JP2008037672A - 多孔質材およびその製造方法 - Google Patents

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Chisako Maeda
智佐子 前田
Takeshi Maekawa
武之 前川
Junichiro Hoshizaki
潤一郎 星崎
Fumio Matsuoka
文雄 松岡
Satoko Fujisaki
里子 藤崎
Akira Endo
明 遠藤
Masaru Nakaiwa
勝 中岩
Yuki Inagi
由紀 稲木
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Abstract

【課題】耐水蒸気性に優れ、水蒸気吸脱着特性の良好な多孔質材を提供すること。
【解決手段】細孔の表面に−M=O基(Mは、Zr(IV)、Fe(III)、Mn(III〜VII)、Ti(IIIまたはIV)、Al(III)、Co(III)およびNi(IIIまたはIV)から選ばれる少なくとも1種である)を含むことを特徴とする多孔質材。多孔質材の骨格を形成する主元素はSiであり、MはSiに対して0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で含有されることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質材およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、耐水蒸気性に優れ、水蒸気吸脱着特性の良好な多孔質材とその製造方法に関する。
従来、シリカゲル、ゼオライトおよび活性炭等の多孔質材が多用されている。近年、新たな多孔質材としてナノサイズの細孔径を有するメソポーラス材の開発が盛んに行われている。メソポーラス材は界面活性剤のミセル構造をテンプレートにして、ナノサイズの細孔が規則的に配列した構造を有し、その細孔サイズはテンプレートとなる界面活性剤の炭素鎖長に依存するため、目的に応じて細孔径を制御することが比較的容易である。その特徴を生かして、分離膜、触媒や酵素の担体および気体の吸脱着材として開発が盛んに行われている。例えば、特許文献1ではSi−O−Zr結合を有し、耐アルカリ性に優れた分離膜および触媒担体用のメソポーラスシリカを合成している。
特開2002−241123号公報
しかしながら、酸素と金属元素とが一重結合にて結合している場合、例えば骨格材料の主要金属元素にSiを用いた場合を例に挙げれば、Si−O−Zr結合およびSi−O結合により構成された多孔質材は耐水蒸気性が低く、水の吸脱着材として用いた際には、初期水分吸着により多孔質材の構造が崩壊するため所望の水吸脱着特性が得られず、水分吸脱着を繰り返した場合には、水分吸着能力が更に低下するという問題がある。また、耐水蒸気性を付加するために、主要金属成分とは異なるZr等の金属元素を添加するにあたり、添加量が過少の場合は耐水蒸気性改善の効果が低く、添加量が過多の場合は多孔質材の構造規則性が乱れるという問題があった。
更に、特許文献1のように、多孔質材の合成に水熱合成法を用いると、多孔質材の合成量が少なく、また、コストが高いため大量生産が困難であるという問題があった。また、金属元素を添加するための原料として金属アルコキシドを用いた場合、多孔質材の構造が乱れるため、十分な耐水蒸気性が得られない傾向があった。
従って、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、耐水蒸気性に優れ、水蒸気吸脱着特性の良好な多孔質材を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような多孔質材を工業的規模で安価に製造することのできる方法を提供することも目的とする。
そこで、本発明者らは上記のような従来の問題点を解決すべく鋭意研究、開発を遂行した結果、細孔表面の少なくとも一部に金属元素M(Mは原子価が3以上の金属元素である)と酸素元素との間の結合の状態が二重結合である−M=O基を有する多孔質材とすることで、耐水蒸気性を飛躍的に向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、細孔の表面に−M=O基(Mは原子価が3以上の金属元素である)を含むことを特徴とする多孔質材である。
また、本発明は、有機テンプレートと、シリコンアルコキシドと、−M=O基(Mは原子価が3以上の金属元素である)有する化合物とを酸性水溶液中で混合し、シリコンアルコキシドを加水分解・縮重合反応させて多孔質材前駆ゾルを得る工程と、多孔質材前駆ゾルを乾燥させて多孔質材前駆ゲルを得る工程と、多孔質材前駆ゲルから有機テンプレートを除去する工程とを含むことを特徴とする多孔質材の製造方法である。
本発明によれば、耐水蒸気性に優れ、水蒸気吸脱着特性の良好な多孔質材を提供することができる。さらに、本発明によれば、そのような多孔質材を工業的規模で安価に製造することのできる方法を提供することもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
実施の形態1.
本発明に係る多孔質材は、細孔表面の少なくとも一部に金属元素Mと酸素元素との間の結合の状態が二重結合である−M=O基(Mは原子価が3以上の金属元素である)を有する。このような−M=O基が細孔表面に存在することにより、水蒸気吸脱着時の細孔付近の構造崩壊が防止され、多孔質材の耐水蒸気性を飛躍的に向上させることができる。多孔質材の耐水蒸気性をより向上させるためには、−M=O基が多孔質材の内部に比較して、その細孔の表面に高濃度で分布していることが望ましい。また、−M=O基が細孔表面に存在することにより、−M=O基と水のOH基とが相互作用し、良好な水蒸気吸脱着特性を与えることができる。ここでの金属元素Mは、原子価が3以上の金属元素であればよいが、多孔質材の耐水蒸気性をより向上させる観点から、Zr(IV)、Fe(III)、Mn(III〜VII)、Ti(IIIまたはIV)、Al(III)、Co(III)およびNi(IIIまたはIV)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、Zr(IV)およびFe(III)から選ばれる少なくとも1種であることが更に好ましい。
本発明に係る多孔質材の骨格を形成する主元素としては、SiやCを挙げることができるが、耐熱性がよく、また、水分吸着可能であることからSiであることが好ましい。多孔質材の骨格を形成する主元素がSiの場合、上記MはSiに対して0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で含有されることが好ましく、1.0mol%以上5.0mol%以下の範囲で含有されることが更に好ましい。金属元素MのSiに対する割合が上記範囲内であれば、多孔質材の耐水蒸気性および水蒸気吸脱着特性を更に向上させることができる。
本発明に係る多孔質材は、ヘキサゴナル構造の三次元規則性を有し且つ0.5nm〜4.5nmの細孔径を有する細孔がその表面に配列されており、BET法による比表面積が800m/g以上であることが好ましい。多孔質材のBET法による比表面積は830 m/g以上1600m/g以下であることが更に好ましい。このように特定の比表面積を有し、特定の形状を有する細孔が規則的に配列された多孔質材とすることで、−M=O基により細孔表面の親水性が更に高められ、細孔表面の水蒸気吸着層の厚さが厚くなり、見掛けの細孔径が小さくなる。その結果、相対湿度30%以下という低い相対湿度域でも水の毛管凝縮を生じさせることができる。なお、本発明において三次元規則性とは、ほぼ均一な細孔径を有する円柱状の細孔がブロック単位で規則正しく配列していることを意味する。また、多孔質材の細孔径は、N吸着等温線を利用した細孔径分布評価として汎用されているBJT(Barret、Joyner and Harenda)法、DH(Dollomore and Heal)法またはAr吸着等温線とDFT(Density Functional Theory)を用いて評価することができ、多孔質材の比表面積は、窒素吸着測定法(BET法)により測定することができ、多孔質材の細孔の形状や配列は、X線回折測定(XRD)、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)などを用いて確認することができる。
次に、本発明に係る多孔質材の製造方法について説明する。
本発明に係る多孔質材は、有機テンプレートと、シリコンアルコキシドと、−M=O基(Mは原子価が3以上の金属元素である)有する化合物とを酸性水溶液中で混合し、シリコンアルコキシドを加水分解・縮重合反応させて多孔質材前駆ゾルを得る工程(多孔質材前駆ゾル調製工程)と、多孔質材前駆ゾルを乾燥させて多孔質材前駆ゲルを得る工程(多孔質材前駆ゲル調製工程)と、多孔質材前駆ゲルから有機テンプレートを除去する工程(有機テンプレート除去工程)とを含む方法により製造される。
(多孔質材前駆ゾル調製工程)
まず、有機テンプレートと、多孔質材の骨格を形成する成分であるシリコンアルコキシドと、−M=O基を有する化合物とを酸性水溶液中で混合する。この原料を含む水溶液には、シリコンアルコキシド1モルに対して、通常、2モル以上、好ましくは3モル以上、更に好ましくは4モル以上の水が含まれる。また、原料を含む水溶液は酸性であればよいが、pHメーターによる測定値が0.8〜3.0の範囲になるように調整を行うことが好ましい。シリコンアルコキシドの加水分解・縮重合反応を促進させるための触媒(塩酸など)を必要に応じて原料混合液に添加してもよい。−M=O基の細孔表面における濃度をより高くするために、シリコンアルコキシドを混合する前に有機テンプレートと−M=O基を有する化合物とを予め十分に混合しておくことが望ましい。
本実施の形態において使用する有機テンプレートとしては、ナノメートルサイズの細孔を形成することができるものであれば特に限定されないが、棒状ミセル構造を形成する界面活性剤が好ましい。このような界面活性剤としては、例えば、一般式としてCH(CHN(CHX(n=9、11、13、15、17、21であり、Xは、ハロゲン化物イオン、HSO 、有機アニオンなど)で表されるカチオン系界面活性剤が挙げられる。カチオン系界面活性剤の中でも、耐水蒸気性および水蒸気吸脱着特性をより向上させる観点から、ハロゲン化アルキルアンモニウムを用いることが好ましく、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:CH(CH15N(CHCl(以下、C16TACと略記することがある)、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド:CH(CH11N(CHCl(以下、C12TACと略記することがある)またはトリメチルステアリルアンモニウムクロリド:CH(CH17N(CHCl(以下、C18TACと略記することがある)を用いることが更に好ましい。また、カチオン系界面活性剤としてハロゲン化アルキルアンモニウムで、例えばC16TACを用いる場合、アルコールなどの溶媒で溶解させることが好ましい。C16TACとエタノールとの混合比はC16TAC 1モルに対してエタノール 5〜50モルであることが好ましい。C16TACの濃度が高くなると室温では溶媒に溶解し難くなるが、40℃程度まで、望ましくは35℃まで加温すると容易に溶解させることができる。溶媒としてはエタノールが最適であるが、他にメタノール、n−プロパノール等の1級アルコール、2―プロパノール、2−ブタノール等の2級アルコール、t−ブチルアルコール等の3級アルコールがある。また、アルコール以外ではアセトン、キシレン、トルエン、アセトニトリル等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤であるC16TACの使用量は、後述するシリコンアルコキシド1モルに対して、0.1〜0.3モルの範囲が望ましい。C16TACの使用量が0.1モル未満であると、有機テンプレートが形成され難くなり所望の細孔が得られなかったり、多孔質材の骨格強度が低下して構造が崩壊する可能性があるため好ましくなく、一方、0.3モルを超えると、C16TACがヘキサゴナル構造を形成し難くなり多孔質材の構造規則性が低下することがあるため好ましくない。
本実施の形態において使用する−M=O基を有する化合物としては、加水分解性を有し有機テンプレートに結合可能な化合物であれば特に限定されないが、多孔質材の骨格を形成する材料であるシリコンアルコキシドよりも加水分解速度が大きく有機テンプレートに結合し易い化合物を用いることが好ましい。このような−M=O基を有する化合物としては、前記金属元素Mに結合している−NO基、−SO基、−OH基および−Cl基から選ばれる少なくとも1つの基を更に有するものが挙げられ、より具体的には、硝酸ジルコニル水和物、酸化水酸化鉄(III)、酸化水酸化マンガン(III)などが挙げられる。これら化合物を用いることで、細孔の最表面に−M=O基を高濃度で分布させることができ(−M=O基の濃度を多孔質材の骨格内と細孔表面とで変化させることができ)、多孔質材の耐水蒸気性および水蒸気吸脱着特性を更に向上させることができる。
−M=O基を有する化合物の使用量は、後述するシリコンアルコキシドに対して0.1〜5.0モル%の範囲が望ましい。−M=O基を有する化合物の使用量が0.1モル%未満であると、耐水蒸気性が不十分となることがあるため好ましくなく、一方、5.0モル%を超えると、多孔質材の構造規則性が低下して水蒸気吸脱着特性が悪くなることがあるため好ましくない。
本実施の形態において使用するシリコンアルコキシドとしては、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラエトキシシラン(以下、TEOSと略記することがある)、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどが挙げられる。
そして、原料を含む水溶液をナス型フラスコなどの密閉可能な耐圧容器に移し、これをロータリーエバポレータにて減圧することにより、シリコンアルコキシドを加水分解・縮重合反応させつつ、加水分解反応により生成したアルコール等の溶媒を除去して、多孔質材前駆ゾルが得られる。得られた多孔質材前駆ゾルでは、多孔質材の細孔となる部分に有機テンプレートが充填されており、その周囲を主として金属元素Mと骨格材料Siとからなる成分が取り囲んだ構造が形成されている。
減圧に際しては急激な突沸を抑制するため、フラスコ内の圧力を60hPa以上200hPa以下の間に段階的に減圧することが重要である。所定の圧力までフラスコ内を減圧する時間は溶液の量や反応温度により適宜変えればよいが、0.5時間以上3時間以下が好ましい。また、減圧の際はナス型フラスコをウォーターバスにて25℃以上35℃以下の範囲に温度制御することが好ましい。溶媒除去の終点は、多孔質材前駆ゾルのpH値にて判定することができる。例えば、pHメーターで測定されたpH値が0.1以上2.5以下の範囲となれば、アルコール等の溶媒は殆ど除去されているものと判断することができる。pH値の他にも、物理的に粘度あるいは比重、光学的に屈折率あるいは反射率、およびナス型フラスコ内の残量等で判定することができる。
なお、上記ではナス型フラスコをロータリーエバポレータにて減圧処理したが、溶媒を除去する方法であれば、これに限るものではない。例えば、多孔質材前駆ゾルをビーカーに投入して、加熱と減圧による溶媒除去を行ってもよい。
(多孔質材前駆ゲル調製工程)
続いて、ナス型フラスコ内にてロータリーエバポレータを用いて10hPa以上60hPa未満に段階的に減圧処理を行い、多孔質材前駆ゾルから水等の揮発成分を除去する(多孔質材前駆ゾルを乾燥させる)ことにより、多孔質材前駆ゲルが得られる。この工程では、フラスコ内圧力を60hPa未満に減圧させることで、多孔質材前駆ゾルが発泡し、ゾル内部に残留していた揮発成分を早急に除去することができる。所定の圧力までフラスコ内を減圧する時間は溶液の量により適宜変えればよいが、0.5以上3時間以下が好ましい。なお、上記では、ゲルを形成する際にロータリーエバポレータにて減圧処理を行ったが、噴霧乾燥法等溶媒を除去できる種々の合成方法で行っても同様の効果を得ることができる。勿論、粉体多孔質材に限らず、粒状、層状、薄膜状でも本発明の効果が得られることは言うまでもない。
(有機テンプレート除去工程)
多孔質材前駆ゲルをナス型フラスコから取り出し、耐熱容器に移し替えて、カチオン系界面活性剤等の有機テンプレートを除去することにより、多孔質材が得られる。有機テンプレートの除去方法は、焼成法、溶媒抽出法など種々あるが、操作の簡易さおよび完成度が高さから焼成法を採用することが好ましい。焼成温度は、通常、炉内温度350℃以上850℃以下にて行うが、カチオン系界面活性剤の分解温度を踏まえると、550℃以上650℃以下にて4〜6時間保持することが望ましい。
以下、多孔質材としてメソポーラスシリカを例に挙げて、本発明を更に詳細に説明する。ただし、それらは例示であって、本発明を限定するものではない。
<実施例1>
カチオン系界面活性剤C16TACをエタノールに入れて溶解させた(溶液1)。C16TACとエタノールとの混合比1モル:10モルとした。溶液1に多孔質材の骨格形成原料としてのTEOSを1モル加えて更に10分程度撹拌し、溶液2を調製した。−M=O基を有する化合物である硝酸ジルコニル・二水和物:ZrO(NO・2HOと加水分解促進触媒である塩酸とを混合し、溶液3を調製した。ZrO(NO・2HOと塩酸との混合比は45モル:1モルとした。TEOSに対するZrO(NO・2HOの割合(以下、Zr添加量と呼ぶ)が5モル%となるように、溶液3を溶液2に加え、60分間程度撹拌して溶液4を調製した。このとき溶液4のpHは1.0〜2.5の範囲で管理した。
溶液4を3Lのナス型フラスコに移し、ウォーターバスにて25℃から35℃の範囲に溶液4の温度を制御しつつ、ロータリーエバポレータにて2時間かけて60hPaまで減圧し、溶液4からエタノールを除去して、多孔質材前駆ゾルを得た。このゾルのpHは0.5〜1.0であった。
続けて、ナス型フラスコ内にてロータリーエバポレータを用いて2時間かけて20hPaまで減圧し、多孔質材前駆ゾルから揮発成分を除去して乾燥を行い、多孔質材前駆ゲルを得た。
次に、多孔質材前駆ゲルをナス型フラスコから取り出して耐熱容器に移し替え、600℃にて5時間保持してカチオン系界面活性剤を除去し、多孔質材であるメソポーラスシリカを得た。得られたメソポーラスシリカは約300gであった。
得られたメソポーラスシリカの耐水蒸気特性を図1に示す(Zr添加量5モル%)。図1において、縦軸は水吸着量[g/g]を、横軸は相対湿度p/p0[−]を表しており、11はメソポーラスシリカの初回の水蒸気吸着等温線、12はメソポーラスシリカの初回の水蒸気脱着等温線、13はメソポーラスシリカの2回目の水蒸気吸脱着等温線、14はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線を表している。耐水蒸気特性は、水蒸気加圧試験を施した前後の水蒸気吸着等温線を比較することにより評価を行った。水蒸気加圧試験方法を以下に述べる。まず、XRD(X線回折)測定ができる程度に粉砕したサンプル0.3gをスクリュー管(マルエムNo.6)内に投入し、このスクリュー管を5mLの水が入ったオートクレーブに入れ、100℃で24時間処理した後、50℃程度(適当)に冷えたオートクレーブからサンプルを取り出した。次に減圧下・室温にて1日乾燥させて水蒸気加圧試験後の試料とした。
図1から、このメソポーラスシリカの水蒸気吸着等温線はIUPAC分類のV型となり、メソ細孔内への毛管凝縮による狭い相対湿度の範囲p/p=0.3〜0.5において、水蒸気吸着量が急激に増加し、同様の範囲でわずかに低湿度側に寄って脱着量が急変する特性を示しており、非可逆的なヒステリシス特性を有していることが分かった。2回目以降の飽和吸着量は0.05〜0.1(g/g)減少し、さらに細孔内壁のシリカ表面の親水化のため低湿度側の吸着量が増加して毛管凝縮の生じる相対湿度が低湿度側に0.05程度シフトする傾向にあるが、このシフトは2回目以降では全く変化せず、この吸着等温特性を維持しており、耐水蒸気性が高いことが分かった。
Zr添加量を0.5モル%、1モル%、3モル%および5モル%に変えて、上記と同様にメソポーラスシリカを調製した。図2は、Zr添加量を変えて調製したメソポーラスシリカの水蒸気吸着等温線である。図2において、21a,21b,21c,21dはメソポーラスシリカ(Zr0.5mol%添加,Zr1.0mol%添加,Zr3.0mol%添加,Zr5.0mol%添加)の2回目の水蒸気吸着等温線、22a,22b,22c,22dはメソポーラスシリカ(Zr0.5mol%添加,Zr1.0mol%添加,Zr3.0mol%添加,Zr5.0mol%添加)の2回目の水蒸気脱着等温線、23a,23b,23c,23dはメソポーラスシリカ(Zr0.5mol%添加,Zr1.0mol%添加,Zr3.0mol%添加,Zr5.0mol%添加)の水蒸気加圧試験後の水蒸気吸着等温線、24a,24b,24c,24dはメソポーラスシリカ(Zr0.5mol%添加,Zr1.0mol%添加,Zr3.0mol%添加,Zr5.0mol%添加)の水蒸気加圧試験後の水蒸気脱着等温線を表している。この図によれば、飽和吸着量は僅かにZr添加量依存性があり、Zr添加量が0.5モル%の場合に比べて5.0モル%では水蒸気吸着量が0.02[g/g]程度減少する傾向が見られた。しかし、いずれのZr添加量においても水蒸気加圧試験の前後比較により、水蒸気吸脱着特性にほとんど変化が見られないことから、耐水蒸気性に優れたメソポーラスシリカが得られることが確認された。特に、Zr添加量3mol%および5mol%のメソポーラスシリカでは、水蒸気加圧試験前後で水蒸気吸脱着特性に全く変化が見られず、耐水蒸気性を向上させる効果が高いことが分かった。なお、ここには図示しないが、発明者らはZr添加量0.1モル%のメソポーラスシリカについても耐水蒸気特性を評価したところ、その効果があることを確認した。一方、Zr添加量が0.05モル%では、耐水蒸気性を向上させる効果が小さいことが分かった。
また、得られたメソポーラスシリカは、透過型電子顕微鏡観察とX線回折の結果を用いて当該技術分野で公知の手法により、ヘキサゴナル状に配列され、細孔径の均一な細孔を有していることが確認された。図3は、Zr添加量が5モル%のメソポーラスシリカのX線回折パターンを表すものであり、31はメソポーラスシリカの初期のXRDパターン、32はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後のXRDパターン、33はメソポーラスシリカの耐アルカリ(pH12)試験後のXRDパターンを表している。(100)面に由来するピークが2θ=3degree近傍にあるが、回折パターンは水蒸気加圧試験の前後でほとんど変化がなく、耐水蒸気性が高いことが確認された。なお、Zr添加量別にXRDパターンを比較すると、Zrが0.5モル%の場合はシャープなピークであり、Zr添加量が多い5モル%になるとピーク強度が小さくなり、形状もブロードになる傾向がある。また、Zr添加量が5モル%を超えるとこの傾向が顕著となり、メソポーラスシリカの構造が部分的に崩壊していることが分かった。この結果から、Zr添加量は5モル%以下とすることが望ましいと言える。
図4は、Zr添加量が5モル%のメソポーラスシリカについて、相対湿度に対する窒素吸着量をプロットしたものである。図4において、41はメソポーラスシリカの初期の窒素吸脱着等温線、42はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後の窒素吸脱着等温線、43はメソポーラスシリカの耐アルカリ(pH12)試験後の窒素吸脱着等温線を表している。飽和N吸着量は初期では400ml(STP)/gであり、水蒸気加圧試験後は飽和N吸着量が僅かに低下しており360ml(STP)/gであった。耐アルカリ(pH12)試験後の飽和N吸着量は水蒸気加圧試験後と大差がなく、耐アルカリ性も高いことが分かった。図5は、Zr添加量を変えて調製したメソポーラスシリカの特性(BET比表面積51、細孔容積52、面間隔53、細孔径54および隔壁厚み55)である。なお、ここには図示しないが、発明者らはカチオン系界面活性剤であるn−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド以外のアニオン性界面活性剤、中性界面活性剤など他の界面活性剤を用いても同様の細孔径が得られる場合は、本発明の効果が得られることを確認した。
カチオン系界面活性剤C16TACをCH(CH11N(CHCl(以下、C12TACと略記することがある)、CH(CH13N(CHCl(以下、C14TACと略記することがある)およびCH(CH17N(CHCl(以下、C18TACと略記することがある)に変えて、上記と同様にZr添加量が5モル%のメソポーラスシリカを調製した。図6は、カチオン系界面活性剤の炭素数を変えて調製したメソポーラスシリカの特性(BET比表面積61、細孔容積62、面間隔63、細孔径64および隔壁厚み65)である。この図から、有機テンプレートとなるカチオン系界面活性剤の炭素数を変えても、相対湿度10〜60%にて毛管凝縮を生じることができ、且つ相対湿度30%以下にて水蒸気を脱着できる多孔質材が得られることが分かった。
以上の結果から、実施例1で得られたメソポーラスシリカは、硝酸ジルコニルとカチオン系界面活性剤との相互作用により細孔表面における−Zr=Oの濃度が高められているため、優れた耐水蒸気性および良好な水蒸気吸脱着特性を有していると考えられる。
なお、実施例1では、Siを骨格材料に用いたメソポーラスシリカについて説明したが、骨格材料はSiに限らず、例えばCであっても、水と相互作用する細孔表面に−M=O基があれば、耐水蒸気特性を向上させることができることは容易に想像できる。また、メソポーラスシリカの細孔径のサイズはメソ孔に限られず、−M=O基を細孔表面に導入することができれば耐水蒸気性を向上させることができる。
<実施例2>
カチオン系界面活性剤としてC16TAC、および−M=O基を有する化合物として酸化水酸化鉄(III)を用い、実施例1と同様にロータリーエバポレータを用い溶媒を揮発させて多孔質材前駆ゲルを調製した後、600℃にて3時間保持してカチオン系界面活性剤を除去し、多孔質材であるメソポーラスシリカを得た。TEOSに対する酸化水酸化酸化鉄(III)の割合(以下、Fe添加量と呼ぶ)は5モル%とした。このメソポーラスシリカを用いて水蒸気加圧試験を行い、その試験前後の水蒸気吸脱着特性を比較した。図7は、実施例2のメソポーラスシリカについての水蒸気吸着等温線である。図7において、71はメソポーラスシリカ(Fe添加)の水蒸気加圧試験前の水蒸気吸脱着等温線、72はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線を表している。図7から、細孔表面に−Fe=O基を導入したメソポーラスシリカも耐水蒸気性に優れていることが分かった。また、図8にAl添加量5モル%およびTi添加量5モル%のメソポーラスシリカそれぞれについて、相対湿度に対する窒素吸着量をプロットしたものを示した。図8において、81,83はメソポーラスシリカ(Al添加,Ti添加)の水蒸気加圧試験前の水蒸気吸脱着等温線、82,84はメソポーラスシリカ(Al添加,Ti添加)の水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線を表している。
なお、ここには図示しないが、発明者らは、金属元素Fe、AlおよびTiの他に、金属元素Co、Ni、Mn、Mgでも耐水蒸気性が向上することを確認した。
<実施例3>
カチオン系界面活性剤としてC12TAC、および−M=O基を有する化合物として硝酸ジルコニルを用い、実施例1と同様にロータリーエバポレータを用い溶媒を揮発させて多孔質材前駆ゲルを調製した後、600℃にて5時間保持してカチオン系界面活性剤を除去し、多孔質材であるメソポーラスシリカを得た。水に対する吸着条件が相対湿度10〜60%にて毛管凝縮を生じることができ、且つ相対湿度30%以下にて水蒸気を脱着することが可能な優れた水分吸脱着性能を有するメソポーラスシリカを大量に合成することができた。
<実施例4>
カチオン系界面活性剤としてC18TAC、および−M=O基を有する化合物として硝酸ジルコニルを用い、実施例1と同様にロータリーエバポレータを用い溶媒を揮発させて多孔質材前駆ゲルを調製した後、600℃にて5時間保持してカチオン系界面活性剤を除去し、多孔質材であるメソポーラスシリカを得た。水に対する吸着条件が相対湿度40〜60%にて毛管凝縮を生じることが可能な優れた水分吸脱着性能を有するメソポーラスシリカを大量に合成することができた。
<比較例1>
カチオン系界面活性剤としてC16TACを用い、金属元素を全く添加せずに、実施例1と同様にロータリーエバポレータを用い溶媒を揮発させて多孔質材前駆ゲルを調製した後、600℃にて5時間保持してカチオン系界面活性剤を除去し、メソポーラスシリカを得た。このメソポーラスシリカを用いて水蒸気加圧試験を行い、その試験前後の水蒸気吸脱着特性を比較した。
図9は、比較例1のメソポーラスシリカについての水蒸気吸着等温線である。図9において、91はメソポーラスシリカ(比較例1)の水蒸気加圧試験前の水蒸気吸脱着等温線、92はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線を表している。図9から分かるように、試験の前には相対湿度0.35〜0.45の範囲に急峻な吸着量増加が見られ、飽和水蒸気量は0.5(g/g)に達し、相対湿度0.32〜0.38の範囲で急激な水脱着が生じたが、水蒸気加圧試験後は吸脱着ともに急峻な挙動ではなくなり、相対湿度0.35からブロードな曲線を描きながら相対湿度1.0まで吸着量が増加し続けた。脱着時も同様に相対湿度1.0から0.35まで水の脱着が続く挙動を示した。
図10に、比較例1のメソポーラスシリカのX線回折パターンを示した。図10において、101はメソポーラスシリカ(比較例1)の水蒸気加圧試験前のXRDパターン、102はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後のXRDパターンを表している。水蒸気加圧試験前は(100)面に由来するピークの強度が高く、シャープなパターンであり、良好なヘキサゴナル構造を有していたが、水蒸気加圧試験後は、構造の一部が崩壊したため、ピーク強度が小さく、形状もブロードになった。
<比較例2>
カチオン系界面活性剤としてC16TACを用い、−M=O基を有する化合物の代わりにZrイソプロポキシド(ZrOiPr)を用いて実施例1と同様にロータリーエバポレータを用い溶媒を揮発させて多孔質材前駆ゲルを調製した後、600℃にて5時間保持してカチオン系界面活性剤を除去し、メソポーラスシリカを得た。なお、Zr添加量は5.0モル%とした。このメソポーラスシリカを用いて水蒸気加圧試験および耐アルカリ(pH12)試験を行い、それら試験前後のX線回折パターンおよび窒素吸着特性を比較した。図11に、比較例2のメソポーラスシリカのX線回折パターンを示した。図11において、111はメソポーラスシリカの初期のXRDパターン、112はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後のXRDパターン、113はメソポーラスシリカの耐アルカリ(pH12)試験後のXRDパターンを表している。また、図12は、比較例2のメソポーラスシリカについて、相対湿度に対する窒素吸着量をプロットしたものである。図12において、121はメソポーラスシリカの初期の窒素吸脱着等温線、122はメソポーラスシリカの水蒸気加圧試験後の窒素吸脱着等温線、123はメソポーラスシリカの耐アルカリ(pH12)試験後の窒素吸脱着等温線を表している。
図11から、試験前はおよそ2θ=3.0(degree)付近に(100)面に由来するピーク強度が6000countsあったが、水蒸気加圧試験後はピーク強度が5000countsに低下した。形状もややブロードとなり、細孔のヘキサゴナル構造の一部が崩壊していることが分かる。さらに、耐アルカリ試験後は上記ピークがほとんど見られないまで構造が崩壊しており、耐水蒸気性および耐アルカリ性ともに不十分であると言える。また、図12に示したN吸着特性においても、水蒸気加圧試験および耐アルカリ試験の後は飽和N吸着量が著しく減少していることから、構造の崩壊が裏付けられた。
このように、ZrとOとの間に二重結合を有さない金属アルコキシドを用いても、耐水蒸気性を向上させることはできなかった。
実施例1において、Zr添加量5モル%のメソポーラスシリカの耐水蒸気特性を示す図である。 実施例1において、Zr添加量を変えて調製したメソポーラスシリカの耐水蒸気特性を示す図である。 実施例1において、Zr添加量5モル%のメソポーラスシリカのX線回折パターンである。 実施例1において、Zr添加量5モル%のメソポーラスシリカの相対湿度に対する窒素吸着量の関係を示す図である。 実施例1において、Zr添加量を変えて調製したメソポーラスシリカの特性(BET比表面積、細孔容積、面間隔、細孔径および隔壁厚み)を示す図である。 カチオン系界面活性剤の炭素数を変えて調製したメソポーラスシリカの特性(BET比表面積、細孔容積、面間隔、細孔径および隔壁厚み)である。 実施例2のメソポーラスシリカの耐水蒸気特性を示す図である。 Al添加量5モル%およびTi添加量5モル%のメソポーラスシリカそれぞれの相対湿度に対する窒素吸着量の関係を示す図である。 比較例1のメソポーラスシリカの耐水蒸気特性を示す図である。 比較例1のメソポーラスシリカのX線回折パターンである。 比較例2のメソポーラスシリカのX線回折パターンである。 比較例2のメソポーラスシリカの相対湿度に対する窒素吸着量の関係を示す図である。
符号の説明
11 初回の水蒸気吸着等温線、12 初回の水蒸気脱着等温線、13 2回目の水蒸気吸脱着等温線、14 水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線、21a,21b,21c,21d 2回目の水蒸気吸着等温線、22a,22b,22c,22d 2回目の水蒸気脱着等温線、23a,23b,23c,23d 水蒸気加圧試験後の水蒸気吸着等温線、24a,24b,24c,24d 水蒸気加圧試験後の水蒸気脱着等温線、31 初期のXRDパターン、32 水蒸気加圧試験後のXRDパターン、33 耐アルカリ試験後のXRDパターン、41 初期の窒素吸脱着等温線、42 水蒸気加圧試験後の窒素吸脱着等温線、43 耐アルカリ試験後の窒素吸脱着等温線、51 BET比表面積、52 細孔容積、53 面間隔d100、54 細孔径d、55 隔壁厚みd、61 BET比表面積、62 細孔容積、63 面間隔d100、64 細孔径d、65 隔壁厚みd、71 水蒸気加圧試験前の水蒸気吸脱着等温線、72 水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線、81 水蒸気加圧試験前の水蒸気吸脱着等温線、82 水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線、83 水蒸気加圧試験前の水蒸気吸脱着等温線、84 水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線、91 水蒸気加圧試験前の水蒸気吸脱着等温線、92 水蒸気加圧試験後の水蒸気吸脱着等温線、101 水蒸気加圧試験前のXRDパターン、102 水蒸気加圧試験後のXRDパターン、111 初期のXRDパターン、112 水蒸気加圧試験後のXRDパターン、113 耐アルカリ試験後のXRDパターン、121 初期の窒素吸脱着特性、122 水蒸気加圧試験後の窒素吸脱着特性、123 耐アルカリ試験後の窒素吸脱着特性。

Claims (9)

  1. 細孔の表面に−M=O基(Mは原子価が3以上の金属元素である)を含むことを特徴とする多孔質材。
  2. 前記Mが、Zr(IV)、Fe(III)、Mn(III〜VII)、Ti(IIIまたはIV)、Al(III)、Co(III)およびNi(IIIまたはIV)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質材。
  3. 前記多孔質材の骨格を形成する主元素がSiであり、前記Mが前記Siに対して0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で含有されることを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質材。
  4. 前記多孔質材の骨格を形成する主成分が、SiOであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多孔質材。
  5. 細孔配列がヘキサゴナル構造の三次元規則性を有し、細孔径が0.5nm〜4.5nmの範囲にあり、比表面積が800m/g以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の多孔質材。
  6. 有機テンプレートと、シリコンアルコキシドと、−M=O基(Mは原子価が3以上の金属元素である)有する化合物とを酸性水溶液中で混合し、シリコンアルコキシドを加水分解・縮重合反応させて多孔質材前駆ゾルを得る工程と、
    多孔質材前駆ゾルを乾燥させて多孔質材前駆ゲルを得る工程と、
    多孔質材前駆ゲルから有機テンプレートを除去する工程と
    を含むことを特徴とする多孔質材の製造方法。
  7. 前記有機テンプレートと、前記−M=O基を有する化合物とを予め混合しておくことを特徴とする請求項6に記載の多孔質材の製造方法。
  8. 前記−M=O基を有する化合物が、前記金属元素Mに結合している−NO基、−SO基、−OH基および−Cl基から選ばれる少なくとも1つの基を更に有することを特徴とする請求項6または7に記載の多孔質材の製造方法。
  9. 前記−M=O基を有する化合物として、硝酸ジルコニル水和物、酸化水酸化鉄(III)および酸化水酸化マンガン(III)から選ばれる少なくとも1種を用いることを特徴とする請求項8に記載の多孔質材の製造方法。
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