JP2008032112A - シール及び油圧式クラッチレリーズ装置 - Google Patents

シール及び油圧式クラッチレリーズ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シールの背面隙間をできるだけ小さく設定しつつ液量損失低減とシール性確保を両立可能にすること。
【解決手段】シール3は、シリンダ内を摺動するピストン先端部に装着され、シリンダ内を摺動自在に密封する弾性材料よりなる。シール3は、ピストン先端部に当接するベース部3bと、ベース部3bの両端から油室側に延在しシリンダの壁面に圧接する1対のリップ部3aと、を有する。ベース部3bの軸方向長さL2は、シリンダ内に組み付けられていない自由状態において、リップ部3aとシリンダとの接触面の軸方向長さL3以上である。リップ部3aの接触端3cは、リップ部3aの接触端3eよりも小さい曲率半径となるように形成されている。リップ部3aにおけるシリンダとの接触面3dは、シール3をシリンダ内に組み付けた際に略平坦となるように、自由状態において湾曲形状に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、シール及びこれを用いた油圧式クラッチレリーズ装置に関する。
油圧式クラッチレリーズ装置等のようにシリンダ室を有する装置では、油圧室内を摺動するピストンにシールが装着されている。このようなシールの従来技術として、以下のようなシールが開示されている。
例えば、互いに嵌合して、摺動する2つの部材間に介在し、その一方の部材に形成され一対の側壁部と底壁部とを有する装着溝に装着される弾性材料からなるカップシールであって、前記装着溝の一方の側壁部に当接可能なベース部と、このベース部に連設され前記装着溝の他方の側壁部に向けて延びる第1リップ部、及び第2リップ部とを備え、前記第1リップ部は前記装着溝に装着されることにより前記底壁部に弾着し、また、前記第2リップ部は、前記2つの部材の嵌合により、他方の部材に弾接してシール力を得る環状のカップシールにおいて、前記装着溝に装着された状態で、前記第2リップ部の弾接により発生する最大面圧力の位置を前記第1リップ部の弾接により発生する面圧発生領域の略中心とし、かつ前記第1リップ部及びこの第1リップ部と連設するベース部の弾接により発生するシール面圧の合計を、前記第2リップ部の弾接により発生するシール面圧の合計よりも大きく設定したものが開示されている(特許文献1参照)。
また、シールにおいてシールリップ形状が非対称断面に構成され、外径リップを厚く内径リップを長く設定し、また壁面接触部の形状設定によりシール性能のよい面圧分布を形成したものが開示されている(特許文献2参照)。
特開平11−82750号公報(図1) 米国特許6035990号明細書(図1)
特許文献1に記載のシールのように内径または外径の一方に装着されたカップシールにおいては、摺動側リップによって引きずられないように固定側リップの面圧合計を摺動側リップより大きくし、引きずりによるシールの傾転を防止、また多少引きずられても傾転しにくくなるように最大面圧位置を固定側面圧発生領域のほぼ中心に設定している。特許文献1に記載のシールを、例えば、特許文献2に示すようなピストンの受圧部に装着する場合、内外両リップが摺動壁となる。特許文献1に記載のシールでは、両摺動面が同一方向に移動する際、受圧時には圧力に相当する面圧でシールが壁面に押し付けられるので、基本的に傾転は発生しないが、加圧力が極めて低い初期のシール挙動は洩れに対して問題がある。つまり、無圧状態での内外径リップの面圧分布をどのように設定するのが望ましいかを明確にする必要があるところ、特許文献1の摺動側リップのように、接触幅を少なく設定し、かつ、面圧にピークを持たせることは、片側のリップが摺動壁となる場合は摺動時に油膜を切りやすくシール性に有効な手段であるが、両側のリップが摺動壁となる場合はシールの変形量が大きくなり結果的に伝達効率の悪化を招く。仮に、摺動側リップについて接触幅を大きく取れば、受圧時の変形量を抑えられるものの、面圧ピークが出にくくなるのでシール性能は悪化してしまう。
特許文献2に記載のシールでは、外径リップの肉厚を厚くして剛性を持たせ、外径側面圧合計を内怪側とバランスさせることでシール姿勢を安定させるとともに、摺動壁との接触端形状を規定し、圧力室側の面圧勾配を急激に設定してシール性を確保しつつピストン側に緩やかな面圧勾配を持たせて潤滑層として作用するクリアランスを形成し、摩擦性を向上させるとしている。しかしながら、確実に油膜切りを行うためには、面圧分布は、油室側に頂点を持った三角形形状ではなく、接触端近傍面圧のみが極めて高く、無圧室側は低くなだらかになっていることが望ましいところ、特許文献2では、その達成手段について述べられていない。
また、図5を参照すると、特許文献2に記載のシールのように、環状ピストン106の受圧部に装着されるシール103については、一般的には、シール103は所定の接触幅をもって摺動面に接しており、シール103と内側ハウジング101および外側ハウジング102の間には背面隙間108が形成されている。この背面隙間108は、クラッチペダル踏み込み時の圧油の供給によるシール103の変形でつぶされることになる。その際、背面隙間108の体積に相当する余分な油量が必要になり、クラッチペダルの遊びが増えることになる。したがって、この背面隙間108は組み付け状態においてできるだけ少なくして、受圧時の変形による液量損失ができるだけ少なくすることが望ましい。そのための手段として、単純には収納スペース内におけるシールの充填率を高く設定することが考えられる。シール103の充填率を高くして背面隙間108を減らすと、シール103の壁面接触面積を大きくすることになるため、シール103の面圧が分散し油膜切りの効果が悪くなってシール性能の悪化を招くとともに、摺動抵抗が増加し荷重伝達効率が悪化する可能性がある。
本発明の主な課題は、シールの背面隙間をできるだけ小さく設定しつつ液量損失低減とシール性確保を両立可能にすることである。
本発明の第1の視点においては、断面が環状のシリンダ室内に供給される圧油により前記シリンダ室内を摺動するピストンの受圧部に装着されるとともに前記シリンダ室内を摺動自在に密封する弾性材料よりなるシールであって、前記ピストンの受圧部に当接するベース部と、前記ベース部の外周側と内周側との両端から前記ピストンの反対側に延在し前記シリンダ室の壁面に圧接する1対のリップ部と、を有し、前記ベース部の軸方向長さは、前記シリンダ室内に組み付けられていない自由状態において、前記リップ部と前記シリンダ室との接触面の軸方向長さ以上であることを特徴とする。
本発明の前記シールにおいて、前記リップ部における前記シリンダ室との接触面における前記ピストンの反対側の接触端は、角形状となるように形成されていることが好ましい。
本発明の前記シールにおいて、前記リップ部における前記シリンダ室との接触面は、前記シールを前記シリンダ室内に組み付けた際に、軸方向に対して前記シリンダ室の壁面と略平行になり、かつ、略平坦となるように、自由状態において湾曲形状に形成されていることが好ましい。
本発明の第2の視点においては、油圧式クラッチレリーズ装置において、回転伝達軸を包囲する環状の内側ハウジングと、前記内側ハウジングを包囲する外側ハウジングと、前記内側ハウジングと前記外側ハウジングによって構成されるシリンダ室内に前記回転伝達軸の軸方向へ移動可能に収容された環状のピストンと、前記回転伝達軸の軸方向にて前記ピストン部材と隣合い、かつ、前記回転伝達軸の軸方向へ移動可能なレリーズベアリングと、前記ピストンの受圧部に装着されるとともに、前記シリンダ室内を摺動自在に密封する弾性材料よりなるシールと、を備え、前記シールは、前記ピストンの受圧部に当接するベース部と、前記ベース部の両端から前記ピストンの反対側に延在し前記シリンダ室の壁面に圧接する1対のリップ部と、を有し、前記ベース部の軸方向長さは、前記シリンダ室内に組み付けられていない自由状態において、前記リップ部と前記シリンダ室との接触面の軸方向長さ以上であることを特徴とする。
本発明(請求項1、4)によれば、ベース部の軸方向長さを、シリンダ室内に組み付けられていない自由状態において、リップ部とシリンダ室との接触面の軸方向長さ以上とすることで、接触端における拡張力が確保される。
本発明(請求項2)によれば、リップ部におけるシリンダ室との接触面におけるピストンの反対側の接触端を、リップ部におけるシリンダ室との接触面におけるピストン側の接触端よりも小さい曲率半径となるように形成することで、ピストンの反対側の接触端にて面圧にピークを持たせることができ、油切れをよくすることができる。
本発明(請求項3)によれば、リップ部におけるシリンダ室との接触面を、シールをシリンダ室内に組み付けた際に略平坦となるように、自由状態において湾曲形状に形成することで、低い面圧で摺動面に接触するようにして受圧時の変形量を抑えることができ、背面隙間を少なくしてロスを少なくさせることができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
図1を参照すると、油圧式クラッチレリーズ装置は、内側ハウジング1と外側ハウジング2と環状ピストン6とによって内側ハウジング1と外側ハウジング2との間に油室4を形成し、油室4内の油圧によって環状ピストン6及びレリーズベアリング5を回転伝達軸の軸方向へ移動してクラッチ(図示せず)を遮断状態にする装置である。油圧式クラッチレリーズ装置は、内側ハウジング1と、外側ハウジング2と、シール3と、油室4と、レリーズベアリング5と、環状ピストン6と、ばね部材7と、スプリング8と、支持部材9と、支持部材10と、蛇腹部材11と、を有する。
内側ハウジング1は、環状(ドラム状、筒状)の部材であり、筒状部1aと、フランジ部1bと、を有する。筒状部1aは、トランスミッションの回転伝達軸(図示せず)を包囲する部分であり、シリンダ室の一部である。フランジ部1bは、筒状部1aの一端から外周方向に延在した部分である。
外側ハウジング2は、所定間隔をおいて内側ハウジング1を包囲するように配され、シリンダ室の一部となる。外側ハウジング2は、油ポート2aと、取付フランジ2bと、を有する。油ポート2aは、クラッチマスタシリンダ(図示せず)等から供給された圧油の通路となる部分である。取付フランジ2bは、トランスミッション等に取り付けるためのフランジ形状部分である。
シール3は、弾性材料よりなり、油室4を密封する環状のシール部材である。シール3は、内側ハウジング1と外側ハウジング2の間に配され、環状ピストン6の凹部6bに装着されている。シール3は、環状ピストン6との受圧部に当接するベース部(図3の3b)と、ベース部の両端から環状ピストン6の反対側に延在するとともに内側ハウジング1と外側ハウジング2によって構成されるシリンダ室の壁面に圧接する1対のリップ部(図3の3a)と、を有する。シール3の詳しい構成については後述する。
油室4は、内側ハウジング1、外側ハウジング2及び環状ピストン6に囲まれた環状の油室である。油室4は、油ポート2aを介してクラッチマスタシリンダ(図示せず)等に接続されている。
レリーズベアリング5は、環状ピストン6の取付部6aにてばね部材7によって取り付けられている。レリーズベアリング5の内輪5aは、環状ピストン6に固定された非回転輪である。レリーズベアリング5の外輪5bの一方の端面は、支持部材9を介してスプリング8のばね力によってダイヤフラムスプリング(図示せず)に常時接合しており、外輪5bの他方の端面は、支持部材9から離れている。したがって、レリーズベアリング5の外輪5bは、ダイヤフラムスプリング(図示せず)と一体的に回転する。なお、ダイヤフラムスプリング(図示せず)は、プレッシャプレート(図示せず)を介してクラッチディスク(図示せず)をフライホイール(図示せず)に圧接する。
環状ピストン6は、内側ハウジング1と外側ハウジング2の間において油圧により回転伝達軸(図示せず)の軸方向(図1の左右方向)に摺動可能に作動する部材である。環状ピストン6は、外側ハウジング2に収容されていない部位にレリーズベアリング5を取り付けるための取付部6aを有する。環状ピストン6は、油室4側の端部にシール3を装着するための凹部6bを有する。
ばね部材7は、環状ピストン6の取付部6aにレリーズベアリング5を取り付けるためのばね弾性を有する環状の部材である。ばね部材7は、レリーズベアリング5を半径方向に調心移動可能に支持する。
スプリング8は、回転伝達軸(図示せず)の軸方向(図1の左右方向)であって支持部材9と支持部材10との間に介在している。スプリング8は、支持部材9をダイヤフラムスプリング(図示せず)側に付勢している。
支持部材9は、スプリング8の一端を支持するための部材であり、外側ハウジング2に当接している。支持部材10は、スプリング8の他端を支持するための部材であり、レリーズベアリング5の外輪5bに取り付けられている。
蛇腹部材11は、スプリング8の外周を覆うとともに伸縮自在な部材である。蛇腹部材11の一端は、支持部材9に取り付けられている。蛇腹部材11の他端は、支持部材10に取り付けられている。
次に、本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置の動作について説明する。
クラッチペダル(図示せず)を踏み込んだときにクラッチマスタシリンダ(図示せず)より油室4に圧油が供給され、環状ピストン6、レリーズベアリング5を移動させ、クラッチ(図示せず)が遮断する。
クラッチペダルを解放したときに油室4の圧油が油ポート2aから排出され、環状ピストン6、レリーズベアリング5が移動され、クラッチ(図示せず)が係合する。
次に、本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置のシールについて図面を用いて説明する。図2は、シールの組み付け状態での油膜切り性を確保するための理想的面圧分布と一般的面圧分布を示した模式図である。図3は、本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置におけるシールの自由状態の構成を模式的に示した断面図である。図4は、本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置におけるシールの組み付け状態の構成を模式的に示した断面図である。
図2を参照すると、シールの一般的面圧分布では、シール3の油室4側の面圧を勾配をもたせて立ち上がる分布とし、かつ、接触面の中間部分で面圧がピークとなっている。一方、シールの理想的面圧分布では、シール3の油室4側の面圧をできるだけ勾配をもたせず垂直的に立ち上がる分布とし、かつ、油室4側の接触端でピークを持たせており、これにより油膜切り性がよくなる。また、シールの理想的面圧分布では、シール3の油室4側の接触端よりも環状ピストン6側の接触面をできるだけ壁面に近い形状とし、接触面の中間部分から環状ピストン6側の発生面圧を低くして摺動抵抗を抑え、かつ、背面隙間12を小さくしている。なお、油室4に供給された圧油が作用した圧力負荷状態にあるときシール3の弾性によって接触端よりも環状ピストン6側の全ての壁面に接触し、かつ、負荷圧力に相当する高い面圧が発生するので、シール性についてはほとんど影響しない。
図2の理想的面圧分布を達成するためのシールの構成として、図3のような自由状態のシール構成とする。
図3を参照すると、リップ部3aの接触端3cの曲率半径は、図2の理想的面圧分布のように油室4側の面圧を直線的に立ち上げるために、リップ部3aの接触端3eよりも小さい曲率半径となるように形成されている。さらに、面圧を端部から直線的に立ち上げるために、接触端3cは曲率半径が限りなく小さくされた角形状がよく、この角形状は、シール3の材質や形成時の金型等の制約から適宜決まるものである。リップ部3aにおいて接触端3cよりも油室側の部分は、先端角θを設けることも有効である。なお、シール3の製造に当たっては、一般的に、図3の一点鎖線に示したように、シール3の型の油室側にゴム等の弾性材料の注入ゲートが設けられており、離型時には型からピストン側の方向に抜くため、先端角θはアンダーカットとなることから、あまり先端角θを大きく設定すると接触端3cを切ってしまうことになる可能性があるので、先端角θは小さく設定してでも接触端3cの曲率半径を小さくするほうがよい。また、リップ部3aの先端部からベース部3bの油室側の面までの軸方向長さL1を長く設定すると、リップ部3aの剛性が下がり、接触端3cのピーク面圧が低下して、接触面3dの全体がベタ当たりするため、接触端3eから接触端3cまでの軸方向長さL3と、ベース部3bの軸方向長さL2とは、同じ長さにするか、あるいは、ベース部3bの軸方向長さL2のほうが長くなるよう設定すると、接触端3cに面圧ピークを立てやすくなる。
図3の自由状態のシール3を取り付け状態にすると図4のようになる。
シール3の接触面3dは、図4の組み付け状態においてほぼ摺動面に等しく略平坦となるように、自由状態においては湾曲形状に形成されている(図3参照)。これにより、図4の組み付け状態におけるシール3の背面隙間12を極力小さくすることができるので、加圧変形時においてシール3がつぶれる量を小さく、すなわち液量損失を抑えて、効率の向上を図ることが可能になる。
また、環状ピストン(図1の6)との接触面となるシール3におけるベース部3bのピストン側の面も、シール3の接触面3dと同様に、図4の組み付け状態において環状ピストン(図1の8)の先端面とほぼ同一形状で略平坦となるように、湾曲形状に形成されている。これにより、加圧変形時の変形量を低減させることができ、効率の向上を図ることが可能になる。
なお、図3及び図4には示していないが、図1のシール3のように、環状ピストン(図1の6)の凹部(図1の6b)に対してシール3をはめ込む構造とした場合、組み付け時にシール3におけるベース部3bのピストン側の面に凹部(図1の6b)と対応する凸部を設定する。これにより、負圧発生時にピストンからシールが脱落するのを防止することが可能である。なお、ピストン(図1の6)が凹部(図1の6b)の代わりに凸部が形成されている場合は、シール3に対応する凹部を設定することになる。
本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置の構成を模式的に示した部分断面図である。 シールの組み付け状態での油膜切り性を確保するための理想的面圧分布と一般的面圧分布を示した模式図である。 本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置におけるシールの自由状態の構成を模式的に示した断面図である。 本発明の実施形態1に係る油圧式クラッチレリーズ装置におけるシールの組み付け状態の構成を模式的に示した断面図である。 従来例に係る油圧式クラッチレリーズ装置におけるシール付近の構成を模式的に示した拡大部分断面図である。
符号の説明
1 内側ハウジング
1a 筒状部
1b フランジ部
2 外側ハウジング
2a 油ポート
2b 取付フランジ
3 シール
3a リップ部
3b ベース部
3c、3e 接触端
3d 接触面
4 油室
5 レリーズベアリング
5a 内輪
5b 外輪
6 環状ピストン
6a 取付部
6b 凹部
7 ばね部材
8 スプリング
9 支持部材
10 支持部材
11 蛇腹部材
12 背面隙間
101 内側ハウジング
102 外側ハウジング
103 シール
104 油室
106 環状ピストン
108 背面隙間

Claims (4)

  1. 断面が環状のシリンダ室内に供給される圧油により前記シリンダ室内を摺動するピストンの受圧部に装着されるとともに前記シリンダ室内を摺動自在に密封する弾性材料よりなるシールであって、
    前記ピストンの受圧部に当接するベース部と、前記ベース部の外周側と内周側との両端から前記ピストンの反対側に延在し前記シリンダ室の壁面に圧接する1対のリップ部と、を有し、
    前記ベース部の軸方向長さは、前記シリンダ室内に組み付けられていない自由状態において、前記リップ部と前記シリンダ室との接触面の軸方向長さ以上であることを特徴とするシール。
  2. 前記リップ部における前記シリンダ室との接触面における前記ピストンの反対側の接触端は、角形状となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載のシール。
  3. 前記リップ部における前記シリンダ室との接触面は、前記シールを前記シリンダ室内に組み付けた際に、軸方向に対して前記シリンダ室の壁面と略平行になり、かつ、略平坦となるように、自由状態において湾曲形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシール。
  4. 回転伝達軸を包囲する環状の内側ハウジングと、
    前記内側ハウジングを包囲する外側ハウジングと、
    前記内側ハウジングと前記外側ハウジングによって構成されるシリンダ室内に前記回転伝達軸の軸方向へ移動可能に収容された環状のピストンと、
    前記回転伝達軸の軸方向にて前記ピストン部材と隣合い、かつ、前記回転伝達軸の軸方向へ移動可能なレリーズベアリングと、
    前記ピストンの受圧部に装着されるとともに、前記シリンダ室内を摺動自在に密封する弾性材料よりなるシールと、
    を備え、
    前記シールは、前記ピストンの受圧部に当接するベース部と、前記ベース部の両端から前記ピストンの反対側に延在し前記シリンダ室の壁面に圧接する1対のリップ部と、を有し、
    前記ベース部の軸方向長さは、前記シリンダ室内に組み付けられていない自由状態において、前記リップ部と前記シリンダ室との接触面の軸方向長さ以上であることを特徴とする油圧式クラッチレリーズ装置。
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