JP2008037117A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランフラット耐久性を低下させることなく、乗心地を改善することが可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】左右のサイドウォール部2にランフラット走行を可能にする補強ゴム層15を配置した空気入りタイヤである。補強ゴム層15は、補強ゴムからなる本体層16内に補強ゴムより硬度が低いゴムまたは樹脂からなる弾性材料から構成した弾性体片17を分散配置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラット走行が可能な空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ランフラット耐久性を維持しながら乗心地を向上するようにした空気入りタイヤに関する。
左右のサイドウォール部に硬度が高い断面三日月状の補強ゴム層を配置し、タイヤがパンクなどによりランフラット状態になった際に補強ゴム層により荷重を支持して連続走行を可能にした空気入りタイヤが知られている。しかし、このようにサイドウォール部に硬度が高い補強ゴム層を配置すると、通常走行時における乗心地の悪化を招く。
そこで、上記対策として、例えば、補強ゴム層を硬度の高いゴム層と低いゴム層を交互にタイヤ径方向に積層する構成にしたり、或いは補強ゴム層を硬度が高いゴム層と低いゴム層をタイヤ幅方向に並設する構成にすることで、乗心地を改善するようにした空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。しかしながら、このように硬度の高いゴム層と低いゴム層を並べると、ランフラット走行時にゴム層間の界面に局部的な応力集中が生じてその界面で損傷が発生し易くなり、かつそこで損傷が発生すると界面に沿って進行が早く、ランフラット耐久性が低下するという問題があった。
特開2003−118324号公報 特開2004−306774号公報
本発明の目的は、ランフラット耐久性を低下させることなく、乗心地を改善することが可能な空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、左右のサイドウォール部にランフラット走行を可能にする補強ゴム層を配置した空気入りタイヤにおいて、前記補強ゴム層が補強ゴムからなる本体層内に該補強ゴムより硬度が低いゴムまたは樹脂からなる弾性材料から構成した弾性体片を分散配置してなることを特徴とする。
上述した本発明によれば、補強ゴムより硬度が低い弾性体片を本体層内に配置することで、補強ゴム層を撓み易くすることができるので、乗心地の向上が可能になる。他方、弾性体片を分散配置するため、弾性体片と補強ゴムとの界面に局部的な応力集中を招くのを回避することが可能になり、それにより界面での損傷の発生を抑制できるので、ランフラット耐久性が低下するのを防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、TEはタイヤ赤道面である。
左右のビード部3間にカーカス層4,5が延設され、その両端部がビード部3に埋設したビードコア6の周りにビードフィラー7を挟み込むようにしてタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1のカーカス層4,5の外周側には、2層のベルト層8が配置され、その外周側にベルトカバー層9が設けられている。トレッド面10には、タイヤ周方向に延在する周方向溝11とタイヤ幅方向に延在するラグ溝12が配設され、これら周方向溝11とラグ溝12により陸部13が区分形成されている。
カーカス層4の内側には、左右のビード部3まで延在するインナーライナー層14が設けられている。左右のサイドウォール部2には、カーカス層4とインナーライナー層14との間にランフラット走行を可能にする断面三日月状の補強ゴム層15が配置してある。この補強ゴム層15は、ビード部3からトレッド部1のベルト層8の端部の内周側まで延在し、ランフラット走行を可能にする硬度の高い単一の補強ゴムからなる本体層16内に、補強ゴムより硬度が低いゴムからなる多数のゴム片17を分散配置した構成になっている。
ゴム片17は、実質的に均一となるように分散配置するのが好ましく、特にタイヤ周方向において均一的に分散させるのが後述する効果の点からよい。各ゴム片17は、同じ硬度のゴムから構成しても、異なる硬度のゴムから構成してもよく、本体層16を構成する補強ゴムより硬度が低いものであればよい。ゴム片17の形状としては、球状であっても円柱状であってもよく、特に限定されない。
このように本発明では、補強ゴムより硬度が低いゴム片17を本体層16内に配置したことにより、補強ゴム層15が従来のゴム片17がないものより撓み易くなるため、乗心地を改善することができる。他方、ゴム片17を分散配置することで、ゴム片17と補強ゴムとの界面に局部的な応力集中が発生するのを回避することができるので、界面で損傷が発生するのを抑制することができる。従って、ランフラット耐久性が低下するのを防ぎながら、乗心地の改善が可能になる。
本発明において、補強ゴムの20℃におけるJIS A硬度とゴム片17のゴムの20℃におけるJIS A硬度の硬度差としては、3〜25の範囲にするのがよい。この硬度差が3より小さいと、乗心地を効果的に改善することが難しくなる。逆に硬度差が25を超えると、差が大きくなり過ぎるため、ゴム片17と補強ゴムとの界面で剥離や破断による損傷が発生し易くなる。好ましくは5以上離すのがよい。
補強ゴムの20℃におけるJIS A硬度としては、ランフラット走行を可能にするため、従来と同様の60〜90の範囲を採用することができ、タイヤの種類により適宜選択される。ゴム片17のゴムの20℃におけるJIS A硬度としては、それより低い40〜85の範囲にすることができる。
ゴム片17のゴムの20℃におけるJIS A硬度が40より低いと、界面破壊が発生し易くなる。ゴム片17のゴムの20℃におけるJIS A硬度が85を超えると、乗心地の改善効果が現れ難くなる。
補強ゴム層15全体の体積に占めるゴム片17の体積比率としては、5〜50%の範囲にするのがよい。ゴム片17の体積比率が5%より低いと、ゴム片17の量が少なすぎて乗心地を改善することが難しくなる。逆にゴム片17の体積比率が50%より高いと、ゴム片17の量が多すぎるため、ゴム片17と補強ゴムとの界面で界面破壊が発生し易くなり、かつ隣接するゴム片17が近くに存在することになるため、その破壊が隣のゴム片17の界面に進展し、破壊の進行が早くなる。
ゴム片17の大きさとしては、図2に示すように、対角線長さLが0.01〜7.00mmの範囲となるようにするのがよい。対角線長さLが0.01mm未満であると、小さ過ぎて乗心地を効果的に改善することが難しくなる。逆に7.00mmを超えると、ゴム片17と補強ゴムとの界面から損傷し易くなり、ランフラット耐久性が低下する。なお、ここで言う対角線長さLとは、ゴム片17を2枚の平行な板18で挟んだ時に2枚の板18と接する2点a,b間の長さである。
ゴム片17のゴムの60℃におけるtan δとしては、補強ゴムの60℃におけるtan δより低くするのが、ゴム片17のゴムの発熱を補強ゴムより低く抑えることができるので、耐久性の点からよい。補強ゴムの60℃におけるtan δは、ランフラット走行時の発熱を抑えるため、一般に0.03〜0.10の範囲のものを使用できる。好ましくは0.04〜0.08の範囲にするのがよい。ゴム片17のゴムの60℃におけるtan δは、0.06以下、望ましくは0.04以下で補強ゴムの60℃におけるtan δより低くするのがよい。なお、ここで言う60℃におけるtan δは、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所製)を使用し、温度60℃、周波数20Hz、初期歪10%、動歪±2%の条件で測定するものとする。
ゴム片17には、廃棄されたゴム製品、例えば廃タイヤなどを粉砕したゴムチップ片を使用するようにしてもよい。現在の技術では、長さが0.1〜2.0mm程度の最長部を有するゴムチップ片の作製が可能であるため、問題なく本発明に使用することができる。このように粉砕したゴムチップ片を使用する場合、ゴムチップ片が加硫済ゴムであるため、補強ゴムとの接着が悪いことがある。その場合には、未加硫の補強ゴム層を押出成形する際に、ゴムチップ片の表面を接着性に優れた未加硫ゴムで被覆したものを未加硫の補強ゴムと混合して、未加硫の補強ゴム層を押出成形するようにすればよい。
また、ゴム片17に代えて、補強ゴムより硬度が低い樹脂からなる樹脂片を分散配置するようにしてもよく、本発明では、補強ゴムより硬度が低いゴムや樹脂からなる弾性材料から構成した弾性体片を分散配置することができる。
本発明は、特に乗用車に用いられる空気入りタイヤに好ましく用いることができるが、当然のことながらそれに限定さず、他の用途の空気入りタイヤにも適用することができる。
タイヤサイズを225/45R17で共通にし、補強ゴム層の補強ゴムとゴム片のゴムの20℃におけるJIS A硬度と、補強ゴム層全体の体積に占めるゴム片の体積比率を表1のようにした図1に示す構成の本発明タイヤ1〜4と、本発明タイヤ1において、補強ゴム層を硬度が高いゴム層と低いゴム層を交互にタイヤ径方向に積層する構成にした従来タイヤ1、補強ゴム層を硬度が高いゴム層と低いゴム層をタイヤ幅方向に並設する構成にした従来タイヤ2、及び補強ゴム層にゴム片がない従来タイヤ3をそれぞれ試験タイヤとして作製した。
本発明タイヤ1〜4において、補強ゴムの60℃におけるtan δは0.06、ゴム片のゴムの60℃におけるtan δは0.04で共通である。また、本発明タイヤ1〜3では、対角線長さが1.0〜3.0mmのゴム片を使用し、また本発明タイヤ4では、ゴム片に廃タイヤを粉砕したゴムチップ片(対角線長さが0.1〜2.0mm程度)を使用した。
これら各試験タイヤを標準リムに組み付け、空気圧を220kPaにし、以下に示す試験方法により、乗心地とランフラット耐久性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
乗心地
各試験タイヤを排気量2500ccの乗用車に装着し、テストコースにおいて、テストドライバーによるフィーリング試験を実施し、その評価結果を従来タイヤ1を100とする指数値で示した。この値が大きい程、乗心地が優れている。
ランフラット耐久性
各試験タイヤを空気圧0kPa にして排気量2500ccの後輪駆動車の右側後輪に使用し、4名乗車相当の荷重を加えた状態で、楕円形の周回テストコースを反時計周りの方向に200km走行した後、試験タイヤをリムから取り外してタイヤ外観と内面(補強ゴム層の状態)を目視により観察し、その結果を◎、○、△、×の4段階で評価した。
◎は外観及び補強ゴム層に殆ど損傷がないことを意味する。○は外観及び補強ゴム層に著しい損傷がないことを意味する。△は外観及び補強ゴム層に著しい損傷があることを意味する。×は200km走行前にタイヤが破壊して走行不能になったことを意味する。なお、右側後輪以外は、上記と同じサイズのタイヤとリムを使用し、その空気圧を220kPaとした。
Figure 2008037117
表1から、本発明タイヤは、ランフラット耐久性を従来タイヤ3と同じレベル以上に維持しながら、乗心地性を改善できることがわかる。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示すタイヤ子午線半断面図である。 ゴム片の対角線長さの測定方法を示す説明図である。
符号の説明
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
15 補強ゴム層
16 本体層
17 ゴム片(弾性体片)

Claims (5)

  1. 左右のサイドウォール部にランフラット走行を可能にする補強ゴム層を配置した空気入りタイヤにおいて、前記補強ゴム層が補強ゴムからなる本体層内に該補強ゴムより硬度が低いゴムまたは樹脂からなる弾性材料から構成した弾性体片を分散配置してなる空気入りタイヤ。
  2. 前記補強ゴムの20℃におけるJIS A硬度が60〜90、前記弾性材料の20℃におけるJIS A硬度が40〜85で、かつ両者の硬度差が3〜25である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強ゴム層全体の体積に占める前記弾性体片の体積比率が5〜50%である請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記弾性体片の対角線長さLが0.01〜7.00mmである請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記弾性材料がゴムであり、該弾性材料の60℃におけるtan δが前記補強ゴムの60℃におけるtan δより低い請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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