JP2008032886A - ブラックマトリクス基板の製造方法及びカラーフィルタの製造方法並びに有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

ブラックマトリクス基板の製造方法及びカラーフィルタの製造方法並びに有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ加工によって樹脂ブラック材料を使ったブラックマトリクス基板を製造することを可能とし、ガラス面、ブラックマトリクスパターン上への残さや異物の付着の無いブラックマトリクス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】基板全面にブラックマトリクス材料を形成し、その表面に保護層を形成したのち、所望のパターン以外の部分にレーザを照射して、不要なブラックマトリクス材料を保護層と同時に除去し、さらに、表面の保護層を除去することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラー液晶ディスプレイ等の表示装置に用いられるカラーフィルタの製造方法に関し、特にブラックマトリクス基板の製造方法に関する。
カラー液晶ディスプレイ等の表示装置に用いられるカラーフィルタは、ガラス基板上に赤色、青色、緑色の着色画素パターンとその境界の遮光の為のブラックマトリクスパターンが形成されており、さらに、必要に応じて、透明電極やスペーサが形成される。
このようなカラーフィルタの着色パターンやブラックマトリクスパターンの形成方法としては、所望の色の顔料を分散した感光性樹脂を基板全面に塗布し、乾燥後、所望のパターンのフォトマスクを介して紫外線を照射し、現像して不要な部分の感光性樹脂を除去したのち焼成する工程を繰りかえす、顔料分散方式が主流である。
この他には、円筒状ブランケットの表面に均一な厚みの着色インキ塗膜を形成し、該塗布面に対し所定の形状で形成された刷版を押圧して刷版表面の平坦部に不要な部分の塗膜を転写除去する除去工程と、塗布面に残った塗膜を基板に転写する転写工程とからなる反転印刷法が提案されている。
また、着色パターンをインクジェット方式で形成する方法も種々提案されている。インクジェット方式では、ガラス基板に親インク性をもった受像層を形成し、その上に着色インクを塗布して着色パターンを形成する方法、撥インク性をもたせたブラックマトリクスを形成し、開口部分にインクを塗工して着色パターンを形成する方法がある。このようなインクジェット方式の場合にも、ブラックマトリクスはその位置精度や形状等から、顔料分散方式で作製されることが多い。
顔料分散方式は、パターン形状や位置精度に優れており、さらに、年々大型化している基板サイズ、画面サイズにも適用でき、その生産性、品質の面で、現在、もっとも優れた製造方式である。しかし、塗布・露光・現像の工程を経るため、工数が多く、また露光には高精度の露光装置や大型のフォトマスクが必要な為、液晶ディスプレイの大型化、低価格化に適応することが次第に難しくなってきている。
新しいブラックマトリクスの形成方法として、特許文献1ではエキシマレーザやYAGレーザを使って、不要な部分を取り除く、レーザ加工の利用が提案されている。
この方法では、Crなどの金属遮光膜をブラック材料に使い、紫外線波長のエキシマレーザでパターン化する方法、樹脂に黒色顔料を分散した樹脂ブラック材料を使い、近赤外波長のYAGレーザにてパターン化する方法がある。
このようなレーザ加工によりブラックマトリクスを形成する方法は、レーザビームを直接操作して不要部分を取り除き、パターンを形成する方法(本明細書ではこの方法を直接描画方式と称する)、小型のマスクを介してレーザを照射し、マスクの開口パターン部分のブラック材を除去する工程を基板を移動させながら連続的に行うことで大面積のパターン加工をする方法(本明細書ではこの方法をマスク露光方式と称する)とがある。
カラーフィルタのブラックマトリクスのような繰り返しのパターンを大面積でしかも短
時間で作製する用途では、マスク露光方式がスループットの面から好ましい。
以下に公知文献を記す。
特開平8−179307号広報 特開平6−267986号公報
レーザ加工において問題となる点に、レーザを照射して除去した材料が、照射部近傍に付着してしまうことがある。このような現象を生じてしまうと、異物や残さとなって不良の原因となる。また、加工したブラックマトリクスの表面にも付着してしまう為、表面平滑性を損なう原因ともなる。
そこで、特許文献2では、レーザ照射装置の基板と照射レンズの間に気体を流しながら加工することで、飛散した物資を気体とともに基板外に流し去る方法や、基板と照射レンズの間を吸引しながらレーザを照射することで飛散した物資を吸引除去する方法などが考案されている。
しかしながら、これらの方法でも基板上への異物の付着を完全に除くことは難しく、ガラス面に付着した残さは通常の洗浄でも除去することは難しい。とりわけ、樹脂ブラック材料を用いた場合には、ブラックパターン上へ付着した異物は、同一の材料であり、ブラシ等を用いて機械的に除去することも難しい為、洗浄で除去することは不可能といえ、レーザ加工によって樹脂BMパターンを作る事は実現していない。
本発明はこのような問題を解決して、レーザ加工によって樹脂ブラック材料を使ったブラックマトリクス基板を製造することを可能にすることが課題であり、ガラス面、ブラックマトリクスパターン上への残さや異物の付着の無いブラックマトリクス基板の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の請求項1の発明は、基板全面にブラックマトリクス材料を形成し、その表面に保護層を形成したのち、所望のパターン以外の部分にレーザを照射して、不要なブラックマトリクス材料を保護層と同時に除去し、さらに、表面の保護層を除去することを特徴とするブラックマトリクス基板の製造方法としたものである。
本発明の請求項2の発明は、ブラックマトリクス材料が非水溶性樹脂に黒色顔料を分散した樹脂ブラック材料であり、保護層が水溶性樹脂からなり、レーザ照射後に基板を水洗浄することを特徴とする、請求項1記載のブラックマトリクス基板の製造方法としたものである。
本発明の請求項3の発明は、非水溶性樹脂が2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、N−ブトキシメチルアクリルアミドを含む多成分モノマーからなる共重合体であり、黒色顔料がカーボンブラックからなるブラックマトリクス材料であることを特徴とする請求項2記載のブラックマトリクス基板の製造方法としたものである。
本発明の請求項4の発明は、非水溶性樹脂が、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸を含む多成分モノマーからなる共重合体とメトキシメチルメラミンとの混合物であり、黒色顔料がカーボンブラックからなるブラックマトリクス材料であることを特徴とする請求項2記載のブラックマトリクス基板の製造方法としたものである。
本発明の請求項5の発明は、保護層の水溶性樹脂がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法としたものである。
本発明の請求項6の発明は、照射するレーザが近赤外レーザであることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法としたものである。
本発明の請求項7の発明は、照射するレーザが紫外線エキシマレーザであることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法としたものである。
本発明の請求項8の発明は、基板にブラックマトリクスパターンの形成されたブラックマトリクス基板を、請求項1〜7いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法により製造し、赤色、緑色、青色の各色の顔料分散レジストを使用して、赤色、青色、緑色の着色パターンを形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法としたものである。
本発明の請求項9の発明は、基板にブラックマトリクスパターンの形成されたブラックマトリクス基板を、請求項1〜7いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法により製造し、ブラックマトリクスパターンの開口部分に着色パターンを形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法としたものである。
本発明によれば、ブラックマトリクス基板を作製するためのパターン形成方法として、レーザ加工を使用することが出来、ブラックマトリクス材料を除去したガラス面、パターン化したブラックマトリクスの表面のいずれにも残さおよび異物の付着のない、優れた品質のブラックマトリクス基板を製造する事が可能となる。この結果、これまでは感光性樹脂をレジスト材料とした金属遮光膜のエッチング法、黒色感光性樹種を使用したフォトリソ法によって製造していたブラックマトリクス基板がレーザ加工法によって製造可能となり、高価な感光性樹脂を使用していた従来の製造方法に代わって、安価なブラック材料を使用してブラックマトリクスパターンの製造が可能となる。
本発明を実施する為の形態を以下に示す。
ブラックマトリクス材料は、基板全面に均一な膜状に形成が可能であり、基板への密着性、ブラックパターン上への着色パターンの形成プロセスにおける適合性を有することと、黒色色素により均一な着色が可能であり、所望の着色力が付与できることが必要となる。
基板は、通常は低膨張率のガラス基板が使用されている。ガラス基板への密着性を有する材料としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂等が例示できる。また、ブラックパターン上への着色パターンの形成方法としては、顔料分散法(フォトリソ法)、印刷法、インクジェット法などのパターン形成方法が用いられる。このような着色パターンの形成方法では、いずれも、樹脂に着色剤として顔料を分散したインクや液状レジストが用いられるから、ブラックマトリクス材料には、この液状のレジストやインクに対する耐溶剤性が必要となる。液状レジストの溶剤としては、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトール、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエイルエーテルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチルなどが使用される。また、顔料分散法(フォトリソ法)の場合には、現像にアルカリ水溶液を使用することから、pH10乃至13のアルカリ水溶液への耐性が求められる。
これら、着色パターン形成に使用する材料やプロセスに対する適性、耐性を有するブラックマトリクス材料として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、N−ブトキシメチルアクリルアミドを含む多成分モノマーからなる共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸を含む多成分モノマーからなる共重合体とメトキシメチルメラミンとの混合物に着色剤としてカーボンブラック顔料を分散した樹脂液を基板に塗布乾燥したものが好ましい。
カーボンブラック顔料の好適な例としては、三菱化学社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、MA600、MA220、MA100、キャンカーブ社製のカーボンブラックサーマックスN990、N991、N907、N908、旭カーボン社製のカーボンブラック旭#80、旭#70、旭#70L等が挙げられる。
カーボンブラック顔料の添加量は、ブラックマトリクスパターンの膜厚と光学濃度に応じて決められるが、通常は上記共重合体化合物等の樹脂分に対して、30乃至100重量%の添加量とするのが好ましい。また、顔料の分散均一性を得る為に、分散剤として、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の界面活性剤を使用することも出来る。
このような、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、N−ブトキシメチルアクリルアミドを含む多成分モノマーからなる共重合体、または2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸を含む多成分モノマーからなる共重合体とメトキシメチルメラミンとの混合物に、着色剤としてカーボンブラック顔料を分散したブラックマトリクス材料は、基板への密着性に優れると共に、基板に塗布した後に加熱処理することで、N−ブトキシメチルアクリルアミドやメトキシメチルメラミンとカルボキシル基やヒドロキシル基を有する成分とが熱架橋反応により架橋して耐水性や耐アルカリ性を発現する。この結果、レーザ加工時の保護膜の形成、加工後の洗浄による保護膜の除去、ブラックマトリクスパターン上への着色パターンの形成等のプロセス適性に優れたブラックマトリクスを製造することが可能となる。
次に、このようなブラックマトリクス材料を使用して、基板としてガラス基板を使用する場合の、ブラックマトリクス基板を製造する手順を述べる。
ガラス基板を定法に従って洗浄した後、ブラックマトリクス材料を全面に塗布する。塗布方法としては、スリットダイによって樹脂液を塗布するスリットコート法が適している。
スリットコート法では、スリットダイから一定流量でブラックマトリクス材料を吐出しながら基板もしくはスリットダイを一定速度で動かすことで均一な塗布を行う。液の吐出速度はスリットダイと基板との相対的な移動速度と塗布膜厚とで決められる。ブラックマトリクス材料を塗布した基板は、減圧乾燥によって溶剤を除去した後、ホットプレートや温風オーブン、赤外線ヒータ等によって加熱ベークされる。加熱温後、時間を樹脂成分の組成によって決められるが、通常は、N−ブトキシメチルアクリルアミドやメトキシメチルメラミンとカルボキシル基やヒドロキシル基を有する成分とが熱架橋反応するために必要
な温度が選択され、通常は150乃至200℃で1乃至30分の加熱を行えば良い。この加熱によって耐水性、耐アルカリ性を有しながら、適度な親水性を有したブラックマトリクス材料の塗膜が形成される。
次に、このブラックマトリクス材料の上に、レーザ加工時の表面保護膜として水溶性樹脂を塗布する。この水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコールを使用することが好ましい。ポリビニルアルコールは酢酸ビニルを鹸化して水溶性をもたせた形で使用さるが、塗布適性とブラックマトリクス材料への密着性の点を考慮して、市販のポリンビニルアルコールから選択すればよい。
ポリビニルアルコールの塗布方法は、ブラックマトリクス材料と同様に、スリットダイによって樹脂液を塗布するスリットコート法が適している。減圧乾燥後、温風オーブンで乾燥して保護膜が形成される。
次に、この保護膜を形成したブラックマトリクス材料をレーザ加工装置に搭載して、液晶ディスプレイのブラックマトリクスパターンに加工する。レーザ加工装置は、基板を載せる定磐とレーザ照射装置と構成され、定磐上にレーザヘッドを搭載したガントリーを設けて、このガントリー上で基板の定磐に移動方向と直交する方向にレーザヘッドが移動可能な構造となっている。レーザとしては、波長1.06μmの近赤外線レーザ(Nd:YAGレーザ)や波長248nmのUVエキシマレーザ(KrFレーザ)が使用可能であるが、この波長に限定されるものではない。着色剤としてカーボンブラックを使用した場合は、波長1.06μmの近赤外線レーザがカーボンでの熱の吸収効率が高い為に、低いレーザパワーで加工することが出来る。パターン加工に使用するマスクとしては、レーザを照射する部分、すなわち、ブラックマトリクス材料を除去する部分に穴が開いた、ステンシルマスクが用いられ、マスク材料としては熱伝導率が高く、加工精度に優れたシリコンウエハーを使用する。これに対し、UVエキシマレーザを使用する場合は、熱の発生が少なく、マスクの熱膨張の影響を受けないことから、レーザの透過性に優れた石英基板にブラックマトリクス形状の遮光パターンを設けた、通常のフォトマスクがそのまま使用できる。レーザ発振装置から発射されたレーザ光は、フィールドレンズ、ホモジナイザーユニット等の光学ユニットによって面内照度が均一な光源とされたのち、上記のマスクに照射される。さらにマスクを通ってパターン状の光となったレーザ光はレンズを通って縮小されてブラックマトリクス材料の表面に照射される。
レーザが照射された部分は、レーザ光のエネルギーを吸収してレーザアブレーションと呼ばれる現象を起こし、保護膜、ブラックマトリクス材料が同時に蒸発し除去される。レーザ光は、一定の幅で往復しながらスキャンニングされ、マスク上のパターン領域に照射され、同時に基板が固定された定磐が移動することで基板内にブラックマトリクスパターンが形成される。大型の基板の場合には一定幅でパターンが形成された後、レーザヘッドがガントリー上で移動して、隣接部分にレーザ加工を行う。この動作を繰り返して、基板全面にブラックマトリクスパターンが形成される。
通常、レーザヘッドのレンズ部分にはアブレーションした材料を吸引する為の構造が設けられており、蒸発したブラックマトリクス材料は吸引除去される。しかしながら、一部は基板のガラス面やブラックマトリクスパターン上に付着してしまうことは避けられない。
レーザ加工が完了した基板は、レーザ加工装置から搬出された後、洗浄装置へ移載する、洗浄装置としては、生産性や洗浄除去した物質の再付着の防止の面から、コンベアー方式で基板を搬送しながら洗浄する方式が望ましく、洗浄のツールとしては、ブラシによる擦り洗いと高圧スプレー洗浄、純水とエアーを混合した二流体洗浄、超音波洗浄等を組み
合わせて使用することが望ましい。通常はブラシ洗浄、高圧二流体洗浄の組み合わせを行うことで、ガラス面の付着異物、ブラックマトリクスパターン上の付着異物が除去できる。
この際、ブラックマトリクス表面に保護膜として形成したポリビニルアルコールは水溶性であるため、溶解し膜上に付着したブラックマトリクス材料と共に除去される。したがって、洗浄後水切りした状態の基板は、ブラックマトリクス材料が塗布された状態の塗膜面の表面平滑性を維持した状態でブラックマトリクスパターンが形成できる。
本発明のブラックマトリックス基板の製造方法によりブラックマトリックス基板を製造し、カラーストライプフィルタや有機エレクトロルミネッセンス素子を製造することが出来る。
本発明の製造方法で、基板にブラックマトリクスパターンの形成されたブラックマトリクス基板を製造し、赤色、緑色、青色の各色の顔料分散レジストを使用して、赤色、青色、緑色の着色パターンを形成することで、カラーフィルタを製造できる。また、基板にブラックマトリクスパターンの形成されたブラックマトリクス基板を製造し、ブラックマトリクスパターンの開口部分に着色パターンを形成して、有機エレクトロルミネッセンス素子を製造できる。この場合、ブラックマトリクス基板がレーザ加工法によって製造可能となり、安価なブラック材料を使用してブラックマトリクスパターンの製造が可能となるので、安価なカラーフィルタや有機エレクトロルミネッセンス素子を製造できる。
非水溶性樹脂として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15重量部、メタクリル酸20重量部、N−ブトキシメチルアクリルアミド15重量部、n−ブチルメタクリレート50重量部をAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を重合開始剤に用いて、エタノール中で定法に従って重合した。この重合液にシクロヘキサノンを加えた後、エタノールを除去し樹脂液を得た。
この樹脂液に黒色顔料としてカーボンブラック(三菱化学社製MA100)を樹脂固形分に対し80重量%添加し、ペイントシェーカを使用してよく攪拌しブラックマトリクス材料の塗布液を作製した。
ガラス基板として、コーニング社製1737ガラス(基板サイズ730×920mm、板厚0.7mm)を使用し、スリットダイコータを使用して、基板端面から5mmの部分を除いた全面にブラックマトリクス材料を塗布し、減圧乾燥後、温風オーブンにて180℃20分ベークして膜厚1.3μmの塗膜を形成した。この塗膜の光学濃度をマクベス濃度計にて測定した結果、OD4.5であった。
上記基板にポリビニルアルコール(関東化学社製ポリビニルアルコール500)20%水溶液を塗布し、温風オーブンにて120℃20分間乾燥し、0.5μm厚の保護膜を形成した。
波長248nmのUVエキシマレーザを搭載したレーザ加工機に上記の基板をセットして、線幅20μm、パターンピッチ170μmのストライプ状の遮光パターンが形成された石英マスクを使用してレーザ加工を行った。この結果、基板上に32インチサイズのワイドXGA相当のブラックストライプパターンを残して、そのほかの部分はブラック材料と保護膜を除去できた。
レーザ加工を終了した基板を基板洗浄機にて純水ブラシ洗浄を行い、次いで二流体洗浄
を行い水きり乾燥した。
乾燥後の基板は、保護膜のポリビニルアルコールが水洗除去され、ブラックストライプパターンが形成できた。ブラックストライプの表面は残さや異物もなく良好な膜面となっていることが確認出来た。また、ガラス面にも残さは見られなかった。
非水溶性樹脂として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15重量部、メタクリル酸20重量部、シクロヘキシルアクリレート65重量部、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を重合開始剤に用いて、エタノール中で定法に従って重合した。この重合液にシクロヘキサノンを加えた後、エタノールを除去し樹脂液を得た。この溶液に、メトキシメチルメラミン(三和ケミカル社製ニカラックMS−11)10重量部を加えて樹脂液とした。
この樹脂液に黒色顔料としてカーボンブラック(三菱化学社製MA100)を樹脂固形分に対し60重量%添加し、ペイントシェーカを使用してよく攪拌しブラックマトリクス材料の塗布液を作製した。膜厚2.5μmの塗膜を形成した。この塗膜の光学濃度をマクベス濃度計にて測定した結果、OD4.5であった。
実施例1と同様にしてガラス基板にブラックマトリクス材料と保護膜としてポリビニルアルコール膜を形成した
波長1.06μmの近赤外線レーザを搭載したレーザ加工機に上記の基板をセットして、線幅20μm、パターンピッチ縦510、横170μm、開口部形状、縦490、横150μmの格子状の開口パターンが形成されたシリコンマスクを使用してレーザ加工を行った。この結果、基板上に32インチサイズのワイドXGA相当のブラックマトリクスパターンを残して、そのほかの部分はブラック材料と保護膜を除去できた。
その後、この基板を洗浄し、ブラックマトリクスパターンの形成された基板を得た。ブラックストライプの表面は残さや異物もなく良好な膜面となっていることが確認出来た。また、ガラス面にも残さは見られなかった。
このブラックマトリクス基板を使用して、赤色、緑色、青色の各色の顔料分散レジストを使用して、定法に従い、赤色、青色、緑色の着色パターンを形成し、カラーフィルタを作製した。このカラーフィルタは、ブラックマトリクスを黒色顔料を分散した顔料分散レジストで作製したものとほぼ同等の品質が得られた。

Claims (9)

  1. 基板全面にブラックマトリクス材料を形成し、その表面に保護層を形成したのち、所望のパターン以外の部分にレーザを照射して、不要なブラックマトリクス材料を保護層と同時に除去し、さらに、表面の保護層を除去することを特徴とするブラックマトリクス基板の製造方法。
  2. ブラックマトリクス材料が非水溶性樹脂に黒色顔料を分散した樹脂ブラック材料であり、保護層が水溶性樹脂からなり、レーザ照射後に基板を水洗浄することを特徴とする、請求項1記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
  3. 非水溶性樹脂が2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、N−ブトキシメチルアクリルアミドを含む多成分モノマーからなる共重合体であり、黒色顔料がカーボンブラックからなるブラックマトリクス材料であることを特徴とする請求項2記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
  4. 非水溶性樹脂が、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸を含む多成分モノマーからなる共重合体とメトキシメチルメラミンとの混合物であり、黒色顔料がカーボンブラックからなるブラックマトリクス材料であることを特徴とする請求項2記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
  5. 保護層の水溶性樹脂がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
  6. 照射するレーザが近赤外レーザであることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
  7. 照射するレーザが紫外線エキシマレーザであることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
  8. 基板にブラックマトリクスパターンの形成されたブラックマトリクス基板を、請求項1〜7いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法により製造し、赤色、緑色、青色の各色の顔料分散レジストを使用して、赤色、青色、緑色の着色パターンを形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  9. 基板にブラックマトリクスパターンの形成されたブラックマトリクス基板を、請求項1〜7いずれか1項記載のブラックマトリクス基板の製造方法により製造し、ブラックマトリクスパターンの開口部分に着色パターンを形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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