JP2008028012A - アクチュエータ素子、及びアクチュエータ素子の製造方法 - Google Patents

アクチュエータ素子、及びアクチュエータ素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実用的な駆動力を保ちながら大きな変位量が得られ、微細化や集積化が容易で、さらに環境負荷の小さなアクチュエータ素子を簡単に製造することができ、複数の素子の配列を同時に製造することもできるアクチュエータ素子の製造方法。
【解決手段】基板上に光硬化性の剥離層と隔壁層を設ける工程と、隔壁層による凹部領域を露光して選択的に剥離層を硬化させる工程と、該凹部領域に電界により変形する層と電極層とを含む積層体を形成する工程と、隔壁層を硬化していない剥離層とともに取り外す工程とにより、複数の素子の配列を同時に、簡便に製造することが可能で、微細化、集積化も容易となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電界の印加により変位する材料からなる薄膜を積層したアクチュエータ素子、及びその製造方法に関するものである。
近年は医療器械や産業用、及びパーソナルロボット、マイクロマシンなどの様々な分野で微小機械の開発が進められている。最近では半導体微細加工技術を応用し、数μmという超小型の機械部品やモータなどをシリコン基板上に作製することも可能になってきた。
一方、エレクトロニクスの分野では、シリコンなどの無機材料の代わりに有機材料を用いて微小機械の基本動作部位となるアクチュエータ素子を作製しようと言う試みが盛んになってきている。有機のアクチュエータ素子は優れた成型性に加え、軽量で柔軟であるため、新しい様々な応用展開が期待されている。
従来より、微小機械としての動作を行うアクチュエータは、小型化するほど、従来機械のような慣性力より摩擦や粘性などが支配的となるため、エネルギーを運動に換える機構として、新たに静電引力型、圧電型、超音波式、形状記憶合金式などの動作原理が提案されてきた。
なかでも圧電型は体積当たりの発生力が大きいため、小型でも実用的な駆動力を発生することができ、小型の撮像装置のアクチュエータなどに用いられている。現在の圧電型の主流はPZT(Pb(Zr、Ti)O3)と称される無機アクチュエータである。
しかしながらPZTは変位量が極めて小さいため、大きな変位量や大きな速度を必要とする用途には適していなかった。さらにPZTは鉛を含んでいるため将来的に使用が制限される懸念がある。
さらに無機のアクチュエータは焼成温度が1000℃程度もあり、例えばMEMS(micro electro mechanical systems)化した際の回路とのハイブリッド性に問題がある。また簡便な製造方法がないこともMEMS化や微細化、集積化を妨げる要因となっている。
他の無機小型アクチュエータにおいても、それぞれ動作環境に制限があったり、応答性が不十分であったり、構造が複雑であったり、また柔軟性が欠如しているなどの問題点があり、用途も制約がある。
これらの問題点に対して、軽量で柔軟な有機材料を用いたアクチュエータ素子が研究されてきている。一般に有機材料はヤング率が低い(柔らかい)ため、無機材料と比較して変位力は小さくなるが変位量は大きくなる。また作製に、インクジェット法や印刷法などのウェットプロセスが使用できるので、安価で、大面積の作製が可能であり、さらにはフレキシブル基板対応も可能となる。
これら有機アクチュエータ素子の作製と応用について、いくつかの技術が報告されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
特許文献1によれば、アクチュエータ素子の有機材料としてポリメチルメタクリレートを用いて、プレス成形により、平面基板上に微細な突起(円筒状のアクチュエータ素子)が密集して配置されている。動作としては、電気エネルギーが熱に変換され、微細な突起が膨張率の差で傾く。電気信号に位相差を掛けることで突起群の傾き発生にも位相差を生じ、例えば突起上の微小物の移送などが行える。
しかしながら、成形により製造が簡単となったが、変位量が小さく、また微細な突起を個々に独立して駆動することはできない。また駆動に熱を用いており、効率と制御の面で課題がある。
非特許文献1においては、パーフルオロポリマー電解質膜をシートタイプのソフトアクチュエータとして用い、TFT素子を形成したシートと貼り付けることにより、点字ディスプレイとしている。シート上に形成され、配列されたアクチュエータ素子は、電圧駆動で屈曲するベンド型であり、それぞれのTFT素子を通じて電気信号により独立に駆動され、シートから突起し、点字を表示する。
しかしながら、従来と比較して製造は簡単とは言えるものの、変位量を稼ぐためベンド型のアクチュエータ素子を用いていることで小型化、高集積化には問題がある。大きな変位量を確保しながら、小型化、高集積化が可能で、なおかつ製造が簡便なアクチュエータ素子が求められる。
特開2005−318712号公報 Kato,Iba,Sekitani,Noguchi,Hizu, "A Flexible,Lightweight Braille Sheet Display with Plastic Actuators Driven by An Organic Field-Effect Transistor Active Matrix", IEEE International Electron Devices Meeting, Washington, DC, December 5-7,2005, #5.1, pp.105-108.
上述のように無機材料のアクチュエータは、微細化、集積化が容易でなく、製造も困難であった。また、動作環境に制限があったり、応答性が不十分であったり、構造が複雑であったり、柔軟性が欠如しているなどの問題点があった。主流であったPZTはさらに鉛含有という環境負荷の問題も抱えている。
有機材料のアクチュエータも開発されてきたが、微細化、集積化の問題と変位量の確保は依然として十分とは言えない。また製造法についても、さらに簡便で、効率的な製造が求められている。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、実用的な駆動力を保ちながら大きな変位量が得られ、微細化や集積化が容易で、さらに環境負荷の小さなアクチュエータ素子を簡単に製造することができ、複数の素子の配列を同時に製造することもできるアクチュエータ素子の製造方法、及びそのアクチュエータ素子を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1. 電界の印加により変位する変位層と、前記変位層に電界を印加するために、前記変位層を挟持する電極層と、を含む積層体と、前記積層体を支持する支持体と、を備えたアクチュエータ素子の製造方法であって、前記支持体の上に光硬化性樹脂の剥離層を形成する剥離層形成工程と、前記剥離層形成工程で形成された剥離層上の所定の領域に隔壁層を形成する隔壁層形成工程と、前記隔壁層形成工程で形成された隔壁層上から、前記剥離層を光硬化させるための露光を行う露光工程と、前記露光工程により光硬化された、前記隔壁層の形成されていない剥離層の領域に、有機変位材料からなる変位層と導電性材料からなる電極層とを含む積層体を形成する積層体形成工程と、前記積層体形成工程による積層体の形成後に、前記隔壁層をその下の光硬化されていない剥離層とともに支持体から剥離する隔壁層剥離工程と、を有する、ことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法。
2. 前記隔壁層形成工程では、前記露光工程で行われる露光に対して遮光性を有する隔壁層が形成される、ことを特徴とする1に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
3. 前記隔壁層形成工程では、前記支持体から離れるほど隔壁の厚みが小さくなるように隔壁層が形成される、ことを特徴とする1または2に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
4. 前記積層体形成工程では、前記変位層、及び前記電極層は、それぞれ液体状の材料を用いて、インクジェット法により順次層形成される、ことを特徴とする1乃至3の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
5. 前記積層体形成工程では、前記積層体は、前記電極層と前記電極層より厚みの大きい前記変位層とが交互に繰り返し積層されて形成される、ことを特徴とする1乃至4の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
6. 前記隔壁層形成工程では、隔壁層により遮断された複数の領域の配列が支持体上に形成され、前記露光工程では、前記複数の領域の配列に対応した、剥離層の領域が光硬化され、前記積層体形成工程では、前記剥離層が光硬化した前記複数の領域の配列に、それぞれ積層体が形成され、前記隔壁層剥離工程では、それぞれの積層体を遮断している隔壁層が剥離されることで、互いに独立な複数個のアクチュエータ素子の配列が一度に形成される、ことを特徴とする1乃至5の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
7. 電界の印加により変位する変位層と、前記変位層に電界を印加するために、前記変位層を挟持する電極層と、を含む積層体と、前記積層体を支持する支持体と、を備えたアクチュエータ素子であって、前記支持体とその上に形成された前記積層体との間に光硬化した剥離層を有する、ことを特徴とするアクチュエータ素子。
8. 前記変位層は、電界の印加により変位する有機変位材料から形成されている、ことを特徴とする7に記載のアクチュエータ素子。
9. 前記電極層は、有機導電性材料から形成されている、ことを特徴とする7または8に記載のアクチュエータ素子。
10. 前記積層体は、前記電極層と前記電極層より厚みの大きい前記変位層とが交互に繰り返し積層されている、ことを特徴とする7乃至9の何れか1項に記載のアクチュエータ素子。
アクチュエータ素子を、電界により変形する層と電極層とを含む積層構造とすることにより、環境負荷の小さい、実用的な駆動力を保ちながら変位量の大きい積層型のアクチュエータを提供するためのアクチュエータ素子製造方法として、基板上に光により硬化する剥離層を設け、さらに隔壁層を設けてできた凹部領域を露光して剥離層を硬化させ、該凹部領域に上記積層構造に従い積層体を形成することにより、該積層体を破損することなく、隔壁層をその下の硬化していない剥離層とともに容易に取り外すことができ、複数の素子の配列を同時に、簡便に製造することが可能で、微細化、集積化も容易なアクチュエータ素子の製造方法を提供できる。
本発明の実施形態を図を参照して説明する。
(アクチュエータ素子の構成)
図1を用いて、本実施形態に係るアクチュエータ素子1の構成を説明する。図1はアクチュエータ素子1の概略構成を示す断面図である。図には単独のアクチュエータ素子として示してあるが、後述するように多数のアクチュエータ素子を二次元的にアレイ配置し、二次元的な操作のために用いることも可能である。
図において、1はアクチュエータ素子であり、支持体としての基板20に形成されたTFT(薄膜トランジスタ)素子30と、さらにその上に形成された剥離層40と積層体10とからなる。
積層体10は、電界により変形可能な材料からなる薄膜、すなわち変位層11と、そしてそれらの変位層11に電界を印加するための電極層15と電極層16とが図のように積層されている。電界により変形可能な材料としては有機の変位材料が好ましく、本実施形態では有機変位材料を用いるものとする。
積層体10は、アクチュエータ部として電界印加により変形する機能(ここでは膜厚が変化する機能)を有するものとする。積層体10の積層構成は以下のようである。
変位層11は10層以上に渡って繰り返し積層されている。そして積層されている変位層11どうしの界面には、電極層15または電極層16が、これも互い違いになるように挿入されている。すなわち、それぞれの変位層11は電極層15と電極層16との間に一つずつ挟み込まれるようになっている。これにより上記の各変位層11に効率的に電界を印加することができる。
各変位層11は、有機ポリマーを用いて形成された薄膜であり、これらは電界駆動によりアクチュエータとして機能する。これらの薄膜の厚さが電界に応じて変化することによるアクチュエータ素子として動作する。
電極層15、16は、上記変位層11に電界を印加するために、上記のように変位層11どうしの界面に、互いに導通しないように絶縁部領域17を挟んで15及び16の電極部領域が配置されており、各電極部領域は一方がコモン電極38に、他方が後述する駆動用のTFT素子30のドレイン電極35に結合するよう構成されている。
剥離層40は、詳細は後述するが、特にアクチュエータ素子の製造を考慮して設けられた光硬化樹脂の層である。しかしながら、積層体10と合わせたアクチュエータ部としては、次のような機能も有する。
アクチュエータ素子は、例えば共振状態で使用するなど、その周波数特性を利用した使い方をする場合も多い。その場合、周波数特性を所望の特性に調整する必要があるが、積層体の形成工程でこれを行うことは容易ではない。剥離層に周波数特性の調整機能を持たせ、剥離層の厚さや材料のヤング率・密度を用いて調整することで、積層体10も含めたアクチュエータ素子としての周波数特性を簡便で効率的に、一括してチューニングすることができる。
TFT素子30はアクチュエータ部、すなわち積層体10に印加する信号電圧を供給し、アクチュエータとして駆動させる機能を有する。TFT素子30の構成は以下のようである。
基板20の上には一部にゲート電極33が設けられる。ゲート電極33はゲート絶縁膜31によって覆われ、そのゲート絶縁膜31を挟んで、ゲート電極33と対応する位置に半導体部36が設けられる。ゲート絶縁膜31の上には、さらにソース電極34とドレイン電極35が設けられ、前述の半導体部36がその両者をつなぐ役目を担っている。すなわち、ゲート電極33に信号電圧が印加されることにより、半導体部36に導通が成立し、ソース電極34にかかる電位が、ドレイン電極35にかかることになる。
ソース電極34、半導体部36、ドレイン電極35は、バッシべーション層32によってカバーされる。但しパッシべーション層32にはコンタクトホール37が設けられ、ドレイン電極35が上述した電極層16と電気的に結合されている。またパッシべーション層32上にはコモン電極38が設けられ、やはり上述した電極層15と電気的に結合している。すなわちゲート電極33への信号電圧印加操作により、コモン電極38とソース電極34間にかかる電圧が、電極層15と電極層16との間にかかることにより、各々の変位層11に電界が印加され、その膜厚変化、しいては積層体10の膜厚変化をもたらすことになる。
積層体10に印加する信号電圧の供給は必ずしも上記TFT素子を用いる必要はない。TFT素子は以下に述べるようにアクチュエータ素子を二次元的に配置し、独立駆動させる便利を考慮したものであり、変位層を変位させることができるのであれば、電界を印加するための手段はどのような形態であってもよい。
(アクチュエータ素子の駆動)
図2は、アクチュエータ素子の二次元的な配置とそれに応じたアクチュエータ素子の駆動回路を示す図である。図2を用いて、アクチュエータ素子配列の駆動について説明する。
図2において、1aは、図1で示した単独のアクチュエータ素子に相当する。但し断面図ではなく、上面から見た図となっている。複数のアクチュエータ素子が図のように平面的に配列され、アクチュエータ素子アレイ5が構成されているものとする。但し、配列の方法、及びそれに応じた駆動の方法は種々あり、これに限定されるものではない。
これらの配列は、共通の基板20の上に駆動回路、あるいは配線といった形で、統合的に形成されているものである。従って、逐一図示はしていないが、TFT素子30の形成に当たり、コモン電極38など各アクチュエータ素子に共通化できるものは、一括配線となっている。ゲート電極33やソース電極34への信号などは配列に応じてマトリクス的に駆動するように構成される。また各アクチュエータ素子毎に独立して制御する積層体10も独立して形成される。積層体10の独立した配列の作製については後述する。
図2において、51はコモン電極であり、パッシべーション層32上に図のように配線される。これにより、すべてのアクチュエータ素子の電極層15に結合し、共通の電位を与えることができる。また、53は信号バスラインであり、各アクチュエータ素子のソース電極34を通じて、電極層16に信号電位を与える。ソース電極34が電極層16に信号電位を与えるかどうかは、52のゲートバスラインの信号と絡めたマトリクス駆動により決まってくる。
なお、ゲートバスライン52に信号を与えるのは、54のゲート用ドライバICであり、信号バスライン53に信号を与えるのは55の信号用ドライバICである。従ってこの両者の出力する信号の組み合わせで、マトリクス的に各アクチュエータ素子が駆動される。すなわち、各アクチュエータ素子毎の積層体に電界をかけたりかけなかったりする動作が決定される。
(製造を考慮したアクチュエータ素子の層構成)
図3を用いて、製造を考慮したアクチュエータ素子の積層構造について説明する。図3はアクチュエータ素子の積層構造を示す断面図である。但し、図1とは異なり、TFT素子は省略している。また同じ基板20上に複数(図3では2個)のアクチュエータ素子が形成されている。
本実施形態のアクチュエータ素子においては、剥離層40の上に形成された積層体10が変位するアクチュエータ部であり、さらには積層体10を構成する各々の変位層11が電界により変位、すなわち膜厚の変化を生ずる。
従って本アクチュエータ素子の積層体10は、変位量を確保するため多数の変位層11の積層構造をとっている。またこの積層体10の多層薄膜の積層構造は、製造の簡便さも考慮したものである。少数の固定的なパターンの薄膜を順次繰り返し重ねていくことにより、アクチュエータ素子を形成することができる。
基板20と積層体10の間に剥離層40を設けているのは、前述したように周波数特性の調整の機能を担うとともに、製造の便を特に考慮して設けたものである。
積層体10は有機の変位材料を用いたアクチュエータ部であり、インクジェット法などを用いて各層を形成していく。しかしながらその際に、流動性のある液体状の層形成材料が所定の層形成領域から流れ出すことがあると、特に複数の積層体を独立配置で形成したい場合、隣接する積層体と材料が混ざり合ってしまうような不具合が生じたりする。
このような材料の混ざり合いを防止するために、基板上に複数のアクチュエータ素子の配列を作製する場合には、素子間を隔てる隔壁層を設けることがよい(例えば、図3のDの位置)。ただこの隔壁層は、積層体の形成時に材料の混ざり合いを防止するためのものであり、アクチュエータ素子としての作製終了後は、必要のない、取り外すべきものである。
従って隔壁層は、最終的に取り外しやすく、かつアクチュエータ素子の性能には影響を与えないことが望まれる。本実施形態では、剥離層40を設けることで、上記の要請を解決している。
<アクチュエータ素子配列の製造工程>
図4を用いて、アクチュエータ素子における積層体と剥離層を含む積層構造と、その構造に依存する、隔壁層を用いた積層体作製の工程について説明する。図4は複数の積層体配列を製造する手順を示す各製造工程(a、b、c、d)での断面図である。
図4(a)に先だって剥離層形成工程があり、支持体としての基板20の上に光硬化性樹脂からなる剥離層40aが形成される。
図4(a)は、隔壁層形成工程を示す図である。隔壁層形成工程では、支持体としての基板20の上に形成された光硬化性樹脂の剥離層40aに対して、その上の所定の領域に隔壁層50を形成する
隔壁層50は、アクチュエータ部である積層体10の配列を形成する基板上の位置に、凹部領域の配列が形成されるようにパターン化されて設けられる。図4(a)は隔壁層50が形成された状態を示し、隔壁層により隔てられた、隣接する2カ所の凹部領域、すなわち積層体10形成のための領域が形成されている。
また隔壁層50は、図に示したように基板20から離れるほど隔壁の厚みが小さくなるように形成することが望ましい。後述する積層体形成工程においてインクジェットの位置精度が悪くても、隔壁層間の領域にインクジェットの液滴が入りやすくすることで、確実に所望の位置に積層体10を形成するためである。
図4(b)は、露光工程を示す図である。露光工程では、隔壁層形成工程で形成された隔壁層50のパターン上から、光硬化樹脂からなる剥離層40を光硬化させるための露光を行う。
隔壁層50は光硬化のための露光を遮光する特性を有しており、隔壁層50の下の剥離層40aは光硬化しない状態を維持するが、露光が遮光されない凹部領域では、剥離層は光硬化し、光硬化した剥離層40bが形成される。
図4(c)は、積層体形成工程を示す図である。積層体形成工程では、隔壁層50の形成されていない凹部領域に、有機変位材料からなる変位層と有機導電性材料からなる電極層とを含む積層体10を形成する。
凹部領域は、露光工程により光硬化された剥離層40bの領域であり、その上に変位層を形成する有機変位材料41をインクジェット法で層形成する。また、同様に有機導電性材料を用いて電極層形成するなどの手順を繰り返し、積層体10を形成する。この際、隔壁層の存在により、各凹部領域毎に、互いに層形成材料が混ざり合うことなく、複数の積層体10を一度に形成することができる。
図4(d)は、隔壁層剥離工程を示す図である。隔壁層剥離工程では、積層体形成工程による積層体10の形成後に、隔壁層50をその下の光硬化されていない剥離層40aとともに基板20から剥離する。
剥離層40aを設けた理由は、この積層体10形成後に不要になった隔壁層50を取り外しやすくするためである。積層体10を形成する領域の剥離層40bについては、光硬化させたことで剥離効果をなくし、基板20に積層体10を安定して固着させる。
図に示すように、隔壁層50の形状と逆に、積層体10は基板20から離れるほど断面積が大きくなる形状をしているが、隔壁層50を引き上げた時に、隔壁層50及び積層体10がそれぞれ弾性変形するので、隔壁層50を取り外すことは可能であった。しかし、従来は隔壁層50と基板20が直接接触していたため密着力が強く、隔壁層50を取り外す時に大きな力が必要であり、このときの力によって積層体10を破壊してしまうこともあった。本実施形態では、剥離層40aを設けることにより、隔壁層50を取り外しやすくし、また積層体10形成部は剥離層40bを光硬化させておくことで、積層体10に悪影響を与えず、隔壁層50をスムーズに取り外すことが可能になった。
アクチュエータ素子の配列は、このように独立なアクチュエータ部の配列として、複数の層構造の積層体10を基板20上に有するように形成される。
実際には基板20上に積層体10が形成される、その間に、前述のように信号電界でアクチュエータ部を駆動するためのTFT素子30などが合わせて形成されてもよい。
このように、本実施形態では剥離層と最終的に除去する隔壁層を用いて、積層構造を作製することにより、アクチュエータ部に影響を与えることなく、簡単に隔壁層の取り外しができ、よって、複数のアクチュエータ素子の配列を高集積化した層を簡単に精度よく製造することができるようになった。すなわち、一度に複数のアクチュエータ素子からなるアレイを形成することができる。
以下に、上記アクチュエータ素子の製造方法に用いる構成材料について説明する。
(アクチュエータ素子の構成材料)
図4で示したようなアクチュエータ素子の製造方法に用いる構成部材について説明する。積層体10を構成する変位層、絶縁層、電極層、及び基板、剥離層、隔壁層について代表的な材料を述べる。
変形可能な変位層11を形成する材料としては、さまざまな有機物の材料が知られている。それらは、いわゆる高分子アクチュエータとして知られているものであり、電界、あるいは他の力学的ではない刺激で、膨潤・収縮、屈曲などの変形を起こす材料である。低エネルギーで今までにない生物的な柔らかい動きを実現でき、さまざまな分野から関心を持たれている。
上記アクチュエータ素子においては、電界による伸縮を利用するものであるが、公知のさまざまな高分子アクチュエータを利用することができる。中でも好ましい材料としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフッ化ビニリデン、シリコーンゴムなどを挙げることができる。
絶縁部領域(17など)用の材料としては、さまざまな絶縁性材料が知られており、実質的に電流が流れないものであれば特に制限はない。ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂等の高分子、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化バナジウムなどの無機酸化物や窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン等の無機チタン酸塩類が挙げられる。
電極部領域(15、16)用の材料としては、さまざまな導電性材料が知られており、実用可能なレベルでの導電性があれば特に限定することなく用いることができる。具体的には、白金、金、ペースト状のものを含む銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、グラファイトやグラッシーカーボン及びカーボンペーストを含む炭素、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等を用いることができる。
また導電性材料としては、導電性ポリマーを好適に用いることもできる。導電性ポリマーとしては、例えばポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、及びこれらの誘導体、類縁対、これらを構成するモノマーもしくはオリゴマーを構成成分として有するポリマーに、必要に応じ適切な添加剤を加えたもので、実用可能なレベルの導電性を有していれば問題なく使用することができる。具体的には、例えばポリアニリンとポリスチレンスルホン酸やカルボン酸の錯体、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸やカルボン酸の錯体なども好適に用いられる。
さらに導電性材料として金属微粒子を含有する分散物を用いることもできる。金属微粒子を含有する分散物としては、例えば公知の導電性ペーストなどを用いてもよいが、粒子径が1nmから50nm、好ましくは1nmから10nmの金属微粒子を含有する分散物が好ましい。微粒子として含有される金属の種類は、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛、等を挙げることができる。これらの金属微粒子を、主に有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散した分散物を用いて電極を形成するのが好ましい。なお、このような金属微粒子分散物の作製方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成方法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられる。
支持体としての基板20は、ガラス基板でもよいし、樹脂基板でもよい。ガラス基板の場合は、特に材料が制限されるものではないが、一般に液晶ディスプレイ等に用いられているものが使用できる。樹脂基板の場合、例えばプラスチックフィルムシートを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルムが挙げられる。このようにプラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めるとともに衝撃に対する耐性を向上できる。
剥離層40としては、光硬化型樹脂を用いる。光硬化型樹脂は一般的に、光重合性オリゴマー(広義の単量体を含む重合主剤)、反応性希釈剤及び光重合開始剤が必須要素であり、これらに必要に応じて光重合助剤、添加剤、着色剤などが配合されている。効果の反応機構により大別して二つに分類することができる。一つはラジカル重合反応により硬化するタイプであり、もう一つはカチオン重合反応により硬化するタイプである。前者はアクリロイル基やビニル基が官能基であり、後者はエポキシ基やビニルエーテル基が官能基となる。また、使用される光重合性オリゴマーの種類によって、大別して、(a)ウレタンアクリレート系、(b)エポキシアクリレート系、(c)エステルアクリレート系、(d)アクリレート系、(e)エポキシ系、(f)ビニルエーテル系とに識別される。(a)から(d)はラジカル重合反応で硬化するタイプであり、(e)及び(f)はカチオン重合反応により硬化するタイプである。現状ではこの中で、(a)ウレタンアクリレート系、及び(e)エポキシ系の感光性樹脂が主に使われている。この両者には一長一短があり、その目的に応じて使い分けられている。本実施形態では、寸法安定性に優れ、径時変化も少ないエポキシ系の感光性樹脂を用いている。
また本実施形態では、剥離層は硬化後にアクチュエータ部の1部となるため、前述したようにその周波数特性を調整するための要素として用いることができる。材料のヤング率・密度などを調整することも考慮して材料選択することが望ましい。
隔壁層50として用いることのできる材料としては、特に制限はなく、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂等の高分子、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウムなどの無機酸化物や窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン等の無機チタン酸塩類を挙げることができる。但し、隔壁層は剥離層硬化用の光を遮光する必要があるため、材料には遮光性が必要である。
(アクチュエータ素子の製造方法)
アクチュエータ素子は、基板上に形成された剥離層に対して、上述した電極材料、絶縁材料、そして高分子アクチュエータである有機変位材料を、これも既述したように隔壁層によって導かれる適切な層パターンに応じて、順次積層することによって形成することができる。
まず剥離層形成工程として、支持体である基板上に剥離層を形成する。この塗布方法には格別の制限はないが、例えば、マスク蒸着法、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、マイクロコンタクトプリント法、及びLB法などが挙げられ、材料に応じて使用できる。
次に剥離層形成工程で隔壁層を形成する。これも同上のパターニング方法を用いることができる。目的は、アクチュエータ部を形成する複数の凹部領域を隔て、形成することであり、ここで重要なことは、既に述べたように、次の露光工程における露光に遮光性を有することと、隔壁層の厚みが基板から離れるほど小さくなるように形成することである。
次に露光工程である。光源は剥離層材料の硬化特性に合わせて適宜選択すればよい。露光により隔壁層に遮られない領域、すなわちアクチュエータ部を形成する凹部領域の剥離層に光が到達し、その部分の剥離層を硬化させて、剥離効果をなくす。逆に言えば、隔壁層により遮光されたその下の剥離層部分は光硬化せず、剥離効果を維持している。
次の積層体形成工程では、変位層や電極層、また場合によっては絶縁層などが所定の配置及び順序によって、塗布され、積層体が形成される。
各層の塗布方法としては、インクジェット印刷法が望ましい。インクジェット印刷法としては、ピエゾ方式など公知のインクジェット印刷法を用いてもよいが、静電吸引方式も精細なパターンを形成できて好ましい。
乾燥後、隔壁層剥離工程で隔壁層を取り外す。前述したように、隔壁層をその下の光硬化されていない剥離層とともに基板から剥離する。
図4(d)に示したように、隔壁層50の形状と逆に、積層体10は基板20から離れるほど断面積が大きくなる形状をしているため、従来は隔壁層50を取り外す時に大きな力が必要であり、剥離時に積層体10を破壊してしまうこともあった。本実施形態では、剥離層40aを設けることにより、隔壁層50を取り外しやすくし、また積層体10形成部は剥離層40bを光硬化させておくことで、積層体10に悪影響を与えず、隔壁層50をスムーズに取り外すことが可能になった。
本実施形態のアクチュエータ素子の製造プロセスは、約200℃より低い温度で実施されることが好ましい。約150℃より低い温度が、さらに好ましい。温度の選択は、概して加工パラメータに依存する。上記有機物の各材料を用いたアクチュエータ素子の製造方法は、従来の無機アクチュエータの加工温度よりかなり低い上記の加工温度を可能にし、可撓性ポリマー基板などの比較的安価な基板の使用も可能とする。従って、本実施形態では、有機アクチュエータを備える比較的安価なデバイスの製造が可能になる。
このように本実施形態のアクチュエータ素子は簡単な製造方法で、安価に、製造することができる。また複数の素子配列を効率的に製造することもできる。
上記のように、本実施形態によれば、アクチュエータ素子を、電界により変形する層と電極層とを含む積層構造とすることにより、環境負荷の小さい、実用的な駆動力を保ちながら変位量の大きい積層型のアクチュエータを提供するためのアクチュエータ素子製造方法として、基板上に光により硬化する剥離層を設け、さらに隔壁層を設けてできた凹部領域を露光して剥離層を硬化させ、該凹部領域に上記積層構造に従い積層体を形成することにより、該積層体を破損することなく、隔壁層をその下の硬化していない剥離層とともに容易に取り外すことができ、複数の素子の配列を同時に、簡便に製造することが可能で、微細化、集積化も容易なアクチュエータ素子の製造方法、及びそのアクチュエータ素子を提供できる。
なお本発明の範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、それらの変更された形態もその範囲に含むものである。
アクチュエータ素子1の概略構成を示す断面図である。 アクチュエータ素子の二次元的な配置とそれに応じた素子の駆動回路を示す図である。 アクチュエータ素子1のアクチュエータ部の積層構造、すなわち基板20上の剥離層40及び積層体10の断面図である。 複数のアクチュエータ素子の配列を製造する手順を示す各工程(a、b、c、d)での断面図である。
符号の説明
1 アクチュエータ素子1
1a アクチュエータ素子
5 アクチュエータ素子アレイ
10 積層体
11 変位層
15、16 電極層
17 絶縁層
20 基板
30 TFT素子
31 ゲート絶縁膜
32 パッシベーション層
33 ゲート電極
34 ソース電極
35 ドレイン電極
36 半導体部
37 コンタクトホール
38 コモン電極
40 剥離層
40a 剥離層(光硬化前)
40b 剥離層(光硬化後)
41 有機変位材料
51 コモン電極
52 ゲートバスライン
53 信号バスライン
54 ゲート用ドライバIC
55 信号用ドライバIC

Claims (10)

  1. 電界の印加により変位する変位層と、前記変位層に電界を印加するために、前記変位層を挟持する電極層と、を含む積層体と、
    前記積層体を支持する支持体と、
    を備えたアクチュエータ素子の製造方法であって、
    前記支持体の上に光硬化性樹脂の剥離層を形成する剥離層形成工程と、
    前記剥離層形成工程で形成された剥離層上の所定の領域に隔壁層を形成する隔壁層形成工程と、
    前記隔壁層形成工程で形成された隔壁層上から、前記剥離層を光硬化させるための露光を行う露光工程と、
    前記露光工程により光硬化された、前記隔壁層の形成されていない剥離層の領域に、有機変位材料からなる変位層と導電性材料からなる電極層とを含む積層体を形成する積層体形成工程と、
    前記積層体形成工程による積層体の形成後に、前記隔壁層をその下の光硬化されていない剥離層とともに支持体から剥離する隔壁層剥離工程と、を有する、
    ことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法。
  2. 前記隔壁層形成工程では、
    前記露光工程で行われる露光に対して遮光性を有する隔壁層が形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  3. 前記隔壁層形成工程では、
    前記支持体から離れるほど隔壁の厚みが小さくなるように隔壁層が形成される、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  4. 前記積層体形成工程では、
    前記変位層、及び前記電極層は、それぞれ液体状の材料を用いて、インクジェット法により順次層形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  5. 前記積層体形成工程では、
    前記積層体は、前記電極層と前記電極層より厚みの大きい前記変位層とが交互に繰り返し積層されて形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  6. 前記隔壁層形成工程では、
    隔壁層により遮断された複数の領域の配列が支持体上に形成され、
    前記露光工程では、
    前記複数の領域の配列に対応した、剥離層の領域が光硬化され、
    前記積層体形成工程では、
    前記剥離層が光硬化した前記複数の領域の配列に、それぞれ積層体が形成され、
    前記隔壁層剥離工程では、
    それぞれの積層体を遮断している隔壁層が剥離されることで、互いに独立な複数個のアクチュエータ素子の配列が一度に形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のアクチュエータ素子の製造方法。
  7. 電界の印加により変位する変位層と、前記変位層に電界を印加するために、前記変位層を挟持する電極層と、を含む積層体と、
    前記積層体を支持する支持体と、
    を備えたアクチュエータ素子であって、
    前記支持体とその上に形成された前記積層体との間に光硬化した剥離層を有する、
    ことを特徴とするアクチュエータ素子。
  8. 前記変位層は、電界の印加により変位する有機変位材料から形成されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載のアクチュエータ素子。
  9. 前記電極層は、有機導電性材料から形成されている、
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のアクチュエータ素子。
  10. 前記積層体は、前記電極層と前記電極層より厚みの大きい前記変位層とが交互に繰り返し積層されている、
    ことを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載のアクチュエータ素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100365662C (zh) * 2003-04-28 2008-01-30 索尼株式会社 图像识别设备、方法和机器人设备

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