JP2008036186A - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定入賞手段において、入賞し得る入賞球が常に規定通りになるようにすることのできるパチンコ遊技機を提供すること。
【解決手段】特定入賞手段10を、球受入部11と、この球受入部11の受入口11aへの遊技球40の出入を制限する制限部12と、この制限部12を開閉駆動する駆動部13とにより構成して、特定入賞手段10が特定入賞条件状態にされたときには、制限部12を球受入部11内へ倒して、当該球受入部11内及びその奥の送出口11bへの遊技球40の入りを許容するとともに、前記特定入賞条件状態が解除されたときには、制限部12を球受入部11の受入口11a側へ起こすことにより、条件に合わない遊技球40を外へ出すようにしたこと。
【選択図】図3

Description

本発明は、パチンコ遊技機に関し、特に、特定入賞手段によって所定の遊技価値を付与するようにしたパチンコ遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機としては、出願人も種々なタイプのものを提案してきているが、近年では所謂「デジタル式パチンコ機」が主流を占めてきている。このデジタル式パチンコ機は、一般的には、遊技盤に設けられた可変表示装置によって複数種類の識別情報を可変表示する表示遊技を実行し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に、特定入賞口(球受入部)に遊技球を入賞させることによって遊技者に所定の遊技価値を付与可能にするものである。
このようなデジタル式パチンコ機は、例えば特許文献1にも提案されており、遊技者の興趣を高めるために、種々な工夫が凝らされてきている。
特開2003−205104号公報、段落0052〜0061
この種のパチンコ機では、図11及び図12、そして特許文献1の段落0007にも記載されているように、「…予め定められた特定…態様となった場合に、(本願発明で述べている球受入部に該当する)特定入賞口(24a、24b)に遊技球を入賞させることによって遊技者に所定の遊技価値を付与可能」にすることが行われており、「特定入賞口(24a、24b)は、…遊技球を受け入れない第1状態と受け入れる第2状態とに駆動制御され…」るものである。
また、特許文献1の段落0058にも記載されているように、「前記球受入部24aは一般にはアタッカーと称されるものであり、ソレノイド等の駆動源の作動により、その入賞口が球の入賞し難い通常の閉状態と入賞容易な開状態とに変化し得るように構成されている…」ものである。
さらに、特許文献1の段落0060に記載されているように、「…球受入部24aは、前記可変表示で特定表示態様が確定した場合に、遊技価値の付与として特別遊技状態を演出するように開閉制御される。ここで特別遊技状態とは、開状態に所定時間維持された後、閉状態に短時間戻るという開閉動作が、所定ラウンド回数(例えば15回)を限度に繰り返し実行される状態」である。
そして、段落0061に記載されているように、「所定の球数(例えば10個)が球受入部24aに入賞するか、または、所定の時間(約30秒)が経過すると球受入部24aの扉は閉鎖状態となる。前記所定の回数だけ一連の開閉動作が終了すると、前記特別遊技状態は終了となる」のである。
以上のように、パチンコ機における「特定入賞手段」は、「アタッカー」とも呼ばれているのであるが、特定入賞条件状態となった場合に開放されて遊技球を受入れ、例えば、所定の球数(例えば10個)が入賞するか、または、所定の時間(約30秒)が経過すると閉じ、これを例えば10〜15回繰り返すものである。
このときの入賞球の係数は、特定入賞手段が設けてある遊技盤の裏側にある無接点スイッチによって行われるのであるが、この無接点スイッチは、図4にも示すように、特定入賞手段の特定入賞口から相当奥に位置しているものである。その理由は、この無接点スイッチによって検知した遊技球を遊技盤の背面側へ処理しなければならないし、遊技盤そのものの厚さも1.5cm程度あるからである。
そして、この無接点スイッチによって検知されるべき遊技球は、特定入賞手段の入賞口から無接点スイッチまで転動しながら向かうのであるが、その転動に掛かる時間は最低1秒必要である。そうなると、無接点スイッチによって10個目(規定数の最後の遊技球)が検知されたときに、特定入賞口(球受入部)内に11個目、場合によっては12個目の遊技球が入り込んでしまっていることがある。
そうなると、想定以上の賞球が払い出されてしまうことになり、遊技者には有利かもしれないが、開発者が意図しない仕様のパチンコ遊技機となってしまうため、好ましくない。
そこで、本発明者等は、アタッカーとも呼ばれる特定入賞手段において、入賞し得る入賞球が、常に規定通りとなるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、特定入賞手段において、入賞し得る入賞球が常に規定通りになるようにすることのできるパチンコ遊技機を提供することにある。
以下に、上記課題等を解決するのに適した各種手段について、項を分けて説明する。この場合、各構成部材については、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付すとともに、必要に応じて各手段における効果や作用を併せて説明することとする。
(手段1)
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、
「発射手段によって発射された遊技球40が、略鉛直方向に配設された遊技盤20上の遊技領域21を案内されて、入賞口へ入賞したことに基づいて特定入賞条件が成立したとき、この遊技領域21内に形成してある特定入賞手段10を特定入賞条件状態にすることによって、特定入賞手段10への入賞に基づいた所定の遊技価値を付与するようにしたパチンコ遊技機において、
特定入賞手段10を、球受入部11と、この球受入部11の受入口11aへの遊技球40の出入を制限する制限部12と、この制限部12を開閉駆動する駆動部13とにより構成して、
特定入賞手段10が特定入賞条件状態にされたときには、制限部12を球受入部11内へ倒して、当該球受入部11内及びその奥の送出口11bへの遊技球40の入りを許容するとともに、前記特定入賞条件状態が解除されたときには、制限部12を球受入部11の受入口11a側へ起こすことにより、条件に合わない遊技球40を外へ出しながら、球受入部11の受入口11aからの遊技球40の入りを制限するようにしたことを特徴とするパチンコ遊技機」
である。
すなわち、この手段1に係るパチンコ遊技機では、特定入賞手段10を、球受入部11と、この球受入部11の受入口11aへの遊技球40の出入を制限する制限部12と、この制限部12を開閉駆動する駆動部13とにより構成したものである。
ここで、上記あるいは以下で使用している各用語について、次のように定義する。
[特定入賞条件];特定の入賞口に入賞した遊技球40を検出したタイミングに応じて、中央演算処理装置で抽選を行い、その抽選に当選したことによって成立される条件、あるいは、特定の入賞口へ遊技球40が入賞したことに応じて、例えば特定入賞手段10を開放し、この特定入賞手段10内へ入賞した遊技球40が特定の領域を通過したことによって生成される条件
[遊技価値を付与する];払出装置により遊技媒体(遊技球40やメダル)を払い出したり、制御装置から特典を示すデータなどを出力すること
[条件に合わない遊技球];特定入賞手段を、特定入賞条件状態(遊技球が入賞し易い状態)から通常状態(遊技球が入賞不能または困難な状態)へ移行させる契機となる条件が成立(規定数の遊技球を検出したとき、または、規定時間が経過したとき)して、例えば制御部12が動作を開始してから完了するまでの間に、例えば球受入部11内に入ってしまった遊技球
このパチンコ遊技機において、例えば特定の入賞口に遊技球40が入賞したり、あるいは、図示しない中央演算装置によって特定入賞条件が生成されて変動表示装置30でその表示がなされると、本発明における特定入賞手段10が、上述した特定入賞条件状態にされる。このときには、図3の(a)中の実線、図6の(b)、あるいは図8の(b)にて示したように、駆動部13の作用によって、制限部12が球受入部11内へ倒されるのであり、これにより、当該球受入部11内及びその奥の送出口11bへの、遊技球40の入りが許容されることになる。
なお、この制限部12が球受入部11内に倒されたときに、遊技球40の球受入部11内への入りがなされ易くするために、遊技盤20上の遊技領域21を構成している釘の位置を変えたり(所謂ゲージ変更)、あるいは、図3の(a)及び(b)、そして図7の(b)に示すように、遊技球40を案内する落下位置規制部18を設けるように実施するとよい。
これに対して、例えば当該特定入賞手段10内に「規定数の10個」の遊技球40が入賞して、これが検知されて計数されたときは、上記特定入賞条件状態が解除される。このときには、図3の(a)中の仮想線にて示すように、駆動部13の作動によって、内に倒れ込んでいた制限部12を球受入部11の受入口11a側へ起こすことになり、球受入部11の受入口11aからの遊技球40の入りを制限するのである。この際に、この制限部12は、条件に合わない遊技球40を球受入部11の外へ出す、という重要な働きをする。
すなわち、もし、上記特定入賞条件状態が解除されたときに、11個目さらに12個目の遊技球40、つまり条件に合わない遊技球40が存在していたとすると、この遊技球40は、制限部12の元位置への復帰時、つまり当該制限部12が球受入部11の受入口11a側へ起こされた時に外へ出すのである。何故なら、10個目の遊技球40が検出センサー17等によって検出されたときには、11個目の遊技球40はまだ起き上がる前の制限部12上に存在しており、この制限部12が起き上がる際には、当該制限部12の起き上がり作用によって、その上に存在していた11個目の遊技球40は球受入部11から遊技領域21内に放り出されるからである。
以上の結果、当該特定入賞手段10について、その特定入賞条件状態が解除されたときに、条件に合わない(つまり11個目以上である)遊技球40が存在していたとしても、制限部12がこの条件に合わない遊技球40を遊技領域21内に押出ながら受入口11aを閉じることにより、条件に合わない遊技球40が外へ出されることになって、当該パチンコ遊技機は、開発者が意図した通りの完全仕様のものとなるのである。
この制限部12については、特定入賞手段10の特定入賞条件状態が解除されたときに、上記のように、条件に合わない遊技球40を遊技領域21に再びはじき出さなければならないから、揺動によって球受入部11の受入口11aの開閉を行うようにするのが最も適しており、例えば「スライド方式」で受入口11aの開閉を行うものとすることは、条件に合わない遊技球40のはじき出しが確実に行えないから、好ましくない。
また、この制限部12の揺動を行うに当たっては、その揺動中心となる軸12aを、図3の(a)、図6の(b)あるいは図8の(b)に示すように、球受入部11の下側に配置するのが、これを駆動するための駆動部13の配置や、球受入部11内に入賞して送出口11bを通った遊技球40の検知を行う検出センサ17の位置関係からすると最も好ましいが、制限部12の軸12aを球受入部11の上部に配置して、球受入部11の天井側に上げられていた制限部12を、下方に下ろして受入口11aの閉止を行うように実施しても、条件に合わない遊技球40の遊技領域21へのはじき出しは行える。
勿論、この制限部12に対しては、後述する各手段におけるように、制限部12に、これと同一平面を形成する受け部14を一体化したり、制限部12に案内部15を立設したり、種々な追加を行って実施してもよい。さらには、制限部12に遊技球40を積極的に案内する案内溝16を形成して実施してもよいものである。
なお、この特定入賞手段10においては、球受入部11内の床面は、その上に制限部12がくることはあっても遊技球40が転動することは殆ど無い。換言すれば、本発明の特定入賞手段10では、遊技球40による汚れは、起立したとき遊技盤20と略同一平面となる制限部12の表面上に付着することになるから、その清掃は非常に簡単に行えることになる。これに対して、従来のアタッカーであると、手前側に開くものが殆どであるから、遊技球40による汚れは球受入部11内の床面上に付着することになって、その清掃は困難となる。
また、当該特定入賞手段10の制限部12は、球受入部11の受入口11aを閉じているときには、遊技盤20と略同一平面を形成するから、遊技領域21内における遊技球40の流下の邪魔者となることはなく、パチンコ遊技をトラブルなく行え、従ってホール内店員の労力を低減することもできるのである。
(手段2)
さて、本発明は、上記手段1の特定入賞手段10に、さらに、
「制限部12に遊技球40の受け部14を一体的に形成して、制限部12が球受入部11内に倒れたとき、遊技盤20上の遊技領域21を案内されてきた遊技球40をこの受け部14によって受け取るようにしたこと」
として実施することもできる。
この手段2に係る特定入賞手段10は、図4〜図6に示してあるが、この手段2に係る特定入賞手段10の、手段1に係るそれと異なる点は、上述した制限部12に、これと略同一平面を形成する受け部14を一体化したことである。
この受け部14は、制限部12が球受入部11内に倒れ込んだときには、図6の(a)及び(b)に示すように、球受入部11の前方部分になる遊技領域21内に突出するものである。つまり、この受け部14は、図6の(b)に示すように、当該受け部14上に落ちてきた遊技球40を受け止めて、これをさらに倒れ込んでいる制限部12上に案内することになるものである。
もし、上記特定入賞条件状態が解除されたときに、制限部12や当該受け部14上に、11個目さらに12個目の遊技球40、つまり条件に合わない遊技球40が存在していたとすると、この遊技球40は、上記手段1の場合と同様に、制限部12の元位置への復帰時に外へ出されるのである。何故なら、制限部12が起き上がる際には、当該制限部12の起き上がり作用、及びこれに伴う受け部14の垂下作用によって、制限部12あるいは受け部14の上に存在していた11個目の遊技球40が、球受入部11から遊技領域21内に放り出されるのである。
以上の結果、当該特定入賞手段10について、その特定入賞条件状態が解除されたときに、条件に合わない(つまり11個目である)遊技球40が存在していたとしても、制限部12がこの遊技球40を遊技領域21内に押出ながら閉じること、及び受け部14の垂下による遊技球40の落とし込みにより、条件に合わない遊技球40が外へ出されることになって、当該パチンコ遊技機は、開発者が意図した通りの完全仕様のものとなるのである。
なお、この受け部14上に、遊技球40の球受入部11内への転動を積極的に行う案内溝16を形成して実施してもよいものであり、この案内溝16は、図8の(a)にも示すように、制限部12側にも形成して実施してもよい。
(手段3)
また、本発明は、上記手段1または手段2の特定入賞手段10に、さらに、
「制限部12に案内部15を一体的に形成して、制限部12が球受入部11内に倒れたとき、球受入部11内に入り込んだ遊技球40の、検出センサ17までの通路を長くするようにすること」
を適用して実施してもよい。
この案内部15は、例えば図4中の仮想線、図7及び図8に示したように、制限部12に対して略直交する状態で当該制限部12に一体化されるものであり、制限部12が球受入部11の受入口11aを閉じているときは、図7に示すように、球受入部11の前方にて遊技領域21内に突出することになるものである。また、この案内部15は、制限部12が球受入部11を開放したときには、図8に示すように、球受入部11の受入口11aの僅かに内側で起立することになるものである。
この案内部15は、制限部12が球受入部11内に倒れたときに、受入口11aを塞ぐように起立して、例えば図8の(a)にて示すように、検出センサ17に向かう遊技球40の通路を積極的に長く形成するものであり、これにより、一度にたくさん入ってきた遊技球40を整列させながら検出センサ17に向けて一個一個送り込めるようにするものである。そのために、この案内部15は、図8の(a)及び(b)に示すように、制限部12に対して略直交状態で一体化するとともに、球受入部11の奥行き方向に僅かに傾斜するものとすると、遊技球40の整列や案内をより一層円滑に行えるものとなる。
また、この案内部15は、もし、上記特定入賞条件状態が解除されたときに、制限部12や当該案内部15上に、11個目さらに12個目の遊技球40、つまり条件に合わない遊技球40が存在していたとすると、この遊技球40は、上記手段1または手段2の場合と同様に、制限部12の元位置への復帰時に球受入部11の外へ出されるのである。何故なら、制限部12が起き上がる際には、当該案内部15は球受入部11の前方まで回動することになるから、制限部12上あるいは案内部15の前方に存在していた11個目の遊技球40が、制限部12及び案内部15によって球受入部11から遊技領域21内に放り出されるのである。
さらに、この案内部15は、制限部12が閉止状態にあるときには、図7に示すように、遊技領域21側に突出することになるから、この案内部15の上面で遊技領域21内を流下してきた遊技球40を一時的に止めることになる。つまり、遊技球40のそれまでの流下による速度を緩和することができるのであり、これにより、当該案内部15の下方にある各部の遊技球40による損傷を防止することができるのである。
なお、この案内部15は、これ単独であって上述の手段2で説明した受け部14がない場合には、制限部12の中程に立設するか、制限部12の軸12aより内側(図8の(b)では図示右方)に形成するとよい。そうすれば、図8の(b)に示した制限部12の案内部15より外側に遊技球40の受け取り部分を形成して、この部分の上に乗った遊技球40を、当該案内部15によって整列させ案内することができるからである。
(手段4)
そして、本発明は、上記手段1〜手段3のいずれかに係る特定入賞手段10に、さらに、
「少なくとも、制限部12の表面に、遊技球40を案内し得る深さと、遊技球40の遊技領域21側に向かう案内面16aを有した案内溝16を形成すること」
を実施するようにしてもよい。
この案内溝16は、図3、図6の(a)、あるいは図8の(a)に示すようなものであり、少なくとも、上述した制限部12の表面(当該制限部12が内に倒れ込んだ時に上面となる面)に形成したものである。なお、この案内溝16は、受け部14がある場合にはその表面に、また案内部15がある場合にはその表面に形成してもよいものである。
また、この案内溝16は、当該特定入賞手段10を構成している本体10aの裏面側に設けてある検出センサ17に、遊技球40を整列しながら案内するものであり、この案内が確実になるように、遊技球40を案内し得る深さと、遊技球40の遊技領域21側に向かう案内面16aを有したものである。この案内面16aは、案内溝16の内壁であり、例えば図6の(a)に示すように、制限部12の右側端部の背面に位置する検出センサ17に向かうような曲面としてある。勿論、この案内溝16については、例えば図6の(a)に示す右側部分が左側部分より低くなるようにしてあり、これにより、遊技球40の検出センサ17に向かう転動が円滑になるようにしてある。
以上、説明した通り、本発明においては、
「発射手段によって発射された遊技球40が、略鉛直方向に配設された遊技盤20上の遊技領域21を案内されて、入賞口へ入賞したことに基づいて特定入賞条件が成立したとき、この遊技領域21内に形成してある特定入賞手段10を特定入賞条件状態にすることによって、特定入賞手段10への入賞に基づいた所定の遊技価値を付与するようにしたパチンコ遊技機において、
特定入賞手段10を、球受入部11と、この球受入部11の受入口11aへの遊技球40の出入を制限する制限部12と、この制限部12を開閉駆動する駆動部13とにより構成して、
特定入賞手段10が特定入賞条件状態にされたときには、制限部12を球受入部11内へ倒して、当該球受入部11内及びその奥の送出口11bへの遊技球40の入りを許容するとともに、前記特定入賞条件状態が解除されたときには、制限部12を球受入部11の受入口11a側へ起こすことにより、条件に合わない遊技球40を外へ出しながら、球受入部11の受入口11aからの遊技球40の入りを制限するようにしたこと」
にその構成の主たる特徴があり、これにより、特定入賞手段10において、入賞し得る入賞球が常に規定通り、つまり設計者の意図した通りのパチンコ遊技機を提供することができるのである。
換言すれば、本発明に係るパチンコ遊技機を構成している特定入賞手段10は、その特定入賞条件状態が解除されたときに、条件に合わない遊技球40が存在していたとしても、制限部12がこの遊技球40を遊技領域21内に押出ながら閉じることにより、条件に合わない遊技球40が外へ出されることになって、当該パチンコ遊技機を、開発者が意図した通りの完全仕様のものとすることができるのである。
次に、上記のように構成した本発明を、図面に示した最良の形態であるパチンコ遊技機について説明すると、このパチンコ遊技機は、図1に示すような遊技盤20を備えたものであり、この遊技盤20上には、発射手段によって発射された遊技球40が案内される遊技領域21が形成してある。本最良形態の遊技盤20では、図1の図示中央に変動表示装置30が設けてあり、この変動表示装置30は、遊技領域21中の始動チャッカー22内に入賞した遊技球40によって変動表示がなされ、図示しない中央演算処理装置によって「大当たり状態」が生成されると、この変動表示装置30にて「大当たり表示」がなされるとともに、図1の図示下方に設けてある特定入賞手段10において、その制限部12の開閉操作がなされる。
すなわち、このパチンコ遊技機は、遊技球40が略鉛直方向に配設された遊技盤20上の遊技領域21を案内されるとき、この遊技領域21内に形成してある特定入賞手段10によって、所定の遊技価値を付与するようにしたものである。
なお、図1に示すように、このパチンコ遊技機を構成している特定入賞手段10の図示下方にはアウト口23が形成してあり、遊技領域21を流下してきて始動チャッカー22等にに入賞しなかった遊技球40を機外に導き出す。また、この遊技盤20の前方には、図3の(a)にも示すように、遊技領域21を確保しながらガラス板が配置されることは言うまでもない。
特定入賞手段10は、図1、図2及び図3の(b)に示したように、上記遊技盤20に形成した穴内に一部を収納しながら、その本体10aにて遊技盤20に取り付けられるものであり、概略図4に示したような構成部品からなっている。
すなわち、この特定入賞手段10は、図3〜図10に示したように、少なくとも、球受入部11と、この球受入部11の受入口11aへの遊技球40の出入を制限する制限部12と、この制限部12を開閉駆動する駆動部13とにより構成したものである。
球受入部11は、例えば図4に示したように、上記本体10aの略中央にて大きく開口するように形成した受入口11aを有しており、この受入口11aの反対側、つまり奥には、検出センサー17の手前に位置する送出口11bが形成してある。また、この球受入部11においては、本体10aの背面側に設けた駆動部13によって駆動される制限部12により、当該球受入部11の受入口11aへの遊技球40の出入が制限されるようになっている。
また、この球受入部11の下面は、図3の(a)等に示したように、倒れ込んできた制限部12を支える床面としてある。
制限部12は、その両端に一体化してある各軸12aによって、本体10a側に回動自在に取り付けられるものであり、この軸12aの近傍には、駆動部13側のギア13aに噛合するギア12bが一体的に形成してある。なお、このギア12bは、当該制限部12がせいぜい90°程度しか回動しないものであるため、図5〜図8の(b)、図9の(a)、及び図10の(c)に示すような半円状のものとして形成してある。
この制限部12は、図3の(a)に示すように、これ単独で形成したものとして実施されることもあるが、図4〜図6に示すように、この制限部12に、これと同一平面を形成しながら一体化される受け部14を備えたり、あるいは、図4中の仮想線、図7、及び図8に示したように、この制限部12に、これと直交しながら一体化される案内部15を備えたものとして実施されることもある。
また、この制限部12の表面には、図4、図6の(a)、図8の(a)、図9、あるいは、図10の(b)に示したように、当該制限部12が球受入部11内に倒れ込んだときに、遊技球40を積極的に案内する案内溝16が形成してある。この案内溝16は、図10の(b)に示したように、制限部12の幅より少し小さめの幅を有するとともに、図9の(a)あるいは(b)に示したように、内壁となる案内面16aが形成してあり、この案内溝16によって球受入部11内に入ってきた遊技球40を、球受入部11の送出口11bから、本体10aの背面側に設けてある検出センサ17に向けて円滑に送り込むようにするものである。
この特定入賞手段10の制限部12が倒れて、球受入部11内に入賞してきた遊技球40は、図3の(a)あるいは図4に示したように、当該特定入賞手段10の本体10aの背面に設けてある検出センサ17に向けて転動していき、この検出センサ17によって規定数(例えば、上述しているように10個)になるまで計数される。
(その他の実施例)
上述した制限部12によって球受入部11の受入口11aを閉止するに当たっては、ある程度まで傾斜したときに閉止動作を一時的に停止させたり、あるいは、当該閉止作動そのものを開放作動よりゆっくり行うようにすることが考えられる。このようにすることによって、外にはじき出されようとする遊技球40が、当該制限部12との内壁等との間に挟まれてしまうことを防止することができる。つまり、当該パチンコ機において、「玉詰まり」というトラブル発生を防止することができるのである。
また、当該特定入賞手段10を構成する制限部12に、図7に示したような案内部15を一体化した場合、図3または図7の(b)に示したように、遊技領域21内に突出した案内部15の上方に、落下位置規制部18を設けるように実施してもよい。この落下位置規制部18は、勢いが付いた状態で遊技領域21内を流下してきた遊技球40の勢いを緩める機能を発揮するのであり、これにより、案内部15の損傷を防止するのである。
以上のような落下位置規制部18については、図3の(a)に示したように、その上端面に案内面18aを形成しておけば、勢いよく落下してきた遊技球40が当該落下位置規制部18の上端に直接当たることが防止でき、この落下位置規制部18の破損が防止できるものである。
さらには、図3の(a)中の仮想線にて示すように、球受入部11の前方に案内部材19を設けておけば、遊技球40の球受入部11内への案内を確実にすることができる。
本発明に係るパチンコ遊技機を構成する遊技盤の正面図である。 同パチンコ遊技機を構成している特定入賞手段の拡大背面図である。 手段1に係るパチンコ遊技機を構成している特定入賞手段を示すもので、(a)は部分拡大断面図、(b)は正面側からみた斜視図である。 手段1〜手段3に係る特定入賞手段分解斜視図である。 手段1または手段2に係る特定入賞手段であってその制限部が閉止状態にあるものを示すもので、(a)は拡大横断平面図、(b)は(a)の拡大縦断面図である。 手段1または手段2に係る特定入賞手段であってその制限部が開放状態にあるものを示すもので、(a)は拡大横断平面図、(b)は(a)の拡大縦断面図である。 手段3または手段4に係る特定入賞手段であってその制限部が閉止状態にあるものを示すもので、(a)は拡大横断平面図、(b)は(a)の拡大縦断面図である。 手段3または手段4に係る特定入賞手段であってその制限部が開放状態にあるものを示すもので、(a)は拡大横断平面図、(b)は(a)の拡大縦断面図である。 同パチンコ遊技機を構成してる特定入賞手段の制限部と駆動部との位置関係を示すもので、(a)は駆動部側から見た斜視図、(b)は駆動部の反対側から見た斜視図である。 同特定入賞手段の制限部と駆動部との位置関係を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 従来のパチンコ遊技機を示す正面図である。 図11に示したパチンコ遊技機を構成している遊技盤の拡大正面図である。
符号の説明
10 特定入賞手段
10a 本体
11 球受入部
11a 受入口
11b 送出口
12 制限部
12a 軸
13 駆動部
13a ギア
14 受け部
15 案内部
16 案内溝
16a 案内面
17 検出センサ
18 落下位置規制部
18a 案内面
19 案内部材
20 遊技盤
21 遊技領域
22 始動チャッカー
23 アウト口
30 変動表示装置
40 遊技球

Claims (1)

  1. 発射手段によって発射された遊技球が、略鉛直方向に配設された遊技盤上の遊技領域を案内されて、入賞口へ入賞したことに基づいて特定入賞条件が成立したとき、この遊技領域内に形成してある特定入賞手段を特定入賞条件状態にすることによって、前記特定入賞手段への入賞に基づいた所定の遊技価値を付与するようにしたパチンコ遊技機において、
    前記特定入賞手段を、球受入部と、この球受入部の受入口への前記遊技球の出入を制限する制限部と、この制限部を開閉駆動する駆動部とにより構成して、
    前記特定入賞手段が特定入賞条件状態にされたときには、前記制限部を前記球受入部内へ倒して、当該球受入部内及びその奥の送出口への前記遊技球の入りを許容するとともに、前記特定入賞条件状態が解除されたときには、前記制限部を前記球受入部の受入口側へ起こすことにより、条件に合わない遊技球を外へ出しながら、前記球受入部の受入口からの前記遊技球の入りを制限するようにしたことを特徴とするパチンコ遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008148843A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Okumura Yu-Ki Co Ltd パチンコ機の大入賞口装置
JP2015107292A (ja) * 2013-12-06 2015-06-11 株式会社ソフイア 遊技機

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