル基、メチル基、エチル基、イソプロピル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基、メンチル基等が挙げられ、アルケニル基としては、アリル基、ビニル基等が挙げられる。また、アリール基及びアラルキル基としては、フェニル基、ベンジル基、オリゴ(スチリル)基等が挙げられ、短鎖長ポリマー類としては、適当なモノマーのオリゴマー化を有機リチウムで開始させることによって生じさせたオリゴ(ブタジエニル)類、オリゴ(イソプレニル)類、オリゴ(スチリル)類等が挙げられる。上記有機リチウム化合物としては、n-ブチルリチウムが好ましい。式(VII)のリチオアミンを生成させるに際しては、特開平6−199921号公報等に開示されているin situ法を用いることもできる。
また、必要に応じて、式(VII)のリチオアミンと他の有機アルカリ化合物との混合物を重合開始剤として用いることもできる。ここで、有機アルカリ金属化合物としては、下記式(IX)、式(X)、式(XI)、式(XII)、式(XIII):
14M ・・・ (IX)
15OM ・・・ (X)
16C(O)OM ・・・ (XI)
1718NM ・・・ (XII)
19SO3M ・・・ (XIII)
[式中、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19は、それぞれ炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はフェニル基であり、Mは、Na、K、Rb又はCsである]で表される化合物が好ましい。ここで、金属成分Mとしては、Na及びKが特に好ましい。リチオアミンと有機アルカリ金属化合物からなる開始剤混合物は、好適には、該リチオアミン開始剤中のリチウム1当量当たり約0.02〜約0.5当量の有機アルカリ金属化合物を含有するのが好ましい。
上記開始剤又はその混合物には、重合が不均一にならないようにキレート剤を添加することができる。有用なキレート剤としては、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、オキソラニル環状アセタール類及び環状オリゴマー状オキソラニルアルカン類等が挙げられ、これらの中でも、環状オリゴマー状オキソラニルアルカン類が特に好ましく、2,2-ジ(テトラヒドロフリル)プロパンが最も好ましい。また、重合溶媒としては、種々のヘキサン類、ヘプタン類、オクタン類及びそれらの混合物等が用いられる。
上記リチオアミンからなる重合開始剤を用いて重合を行うことで、重合開始末端に上記置換アミノ基又は環状アミノ基を有し、もう一方が重合活性末端である重合体が得られるが、該重合活性末端は、更に変性剤で変性してもよく、該変性剤としては、下記一般式(XIV)、式(XV)、又は式(XVI):
Figure 2008038119
[式中、R20は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、又はアリール基であり;R21は、炭素数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基、又はアリーレン基であり;R22は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、又はアリール基であり;R23は、炭素数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基、アルカジエニレン基、或いはこれら2価の基中の−CH2−が−NH−や−O−で置換された基又は=CH−が=N−で置換された基(例えば、ジヒドロイミダゾール基やオキサゾリン基)であり;R24は、炭素数1〜12のアルキリデン基、又はイミノ基であり;nは2又は3である]で表わされるアルコキシシラン化合物が挙げられる。
上記アルコキシシラン化合物として、具体的には、3-ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2-ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、2-ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-ジブチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3-ヘキサメチレンイミノプロピルトリエトキシシラン、3-ヘキサメチレンイミノプロピルトリトリメトキシシラン、ヘキサメチレンイミノメチルトリメトキシシラン、ヘキサメチレンイミノメチルトリエトキシシラン、2-ヘキサメチレンイミノエチルトリエトキシシラン、2-ヘキサメチレンイミノエチルトリメトキシシラン、3-ピロリジノプロピルトリエトキシシラン、3-ピロリジノプロピルトリメトキシシラン、3-ヘプタメチレンイミノプロピルトリエトキシシラン、3-ドデカメチレンイミノプロピルトリエトキシシラン、3-ヘキサメチレンイミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-ヘキサメチレンイミノプロピルエチルジエトキシシラン、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、2-[10-(トリエトキシシリル)デシル]-1,3-オキサゾリン等が挙げられ、これらの中でも、シリカの分散性の改良効果の観点から、3-ヘキサメチレンイミノプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメチレンイミノメチルトリメトキシシラン、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)-4,5-イミダゾールが好ましい。
上記キャップゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分(A)100質量部に対して、シリカ(B)を10〜50質量部含有する。シリカの配合量が10質量部未満では、タイヤの転がり抵抗を低減する効果が低く、一方、50質量部を超えると、ゴム組成物の未加硫粘度が上昇して作業性が悪化する。該シリカとしては、特に制限はなく、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられ、これらの中でも、耐破壊性の改良効果及び低転がり抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。
上記キャップゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分(A)100質量部に対して、上記平均組成式(I)で表される硫黄含有シラン化合物(C)を1〜6.5質量部含有する。式(I)の硫黄含有シラン化合物の配合量が1質量部未満では、シリカ(B)のゴム成分(A)への分散性を改善する効果、及びゴム組成物の未加硫粘度を低下させる効果が小さい。また、式(I)の硫黄含有シラン化合物の配合量が6.5質量部を超えると、ゴム組成物のコストが高くなる。
上記硫黄含有シラン化合物は、分子の両末端にオルガノオキシシリル基を有し、分子中央部にスルフィド又はポリスルフィドを有する平均組成式(I)で表される化合物である。該平均組成式(I)において、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4の1価の炭化水素基であって、該1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等が挙げられる。なお、R1とR2は同一でも異なってもよい。また、R3は炭素数1〜15の2価の炭化水素基であって、該2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n-ブチレン基、i-ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基、フェニレン基、メチルフェニルエチレン基等が挙げられる。pは0〜2の整数を示し、mは平均値として1以上4未満である。mはその平均値がこの範囲内であればよく、mの異なる複数の硫黄含有シラン化合物の混合物であってもよい。後述する本発明の効果の観点から、mは平均値として1以上2未満であることが好ましく、1であることが最も好ましい。
上記平均組成式(I)のR4は、上記一般式(II)、(III)及び(IV)のいずれかで表される二価の官能基である。後述する本発明の効果の観点から、R4は上記一般式(IV)であることが好ましい。ここで、R5〜R10は直鎖状又は分岐を有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、2価の芳香族基又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む2価の有機基であり、R5〜R10として、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n-ブチレン基、i-ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基、フェニレン基、メチルフェニルエチレン基等及びこれらに硫黄及び酸素以外のヘテロ元素である窒素,リン等が導入された基などが挙げられる。なお、上記平均組成式(I)のR4[(II)〜(IV)で表される官能基のいずれか]中のR5〜R10はそれぞれ同一でも異なってもよい。後述する本発明の効果及び製造コストの観点から、平均組成式(I)のR4[(II)〜(IV)で表される官能基のいずれか]中のR5〜R10は、ヘキシレン基であることが好ましい。
また、R4は硫黄原子を含むことを必須とし、x、y、zは平均値として1以上4未満である。後述する本発明の効果の観点から、x、y、zはそれぞれ平均値として2以上4未満であることが好ましく、2以上3以下であることが最も好ましい。
上記硫黄含有シラン化合物は、効果の観点から、その純度が配合時において60%以上であることが好ましく、70%以上であることが更に好ましく、80%以上であることが特に好ましい。また、上記硫黄含有シラン化合物は、製造時に上記平均組成式(I)の2量体、3量体等の多量体が製造される場合があり、これら1分子中に3個以上のケイ素原子を含む硫黄含有シラン化合物は、本発明の効果に悪影響を及ぼす場合がある。本発明においては、上記硫黄含有シラン化合物の配合時において、1分子中に3個以上のケイ素原子を有する硫黄含有シラン化合物の含有量は、前記ゴム組成物に対して30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることが更に好ましく、実質的に含まれないことが最も好ましい。
上記キャップゴム用ゴム組成物には、上記ゴム成分(A)、シリカ(B)、式(I)の硫黄含有シラン化合物(C)の他に、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、カーボンブラック等の他の充填剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。なお、上記キャップゴム用ゴム組成物は、ゴム成分(A)に、シリカ(B)及び式(I)の硫黄含有シラン化合物(C)と共に、必要に応じて適宜選択した各種配合剤を配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
次に、本発明の重荷重用空気入りタイヤを、図を参照しながら詳細に説明する。図1に示す重荷重用空気入りタイヤは、一対のビード部1と、一対のサイド部2と、トレッド部3と、該ビード部1に各々埋設されたビードコア4間にトロイド状に延在させたカーカス5と、該カーカス5のクラウン部でタイヤ径方向外側に配した複数のベルト層からなるベルト6とを具え、ここで、トレッド部3は、ベルト6のタイヤ径方向外側に位置するベースゴム7と、該ベースゴム7のタイヤ径方向外側に位置するキャップゴム8とを有し、所謂、キャップ/ベース構造を有する。
そして、図示例の重荷重用空気入りタイヤのキャップゴム8には、上述のキャップゴム用ゴム組成物が用いられており、耐摩耗性が高く、転がり抵抗が大幅に低減されている。なお、本発明の重荷重用空気入りタイヤのキャップゴム8以外の部材は、特に限定されず、公知の部材を使用することができる。また、本発明の重荷重用空気入りタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<硫黄含有シラン化合物の製造例>
窒素ガス導入管、温度計、ジムロート型コンデンサー及び滴下ロートを備えた0.5リットルのセパラブルフラスコに、エタノール80g、無水硫化ソーダ5.46g(0.07モル)、硫黄2.24g(0.07モル)を仕込み、80℃に昇温した。この溶液を撹拌しながら、塩化プロピルトリエトキシシラン[(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−Cl]33.7g(0.14モル)及び1,6-ジクロロヘキサン[ClCH2−(CH2)4−CH2Cl]10.8g(0.07モル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、80℃にて10時間撹拌を続けた。撹拌終了後、冷却し、生成した塩を濾別した後、溶媒のエタノールを減圧蒸留した。得られた溶液を赤外線吸収スペクトル分析(IR分析)、1H核磁気共鳴スペクトル分析(1H-NMR分析)及び超臨界クロマトグラフィー分析を行った結果、平均組成式:(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S−S−(CH2)6−S−S−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3で表される化合物であることを確認した。即ち、平均組成式(I)において、R1がエチル基、R3がトリメチレン基、R4がS−(CH2)6−S[一般式(II)に該当し、R5が(CH2)6である]、p=0及びm=1であった。このもののゲルパーミエーションクロマトグラフ分析(GPC分析)における純度は82.5%であった。
<変性NRの製造例>
(天然ゴムラテックスの変性反応工程)
フィールドラテックスをラテックスセパレーター[斎藤遠心工業製]を用いて回転数7500rpmで遠心分離して、乾燥ゴム濃度60%の濃縮ラテックスを得た。この濃縮ラテックス1000gを、撹拌機及び温調ジャケットを備えたステンレス製反応容器に投入し、予め10mLの水と90mgの乳化剤[エマルゲン1108,花王株式会社製]をN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0gに加えて乳化したものを990mLの水と共に添加し、これらを窒素置換しながら常温で30分間撹拌した。次に、重合開始剤としてtert-ブチルハイドロパーオキサイド 1.2gとテトラエチレンペンタミン 1.2gとを加え、40℃で30分間反応させることにより、変性天然ゴムラテックスを得た。
(凝固及び乾燥工程)
上記変性天然ゴムラテックスにギ酸を加えpHを4.7に調整し、変性天然ゴムラテックスを凝固させた。このようにして得られた固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーに通してクラム化した後、熱風式乾燥機により110℃で210分間乾燥して変性天然ゴム(変性NR)を得た。このようにして得られた変性NRの質量から、単量体として加えたN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレートの転化率が100%であることが確認された。また、該変性NRを石油エーテルで抽出し、更にアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することによりホモポリマーの分離を試みたが、抽出物を分析したところホモポリマーは検出されず、添加した単量体の100%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、得られた変性NRにおける単量体のグラフト量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.5質量%である。
<変性BRの製造例>
乾燥し、窒素置換された800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン300g、1,3-ブタジエン単量体50g、テトラヒドロフラン(THF)1mmolを注入し、これに0.55mmolのn-ブチルリチウムを加えた後、ヘキサメチレンイミン0.5mmolを速やかに加え、50℃で2時間重合を行った。重合系は重合開始から終了まで、全く沈澱は見られず均一に透明であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。この重合系にさらに変性剤としてN-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾールを0.55mmolを加えた後、さらに30分間変性反応を行った。その後、重合系に、2,6-ジ(t-ブチル)パラクレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して変性ポリブタジエンゴム(変性BR)を得た。
<変性SBRの製造例>
乾燥し、窒素置換された800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン300g、1,3-ブタジエン単量体40g、スチレン単量体10g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.16mmolを注入し、これにn-ブチルリチウム0.55mmolを加えた後、ヘキサメチレンイミン0.5mmolを速やかに加え、50℃で1.5時間重合を行った。重合転化率はほぼ100%であった。この重合系にさらに変性剤としてN-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール0.55mmolを加え、30分間変性反応を行った。その後、重合系に、2,6-ジ(t-ブチル)パラクレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(変性SBR)を得た。
<タイヤの作製及び評価>
次に、上記のようにして製造した硫黄含有シラン化合物、変性NR、変性BR、変性SBRを用いて、表1に示す配合のゴム組成物を常法に従って調製し、該ゴム組成物をキャップゴムに用いて、図1に示す構造を有し、サイズ11R22.5の重荷重用空気入りタイヤを製造した。次に、得られたタイヤに対して、下記の方法で転がり抵抗及び耐摩耗性を評価した。結果を表1に示す。
(1)転がり抵抗
時速80kmでドラム上を走行させて、転がり抵抗を測定し、コントロール(比較例2)の値を100として、指数で表示した。指数値が小さい程、転がり抵抗が小さいことを示す。
(2)耐摩耗性
タイヤをトラックのドライブ軸に装着し、残溝5mmまでの走行距離を、コントロール(比較例2)の値を100とし、指数で表示した。指数値が大きい程、完摩までのライフが長いことを示す。
Figure 2008038119
*1 RSS#4
*2 上記製造例で得た変性天然ゴム
*3 宇部興産社製「UBEPOL, BR150L」
*4 上記製造例で得た変性ポリブタジエンゴム
*5 上記製造例で得た変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム
*6 N110, SAF級カーボンブラック
*7 日本シリカ社製「ニプシルAQ」
*8 デグッサ社製「Si69」
*9 上記製造例で得た硫黄含有シラン化合物
*10 N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド
表1から明らかなように、式(I)の硫黄含有シラン化合物と変性天然ゴム及び/又は変性ジエン系合成ゴムを含むゴム組成物をキャップゴムに用いた実施例のタイヤは、比較例2のタイヤに比べて転がり抵抗が大幅に低減されており、また、耐摩耗性が向上していた。
一方、シリカを含まないゴム組成物をキャップゴムに用いた比較例1のタイヤは、比較例2のタイヤに比べて転がり抵抗が増大していた。また、変性天然ゴム及び変性ジエン系合成ゴムを含むものの式(I)の硫黄含有シラン化合物を含まないゴム組成物をキャップゴムに用いた比較例3のタイヤは、比較例2のタイヤに比べて耐摩耗性が低下していた。更に、式(I)の硫黄含有シラン化合物を含むものの変性天然ゴム及び変性ジエン系合成ゴムのいずれも含まないゴム組成物をキャップゴムに用いた比較例4のタイヤは、比較例2のタイヤに対する転がり抵抗の低減効果が不十分であった。
本発明の重荷重用空気入りタイヤの一例の断面図である。
符号の説明
1 ビード部
2 サイド部
3 トレッド部
4 ビードコア
5 カーカス
6 ベルト
7 ベースゴム
8 キャップゴム

Claims (3)

  1. キャップゴム及びベースゴムを有するトレッド部を具える重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    天然ゴム30〜80質量%、並びにスチレン-ブタジエン共重合体ゴム及び/又はポリブタジエンゴムからなるジエン系合成ゴム20〜70質量%を含み、前記天然ゴムが変性天然ゴムであるか、及び/又は前記ジエン系合成ゴムが変性ジエン系合成ゴムであるゴム成分(A)100質量部に対して、
    シリカ(B)10〜50質量部と、
    下記平均組成式(I):
    (R1O)3-p(R2)pSi−R3−Sm−R4−Sm−R3−Si(R2)p(OR1)3-p ・・・ (I)
    [式中、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4の1価の炭化水素基、R3は炭素数1〜15の2価の炭化水素基、pは0〜2の整数、mは平均値として1以上4未満、R4は下記一般式(II)、(III)及び(IV):
    S−R5−S ・・・ (II)
    6−Sx−R7 ・・・ (III)
    8−Sy−R9−Sz−R10 ・・・ (IV)
    (式中、R5〜R10は直鎖状又は分岐を有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、2価の芳香族基又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む2価の有機基であって、R5〜R10はそれぞれ同一でも異なってもよく、x,y,zはそれぞれ平均値として1以上4未満である)のいずれかで表される二価の官能基である]で表される硫黄含有シラン化合物(C)1〜6.5質量部とを配合してなるゴム組成物を前記キャップゴムに用いたことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記変性天然ゴムが、天然ゴムラテックスに極性基含有単量体を添加し、該極性基含有単量体を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子にグラフト重合させ、更に凝固及び乾燥して得た変性天然ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記変性ジエン系合成ゴムが、1,3-ブタジエンの単独重合体又は1,3-ブタジエンとスチレンとの共重合体であって、該(共)重合体中のスチレン結合量が10質量%以下で、且つ下記式(V):
    Figure 2008038119
    [式中、R11は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基である]で表される置換アミノ基、及び下記式(VI):
    Figure 2008038119
    [式中、R12は、3〜16のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN-アルキルアミノ-アルキレン基を示す]で表される環状アミノ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する変性ブタジエン系ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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