JP2008031133A - 新規リオトロピック液晶性化合物およびその水溶液、それを用いる偏光素子の製造法 - Google Patents

新規リオトロピック液晶性化合物およびその水溶液、それを用いる偏光素子の製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】青色のアゾ色素でオトロピック液晶性を有する化合物及びその濃厚水溶液、その製造方法及びそれを用いる偏光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】特定の構造を導入することでその水溶液が安定なリオトロピック液晶相を形成し、弱い配向規制力である有機薄膜の配向規制力で十分に配向し得るとともに、溶液状態と薄膜での最大吸収波長の変化が少ないリオトロピック液晶性青色色素材料を実現した。
【選択図】なし

Description

本発明は、青色のアゾ色素でリオトロピック液晶性を有する化合物およびその濃厚水溶液、その製造方法およびそれを用いる偏光素子の製造法に関する。
液晶表示装置等に用いられる偏光板は、ヨウ素や色素を、ポリビニルアルコール等の高分子材料に溶解または吸着させ、その膜を一方向に延伸して二色性分子を配向させることにより得られる。
色素を用いた偏光板は、ヨウ素に比べて耐熱性が高いという特徴を有しており、耐熱性が求められるプロジェクター用偏光板等、信頼性が強く要求される分野で使用されている。
又、色素を用いた場合は使用する色素の組み合わせにより様々な色相を持つ偏光板が得られるという利点もある。このような例として3板式液晶プロジェクターにおいてRGB各チャンネルに最適化された偏光板が挙げられる。
ある種の色素が水に溶解してリオトロピック液晶相を形成することは特許文献1及び非特許文献1〜2にあるように公知である。
又、リオトロピック液晶相において、様々な力が加わると分子が配向することも良く知られた事実である。こうした物性を利用して二色性の大きなリオトロピック液晶性色素を配向させて偏光素子を作製する方法が提案されている。(特許文献2〜5)
特開昭56−86960 特開平7−261024 特許第2568882号 特許第3492693号 特開2005−255846 T.K.Attwood,J.E.Lydon and F.Jones,Liq.Cryst.,1,499(1986) K.Ichimura,M.Momose,K.Kudo,H.Akiyama,N.Ishizuki,Langmuir,1995,11,2341
染料系偏光板用の青色二色性色素は、例えばC.I.Direct Blue202、C.I.Direct Blue98等が知られている。これらの色素は、概して水に対する溶解度が小さくリオトロピック液晶性は乏しい。 又、C.I.Direct Blue1、C.I.Direct Blue15等も高二色性の偏光板用色素であり水溶性が大きいがリオトロピック液晶性はない。そのためこれら染料水溶液は塗布法では配列しない。
Figure 2008031133
前記式で示される特許文献3記載のテトラキスアゾ化合物(2)は水溶性が大きく20%溶液はスメクチック液晶性を示す。この水溶液をバーコーターで応力を加えながら基板上に塗布すると配列して偏光板が得られる。しかし、配向処理を施した有機薄膜上では高度な配列は得られない。これはスメクチック液晶性であるため分子が層状構造をとっており分子間の自由な運動性が乏しく有機薄膜上の弱い配向規制力では色素分子の配列を十分に制御できないためである。
一方、ジスアゾ色素であるC.I.Direct Blue67は10〜15%水溶液がネマチック液晶相を示す。この染料水溶液の場合には、配向規制力の弱い光照射により異方性を付与された有機薄膜上でも高度な配列が得られる。しかし、この色素はH会合体を形成するため色素膜は希薄水溶液に比べて著しく短波長側にシフトし、極大吸収波長が535nmとなり赤色であって青にはならない。
一般的に偏光板はグレイ色の色相を持つが、色素の混合によりグレイ色とするためには橙、赤及び青を用いるため、青色の色素薄膜を得られる色素が必要となる。
本発明者らはかかる観点から、テトラキスアゾ化合物(1)のような大きな分子構造を有する化合物においても特定の構造を導入することでその水溶液が安定なリオトロピック液晶相を形成し、応力配向等より弱い配向規制力である有機薄膜の配向規制力で十分に配向し得るリオトロピック液晶性青色色素材料の実現を目的とした。
前記課題を解決すべく、鋭意検討を行い本発明に至った。 即ち、本発明は、
(1)下記一般式(1)で示される新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩、
Figure 2008031133
(ここで、A、A、A、B、Bはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、又はスルフォン酸基を表す。Rはメチル基あるいはエチル基を表す。Zは置換されていても良いフェニル基あるいはナフチル基を表す。)
(2)A、A、Aの中少なくとも一つはスルフォン酸基を表し、Zは少なくとも一つのスルフォン酸基を有す(1)の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩、
(3)Aは水素原子又はメチル基、Aは水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基又はスルフォン酸基、Aはメチル基、エチル基又はスルフォン酸基、Rはメチル基又はエチル基、B、Bはそれぞれ独立に水素原子、メチル基又はメトキシ基、Zは1つ又は2つのスルフォン酸基を有するフェニル基を表す(1)に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩、
(4)Aは水素原子又はメチル基、Aは水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基又はスルフォン酸基、Aはメチル基、エチル基又はスルフォン酸基、Rはメチル基又はエチル基、B、Bはそれぞれ独立に水素原子、メチル基又はメトキシ基、Zは1〜3つのスルフォン酸基を有するナフチル基を表す(1)に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩、
(5)Aは水素原子、Aは水素原子、メチル基又はエチル基、Aはスルフォン酸基、Rはメチル基又はエチル基、B、Bはメトキシ基、Zは1つのスルフォン酸基を有するナフチル基を表す(1)に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩、
(6)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩を含有する水溶液、
(7)一般式(1)で表される化合物を含有し、色素の総量で3重量%以上溶解している水溶液を配向規制力を有する有機薄膜上に塗布し、乾燥して偏光層を形成する偏光素子の製造方法、
(8)一般式(1)で表される化合物及び他の色素を少なくとも1種以上を含有し、色素の総量で3重量%以上溶解している水溶液を配向規制力を有する有機薄膜上に塗布し、乾燥して偏光層を形成する偏光素子の製造方法、
に関する。
本発明の一般式(1)で示される成分の少なくとも1種以上を含有し、色素の総量で3重量%以上溶解している新規リオトロピック液晶性化合物水溶液は、配向処理を施した有機薄膜上に塗布されると乾燥中にリオトロピック液晶相を示し、有機薄膜の配向規制力に従って色素分子が配列する。こうして偏光率が高く耐熱性の高い偏光素子を得る事ができる。
本発明の一般式(1)で示される化合物は次のようにして合成される。
モノアゾ化合物の合成
Figure 2008031133
アニリン化合物(3)を定法に従いジアゾ化後、アニリン化合物(4)にカップリングしてモノアゾ化合物(5)を得る。
ジスアゾ化合物の合成
Figure 2008031133
前記のモノアゾ化合物(5)を定法に従いジアゾ化後、5−アミノ−6−アルコキシ−2−ナフタレンスルフォン酸(6)にカップリングしてジスアゾ化合物(7)を得る。
アゾ−J酸の合成
Figure 2008031133
Figure 2008031133
アニリン化合物もしくはアミノナフタレン化合物(8)を定法に従いジアゾ化後、o−トシルJ酸(9)にカップリングして(10)得る。次にアルカリ性水溶液中で加熱してトシル基を加水分解し、酸析してアゾ−J酸(11)を得る。
テトラキスアゾ化合物の合成
Figure 2008031133
前記のジスアゾ化合物(7)を定法に従いジアゾ化後、 ピリジン水溶液中でアゾ−J酸(11)にカップリングする。粗製色素を繰り返し再結晶精製して目的のテトラキスアゾ化合物(1)を得る。
本発明において使用される化合物の式(1)のA、A、A、B、Bにおける炭素数1〜4の低級アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基又はシクロブチル基が挙げられる。より好ましい低級アルキル基としては、メチル基又はエチル基である。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、シクロプロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、t−ブトキシ基又はシクロブトキシ基が挙げられる。より好ましい低級アルコキシ基としては、メトキシ基又はエトキシ基が挙げられる。
本発明の式(1)で示されるアゾ化合物の塩は、無機又は有機の陽イオンの塩である。そのうち無機塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩が挙げられ、好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩又はアンモニウム塩であるがこれらに限定されるものではない。
本発明の式(1)で示される化合物の10〜20重量%水溶液は室温で安定なリオトロピック液晶相を形成する。更に、本発明の前記式(1)で示される化合物の水溶液中に、尿素、ホルムアミド、酢酸アンモニウム、カプロラクタム又はエタノールアミン等の可溶化剤やエチレングリコール、ジエチレングリコール又はN−メチルピロリドン等の溶剤を添加することができる。添加量は50重量%以下、好ましくは20重量%以下である。或いは/およびポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム又はジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤を5重量%以下添加することができる。特に界面活性剤は0.5重量%以下の少量添加してもリオトロピック液晶性は変わることはなく、むしろ液晶性を示す濃度の範囲が拡大して好ましい結果が得られる。
最も好ましい形態は、前記式(1)で示される化合物5〜10部、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル又はポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの中から1種以上を合計して0.1〜0.2部、これに水を加え100部としたインクを調整する。 このインクをロールコーターのような塗布装置を用いて配向規制力を有する有機薄膜を形成した基板上に塗布し適度な温度の下で乾燥する。
本発明の式(1)で示される化合物は異なる色相をもつ色素と混合することにより偏光色素膜の色調整が可能である。例えばC.I.Direct Orange72及びC.I.Direct Blue67と混合することによりグレイ色の偏光色素膜が得られる。
配向規制力を有する有機薄膜としては、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体あるいはポリイミド等の薄膜を布で一方向に擦ったもの(ラビング配向膜)もしくは光異性化、光二量化あるいは光分解等の光反応を起こす構造を持つ化合物の薄膜に光を照射して方向性を与えたもの(光配向膜)が挙げられるが、この中でも光異性化反応により配向規制力を与えた光配向膜、特にアゾベンゼン構造を含む化合物薄膜に直線偏光を照射して配向規制力を与えた光配向膜が望ましい。
インクの塗布方法としては一般に用いられる塗布方法が適用可能であるが、基板に対して平行なズリ応力が加わらず且つ垂直方向に0.01〜1.0MPa、好ましくは0.05〜0.5MPaの圧力がかかるように塗布することが望ましい。このような圧力を制御する上で有利な塗布方法としては、ロールコーター塗布、フレキソ印刷、スクリーン印刷、カーテンコーター塗布又はスプレイコーター塗布等があるが、特にロールコーター塗布、カーテンコーター塗布又はスプレイコーター塗布等が望ましい。塗布作業時の温度・湿度条件は、溶媒組成、色素の種類、色素濃度、塗布膜厚等により決められるが、温度は0〜80℃、好ましくは5〜50℃、湿度は20〜85%RH、好ましくは40〜70%RH程度である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、実施例中の部は重量部である。
実施例1 化合物(1−1)の合成
Figure 2008031133
Figure 2008031133
Figure 2008031133
100部の水中にジスアゾベース(12)10部を加熱溶解後5℃以下に冷却し、亜硝酸ナトリウム3部を加える。濃塩酸7部、水35部の混合液を5℃以下を保ちながら上記ジスアゾベース溶液を滴下する。滴下後更に3時間撹拌を続ける。薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーあるいはp−ジメチルベンズアルデヒドのアルコール溶液との呈色反応等によりジスアゾベースが消失したことを確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、70部の水中にナフチル−アゾ−J酸(13)8.7部、ピリジン70部、25%アンモニア水15部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で上記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。滴下後更に室温で3時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーあるいは芳香族アミンとの呈色反応等によりジアゾニウム化合物の消失を確認した後、濃塩酸を加えpH6程度として塩析し、析出した結晶をろ過する。この結晶を50%エタノール水で3回再結晶して化合物(1−1)2.3部を得る。
ジスアゾベース(12)の合成
Figure 2008031133
100部の水中にモノアゾベース(14)7.7部、水酸化ナトリウム2部、亜硝酸ナトリウム3.3部を加え5℃以下に冷却する。濃塩酸3部、水12部の混合液を5℃以下に保ちながら前記モノアゾベース溶液を滴下する。滴下後更に2時間撹拌を続ける。モノアゾベースが消失したことを前記と同様な方法で確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、45部の水中に5−アミノ−6−メトキシ−2−ナフタレンスルフォン酸6部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で前記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。5℃以下、pH4〜6で終夜撹拌し、ジアゾニウム化合物の消失を前記と同様な方法で確認した後、25%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH12とした後、塩析し析出した結晶をろ過、乾燥してジスアゾベース(12)11部を得る。
モノアゾベース(14)の合成
100部の水中にアニリン−3−スルフォン酸10部、濃塩酸7部を加え5℃以下に冷却する。10部の水中に亜硝酸ナトリウム4部を溶解して5℃以下に保ちながら前記アニリン−3−スルフォン酸溶液中に滴下する。滴下後更に1時間撹拌を続ける。アニリン−3−スルフォン酸が消失したことを前記と同様な方法で確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、100部の水中に2,5−ジメトキシアニリン9.2部、濃塩酸6.5部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で前記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。5℃以下、pH3〜5で1時間撹拌し、ジアゾニウム化合物の消失を前記と同様な方法で確認した後、濃塩酸を加えてpH1程度とし析出した結晶をろ過、乾燥してモノアゾベース(14)21部を得る。
ナフチル−アゾ−J酸(13)の合成
100部の水中に5−アミノ−2−ナフタレンスルフォン酸22.5部、25%水酸化ナトリウム水溶液25部、亜硝酸ナトリウム7.5部を加え5℃以下に冷却する。濃塩酸25部、水100部の混合液を5℃以下に保ちながら前記5−アミノ−2−ナフタレンスルフォン酸溶液を滴下する。滴下後更に2時間撹拌を続ける。5−アミノ−2−ナフタレンスルフォン酸が消失したことを前記と同様な方法で確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、150部の水中にo−トシルJ酸40部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で前記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。5℃以下、pH3〜5で終夜撹拌し、ジアゾニウム化合物の消失を前記と同様な方法で確認した後、析出した結晶をろ過してo−トシルナフチルアゾ−J酸を得る。ウエットケーキに5%水酸化ナトリウム水溶液130部を加え、90℃で3時間加熱攪拌する。室温程度まで冷却後、塩酸を加えてpH4程度とし析出した結晶をろ過、乾燥してナフチルアゾ−J酸(13)27部を得る。
実施例2 化合物(1−2)の合成
Figure 2008031133
Figure 2008031133
100部の水中にジスアゾベース(12)10部を加熱溶解後5℃以下に冷却し、亜硝酸ナトリウム3部を加える。濃塩酸7部、水35部の混合液を5℃以下に保ちながら前記ジスアゾベース溶液を滴下する。滴下後更に3時間撹拌を続ける。ジスアゾベースが消失したことを前記と同様な方法で確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、70部の水中にナフチル−アゾ−J酸(15)8.7部、ピリジン70部、25%アンモニア水15部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で前記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。滴下後更に室温で3時間撹拌し、ジアゾニウム化合物の消失を前記と同様な方法で確認した後、濃塩酸を加えpH6程度として塩析し、析出した結晶をろ過する。この結晶を50%エタノール水で3回再結晶して化合物(1−2)1.9部を得る
ナフチル−アゾ−J酸(15)の合成
100部の水中に6−アミノ−2−ナフタレンスルフォン酸一水和物12部、濃塩酸25部を加え5℃以下に冷却する。25部の水中に亜硝酸ナトリウム5.2部を溶解して5℃以下に保ちながら前記6−アミノ−2−ナフタレンスルフォン酸溶液中に滴下する。滴下後更に2時間撹拌を続ける。6−アミノ−2−ナフタレンスルフォン酸が消失したことを前記と同様な方法で確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、120部の水中にo−トシルJ酸20部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で前記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。5℃以下、pH3〜5で終夜撹拌し、ジアゾニウム化合物の消失を前記と同様な方法で確認した後、析出した結晶をろ過してo−トシルナフチルアゾ−J酸を得る。ウエットケーキに5%水酸化ナトリウム水溶液130部を加え、90℃で3時間加熱攪拌する。室温程度まで冷却後、塩酸を加えてpH4程度とし析出した結晶をろ過、乾燥してナフチルアゾ−J酸(15)37部を得る。
実施例3 化合物(1−3)の合成
Figure 2008031133
Figure 2008031133
100部の水中にジスアゾベース(12)10部を加熱溶解後5℃以下に冷却し、亜硝酸ナトリウム3部を加える。濃塩酸7部、水35部の混合液を5℃以下に保ちながら前記ジスアゾベース溶液を滴下する。滴下後更に3時間撹拌を続ける。ジスアゾベースが消失したことを前記と同様な方法で確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、70部の水中にナフチル−アゾJ酸(16)10部、ピリジン70部、25%アンモニア水15部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で前記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。滴下後更に室温で3時間撹拌し、ジアゾニウム化合物の消失を前記と同様な方法で確認した後、濃塩酸を加えpH6程度として塩析し、析出した結晶をろ過する。この結晶を50%エタノール水で3回再結晶して化合物(1−3)2.1部を得る
ナフチル−アゾ−J酸(16)の合成
100部の水中に3−アミノ−2,7−ナフタレンジスルフォン酸−1ナトリウム塩25.5部、25%水酸化ナトリウム水溶液17部、亜硝酸ナトリウム6部を加え5℃以下に冷却する。濃塩酸20部、水60部の混合液を5℃以下に保ちながら前記3−アミノ−2,7−ナフタレンジスルフォン酸溶液を滴下する。滴下後更に2時間撹拌を続ける。3−アミノ−2,7−ナフタレンジスルフォン酸が消失したことを前記と同様な方法で確認した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解処理する。次に、120部の水中にo−トシルJ酸30部を溶解してカップリング液を準備する。5℃以下で前記ジアゾ化液をカップリング液中に加える。5℃以下、pH3〜5で終夜撹拌し、ジアゾニウム化合物の消失を前記と同様な方法で確認した後、析出した結晶をろ過してo−トシルナフチルアゾ−J酸を得る。ウエットケーキに5%水酸化ナトリウム水溶液130部を加え、90℃で3時間加熱攪拌する。室温程度まで冷却後、塩酸を加えてpH1程度とし析出した結晶をろ過、乾燥してナフチルアゾ−J酸(16)29部を得る。
実施例4 偏光色素膜の作製
化合物(1−1)0.5部、界面活性剤エマール20C(花王製)0.02部、水9.48部を70℃で24時間加熱撹拌して溶解し色素塗布液を作製する。別に、ガラス基板上に光配向性樹脂薄膜を形成し偏光光を照射して配向基板を作製する。作製した配向基板上に前記色素塗布液をロールコーターで塗布し乾燥して配向色素膜を得る。この膜は、色素の配向方向により光吸収特性が異なっており偏光性能を有する。
実施例5〜6
実施例4と同様にして化合物(1−2)〜(1−3)の塗布液を作製し、配向膜上にコーティングして配向色素膜を得る。
比較例1
実施例4と同様にしてC.I.Direct Blue67の塗布液を作製し、配向膜上にコーティングして配向色素膜を得る。
こうして得られた色素膜の吸収極大波長と二色比を表1に示す。
二色比=(吸収軸方向の偏光に対する吸光度/透過軸方向の偏光に対する吸光度)

(表1)配向色素膜の吸収極大波長(λmax)と二色比
Figure 2008031133
表1に示したように本発明の化合物は溶液状態のλmaxと配向色素膜にした場合のλmaxとの差が少なく溶液状態で色相の確認が可能である。これにより他の色素と混合して色相を調整する際も溶液にて調整した色相の色素膜が得られるため製造上有用である。また他の色素と混合して使用する場合でも色相の変化が少ないという特徴を持つ。
本発明で得られる化合物は水に溶解して液晶性を示すことが偏光顕微鏡の観察で確認出来る。
本発明で得られる配向色素膜は偏光特性を有しており、液晶表示素子等のディスプレイに用いることが可能である。配向膜の偏光露光の時に微細パターンマスクを使用すれば液晶表示ディスプレイの画素に対応する偏光素子を作製することが可能である。偏光光軸の異なるマイクロパターン偏光素子を液晶表示素子と組合せば立体画像表示が可能である。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で示される新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩。
    Figure 2008031133
    (ここで、A、A、A、B、Bはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、又はスルフォン酸基を表す。Rはメチル基あるいはエチル基を表す。Zは置換されていても良いフェニル基あるいはナフチル基を表す。)
  2. 、A、Aの中少なくとも一つはスルフォン酸基を表し、Zは少なくとも一つのスルフォン酸基を有す請求項1の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩。
  3. は水素原子又はメチル基、Aは水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基又はスルフォン酸基、Aはメチル基、エチル基又はスルフォン酸基、Rはメチル基又はエチル基、B、Bはそれぞれ独立に水素原子、メチル基又はメトキシ基、Zは1つ又は2つのスルフォン酸基を有するフェニル基を表す請求項1に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩。
  4. は水素原子又はメチル基、Aは水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基又はスルフォン酸基、Aはメチル基、エチル基又はスルフォン酸基、Rはメチル基又はエチル基、B、Bはそれぞれ独立に水素原子、メチル基又はメトキシ基、Zは1〜3つのスルフォン酸基を有するナフチル基を表す請求項1に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩。
  5. は水素原子、Aは水素原子、メチル基又はエチル基、Aはスルフォン酸基、Rはメチル基又はエチル基、B、Bはメトキシ基、Zは1つのスルフォン酸基を有するナフチル基を表す請求項1に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の新規リオトロピック液晶性化合物又はその塩を含有する水溶液。
  7. 一般式(1)で表される化合物を含有し、色素の総量で3重量%以上溶解している水溶液を配向規制力を有する有機薄膜上に塗布し、乾燥して偏光層を形成する偏光素子の製造方法。
  8. 一般式(1)で表される化合物及び他の色素を少なくとも1種以上を含有し、色素の総量で3重量%以上溶解している水溶液を配向規制力を有する有機薄膜上に塗布し、乾燥して偏光層を形成する偏光素子の製造方法。
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