JP2008034810A - アクチュエータ素子、及びアクチュエータ素子の製造方法 - Google Patents

アクチュエータ素子、及びアクチュエータ素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実用的な駆動力を保ちながら大きな変位量が得られ、微細化や集積化が容易で、さらに環境負荷の小さなアクチュエータ素子、及びその素子を簡単に製造することができ、複数の素子の配列を同時に製造することもできるアクチュエータ素子の製造方法を提供する。
【解決手段】アクチュエータ素子における積層体10の製造を考慮した積層構造は、3種類の層パターンで形成されており、電極と変位層と電極層とをこの順序で繰り返し積層した構造になっており、電極層は電極層電極部領域15a、15bと電極層電極部領域16a、16bで、変位層は、変位部領域11cと、互いに導通しない変位層電極部領域15cと変位層電極部領域16cとから形成され、その積層形成手順は、その積層構造に従い、形成する各層を転写部に配置し、基板上に転写し重ねていくことにより、簡便に製造できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電界の印加により変位する材料を含む薄膜を積層したアクチュエータ素子、及びその製造方法に関するものである。
近年は医療器械や産業用、及びパーソナルロボット、マイクロマシンなどの様々な分野で微小機械の開発が進められている。最近では半導体微細加工技術を応用し、数μmという超小型の機械部品やモータなどをシリコン基板上に作製することも可能になってきた。
一方、エレクトロニクスの分野では、シリコンなどの無機材料の代わりに有機材料を用いて微小機械の基本動作部位となるアクチュエータ素子を作製しようと言う試みが盛んになってきている。有機のアクチュエータ素子は優れた成型性に加え、軽量で柔軟であるため、新しい様々な応用展開が期待されている。
従来より、微小機械としての動作を行うアクチュエータは、小型化するほど、従来機械のような慣性力より摩擦や粘性などが支配的となるため、エネルギーを運動に換える機構として、新たに静電引力型、圧電型、超音波式、形状記憶合金式などの動作原理が提案されてきた。
なかでも圧電型は体積当たりの発生力が大きいため、小型でも実用的な駆動力を発生することができ、小型の撮像装置のアクチュエータなどに用いられている。現在の圧電型の主流はPZT(Pb(Zr、Ti)O3)と称される無機アクチュエータである。
しかしながらPZTは変位量が極めて小さいため、大きな変位量や大きな速度を必要とする用途には適していなかった。さらにPZTは鉛を含んでいるため将来的に使用が制限される懸念がある。
さらに無機のアクチュエータは焼成温度が1000℃程度もあり、例えばMEMS(micro electro mechanical systems)化した際の回路とのハイブリッド性に問題がある。また簡便な製造方法がないこともMEMS化や微細化、集積化を妨げる課題である。
他の無機小型アクチュエータにおいても、それぞれ動作環境に制限があったり、応答性が不十分であったり、構造が複雑であったり、また柔軟性が欠如しているなどの問題点があり、用途も制約がある。
これらの問題点に対して、軽量で柔軟な有機材料を用いたアクチュエータ素子が研究されてきている。一般に有機材料はヤング率が低い(柔らかい)ため、無機材料と比較して変位力は小さくなるが変位量は大きくなる。また作製に、インクジェット法や印刷法などのウェットプロセスが使用できるので、安価で、大面積の作製が可能であり、さらにはフレキシブル基板対応も可能となる。
これら有機アクチュエータ素子の作製と応用について、いくつかの技術が報告されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
特許文献1によれば、アクチュエータ素子の有機材料としてポリメチルメタクリレートを用いて、プレス成形により、平面基板上に微細な突起(円筒状のアクチュエータ素子)が密集して配置されている。動作としては、電気エネルギーが熱に変換され、微細な突起が膨張率の差で傾く。電気信号に位相差を掛けることで突起群の傾き発生にも位相差を生じ、例えば突起上の微小物の移送などが行える。
しかしながら、成形により製造が簡単となったが、変位量が小さく、また微細な突起を個々に独立して駆動することはできない。また駆動に熱を用いており、効率と制御の面で課題がある。
非特許文献1においては、パーフルオロポリマー電解質膜をシートタイプのソフトアクチュエータとして用い、TFT素子を形成したシートと貼り付けることにより、点字ディスプレイとしている。シート上に形成され、配列されたアクチュエータ素子は、電圧駆動で屈曲するベンド型であり、それぞれのTFT素子を通じて電気信号により独立に駆動され、シートから突起し、点字を表示する。
しかしながら、従来と比較して製造は簡単とは言えるものの、変位量を稼ぐためベンド型のアクチュエータ素子を用いていることで小型化、高集積化には問題がある。大きな変位量を確保しながら、小型化、高集積化が可能で、なおかつ製造が簡便なアクチュエータ素子が求められる。
特開2005−318712号公報 Kato,Iba,Sekitani,Noguchi,Hizu, "A Flexible,Lightweight Braille Sheet Display with Plastic Actuators Driven by An Organic Field-Effect Transistor Active Matrix", IEEE International Electron Devices Meeting, Washington, DC, December 5-7,2005, #5.1, pp.105-108.
上述のように無機材料のアクチュエータは、微細化、集積化が容易でなく、製造も困難であった。また、動作環境に制限があったり、応答性が不十分であったり、構造が複雑であったり、柔軟性が欠如しているなどの問題点があった。主流であったPZTはさらに鉛含有という環境負荷の問題も抱えている。
有機材料のアクチュエータも開発されてきたが、微細化、集積化の問題と変位量の確保は依然として十分とは言えない。また製造法についても、さらに簡便で、効率的な製造が求められている。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、実用的な駆動力を保ちながら大きな変位量が得られ、微細化や集積化が容易で、さらに環境負荷の小さなアクチュエータ素子を提供することである。また上記アクチュエータ素子を簡単に製造することができ、複数の素子の配列を同時に製造することもできるアクチュエータ素子の製造方法を提供することである。更には従来の有機アクチュエータでは困難であった、大きな変位量を得つつ、微細化や集積化を可能とする積層型の有機アクチュエータ素子の製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1. 電界の印加により厚さ方向に変位する複数の変位機能層と、前記変位機能層の厚さ方向に電界を印加するために、前記変位機能層を挟持する複数の電極機能層と、を含む積層体を備えたアクチュエータ素子であって、前記変位機能層は、電界の印加により厚さ方向に変位する変位部領域と、該変位部領域によって隔てられた二つの変位層電極部領域とからなり、前記電極機能層は、隣接する前記変位機能層の変位部領域と変位層電極部領域の界面付近に配置した絶縁部領域と、該絶縁部領域によって隔てられた二つの電極層電極部領域とからなり、前記積層体は、前記変位機能層の二つの変位層電極部領域のそれぞれと、前記電極機能層の二つの電極層電極部領域のそれぞれが互いに導通し、前記変位部領域のそれぞれに電界を印加するための電極部をなしている、ことを特徴とするアクチュエータ素子。
2. 前記積層体は、前記電極機能層と前記電極機能層より厚みの大きい前記変位機能層とが交互に繰り返し積層されている、ことを特徴とする1に記載のアクチュエータ素子。
3. 前記変位機能層は、電界の印加により厚さ方向に変位する有機変位材料を含み、形成されている、ことを特徴とする1または2に記載のアクチュエータ素子。
4. 1または2に記載のアクチュエータ素子の製造方法であって、転写装置の転写部に、有機変位材料を薄膜状に配置し、変位機能層を形成する変位層形成工程と、前記変位層形成工程により形成された変位機能層を、転写装置の転写部から基板上に転写する変位層転写工程と、を含む、ことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法。
5. 前記変位層転写工程では、転写される変位機能層を形成する有機変位材料は液体状である、ことを特徴とする4に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
6. 前記変位層形成工程では、前記有機変位材料とともに電極材料が薄膜状に配置形成される、ことを特徴とする4または5に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
7. 転写装置の転写部に、電極材料及び絶縁材料を薄膜状に配置し、電極機能層を形成する電極層形成工程と、前記電極層形成工程により形成された電極機能層を、転写装置の転写部から基板上に転写する電極層転写工程と、を含む、ことを特徴とする4乃至6の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
8. 前記変位層転写工程と前記電極層転写工程とを交互に繰り返し、基板状に変位機能層と電極機能層との積層を形成する、ことを特徴とする7に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
9. 4乃至8の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法であって、前記変位層形成工程及び前記変位層転写工程では、同時に複数個のアクチュエータ素子が転写、形成される、ことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法。
アクチュエータ素子を、電界により変形する層と電極層とを含む積層構造とすることにより、環境負荷の小さい、実用的な駆動力を保ちながら変位量の大きい積層型のアクチュエータを提供することができる。また上記素子の積層構造に従い、形成する各層を転写部に配置し、基板上に転写し重ねていくことにより、簡便な製造方法を提供することができる。この製造方法により、微細化、集積化も容易で、複数の素子の配列を同時に製造することもできる。
本発明の実施形態を図を参照して説明する。
(アクチュエータ素子の構成)
図1を用いて、本実施形態に係るアクチュエータ素子1の構成を説明する。図1はアクチュエータ素子1の概略構成を示す断面図である。図には単独のアクチュエータ素子として示してあるが、後述するように多数のアクチュエータ素子を二次元的にアレイ配置し、二次元的な操作のために用いることも可能である。
図において、1はアクチュエータ素子であり、支持体としての基板20に形成されたTFT(薄膜トランジスタ)素子30と、さらにその上に形成されたアクチュエータ部である積層体10とからなる。
積層体10は、電界により変形可能な機能を有する材料を含む薄膜、すなわち変位機能層(以後、変位層と呼称する)11と、そしてそれらの変位機能層11に電界を印加する機能を有する電極機能層(以後、電極層と呼称する)12と電極機能層13とが図のように積層されている。電界により変形可能な材料としては有機の変位材料が好ましく、本実施形態では有機変位材料を用いるものとする。
積層体10は、アクチュエータ部として電界印加により変形する機能(ここでは膜厚が変化する機能)を有するものとする。積層体10の積層構成は以下のようである。
変位層11は10層以上に渡って繰り返し積層されている。そして積層されている変位層11どうしの界面には、電極層12または電極層13が、これも互い違いになるように挿入されている。すなわち、それぞれの変位層11は電極層12と電極層13との間に一つずつ挟み込まれるようになっている。これにより上記の各変位層11に効率的に電界を印加することができる。
各変位層11は、有機ポリマーを用いて形成された薄膜を含み、これらは電界駆動によりアクチュエータとして機能する。これらの薄膜の厚さが電界に応じて変化することによるアクチュエータ素子として動作する。図2の断面図に、これらの薄膜を含む積層体10が、電界に応じて変形する様子を模式的に示す。図2(a)の積層体10が、電界に応じて図2(b)または図2(c)のように変形する。
電極層12、13は、詳細は後述するが、上記変位層11に電界を印加するために、上記のように変位層11どうしの界面に、互いに導通しないように絶縁部領域17を挟んで大小二つの電極層電極部領域が配置されている。各電極部領域は一方が電極部15を形成し、コモン電極38に結合し、他方が電極部16を形成し、後述する駆動用のTFT素子30のドレイン電極35に結合するよう構成されている。
TFT素子30はアクチュエータ部、すなわち積層体10に印加する信号電圧を供給し、アクチュエータとして駆動させる機能を有する。TFT素子30の構成は以下のようである。
基板20の上には一部にゲート電極33が設けられる。ゲート電極33はゲート絶縁膜31によって覆われ、そのゲート絶縁膜31を挟んで、ゲート電極33と対応する位置に半導体部36が設けられる。ゲート絶縁膜31の上には、さらにソース電極34とドレイン電極35が設けられ、前述の半導体部36がその両者をつなぐ役目を担っている。すなわち、ゲート電極33に信号電圧が印加されることにより、半導体部36に導通が成立し、ソース電極34にかかる電位が、ドレイン電極35にかかることになる。
ソース電極34、半導体部36、ドレイン電極35は、バッシべーション層32によってカバーされる。但しパッシべーション層32にはコンタクトホール37が設けられ、ドレイン電極35が上述した電極部16と電気的に結合されている。またパッシべーション層32上にはコモン電極38が設けられ、やはり上述した電極部15と電気的に結合している。すなわちゲート電極33への信号電圧印加操作により、コモン電極38とソース電極34間にかかる電圧が、電極部15と電極部16、すなわち電極層12と電極層13との間にかかることにより、各々の変位層11に電界が印加され、その膜厚変化、しいては積層体10の膜厚変化をもたらすことになる。
積層体10に印加する信号電圧の供給は必ずしも上記TFT素子を用いる必要はない。TFT素子は以下に述べるようにアクチュエータ素子を二次元的に配置し、独立駆動させる便利を考慮したものであり、変位層を変位させることができるのであれば、電界を印加するための手段はどのような形態であってもよい。
(アクチュエータ素子の駆動)
図3は、アクチュエータ素子の二次元的な配置とそれに応じたアクチュエータ素子の駆動回路を示す図である。図3を用いて、アクチュエータ素子配列の駆動について説明する。
図3において、1aは、図1で示した単独のアクチュエータ素子に相当する。但し断面図ではなく、上面から見た図となっている。複数のアクチュエータ素子が図のように平面的に配列され、アクチュエータ素子アレイ5が構成されているものとする。但し、配列の方法、及びそれに応じた駆動の方法は種々あり、これに限定されるものではない。
これらの配列は、共通の基板20の上に駆動回路、あるいは配線といった形で、統合的に形成されているものである。従って、逐一図示はしていないが、TFT素子30の形成に当たり、コモン電極38など各アクチュエータ素子に共通化できるものは、一括配線となっている。ゲート電極33やソース電極34への信号などは配列に応じてマトリクス的に駆動するように構成される。また各アクチュエータ素子毎に独立して制御する積層体10も独立して形成される。
図3において、51はコモン電極であり、パッシべーション層32上に図のように配線される。これにより、すべてのアクチュエータ素子の電極部15に結合し、共通の電位を与えることができる。また、53は信号バスラインであり、各アクチュエータ素子のソース電極34を通じて、電極部16に信号電位を与える。ソース電極34が電極部16に信号電位を与えるかどうかは、52のゲートバスラインの信号と絡めたマトリクス駆動により決まってくる。
なお、ゲートバスライン52に信号を与えるのは、54のゲート用ドライバICであり、信号バスライン53に信号を与えるのは55の信号用ドライバICである。従ってこの両者の出力する信号の組み合わせで、マトリクス的に各アクチュエータ素子が駆動される。すなわち、各アクチュエータ素子毎の積層体に電界をかけたりかけなかったりする動作が決定される。
(製造を考慮したアクチュエータ素子の層構成)
本実施形態のアクチュエータ素子1においては、積層体10が変位するアクチュエータ部であり、さらには積層体10を構成する各々の変位層11が電界により変位、すなわち膜厚の変化を生ずる。
従って本アクチュエータ素子1の積層体10は、変位量を確保するため多数の変位層11の積層構造をとっている。またこの積層体10の多層薄膜の積層構造は、製造の簡便さも考慮したものである。少数の固定的なパターンの薄膜を順次繰り返し重ねていくことにより、アクチュエータ素子を形成することができる。
図4を用いて、アクチュエータ素子1における積層体10の製造を考慮した積層構造と、その積層形成手順について説明する。図4は積層体10の断面図である。
図4において、積層体10は3種類の層パターン、すなわち電極層13と変位層11と電極層12とをこの順序で繰り返し積層した構造になっている。各層はそれぞれ少なくとも三つの領域から形成されている。
電極層13は、狭い電極層電極部領域15aと広い電極層電極部領域16a、そしてその両者を導通しないよう隔てる絶縁部領域17aとから形成される。また電極層12は、電極層13と逆に、広い電極層電極部領域15bと狭い電極層電極部領域16b、そして同じく両者を導通しないよう隔てる絶縁部領域17bとから形成される。また変位層11は、広い変位部領域11cと、互いに導通しない狭い変位層電極部領域15cと狭い変位層電極部領域16cとから形成される。以後、上記電極層電極部領域と変位層電極部領域は何れも電極部領域と呼び、区別の必要があれば上記符号で示す。
各層における、互いに導通しないそれぞれ二つの電極部領域は、各層が積層された時に、一方では電極部領域15a、15b、15cが導通し、また他方では電極部領域16a、16b、16cが導通し、一対の電極部15及び16となるように位置づけられている。
また各変位層11における変位部領域11cは、それぞれその厚さ方向に、上記一対の電極部15及び16にそれぞれが含まれ、互いに導通しない電極層13の電極部領域16aと電極層12の電極部領域15bに挟まれるように積層されている。
アクチュエータ素子1は、このような層構造の積層体10をアクチュエータ部として有する。実際には基板20上に積層体10が形成される、あるいはその間に、信号電界でアクチュエータ部を駆動するためのTFT素子30などが形成されてもよい。
このような層構造をとることにより、順次層パターンを重ねていくことで簡単に製造することができる。また、複数のアクチュエータ素子の配列を高集積化した層を重ねていくことで一度に複数のアクチュエータ素子アレイを形成することもできる。
以下に、アクチュエータ素子の構成材料とそれらを用いた製造方法について説明する。
(アクチュエータ素子の構成材料)
図1で示したようなアクチュエータ素子を構成する部材について説明する。積層体10を構成する変位部、絶縁部、電極部の各領域、及び基板について代表的な材料を述べる。
変形可能な変位部領域11cを形成する材料としては、さまざまな有機物の材料が知られている。それらは、いわゆる高分子アクチュエータとして知られているものであり、電界、あるいは他の力学的ではない刺激で、膨潤・収縮、屈曲などの変形を起こす材料である。低エネルギーで今までにない生物的な柔らかい動きを実現でき、さまざまな分野から関心を持たれている。
上記アクチュエータ素子においては、電界による伸縮を利用するものであるが、公知のさまざまな高分子アクチュエータを利用することができる。中でも好ましい材料としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフッ化ビニリデン、シリコーンゴムなどを挙げることができる。
絶縁部領域(17など)用の材料としては、さまざまな絶縁性材料が知られており、実質的に電流が流れないものであれば特に制限はない。ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂等の高分子、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化バナジウムなどの無機酸化物や窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン等の無機チタン酸塩類が挙げられる。
電極部領域(15a、15b、15c、16a、16b、16cなど)用の材料としては、さまざまな導電性材料が知られており、実用可能なレベルでの導電性があれば特に限定することなく用いることができる。具体的には、白金、金、ペースト状のものを含む銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、グラファイトやグラッシーカーボン及びカーボンペーストを含む炭素、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等を用いることができる。
また導電性材料としては、導電性ポリマーを好適に用いることもできる。導電性ポリマーとしては、例えばポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、及びこれらの誘導体、類縁対、これらを構成するモノマーもしくはオリゴマーを構成成分として有するポリマーに、必要に応じ適切な添加剤を加えたもので、実用可能なレベルの導電性を有していれば問題なく使用することができる。具体的には、例えばポリアニリンとポリスチレンスルホン酸やカルボン酸の錯体、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸やカルボン酸の錯体なども好適に用いられる。
さらに導電性材料として金属微粒子を含有する分散物を用いることもできる。金属微粒子を含有する分散物としては、例えば公知の導電性ペーストなどを用いてもよいが、粒子径が1nmから50nm、好ましくは1nmから10nmの金属微粒子を含有する分散物が好ましい。微粒子として含有される金属の種類は、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛、等を挙げることができる。これらの金属微粒子を、主に有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散した分散物を用いて電極を形成するのが好ましい。なお、このような金属微粒子分散物の作製方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成方法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられる。
支持体としての基板20は、ガラス基板でもよいし、樹脂基板でもよい。ガラス基板の場合は、特に材料が制限されるものではないが、一般に液晶ディスプレイ等に用いられているものが使用できる。樹脂基板の場合、例えばプラスチックフィルムシートを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルムが挙げられる。このようにプラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めるとともに衝撃に対する耐性を向上できる。
(アクチュエータ素子の製造方法)
アクチュエータ素子は、上述した電極材料、絶縁材料、そして高分子アクチュエータである有機変位材料を、これも既述したように適切な層パターンに配置して、順次積層することによって形成することができる。
パターニングを行う方法には格別の制限はないが、アクチュエータ素子を構成する材料を変質させたり、アクチュエータ素子がその機能を発揮する際に障害となるような成分を用いたりしない方法が望ましく、例えば、マスク蒸着法、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、マイクロコンタクトプリント法、及びLB法などが挙げられ、材料に応じて使用できる。
これらのうち特に好ましいのは、マイクロコンタクトプリント法やインクジェット印刷法である。インクジェット印刷法の場合、ピエゾ方式など公知のインクジェット印刷法を用いてもよいが、静電吸引方式も精細なパターンを形成できて好ましい。またマイクロコンタクトプリント法の場合、特表2005−509229号公報や特表2005−521238号公報に記載された方法に、使用する材料に応じた変更を加えて用いることもできる。
本実施形態のアクチュエータ素子1の全製造プロセスは、約200℃より低い温度で実施されることが好ましい。約150℃より低い温度は、さらに好ましい。温度の選択は、概して加工パラメータに依存する。上記有機物の各材料を層パターン化して積層するというアクチュエータ素子1の製造方法は、従来の無機アクチュエータの加工温度よりかなり低い上記の加工温度を可能にし、可撓性ポリマー基板などの比較的安価な基板の使用も可能とする。
このように本実施形態のアクチュエータ素子1は簡単な製造方法で、安価に、製造することができる。また複数の素子配列を効率的に製造することもできる。具体的な製造方法の実施例を以下に説明する。
図5から図7を用いて、アクチュエータ素子1の製造方法、特に積層体10の製造方法を説明する。図5から図7は製造工程を説明するための装置図である。
主要な工程は二つある。転写装置の転写部に、層形成する材料を薄膜状に配置した層パターンを形成する層形成工程と、その層形成工程により形成された層パターンを、転写装置の転写部から基板上に転写する層転写工程とである。すなわち、有機変位材料を用いて変位層を形成する場合は、変位層形成工程と、変位層転写工程であり、導電性材料を用いて電極層を形成する場合は電極層形成工程と、電極層転写工程である。
従って、この変位層の層パターンと電極層の層パターンとが、順次基板上に転写されて、積層体10が形成されることになる。
<製造例1>
まず各層形成を代表して、変位層形成工程の実施例を図5を参照して説明する。図5は製造工程を説明するための装置断面図である。
有機変位材料71として、ポリフッ化ビニリデンを溶媒で溶かした溶液を準備した。粘度がおよそ1Pa・sになるよう調整した。
上記溶液を加熱した吐出ノズル61から、搬送体66上に吐出した。加熱温度は85℃で、一回の吐出液滴は、100plであった。吐出ノズルは武蔵エンジニアリング株式会社製のディスペンサML−606Xを用いた。吐出の周波数は0.1Hzである。
滴下した液体状の有機変位材料71は、搬送体66により矢印A方向に搬送される。有機変位材料71は、アプリケータ62で8μmの薄層に形成した。
その後、複数のスクイズローラ(図5には最終スクイズローラ63のみを図示している)を用いて、最終的に約800nmまで薄層化し、転写部65上に転写した。転写部65は上下移動するようになっている。転写部65上では有機変位材料71の薄層は約400nmとなった。
次に変位層転写工程について説明する。
図5では転写装置に転写部65が複数配列されており、複数の積層体を同時に形成することが可能である。各転写部65の大きさは2mm角で、5×5のマトリクス状に配置されている。
転写部65にはポリジメチルシロキサン(PDMS)を用いた。転写装置は株式会社ナノテック製のマイクロコンタクトプリンタPA400を用いてアラインメント等を行った。
転写部65上の有機変位材料71の薄膜を不図示の基板上に転写した。基板上には上記のマトリクス状に転写印刷され、最終的なその膜厚は約200nmであった。
印刷後に有機変位材料71の薄膜から溶媒を蒸発させるため、印刷は120℃のホットプレート上で行い、かつ複数の印刷動作は、適度の間隔をおいて行った。また、各薄膜を形成後にその都度厚み方向に適切な電界を印加し、薄膜の帯電量、分極量を適切な状態に揃えた。
変位層形成のための上記の工程と、電極層形成のためのアルミニウムのマスク蒸着工程とを交互に繰り返し、約20層形成した。その結果合わせた積層体全体の厚みは約4μmであった。約60vの電圧を印加すると10%程度の変形量を示し、アクチュエータとして動作していることが確認できた。
<製造例2>
さらに、複数領域を有する変位層形成工程の実施例を図6を参照して説明する。図6(a)はスクイズローラによる薄層パターン形成の平面図であり、図6(b)はそれに対応する転写部の拡大断面図である。
図6(a)に示すように、最終スクイズローラ63で薄層を形成するまでの工程で製造例1と異なっているのは、有機変位材料71による変位部領域とともに、導電性材料72による電極部領域を同時に形成したことである。
図5の装置で言えば、吐出ノズルを少なくとも二種類用意し、有機変位材料71と導電性材料72を滴下した。搬送体66やスクイズローラ63には、有機変位材料71と導電性材料72の薄層の境界部において互いに混入しないための溝などの手だてを設けた。
このようにして、隣接した互いに帯状の変位部領域と電極部領域を形成した。
これを一括して転写部65に転写する。図6(b)には有機変位材料71と導電性材料72の薄層が転写部に転写された状態を示す。転写部65には、有機変位材料71と導電性材料72の境界部に溝が設置されており、転写される有機変位材料71と導電性材料72の薄層の境界部と位置あわせして転写した。
この状態で製造例1と同様に基板上への印刷を行った。後の工程は同様である。
このようにして、変位層をパターン化して、層形成することができた。もちろん、電極部領域の代わりに絶縁部領域を形成してもよいし、その両方を形成してもよい。後述するように吐出ノズルを用意して、三つ以上の領域を同時に形成することも可能である。
<製造例3>
さらに、積層する変位層と電極層を同じ製造法で形成した変位層形成工程及び電極層形成工程の実施例を図7を参照して説明する。図7(a)はスクイズローラによる変位層パターン形成の平面図であり、図7(b)は同じくスクイズローラによる電極層パターン形成の平面図である。
図7(a)に示すように、最終スクイズローラ63で薄層を形成するまでの工程で製造例1や2と異なっているのは、有機変位材料71による変位部領域(11c)とともに、それを挟んで、導電性材料72による2つの電極部領域(15c、16c)を同時に形成したことである。
また図7(b)にも同様に、最終スクイズローラ63で薄層を形成するまでの工程で、導電性材料72による2つの電極部領域(15a、16a)とともに、それを隔てる絶縁性材料73による絶縁部領域(17a)を同時に形成した状態を示す。
何れの場合も、図5の装置で言えば、吐出ノズルを少なくとも三種類用意し、有機変位材料71と導電性材料72、もしくは導電性材料72と絶縁性材料73を滴下した。
このようにして、図7(a)の変位層のパターンと図7(b)の電極層のパターンが形成できた。電極層のパターンについては、同様にして図7(b)とは対称的な広さの異なるパターン(2つの電極部領域15b、16bと絶縁部領域17bとからなる)も形成した。
この三つのパターンを。製造例1と同様に、順次、繰り返し基板上に転写印刷することにより、積層体を形成した。また製造例1と同様に電圧印加し、アクチュエータとして動作することを確認した。
上記のように、本実施形態によれば、アクチュエータ素子を、電界により変形する層と電極層とを含む積層構造とすることにより、環境負荷の小さい、実用的な駆動力を保ちながら変位量の大きい積層型のアクチュエータを提供することができる。また上記素子の積層構造に従い、形成する各層を転写部に配置し、基板上に転写し重ねていくことにより、簡便な製造方法を提供することができる。この製造方法により、微細化、集積化も容易で、複数の素子の配列を同時に製造することもできる。
なお本発明の範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、それらの変更された形態もその範囲に含むものである。
アクチュエータ素子1の概略構成を示す断面図である。 アクチュエータ部の変形の様子を模式的に示す断面図である。 アクチュエータ素子の二次元的な配置とそれに応じた素子の駆動回路を示す図である。 アクチュエータ素子1のアクチュエータ部、すなわち積層体10の断面図である。 アクチュエータ素子1の製造工程を説明するための装置断面図である。 複数領域を有する変位層形成工程を説明するための、(a)スクイズローラによる薄層パターン形成の平面図と(b)それに対応する転写部の拡大断面図である。 積層する変位層と電極層の同じ製造法での形成を説明するための、(a)スクイズローラによる変位層パターン形成の平面図と(b)同じく電極層パターン形成の平面図である。
符号の説明
1 アクチュエータ素子1
1a アクチュエータ素子
5 アクチュエータ素子アレイ
10 積層体
11 変位機能層(変位層)
11c 変位部領域
12 (第1の)電極機能層(電極層)
13 (第2の)電極機能層(電極層)
15 (第1の)電極部
15a、b、c 電極部領域
16 (第2の)電極部
16a、b、c 電極部領域
17 絶縁部
17a、b 絶縁部領域
20 基板
30 TFT素子
31 ゲート絶縁膜
32 パッシベーション層
33 ゲート電極
34 ソース電極
35 ドレイン電極
36 半導体部
37 コンタクトホール
38 コモン電極
51 コモン電極
52 ゲートバスライン
53 信号バスライン
54 ゲート用ドライバIC
55 信号用ドライバIC
61 吐出ノズル
62 アプリケータ
63 スクイズローラ
64 セパレータ
65 転写部
66 搬送体
71 有機変位材料
72 導電性材料
73 絶縁性材料

Claims (9)

  1. 電界の印加により厚さ方向に変位する複数の変位機能層と、
    前記変位機能層の厚さ方向に電界を印加するために、前記変位機能層を挟持する複数の電極機能層と、
    を含む積層体を備えたアクチュエータ素子であって、
    前記変位機能層は、電界の印加により厚さ方向に変位する変位部領域と、該変位部領域によって隔てられた二つの変位層電極部領域とからなり、
    前記電極機能層は、隣接する前記変位機能層の変位部領域と変位層電極部領域の界面付近に配置した絶縁部領域と、該絶縁部領域によって隔てられた二つの電極層電極部領域とからなり、
    前記積層体は、前記変位機能層の二つの変位層電極部領域のそれぞれと、前記電極機能層の二つの電極層電極部領域のそれぞれが互いに導通し、前記変位部領域のそれぞれに電界を印加するための電極部をなしている、
    ことを特徴とするアクチュエータ素子。
  2. 前記積層体は、前記電極機能層と前記電極機能層より厚みの大きい前記変位機能層とが交互に繰り返し積層されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ素子。
  3. 前記変位機能層は、電界の印加により厚さ方向に変位する有機変位材料を含み、形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ素子。
  4. 請求項1または2に記載のアクチュエータ素子の製造方法であって、
    転写装置の転写部に、有機変位材料を薄膜状に配置し、変位機能層を形成する変位層形成工程と、
    前記変位層形成工程により形成された変位機能層を、転写装置の転写部から基板上に転写する変位層転写工程と、を含む、
    ことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法。
  5. 前記変位層転写工程では、
    転写される変位機能層を形成する有機変位材料は液体状である、
    ことを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  6. 前記変位層形成工程では、
    前記有機変位材料とともに電極材料が薄膜状に配置形成される、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  7. 転写装置の転写部に、電極材料及び絶縁材料を薄膜状に配置し、電極機能層を形成する電極層形成工程と、
    前記電極層形成工程により形成された電極機能層を、転写装置の転写部から基板上に転写する電極層転写工程と、を含む、
    ことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  8. 前記変位層転写工程と前記電極層転写工程とを交互に繰り返し、基板状に変位機能層と電極機能層との積層を形成する、
    ことを特徴とする請求項7に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  9. 請求項4乃至8の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法であって、
    前記変位層形成工程及び前記変位層転写工程では、
    同時に複数個のアクチュエータ素子が転写、形成される、
    ことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法。
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