JP2008031369A - 平坦化膜形成用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】経時安定性に優れ、透明性の高い平坦化膜を形成することができる平坦化膜形成用組成物を提供すること。
【解決手段】(メタ)アクリル酸エステル官能基が、シクロキシル環に縮合したエポキシ基を有するn個のメチレン鎖からなるアルコール残基からなる(ただし、nは1から5の整数を示す。)構成単位を含む樹脂成分を含有する平坦化膜形成用組成物である。樹脂成分として、さらに、アクリル酸類、およびスチレン類から誘導される構成単位を含有することが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】(メタ)アクリル酸エステル官能基が、シクロキシル環に縮合したエポキシ基を有するn個のメチレン鎖からなるアルコール残基からなる(ただし、nは1から5の整数を示す。)構成単位を含む樹脂成分を含有する平坦化膜形成用組成物である。樹脂成分として、さらに、アクリル酸類、およびスチレン類から誘導される構成単位を含有することが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、平坦化膜形成用組成物に関する。特に、CCD用カラーフィルタ、CMOS用カラーフィルタなどに用いられる平坦化膜を形成するため平坦化膜形成用組成物に関する。
近年、画像関連の撮影装置および表示装置が、めざましい勢いで普及してきており、これらの装置には、より一層の高機能化が求められている。これらの装置、例えば、カラー液晶表示装置(LCD)などの各種表示装置、電荷結合素子イメージセンサ(CCD)、相補型金属酸化膜半導体イメージセンサ(CMOS)などの撮影装置においては、ほとんどの場合、カラーフィルタが必須の構成部品となっている。
一般に、このカラーフィルタには、その赤(R)・緑(G)・青(B)の着色層が用いられ、その着色層を被覆、保護するために平坦化膜が形成される。この平坦化膜には、充分な硬度や密着性、画素の色彩に悪影響を及ぼさないための、優れた透明性および優れた平坦性が求められる。その他にも、樹脂組成物の貯蔵安定性、さらに樹脂硬化物の優れた耐熱性、硬度、耐薬品性、エッチング耐性などの性能が求められている。
このような平坦化膜形成用組成物として、エポキシ基を有する共重合体と、その他のエポキシ樹脂と、酸発生剤と、を含有する平坦化膜形成用組成物が開示されている(特許文献1参照)。
特開2000−344866号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている平坦化膜形成用組成物は、グリシジル基を有する構成単位を20モル%以上含有する共重合体を用いているため、経時安定性に欠けるという問題があった。また、組成物中に酸発生剤を含有するため、400nm以下の透過率が低下するという問題があった。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、経時安定性に優れ、透明性の高い平坦化膜を形成することができる平坦化膜形成用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、平坦化膜形成用組成物に特定の構成単位を含む樹脂成分を含有させることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、以下のようなもの提供する。
本発明は、構成単位(a)を含む樹脂成分を含有する平坦化膜形成用組成物を提供する。
本発明の平坦化膜形成用組成物は、上記構成単位(a)を含有する樹脂を用いているため、保存安定性を高めることができる。また、透過率の高い平坦化膜を形成することができる。
<平坦化膜形成用組成物>
[樹脂]
本発明の平坦化膜形成用組成物は、エポキシ基を有する下記構成単位(a)を含む樹脂成分を含有する。
[樹脂]
本発明の平坦化膜形成用組成物は、エポキシ基を有する下記構成単位(a)を含む樹脂成分を含有する。
ここで、炭素数1から5のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基を挙げることができる。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基などを挙げることができる。
構成単位(a)の含有量は、樹脂成分における全構成単位のうち10モル%以上であることが好ましく、20モル%以上であることがより好ましい。これにより、平坦化膜形成用組成物の保存安定性を向上させることができる。また、形成される平坦化膜の硬度を所望の硬度とすることができる。
さらに、本発明の膜形成用組成物は、樹脂成分中に、他の構成単位を含有していてもよい。この他の構成単位としては、不飽和カルボン酸類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、およびスチレン類等から誘導される構成単位が挙げられる。
不飽和カルボン酸類としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸、これらジカルボン酸の無水物等が挙げられる。
アクリル酸エステル類としては、具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル等の直鎖あるいは分岐鎖アルキルアクリレート;シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタオキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレート等の脂環式アルキルアクリレート;クロルエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、アリールアクリレート(例えばフェニルアクリレート)等が挙げられる。
メタクリル酸エステル類としては、具体的には、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート等の直鎖あるいは分岐鎖アルキルメタクリレート;シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、イソボニルメタクリレート等の脂環式アルキルメタクリレート;ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アリールメタクリレート(例えばフェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート等が挙げられる)等が挙げられる。
アクリルアミド類としては、具体的には、アクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド(アルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基、ベンジル基等が挙げられる)、N−アリールアクリルアミド(アリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、ヒドロキシフェニル基等が挙げられる)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基の炭素数は1〜10が好ましい)、N,N−アリールアクリルアミド(アリール基としては、例えばフェニル基等が挙げられる)、N−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミド等が挙げられる。
メタクリルアミド類としては、具体的には、メタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる)、N−アリールメタクリルアミド(アリール基としては、フェニル基等が挙げられる)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としては、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる)、N,N−ジアリールメタクリルアミド(アリール基としては、フェニル基等が挙げられる)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミド等が挙げられる。
アリル化合物としては、具体的には、アリルエステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル等が挙げられる)、アリルオキシエタノール等が挙げられる。
アリル化合物としては、具体的には、アリルエステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル等が挙げられる)、アリルオキシエタノール等が挙げられる。
ビニルエーテル類としては、具体的には、アルキルビニルエーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等が挙げられる)、ビニルアリールエーテル(例えばビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテル等が挙げられる)等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、具体的には、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフエニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、テトラクロル安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニル等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、具体的には、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフエニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、テトラクロル安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニル等が挙げられる。
スチレン類としては、具体的には、スチレン、アルキルスチレン(例えばメチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン等が挙げられる)、アルコキシスチレン(例えばメトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン等が挙げられる)、ハロゲンスチレン(例えばクロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、トリフルオロスチレン、2−ブロム−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレン等が挙げられる)等が挙げられる。
また、その他としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等から誘導される構成単位が挙げられる。
また、その他としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等から誘導される構成単位が挙げられる。
これら他の構成単位で、好ましい構成単位としては、アクリル酸類、およびスチレン類から誘導される構成単位が挙げられる。
本発明の平坦膜形成用組成物は、樹脂成分中に、アクリル酸類から誘導される構成単位を含むことにより平坦化膜の膜厚均一性を向上させることができる。このアクリル酸類から誘導される構成単位の含有量は、樹脂成分における全構成単位のうち10〜90モル%であることが好ましい。
本発明の平坦膜形成用組成物は、樹脂成分中に、アクリル酸類から誘導される構成単位を含むことにより平坦化膜の膜厚均一性を向上させることができる。このアクリル酸類から誘導される構成単位の含有量は、樹脂成分における全構成単位のうち10〜90モル%であることが好ましい。
さらに、本発明の膜形成用組成物は、樹脂成分中に、スチレン類から誘導される構成単位を含むことにより、形成される平坦化膜のエッチング耐性を向上させることができる。したがって、含有量を調節することで、ドライエッチングレートの調節が可能である。
このスチレン類から誘導される構成単位は、樹脂成分における全構成単位のうち10〜80モル%あることが好ましい。
また、上記樹脂成分としては、上記の構成単位を含むものであれば、単一の共重合体であっても、複数の共重合体を混合したものであってもよい。
中でも、上記樹脂成分としては、構成単位(a)およびアクリル酸類から誘導される構成単位(以下構成単位(b)とする)を含む共重合体(A)、構成単位(b)およびスチレン類から誘導される構成単位(以下構成単位(c)とする)を含む共重合体(B)の組み合わせた樹脂成分、あるいは樹脂成分中に構成単位(a)、(b)、および(c)を含む共重合体(C)を含有することが好ましい。
共重合体(A)における構成単位(a)と構成単位(b)との含有比率は、(a):(b)=50:50〜90:10(モル比)であることが好ましい。また、共重合体(B)において、構成単位(b)と構成単位(c)との含有比率は、(b):(c)=10:90〜90:10(モル比)であることが好ましい。
共重合体(C)における各構成単位の含有比率は、構成単位(a)を共重合体(C)の全構成単位中、10モル%以上含有し、(b):(c)=10:90〜100:0(モル比)であることが好ましい。
共重合体(A)における構成単位(a)と構成単位(b)との含有比率は、(a):(b)=50:50〜90:10(モル比)であることが好ましい。また、共重合体(B)において、構成単位(b)と構成単位(c)との含有比率は、(b):(c)=10:90〜90:10(モル比)であることが好ましい。
共重合体(C)における各構成単位の含有比率は、構成単位(a)を共重合体(C)の全構成単位中、10モル%以上含有し、(b):(c)=10:90〜100:0(モル比)であることが好ましい。
樹脂成分が、共重合体(A)と共重合体(B)を含有する場合、共重合体(A)と共重合体(B)の質量比は、(A):(B)=90:10〜100:0であることが好ましい。上記範囲にすることにより、熱硬化後の平坦化膜の硬度を所望の硬度とすることができる。
上記樹脂成分における各成分の分子量は、それぞれ2000〜15000であることが好ましい。分子量を上記範囲とすることにより、有機溶剤への溶解性を良好にすることが可能となる。また、形成された平坦化膜の膜厚を均一なものにすることができる。
[有機溶剤]
本発明の平坦化膜形成用組成物は、樹脂を溶解することが可能な、有機溶剤を含有する。有機溶剤としては、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、またはジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、前記多価アルコール類または前記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテルまたはモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、アミルベンゼン、イソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、シメン、メシチレン等の芳香族系有機溶剤等を挙げることができる。有機溶剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の平坦化膜形成用組成物は、樹脂を溶解することが可能な、有機溶剤を含有する。有機溶剤としては、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、またはジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、前記多価アルコール類または前記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテルまたはモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、アミルベンゼン、イソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、シメン、メシチレン等の芳香族系有機溶剤等を挙げることができる。有機溶剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、3−メトキシブチルアセテート(MA)、3−メトキシ−1−ブタノール(MB)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)およびこれらの混合溶剤が好ましく用いられる。
有機溶剤の使用量は、平坦化膜形成用組成物を均一に塗布することが可能であれば、特に限定されないが、固形分の濃度が、10〜50質量%、好ましくは15〜35質量%の範囲内に調整することが好ましい。
[その他の成分]
本発明の平坦化膜形成用組成物は界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤を含有させることにより、ストリエーションの発生を防ぐことができる。界面活性剤は、樹脂固形分に対して100ppm〜5000ppmの濃度であることが好ましい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系等の化合物が挙げられる。具体的には、XR−104(製品名、大日本インキ化学工業(株)製)等を挙げることができる。
本発明の平坦化膜形成用組成物は界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤を含有させることにより、ストリエーションの発生を防ぐことができる。界面活性剤は、樹脂固形分に対して100ppm〜5000ppmの濃度であることが好ましい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系等の化合物が挙げられる。具体的には、XR−104(製品名、大日本インキ化学工業(株)製)等を挙げることができる。
また、本発明の平坦化膜形成組成物には、酸発生剤を添加しないことが好ましい。これは、酸発生剤を添加することにより、400nm以下の透過率が低下するためである。
<平坦化膜の形成方法>
本発明の平坦化膜形成用組成物を用いた平坦化膜の形成方法について説明する。
配線、ブラックマトリックス、カラーフィルタ等が形成された基板に、本発明の平坦化膜形成用組成物をロールコーター、スピンコーター、回転式カップコーター、ノンスピンコーターなどを用いて塗布する。
本発明の平坦化膜形成用組成物を用いた平坦化膜の形成方法について説明する。
配線、ブラックマトリックス、カラーフィルタ等が形成された基板に、本発明の平坦化膜形成用組成物をロールコーター、スピンコーター、回転式カップコーター、ノンスピンコーターなどを用いて塗布する。
この平坦化膜形成用組成物を塗布後、乾燥させて溶剤を除去する。乾燥方法は特に限定されず、(1)ホットプレートにて乾燥する方法、(2)室温にて数時間から数日放置する方法、(3)温風ヒーターや赤外線ヒーター中に数十分から数時間入れて溶剤を除去する方法、のいずれの方法を用いてもよい。
次に、平坦化膜形成用組成物を焼成し、平坦化膜を得ることができる。焼成方法は特に限定されず、例えば、ホットプレートにて、焼成することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、これら実施例は本発明を好適に説明するための例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではない。
(実施例1)
下記構成単位を有する共重合体(A)
(構成単位(a1):構成単位(b1)=75:25(モル比)、分子量:10000)30gをMA70gに溶解し、30%樹脂溶液Aを得た。
下記構成単位を有する共重合体(B)
(構成単位(b1):構成単位(c1)=25:75(モル比)、分子量:8000)30gをMA70gに溶解し、30%樹脂溶液Bを得た。
樹脂溶液A50g、樹脂溶液B50gおよび界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを混合し、組成物を得た。
下記構成単位を有する共重合体(A)
下記構成単位を有する共重合体(B)
樹脂溶液A50g、樹脂溶液B50gおよび界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを混合し、組成物を得た。
(実施例2)
樹脂溶液A30g、樹脂溶液B70g、界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを混合し、組成物を得た。
樹脂溶液A30g、樹脂溶液B70g、界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを混合し、組成物を得た。
(実施例3)
樹脂溶液A100g、界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを混合し、組成物を得た。
樹脂溶液A100g、界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを混合し、組成物を得た。
(実施例4)
共重合体(A)40gをMA60gに溶解し、40%樹脂溶液Cを得た。
共重合体(B)40gをMA60gに溶解し、40%樹脂溶液Dを得た。
樹脂溶液C50g、樹脂溶液D50g混合し、樹脂濃度が30%となるように、MBを添加した。得られた溶液100gに対して、界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを添加し、組成物を得た。
共重合体(A)40gをMA60gに溶解し、40%樹脂溶液Cを得た。
共重合体(B)40gをMA60gに溶解し、40%樹脂溶液Dを得た。
樹脂溶液C50g、樹脂溶液D50g混合し、樹脂濃度が30%となるように、MBを添加した。得られた溶液100gに対して、界面活性剤としてXR−104(大日本インキ社製)0.017gを添加し、組成物を得た。
(実施例5)
共重合体(C)(構成単位(a1):構成単位(b1):構成単位(c1)=30:40:30、分子量:8000)30gをMA70gに溶解し、さらに界面活性剤としてXR−104を0.017g添加し、組成物を得た。
共重合体(C)(構成単位(a1):構成単位(b1):構成単位(c1)=30:40:30、分子量:8000)30gをMA70gに溶解し、さらに界面活性剤としてXR−104を0.017g添加し、組成物を得た。
(比較例1)
実施例1の組成物に酸発生剤として、Bu84J(純正化学社製、α,α−ビス(ブチルスルホニルオキシイミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル)0.3gを添加した以外は実施例1と同様の方法により組成物を得た。
実施例1の組成物に酸発生剤として、Bu84J(純正化学社製、α,α−ビス(ブチルスルホニルオキシイミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル)0.3gを添加した以外は実施例1と同様の方法により組成物を得た。
(比較例2)
下記構成単位を有する共重合体(D)
(構成単位(d1):構成単位(b1)=75:25、分子量:10000)30gをMA70gに溶解し、30%溶液を得た。界面活性剤としてXR−104を0.017g添加し、組成物を得た。
下記構成単位を有する共重合体(D)
[平坦化膜の形成]
ウェハに実施例1〜5、比較例1、2の組成物をスピンコートにて塗布した。90℃で120秒間ホットプレートにて乾燥を行った。その後、ホットプレートにて、200℃で10分間焼成を行い、平坦化膜を形成した。焼成後の膜厚は2μmであった。
ウェハに実施例1〜5、比較例1、2の組成物をスピンコートにて塗布した。90℃で120秒間ホットプレートにて乾燥を行った。その後、ホットプレートにて、200℃で10分間焼成を行い、平坦化膜を形成した。焼成後の膜厚は2μmであった。
[評価]
形成した平坦化膜について、ドライエッチング性、耐薬品性、膜厚変化の評価を行った。また、別途、平坦化膜を形成し、透過率の測定を行った。結果を表1に示す。
(エッチング耐性)
上記形成した平坦化膜に対して、東京応化社製TCA−2400を用い、圧力:66.6Pa、出力:300W、O2ガス:200mL/minにて3分エッチングを行い、エッチングレートを測定した。
(耐薬品性)
上記形成した平坦化膜を、アセトン、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メタノール、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、および水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)2.38%に、23℃で5分間浸漬した。浸漬前後にて膜厚の変化を測定し、1種類でも5%の膜厚増減があった場合を「×」とした。
(経時変化)
経時変化は、製造直後の組成物を用いて形成した平坦化膜に対する、室温にて2週間放置した後の組成物を用いて形成した平坦化膜における膜厚の増減である。
(透過率)
ガラス基板(コーニング社製1737ガラス)に、実施例および比較例の組成物をスピンコートにて塗布した。90℃で120秒間ホットプレートにて乾燥を行った。その後、ホットプレートにて、200℃で10分間焼成を行い、平坦化膜を形成した。焼成後の膜厚は2μmであった。さらに高温耐性試験として、250℃で60分間オーブンに放置し、波長400nmの透過率を測定した。
形成した平坦化膜について、ドライエッチング性、耐薬品性、膜厚変化の評価を行った。また、別途、平坦化膜を形成し、透過率の測定を行った。結果を表1に示す。
(エッチング耐性)
上記形成した平坦化膜に対して、東京応化社製TCA−2400を用い、圧力:66.6Pa、出力:300W、O2ガス:200mL/minにて3分エッチングを行い、エッチングレートを測定した。
(耐薬品性)
上記形成した平坦化膜を、アセトン、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メタノール、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、および水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)2.38%に、23℃で5分間浸漬した。浸漬前後にて膜厚の変化を測定し、1種類でも5%の膜厚増減があった場合を「×」とした。
(経時変化)
経時変化は、製造直後の組成物を用いて形成した平坦化膜に対する、室温にて2週間放置した後の組成物を用いて形成した平坦化膜における膜厚の増減である。
(透過率)
ガラス基板(コーニング社製1737ガラス)に、実施例および比較例の組成物をスピンコートにて塗布した。90℃で120秒間ホットプレートにて乾燥を行った。その後、ホットプレートにて、200℃で10分間焼成を行い、平坦化膜を形成した。焼成後の膜厚は2μmであった。さらに高温耐性試験として、250℃で60分間オーブンに放置し、波長400nmの透過率を測定した。
表1の結果より、実施例1から5の平坦化膜形成用組成物においては、耐薬品性、膜厚変化(経時変化)、透過率ともに優れることが確認された。一方、酸発生剤を添加した、比較例1においては、透過率の低下が見られ、グリシジル基を有する樹脂とした比較例2においては、2週間経過後の膜厚の変化が大きかった。また、実施例1〜5より、スチレン機を有する構成単位(c)を調節することにより、エッチングレートの調節が可能であることが確認された。
Claims (9)
- 前記樹脂成分中に、アクリル酸類から誘導される構成単位(b)および/またはスチレン類から誘導される構成単位(c)を含む請求項1記載の平坦化膜形成用組成物。
- 前記構成単位(a)の含有量は、樹脂成分における全構成単位のうち10モル%以上である請求項1または2記載の平坦化膜形成用組成物。
- 前記構成単位(b)の含有量が、樹脂成分における全構成単位のうち10モル%以上である請求項2または3記載の平坦化膜形成用組成物。
- 前記樹脂成分は、構成単位(a)および構成単位(b)を含む共重合体(A)を含有する請求項2から4いずれか記載の平坦化膜形成用組成物。
- 前記樹脂成分は、構成単位(b)および(c)を含む共重合体(B)を含有する請求項2から5いずれか記載の平坦化膜形成用組成物。
- 前記共重合体(A)と前記共重合体(B)との質量比は、90:10〜100:0である請求項6記載の平坦化膜形成用組成物。
- 前記樹脂成分は、構成単位(a)、(b)および(c)を含む共重合体(C)を含有する請求項2から7いずれか記載の平坦化膜形成用組成物。
- 前記樹脂成分における各成分の分子量は、それぞれ2000から15000である請求項1から8いずれか記載の平坦化膜形成用組成物。
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- 2007-07-30 TW TW96127840A patent/TW200815485A/zh unknown
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