JP2008032252A - 熱交換器および温水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡易で製造コストを低減し得るとともに、高い熱交換効率が得られ、しかも燃焼ガスからの潜熱回収用途にも好適に利用することが可能な熱交換器を提供する。
【解決手段】加熱用気体の給気口71および排気口72が形成されているケース7と、水管Pとを備えている熱交換器Bであって、水管7は、一連に繋がった複数のループ部50がケース7内においてその上下高さ方向に複数の隙間を介して積層している螺旋状管体部5を有しており、給気口71および排気口72は、螺旋状管体部5の幅方向中間部S1をこの幅方向に対して交差する前後方向において挟む配置に設けられ、螺旋状管体部5の内方の空間部58には、給気口71からケース7内に供給されてこの空間部58に進行してきた加熱用気体の少なくとも一部を、螺旋状管体部5の幅方向両端部S2a,S2bに向けて進行させるバッフル8が設けられている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、燃焼ガスなどの加熱用気体から水管を用いて熱回収を行い、温水を生成する用途に用いられる熱交換器、およびこれを備えた温水装置に関する。なお、本発明において水管内に供給される水は、水道水などの通常の水に限らず、たとえば温水暖房などに使用される不凍液、およびこれに類する液体も含む概念である。
本出願人は、熱交換器の一例として、略直方体状のケース内に、直線状に延びた細管状の水管が複数収容され、かつ燃焼ガスの給気口および排気口が前記ケースの前後の壁部に形成された多管式のものを先に提案している(たとえば、特許文献1を参照)。この熱交換器においては、ケース内に流入した燃焼ガスが複数の水管の隙間を通過する際に熱交換が行なわれるが、複数の水管の本数を多くしてそれら全体の伝熱面積を大きくすることにより、熱回収量を多くすることができる。また、燃焼ガスは、ケースの前後の壁部に設けられた給気口から排気口に向けて進行するために、複数の水管の下方全域をケースの底壁部によってカバーすることもできる。燃焼ガスから潜熱を回収する場合には、燃焼ガス中の水蒸気が凝縮して多量のドレインが発生し、これが水管の下方に流れ落ちる現象を生じるが、前記熱交換器によれば、そのようなドレインをケースの底壁部によって適切に受けることができる。このようなことから、前記熱交換器は、潜熱回収用途に好適である。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、改善すべき点があった。
すなわち、前記熱交換器の熱交換効率を高くするには、水管の本数を多くしなければならない。ところが、このように水管の本数を多くすると、全体の部品点数も多くなって構造が複雑となり、その製造作業は煩わしいものとなる。とくに、多数本の水管に通水用のヘッダを取り付ける場合、それら多数本の水管の個々の端部をヘッダに接合させる作業はより煩わしい。その結果、製造コストが高価となり、この点において改善すべき余地があった。
なお、従来の熱交換器としては、前記したような多管式とは異なり、たとえば特許文献2〜4に記載されているように、いわゆる螺旋式水管を用いたものがある。このタイプの熱交換器は、水管が螺旋状に形成されているために、1本の水管の伝熱面積を大きくすることができる。そこで、本発明者は、前記したような熱交換器の構造において、その水管を螺旋式水管に置き換えることにより、水管の本数を少なくし、構造の簡素化を図ることを着想した。しかしながら、前記螺旋式水管は、一連に繋がった複数の螺旋状のループ部が積層した特異な形態を有している。したがって、このような螺旋式水管を前記従来の多管式の熱交換器の水管と置き換えただけでは、この螺旋式水管の全体に燃焼ガスを効率良く作用させることはできず、高い熱交換効率を得ることは難しい。
特開2005−274043号公報 特開昭62−288446号公報 実公平6−8442号公報 特許第2835286号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、構造が簡易で製造コストを低減することができるとともに、高い熱交換効率が得られ、しかも燃焼ガスからの潜熱回収用途にも好適に利用することが可能な熱交換器、およびこれを備えた温水装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される熱交換器は、加熱用気体の給気口および排気口が形成されているケースと、少なくとも1つの水管と、を備えている熱交換器であって、前記水管は、一連に繋がった複数のループ部が前記ケース内においてその上下高さ方向に複数の隙間を介して積層し、かつ内方に空間部を形成している螺旋状管体部を有しており、前記ケースの給気口および排気口は、前記螺旋状管体部の幅方向中間部をこの幅方向に対して交差する前後方向において挟む配置に設けられており、前記螺旋状管体部の内方の空間部には、前記給気口から前記ケース内に供給されてこの空間部に進行してきた加熱用気体の少なくとも一部を、前記螺旋状管体部の幅方向両端部に向けて進行させるバッフルが設けられていることを特徴としている。
このような構成によれば、次に述べるような効果が得られる。
第1に、水管の螺旋状管体部の幅方向中間部は、バッフルを挟む給気口寄り領域と排気口寄り領域とに区分されることとなるが、加熱用気体が給気口からケース内に進入すると、この加熱用気体は、まず螺旋状管体部の幅方向中間部の給気口寄り領域を通過し、螺旋状管体部の内方の空間部に到達する。すると、この加熱用気体の少なくとも一部は、バッフルに衝突してその進行方向が変更され、その後螺旋状管体部の幅方向両端部に作用しつつ、バッフルの両側方を廻り込む。次いで、その燃焼ガスは、螺旋状管体部の幅方向中間部の排気口寄り領域を進行した後に、排気口からケース外部に排出される。このように、本発明によれば、加熱用気体を水管の螺旋状管体部の全体に対し満遍なく作用させることができる。したがって、高い熱交換効率を得ることが可能である。
第2に、水管は、いわゆる螺旋式水管であり、1本の水管の伝熱面積は大きい。したがって、水管の本数をさほど多くすることなく高い熱交換効率を得ることが可能であり、水管の少数化によって全体構造の簡素化を図り、製造コストを廉価にすることもできる。なお、バッフルは、螺旋状管体部が元々形成している内方の空間部に配されているために、バッフル取付用の余分なスペースをケース内に新たに確保するような必要もなく、その構造は合理的である。
第3に、螺旋状管体部の下方全域をケースの一部によってカバーし、螺旋状管体部からドレインが流れ落ちたきには、このドレインがケースによって適切に受けられるように構成することが可能である。したがって、本発明に係る熱交換器は、ドレインの多量発生を伴う潜熱回収用途にも好適に利用することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記バッフルは、その幅方向中間部に少なくとも1つの通気用の開口部を有し、または幅寸法が不均一な形状とされていることにより、前記給気口からこのバッフルに向けて進行してきた加熱用気体の一部は、前記通気用の開口部または前記バッフルの幅が狭い部分の側方をそのまま通過するように構成されている。
このような構成によれば、給気口から螺旋状管体部の内方の空間部に進行した加熱用気体の一部は、バッフルの通気用の開口部または幅狭い部分の側方をそのまま通過し、螺旋状管体部の幅方向中間部の排気口寄り領域、あるいはその近傍に進行することとなる。したがって、それらの領域がバッフルの陰となって加熱用気体と接触する度合いが他の領域よりも低くなるといったことが適切に回避される。その結果、螺旋状管体部の各所に対して加熱用気体を略均一に作用させることが可能となり、熱交換効率を高めるのにより好適となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記螺旋状管体部を個々に有する複数の水管を備えており、これら複数の水管の螺旋状管体部の各ループ部は、前後方向に間隔を隔てて幅方向に延びる直管状の一対の第1の管体部と、これらの両端部どうしを繋ぐ一対の第2の管体部とを備えており、前記複数の螺旋状管体部は、それらのループ部のサイズが相違して、略同心の重ね巻き状に配されている。
このような構成によれば、複数の水管の螺旋状管体部が略同心の重ね巻き状とされているために、それらをスペース効率良く配列し、全体の大型化を抑制しつつ、伝熱面積の増大を図ることができる。また、複数の螺旋状管体部のそれぞれの各ループ部は、前後方向に間隔を隔てて幅方向に延びる直管状の一対の第1の管体部を有しているために、これら一対の第1の管体部の配列については、従来の多管式の熱交換器の水管と同様な配列とすることが可能であり、全体の嵩張りを小さくしつつ、熱回収量の増大を図るのにより好適となる。
本発明の第2の側面により提供される温水装置は、本発明の第1の側面により提供される熱交換器と、この熱交換器のケース内に前記加熱用気体としての燃焼ガスを導入させる燃焼器と、を備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面により提供される熱交換器について述べたのと同様な効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図6は、本発明が適用された温水装置の具体例としての給湯装置およびこれに関連する構成の一例を示している。図1によく表われているように、本実施形態の給湯装置Aは、燃焼器3、1次熱交換器1、および2次熱交換器Bを備えている。2次熱交換器Bは、本発明が適用された熱交換器の一例に相当する。
燃焼器3は、たとえば正燃式のガスバーナであり、缶体30内に配され、かつ燃料ガスが外部から配管32を介して供給されるように構成されている。缶体30内には、下方の送風ファン31から燃焼用空気が上向きに送風されるようになっている。1次熱交換器1は、燃焼器3によりで発生されて上昇する燃焼ガスから顕熱を回収するためのものであり、複数のフィン12を有する水管11が缶体10内に配された構造を有している。
2次熱交換器Bは、前記燃焼ガスから潜熱を回収するためのものであり、1次熱交換器1の上方に配され、かつ缶体10に対して補助缶体19を介して接続されている。この2次熱交換器Bは、内部に燃焼ガスが導入されるケース7、複数(たとえば計5本)の水管P、バッフル8、および入水用および出湯用のヘッダ6A,6Bを備えている。複数の水管Pのそれぞれは、螺旋状管体部5を有しており、これら複数の螺旋状管体部5は、図5によく表われているように、略同心の重ね巻き状とされてケース7内に収容されている。
図6は、複数の水管Pのうちの1つを示している。この水管Pは、たとえば1本の原材料となる金属製の管体に巻き加工を施すことにより製作されており、螺旋状に繋がり、かつ複数の隙間59を介して上下高さ方向に並んだ複数のループ部50と、それらの下部および上部に繋がった延設管体部51,52とを有している。各ループ部50は、平面視略長円状であり、前後方向に間隔を隔てて幅方向に延びる直管状の一対の管体部50a,50bと、これらの両端どうしを繋ぐ平面視半円弧状の一対の管体部50c,50dとを備えている。本実施形態においては、一対の管体部50a,50bの部分を幅方向中間部S1とし、また一対の管体部50c,50dの部分を幅方向両端部S2a,S2bとして説明するが、幅方向中間部および両端部の具体的な内容は、これに限定されるものではない。
各ループ部50の一対の直管部50a,50bは、水平面に対して傾斜の無い水平管体部とされている。これに対し、一対の管体部50c,50dは、水平面に対して傾斜した傾斜管体部とされている。より詳細には、図6(a)において、管体部50cは、管体部50aの一端から管体部50bの一端に向けて矢印N1方向へ進むに連れて高さが順次低くなるように適当な角度で傾斜している。管体部50aは、管体部50bよりも高位にある。管体部50dは、管体部50bの他端から次段のループ部50の管体部50aの他端に向けて矢印N2方向へ進むに連れて高さが順次低くなるように傾斜している。複数のループ部50のそれぞれは、前記したような構成の管体部50a〜50dを具備して構成されている。複数の水管Pは、いずれも図6に示したような構成である。ただし、図5によく表われているように、複数の螺旋状管体部5のそれぞれのループ部50のサイズは相違しており、既述したとおり、複数の螺旋状管体部5は重ね巻き状に配列されている。
ケース7は、中空の略直方体状であり、複数の螺旋状管体部5を上下高さ方向(鉛直方向)において挟む上壁部70cおよび底壁部70dと、複数の螺旋状管体部5を水平な前後方向において挟む後壁部70aおよび前壁部70bとを有している。底壁部70dには、ドレイン用の排出口73が設けられており、潜熱回収に伴って発生したドレインが複数の螺旋状管体部5からこの底壁部70d上に流れ落ちてきたときには、このドレインが排出口73からケース7の外部に排出されるようになっている。なお、ドレインは、一般的には燃焼ガス中の窒素酸化物などを含む強酸性であり、ケース7の各部や水管Pなど、ドレインと接触する可能性のある部分は、ステンレスまたはその他の耐酸性に優れる材質とされている。
ケース7の後壁部70aおよび前壁部70bには、燃焼ガス用の給気口71および排気口72が設けられている。排気口72は、たとえば図2に示すような略矩形状であり、給気口71もそれと同様な形状である。図5に示すように、これら給気口71および排気口72は、複数の螺旋状管体部5の幅方向中間部S1に対面しており、この中間部S1を前後方向において挟む配置となっている。1次熱交換器1を通過してその上方に進行した燃焼ガスは、補助缶体19内を通過して給気口71からケース7内に進入するようになっている(図3参照)。
バッフル8は、たとえばステンレスなどの金属製、またはその他の比較的硬質の材質からなる板状であり、複数の螺旋状管体部5の内方の空間部58に配されている。空間部58は、前後方向の寸法が幅方向の寸法よりもかなり小さくされた細長状であり、このような構成は、管体部50a,50bどうしを接近させて、それら管体部の配置密度を高めるのに役立つ。図5(a),(c)によく表われているように、バッフル8は、管体部50a,50bの長さと略同等程度の幅、および複数の螺旋状管体部5の全体高さと略同等程度の高さを有するが、その幅方向中央部近辺には、通気用の開口部80が形成されている。開口部80は、たとえば複数の螺旋状管体部5の全体高さに略近い高さ寸法を有し、また管体部50a,50bのたとえば1/3程度の幅を有する正面視矩形状である。ただし、後述するように、このバッフル8の具体的な形状は限定されない。バッフル8は、その上端部がたとえばケース7の上壁部70cに接合されるなどしてその取り付けが図られている。
図5(a),(b)および図4によく表われているように、複数の水管Pの延設管体部51,52のそれぞれの一端は、ともにケース7の側壁70eを貫通してケース7の外部に引き出されており、その部分に入水用および出湯用のヘッダ6A,6Bが連結されている。また、図1に示すように、入水用のヘッダ6Aの開口部60Aには、水道水などを供給してくる入水管90が接続されている。出湯用のヘッダ6Bの開口部60Bは、配管91を介して1次熱交換器1の入水口11aに接続されている。1次熱交換器1は、2次熱交換器Bから送られてきた湯水が水管11を通過してさらに加熱されるように構成されており、このようにして生成された湯水は、出湯口11bから出湯する。
次に、2次熱交換器B、およびこれを備えた給湯装置Aの作用について説明する。
図1において、給湯装置Aは、入水管90からヘッダ6Aに供給される水が、2次熱交換器Bの複数の水管Pおよび1次熱交換器1の水管11の内部を流れると、燃焼器3が駆動を開始するようになっている。すると、この燃焼器3によって発生された燃焼ガスからは、1次熱交換器1および2次熱交換器Bによって顕熱および潜熱が順次回収される。複数の水管Pおよび水管11内を流れる水は、そのような熱回収により加熱され、この加熱によって生成された湯水は、出湯口11bから所望の給湯先に供給される。
2次熱交換器Bにおいては、まず給気口71からケース7内に燃焼ガスが流入すると、この燃焼ガスは、複数の螺旋状管体部5の幅方向中間部S1のうち、複数の管体部50aが設けられている領域に進行する。これら複数の管体部50aは、複数の隙間を介して縦横に並んでおり、それら複数の隙間を燃焼ガスが通過する際に熱回収がなされる。次いで、前記燃焼ガスが複数の螺旋状管体部5の内方の空間部58まで進行すると、その一部はバッフル8に衝突し、図5(a)の矢印N3に示すように、複数の螺旋状管体部5の幅方向両端部S2a,S2bに向けて進行する。このため、複数の管体部50c,50dによっても適切に熱回収がなされる。その後、この燃焼ガスは、矢印N4に示すように、バッフル8の両側方を通過して、バッフル8よりも排気口72寄りの領域に廻り込む。このため、前記燃焼ガスは、複数の管体部50bが設けられている領域にも進行し、この領域においても熱回収がなされ、その後排気口72からケース7の外部に排出される。
一方、燃焼ガスとしては、矢印N5に示すように、バッフル8の通気用の開口部80をそのまま通過するものもある。この燃焼ガスは、複数の管体部50bが設けられている領域を通過した後に、排気口72からケース7の外部に排出される。本実施形態とは異なり、燃焼ガスの全てを既述した矢印N3,N4の経路で進行させるだけでは、複数の管体部50bが比較的長寸法である場合に、それらの長手方向中央部付近に多くの燃焼ガスを作用させることが難しくなる虞がある。これに対し、本実施形態においては、バッフル8に通気用の開口部80を設けていることにより、そのような部分にも多くの燃焼ガスを積極的に進行させることが可能であり、前記した虞が適切に解消される。
上記の説明から理解されるように、この2次熱交換器Bにおいては、複数の螺旋状管体部5の各ループ部50の全体に対し、燃焼ガスを適切に作用させることが可能であり、しかも各所に対する燃焼ガスの流量の均一化をも図ることができる。したがって、複数の螺旋状管体部5の全体を効率良く利用した熱回収がなされ、高い熱交換効率が得られる。
さらに、この2次熱交換器Bにおいては、螺旋状管体部5を有する水管Pを用いているために、水管Pの全体の伝熱面積を多くするための手段として、それらの総本数をさほど多くする必要はない。したがって、部品点数を少なくして、製造作業の容易化を図り、製造コストを廉価にすることも可能である。とくに、水管Pの本数が少ないと、複数の水管Pにヘッダ6A,6Bを連結する作業が容易化される。また、各水管Pの一部がケース7の側壁70eに貫通した構造とされているが、そのような構造の形成作業も容易となる。
複数の螺旋状管体部5の下方の全域は、ケース7の底壁部70dによってカバーされており、既述したとおり、潜熱回収によって発生したドレインはこの底壁部70dにより適切に受けられ、排出口73からケース7の外部に排出される。したがって、ドレインにより、給湯装置Aの他の部分が汚染されるようなことも適切に防止される。
図6を参照して説明したとおり、水管Pの各ループ部50は、管体部50c,50dのみが水平面に対して傾斜しており、管体部50a,50bは水平である。このため、本実施形態とは異なり、たとえばループ部50の全ての箇所を水平面に対して傾斜させた場合と比較すると、ループ部50の鉛直方向の幅は小さくなり、螺旋状管体部5の巻きピッチp2(ループ部50の配列ピッチ)も小さくすることができる。その結果、ループ部50の段数を多くして熱回収量を多くする場合においても、螺旋状管体部5の全体の高さ寸法がさほど大きくならないようにし、全体の大型化を適切に抑制することが可能である。とくに、本実施形態においては、ループ部50が平面視略長円状であり、管体部50a,50bを長くすることによって、螺旋状管体部5の高さの増大を招くことなく、螺旋状管体部5の伝熱面積を大きくすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。本発明に係る熱交換器、および温水装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
バッフルは、幅方向中間部に通気用の開口部を設けることが好ましいものの、そのような開口部をあえて設けない構成とすることもできる。一方、通気用の開口部を設ける場合、前記実施形態とは異なる構成とすることもできる。図7は、そのような具体例を示している。同図(a)においては、バッフル8の開口部80が細幅状に形成されている。同図(b)においては、細幅な開口部80が複数箇所設けられている。同図(c)においては、開口部80が非切り欠き状の孔として形成されている。同図(d)においては、複数の開口部80のそれぞれが小孔状に形成されており、それら複数の開口部80の形成箇所がたとえばパンチングメタルのような多孔状となっている。このように、バッフルの通気用の開口部の具体的な形状、サイズ、数、および位置などは種々に選択可能であり、これらを適当に選択することにより、バッフル8をそのまま通過する燃焼ガスとそうではない燃焼ガスとの比率などを熱交換効率向上により適する条件に設定することができる。
また、図8に示すように、バッフル8を、たとえば台形状に形成するなどして、幅寸法が不均一な形状とすることもできる。同図に示す構成では、バッフル8の下部側が上部側よりも幅狭となっており、バッフル8の幅方向両端部の上部側は進行してきた燃焼ガスを遮る。これに対し、バッフル8の下部側は幅狭であり、その両側方の領域(符号n1で示す領域)は、燃焼ガスを通過させる領域となる。したがって、バッフル8の幅を不均一とし、その形状やサイズを種々に選択することによっても、バッフル8をそのまま通過する燃焼ガスとそうではない燃焼ガスとの流量比率などを熱交換効率向上により適する条件に設定することが可能である。なお、図8に示すバッフル8を上下逆転させて使用することもできる。さらに、図8に示したようなバッフル8の幅を不均一にした構成と、図7に示したような幅方向中間部に通気用の開口部80を設けた構成とを組み合わせてもよい。
バッフル8は、平板状に限らず、たとえば図9に示すように、その幅方向両端部に折り曲げ部81を設けた構成とすることもできる。また、バッフル8は、板状でなくてもよく、さらには複数の部材が組み合わされて構成されていてもよい。幅方向中間部に通気用の開口部を有するバッフルを形成する場合、たとえば2枚の板材を間隔を隔てて並べ、それらの隙間部分が通気用の開口部とされた構成とすることもできる。
本発明においては、水管として、螺旋状管体部を有するものが用いられるが、この螺旋状管体部の各ループ部の形状としては、平面視略長円状に限らず、平面視略矩形状や略円形状などの他の形状に形成することもできる。ループ部は、幅方向の寸法と前後方向の寸法とが略同一であってもよい。また、余り現実的ではないが、本発明では、水管の本数を1本とすることもできる。螺旋状管体部の各ループ部は、幅方向の中間部を水平とし、かつ幅方向の両端部を傾斜させた構成とすることが好ましいものの、やはりこれに限定されない。各ループ部の全体が傾斜した構成とすることもできる。
ケースは、水管の螺旋状管体部を収容し、内部に燃焼ガスなどの加熱用気体が流入されるものであればよく、やはりその具体的な形状なども限定されない。また、加熱用気体の給気口および排気口は、螺旋状管体部の幅方向中間部をその前後方向において挟む配置に設けられていればよく、やはりそのサイズなども限定されない。
上述した実施形態では、顕熱回収用の1次熱交換器については、本発明を適用していないが、本発明に係る熱交換器は、顕熱回収用、潜熱回収用の種別を問わない。本発明に係る熱交換器を、顕熱回収に用いることもできる。
本発明に係る温水装置においては、燃焼器として、ガスバーナ以外のものを用いてもよく、たとえばオイルバーナを用いた構成とすることもできる。本発明でいう温水装置とは、湯を生成する機能を備えた装置の意であり、一般給湯用、風呂給湯用、暖房用、あるいは融雪用などの各種の給湯装置、および給湯以外に用いられる湯を生成する装置を広く含む概念である。
本発明が適用された温水装置としての給湯装置の一例を示す概略正面断面図である。 図1に示す給湯装置の要部正面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1に示す給湯装置の2次熱交換器の左側面図である。 (a)は、図1に示す給湯装置の2次熱交換器の平面断面図であり、(b)は、その正面断面図であり、(c)は、(a)のV−V断面図である。 (a)は、図5に示す2次熱交換器の水管の一例を示す平面図であり、(b)は、(a)のVI−VI断面図である。 (a)〜(d)は、本発明において用いられるバッフルの他の例を示す正面図である。 本発明において用いられるバッフルの他の例を示す正面図である。 (a)は、本発明において用いられるバッフルの他の例を示す平面図であり、(b)は、その正面図である。
符号の説明
A 給湯装置(温水装置)
B 2次熱交換器(熱交換器)
P 水管
S1 幅方向中間部(螺旋状管体部の)
S2a,S2b 幅方向両端部(螺旋状管体部の)
3 燃焼器
5 螺旋状管体部
6A,6B ヘッダ
7 ケース
8 バッフル
50 ループ部(螺旋状管体部の)
58 空間部(螺旋状管体部の内方の)
71 給気口
72 排気口
80 通気用の開口部

Claims (4)

  1. 加熱用気体の給気口および排気口が形成されているケースと、少なくとも1つの水管と、を備えている熱交換器であって、
    前記水管は、一連に繋がった複数のループ部が前記ケース内においてその上下高さ方向に複数の隙間を介して積層し、かつ内方に空間部を形成している螺旋状管体部を有しており、
    前記ケースの給気口および排気口は、前記螺旋状管体部の幅方向中間部をこの幅方向に対して交差する前後方向において挟む配置に設けられており、
    前記螺旋状管体部の内方の空間部には、前記給気口から前記ケース内に供給されてこの空間部に進行してきた加熱用気体の少なくとも一部を、前記螺旋状管体部の幅方向両端部に向けて進行させるバッフルが設けられていることを特徴とする、熱交換器。
  2. 前記バッフルは、その幅方向中間部に少なくとも1つの通気用の開口部を有し、または幅寸法が不均一な形状とされていることにより、前記給気口からこのバッフルに向けて進行してきた加熱用気体の一部は、前記通気用の開口部または前記バッフルの幅が狭い部分の側方をそのまま通過するように構成されている、請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記螺旋状管体部を個々に有する複数の水管を備えており、
    これら複数の水管の螺旋状管体部の各ループ部は、前後方向に間隔を隔てて幅方向に延びる直管状の一対の第1の管体部と、これらの両端部どうしを繋ぐ一対の第2の管体部とを備えており、
    前記複数の螺旋状管体部は、それらのループ部のサイズが相違して、略同心の重ね巻き状に配されている、請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器と、この熱交換器のケース内に前記加熱用気体としての燃焼ガスを導入させる燃焼器と、を備えていることを特徴とする、温水装置。
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